JP2014135916A - 害獣侵入防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】害獣が馴れることが無く、長期にわたって害獣の侵入を防止すると共に、駆除することができる害獣侵入防止装置を提供する。
【解決手段】特定のエリア内への害獣の侵入を防止する害獣侵入防止装置であって、害獣に風を当てるための送風機と、害獣の前記エリア内への侵入を感知するセンサと、前記センサが、害獣の前記エリア内への侵入を感知したとき、前記送風機を稼働させる制御手段と、を備えた害獣侵入防止装置とした。また、稼働制御タイマーを備えたり、種々の制御手段、芳香剤供給手段、空気加熱手段、送風方向変更手段、或いは光照射手段等を有する構成とすることもできる。

【選択図】図1

Description

本発明は、特定領域への害獣の侵入を防止し、または駆除するための害獣侵入防止装置に関する。
害獣問題は、深夜の物音による睡眠不足が人の健康を乱してしまったり、生活圏に害獣がいると感じるだけでも精神的ストレスになる。また、害獣の糞尿は異臭を発生させ、木材などを腐食させる原因にもなり、不衛生であるだけでなく、糞に潜むウィルスに感染する恐れもある。従って、家屋等の建物内への害獣の侵入を防止し、駆除することは入内な問題である。
従来、特定の領域にコウモリ等の害獣が侵入を防止し、一度住み着いてしまった害獣を駆除するためのする方法として、ネット等により物理的に進入路をなくす方法や、害獣が忌避する薬剤をサンプルする方法などが行われていた。
しかしながら、進入路を物理的に無くすことは、害獣の侵入を防止したいエリアの構造、状況によっては困難な場合がある。また、薬剤は、人間にも害がある場合があり、更に、雨などで流されたり、経年劣化で効果が薄れる場合もある。
そこで、従来からも種々の技術提案が成されている。例えば、コウモリのテリトリーを妨害する周波数の超音波の波動を発生する波動発生装置と、波動発生装置が発生する超音波の波動を建物に付与し、建物を波動シールドする波動出力部とを有してなるコウモリの侵入防御装置であって、前記波動出力部が建物に付与した超音波の波動を受信し、波動受信結果を表示する手段を備えるコウモリの侵入防御装置がある(特許文献1参照)。係る技術文献に開示されたコウモリの侵入防御装置は、コウモリのテリトリーを妨害する周波数の超音波の波動を発生する波動発生装置と、波動発生装置が発生する超音波の波動を建物に付与し、建物を波動シールドする波動出力部とを備えるものである。
しかしながら、超音波などの音を使用する方法では、コウモリは直に馴れて、逃げなくなるという問題があった。特許文献1では、コウモリの馴れを防ぐために周波数を変更することを行っているが、これでも十分ではない。
また、厨房などの家屋内に侵入するネズミをはじめとする小害獣に対して、複数の威嚇手段を利用してストレスを与えることにより撃退する小害獣自動撃退装置を提供されている(特許文献2参照)。係る技術は、小害獣の接近を感知する小害獣感知センサーから送信される感知信号をトリガとして発光する発光部の点滅と、この感知信号をトリガとして駆動手段によって往復運動を行う1本以上のアーム6による設置面への打撃による音と振動によって小害獣に恐怖感とストレスを与え、撃退効果を発揮するものである。
しかし、害獣が恐怖感を抱く程度の打撃音を建物内部で発生させると、人間にも不快な音や振動として伝わってしまうため、無人の倉庫等では有効であっても、人の生活や仕事などをする建物での使用は不向きである。
特許第4716580号公報 特開2011−172498号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、害獣の馴れを防いで、長期的に害獣の侵入を防止することができる害獣侵入防止装置を提供しようとするものである。
