JP2014136242A - 重ね溶接方法及び溶接構造体 - Google Patents

重ね溶接方法及び溶接構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】非接触溶接により複数枚の金属箔と金属板とを確実に重ね溶接することができる重ね溶接方法及び溶接構造体を提供する。
【解決手段】本発明に係る重ね溶接方法は、金属板10の凸部14に複数枚の金属箔12を積層する積層工程と、各金属箔12の外周部20を押さえることにより、各金属箔12の溶接対象部24を互いに密接させると共に溶接対象部24と凸部14とを密接させる押さえ工程と、押さえ工程で形成された密接部位Aを金属箔12が位置する側から非接触溶接する溶接工程とを行う。これにより、複数枚の金属箔12と凸部14とが溶融して接合した溶接部Pを備える溶接構造体30を得ることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数枚の金属箔と金属板とを溶接する重ね溶接方法及び溶接構造体に関する。
従来、リチウムイオン電池、キャパシター、コンデンサー等の製造工程でアルミニウム箔や銅箔等の複数枚の金属箔と金属板との重ね接合が広汎に行われている。この種の重ね接合として、金属板に形成された凸部に複数枚の金属箔を積層し、前記凸部と複数枚の前記金属箔とを超音波接合する技術的思想が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開2001−338632号公報 特開2001−38475号公報
しかしながら、複数枚の金属箔と金属板とを積層して超音波接合する場合、金属箔の積層枚数が増加すると(例えば、60枚以上になると)接合が難しいという問題がある。すなわち、金属箔の積層枚数の増加によりホーンの押圧力や超音波の振動エネルギを大きく設定する必要があるため、金属箔が破損し易くなる。また、このような超音波接合は、金属箔及び金属板の溶融を伴わない拡散接合であるため、複数枚の金属箔と金属板の全てが確実に接合されているか否かの評価を行うことが容易でない。
上述した問題を解消する方法として、複数枚の金属箔と金属板とを積層して非接触溶接(レーザ溶接やTIG溶接)することも考えられるが、この場合、隣接する金属箔間及び金属箔と金属板の間に多数の隙間が形成されているので、金属箔に貫通孔が形成されたりブローホール等の溶接欠陥が発生するおそれがある。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、非接触溶接により複数枚の金属箔と金属板とを確実に重ね溶接することができる重ね溶接方法及び溶接構造体を提供することを目的とする。
[1] 本発明に係る重ね溶接方法は、金属板に形成された凸部に複数枚の金属箔を積層する第1の工程と、各前記金属箔のうち前記凸部の外側に張り出している外周部を押さえることにより、各前記金属箔のうち前記凸部に積層されている溶接対象部を互いに密接させると共に当該溶接対象部と前記凸部とを密接させる第2の工程と、前記第2の工程で形成された複数の前記溶接対象部と前記凸部の密接部位を複数枚の前記金属箔が位置する側から非接触溶接する第3の工程と、を行う、ことを特徴とする。
本発明に係る重ね溶接方法によれば、各金属箔の外周部を押さえることにより、隣接する溶接対象部を互いに密接させると共に溶接対象部と凸部とを密接させた状態で、複数の溶接対象部と凸部との密接部位を非接触溶接しているので、非接触溶接時に当該密接部位に貫通孔が形成されたりブローホール等の溶接欠陥が発生することを抑制できる。よって、非接触溶接により複数枚の金属箔と金属板とを確実に重ね溶接することができる。
[2] 上記の重ね溶接方法において、前記第2の工程では、押さえ部材を用いて前記外周部を前記金属板のうち前記凸部の周囲に延在する平坦面に押さえ付けてもよい。
このような重ね溶接方法によれば、押さえ部材を用いて各金属箔の外周部を金属板の平坦面に押さえ付けているので、簡単且つ確実に隣接する溶接対象部を互いに密接させると共に溶接対象部と凸部とを密接させることができる。
[3] 上記の重ね溶接方法において、前記押さえ部材は環状に構成されており、前記第3の工程では、前記押さえ部材の孔部を介して前記密接部位を非接触溶接してもよい。
