JP2014139008A - 接着性積層フィルム - Google Patents

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Masaki Yoshitome
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Abstract

【課題】フィッシュアイの問題がなく、透明性及び接着性に優れ、多層成形による一体成形可能な接着性積層フィルム及び当該接着性積層フィルムを外層として有してなる積層包装材を提供する。
【解決手段】シラン化合物をグラフトさせたポリオレフィンであるシラン変性ポリオレフィン層の厚さが10μm以上1000μm以下であり、その少なくとも片面に、層の厚さが1μm以上100μm以下であるシラノール縮合触媒含有ポリオレフィン層が積層されてなる接着性積層フィルム及び当該接着性積層フィルムを外層として有してなる積層包装材。
【選択図】なし

Description

本発明は接着性積層フィルムおよび該積層フィルムを外層に有してなる積層包装材又は充填材に関する。
接着性積層フィルムは、変性不飽和カルボン酸又はシラン変性ポリオレフィン樹脂からなる接着層を最外層に含み、食品および医療品包装材、電子部材充填材として広く用いられている。
例えば、特許文献1(特開昭56−93542号公報)には、シラン変性ポリオレフィンフィルムを熱融着性樹脂層とし、それを積層包装材の外層とする発明が開示されている。また、特許文献2(特開平2−220845号公報)には、シラン変性ポリオレフィンフィルムと不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンフィルムとを積層してなる熱溶融接着用積層フィルムが開示されている。
一方、特許文献3(特開2000−38481号公報)には、シラン架橋ポリオレフィンからなるベースポリマーと縮合触媒含有のキャリヤーポリマー(例えばポリエチレン)とを溶融混合した絶縁ケーブル用の樹脂組成物が開示されているが、フィルムや包装材に係る開示はない。
特開昭56−93542号公報 特開平2−220845号公報 特開2000−38481号公報
上記特許文献1、2おいて、シラン変性ポリオレフィンの架橋は、フィルム成形をした後に水分と接触させる方法により行われており、加工に際し、煩雑な操作を余儀なくされている。また、近年、積層包装材の多様な用途への展開に伴い、より外観や透明性に優れた積層フィルムが求められている。
本発明は、上記従来技術の欠点が改良された、フィッシュアイの問題がなく、透明性及び接着性に優れ、多層成形による一体成形可能な接着性積層フィルムの提供を課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、接着性ポリオレフィンフィルムとして、従来のシラン変性ポリオレフィン樹脂に代えて、シラン変性ポリオレフィン層とシラノール縮合触媒含有ポリオレフィン層とを積層した積層フィルムを用いることにより、成形後のフィッシュアイを防止することができ、また透明性を改善することができ、さらに接着力を向上できることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて成し遂げられたものです。
すなわち本発明の要旨は、次の[1]〜[6]のとおりである。
[1]シラン変性ポリオレフィン層の少なくとも片面に、シラノール縮合触媒含有ポリオレフィン層が積層されてなることを特徴とする接着性積層フィルム。
[2]シラン変性ポリオレフィンが、シラン化合物をグラフトさせたポリオレフィンで
ある、[1]に記載の接着性積層フィルム。
[3]厚さが10μm以上1000μm以下である、[1]又は[2]に記載の接着性積層フィルム。
[4]シラン変性ポリオレフィン層の厚さが10μm以上1000μm以下であり、シラノール縮合触媒含有ポリオレフィン層の厚さが1μm以上100μm以下である、[1]乃至[3]の何れかに記載の接着性積層フィルム。
[5][1]乃至[4]の何れかに記載の接着性フィルムを外層として有してなることを特徴とする積層包装材。
[6][1]乃至[4]の何れかに記載の接着性フィルムを外層として有してなることを特徴とする電子部材充填材。
本発明によれば、フィッシュアイの問題がなく、優れた外観(透明性)と接着性を有し、多層成形による一体成形可能な接着性積層フィルムを提供することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明の接着性積層フィルムは、シラン変性ポリオレフィン層に、シラノール縮合触媒含有ポリオレフィン層が積層されてなることに特徴を有するものである。すなわち本発明において、シラン変性ポリオレフィン層と、シラノール縮合触媒含有ポリオレフィン層とは隣接して積層フィルムを形成するものである。
(a)シラン変性ポリオレフィン