上記本発明の課題は、下記の発明により解決することができる。即ち、本発明の害獣侵入防止装置は、特定のエリア内への害獣の侵入を防止する害獣侵入防止装置であって、害獣に風を当てるための送風機と、害獣の前記エリア内への侵入を感知するセンサと、前記センサが、害獣の前記エリア内への侵入を感知したとき、前記送風機を稼働させる制御手段と、を備えたことを主要な特徴にしている。
これにより、風を害獣に吹き付けるので、害獣は馴れることが無く、長期的に害獣の侵入を防止することができる。また、センサにより害獣が侵入してきたときに送風機を稼働させるので、電力の無駄が無く、送風機の寿命も長くなる。
また、本発明の害獣侵入防止装置は、前記送風機の稼働を時間的に制御するためのタイマーを更に備えたことを主要な特徴にしている
これにより、タイマー設定された時間で送風機が稼働するので、センサが害獣の侵入を検知できなかった場合でも、害獣を追い払うことができ、特にコウモリなどが巣を作ることを確実に防ぐことができる。
更に、本発明の害獣侵入防止装置は、前記センサが前記エリア内への害獣の侵入を感知しない場合でも、前記タイマーに設定された時間に前記送風機が稼働することを主要な特徴にしている。
また、本発明の害獣侵入防止装置は、前記エリアの外周辺ごとに前記送風機が設置されたことを主要な特徴にしている。
これにより、屋根裏のような屋内においては、害獣は、壁際に逃げようとするが、外周辺ごとに送風機が設置されているので、確実に害獣に風を当て、退散させることができる。
更に、本発明の害獣侵入防止装置は、複数の送風機を備え、前記センサが、前記害獣の位置を感知し、前記制御手段は、感知された害獣の位置が送風範囲である送風機のみが送風を行うように制御することを主要な特徴にしている。
これにより、害獣がどこに逃げても害獣に風を吹き付けることができる送風機のみ稼働するので、電力を節約でき、送風機の寿命も長くなる。
更にまた、本発明の害獣侵入防止装置は、芳香供給手段を更に備え、前記送風機は、前記芳香剤供給手段により供給された芳香剤の成分が含まれた空気を送風することを主要な特徴にしている。
これにより、芳香剤を忌避する害獣を確実に追い払うことができると共に、害虫の駆除、カビ防止、腐朽菌の駆除についても効果を有する。
また、本発明の害獣侵入防止装置は、空気加熱手段を更に備え、前記送風機は、前記空気加熱手段により加熱された空気を送風することを主要な特徴にしている。
これにより、熱風に耐えられる害獣はほとんどいないので、どのような害獣でも確実に追い払うことができる。
更に、本発明の害獣侵入防止装置は、前記送付機が送風方向変更手段を有し、前記害獣が移動した場合、前記センサが前記害獣の位置を感知し、前記制御手段は、前記送付機が送風方向を前記害獣に向けて風を送風するように制御することを主要な特徴にしている。
これにより、どこに害獣が逃げても追尾して確実に害獣に風を吹き付けるので、確実に害獣を追い払うことができる。
更にまた、本発明の害獣侵入防止装置は、前記センサが、前記害獣の侵入を検知したときに、前記害獣に対して光を照射する光照射手段を更に備えたことを主要な特徴にしている。
これにより、風にプラスして光も照射するので、害獣への威圧効果が増加し、確実に追い払うことができる。
本発明によれば、害獣は馴れることが無いので、長期にわたって害獣の侵入を防止することができる。
本発明の害獣侵入防止装置を屋根裏に設置したときの概略図である。 ヒータを備えた送風機の斜視図である。 芳香剤供給手段を備えた送風機の斜視図である。 送風方向変更可能な送風機と、センサ付きストロボの斜視図である。 本発明の害獣侵入防止装置設置の設置例説明平面図である。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について説明する。本発明は以下の好ましい実施の形態により説明されるが、本発明の範囲を逸脱すること無く、多くの手法により変更を行うことができ、本実施の形態以外の他の実施の形態を利用することができる。従って、本発明の範囲内における全ての変更が特許請求の範囲に含まれる。
<構成>
