JP2014136103A - 光音響画像生成装置および光音響画像生成方法 - Google Patents

光音響画像生成装置および光音響画像生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光音響画像の生成において、画像化しにくい血管をより効率よく画像化しやすくすることを可能とする。
【解決手段】光音響画像生成において、被検体M内に発生した光音響波の信号をプローブ11によって検出し、検出された光音響波の信号に基づいて光音響画像を生成し、光音響波の信号に基づいて、被検体Mにおける血管領域であってプローブ11により規定される走査ライン6との成す角度が閾値角度以下である血管58aの血管領域53を抽出し、抽出された血管領域53を含みかつプローブ11により規定される撮像可能範囲4の一部である領域Saをドプラ計測対象領域として設定し、設定されたドプラ計測対象領域のみに対してパワードプラ計測を実施し、パワードプラ計測の結果取得されたドプラ偏移に基づいてドプラ画像を生成し、光音響画像上にドプラ画像を重畳させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光の照射に起因して発生した光音響波に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成装置および光音響画像生成方法に関するものである。
従来、被検体の内部の断層画像を取得する方法としては、超音波が被検体内に照射されることにより被検体内で反射した超音波を検出して超音波画像を生成し、被検体内の形態的な断層画像を得る超音波イメージングが知られている。一方、被検体の検査においては形態的な断層画像だけでなく機能的な断層画像を表示する装置の開発も近年進められている。そして、このような装置の一つに光音響分析法を利用した装置がある。この光音響分析法は、所定の波長(例えば、可視光、近赤外光又は中間赤外光の波長帯域)を有するパルス光を被検体に照射し、被検体内の特定物質がこのパルス光のエネルギーを吸収した結果生じる弾性波である光音響波を検出して、その特定物質の濃度を定量的に計測するものである。被検体内の特定物質とは、例えば血液中に含まれるグルコースやヘモグロビンなどである。このように光音響波を検出しその検出信号に基づいて光音響画像を生成する技術は、光音響イメージング(PAI:Photoacoustic Imaging)或いは光音響トモグラフィー(PAT:Photo Acoustic Tomography)と呼ばれる(例えば特許文献1)。
特開2010−12295号公報
しかしながら、光音響イメージングでは、図9に示されるように、プローブ1の検出部2によって規定される走査ライン6に対して垂直に伸びる血管4bは画像化しやすいが、走査ライン6に対して平行に伸びる血管4aは画像化しにくいという問題がある。これは、光音響波は血管の膨張に起因して発生するところ、血管4bから発生する光音響波5bは表面3に向かって伝搬する成分が多いが、血管4aから発生する光音響波5aは表面3に向かって伝搬する成分が少なく、光音響波5aが比較的検出しにくいことが影響している。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、光音響画像の生成において、画像化しにくい血管をより効率よく画像化しやすくすることを可能とする光音響画像生成装置および光音響画像生成方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、光音響画像として画像化しにくい血管領域をドプラ画像で補正するものである。
より具体的には、本発明に係る第1の光音響画像生成装置は、
被検体内に発生した光音響波の信号を検出し、この信号に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成装置において、
音響波を送受信する音響送受信手段と、
音響送受信手段によって検出された光音響波の信号に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成手段と、
光音響波の信号に基づいて、被検体における血管領域であって音響送受信手段により規定される走査ラインとの成す角度が閾値角度以下である血管の血管領域を抽出し、抽出された血管領域を含みかつ音響送受信手段により規定される撮像可能範囲の一部である領域をドプラ計測対象領域として設定する抽出手段と、
抽出手段によって設定されたドプラ計測対象領域のみに対してパワードプラ計測が実施されるように音響送受信手段を制御する制御手段と、
パワードプラ計測の結果取得されたドプラ偏移に基づいてドプラ画像を生成するドプラ画像生成手段と、
光音響画像上にドプラ画像を重畳させる画像合成手段とを備えることを特徴とするものである。
さらに本発明に係る第2の光音響画像生成装置は、
被検体内に発生した光音響波の信号を検出し、この信号に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成装置において、
音響波を送受信する音響送受信手段と、
音響送受信手段によって検出された光音響波の信号に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成手段と、
光音響波の信号に基づいて、被検体における血管領域であって音響送受信手段により受信された光音響波の信号強度が閾値強度以上である血管の血管領域を抽出し、抽出された血管領域を音響送受信手段により規定される撮像可能範囲から除外した領域をドプラ計測対象領域として設定する抽出手段と、
抽出手段によって設定されたドプラ計測対象領域のみに対してパワードプラ計測が実施されるように音響送受信手段を制御する制御手段と、
パワードプラ計測の結果取得されたドプラ偏移に基づいてドプラ画像を生成するドプラ画像生成手段と、
光音響画像上にドプラ画像を重畳させる画像合成手段とを備えることを特徴とするものである。