本発明で用いるシラン変性ポリオレフィンにおけるポリオレフィンとしては、例えば、エチレン単独重合体(ポリエチレン)、主成分のエチレンとエチレン以外のα−オレフィンやビニルエステル(例えば酢酸ビニル等)又は不飽和カルボン酸エステル(例えばエチルアクリレート等)との共重合体、プロピレン単独重合体、主成分のプロピレンとプロピレン以外のα−オレフィン(エチレンを含む)との共重合体等が挙げられる。これらの中でポリエチレン、エチレンとエチレン以外のα−オレフィンの共重合体が特に好ましい。
これらは単独で用いても、2種以上を任意の組合せで併用してもよい。
シラン変性ポリオレフィンは、例えば、上記ポリオレフィンに、加水分解可能な有機基を有するオレフィン性不飽和シラン化合物を、ラジカル発生剤の存在下に共重合させることによって得られる。この反応において、不飽和シラン化合物は、ベースとなるポリオレフィン相互の架橋点となるようにポリオレフィンにグラフト化されるものである。また、得られたシラン変性ポリオレフィンを、「シラン化合物をグラフトさせたポリオレフィン」ということがある。
ここで、加水分解可能な有機基を有するオレフィン性不飽和シラン化合物とは、下記一般式(1):
RSiR’nY3−n (1)
(式中、Rは1価のオレフィン性不飽和炭化水素基を示し、Yは加水分解し得る有機基示し、R’は脂肪族不飽和炭化水素以外の1価の炭化水素基あるいはYと同じものを示し、nは0、1又は2を示す。)で表されるシラン化合物をいう。
一般式(1)において、Rはビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基等が好ましく、R’はメチル基、エチル基、プロピル基、デシル基、フェニル基等が好ましく
、Yはメトキシ基、エトキシ基、ホルミルオキシ基、アセトキシ基、プロピオノキシ基、アルキルないしアリールアミノ基が好ましい。
また、好ましいシラン化合物としては、例えば、下記一般式(2)
CH2=CHSi(OA)3 (2)
(式中、Aは炭素数1〜8の1価の炭化水素基を示す。)
で表される化合物が挙げられる。
さらに具体的には、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、CH2=C(CH3)COOC3H6Si(OA)3(但し、Aは上記と同義である。)で表される化合物、例えばγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらの中で、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシランが好ましい。
これらは単独で用いても、2種以上を任意の組合せで併用してもよい。
これら化合物の添加量は、シラン変性ポリオレフィンの全質量を基準にして、通常0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.7質量%以上であり、通常15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは7質量%以下、さらに好ましくは4質量%以下である。添加量が少なすぎると充分なグラフト化が困難となる傾向があり、また多すぎると成形不良となる傾向があるとともに経済的でなくなる。この添加量は、シラン変性ポリオレフィンにおけるシラン化合物に由来する単位と同じ意味をもつものである。
使用されるラジカル発生剤としては、重合開始作用の強い種々の有機過酸化物及びパーエステル、例えば、ジクミルパーオキサイド、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−ベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等が挙げられる。これらの中で、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシドが好ましい。
これらラジカル発生剤は、単独で用いても、2種以上を任意の組合せで併用してもよい。
ラジカル発生剤の使用量は、シラン変性ポリオレフィンの全質量を基準にして、通常0.01質量%以上、好ましくは0.03質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上であり、通常0.5質量%以下、好ましくは0.4質量%以下、より好ましくは0.2質量%以下である。使用量が少なすぎると充分なグラフト化反応が困難となる傾向があり、また多すぎると押出加工性が低下するとともに成形表面が悪くなる傾向がある。
また、シラン変性ポリオレフィンとしては、前記シラン化合物と、例えばエチレンとの通常のランダム共重合体であって、低密度ポリエチレンにおける通常の高圧重合条件下にラジカル共重合させることにより得られる共重合体であってもよい。このラジカル共重合の場合、酢酸ビニルやアクリル酸、メタクリル酸及びそれらのエステル等をさらに共重合してもよい。これら共重合体中のシラン化合物に由来する単位の含量は、前記と同様である。
上記シラン変性ポリオレフィンの中で、シラン化合物をグラフトさせたポリオレフィンが好ましい。また、本発明で用いられるシラン変性ポリオレフィンは、シラン化合物に由来する単位の含量が適当であれば二種以上のシラン含有ポリオレフィンをブレンドしたもの、又は、シラン変性ポリオレフィンとポリオレフィンとをブレンドしたものも用いられ