このような重ね溶接方法によれば、押さえ部材を環状に構成しているので、各金属箔の外周部を環状に押さえることができる。これにより、各溶接対象部を環状に引っ張ることができるため、一層確実に、隣接する溶接対象部を互いに密接させると共に溶接対象部と凸部とを密接させることができる。また、押さえ部材の孔部を介して密接部位を非接触溶接するので、非接触溶接時に当該押さえ部材が邪魔になることはない。
[4] 上記の重ね溶接方法において、前記第2の工程では、前記押さえ部材を前記外周部に対して環状に線接触させた状態で各前記外周部を前記平坦面に押さえ付けてもよい。
このような重ね溶接方法によれば、押さえ部材を外周部に対して線接触させた状態で各外周部を金属板の平坦面に押さえ付けているので、外周部に対する押さえ部材の単位面積当たりの押圧力を比較的大きくすることができる。これにより、効果的に、隣接する溶接対象部を互いに密接させると共に溶接対象部と凸部とを密接させることができる。
[5] 上記の重ね溶接方法において、前記第3の工程では、前記密接部位をレーザ溶接してもよい。
このような重ね溶接方法によれば、密接部位をレーザ溶接することにより、複数枚の金属箔と金属板とを確実に重ね溶接することができる。
[6] 上記の重ね溶接方法において、前記第3の工程では、ガルバノスキャナによってレーザ光の照射位置を変更して前記密接部位の複数個所をレーザ溶接してもよい。
このような重ね溶接方法によれば、密接部位の複数個所をレーザ溶接しているので、複数枚の金属箔と金属板との溶接強度を高める(溶接部の総断面積を大きくする)ことができる。また、ガルバノスキャナを用いているため、密接部位に対するレーザ光の照射位置の変更を効率的に行うことができる。
[7] 上記の重ね溶接方法において、前記凸部の先端面は平坦に形成されていてもよい。
このような重ね溶接方法によれば、凸部の先端面が平坦に形成されているので、密接部位の複数個所をレーザ溶接する場合であっても、焦点位置の調整を行う必要がない。これにより、当該密接部位の複数個所を簡単且つ確実にレーザ溶接することができる。
[8] 上記の重ね溶接方法において、前記第3の工程では、前記密接部位をTIG溶接してもよい。
このような重ね溶接方法によれば、密接部位をTIG溶接することにより、複数枚の金属箔と金属板とを確実に重ね溶接することができる。
[9] 本発明に係る溶接構造体は、凸部が形成された金属板と、前記凸部に積層された複数枚の金属箔と、前記凸部と複数枚の前記金属箔とが溶融して接合した1つ又は複数の溶接部と、を備える、ことを特徴とする。
本発明に係る溶接構造体によれば、金属板の凸部と複数枚の金属箔とが溶融して接合した1つ又は複数の溶接部を備えているので、複数枚の金属箔と金属板とが確実に重ね溶接された溶接構造体を得ることができる。
本発明に係る重ね溶接方法によれば、各金属箔の外周部を押さえることにより、隣接する溶接対象部を互いに密接させると共に溶接対象部と凸部とを密接させた状態で、複数の溶接対象部と凸部との密接部位を非接触溶接しているので、非接触溶接により複数枚の金属箔と金属板とを確実に重ね溶接することができる。
また、本発明に係る溶接構造体によれば、金属板の凸部と複数枚の金属箔とが溶融して接合した1つ又は複数の溶接部を備えているので、複数の金属箔と金属板とが確実に重ね溶接された溶接構造体を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る重ね溶接方法に用いられるレーザ溶接装置のブロック説明図である。 図2Aは前記重ね溶接方法の積層工程を説明するための一部省略断面図であり、図2Bは前記重ね溶接方法の押さえ工程を説明するための一部省略断面図であり、図2Cは前記重ね溶接方法の溶接工程を説明するための一部省略断面図であり、図2Dは前記溶接工程が完了した状態を示した一部省略断面図である。 図3Aは前記溶接工程が完了した後のワークの平面図であり、図3Bは図3Aのワークから押さえ部材を取り外した状態を示した平面図である。 図4Aは変形例に係る押さえ部材を用いた第1実施形態に係る重ね溶接方法の溶接工程を示した一部省略断面図であり、図4Bは当該溶接工程が完了した状態を示した一部省略断面図である。 図5Aは第2実施形態に係る重ね溶接方法の溶接工程を説明するための一部省略断面図であり、図5Bは当該溶接工程が完了した状態を示した一部省略断面図である。 実施例に係るワークに形成された溶接部の縦断面の光学顕微鏡写真である。 図7Aは前記実施例に係るワークに形成された溶接部を銅箔側から見たSEM写真であり、図7Bは当該溶接部を銅板側から見たSEM写真である。