そして、本発明の第1および第2の光音響画像生成装置において、抽出手段は、新たに光音響波の信号が検出された場合に、この信号に基づいて血管領域を再度抽出してドプラ計測対象領域を更新するものであり、
制御手段は、更新されたドプラ計測対象領域のみに対してパワードプラ計測が実施されるように音響送受信手段を制御するものであることが好ましい。
また、本発明の第1の光音響画像生成装置において、抽出手段は、抽出した血管領域が血管の長さ方向に途切れている場合に、当該長さ方向の先に他の部分よりも広いスペースを確保してドプラ計測対象領域を設定するものであることが好ましい。
また、本発明の第1の光音響画像生成装置において、抽出手段は、走査ラインとの成す角度が閾値以下である血管に起因する光音響波の信号がまとまって観測された範囲の代表線から血管の半径として予め設定された距離の範囲内の領域を、ドプラ計測対象領域として設定するものであることが好ましい。
一方、本発明の第2の光音響画像生成装置において、抽出手段は、信号強度が閾値強度以上である光音響波の信号がまとまって観測された範囲の代表線から血管の半径として予め設定された距離の範囲内の領域を撮像可能範囲から除外して、ドプラ計測対象領域を設定するものであることが好ましい。
また、本発明の第1および第2の光音響画像生成装置は、さらに、被検体内で反射した反射音響波に基づいて反射音響画像を生成する反射音響画像生成手段を備えることが好ましい。
さらに本発明の第1の光音響画像生成方法は、
被検体内に発生した光音響波の信号を音響送受信手段によって検出し、
検出された光音響波の信号に基づいて光音響画像を生成し、
光音響波の信号に基づいて、被検体における血管領域であって音響送受信手段により規定される走査ラインとの成す角度が閾値角度以下である血管の血管領域を抽出し、
抽出された血管領域を含みかつ音響送受信手段により規定される撮像可能範囲の一部である領域をドプラ計測対象領域として設定し、
設定されたドプラ計測対象領域のみに対してパワードプラ計測を実施し、
パワードプラ計測の結果取得されたドプラ偏移に基づいてドプラ画像を生成し、
光音響画像上にドプラ画像を重畳させることを特徴とするものである。
さらに本発明の第2の光音響画像生成方法は、
被検体内に発生した光音響波の信号を音響送受信手段によって検出し、
検出された光音響波の信号に基づいて光音響画像を生成し、
光音響波の信号に基づいて、被検体における血管領域であって音響送受信手段により受信された光音響波の信号強度が閾値強度以上である血管の血管領域を抽出し、
抽出された血管領域を音響送受信手段により規定される撮像可能範囲から除外した領域をドプラ計測対象領域として設定し、
設定されたドプラ計測対象領域のみに対してパワードプラ計測を実施し、
パワードプラ計測の結果取得されたドプラ偏移に基づいてドプラ画像を生成し、
光音響画像上にドプラ画像を重畳させることを特徴とするものである。
そして、本発明の第1および第2の光音響画像生成方法において、新たに光音響波の信号が検出された場合に、この信号に基づいて血管領域を再度抽出してドプラ計測対象領域を更新し、更新されたドプラ計測対象領域のみに対してパワードプラ計測を実施することが好ましい。
また、本発明の第1の光音響画像生成方法において、抽出した血管領域が血管の長さ方向に途切れている場合に、当該長さ方向の先に他の部分よりも広いスペースを確保してドプラ計測対象領域を設定することが好ましい。
また、本発明の第1の光音響画像生成方法において、走査ラインとの成す角度が閾値以下である血管に起因する光音響波の信号がまとまって観測された範囲の代表線から血管の半径として予め設定された距離の範囲内の領域を、ドプラ計測対象領域として設定することが好ましい。
一方、本発明の第2の光音響画像生成方法において、信号強度が閾値強度以上である光音響波の信号がまとまって観測された範囲の代表線から血管の半径として予め設定された距離の範囲内の領域を撮像可能範囲から除外して、ドプラ計測対象領域を設定することが好ましい。
また、本発明の第1および第2の光音響画像生成方法は、さらに、被検体内で反射した反射音響波に基づいて反射音響画像を生成することが好ましい。
本発明の光音響画像生成装置および光音響画像生成方法は、光音響画像にパワードプラ計測により得られたドプラ画像を重畳させることにより、光音響画像として画像化しにくい血管領域をドプラ画像で補正することを特徴とする。ドプラ計測は、血流方向を検知することができる計測方法であるから、走査ラインに対して平行に伸びる血管を画像化しやすいという特徴を有する。ただし、ドプラ計測を撮像可能範囲全体に対して実施すると合成画像をリアルタイムに生成する際にフレームレートが大きく低下してしまう。そこで、本発明では、光音響波の信号に基づいて、撮像可能範囲のうち補正が特に必要と思われる一部の領域(ドプラ計測対象領域)のみに対してパワードプラ計測を実施することで、フレームレートの低下を抑制している。この結果、光音響画像の生成において、画像化しにくい血管をより効率よく画像化しやすくすることが可能となる。
第1の実施形態における光音響画像生成装置の構成を示す概略図である。 第1の実施形態における音響送受信手段の構成を示す概略図である。 第1の実施形態においてドプラ計測対象領域を設定する様子を示す概略図である。 ドプラ計測対象領域を血管の長さ方向に広く確保した際の効果を説明する概略図である。 第1の実施形態における信号処理の流れを示すフロー図である。 第2の実施形態における光音響画像生成装置の構成を示す概略図である。 第2の実施形態においてドプラ計測対象領域を設定する様子を示す概略図である。 第2の実施形態における信号処理の流れを示すフロー図である。 血管から発生する光音響波の様子を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明するが、本発明はこれに限られるものではない。なお、視認しやすくするため、図面中の各構成要素の縮尺等は実際のものとは適宜異ならせてある。
