JP2014132902A - 豆腐類用バッチ式凝固装置及び豆腐類用バッチ式凝固方法 - Google Patents

豆腐類用バッチ式凝固装置及び豆腐類用バッチ式凝固方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 基台に配列された複数の凝固容器に対して、各々均一な撹拌手段によるムラのない均一な凝固を行なうことができ、撹拌手段等の接液部に凝固物が付着・成長するようなことも抑えられ、撹拌手段は熟成した凝固物の壊しに活用でき、また洗浄の際に撹拌手段や制流手段が有効に活用でき、製品ムラをなくして安定した品質を維持できるようにする。
【解決手段】 複数の凝固容器2ごとに、豆乳供給手段5、凝固剤供給手段6、豆乳凝固物排出手段7、及び撹拌手段4を備え、各凝固容器2の下方から豆乳凝固物排出手段7を介して後工程の成型機へ排出する豆腐類用バッチ式凝固装置において、前記撹拌手段4の接液部である羽根4aを備え、前記撹拌手段4の制御がインバータ制御用モータやサーボ制御用モータの軸回転駆動制御のスクリュー撹拌式ないしは回転動作の櫂式である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基台に固定して配列された1つ以上の凝固容器に対して各々豆乳と凝固剤を供給して、各凝固容器の下方から豆乳凝固物排出手段を介して排出する豆腐類用バッチ式凝固装置及び豆腐類用バッチ式凝固方法に関する。
従来、豆乳を凝固して豆腐類を製造するには、少量生産では型箱や寄せ桶やバケット等の凝固容器を用いて製造するが、大量生産では、型箱を用いず、豆乳類を搬送コンベヤで搬送させながら凝固させて豆腐類を連続的に成型して製造する。型箱を用いる方法は、豆腐類を丹念に製造する伝統的な方法であるが、機械による大量生産には不向きであるために、時間当たりの製造量を増やす必要などから、近年、成型部は連続成型機を用い、凝固部は連続凝固機ないしはバッチ連続凝固機を用いる合理化が図られている。また装置コストやスペースを削減したり、凝固条件の幅が広く微調整が容易であることから、凝固部に関してはバケットを周回させるバッチ連続式凝固機を採用される場合も多い。
このような型箱を用いて豆乳を凝固する装置としては、特許文献1に、撹拌機付き底抜き型凝固容器の開示がある。また、特許文献2の開示がある。さらに、特許文献3では、複数の凝固容器が基台に固定して配列された固定式タイプであり、各凝固容器内で小抵抗位置と大抵抗位置との間を周方向で可変自在に動作する「撹拌静置手段」を備えることが開示されている。
特公昭45-40635号公報 特公昭47−42517号公報 特開2010−193854号公報
ところで、絹ごし豆腐やソフト豆腐以外の豆腐類製品の場合、豆乳を熱いまま凝固容器(型箱や寄せ桶)に注入し→凝固剤を入れ→凝固剤が均一に行き渡るように撹拌する→一定時間をおくと凝固する→熟成した豆乳凝固物を壊すという製造方法は、上記型箱を使用して製造する上で欠くことのできない作業であり、その際正確な撹拌手段や壊し手段は必要不可欠なものである(豆腐や油揚げの品質を左右する第一のポイント)。また、単に「固める」だけではなく、「寄せる」ことによって大豆タンパクのうまみや保水性を最大限に生かすことができ、また生成する凝固粒子の大きさや保水性によってその後のプレス工程での水切具合に影響することもあり、撹拌手段による撹拌により生じる流れを正確に制流する制流手段も必要不可欠なものである(豆腐や油揚げの品質を左右する第二のポイント)。
しかしながら、特許文献3では、羽根式の撹拌装置がなく(凝固容器内で小抵抗位置と大抵抗位置との間を周方向で可変自在に動作する)、豆乳供給管による液流の勢いで凝固剤を分散撹拌するものであり、豆乳の液流だけで凝固撹拌を済ます場合、凝固容器で凝固状態を調整しにくく、品質安定性や再現性や精度も低くなりやすく、豆乳の濃度や粘度などによる変動があると、凝固状態が変化しやすい問題を有する。
また、豆腐類のうちでも油揚げの製造などでは、凝固した豆乳凝固物を壊して成型機に送る場合があるが、特許文献3ではその壊し手段もないので、熟成して凝固物とゆ(ホエー)が分離して、浮き呉ないしは沈み呉になっている状態のままに排出される(不均一な凝固物になる)という大きなデメリットを有する。従来の凝固容器周回式(バケット式ともいう)の凝固機では、撹拌機とは別の位置に壊し手段があって壊すのが一般的で、また周回する個々の凝固容器には蓋の取り付けが難しく、ほとんど大気開放状態で、長時間の生産中、各部の接液部に豆乳や豆乳凝固物の付着物が発生しやすく、そこに異物混入や微生物汚染の危害を受けやすかった。凝固容器を反転して豆乳凝固物を後工程に移す際に飛沫が周辺に飛散したり、上方に退避した豆乳供給ノズルや撹拌羽根や壊し羽根から落ちる滴が凝固容器の外に落下して洗浄する手間がかかり面倒であり、また床に落ちて異臭等の原因の一つにもなっていた。
また、特許文献3では、撹拌手段があると、撹拌手段に凝固物が付着・成長して、次第に均一な凝固ができなくなることが記載されている。この点、特許文献3では、蓋に関する説明がないことから、仮に蓋がない状態では、凝固物が急激に付着・成長することが考えられ、又、衛生面でも塵埃が入り込む可能性が高いという問題を有する。また豆乳凝固物の壊し手段に関しても記述がない。
さらに、特許文献3では、CIP(Cleaning in place:装置を分解することなく洗浄剤を流すことにより洗浄する方法)洗浄ができないことが説明されているが、逆に撹拌手段や制流手段によって効率のよい洗浄も可能と考えられる。
そこで本発明の目的は、基台に配列された複数の凝固容器に対して、各々均一な撹拌手段によるムラのない均一な凝固を行なうことができ、撹拌手段等の接液部に凝固物が付着・成長するようなことも抑えられ、撹拌手段は熟成した凝固物の壊しに活用でき、また洗浄の際に撹拌手段や制流手段が有効に活用でき、製品ムラをなくして安定した品質を維持できて、衛生的に連続的量産が可能で、後工程の成型機へ連結される豆腐類のバッチ式凝固装置及び豆腐類用バッチ式凝固方法を提供することにある。またプログラム次第では、凝固熟成時間の変更も容易にし、また生産しながらの簡易中間洗浄も容易にする豆腐類用バッチ式凝固装置及び豆腐類用バッチ式凝固方法を提供することも可能にする。