本発明の害獣侵入防止装置5の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の害獣侵入防止装置5を屋根裏に設置したときの概略図であり、図1(a)は斜視図、図1(b)は正面図であり、害獣15の例としてコウモリ及びネズミを描いた図である。
図1に示すように、本発明の害獣侵入防止装置5は、害獣15に風Wを吹き付けるための送風機10と、害獣15の侵入を検知するためのセンサ20と、センサ20が害獣15の侵入を検知したとき送風機10を稼働させる制御手段と、を主に備えて構成される。
ここで、センサ20の代わりにタイマー30を備えていても良いし、センサ20とタイマー30の両方を備えていても良い。なお、図1(b)ではタイマー30を送風機10に備え、外部に設置したタンク70から芳香剤Kの供給を受ける形式の芳香剤供給手段60を備え、配線85を介して人の生活領域内に設置した操作盤40により、送風機10や光照射手段120の動作条件設定等ができる仕様を例示したものである。なお、キーボードや液晶画面を備えることで、キー入力によるコマンド指令ができるようにするのも有効である。この場合、操作盤40には、プログラマブルロジックコントローラ(PLC:Programmable Logic Controller))、又はシーケンサ(登録商標)等を内装し、前記タイマー機能は、係るPLCに実装されるタイマーIC(555)等を利用することが簡易的である。あらかじめプログラムされた制御内容を表現しておき、制御盤40に配置されるスイッチの切り替えで実行させる。なお、本発明に係る害獣侵入防止装置5は、係る構成に限定されるものではなく、本書面に記載された内容から本願発明の技術的思想の創作として同一と認められる範囲内において変更できるものとする。従って、例えば、管80や配線85等を介さずに、動作指令は各装置を直接操作してもよく、また、無線によるリモコン45で行うなど、本発明に係る害獣侵入防止装置5は屋根裏部屋等に設置するだけの構成でも良い。
送風機10は、1個でも良いし複数個備えても良いが、複数個備える場合であって、当該設置領域が平面視において矩形であれば、図5(a)に示すように、4機の害獣侵入防止装置5を各四隅に配置し、空気排出口の向きをそれぞれ異なった向きとなるようにして、確実に害獣15に風Wを吹き付けることが有効である。
送風機10は、市販の送風機を使用することができるが、なるべく強力な風Wを生み出すことができるものが好ましい。害獣15が嫌がるほどの強い風Wを害獣15に吹き付けることにより、害獣15を特定のエリアから容易に追い出すことができるからである。このような送風機としては、例えば、セイホープロダクツ株式会社製のTURBIN BLOWER PD(HB-400PD)を好適に使用することができる。
センサ20は、害獣15の侵入を検知できるものならばどのようなものでも使用することができる。例えば、赤外線センサ、超音波センサ、ドップラーセンサ等を好適に使用することができる。このようなセンサ20としては、例えば、受動型赤外線検知器KP6110(キング通信株式会社製)を使用することができる。
また、センサ20は、1個または複数個使用することができ、これにより、害獣15の侵入を防止したいエリア全体をカバーすることが好ましい。センサ20は、例えば、図1に示すように、エリア全体をカバーしやすい位置に一つ取り付けられても良いし、送風機10ごとに取り付けられても良いし、エリア全体をカバーしやすい位置と、送風機10ごとの両方に取り付けられても良い。
また、センサ20は、害獣15の動きを検知するモーションセンサであっても良いが、動きの検知では無く存在を検知するタイプの方が好ましい。存在を検知するタイプの場合は、害獣15が動かずじっとしていても検知できるからである。
存在を検知するタイプのセンサとしては、赤外線センサを好適に使用できる。例えば、常に光が入らない屋根裏などでは、検知した赤外線量の変動ではなく、検知する赤外線量の値そのものが所定の値以上の場合を害獣15の検知とすることにより、害獣15の存在自体を検知することができる。