「第1の実施形態」
まず、本発明の光音響画像生成装置および光音響画像生成方法の第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態における光音響画像生成装置の構成を示す概略図である。また、図2は第1の実施形態における音響送受信手段の構成を示す概略図であり、図3は第1の実施形態においてドプラ計測対象領域を設定する様子を示す概略図であり、図4はドプラ計測対象領域を血管の長さ方向に広く確保した際の効果を説明する概略図であり、図5は第1の実施形態における信号処理の流れを示すフロー図である。
本実施形態の光音響画像生成装置10は、特にドプラ画像生成機能および光音響画像生成機能を有する。具体的には図1に示されるように、光音響画像生成装置10は、超音波探触子(プローブ)11、超音波ユニット12、レーザユニット13および表示手段14を備えている。
<超音波探触子(プローブ)>
プローブ11は、被検体に向けて超音波を照射し、被検体M内を伝搬する音響波を検出するものである。このプローブ11が本発明における音響送受信手段に相当する。すなわち、プローブ11は、被検体Mに対する超音波の照射(送信)、および被検体Mから反射して戻って来る反射超音波の検出(受信)を行う。さらにプローブ11は、被検体M内の撮像対象物(例えば血管)がレーザ光を吸収することにより被検体M内に発生した光音響波の検出も行う。なお本明細書において、「音響波」とは超音波および光音響波を含む意味である。ここで、「超音波」とは、音響送受信手段による送信操作により被検体M内に発生した弾性波を意味し、「光音響波」とは測定光の照射による光音響効果により被検体M内に発生した弾性波を意味する。
プローブ11は、例えば一次元または二次元に配列された複数の超音波振動子11aから構成される振動子アレイを有する。超音波振動子11aは、例えば、圧電セラミクス、またはポリフッ化ビニリデン(PVDF)のような高分子フィルムから構成される圧電素子である。超音波振動子11aは、音響波を受信した場合にその受信信号を電気信号に変換する機能を有している。この電気信号は後述する受信回路21に出力される。このプローブ11は、セクタ走査対応、リニア走査対応、コンベックス走査対応等の中から撮像部位に応じて選択される。
本実施形態のプローブ11は、図2に示されるように、超音波振動子11a、光ファイバ50および導光板52を備える。光ファイバ50は、レーザユニット13からのレーザ光を導光板52にまで導く。導光板52は、超音波振動子11aからなる振動子アレイの周囲に配置され、レーザ光はこの導光板52から照射される。プローブ11を上記のように構成することにより、同じ撮像範囲についてのドプラ画像(或いは後述する反射音響画像としての超音波画像)および光音響画像を精度よく生成することができる。これにより、ドプラ画像と光音響画像の複雑な位置合わせ処理が不要となる場合もある。
レーザ光の照射は部分領域ごとに行ってもよい。例えば導光板52は、領域A、領域B、及び領域Cのそれぞれに対応して設けられる。その場合、領域Aに対応する導光板52aは領域Aの選択時にレーザ光を領域Aに照射する。また、領域Bに対応する導光板52bは領域Bの選択時にレーザ光を領域Bに照射する。そして、領域Cに対応する導光板52cは領域Cの選択時にレーザ光を領域Cに照射する。
<レーザユニット>
レーザユニット13は、被検体Mに照射すべきレーザ光を測定光として出射する光出射部である。このレーザ光を被検体Mが吸収することにより被検体M内で光音響波が発生する。レーザユニット13が出射するレーザ光は、例えば光ファイバ50などの導光手段を用いてプローブ11の先端まで導光され、プローブ11から被検体Mに照射される。なお、レーザ光を出射させる位置はプローブ11内に限定されない。
例えば本実施形態においてレーザユニット13は、励起光源であるフラッシュランプ35とレーザ発振を制御するQスイッチとを含むQスイッチアレキサンドライトレーザである。レーザユニット13は、制御手段34内のトリガ制御回路が光トリガ信号を出力すると、フラッシュランプ35を点灯し、Qスイッチレーザ36を励起する。例えば本実施形態ではレーザユニット13は、レーザ光として1〜100nsecのパルス幅を有するパルス光を出力するものであることが好ましい。レーザ光の波長は、計測の対象となる被検体内の物質の光吸収特性によって適宜決定される。生体内のヘモグロビンは、その状態(酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビン、メトヘモグロビン等)により光学的な吸収特性が異なるが、一般的には360〜1000nmの光を吸収する。したがって、生体内でのヘモグロビンを計測する場合には、他の生体物質の吸収が比較的少ない600〜1000nmの程度とすることが好ましい。また、より生体内での被検体の深部まで届くという観点から、レーザ光の波長は700〜1000nmであることが好ましい。
なお、レーザユニット13としては、特定の波長成分又はその成分を含む単色光を発生する半導体レーザ(LD)、固体レーザ、ガスレーザ等の発光素子を用いることもできる。
<超音波ユニット>
超音波ユニット12は、受信回路21、AD変換手段22、受信メモリ23、光音響画像生成手段25、ドプラ画像生成手段29、画像合成手段30、血管領域を抽出する抽出手段28、送信制御回路33および制御手段34を有している。
受信回路21は、プローブ11中の超音波振動子11aから出力された音響波の電気信号を受信する。AD変換手段22はサンプリング手段であり、受信回路21が受信した電気信号を例えばクロック周波数40MHzのADクロック信号に同期してサンプリングしてデジタル信号に変換する。AD変換手段22は、例えば外部から入力されるADクロック信号に同期して、所定のサンプリング周期で上記電気信号をサンプリングする。
AD変換手段22は、サンプリングしたデジタル信号(サンプリングデータ)を受信メモリ23に格納する。受信メモリ23に格納されたサンプリングデータは、光音響波に関するデータ(光音響データ)または超音波に関するデータ(超音波データ)である。