以下、本発明に係る重ね溶接方法及び溶接構造体について、好適な実施形態を例示して添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る重ね溶接方法及び溶接構造体30について図1〜図4Bを参照しながら説明する。本実施形態に係る重ね溶接方法は、複数枚の金属箔12と金属板10を積層して(重ねて)レーザ溶接する方法である。
先ず、本実施形態に係るワークWについて説明する。図2Aに示すように、ワークWは、一枚の金属板10と、金属板10に積層される複数枚の金属箔12とを備えている。金属板10と各金属箔12の各々の構成材料は、特に限定されないが、例えば、アルミニウムや銅等が挙げられる。また、金属板10と各金属箔12は、同一の材料で構成してもよいし、異なる材料で構成してもよい。金属板10と各金属箔12を同一の材料で構成すると、異種材料で構成した場合と比較して溶接性が高くなる。
なお、金属板10と各金属箔12をアルミニウムで構成した場合には、当該ワークWをリチウムイオン電池の正極として利用することができ、金属板10と各金属箔12を銅で構成した場合には、当該ワークWをリチウムイオン電池の負極として利用することができる。
金属板10には、その一方の面側に突出して複数の金属箔12が積層される凸部(プロジェクション)14が形成されている。凸部14は、縦断面が略逆U字形状を呈しており、円形状の平坦な先端面16を含んでいる。凸部14の肩部(先端面16と側壁面との境界部)18は、丸みを帯びている。これにより、凸部14の先端面16に積層される金属箔12が当該凸部14の肩部18に押さえ付けられて破損することを好適に防止することができる。このような凸部14は、例えば、金属板10をプレス加工することによって容易に成形することができる。
金属板10は、金属箔12よりも厚く形成されることは勿論である。各金属箔12の厚みは、例えば、0.006mm〜0.2mmの範囲に設定されている。なお、本実施形態では、各金属箔12の厚みは、0.007mm〜0.02mmの範囲に設定されている。また、金属箔12の積層枚数は、任意に設定可能であり、例えば、60枚以上に設定される。なお、図2Aでは、便宜上、一部の金属箔12の図示を省略しており、他の各図においても同様である。このように構成されるワークWでは、金属板10と金属箔12との間、及び隣接する金属箔12の間に隙間Sが形成されている。
次に、本実施形態で用いられるレーザ溶接装置40の構成について説明する。図1に示すように、レーザ溶接装置40は、レーザ発振器42と、レーザ発振器42から発振されたレーザ光Lを伝送する光ファイバ44と、光ファイバ44から出射されたレーザ光LをワークWに導くレーザヘッド46とを備えている。光ファイバ44は、一般的に用いられる伝送用の光ファイバの他に、本出願人による国際公開第2012/102138号パンフレットに記載された光ファイバを用いることができる。
レーザヘッド46は、光ファイバ44から出射されたレーザ光Lをコリメートするコリメートレンズ48と、コリメートされたレーザ光LをワークWに向けて反射するミラー50と、ワークWにおけるレーザ光Lの照射位置を変更するためのガルバノスキャナ52と、ガルバノスキャナ52から導かれたレーザ光LをワークWに集光するfθレンズ54とを有している。ガルバノスキャナ52は、例えば、直交する2方向に首ふり運動の可能な図示しない一対の可動ミラーを含む。
次に、本実施形態の重ね溶接方法について説明する。本実施形態の重ね溶接方法では、先ず、図2Aに示すように、ワークWの積層工程(重ね工程、第1の工程)を行う。具体的には、金属板10の凸部14の先端面16に複数枚の金属箔12を積層する。
続いて、図2Bに示すように、押さえ工程(第2の工程)を行う。すなわち、円環状に構成された押さえ部材60によって複数の金属箔12のうち凸部14の外側に張り出している外周部20を金属板10のうち凸部14の周囲に延在する平坦面22に押し付ける。そうすると、各金属箔12のうち凸部14の先端面16に積層されている溶接対象部24が円環状に引っ張られながら当該凸部14の先端面16に押し付けられる。
これにより、隣接する溶接対象部24が互いに隙間なく密接すると共に溶接対象部24と凸部14の先端面16とが隙間なく密接することとなる。このとき、凸部14の肩部18が丸みを帯びているため金属箔12が破損することを好適に抑えることができる。