本願発明者の研究によれば、特許文献3で説明される撹拌手段があると、撹拌手段に凝固物が付着・成長して、次第に均一な凝固ができなくなる点については、撹拌手段の制御を工夫したり、撹拌手段を制流手段と兼ねたり、撹拌手段と制流手段とを別個に設けて、豆乳の流れを静止する、流れに変化を与える、又は、乱流を起こす撹拌と制流の作用をきめ細かく数値設定できて、うまく活用することで「手寄せ」を再現できる上、豆乳供給は凝固容器の下方側から行い、接液部を極力減らしたり、蓋と凝固容器に囲まれた空間で凝固物が乾かないようにし、各接液部が可動式でもその空間中に制限されていたり、お湯などによる簡易洗浄を定期的に実施するなどが有効な方法であることを見出した。なお、特許文献3では、撹拌装置があるとCIP(Cleaning in place:装置を分解することなく洗浄剤液を流すことにより洗浄する方法)洗浄ができないと説明されているが、逆に本発明のように撹拌手段を活用して、供給される洗浄用の液(お湯を含む)を強力に撹拌してより効率よく洗浄するCIP洗浄の方がより優れている。
そこで、本発明の豆腐類用バッチ式凝固装置は、基台に固定して配列された1つ以上の上方が開口部とされた凝固容器ごとに、豆乳供給手段、凝固剤供給手段、豆乳凝固物排出手段、及び撹拌手段を備え、各凝固容器の下方から豆乳凝固物排出手段を介して後工程の成型機へ排出する豆腐類用バッチ式凝固装置において、前記撹拌手段の接液部である羽根を備え、前記撹拌手段の制御がインバータ制御用モータやサーボ制御用モータの軸回転駆動制御のスクリュー撹拌式ないしは回転動作の櫂式であることを特徴とする。また、基台に固定して配列された1つ以上の上方が開口部とされた凝固容器ごとに、豆乳供給手段、凝固剤供給手段、豆乳凝固物排出手段、及び撹拌手段を備え、各凝固容器の下方から豆乳凝固物排出手段を介して後工程の成型機へ排出する豆腐類用バッチ式凝固装置において、前記撹拌手段の接液部である羽根を備え、前記撹拌手段の制御がインバータ制御用モータやサーボ制御やエアシリンダや電動シリンダ等による直線駆動制御のワンツー撹拌式であることを特徴とする。
ここで、蓋をした凝固容器には内外に通じる通気手段を備えていることが好ましい。通気手段とは例えば蓋ないしは凝固容器上方側壁等の非接液部に配設した通気配管や通気孔、それらに適宜開閉する自動バルブが備わっていてもよく、また密閉しない簡易の蓋と凝固容器との間の通気可能な隙間部であってもよい。この豆乳凝固物の排出中や排出後において、蓋でほぼ閉塞した凝固容器内を蒸気供給手段によって積極的に吹き込まれた水蒸気によって水蒸気が籠もる状態(水蒸気の充満した状態)に維持しておくことが好ましい。そのように蓋をした凝固容器内を、空の状態でもほぼ水蒸気で満たした状態に維持することで、撹拌手段などの接液部に付着する豆乳や豆乳凝固物の付着物の成長を抑制するとともに、常に凝固容器内の接液部全てを高温状態に保持して芽胞菌等の発芽や増殖を抑制できて衛生上も好ましい。なお、凝固容器や蓋は2重構造や保温材等による保温構造であることは、籠った蒸気の凝縮を引き起こしにくく、余分な水蒸気を供給する必要がなく好ましい形態である。
本発明における凝固装置はバッチ式であって、単一製品の量産に向く連続式凝固装置に比べて、凝固条件の切り替えが容易で、多品種生産に向くメリットがある。本発明におけるバッチ式凝固装置の後工程の成型工程では、型箱毎に成型するバッチ式成型工程でもよいが、一般に成型工程ではあまり調整要素が少ないことや洗浄作業性が良いことから連続成型機の方が好ましい。たとえば連続成型機の豆乳凝固物受けタンクに貯蔵してから連続成型機に容積式定量ポンプで連続的に供給したり、又、直接に連続成型機上の豆乳凝固物とゆ(ホエー)を分離する水取機に同様に連続的に供給したり、全量盛り込み方式では下布上に豆乳凝固物を均等に分配する分配機のホッパーに同様に連続的に供給したり、直接に連続成型機の下布上へ同様に連続的に供給することで、中間のタンク類や配管等を減らせて、洗浄箇所や汚れる部分を減らして、衛生的で安価な連続凝固成型ラインシステムを構築することもできる。本発明では従来のように凝固容器を反転したり、周回移動することがないので、凝固装置周辺に豆乳や豆乳凝固物が飛散せず、衛生的な工場管理に貢献できる。
ここで、撹拌手段の制御は、基台に設けられた制御手段により制御する。その制御手段はブレーキ付モータなどの汎用モータでもよいが、インバータ制御用モータ、サーボ制御用モータ等の回転駆動制御や、エアシリンダや電動シリンダ等による直線駆動制御で、正確な位置決めや、正確な回転数や速度調整が可能なシステムが好ましい。多軸動作可能なロボット制御システムを用いてもよい。豆乳供給手段、凝固剤供給手段は、従来通り凝固容器上方から投入するように配設されてもよく、又は、凝固容器の側壁や下方側(底部)に直接配設されていてもよい。この場合の撹拌手段は、回転撹拌式やワンツー撹拌式でもよい。豆乳凝固物排出手段は、凝固容器底部に開口部を設けてバルブを配設する形態が普通であり、又は凝固容器内の底に豆乳凝固物排出配管を挿入して汲み上げる形態であってもよい。その方が凝固容器の底部には穴や窪みがなく洗浄しやすい構造になるが、後述のように挿入する豆乳凝固物排出配管の接液部は必要な時だけ下降し、それ以外は豆乳ないしは豆乳凝固物の液面より上方に退避しており、常に蓋をした凝固容器内にあることが、豆乳凝固物排出配管の接液部に付着する豆乳凝固物等を抑制できて好ましい。また豆乳凝固物排出配管を制流手段と兼用してもよく、制流板と一体に配設されて動作させるようにしてもよい。
本発明によれば、凝固容器に蓋が配されている形態であって通気手段を備えていることが好ましいので、ある程度の通気性と気密性が維持された凝固容器内において、豆乳凝固物を排出する際に吸い込む空気や内部空間を多湿に湿らせるように、蒸気供給手段によってほぼ飽和水蒸気を積極的に供給することで、付着した豆乳分や豆乳凝固物が乾くことがほとんど起こらなくなり、これにより各接液部への付着物の発生を抑制することができる。さらに凝固容器内に高温保持や蒸気殺菌にも活用できるため衛生的にも好ましい。このように蓋をした凝固容器内に撹拌手段の接液部が存在するように制御することにより、撹拌羽根等の接液部の形状が付着物により変化しにくいため、撹拌手段の正確な制御を長時間維持させることができ、安定したムラのない均一な凝固状態が長時間得られる。また、この撹拌手段の軸回転や上下往復動作の制御を基台に設けられた制御手段によりきめ細かく制御することにより、季節やロットや品種によって変化する大豆条件や豆乳条件に対応して、撹拌手段による撹拌状態を数値で設定でき、正確で再現よく、きめの細かい調整ができる。
本発明としては、前記撹拌手段が、前記凝固・熟成した豆乳凝固物を均一に粗く砕く壊し手段を兼ねることを特徴とする。一般に絹ごし豆腐やソフト豆腐以外の豆腐類の製造では、特に油揚げの製造では、凝固・熟成した豆乳凝固物を一旦粗く均等に壊して成型機に送る。本発明によれば、上記撹拌手段を活用して凝固・熟成した豆乳凝固物をムラなく均一に粗く壊し、豆乳凝固物を流動可能な状態として、豆乳凝固物排出手段から排出する形態が可能になる。その壊し条件は撹拌条件と同じでも、異なる回転数や速度であってもよい。またその際制流手段も併用してもよい。上記撹拌手段は豆腐類の製造上重要な壊し手段も兼用できるので、壊し手段を別途設けずに装置コストを抑えて、品質を安定させることができる。なおこの壊しは、崩し、砕きともいう。