光音響画像生成手段25は、例えば受信メモリに格納された上記光音響データを、超音波振動子の位置に応じた遅延時間で互いに加算して1ライン分のデータを再構成し、各ラインの光音響データに基づいて断層画像(光音響画像)のデータを生成する。なお、この光音響画像生成手段25は、遅延加算法に代えて、CBP法(Circular Back Projection)により再構成を行うものでもよい。あるいは光音響画像生成手段25は、ハフ変換法又はフーリエ変換法を用いて再構成を行うものでもよい。光音響画像生成手段25は、上記のようにして生成された光音響画像のデータを画像合成手段30に出力する。
一方、抽出手段28は、受信メモリ23に記憶されたサンプリングデータから同様に、光音響データを再構成し、光音響画像のデータを生成し、この光音響画像データに基づいて被検体M内における血管領域(血管58の存在する領域)であってプローブ11により規定される走査ライン6との成す角度が閾値角度以下である血管58aの血管領域53を抽出する(図3)。血管領域の抽出方法は、特に制限されず既知の画像処理方法により行うことができ、例えば光音響画像中の画素値の大きさに基づいて判断される。一般に血管は他の組織に比べて光の吸収係数が大きいため、人体からの光音響信号は血管からの信号であるとみなすことが可能である。したがって、抽出手段28は、例えば光音響画像において画素値が所定の値を超える場所を血管に対応する画像領域として抽出する。スムージング処理によりノイズを除去する処理など他の信号処理と組み合わせることも可能である。走査ライン6との成す角度が閾値角度以下であるか否かは、例えば、光音響画像データの輝度値に基づいて輝度値の変化率や連続性から血管の境界とその長さ方向(血液の流れる方向)を特定し、血管の長さ方向と走査ラインとの関係から算出されたこれら2つの交差角度の鋭角成分と閾値角度を比較することにより、判断することができる。なお鈍角成分で判断する場合には、それに対応した閾値角度以上であるか否かを判断すればよく、これら2つの判断手法は同値である。血管の長さ方向を特定する際には、撮像可能範囲を適当に分割し、分割領域ごとに当該分割領域に含まれる血管58aの長さ方向を特定することが好ましい。これにより、より正確に血管領域53を抽出することができる。走査ライン6の方向は、プローブ11の型に応じて適宜設定される。つまり、プローブ11が例えばセクタ走査型またはコンベックス走査型である場合のように、撮像可能範囲が扇形状となり各走査ラインの方向が必ずしも一定しない場合もある。したがってこのような場合には、走査ラインを特定する際にも上記同様に、撮像可能範囲を適当に分割し、分割領域ごとに当該分割領域を通る走査ラインを特定することが好ましい。
閾値角度は、光音響画像の補正レベルに応じて適宜設定される。光音響波は、その伝搬方向と走査ライン6との成す角度が小さいほど表面に到達しづらく検出されにくい。したがって、例えば光音響画像を広く補正したい場合には、例えば閾値角度を60°として、走査ラインとの交差角度が0°〜60°の角度範囲に含まれる血管を広く抽出する。一方、光音響画像の元データをなるべく活用し補正箇所を少なくしたいような場合には、例えば閾値角度を30°として、走査ラインとの交差角度が0°〜30°の角度範囲に含まれる血管を抽出する。
なお、抽出手段28は、走査ライン6との成す角度が閾値角度よりも大きい血管58bの血管領域を本実施形態では抽出しない。これは、血管58bから発生する光音響波は表面に向かって伝搬する成分を多く有し、充分に検出可能であり特に補正を必要としないからである。
そして、抽出手段28は、抽出された血管領域の情報に基づいて、抽出された血管領域を含みかつプローブ11(音響送受信手段)により規定される撮像可能範囲4(いわゆるスキャン面)の一部である領域をドプラ計測対象領域として設定する。つまり、抽出手段28は、被検体M内における血管の場所を特定するための情報を取得し、さらにドプラ計測を実施する領域を特定する機能を果たす。プローブにより規定される撮像可能範囲は、個々のプローブによって様々であるが、一般的に振動子アレイがリニア型である場合には矩形状の範囲であり、コンベックス型またはセクタ型である場合には扇形状の範囲である。ドプラ計測対象領域は、抽出された血管領域を含むように設定される。ドプラ計測対象領域を特定するための情報としては、例えば、画素値が所定の値を超える全ての画素位置そのものの情報、予め設定された値以上の画素(光音響信号)がまとまって観測された範囲(サンプルボリューム領域)を示す情報などが挙げられる。
例えば、サンプルボリューム領域Saを示す情報としては、図3に示されるような撮像可能範囲4において、血管領域53に含まれる任意の代表線54の位置およびこの代表線54からの距離Lの情報、および領域Saの各頂点55の位置情報等が挙げられる。領域Saの大きさや形状は、血管の太さ、長さ、方向および分岐等の構造的な特徴、並びに、血管の長さ方向に対する撮像断面の角度等の撮像条件を考慮して、血管領域53が適切に含まれるように適宜設定される。サンプルボリューム領域を設定する場合には、例えば実際に抽出された血管領域に合わせてもよいが、血管領域が血管の長さ方向に途切れている場合にはその長さ方向の先に他の部分よりも広いスペースを確保するように設定することが好ましい。例えば図4aのように、実際に抽出された血管領域に合わせてサンプルボリューム領域Saを設定した場合には、ドプラ計測はその領域Saに対してのみ実施されるから、実際に血管が存在していても、補正により追加できる血管部分59が少なくなってしまう。一方図4bのように、血管領域が血管の長さ方向に途切れている場合にはその長さ方向に血管が伸びていることが示唆されていることになるから、その先に他の部分(血管領域が途切れていない部分)よりも広いスペース60を確保することにより、より広い範囲で血管部分61を追加表示することが可能となる。