しかしながら、存在を検知するセンサ20は、赤外線センサに限定される物では無く、害獣15の存在を検知しうる市販のセンサを使用することができ、赤外線センサを用いて害獣15の存在を検知する方法も上述の方法に限定されることなく、存在の検知として知られた既存のあらゆる方法を採用することができる。
送風機10ごとにセンサ20を取り付ける場合は、各送風機10の送風エリアを検知範囲とするようにセンサ20を取り付け、送風エリアに害獣15が入った送風機10だけ稼働するように構成することができる。
これにより、害獣15が逃げ回っても、害獣15が逃げた先の送風機10を稼働させて害獣15を追い払うことができるとともに、害獣15が送風エリア内にいない送風機10の稼働を制限することにより、電力コストを削減し省エネルギーに貢献できる。
送風機10の配置については、害獣15の侵入を防止したいエリア(以後単に侵入防止エリアと称する)の外周辺ごとに送風機10を配置することができる。これにより、害獣15は、建物の中などでは壁際に逃げ込む性質があるので、侵入防止エリアの外周辺である壁際に沿って送風機10を配置することにより、害獣15に確実に風Wを吹き付け、害獣15の逃げ場をなくすことができる。
よって、侵入防止エリアが上面視4角形の場合は、外周辺への配置として、4隅に配置しても良い。本発明においては、外周辺への配置は、外周の角への配置も含むものとする。
センサ20の代わりに、またはセンサ20と併用してタイマー30を設け、タイマー30に設定された時間に送風機10を稼働させることもできる。例えば、タイマー30に設定された時間間隔で送風機を稼働、停止させることもできるし、タイマー30に設定された時間に送風機10を稼働させ、タイマー30に設定された時間に送風機10を停止させても良い。
これにより、例えば、害獣15であるコウモリが動かずにじっとしていても、モーションセンサは検知できないが、タイマー30の制御の場合は、確実に所定の時間に送風機10が稼働するので、コウモリを追い払い、コウモリが巣を作ることを防ぐことができる。
また、コウモリがセンサ20の死角に入ってセンサ20がコウモリを検知できない場合や、その他何らかの原因によりセンサ20がコウモリを検知できない場合でも、タイマー制御で送風機10が稼働するので確実にコウモリに風Wを当て追い払うことができる。
また、図2を参照して、送風機10は、空気加熱手段として例えばヒータ50を備えていても良い。図2は、ヒータを備えた送風機の斜視図である。このように、送風機10が、空気加熱手段を備えることにより、熱風Wを害獣15に吹き付けることができるので、害獣15を侵入防止エリアから追い出すことが容易になる。
また、図3の(a)を参照して、送風機10は、芳香剤供給手段60を備えていても良い。図3は、芳香剤供給手段60を備えた送風機の斜視図である。芳香剤供給手段60は、例えば、ユーカリ、レモン、ブナ、スギ、ハッカ、チョウジ、セイロンニッケイ、ヒノキ、クスノキなどの天然植物精油を芳香剤Kとして送風機10に供給することができる。
これにより、送風機10は、これらの芳香剤Kの成分が含まれた空気を送風し、害獣15に吹き付けることができる。発明者の鋭意研究により、ユーカリ、レモン、ブナ、スギ、ハッカ、チョウジ、セイロンニッケイ、ヒノキ、クスノキなどの天然植物精油を芳香剤Kとして使用して、その成分を空気に混ぜて害獣15に吹き付けることにより、害獣15がそれらの成分を忌避して、逃げることを発見した。特に、コウモリに対して効果が高いことを発見した。
芳香剤供給手段60は、図3の(a)に示すように、芳香剤供給手段60自体が芳香剤Kを貯蔵するタンクを備えて芳香剤Kを送風機10に供給することもできるが、図3の(b)に示すように、外部にある芳香剤Kを貯蔵するタンク70から管80によって芳香剤Kを供給されて、その芳香剤Kを送風機10に供給することもできる。