本発明としては、前記撹拌手段の接液部は、豆乳ないしは豆乳凝固物の液面より上方に上昇可能で、前記蓋より上方に越えないように制限されていることを特徴とする。
本発明によれば、蓋をして、飽和水蒸気で充満させた凝固容器内に、各手段の接液部を留めておくように、豆乳ないしは豆乳凝固物から、例えば上昇機構により接液部を液面より上に上昇させたり、角度可変機構により接液部を液面より上に振り上げたりして、退避動作を行うことができる。これにより、豆乳や豆乳凝固物の付着物の成長が抑えられ、なおかつ、一層的確な凝固状態の調整ができ、いわゆる「寄せる」凝固を実施でき、製品品質をより高めることができる。なお、前述の通り、撹拌手段のほかに豆乳供給手段や豆乳凝固物排出手段についても、凝固容器内の底に配管を下降させて、液面より上に退避させる動作をさせる形態でも、各接液部が蓋より上方に越えないように制限されていることが好ましい。
ここで撹拌手段と同様に、前記撹拌手段が回転式の場合、制流手段の接液部も豆乳ないしは豆乳凝固物の液面より上方に上昇可能で、前記蓋より上方に越えないように制限されていることを特徴とする。
本発明としては、流動している豆乳ないしは豆乳凝固物を制流する制流手段が配設され、その接液部が前記凝固容器内に設けられていることが好ましい。そして、豆腐類用バッチ式凝固方法は、撹拌手段による撹拌終了後、又は、撹拌中において、制流手段によって、流れを静止する、流れに変化を与える、又は、乱流を起こす制流のうち少なくとも何れか1つの制流を効かせることを特徴とする。制流手段は凝固容器と蓋と基台のいずれかに固定して配設されてもよく、また制流手段の接液部を可動式に設けてもよい。その制流手段の可動部の制御手段は、凝固容器と蓋と基台のいずれかに設けられて、その制御手段はブレーキ付モータなどの汎用モータでもよいが、インバータ制御用モータ、サーボ制御用モータ等の回転駆動制御や、エアシリンダや電動シリンダ等による直線駆動制御で、正確な位置決めや、動作が可能なシステムが好ましい。多軸動作可能なロボット制御システムを用いてもよい。
本発明によれば、例えば正確な撹拌終了後に、豆乳ないしは豆乳凝固物の流動を素早く静止させることにより、また、撹拌中にも制流手段を効かせることにより、撹拌手段による撹拌により生じる流れを正確に制流する、つまり「寄せる」ことによって豆乳のうま味や大豆タンパク質の保水性を最大限に生かすことができ、撹拌手段を補助して一層撹拌効果を上げることができる。ここで、豆乳等の付着する接液部を減らす目的で、かつ泡立ちや空気の混入を抑える目的で、前記凝固容器の上方側(蓋を含む)ないしは下方側ないしは側面側から、前記凝固容器の下方側、特に底部(最下部分)に豆乳供給手段を介して豆乳が供給されるとともに、凝固剤供給手段を介して凝固剤が供給され、これら凝固容器に供給された豆乳と凝固剤をそれらの何れかの供給タイミングに合わせて、前記撹拌手段又は前記制流手段で撹拌し、撹拌中又は撹拌終了後に制流手段によって、流れを静止する、流れに変化を与える、又は、乱流を起こす制流のうち少なくとも何れか1つの制流を行うようにすることが好ましい。
本発明としては、前記凝固容器に、流動する豆乳ないしは豆乳凝固物を制流する制流手段が配設され、前記撹拌手段による撹拌とともに、豆乳ないしは豆乳凝固物の流れを静止する、流れに変化を与える、又は、乱流を起こす制流のうち少なくとも何れか1つの制流を行うようにすることが好ましい。
本発明によれば、制流手段は撹拌の補助手段であり、効かせるタイミングによって、予備撹拌、乱流、静止などの単一ないしは複合作用を呈する。撹拌手段と制流手段の両方を使って、両方の物理的な配置や、お互い効かせるタイミング(時間)の組み合わせを微妙にコントロールして、より短時間で均一で、タンパク質同士の結着を促して保水性の良い凝固粒子(凝固物)を形成させる。一般的に、撹拌手段と制流手段の片方だけでの凝固・寄せのコントロールは難しいが、これらを組み合わせて、職人の手作業に見られる「寄せ」の作業を機械で実現できる。
本発明としては、前記撹拌手段が流動する豆乳ないしは豆乳凝固物に対して制流する制流手段を兼用して、流れを静止する、流れに変化を与える、又は、乱流を起こす制流のうち少なくとも何れか1つの制流を行うようにすることを特徴とする。すなわち前記撹拌手段は、供給される豆乳との接液部が容器に対して所定の大きさの羽根として構成され、この羽根の回転を停止させたときに、豆乳ないしは豆乳凝固物の流れに方向や流速等の変化を与えて制流させる制流手段としての役割も果たすことを特徴とする。言い換えれば、撹拌手段による撹拌終了後、又は、撹拌中において、制流手段によって、流れを静止する、流れを変化させる、又は、乱流を起こすようにすることを特徴とする。
本発明によれば、撹拌手段がその回転を停止又は減速させたときに、制流手段としての役割を果たすことから、別に邪魔板とも呼ばれるような制流手段が不要である。ここで、制流手段の制流とは、静止させたり、流れの方向や強さ(速度や加速度)を変化させたり、制流させたりする意味のほか、乱流させる意味を含む。
本発明としては、前記撹拌手段は、回転式であって、その回転軸が前記凝固容器に対して斜め、又は、その回転軸が前記凝固容器の中心から偏心した位置にあることを特徴とする。
撹拌手段が回転撹拌である場合であって、例えば上から見て円形の凝固容器の中心に回転軸がある場合には、回転流が中心になり、上下流が起こりにくく、均一な撹拌には時間を要する。本発明によれば、回転軸は円形の凝固容器の上から見て中心以外の偏心位置に回転軸が設けられるか、又は斜め方向に設けられて、回転流に加えて、上下流が起こりやすくなって、均一な撹拌を素早く行うことができる。また、上記偏心により、半球状底部を有する凝固容器に応じた撹拌や制流手段を兼用するときの制流作用が当該偏心位置で可能になる。
回転式の撹拌手段は凝固容器上方側以外に、凝固容器下部側に設けられて、凝固容器に対して斜め、又は、凝固容器の中心から偏心した位置にあってもよい。なお、本発明によれば、撹拌中ないしは撹拌停止後は特に制流手段が不要である場合もある。