ここで、押さえ部材60は、レーザ光Lを通すための孔部62を有した断面円形状の円環状の部材である。そのため、押さえ部材60は、金属箔12に対して円環状に線接触する。この場合、押さえ部材60に対する各金属箔12の単位面積当たりの押圧力が比較的大きくなるので、効果的に隣接する溶接対象部24を互いに密接させると共に溶接対象部24と凸部14の先端面16とを密接させることができる。
押さえ部材60は、その自重によって各金属箔12の外周部20を平坦面22に押さえることが可能であるが、自重による押さえでは不十分な場合には押さえ部材60を金属箔12に向けて押圧する手段をさらに設けても構わない。
次に、図1及び図2Cに示すように、溶接工程(第3の工程)を行う。具体的には、押さえ工程で形成された複数の溶接対象部24と凸部14の密接部位Aに金属箔12側からレーザ光Lを照射することができるようにワークWをレーザ溶接装置40にセットする。本実施形態においては、レーザ光Lの集光点は、金属板10の内部に設定されている。なお、このレーザ光Lの集光点は、金属箔12の積層枚数や金属板10の厚さ等に応じて、任意の位置に設定することができる。
そして、レーザ発振器42を駆動してレーザ光Lを発振する。レーザ発振器42から発振したレーザ光Lは、光ファイバ44に入射されてレーザヘッド46まで伝送される。光ファイバ44から出射したレーザ光Lは、コリメートレンズ48で平行化された後、ミラー50で反射されてガルバノスキャナ52を通りfθレンズ54にてワークWの密接部位Aに照射される。
ワークWの密接部位Aにレーザ光Lが照射されると、隣接する溶接対象部24が互いに密接すると共に溶接対象部24と凸部14の先端面16とが密接していることから、貫通孔の形成やブローホール等の溶接欠陥の発生が抑制された状態で、複数枚の金属箔12と金属板10とが重ね溶接されることとなる(図2D参照)。換言すれば、複数枚の金属箔12と金属板10とが溶融して接合(結合)することによって密接部位Aに溶接部Pが形成される。
ここで、押さえ部材60は、任意の材料で構成することができるが、ある程度の耐熱性を有する材料で構成するのが好ましい。レーザ溶接時に発生する熱によって押さえ部材60の一部が溶融して金属箔12に付着することを防止することができるからである。
なお、図3Aに示すように、レーザ溶接工程では、1つの密接部位Aに対してレーザ溶接が複数回(本実施形態では5回)行われる。このとき、ガルバノスキャナ52の図示しない一対の可動ミラーを首ふり運動させることによって、密接部位Aに対するレーザ光Lの照射位置が変更される。これにより、金属板10の凸部14と複数の溶接対象部24とが溶融して接合した複数の溶接部Pを備えた溶接構造体30を得ることができる。
図3Bから諒解されるように、このようにして得た溶接構造体30には、最外に位置する金属箔12の表面に押さえ部材60で押さえた後が皺32として残る場合がある。
以上説明したように、本実施形態に係る重ね溶接方法によれば、各金属箔12の外周部20を押さえることにより、隣接する溶接対象部24を互いに密接させると共に溶接対象部24と凸部14の先端面16とを密接させた状態で、複数の溶接対象部24と凸部14との密接部位Aをレーザ溶接(非接触溶接)しているので、レーザ溶接時に当該密接部位Aに貫通孔が形成されたりブローホール等の溶接欠陥が発生することを抑制することができる。よって、レーザ溶接により複数枚の金属箔12と金属板10とを確実に重ね溶接することができる。
また、押さえ部材60を用いて各金属箔12の外周部20を金属板10の平坦面22に押さえ付けているので、簡単且つ確実に、隣接する溶接対象部24を互いに密接させると共に溶接対象部24と凸部14の先端面16とを密接させることができる。
さらに、押さえ部材60を円環状(環状)に構成しているので、各金属箔12の外周部20を円環状に押さえることができる。これにより、各溶接対象部24を円環状に引っ張ることができるため、一層確実に、隣接する溶接対象部24を互いに密接させると共に溶接対象部24と凸部14の先端面16とを密接させることができる。
さらにまた、押さえ部材60を外周部20に対して円環状に線接触させた状態で各外周部20を金属板10の平坦面22に押さえ付けているので、外周部20に対する押さえ部材60の単位面積当たりの押圧力を比較的大きくすることができる。これにより、効果的に、隣接する溶接対象部24を互いに密接させると共に溶接対象部24と凸部14の先端面16とを密接させることができる。