る。
(b)シラノール縮合触媒含有ポリオレフィン
本発明で用いられるシラノール縮合触媒含有ポリオレフィンは、ポリオレフィンとシラノール縮合触媒とを混練し造粒することにより得られる。シラノール縮合触媒含有ポリオレフィンは、通常グラニュール又はペレットの形の粒状物とするが、好ましい形はペレットである。
用いられるポリオレフィンとしては、例えば、エチレン単独重合体(ポリエチレン)、主成分のエチレンとエチレン以外のα−オレフィンやビニルエステル(例えば酢酸ビニル等)又は不飽和カルボン酸エステル(例えばエチルアクリレート等)との共重合体、プロピレン単独重合体、主成分のプロピレンとプロピレン以外のα−オレフィン(エチレンを含む)との共重合体等が挙げられる。これらの中でポリエチレン、エチレンとエチレン以外のα−オレフィンの共重合体が特に好ましい。
これらは単独で用いても、2種以上を任意の組合せで併用してもよい。
シラノール縮合触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、酢酸第一錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、ジオクチル錫ジラウレート等の錫触媒;ナフテン酸鉛、ステアリン酸鉛等の鉛触媒;カプリル酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等の亜鉛触媒;ナフテン酸コバルト等のコバルト触媒、チタン酸テトラブチルエステル等のチタン触媒;ステアリン酸カドミウム等のカドミウム触媒;ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム等のアルカリ土類金属触媒等の有機金属触媒が挙げられる。これらの中で錫触媒が好ましい。
これらは単独で用いても、2種以上を任意の組合せで併用してもよい。
シラノール縮合触媒の添加量は、シラノール縮合触媒含有ポリオレフィンの全質量を基準として、通常0.01質量%以上、好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上であり、通常5質量%以下、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。添加量が少なすぎると十分な架橋反応が進まず、また多すぎるとフィルムの外観が悪化する傾向がある。
シラノール縮合触媒含有ポリオレフィンは、フィルムの成形に際にマスターババッチとして、前記ポリオレフィンに添加して用いてもよい。
本発明で用いるシラン変性ポリオレフィンおよびシラノール縮合触媒含有ポリオレフィンには、必要に応じて、混和可能な熱可塑性樹脂、安定剤、滑材、充填剤、着色剤、発泡剤、その他の補助資材を添加することができる。これらの添加剤は、それ自体既知の通常用いられるものであればよい。
(c)積層方法及び積層フィルム
本発明の接着性積層フィルムは、前記のとおり、シラン変性ポリオレフィン層の少なくとも片面に、シラノール縮合触媒含有ポリオレフィン層が積層されてなるものである。また、本発明において、シラノール縮合触媒含有ポリオレフィン層は、シラン変性ポリオレフィン層の両面に積層されていてもよい。
積層方法は特に限定されないが、例えば、両方の樹脂をインフレーション法又はTダイ法で共押出し、ダイ内あるいはダイ外で溶融積層してフィルムとする方法が好ましい。共押出し温度は、通常140℃以上、好ましくは160℃以上、より好ましくは130℃以上であり、通常300℃以下、好ましくは230℃以下、より好ましくは220℃以下である。
また、積層方法としては、プレス法であってもよい。プレス温度は、通常60℃以上、好ましくは100℃以上、より好ましくは140℃以上であり、通常300℃以下、好ましくは230℃以下、より好ましくは200℃以下である。プレス圧力は、通常5Kgf/cm以上、好ましくは10Kgf/cm以上、より好ましくは20Kgf/cm
上であり、通常200Kgf/cm以下、好ましくは150Kgf/cm以下、より好ましくは100Kgf/cm以下である。
架橋方法は特に限定されないが、例えば、積層フィルムを恒温槽に浸漬する方法、蒸気層に放置する方法、加湿下で放置する方法が好ましい。温度は、通常10以上、好ましくは40℃以上、より好ましくは60℃以上であり、通常130℃以下、好ましくは120℃以下、より好ましくは110℃以下である。湿度は、通常30%RH以上、好ましくは40%RH以上、より好ましくは50%RH以上であり、通常100%RH以下である。
本発明の接着性積層フィルム全体の厚みは、接着強度や寸法精度の点から、通常1000μm以下、好ましくは700μm以下、より好ましくは500μm以下であり、通常10μm以上、好ましくは20μm以上、より好ましくは30μm以上である。
また、シラン変性ポリオレフィン層とシラノール縮合触媒含有ポリオレフィン層との厚さの比は、通常1:50〜50:1、好ましくは1:10〜10:1である。