本発明としては、前記各凝固容器の下方側から、豆乳供給管を介して豆乳が供給されることを特徴とする。そして、前記豆乳供給管と凝固剤供給管とを連結してから一時混合してから各凝固容器の下方側から凝固剤入り豆乳を凝固容器内に供給することも好ましい。凝固容器に連結される凝固剤供給管と豆乳供給管と豆乳凝固物排出管は、凝固容器底部の開口部は別々でも、兼用しても良い。従来の装置では、蓋がない凝固容器であり、凝固容器上方の豆乳入用ノズルから豆乳を落し込んだり(例えば引用文献3)、ノズルを凝固容器の底付近まで下降させて上昇して待機する豆乳供給であった。しかし、ノズルは大気開放状態であり、ノズルの内外面には少なからず豆乳付着が起きやすかった。しかも豆乳を上方から凝固容器に落とし込む場合(例えば引用文献3)、同時に凝固剤が供給され、豆乳よりも粘度が高くなり、噛み混んだ空気が分離浮上せず、豆乳凝固物に抱き込まれやすくなる。これは、凝固容器に豆乳を落差で落とし込んだ場合や、凝固容器にある豆乳に落差で凝固剤を添加する場合、例えば、油揚では凝固容器内での泡立ちや微量なエア混入具合が変動するだけで、生地の伸びや肌に影響する。このように品質ムラ(実の付き、大きなガラス目、片膨れ等の問題)や品質不安定に陥りやすく、少なからず製品品質に影響を与える泡立ちやエアの混入も起きやすかった。これに対して、本発明によれば、凝固容器の底付近に直接連結するので、豆乳や凝固物が付着する上方からのノズルが必要なくなり、豆乳供給管により豆乳を供給するので余計な泡やエアの混入の発生を抑制できる。その結果、例えば油揚では製品品質のムラが少なくなり、安定した量産が可能になる。なお、豆乳供給配管が凝固容器内にないので、前記付着物の発生箇所が少なく、洗浄性も向上する。
本発明によれば、凝固容器に蓋と撹拌手段が取り付けられ、豆乳供給手段等を下方側から供給されているので、蓋をした凝固容器内を、熱い豆乳から発生する湯気又は蒸気供給手段によって水蒸気が籠もる状態に維持したり、生産中にもお湯洗浄工程をプログラムすると、豆乳や豆乳凝固物の付着物の成長が抑えられるとともに、泡の発生が抑制され、かかる状態で撹拌手段により撹拌することで、ムラのない均一な凝固が可能になる。また、制流手段を配することで、更に均一な豆乳凝固物を製造できるとともに、これら基台に設けられた撹拌手段や制流手段を制御手段により制御することにより、季節やロットや品種によって変化する豆乳条件に対応して、職人技の「寄せる」という手作業に近いきめの細かい凝固調整や、撹拌手段による撹拌状態を数値で設定できるのみならず、撹拌手段を壊し手段にも活用できて豆乳凝固物を均一化でき製品品質を安定にでき、管理しやすい利点も有する。さらに、凝固容器に蓋が取り付けられていると、塵埃や異物の混入を防止して、凝固容器内や接液部を常に高温に保持できるため衛生的であり、撹拌手段により効率的な洗浄も実施できて、凝固容器が蓋を配設しない開放状態であって、基台を周回する従来のバケット式凝固装置に比べて、凝固容器の周辺を汚さず、工場内をクリーンに維持できる利点もある。
本発明の第1の実施の形態の豆腐類用バッチ式凝固装置を示す図である。 本発明の第2の実施の形態の豆腐類用バッチ式凝固装置を示す図である。 本発明の第3の実施の形態の豆腐類用バッチ式凝固装置を示す図である。 本発明の第4の実施の形態の豆腐類用バッチ式凝固装置を示す図である。 上記各実施の形態の応用例を説明する図である。 上記各実施の形態の応用例を説明する図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態は、図1に示すように、複数の上方が開口された凝固容器2に対して豆乳供給手段である豆乳供給管5、凝固剤供給手段である凝固剤供給管6、豆乳凝固物排出手段である豆乳凝固物排出管7が各々備えられている豆腐類用バッチ式凝固装置1Aである。凝固容器2は、その上方開口に蓋8が取り付けられ、ほぼ密閉式になる構造である。
基台3には、豆乳を貯蔵する豆乳タンクT1と、凝固剤を貯蔵する凝固剤タンクT2と、洗浄のときに使用しお湯(60〜100℃が好ましい。)を供給する温水器Tuを備えると共に、撹拌手段4の制御は、基台3に設けられた制御手段Tsにより制御する。蒸気を供給する蒸気供給手段T6も備えられている。蒸気供給手段T6は、豆乳供給手段がこれを兼用する場合があるが、別個に独立しても基台3に設けられている。蒸気供給手段T6を別個に独立として、配管によって通常のボイラーや飽和水蒸気発生装置(ボイラーからの水蒸気等でお湯を加熱して蒸散する水蒸気はほぼ相対湿度100%の飽和に近い水蒸気が得られる)から供給される水蒸気(好ましくは飽和水蒸気)を吹きこむと良い。
このような豆腐類用バッチ式凝固装置1Aは、基台3に垂直姿勢で固定され、各凝固容器2の下方から豆乳凝固物排出手段7を介して後工程の成型工程へ排出する。後工程の成型工程とは図示しないが、連続成型機の豆乳凝固物の受けタンクに供給したり、その受けタンクを介さずに豆乳凝固物とゆ(ホエー)を分離する水取機に直接供給したり、ないしは全量盛り込み方式では、豆乳凝固物の受けタンクや水取機を介さずに、下布上に豆乳凝固物を均等に分配する分配機のホッパーに直接供給したり、連続成型機の下布上へ直接供給する。本発明では、対象製品は特におぼろ状の凝固物ないしは軟らかいプリン状凝固物を壊して成型する製品であることが好ましく、例えば木綿豆腐や油揚げ生地、厚揚げ生地、生揚げ生地、凍り豆腐生地、がんもどき(飛龍頭)生地や、これらの冷凍製品等の二次加工食品のための豆腐生地類を豆腐類と称する。絹ごし豆腐やプリン状の凝固物を細かく砕いた豆腐生地類も含まれる。中でも寿司揚げ、薄揚げ、厚揚げ等の油揚げ生地の凝固成型工程が最も好ましい対象である。なお、本発明の凝固装置の前後工程は特に限定せず、例えば用いる豆乳は事前に脱気されたり、殺菌処理されたり、事前に各種添加剤(消泡剤や副資材、副原材料)を添加した豆乳であったり、豆腐類は後工程としてバッチ式成型機でもよいが、特に連続成型機や型枠によるバッチ連続成型機に供給され、その後切断機、ボイル殺菌装置、冷却装置、冷凍フリーザー、包装機等が備わる製造工程ラインで加工されてもよい。本発明に用いる凝固剤(塩化マグネシウムや硫酸カルシウム等)や副資材(トランスグルタミナーゼや澱粉等)は水等の食品用溶媒で溶かすか、分散するなどして、液状で添加できる物であれば、いずれの市販品でもよく、特に限定しない。