本実施形態では、押さえ部材60の孔部62を介して密接部位Aをレーザ溶接しているので、レーザ溶接時に当該押さえ部材60が邪魔になることはない。また、密接部位Aの複数個所をレーザ溶接しているので、複数枚の金属箔12と金属板10との溶接強度を高める(複数の溶接部Pの総断面積を大きくする)ことができる。さらに、ガルバノスキャナ52を用いているため、密接部位Aに対するレーザ光Lの照射位置の変更を効率的に行うことができる。
本実施形態によれば、凸部14の先端面16が平坦に形成されているので、密接部位Aの複数個所をレーザ溶接する場合であっても、焦点位置の調整を行う必要がない。すなわち、焦点位置の調整を行わなくても、レーザ光Lの焦点位置がずれることがない。そのため、密接部位Aの複数個所を簡単且つ確実にレーザ溶接することができる。
本実施形態によれば、金属板10の凸部14と複数枚の金属箔12の溶接対象部24とが溶融して接合した複数の溶接部Pが形成されるので、複数枚の金属箔12と金属板10とが確実に重ね溶接された溶接構造体30を得ることができる。
本実施形態は、上述した構成に限定されず、例えば、押さえ部材60に替えて変形例に係る押さえ部材60aを用いてもよい。図4A及び図4Bに示すように、押さえ部材60aは、レーザ光Lを通すための孔部62aを有した断面矩形状の円環状の部材である。
この場合、押さえ部材60aは、金属箔12に対して円環状に面接触した状態で各金属箔12を金属板10の平坦面22に押し付けることとなるため、隣接する溶接対象部24を互いに密接させると共に溶接対象部24と凸部14の先端面16を密接させることができる。よって、レーザ溶接によって複数枚の金属箔12と金属板10とを確実に重ね溶接することができる。また、押さえ部材60aが金属箔12に対して面接触するため、当該金属箔12が押さえ部材60aによって損傷することを好適に抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る重ね溶接方法について図5A及び図5Bを参照しながら説明する。本実施形態に係る重ね溶接方法は、第1実施形態と比較して、溶接工程が異なる。なお、本実施形態において、積層工程と押さえ工程は、第1実施形態と同じであるのでその説明を省略する。また、本実施形態で用いられるワークW及び押さえ部材60は、第1実施形態と同じであるため、同一の参照符号を付し詳細な説明を省略する。
先ず、本実施形態で用いられるTIG溶接装置70について説明する。図5Aに示すように、TIG溶接装置70は、棒状の電極72と、電極72を保持するためのコレット74と、電極72を囲繞するようにして設けられてアルゴンやヘリウム等の不活性ガスを溶接対象部24に供給するためのガスノズル76とを備えている。本実施形態において、電極72はタングステンで構成され、コレット74は銅で構成され、ガスノズル76はセラミックスで構成されている。
本実施形態に係る溶接工程では、押さえ工程で形成された密接部位Aに金属箔12側からTIG溶接(非接触溶接)する。具体的には、ワークWと電極72との間に電圧を印加してアーク78を発生させる。そうすると、隣接する溶接対象部24が互いに密接すると共に溶接対象部24と凸部14の先端面16とが密接していることから、貫通孔の形成やブローホール等の溶接欠陥の発生が抑制された状態で、複数枚の金属箔12と金属板10とが重ね溶接されることとなる(図5B参照)。
これにより、金属板10の凸部14と複数の溶接対象部24とが溶融して接合した溶接部Pを備えた溶接構造体30を得ることができる。本実施形態のように、溶接工程にTIG溶接を用いた場合であっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏する。
本実施形態に係るワークWは、上述した構成に限定されず、例えば、凸部14の先端面16をその中心部が最も突出するように湾曲させてもよい。この場合、押さえ工程において、一層効率的に、隣接する溶接対象部24の中心部を互いに密接させると共に溶接対象部24の中心部と凸部14の先端面16の中心部とを密接させることができる。
また、本実施形態において、押さえ部材60に替えて上述した押さえ部材60aを用いても構わない。さらに、溶接工程において、密接部位Aの複数個所にTIG溶接を行ってもよい。
(実施例)
次に、本発明に係る実施例について図6〜図7Bを参照しながら説明する。図6は、銅板の凸部と複数枚の銅箔の溶接対象部との密接部位に形成された溶接部の縦断面の光学顕微鏡写真であり、図7Aは、当該溶接部を銅箔側から見たSEM写真であり、図7Bは、当該溶接部を銅板側から見たSEM写真である。