なお、抽出手段28が独自に光音響画像データを生成せずに、光音響画像生成手段25によって生成された光音響画像データを抽出手段28が取得してこの光音響画像データに基づいて被検体内における血管領域を抽出する態様でもよい。この場合には、重複して光音響画像データを生成する手間を省くことができる。また、上記では光音響画像データに基づいて血管領域を抽出する場合について説明したが、例えば血管領域は、画像化される前の光音響データに基づいて抽出することもできる。この場合には、例えば光音響信号のピーク位置を血管が存在する位置と推定することができる。抽出手段28によって設定されたドプラ計測対象領域の情報は、制御手段34へと出力される。
制御手段34は、超音波ユニット12内の各部を制御する。例えば制御手段34は、レーザユニット13に対してレーザ光の出力を指示するフラッシュランプトリガ信号を出力する。これによりレーザユニット13では、フラッシュランプトリガ信号に応答してフラッシュランプ35が点灯し、レーザ励起が開始される。その後、制御手段34は、所定のタイミングでQスイッチトリガ信号を出力する。これによりレーザユニット13では、Qスイッチレーザ36のQスイッチがQスイッチトリガ信号に応答してON状態となり、レーザ光が出力されて、被検体Mにレーザ光が照射される。また制御手段34は、抽出手段28によって出力されたドプラ計測対象領域の情報を受け取り、後述するようにドプラ計測用に送信超音波を送信する方向を決定する。そして、決定した方向に超音波が送信されるように、制御手段34は、個々の超音波振動子11aを同時にまたは時間差を付けて駆動させる旨の超音波トリガ信号を送信制御回路33に出力する。送信制御回路33は、その超音波トリガ信号に従って超音波振動子11aを駆動させる。つまり本実施形態では、制御手段34は、送信制御回路33を介してプローブ11を制御している。
ドプラ画像生成手段29は、例えば制御手段34から取得した送信超音波の周波数と受信した反射超音波の周波数との差(ドプラ偏移)に基づいてパワードプラモードによるドプラ画像を生成する。この際、ドプラ画像生成手段29は、例えば制御手段34から(或いは直接抽出手段28から)ドプラ計測対象領域の情報を取得し、この情報に基づいて、超音波が送信された方向(いわゆる深さ方向)においても走査ライン上の領域のうちドプラ計測対象領域として設定されている領域についてのみ画像化を行う。超音波が送信された走査ライン上の領域であっても、血管が存在しなければ画像化の必要性が乏しいためである。生成されたドプラ画像のデータは画像合成手段30に出力される。
ドプラ計測とは、送信波の周波数に対する受信波の周波数のドプラ偏移に基づいて、非侵襲的に血行動態、血流速度および生体内動向等を計測する計測手法である。したがって、ドプラ計測では、走査ラインに平行に伸びる血管ほど画像化しやすい。このような計測手法としては、例えば、連続的な超音波ビームの反射信号におけるドプラ偏移を解析して波形表示する走査モード(連続波ドプラモード)、超音波パルスの反射信号におけるドプラ偏移を解析して波形表示する走査モード(パルスドプラモード)、二次元血流情報を平均流速でカラー表示する走査モード(カラードプラモード)、および血管からの信号強度をカラー表示する走査モード(パワードプラモード)などがある。
そして本発明は特にパワードプラモードを利用する。パワードプラモードでは、ドプラ偏移の信号量に基づいて細い血管まで表示することできかつ血管の繋がりも良好に表示することが可能である。したがって、パワードプラモードによるドプラ画像は、光音響画像によって画像化しにくい血管領域を補正するのに適している。
画像合成手段30は、光音響画像生成手段25から取得した光音響画像データ上にドプラ画像生成手段29から取得したドプラ画像データを重畳させてこれらの画像を合成し、その合成画像が表示手段14に表示されるように表示手段14を制御する。これにより、ドプラ計測により得られる血管情報を光音響画像上で確認しながら画像中の血管を観察することが可能となる。つまり、パワードプラモードのドプラ画像を光音響画像上に重畳させることにより、光音響計測では信号が弱く光音響画像中に表示されにくい或いは表示されない血管を光音響画像上でも確認することができる。
画像合成手段30は、プローブ11が二次元配列した振動子アレイを有することにより複数の断層画像(光音響画像およびドプラ画像を含む)が取得された場合には、それらの断層画像に基づいてボリュームデータを作成し、三次元画像として合成画像を表示手段14に表示させてもよい。
以下、図5を用いて光音響画像生成方法の流れについて説明する。まず、光音響画像生成装置10の電源が入力されると制御手段34はフラッシュランプトリガ信号をフラッシュランプ35に送信し、これによりフラッシュランプが点灯し、Qスイッチレーザ36が励起される。断層画像を取得したい部分の被検体表面にプローブ11が当てられた状態で、図示しない測定開始用のボタンが押下されると、制御手段34はQスイッチトリガ信号をQスイッチレーザ36に送信し、これによりQスイッチレーザ36からレーザ光が被検体Mに向けて出射する(STEP1−1)。そして、レーザ光を受けた被検体M内で光音響波が発生し、プローブ11で光音響信号が検出され、メモリに保存される(STEP1−2)。
すると、抽出手段28が、光音響信号から光音響画像を構築し、光音響画像中の血管領域を抽出し、抽出された血管領域に基づき血管が存在すると推定されるサンプルボリューム領域Sa(つまりドプラ計測対象領域)を設定する(STEP1−3)。そして、制御手段34が、そのサンプルボリューム領域Saのみに対してドプラ計測が実施されるように、送信制御回路33へ超音波トリガ信号を送信する。この結果、送信制御回路33は、その超音波トリガ信号に基づきこのサンプルボリューム領域Saが存在する走査ラインのみに対してパルス超音波が送信されるように振動子アレイを動作させ(STEP1−4)、ドプラ画像生成手段29はそのサンプルボリューム領域Saのみにおいてパワードプラモードによるドプラ画像を生成する(STEP1−5)。