凝固容器2は、上部の円筒部2aと下部の半球状底部2bとを連続した形状であり、上方の側壁や蓋に開口部や通気口等の通気手段があって、凝固容器2の開口を上方からほぼ閉塞する蓋8を備える。蓋8を備えるので、完全密閉又はほぼ密閉構造(完全密閉ではなく、開口部や通気口がある。)にでき、余計な空気の出入りを抑制するともに、塵埃や異物が入り込むことを防止する。各凝固容器2の下部の半球状底部2bに、豆乳凝固物排出管7が連結されているとともに、豆乳を供給する管5が連結されている。なお、凝固容器2の内部を洗浄するお湯の供給は、豆乳を供給する管5を使用して行なわれるが、別に下部の半球状底部2bと連結したり、蓋8や円筒部2aの側壁の上方側から散水する形態であっても良い。凝固剤は、上部の円筒部2aの側壁に連結される管6により供給される。本実施の形態の蓋8は、凝固容器2の開口を上方から被せる1枚物の蓋であるが、たとえば蓋半分は固定、もう半分は取り外し可能で、上から被せるだけの簡易構造や、蝶番式などでその一部が開閉するような構造でもよい。また、凝固容器側に通気手段を備えていれば、撹拌軸等はシール構造とし、蓋はパッキンを備えてボルト止めする等によって完全に密閉する蓋の構造でも良く、また例えば凝固容器2は、サニタリータンクのように無菌的密閉構造にしても良いが、それらの場合、別個に凝固容器の円筒部2aの側壁の上方側や蓋8に配設されるバルブ付通気管や無菌フィルター付き通気口が必須である。これらのように蓋8や凝固容器2の側壁上部(内面が非接液部)には、豆乳供給管や凝固剤供給管や、撹拌手段4の回転軸用や制流手段の動作用等の貫通穴があり、そこに通気性の隙間があったり(この隙間を通気孔としても良い。)、通気用開口部(通気管)8aを設けたり、逆U字型煙突(好ましくはフィルター付き)が付設したり(図2(b)参照)、凝固容器2と簡易的な蓋8の間に隙間を設けたり、前記円筒部2aの非接液部に通気口を配設するなど、完全密閉にしない。蓋8は洗浄後の清浄度目視のために、蓋8に覗き窓が付設されたり、透明な樹脂製の蓋であったり、開閉容易であることが好ましい。通気管やポンプや自然落差による豆乳流入や凝固物排出時には、液体の流入流量や排出流量に応じて、空気の排気流量や吸気流量が確保でき得る開口面積や通気量が必要であり、十分な通気性を確保するため、通気管8aの断面積は十分大きいことが好ましい。
なお、通気管8aにバルブを設け、適宜開閉可能にする形態でもよい。前記蓋8をした凝固容器2が完全密閉可能でかつ通気手段が適宜開閉可能あってもよい。豆乳が豆乳供給手段6によって凝固容器2に所定量供給される工程において通気手段を介して大気開放または大気圧以下に減圧して凝固容器内部に籠っている水蒸気を排気するとともに豆乳を吸引して流入させてもよい。また豆乳凝固物が豆乳凝固物排出手段によって排出される工程において通気手段を介して大気開放にして凝固容器内部に流入した空気を前記蒸気供給手段によって水蒸気を十分に吹き込んで置換するか、通気手段を閉じて流入する空気を遮断し、空気に替わって蒸気供給手段T6によって水蒸気を供給して凝固容器内を水蒸気で置換するか、むしろ通気手段を開放にして、蒸気供給手段T6によって水蒸気を十分以上に供給して、凝固容器内を水蒸気で籠らせる状態に維持することも好ましい。ただし豆乳供給時、凝固容器内を大気圧以下する、たとえば強力に減圧吸引すると、豆乳ないしは豆乳凝固物からの水分蒸発が一層促進されて凝固物の付着を引き起こすので、必要最小限にとどめる。またこの際は凝固容器2を減圧に耐える設計にする。また豆乳凝固物排出時には、ポンプによる排水方法や落差による排水方法が好ましいが、完全密閉した凝固容器2内に蒸気供給手段T6ないしは圧縮エア供給手段によって加圧押し出しする排水方法であってもよい。ただし加圧押し出し方法では排出ポンプ等が省けるが、凝固容器2は圧力容器等の法的に定められた設計、製造、検査等が必要になる。
前記撹拌手段4は、回転軸4bに羽根4aが取り付けられ、回転軸4bの一部と羽根4aが豆乳との接液部4cとなり、豆乳を撹拌する。撹拌手段4は、軸4bが蓋8を貫通するように取り付けられたり、凝固容器2を斜めに貫通したりして、基台3に固定されて撹拌羽根は豆乳液中に配される形態が好ましい(図6参照)。また図1のように、撹拌羽根の部分は凝固容器2内で移動させてもよく、凝固容器2の液面上に退避状態におくための上下駆動用の駆動手段(シリンダ)4sが取り付けられるとともに、軸4bを回転させるモータMが取り付けられている。したがって、図1に示すように、少なくとも生産中は撹拌手段4の接液部4c(羽根4aと軸4bの一部)を凝固容器2の底に移動させたり、液面近くに配したり、液面上に配したり、凝固容器2の蓋8より上方には退避させないよう制限した状態におくように構成されている。そして、撹拌手段4は、蓋8の下で軸4bないしは羽根4aの上端(例えば図1中央の凝固容器のように軸4bの接液部4c上端)が止まるように、かつ豆乳液位より上に退避するように駆動手段4sにより上方に動作し、逆に豆乳液位より下で凝固容器底部近くまで下方側に動作する。その接液部4c部分の移動を許容する分の空間が凝固容器2と蓋8に囲まれた範囲(上部空間)に設けられている。この撹拌手段4は、ワンツー撹拌式、スクリュー撹拌式、櫂(カイ)式(回転動作、往復動作等)などで、特に限定しない。なお、本実施の形態の凝固容器2内には、撹拌手段4のみ配され、後述する制流手段10は配されていないが、撹拌手段4が制流手段を兼用したり、製造し熟成した豆乳凝固物を壊す壊し手段を兼用することもできる。凝固容器2の形状は寸胴円柱形タイプに限らず上記の底部が半球状や円錐台形状等や角形タイプでもよい。また、2重ジャケットで空気層を設けた形態や温水を循環する形態など保温性を高めたり、温度調整できるようにしておくことも凝固容器内に籠らせた水蒸気が凝縮するのを最小限に抑えて、さらに生産開始ないしは再開時に機械温度が上がりきらない場合や外気温を気にしなくてもよく、凝固容器2内の温度ムラが少なくなって凝固ムラを抑える点で好ましい。
したがって、本実施の形態の豆腐類用バッチ式凝固装置1Aを使用する時には、豆乳タンクT1から豆乳供給管5を介して豆乳を凝固容器2に供給すると共に、凝固剤タンクT2から凝固剤投入管6を介して凝固容器2に供給して、撹拌手段4の羽根4aよりも上方になるまで液面を高くする。豆乳は、熱いまま蓋8をした凝固容器2に豆乳供給管5から底部側から注入する。豆乳を供給する際には、必要に応じて内部空間も湿らせるよう水蒸気を積極的に供給する。このように凝固容器2内に水蒸気を積極的に供給した凝固容器2の中で、豆乳を供給した直後から撹拌手段4により豆乳を撹拌する。ここで、多湿の条件としては、相対湿度50〜100%であり、特に80%以上が好ましい。凝固容器2にほぼ気密な蓋8(必要最小限の通気性は有する。)を備えるので、常に、水蒸気が充満し、湯気の籠もる多湿状態に凝固容器2内が保たれるように蒸気供給手段から蒸気を補給し続ければ、豆乳や豆乳凝固物からの水分蒸発が抑制され、豆乳や豆乳凝固物の付着や付着物の成長を抑制することができる。