さらに、各層の具体的な厚さとしては、シラン変性ポリオレフィン層が、通常1000μm以下、好ましくは700μm以下、より好ましくは500μm以下であり、通常10μm以上、好ましくは20μm以上、より好ましくは30μm以上である。また、シラノール縮合触媒含有ポリオレフィン層が、通常100μm以下、好ましくは80μm以下、より好ましくは60μm以下であり、通常1μm以上、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上である。
膜厚が小さすぎると流動性が悪くなり充分な接着が困難となる傾向があり、また大きすぎると寸法精度が悪くなる傾向がある。
本発明の接着性積層フィルムにおけるシラン変性ポリオレフィン層のゲル分率は、通常5質量%以上、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上であり、通常100質量%以下、好ましくは99質量%以下、より好ましくは95質量%以下である。ゲル分率が少なすぎると耐熱性等諸物性が劣る傾向があり、また高すぎると熱融着性が劣る傾向がある。
ここで、ゲル分率は、ソックスレー抽出器を用いて沸騰キシレンにて10時間抽出を行ったときの不溶物を抽出前の質量に対する百分率として表したものである。
本発明の接着性積層フィルムの剥離接着力は通常5N/15mm以上、好ましくは10N/15mm以上、より好ましくは15N/15mm以上で、通常100N/15mm以下である。剥離接着力が上記下限以上である場合、接着性が高いことから好ましい。剥離接着力が上記上限以下である場合、リサイクルの観点で好ましい。
ここで、剥離接着力は、160℃、20kgf/cmの条件で3分間プレス後、ヘッドスピード速度10mm/minで剥離力を測定する値である。
(d)積層包装材及び充填材
本発明の積層包装材又は充填材は、上記接着性積層フィルムを外層(以下この層を「A」で記すことがある。)として有してなるものである。積層フィルムと外層(A)との接着面は特に限定されないが、シラノール縮合触媒含有ポリオレフィン層であることが好ましい。
積層包装材の層構成としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/A、ナイロン/
A、ポリプロピレン/A、ポリ塩化ビニル/A、アルミ/A、紙/A、セロファン/A、ポリイミド/A等の二層積層物、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン/A、ナイロン/ポリプロピレン/A、ポリエチレンテレフタレート/エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物/A、ナイロン/エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物/A、ポリプロピレン/エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物/A、ポリエチレンテレフタレート/アルミ/A、ポリプロピレン/アルミ/A、ポリエチレンテレフタレート/セロファン/A、セロファン/ナイロン/A等の三層積層物、ポリエチレンテレフタレート/アルミ/ポリプロピレン/A、ポリエチレンテレフタレート/A/アルミ/A、A/紙/A/アルミ/A、ナイロン/A/アルミ/A/ポリプロピレン/A等の多層積層物等が挙げられる。
これらの中で、アルミ/A、ポリエチレンテレフタレート/A、ポリイミド/Aが好ましい。
本発明の接着性積層フィルムの用途は特に制限されないが、優れた外観と接着性を両立できることから包装材および充填フィルム(充填材)として好適に用いることができる。さらに具体的には、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子、半導体発光素子等の電子部材の充填フィルム(電子部材充填材)として特に好ましく用いることができる。これら用途における使用方法は、それ自体既知の通常用いられる方法で行うことができる。
以下に実施例に代わる実験例を挙げて本発明をより具体的に説明する。なお、下記の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限又は下限の好ましい値としての意味をもつものであり、好ましい範囲は前記した上限又は下限の値と下記実施例の値又は実施例同士の値との組合せで規定される範囲であってもよい。
[接着性積層フィルムの評価]
<加工性の評価>
インフレーション成形によりフィルムを作製する。成形中のバブルの安定性で加工性を評価する。以下の基準で評価する。
○:成形中、バブルが安定している
×:バブルに穴が発生し収縮する
<フィッシュアイの評価>
フィルムを横300mm×縦200mmのサイズに切り出し、フィッシュアイカウンター(マミヤ・オーピー社製:コンパクトデジタル表面欠陥検査装置)に設置しフィッシュアイをカウントする。以下の基準で評価する。
○:0.2〜0.5mm 100個以下
×:0.2〜0.5mm 100個以上
<剥離接着性の評価>