一方、光音響画像生成手段25は、STEP1−2でメモリに保存された光音響信号に基づいて光音響画像を生成する(STEP1−6)。STEP1−6で生成された光音響画像は、画像合成手段30に出力され、STEP1−5で生成されたドプラ画像と重畳されて合成され、合成画像が表示手段14に表示される(STEP1−7)。ここまでの工程で、1フレーム分の合成された断層画像が生成される。つまり、例えば画像を動画としてリアルタイムに被検体内を観察する場合には、プローブ11を被検体表面に対して固定して、すなわち振動子アレイによって規定される撮像可能範囲を固定して、STEP1−1からSTEP1−7の工程を複数回繰り返す。このように、直前に取得された光音響信号に基づいてドプラ計測対象領域を随時更新し、さらに光音響信号を検出する周期とドプラ計測を行う周期を同期することで、より正確な血管領域情報に基づいてドプラ計測を実施することができるため、ドプラ計測の精度が向上する。
なお、光音響信号を検出する周期とドプラ計測を行う周期は必ずしも同期している必要はない。これらが同期していない場合には、ドプラ計測は、例えば直前に設定された(つまり最後に更新された)ドプラ計測対象領域のみに対して実施される。
以上のように、本実施形態に係る光音響画像生成装置および光音響画像生成方法は、光音響波の信号に基づいて、撮像可能範囲のうち補正が特に必要と思われる一部の領域(ドプラ計測対象領域)のみに対してパワードプラ計測を実施し、光音響画像にパワードプラ計測により得られたドプラ画像を重畳させることにより、光音響画像として画像化しにくい血管領域をドプラ画像で補正することを特徴とする。この結果、光音響画像の生成において、画像化しにくい血管をより効率よく画像化しやすくすることが可能となる。
つまり、機能的な断層画像をリアルタイムに表示するため、ドプラ計測および光音響計測を交互スキャン方式で実施する場合には、例えば単純計算でフレームレートが2分の1になってしまい、リアルタイム性が低下してしまう。一方、フレームレートを低下させないために、光音響画像の撮像範囲に比べドプラ計測対象領域を単純に小さく絞っただけでは、血管情報の全体観察ができなくなってしまう。そこで、本実施形態の光音響画像生成装置および光音響画像生成方法は、ドプラ計測の対象を血管が存在すると推定される所定領域に限定し、血管観察に必要性の低い領域をドプラ計測の対象から除外することで、血管情報の全体観察を確保しながらフレームレートの低下も抑制している。この結果、合成画像の生成の効率化が図られている。
「第2の実施形態」
次に、本発明の光音響画像生成装置および光音響画像生成方法の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、光音響画像、超音波画像およびドプラ画像を重畳させる点で、第1の実施形態と異なる。したがって、第1の実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付し、その詳細な説明は特に必要のない限り省略する。
図6は、第2の実施形態における光音響画像生成装置の構成を示す概略図である。また、図7は第2の実施形態においてドプラ計測対象領域を設定する様子を示す概略図であり、図8は第2の実施形態における信号処理の流れを示すフロー図である。
本実施形態の光音響画像生成装置10は、特にドプラ画像生成機能、光音響画像生成機能および超音波画像生成機能を有する。具体的には図6に示されるように、光音響画像生成装置10は、超音波探触子(プローブ)11、超音波ユニット12、レーザユニット13および表示手段14を備えている。プローブ11、レーザユニット13および表示手段14は第1の実施形態と同様のものである。
<超音波ユニット>
超音波ユニット12は、受信回路21、AD変換手段22、受信メモリ23、光音響画像生成手段25、超音波画像生成手段26、ドプラ画像生成手段29、画像合成手段30、血管領域を抽出する抽出手段28、送信制御回路33および制御手段34を有している。光音響画像生成手段25は第1の実施形態で説明したものと同様である。
超音波画像生成手段26は、プローブ11の複数の超音波振動子11aで検出された反射超音波(より具体的にはそのサンプリングデータ)に基づいて、個々の超音波振動子11aの位置に応じた遅延時間で加算して1ライン分のデータを再構成し、各ラインの超音波データに基づいて、断層画像(超音波画像)のデータを生成する。各ラインのデータの生成には、光音響画像生成手段25における各ラインのデータの生成と同様に、遅延加算法などを用いることができる。超音波画像生成手段26は、必要に応じて検波処理や対数変換処理を行ってもよい。
本実施形態の抽出手段28は、受信メモリ23に記憶されたサンプリングデータから同様に、光音響データを再構成し、光音響画像のデータを生成し、この光音響画像データに基づいて被検体M内における血管領域であってプローブ11により受信された光音響波の信号強度が閾値強度以上である血管の血管領域56を抽出する(図7)。血管領域の抽出方法は、特に制限されず既知の画像処理方法により行うことができ、例えば光音響画像中の画素値の大きさに基づいて判断される。そして、抽出手段28は、抽出された血管領域56またはこの血管領域を含む所定の領域Sb(仮サンプルボリューム領域)をプローブ11により規定される撮像可能範囲4から除外した領域をドプラ計測対象領域として設定する。つまり、本実施形態では、撮像可能範囲4のうち、抽出された血管領域56または仮サンプルボリューム領域Sbを除いた全範囲についてドプラ計測が実施される。これは、血管領域56は充分な信号強度が得られているから、そのような領域を除いて最大限広くドプラ画像を取得するという思想に基づく。これにより、第1の実施形態に比べれば効率(フレームレート)が低下するが、撮像可能範囲の全範囲に対してドプラ計測を実施する場合よりは効率よく、かつ第1の実施形態よりも広い範囲で補正用のドプラ画像を取得することができる。