基台3に固定された制御手段Tsで撹拌手段4の軸4bを回転させることにより、豆乳を撹拌する。凝固容器2には、撹拌手段4しか配置されておらず、豆乳が下方側から供給されるので、従来の上方から供給する方式よりも泡の発生が抑制される。また、凝固容器2には、撹拌手段4の羽根4aのみしか配置されておらず、制流板(邪魔板)10が配されていないので、凝固容器内部はシンプルで洗浄性も良い。そして、撹拌終了後、撹拌手段4は、駆動手段4sにより上昇して退避状態に置かれるが、豆乳凝固物が製造され熟成すると、特に油揚などを製造する場合は、再び下降して、熟成された豆乳凝固物を均一に壊してから豆乳凝固物排出手段7により、後工程の成型機(図示せず)に送られる。後工程の成型機としては、特に後工程がベルト式の連続成型機の場合、交互に一定時間間隔でバッチ連続的に稼働させることが好ましい。後工程の成型工程では、受けタンクで受けてから成型機に投入されるが、受けタンクを省いて、直接成型機の水取装置や分配装置へ供給したり、直接布状に分配する形態も考えられる。すなわち、豆乳凝固物の全量盛り込みで、分配機(デストリビュータ)か、下布に直接注ぐ形態や、分配機手前の水取機に直接供給する形態で、それにはムラの少ない(よく壊して均一化した)豆乳凝固物の供給が不可欠である。この場合は、配管で布の上に供給するので、製品品質上も余計なエア噛みを起こさない利点のほか、凝固工程のインライン化を図り、工程途中のバランスタンク等(例えば豆乳凝固物用受けタンク)を減らして、装置コストを下げることの利点がある。
ここで、撹拌手段4としては、この図6(c)の装置1Hに示すように櫂の回転式では、回転軸15bをL字状にする。その回転軸15bが凝固容器2の中心から偏心した位置に配する装置1Hにすることも可能である(図6(c))。この図6(c)の装置1Hでは、撹拌手段15の接液部15aが板状で、垂下姿勢で配され、その下方先端が凝固容器2の下部の半球状底部2bの形状に対応する円弧形状で形成されている。これにより、半球状底部2bを有する凝固容器2に応じた撹拌や制流手段を兼用するときの制流作用が可能になる。また、制流手段10や撹拌手段15の接液部15aの表面を鏡面研磨等により凹凸にない滑らかな表面に仕上げることで豆乳や豆乳凝固物の付着を抑制し、洗浄効果を補助する。例えばSUS316、SUS304等のステンレス材料で、バフ研磨(#300〜500ないしはそれ以上細かい研磨剤を使用)や電解研磨(表面粗さRa1.6以下、Rz6.3S以下の鏡面仕上げとする)による鏡面状態にした部材を使用する。テフロンコーティング(テフロンは登録商標)やライニング等でもよいが、剥がれて異物になり得るので敬遠される。
なお、撹拌手段15の接液部15aの板は傾いた姿勢でも良く、上下流の乱流を起こしやすい。図示はしないが、四角形の凝固容器では、また回転撹拌やワンツー撹拌でもよいが、平板を垂直か又は少し傾けながら、上から見て四角の軌道で動作をする櫂式撹拌でも良い。
次に、凝固容器2の洗浄については、温水器Tuと連結された豆乳供給管6からお湯を供給して、撹拌手段4,15で撹拌して行なわれ、豆乳凝固物排出管7から排出される。洗浄水は、お湯、清水、薄い次亜塩素酸や次亜塩素酸ソーダ揚の水溶液(食品添加物)、オゾン水等であってもよい。なお、図1に示すように、温水器Tuから凝固容器2に直接その上方側から散水して洗浄することも可能である。
複数の凝固容器2の撹拌制御や洗浄は、各々別々の制御が可能であり、また、同じ動作制御でもお互いに時間を適宜ずらしてバッチ連続運転ができるようになっている。例えば、凝固容器2を洗浄する場合には、そのうちの一台のみにお湯を供給する制御も行なわれるようにプログラムされている。生産中、凝固容器2をお湯で簡易洗浄するだけでも、豆乳などの接液部への付着や泡の発生が抑制されるので、特に順次、定期的に行なうようプログラムされた形態が好ましい。
(第2の実施の形態)
本実施の形態は、図2や図6(b)に示すように、基台3に固定された撹拌手段14に所定の大きさの羽根14aが設けられている装置1B,1Gである。この撹拌手段14は、下方の基台3に斜めに取り付けられて、斜め上方に向けて配されているが、斜め上方から取り付けることもできる(図6(b)参照)。撹拌手段14の羽根14aは、楕円形状を呈して、凝固容器2の下部の半球状底部2bに位置して、凝固容器2内の豆乳を大きく撹拌する。この撹拌手段14は、この羽根14aの回転を停止させたときに、制流手段10としての役割を果たすものであり、下部の半球状底部2bの形状に合わせた形状の羽根14aが設けられている。すなわち、凝固容器2の下部の半球状底部2bにおいても対流を生じ易く、また、この羽根14aの回転を停止させたときには、対流を停止させやすい構成になっている。例えば撹拌モータはサーボモータ等で、位置決め可能な制御機構Tsが好ましいが、特に位置決め可能な制御機構であれば限定せず、多軸ロボットコントローラによる多関節型産業用ロボットも用いることができる。このような位置決めやタイミングの設定変更によって制流効果を調整することが可能になる。例えば撹拌終了時には豆乳の流れを弱く抑えたり、強力に抑えたりできるように撹拌羽根の静止姿勢や位置やタイミングや減速度や速度を正確に調節できる。このように、下部の半球状底部2bの形状に対応する撹拌手段14の羽根14aが配されているので、豆乳凝固物は下部の半球状底部2bでの均一な撹拌が得られ、ムラのない凝固が行なえる。また、蓋8には、内容物の出し入れに伴う空気出入り(呼吸)のため通気性を確保する管8aが取り付けられている。また、豆乳供給管5は、凝固剤供給管6とともに上部の円筒部2aの側壁に連結されていてもよい(図3)。なお、上記撹拌手段14としては、上方から斜めに凝固容器2に差し込まれるように配され、基台3に設けられている制御機構Tsにより制御されものでも良い(図2、図3、図6(a)(b))。
したがって、本実施の形態の豆腐類用バッチ式凝固装置1Bによれば、蓋8がある程度密閉状態におかれ、この凝固容器2の中で、豆乳が外気に直接触れず乾かないようにすることで、豆乳や豆乳凝固物の付着物の成長を抑制できる。そして、60〜100℃の熱い豆乳を豆乳供給管5から供給する際には空気を排出するが、豆乳凝固物排出管7から豆乳凝固物を排出する際に、凝固容器2内に吸い込む空気や内部空間に、蒸気供給手段T6からの水蒸気や、豆乳や凝固物由来の湯気で置換ないしは充満させるよう水蒸気を積極的に供給する。このように凝固容器2内に水蒸気を積極的に供給した凝固容器2の中で、撹拌手段14により豆乳を撹拌する。撹拌手段14の大きな羽根14aで豆乳をゆっくりと大きく撹拌することで、豆乳凝固物は下部の半球状底部2bでの均一な撹拌が得られ、撹拌を減速ないしは所定の位置で停止させると、撹拌手段14の羽根14aが制流手段としての役割を果たし、大きな羽根14aで「寄せる」働きをする。したがって、第1の実施の形態の場合よりもソフトで弾力と結着力のある豆乳凝固物を製造することができる。そのような豆乳凝固物を製造する場合でも、豆乳凝固物が付着・成長を抑制できる。
(第3の実施の形態)