このように、外部に芳香剤Kを貯蔵するタンク70を有することによって、タンク70は、例えば、屋根裏では無く、部屋に設置することができるので、タンク中の芳香剤Kが無くなったときのタンクへの芳香剤Kの供給が容易になる。タンク70を有しない場合は、芳香剤Kを全て使い切った時には、屋根裏に入って、芳香剤供給手段60を取り替えるか、芳香剤供給手段60に芳香剤Kを供給する必要がある。
次に図4を参照して説明する。図4は、送風方向変更可能な送風機10と、センサ付きストロボの斜視図である。送風機10は、送風方向変更手段を有することができる。送風方向変更手段は、送風機10を水平方向に回動せるための水平モータ100と、垂直方向に回動させるための垂直モータ110とから構成されている。
送風方向変更手段としては、水平モータ100と、垂直モータ110とから構成されることに限定されるものでは無く、モータにギアやプーリーを組み合わせて構成しても良いし、その他、送風方向を変更できるどのような構成を採用しても良い。
また、センサ20により害獣15の位置を検知してその方向に風Wを送風する構成を採用しても良い。これにより、害獣15がどこに移動しても確実に害獣15に風Wを吹き付け、害獣15を侵入防止エリアから追い出すことができる。
具体的には、例えば、複数の赤外線カメラをセンサ20として用い、赤外線カメラに写った映像の画像上の位置から実際の3次元位置を計算することができる。赤外線カメラは、3次元空間におけるX方向撮影カメラと、Y方向撮影カメラと、Z方向撮影カメラとを準備して配置し、カメラに写った画像上の位置と実際の位置とを対応させる補正データを準備する。これにより、X方向、Y方向、Z方向の各カメラに写った映像から実際の位置を算出することが可能になる。
算出された実際に位置に向かって送風機10が、水平モータ100と、垂直モータ110とによって方向を向けられることにより、害獣15が移動しても常に害獣15に風Wを吹き付けることができる。
また、本発明の害獣侵入防止装置5は、タイマー30を備えていても良い。タイマー30を備えることにより、センサ20が害獣15の侵入を検知してから、タイマー30にセットされた所定の時間だけ送風機10を稼働させることができる。これにより、センサ20が侵入防止エリア全てを検知範囲にしておらず、害獣15がセンサ20の死角に入っても、しばらく送風を続けるので、害獣15を追い出すことが容易になる。このようなタイマー30として、例えば、オールマルチタイマーGT3A−3AF20(IDEC株式会社製)を好適に使用することができる。
更に、本発明の害獣侵入防止装置5は、害獣15に対して光を照射する光照射手段120を備えていても良い。また、光照射手段120が害獣15を検知するセンサ130を備えていても良い。これにより、風Wだけで無く、強力なストロボ光も害獣15に照射することにより、確実に害獣15を侵入防止エリアから追い出すことができる。このような光照射手段としては、例えば、雷電棒SS101A(株式会社坂本電機製作所製)を好適に使用することができる。
光照射手段120がセンサ130を備えることにより、送風機10と独立に光照射手段が、害獣15をセンサで検知したときに害獣15に光を照射しても良いし、図4に示すように、光照射手段120の光の照射方向と、送風機10の送風方向と、センサ130の検知方向とを同一方向に合わせて設置することにより、センサ130が害獣15を検知したら、送風機10による送風と、光照射手段120による光の照射を同時に行わせることもできる。
<動作>
次に、本発明の害獣侵入防止装置5の動作について図1を参照して説明する。害獣15の例として例えば、コウモリが侵入防止エリアである屋根裏に侵入したときについて説明する。
コウモリが屋根裏に侵入したとき、センサ20がコウモリの侵入を検知する。センサ20がコウモリの侵入を検知すると、制御手段(不図示)は、送風機10を稼働させる。これにより、コウモリは送風機10によって風を吹き付けられるので、屋根裏から逃げることになる。
従来は、害獣15の侵入防止のために、超音波、音波、などを用いていたが、この場合、最初は、害獣15は逃げるがそのうち馴れて逃げなくなる。それに対して、本発明においては風Wを吹き付けるので、害獣15は馴れることができず、常に逃げる。