以下、図8を用いて光音響画像生成方法の流れについて説明する。まず、STEP2−1およびSTEP2−2は、第1の実施形態におけるSTEP1−1およびSTEP1−2と同様である。
抽出手段28は、光音響信号から光音響画像を構築し、光音響画像中の血管領域56を抽出する(STEP2−3)。そして抽出手段28は、抽出された血管領域56に基づき血管が存在すると推定される仮サンプルボリューム領域Sbを設定し、仮サンプルボリューム領域Sbを撮像可能範囲4から除外した領域をドプラ計測対象領域として設定する。なお、前述したように、抽出手段28は、画像化される前の光音響データに基づいて抽出してもよい。そして、制御手段34が、そのドプラ計測対象領域のみに対してドプラ計測が実施され、かつ撮像可能範囲全体に対して超音波計測が実施されるように、送信制御回路33へ超音波トリガ信号を送信する。送信制御回路33は、走査ラインを徐々にずらしながら、ドプラ計測用の超音波と超音波計測用の超音波とを交互に送信し、プローブ11はこれらの反射超音波を交互に受信する(STEP2−4)。なお、送信制御回路33は、ドプラ計測においては、ドプラ計測対象領域が存在する走査ラインのみに対してパルス超音波が送信されるように振動子アレイを動作させる。ドプラ画像生成手段29はそのドプラ計測対象領域のみにおいてパワードプラモードによるドプラ画像を生成し、超音波画像生成手段26は撮像可能範囲全体の超音波画像を生成する(STEP2−5)。
一方、光音響画像生成手段25は、STEP2−2でメモリに保存された光音響信号に基づいて光音響画像を生成する(STEP2−6)。
STEP2−5で生成されたドプラ画像および超音波画像、並びにSTEP2−6で生成された光音響画像は、それぞれ画像合成手段30に出力され、そこで重畳されて合成され、その後合成画像が表示手段14に表示される(STEP2−7)。ここまでの工程で、1フレーム分の合成された断層画像が生成される。つまり、例えば画像を動画としてリアルタイムに被検体内を観察する場合には、プローブ11を被検体表面に対して固定して、すなわち振動子アレイによって規定される撮像可能範囲を固定して、STEP2−1からSTEP2−7の工程を複数回繰り返す。
以上のように、本実施形態に係る光音響画像生成装置および光音響画像生成方法でも、光音響波の信号に基づいて、撮像可能範囲のうち補正が特に必要と思われる一部の領域(ドプラ計測対象領域)のみに対してパワードプラ計測を実施し、光音響画像にパワードプラ計測により得られたドプラ画像を重畳させることにより、光音響画像として画像化しにくい血管領域をドプラ画像で補正するから、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
さらに本実施形態では、光音響画像生成装置は、光音響画像に加えて超音波画像を生成する。超音波画像を参照することで、光音響画像では画像化することができない部分を観察することができる。
1 プローブ
2 検出部
3 撮像部位の表面
4 撮像可能範囲
6 走査ライン
10 光音響画像生成装置
11 プローブ
11a 超音波振動子
12 超音波ユニット
13 レーザユニット
14 表示手段
21 受信回路
22 変換手段
23 受信メモリ
25 光音響画像生成手段
26 超音波画像生成手段
28 抽出手段
29 ドプラ画像生成手段
30 画像合成手段
33 送信制御回路
34 制御手段
35 フラッシュランプ
36 スイッチレーザ
50 光ファイバ
52 導光板
53 走査ラインとの成す角度が閾値角度以下である血管の血管領域
56 光音響波の信号強度が閾値強度以上である血管の血管領域
58a 走査ラインとの成す角度が閾値角度以下である血管
58b 光音響波の信号強度が閾値強度以上である血管
M 被検体
Sa サンプルボリューム領域
Sb 仮サンプルボリューム領域

Claims (18)

  1. 被検体内に発生した光音響波の信号を検出し、該信号に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成装置において、
    音響波を送受信する音響送受信手段と、
    該音響送受信手段によって検出された光音響波の信号に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成手段と、
    前記光音響波の信号に基づいて、前記被検体における血管領域であって前記音響送受信手段により規定される走査ラインとの成す角度が閾値角度以下である血管の血管領域を抽出し、抽出された血管領域を含みかつ前記音響送受信手段により規定される撮像可能範囲の一部である領域をドプラ計測対象領域として設定する抽出手段と、
    該抽出手段によって設定されたドプラ計測対象領域のみに対してパワードプラ計測が実施されるように前記音響送受信手段を制御する制御手段と、
    パワードプラ計測の結果取得されたドプラ偏移に基づいてドプラ画像を生成するドプラ画像生成手段と、
    前記光音響画像上に前記ドプラ画像を重畳させる画像合成手段とを備えることを特徴とする光音響画像生成装置。
  2. 前記抽出手段が、新たに光音響波の信号が検出された場合に、該信号に基づいて前記血管領域を再度抽出して前記ドプラ計測対象領域を更新するものであり、
    前記制御手段が、更新されたドプラ計測対象領域のみに対してパワードプラ計測が実施されるように前記音響送受信手段を制御するものであることを特徴とする請求項1に記載の光音響画像生成装置。
  3. 前記抽出手段が、抽出した血管領域が血管の長さ方向に途切れている場合に、当該長さ方向の先に他の部分よりも広いスペースを確保してドプラ計測対象領域を設定するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の光音響画像生成装置。