試験板を無アルカリガラス板(100mm×30mm×2mm)とし、試験片(接着性積層フィルム)をSUS板(100mm×30mm×2mm)に挟んだ試験板を、フッ素化エチレンシート(テフロン(登録商標))及びプレス板で挟み、160℃、20kgf/cmで3分間加熱加圧してプレスした後、室温まで冷却する。試験環境23℃、50%RH、試験片(接着性封止フィルム)15mm×15mm、試験板サイズ10cm×3cm、引張試験機(島津製作所社製:(オートグラフAG1000)を用いて10mm/minの引張速度における剥離接着力を測定する。
<ゲル分率の評価>
溶媒としてキシレンを用い、ソックスレー型抽出器により約10時間沸点温度にて試料を抽出し、下式に従い抽出残の重量を百分率で表示する。
ゲル分率(%)=〔抽出残重量(g)/抽出前試料重量(g)〕×100
[実施例1]
<接着性積層フィルムの作製>
シラン変性(グラフト化)ポリエチレン(密度0.890g/cm、190℃でのメルトフローレート1.3g/10分)を押出機に投入し、インフレーション成形機にて、ダイス設定温度200℃とし、シラン変性ポリエチレンフィルムAを得る。ジオクチル錫ジラウレート10質量部及びキシレン90質量の触媒溶液にフィルムAを浸漬し乾燥する。蒸気層中、90℃の条件で16時間放置し架橋処理後ゲル分率を測定するところ、フィルムAのゲル分率は90%である。なお、シラン変性ポリエチレンフィルムAの膜厚を400μmとする。
シラノール縮合触媒含有ポリエチレン(密度0.920g/cm、190℃でのメルトフローレート3.0g/10分、錫触媒含有量:1.0質量%)5質量部とポリエチレン(KS340:日本ポリエチレン社製)95質量部を押出機に投入し、インフレーション成形機にて、ダイス設定温度200℃とし、シラノール縮合触媒含有ポリエチレンフィルムAを得る。なお、シラノール縮合触媒含有ポリエチレンフィルムAの膜厚を20μmとする。
シラン変性ポリエチレンフィルムAとシラノール縮合触媒含有ポリエチレンフィルムAをプレス板(SUS)/フッ素化ポリエチレン(テフロン(登録商標))シートで挟み、180℃、20kg/cmで60秒間加熱加圧してプレスし、接着性積層フィルムAを作製する。この接着性積層フィルムAを蒸気層中、90℃、16hrの条件で架橋処理をする。
<接着性積層フィルムの評価>
接着性積層フィルムAについて、前述の方法で各評価を行うと、ゲル分率85%、加工性:○、剥離接着力30N/15mm、フィッシュアイ:○となる。
接着性積層フィルムAの構成と特性を表1に示す。
[比較例1]
シラノール縮合触媒含有ポリエチレン(密度0.920g/cm、190℃でのメルトフローレート3.0g/10分、錫触媒含有量:1.0質量%)5質量部をシラン変性ポリエチレン((密度0.890g/cm、190℃でのメルトフローレート1.3g/10分))に事前に添加しドライブレンド後、インフレーション成形すること以外は実施例1と同様な操作を行い、シラン変性ポリエチレンおよびシラノール縮合触媒を含有する接着性フィルムBを作製する。
前述の方法で各評価を行うと、ゲル分率90%、加工性:×、接着力20N/15mm、フィッシュアイ:×となる。
接着性フィルムBの構成と特性を表1に示す。
Figure 2014139008
上記の結果より次のことが分かる。
実施例1のように、シラン変性ポリエチレンとシラノール縮合触媒含有ポリエチレンを積層した接着性積層フィルムは、加工性がよく、フィッシュアイが低く、外観(透明性)に優れる性能を示す。さらに、実施例1のように、積層することで接着力が増加する。
以上のことから、シラン変性ポリオレフィン層とシラノール縮合触媒含有ポリオレフィン層を積層することにより、優れた外観と接着性を両立した接着性積層フィルムを作製することができることが分かる。
本発明の接着性積層フィルムは、優れた外観と接着性を両立できることから、包装材および充填フィルム(充填材)に適用可能である。具体的には、電子部材充填材として特に好ましく適用可能である。

Claims (6)

  1. シラン変性ポリオレフィン層の少なくとも片面に、シラノール縮合触媒含有ポリオレフィン層が積層されてなることを特徴とする接着性積層フィルム。
  2. シラン変性ポリオレフィンが、シラン化合物をグラフトさせたポリオレフィンである、請求項1に記載の接着性積層フィルム。
  3. 厚さが10μm以上1000μm以下である、請求項1又は2に記載の接着性積層フィルム。
  4. シラン変性ポリオレフィン層の厚さが10μm以上1000μm以下であり、シラノール縮合触媒含有ポリオレフィン層の厚さが1μm以上100μm以下である、請求項1乃至3の何れか1項に記載の接着性積層フィルム。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の接着性フィルムを外層として有してなることを特徴とする積層包装材。
  6. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の接着性フィルムを外層として有してなることを特徴とする電子部材充填材。
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