実際、例えばコウモリは、風Wの吹くところには巣を作らないことが知られている。よって、送風機10によって風Wを吹き付けることにより、コウモリは巣を作ること無く屋根裏から退散する。
ここで、センサ20の代わりに、或いはセンサ20と併用してタイマー30を使用した場合について説明する。タイマー30に設定された時間間隔で送風機10を稼働させる場合は、コウモリが屋根裏に侵入し、柱にぶら下がってじっとしていても、所定の時間間隔ごとに送風機10が稼働し、コウモリは逃げることになる。
同様に、タイマー30に設定された時間に送風機10が稼働し、タイマー30に設定された時間に送風機10が停止する場合であっても、コウモリが屋根裏に侵入し、柱にぶら下がってじっとしていても、送風機10は、所定の時間が来れば稼働するので、確実にコウモリを追い払い、コウモリが巣を作ることを防ぐことができる。
送風機10を屋根裏の4隅に1個ずつ設置した場合、屋根裏の壁際は常に風Wの照射範囲になるので、コウモリは壁際に逃げることができず、屋根裏から退散することになる。
屋根裏の4隅に設置する送風機を図4に示す送風機のようにセンサ130を有するものを設置することにより、送風機の送風エリアにコウモリが入ったときにセンサ130がコウモリを検知する。制御装置(不図示)は、センサ130がコウモリを検知したとき、送風機10を稼働させる。
このとき、制御装置は、センサ130がコウモリを検知しなくなったときにすぐ送風機10の稼働を停止させても良いし、タイマー30(不図示)を備えて、コウモリ検知時から、或いはコウモリを検知しその後コウモリを検知しなくなった時から、タイマー30で設定された時間経過後に送風機10の稼働を停止させても良い。
センサ130がコウモリを検知しなくなったときにすぐ送風機10の稼働を停止させる制御を行ったときには、エネルギー消費を抑え、電力コストを低減することができる。タイマー30を設置して、タイマー30で設定された時間経過後に送風機10の稼働を停止させる制御を行ったときは、コウモリが侵入防止エリアから退散したのでは無く、センサ130の死角に入ったときにおいても送風を続けるのでコウモリを退散させる効果が高い。これは、センサ130の検知範囲よりも送風機10の送風範囲の方が広い場合に特に効果的である。
このように、センサ130を有する送風機10を侵入防止エリア全体に複数設置することにより、コウモリがどこに逃げても逃げた場所でセンサ130に検知され、送風機10により風を吹き付けられる。これにより、コウモリは、侵入防止エリアから退散せざるを得なくなる。
また、図4に示すように、光照射手段120を備えた送風機10を用いることにより、センサ130で害獣15を検知した際、光照射手段120が害獣15に対して光を照射するので、風Wを吹き付ける効果と相まって害獣15を確実に侵入防止エリアから追い出すことができる。
更に、図4に示すように、送風機方向変更可能な送風機10を用いることにより、センサ20で検知した害獣15の位置に常に送風機10の空気排出口が向くように送風機10の方向を制御することにより確実に害獣15を追い払うことができる。
図5は、本発明の害獣侵入防止装置設置5の設置例説明平面図である。害獣15の位置を検出するのは、様々な既存の方法を採用することができる。例えば、図5(b)に示すように、複数のセンサ20を設置し、害獣15を検出したセンサ20の検出範囲に向けて送風機10の方向を向けるように制御することもできる。このように、害獣15を追尾して風Wを吹き付けることにより、送風機10の数が少なくても高い害獣追い出し効果を発揮させることができる。
また、図2に示すような、ヒータを備えた送風機10を使用すると更に効果が高い。高温の風Wを吹き付けられると、これに耐えうる害獣15はほとんど存在しないので、確実に侵入防止エリアから退散させることができる。