  4. 前記抽出手段が、走査ラインとの成す角度が閾値以下である血管に起因する光音響波の信号がまとまって観測された範囲の代表線から血管の半径として予め設定された距離の範囲内の領域を、ドプラ計測対象領域として設定するものであることを特徴とする請求項1から3いずれか1項に記載の光音響画像生成装置。
  5. さらに、被検体内で反射した反射音響波に基づいて反射音響画像を生成する反射音響画像生成手段を備えることを特徴とする請求項1から4いずれか1項に記載の光音響画像生成装置。
  6. 被検体内に発生した光音響波の信号を検出し、該信号に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成装置において、
    音響波を送受信する音響送受信手段と、
    該音響送受信手段によって検出された光音響波の信号に基づいて光音響画像を生成する光音響画像生成手段と、
    前記光音響波の信号に基づいて、前記被検体における血管領域であって前記音響送受信手段により受信された前記光音響波の信号強度が閾値強度以上である血管の血管領域を抽出し、抽出された血管領域を前記音響送受信手段により規定される撮像可能範囲から除外した領域をドプラ計測対象領域として設定する抽出手段と、
    該抽出手段によって設定されたドプラ計測対象領域のみに対してパワードプラ計測が実施されるように前記音響送受信手段を制御する制御手段と、
    パワードプラ計測の結果取得されたドプラ偏移に基づいてドプラ画像を生成するドプラ画像生成手段と、
    前記光音響画像上に前記ドプラ画像を重畳させる画像合成手段とを備えることを特徴とする光音響画像生成装置。
  7. 前記抽出手段が、新たに光音響波の信号が検出された場合に、該信号に基づいて前記血管領域を再度抽出して前記ドプラ計測対象領域を更新するものであり、
    前記制御手段が、更新されたドプラ計測対象領域のみに対してパワードプラ計測が実施されるように前記音響送受信手段を制御するものであることを特徴とする請求項6に記載の光音響画像生成装置。
  8. 前記抽出手段が、信号強度が閾値強度以上である光音響波の信号がまとまって観測された範囲の代表線から血管の半径として予め設定された距離の範囲内の領域を前記撮像可能範囲から除外して、ドプラ計測対象領域を設定するものであることを特徴とする請求項6または7に記載の光音響画像生成装置。
  9. さらに、被検体内で反射した反射音響波に基づいて反射音響画像を生成する反射音響画像生成手段を備えることを特徴とする請求項6から8いずれか1項に記載の光音響画像生成装置。
  10. 被検体内に発生した光音響波の信号を音響送受信手段によって検出し、
    検出された光音響波の信号に基づいて光音響画像を生成し、
    前記光音響波の信号に基づいて、前記被検体における血管領域であって前記音響送受信手段により規定される走査ラインとの成す角度が閾値角度以下である血管の血管領域を抽出し、
    抽出された血管領域を含みかつ前記音響送受信手段により規定される撮像可能範囲の一部である領域をドプラ計測対象領域として設定し、
    設定されたドプラ計測対象領域のみに対してパワードプラ計測を実施し、
    パワードプラ計測の結果取得されたドプラ偏移に基づいてドプラ画像を生成し、
    前記光音響画像上に前記ドプラ画像を重畳させることを特徴とする光音響画像生成方法。
  11. 新たに光音響波の信号が検出された場合に、該信号に基づいて前記血管領域を再度抽出して前記ドプラ計測対象領域を更新し、
    更新されたドプラ計測対象領域のみに対してパワードプラ計測を実施することを特徴とする請求項10に記載の光音響画像生成方法。
  12. 抽出した血管領域が血管の長さ方向に途切れている場合に、当該長さ方向の先に他の部分よりも広いスペースを確保してドプラ計測対象領域を設定することを特徴とする請求項10または11に記載の光音響画像生成方法。
  13. 走査ラインとの成す角度が閾値以下である血管に起因する光音響波の信号がまとまって観測された範囲の代表線から血管の半径として予め設定された距離の範囲内の領域を、ドプラ計測対象領域として設定することを特徴とする請求項10から12いずれか1項に記載の光音響画像生成方法。
  14. さらに、被検体内で反射した反射音響波に基づいて反射音響画像を生成することを特徴とする請求項10から13いずれか1項に記載の光音響画像生成方法。
  15. 被検体内に発生した光音響波の信号を音響送受信手段によって検出し、
    検出された光音響波の信号に基づいて光音響画像を生成し、
    前記光音響波の信号に基づいて、前記被検体における血管領域であって前記音響送受信手段により受信された前記光音響波の信号強度が閾値強度以上である血管の血管領域を抽出し、
    抽出された血管領域を前記音響送受信手段により規定される撮像可能範囲から除外した領域をドプラ計測対象領域として設定し、
    設定されたドプラ計測対象領域のみに対してパワードプラ計測を実施し、
    パワードプラ計測の結果取得されたドプラ偏移に基づいてドプラ画像を生成し、
    前記光音響画像上に前記ドプラ画像を重畳させることを特徴とする光音響画像生成方法。
  16. 新たに光音響波の信号が検出された場合に、該信号に基づいて前記血管領域を再度抽出して前記ドプラ計測対象領域を更新するものであり、
    更新されたドプラ計測対象領域のみに対してパワードプラ計測を実施することを特徴とする請求項15に記載の光音響画像生成方法。
  17. 信号強度が閾値強度以上である光音響波の信号がまとまって観測された範囲の代表線から血管の半径として予め設定された距離の範囲内の領域を前記撮像可能範囲から除外して、ドプラ計測対象領域を設定することを特徴とする請求項15または16に記載の光音響画像生成方法。
  18. さらに、被検体内で反射した反射音響波に基づいて反射音響画像を生成することを特徴とする請求項15から17いずれか1項に記載の光音響画像生成方法。
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