本実施の形態は、図3(a)(b)に示すように、制流手段である制流板10が凝固容器2に備えられ、撹拌手段4が斜めに配され、羽根4aが凝固容器2の下部の半球状底部2bに位置するように配された装置1Cである。すなわち、制流板10は、一枚の四角形状の板で構成されて、凝固容器2の側壁に沿って垂下して取り付けられ、その下端よりも低い位置の凝固容器2の下部の半球状底部2bに位置するように配されている。そして、制流板10は、ロータリーエンコーダや光電スイッチ等の位置センサやサーボモータ等の駆動モータMによる制御によって、たとえば凝固容器2の側壁と平行な姿勢(0度)から、側壁に対して垂直姿勢に90度回動するように、又は、側壁に対して0〜180度の範囲で回動や中間停止するよう位置決めないしは速度制御される構造である(図6(a)〜(c)も参照)。なお制流板10が停止する回動角度によって制流効果を任意に調整できる。上記制流板10は、複数枚を配することも可能であるが(制流効果上は、何枚もあっても良く、大きいものでも可能である。)、豆乳の付着箇所を少なくすることや、洗浄時の邪魔にならないようにするために、1枚のものを使用している。なお、制流手段の形状は豆乳の流れに変化を与え得る形や大きさであれば如何なる部材形態であってもよく、必ずしも本願で示す形状で無くてもよい。
本実施の形態の豆乳供給管5は、凝固剤供給管6とともに上部の円筒部2aの側壁に連結されている。また、豆乳凝固物排出管7は、凝固容器2の上方から差し入れられて、豆乳凝固物を吸引して汲み上げて、ポンプPを介して上方から排出される構造になっている。なお、豆乳凝固物排出管7は、凝固容器2の下部の半球状底部2bに連結されるものでも良い(図3(c))。
したがって、本実施の形態の豆腐類用バッチ式凝固装置1Cによれば、蓋8がある程度の密閉状態で、この凝固容器2の中で、豆乳凝固物を排出する際に凝固容器内に吸い込む空気やその内部空間を常に湿らせるよう水蒸気を積極的に供給して、撹拌手段4により豆乳を撹拌するが、撹拌を停止させるか、撹拌中において、制流手段10を効かせて乱流効果を高める働きをする。このように、撹拌中であっても、制流手段10と撹拌装置14は接触することはない。なお、撹拌手段4としては、凝固容器2に固定して配される装置1Fでも良い(図6(a))。
ここで、特に油揚を製造する場合において、最初から細かな凝固粒子の豆乳凝固物を得る場合には、最初から制流手段(例えば邪魔板)10があると良い場合がある。制流手段(邪魔板)10で、豆乳を乱流状態にでき、凝固粒子は均一で細かくなる。細かな凝固粒子を得る必要がない場合には、最後にのみ制流手段(邪魔板)10を利かせて、流動を素早く静止させて、静止ないしは自然対流している状態で凝集を成長させて大きな凝固粒子を得る場合もある。
そして、撹拌手段4による撹拌とともに、前記制流板10により、流動する豆乳ないしは豆乳凝固物の流れを静止する、流れに変化を与える、又は、乱流を起こす制流を生じさせることができ、例えば、両方を駆動させても良いが、最初は撹拌手段4による撹拌を行ない、その撹拌の終了間際に制流板10を駆動させるような制御が可能である。
また、洗浄については、豆乳凝固物排出手段7を分岐するか又は別個に排水手段を設けて、撹拌手段4や制流手段10を製造途中でお湯洗浄することができ、複数の凝固容器2を順次1個ずつ洗浄する中間洗浄をプログラムすると効率的である。
(第4の実施の形態)
本実施の形態は、図4(a)(b)に示すように、撹拌装置4と制流板12が上下動する構造の装置1Dになっている。これらの上下動は、基台3に取り付けられる駆動手段(エアシリンダ)4sにより行なわれる。
したがって、本実施の形態では、凝固容器2の豆乳の液面よりも上で、かつ蓋8を超えない空間(水蒸気が充満している)において、撹拌装置4と制流板10sの接液部4a,12aを移動させることにより、豆乳ないしは豆乳凝固物が付着・成長を抑制できるとともに、凝固容器2を洗浄する場合に、接液部4a,12aが邪魔になるような事態を防止できる。
ここで、上記制流板12としては、図5(a)(b)(c)に示す装置1Eのように、回転軸を介して上記制流板12の接液部を豆乳の液面よりも高く移動させる構造でも良い。これにより、豆乳凝固物が付着・成長を抑制できるとともに、凝固容器2を洗浄する場合に、上記制流手段12の接液部12aが邪魔になるような事態を防止できる。
そして、撹拌手段4による撹拌とともに、上記制流板12により、流動する豆乳ないしは豆乳凝固物の流れを静止する、流れに変化を与える、又は、乱流を起こす等の制流を生じさせることができる。例えば、最初は、制流板12は液面上に上げておき、撹拌手段4のみで撹拌を行ない、その撹拌の終了間際に制流板12を下げて上記制流を行なうことが可能である。
(複数の凝固容器の稼働方法)
本実施の形態の基台3に複数の上記豆腐類用バッチ式凝固装置1A〜1Hが固定で配列されて、制御機構Tsにより、各々制御されるが、同期動作させても良く、順番に交互に時間をずらして行なっても良い。洗浄工程についても、1バッチ毎実施するか、数バッチ間隔で、交互に実施するか、などの設定が可能である。また、生産中であっても、撹拌手段や制流手段を活用しながら、効率よく、定期的に自動ないしは手動にてお湯の散水などによる簡易CIP洗浄ができるような使い方もプログラム次第であり、凝固物の成長を抑えることができる。
凝固容器2は、蓋8と成す内部空間を、撹拌手段4,14や制流手段10を活用し、更に強制的な散水機構(洗浄手段)を設けて効果的にCIP洗浄(定置洗浄)や蒸気供給手段(豆乳供給手段)を活用してSIP(定置殺菌)しても良い。
本実施の形態で好ましい製造する豆腐類の種類等としては、油揚が挙げられる。油揚は豆乳固形分濃度2〜7%wt程度で、おぼろ状凝固で、ゆ(ホエー)を分離して成型して生地を作るのが好ましく、他の豆腐類でも薄めの豆乳で凝固させて、おぼろ状(ゆと凝固物が分離する状態)になる凝固の状態が好ましく、凝固容器2から豆乳凝固物排出手段7により排出される。豆乳固形分濃度は、10〜20%wtと高濃度でも流動性のあるおぼろ状に凝固させることが可能であるが、できるだけ豆乳固形分濃度は15%wt以下の方がおぼろ状凝固物ないしは軟らかいプリン状や絹ごし豆腐状の凝固物を砕いた凝固物になりやすく好ましい。これらの凝固物から製造されるものであれば、油揚げに限らず、豆腐類の製造に適用可能である。
そのほか、本実施の形態の豆乳供給管5と凝固剤供給管6としては、豆乳供給管5と凝固剤供給管6とを連結してから凝固容器2に供給するようにしても良い。なお、凝固容器2は、下部半球状上部円筒型、円筒型(寸胴型)、球形、半球形、角形等や、それぞれの2重構造等の保温構造であってもよく、基台3に配列可能で蓋が可能な凝固容器2であればいずれでもよい。角形の凝固容器2では、凝固容器自体に制流効果があって特に制流手段10を必要とはしない。
1A,1B〜1H 豆腐類用バッチ式凝固装置、
2 凝固容器、
3 基台、
4,14,15 撹拌手段(制流手段兼用、壊し手段兼用)、
4a,14a,15a 羽根(接液部)、
4b,15b 回転軸、4c,15 接液部、4s 撹拌手段用駆動手段(シリンダ)、
5 豆乳供給管(豆乳供給手段,蒸気供給手段)、
6 凝固剤供給管(凝固剤供給手段)、