また、図3に示すような芳香剤供給手段60を備えた送風機10を使用することにより、コウモリを侵入防止エリアから追い出す効果が高くなる。害獣15は、ユーカリ、レモン、ブナ、スギ、ハッカ、チョウジ、セイロンニッケイ、ヒノキ、クスノキなどの天然植物精油を嫌うからである。
さらに、これらの芳香剤Kの効果で、屋根裏の害獣15のみならず、害虫の駆除、カビ防止、腐朽菌の駆除が可能になる。これらの天然植物精油は、害虫の駆除、カビ防止、腐朽菌の駆除に効果があることが知られているからである。図3の(b)に示すように、芳香剤Kの入ったタンク70を屋根裏では無く、部屋に設置することにより、タンク70への芳香剤Kの供給が容易になる。
<評価>
本発明の害獣侵入防止装置の効果を調べるため評価を行った。評価は、ある家の屋根裏に本発明の害獣侵入防止装置を設置することにより行った。
(1)装置設置
装置設置日時:2012年11月24日午前9時から17時40分
設置環境:外気温12℃ 屋根裏15℃
設置状況:屋根裏を調査したところ断熱材(グラスウール)と天井の間で6匹のコウモリを確認した。コウモリを手で捕獲し、清掃、消毒して装置を取り付けた。
(2)装置効果の確認
装置取り付け後、捕獲したコウモリを屋根裏に放し反応を観察した。コウモリは、体を丸め風Wから逃げ出すことを確認した。
(3)コウモリの再侵入の有無調査
装置を設置して1週間後に、屋根裏の調査を行った。コウモリの再侵入が無いことを確認した。
(4)結論
本発明の装置は、害獣15を追い払い、再侵入を防止する効果がある。
このように、本発明の害獣侵入防止装置は、害獣15を追い払い、害獣15の侵入を防止することができることが確認された。
5 害獣侵入防止装置
10 送風機
15 害獣
20 センサ
30 タイマー
40 操作盤
45 リモコン(無線)
50 ヒータ
60 芳香剤供給手段
70 タンク
80 管
85 配線
100 水平モータ
110 垂直モータ
120 光照射手段
130 センサ
W 風
K 芳香剤

Claims (9)

  1. 特定のエリア内への害獣の侵入を防止する害獣侵入防止装置であって、
    害獣に風を当てるための送風機と、
    害獣の前記エリア内への侵入を感知するセンサと、
    前記センサが、害獣の前記エリア内への侵入を感知したとき、前記送風機を稼働させる制御手段と、
    を備えた害獣侵入防止装置。
  2. 前記送風機の稼働を時間的に制御するためのタイマーを更に備えた請求項1に記載の害獣侵入防止装置。
  3. 前記センサが前記エリア内への害獣の侵入を感知しない場合でも、前記タイマーに設定された時間に前記送風機が稼働する請求項1に記載の害獣侵入防止装置。
  4. 前記エリアの外周辺ごとに前記送風機が設置された請求項1から3のいずれか1項に記載の害獣侵入防止装置。
  5. 複数の送風機を備え、
    前記センサが、前記害獣の位置を感知し、前記制御手段は、感知された害獣の位置が送風範囲である送風機のみが送風を行うように制御する請求項1から4のいずれか1項に記載の害獣侵入防止装置。
  6. 芳香供給手段を更に備え、
    前記送風機は、前記芳香剤供給手段により供給された芳香剤の成分が含まれた空気を送風する請求項1から5のいずれか1項に記載の害獣侵入防止装置。
  7. 空気加熱手段を更に備え、
    前記送風機は、前記空気加熱手段により加熱された空気を送風する請求項1から6のいずれか1項に記載の害獣侵入防止装置。
  8. 前記送付機が送風方向変更手段を有し、前記害獣が移動した場合、前記センサが前記害獣の位置を感知し、前記制御手段は、前記送付機が送風方向を前記害獣に向けて風を送風するように制御する請求項1から7のいずれか1項に記載の害獣侵入防止装置。
  9. 前記センサが、前記害獣の侵入を検知したときに、前記害獣に対して光を照射する光照射手段を更に備えた請求項1から8のいずれか1項に記載の害獣侵入防止装置。
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