本実施例では、銅板の凸部の先端面に20枚の銅箔を積層し、各銅箔の外周部を押さえ部材にて銅板の平坦面に押さえ付けた状態で、複数枚の銅箔の溶接対象部と前記凸部の密接部位をレーザ溶接した。なお、銅板の厚みt1は0.2mmであり、各銅箔の厚みt2は10μmである(図6参照)。
図6〜図7Bに示すように、本実施例に係る溶接構造体には、銅板と各銅箔が良好に溶融して接合した溶接部が形成された。金属板の裏面まで完全に溶け込んだ当該溶接部に貫通孔は認められず、ブローホール等の溶接欠陥の発生についても抑制されていることが諒解される。
このように、本実施例によれば、各銅箔の外周部を押さえた状態で、20枚の銅箔の溶接対象部と銅板の凸部の密接部位をレーザ溶接することにより、20枚の銅箔と銅板とが確実に重ね溶接された溶接構造体を得ることができた。
本発明は、上述した実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは当然可能である。金属板に形成される凸部の形状は任意に設定可能である。例えば、凸部の先端面は、多角形状又は楕円形状に構成してもよい。押さえ部材は、円環状に限定されることはなく、四角環状に構成されていてもよい。また、溶接工程では、レーザ溶接又はTIG溶接に替えて電子ビーム溶接を用いても構わない。
さらに、本発明に係る重ね溶接方法では、金属板の凸部に複数枚の金属箔を積層した状態で各前記金属箔の外周部を圧縮流体(圧縮空気)等によって押さえても構わない。この場合であっても、隣接する金属箔を互いに密接させると共に金属箔と金属板の凸部とを密接させることができる。
10…金属板 12…金属箔
14…凸部 16…先端面
20…外周部 22…平坦面
24…溶接対象部 30…溶接構造体
40…レーザ溶接装置 60、60a…押さえ部材
62、62a…孔部 70…TIG溶接装置
A…密接部位 P…溶接部
W…ワーク

Claims (9)

  1. 金属板に形成された凸部に複数枚の金属箔を積層する第1の工程と、
    各前記金属箔のうち前記凸部の外側に張り出している外周部を押さえることにより、各前記金属箔のうち前記凸部に積層されている溶接対象部を互いに密接させると共に当該溶接対象部と前記凸部とを密接させる第2の工程と、
    前記第2の工程で形成された複数の前記溶接対象部と前記凸部の密接部位を複数枚の前記金属箔が位置する側から非接触溶接する第3の工程と、を行う、
    ことを特徴とする重ね溶接方法。
  2. 請求項1記載の重ね溶接方法において、
    前記第2の工程では、押さえ部材を用いて前記外周部を前記金属板のうち前記凸部の周囲に延在する平坦面に押さえ付ける、
    ことを特徴とする重ね溶接方法。
  3. 請求項2記載の重ね溶接方法において、
    前記押さえ部材は環状に構成されており、
    前記第3の工程では、前記押さえ部材の孔部を介して前記密接部位を非接触溶接する、
    ことを特徴とする重ね溶接方法。
  4. 請求項3記載の重ね溶接方法において、
    前記第2の工程では、前記押さえ部材を前記外周部に対して環状に線接触させた状態で各前記外周部を前記平坦面に押さえ付ける、
    ことを特徴とする重ね溶接方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の重ね溶接方法において、
    前記第3の工程では、前記密接部位をレーザ溶接する、
    ことを特徴とする重ね溶接方法。
  6. 請求項5記載の重ね溶接方法において、
    前記第3の工程では、ガルバノスキャナによってレーザ光の照射位置を変更して前記密接部位の複数個所をレーザ溶接する、
    ことを特徴とする重ね溶接方法。
  7. 請求項6記載の重ね溶接方法において、
    前記凸部の先端面は平坦に形成されている、
    ことを特徴とする重ね溶接方法。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の重ね溶接方法において、
    前記第3の工程では、前記密接部位をTIG溶接する、
    ことを特徴とする重ね溶接方法。
  9. 凸部が形成された金属板と、
    前記凸部に積層された複数枚の金属箔と、
    前記凸部と複数枚の前記金属箔とが溶融して接合した1つ又は複数の溶接部と、を備える、
    ことを特徴とする溶接構造体。
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