7 豆乳凝固物排出管(豆乳凝固物排出手段)、8 蓋、
10 制流手段、10s 制流手段用駆動手段(シリンダ)、
12 制流板、12a 接液部、12b 軸、
T1 豆乳タンク、T2 凝固剤タンク、Ts 制御機構(制御部)、
Tu 温水器、
T6 蒸気供給手段

Claims (17)

  1. 基台に固定して配列された1つ以上の上方が開口部とされた凝固容器ごとに、豆乳供給手段、凝固剤供給手段、豆乳凝固物排出手段、及び撹拌手段を備え、各凝固容器の下方から豆乳凝固物排出手段を介して後工程の成型機へ排出する豆腐類用バッチ式凝固装置において、前記撹拌手段の接液部である羽根を備え、前記撹拌手段の制御がインバータ制御用モータやサーボ制御用モータの軸回転駆動制御のスクリュー撹拌式ないしは回転動作の櫂式であることを特徴とする豆腐類用バッチ式凝固装置。
  2. 前記撹拌手段は、回転式であって、その回転軸が前記凝固容器に対して斜め、又は、その回転軸が前記凝固容器の中心から偏心した位置にあることを特徴とする請求項1記載の豆腐類用バッチ式凝固装置。
  3. 前記撹拌手段は回転式であって、前記凝固容器に制流手段を備えるか、又は前記凝固容器ないしその底部が四角形ないしは角型であることを特徴とする請求項1又は2記載の豆腐類用バッチ式凝固装置。
  4. 前記撹拌手段及び/又は前記制流手段の接液部は、前記凝固容器内の豆乳ないしは豆乳凝固物の液面より上方に上昇可能で前記蓋より上方に越えないように制限されており、前記撹拌手段及び/又は前記制流手段を用いて豆乳凝固物を製造した後、豆乳凝固物の液面より上方に上昇し、再度熟成した豆乳凝固物の液面以下に下降して、豆乳凝固物を均一に粗く砕くことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の豆腐類用バッチ式凝固装置。
  5. 基台に固定して配列された1つ以上の上方が開口部とされた凝固容器ごとに、豆乳供給手段、凝固剤供給手段、豆乳凝固物排出手段、及び撹拌手段を備え、各凝固容器の下方から豆乳凝固物排出手段を介して後工程の成型機へ排出する豆腐類用バッチ式凝固装置において、前記撹拌手段の接液部である羽根を備え、前記撹拌手段の制御がインバータ制御用モータやサーボ制御やエアシリンダや電動シリンダによる直線駆動制御のワンツー撹拌式であることを特徴とする豆腐類用バッチ式凝固装置。
  6. 前記制流手段の接液部は、前記凝固容器内の豆乳ないしは豆乳凝固物の液面より上方に上昇可能で前記蓋より上方に越えないように制限されており、前記制流手段を用いて豆乳凝固物を製造した後、豆乳凝固物の液面より上方に上昇し、再度熟成した豆乳凝固物の液面以下に下降して、豆乳凝固物を均一に粗く砕くことを特徴とする請求項5記載の豆腐類用バッチ式凝固装置。
  7. 前記凝固容器の下方側に、豆乳を供給する豆乳供給手段である豆乳配管を連結して備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項記載の豆腐類用バッチ式凝固装置。
  8. 前記蓋及び/又は前記凝固容器が2重構造や保温材等による保温構造であるか、2重ジャケットで保温性を高めたり、温度調整できるようにした形態であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項記載の豆腐類用バッチ式凝固装置。
  9. 前記蓋に覗き窓が付設されるか、又は、前記蓋が透明な樹脂製であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項記載の豆腐類用バッチ式凝固装置。
  10. 前記撹拌手段や前記制流手段を順次洗浄する中間洗浄をプログラム制御し、前記凝固容器の下方側に、豆乳凝固物排出手段を分岐するか又は別個に排水手段を設けることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項記載の豆腐類用バッチ式凝固装置。
  11. 基台に固定して配列された1つ以上の上方が開口部とされた凝固容器ごとに、豆乳供給手段、凝固剤供給手段、豆乳凝固物排出手段、及び撹拌手段を備え、各凝固容器の下方から豆乳凝固物排出手段を介して後工程の成型機へ排出する豆腐類用バッチ式凝固装置において、前記撹拌手段は、前記撹拌手段を用いて豆乳凝固物を製造した後、豆乳凝固物の液面より上方に上昇し、再度熟成した豆乳凝固物の液面以下に下降して、豆乳凝固物を均一に粗く砕くことを特徴とする豆腐類用バッチ式凝固方法。
  12. 前記凝固容器の上方開口部を塞ぐ蓋を備えるとともに、前記撹拌手段の接液部である羽根を備え、前記撹拌手段の接液部である羽根は、前記凝固容器内の豆乳ないしは豆乳凝固物の液面より上方に上昇可能で前記蓋より上方に越えないように制限されており、前記撹拌手段を用いて豆乳凝固物を製造した後、豆乳凝固物の液面より上方に上昇し、再度熟成した豆乳凝固物の液面以下に下降して、豆乳凝固物を均一に粗く砕くことを特徴とする請求項11記載の豆腐類用バッチ式凝固方法。
  13. 前記撹拌手段は、流動する豆乳ないしは豆乳凝固物に対して制流する制流手段を兼用して、流れを静止する、流れに変化を与える、又は、乱流を起こす制流のうち少なくとも何れか1つの制流を行うように前記基台の制御部で制御することを特徴とする請求項11記載の豆腐類用バッチ式凝固方法。
  14. 前記後工程の成型機が連続成型機であって、排出した豆乳凝固物を前記連続成型機の下布上へ直接供給するか、又は前記連続成型機の水取機又は分配機のホッパーに供給することを特徴とする請求項11記載の豆腐類用バッチ式凝固方法。
  15. 前記豆腐類が油揚であり、前記豆乳の豆乳固形分濃度が15%wt以下で、更に好ましくは、2〜7%wtないし10〜20%wtであって、おぼろ状の凝固状態(ゆと凝固物が分離する状態)にすることを特徴とする請求項11記載の豆腐類用バッチ式凝固方法。
  16. 前記基台に固定して配列された1つ以上の凝固容器ごとに、制御機構により各々制御され、同期動作ないしは順番に交互に時間をずらして行なわれるか、又は、洗浄工程を1バッチ毎実施ないしは数バッチ間隔で交互に実施するか、又は、生産中であっても撹拌手段や制流手段を定期的に自動ないしは手動にてお湯の散水による簡易洗浄を行うようにプログラム制御することを特徴とする請求項11記載の豆腐類用バッチ式凝固方法。
  17. 前記凝固容器は、蓋とともに内部空間を形成し、撹拌手段や制流手段を活用して、強制的な散水機構(洗浄手段)を設けて効果的にCIP洗浄(定置洗浄)するか、又は、蒸気供給手段(豆乳供給手段)を活用するSIP(定置殺菌)することを特徴とする請求項11記載の豆腐類用バッチ式凝固方法。
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