JP2014132623A - 半導体装置の製造方法および半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法および半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】リーク電流の低減を図る。
【解決手段】半導体基板SB1の内部にSiをイオン注入することにより、半導体基板SB1表面から一定の深さに結晶欠陥を有する第1領域FR1を形成する工程と、第1領域FR1が形成された深さにフッ素イオンを注入する工程と、半導体基板SB1のうち第1領域FR1上に位置する第2領域SR1にトランジスタTR1を形成する工程と、熱処理により第1領域FR1内部のフッ素イオンを第2領域SR1へ拡散させる工程と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置の製造方法および半導体装置に関し、とくにDRAMを有する半導体装置の製造方法および半導体装置に適用可能な技術である。
半導体装置においては、低消費電力化等の観点から、リーク電流を低減させることが求められる。リーク電流の低減に関する技術としては、例えば特許文献1〜4に記載のものが挙げられる。特許文献1〜4は、いずれもフッ素イオン注入工程を含むものである。
特許文献1に記載の技術は、SOI(Silicon on Insulator)MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)の製造方法において、基板のうちゲート絶縁膜との界面となる部分を通過させずに基板にフッ素を導入するというものである。
特許文献2に記載の技術は、ソース・ドレイン拡散層内に、所定量以下のハロゲン元素を注入し、次いでハロゲン元素を拡散させる熱処理を行う、というものである。特許文献3に記載の技術は、LDD(Lightly Doped Drain)領域を形成した後に、半導体基板を900℃で熱処理してフッ素導入に起因した半導体基板中の結晶欠陥を除去するというものである。特許文献4は、ドーパントがイオン注入された領域にフッ素イオンを注入した後、不活性ガス雰囲気下で700〜720℃に保持する熱処理を行うというものである。
リーク電流の低減に関する技術としては、特許文献5に記載のものもある。特許文献5には、ゲッタリング領域の直上にキャリア障壁層を設けることにより、欠陥層に起因する漏れ電流を低減することが記載されている。
また、フッ素イオン注入に関する技術としては、他に特許文献6が挙げられる。特許文献6には、フッ素イオンを注入した後、第一および第二の熱処理を行うことでスロートラップ寿命を改善するという技術が記載されている。
特開2009−59963号公報 特開2005−197547号公報 特開2004−228528号公報 特開2001−177092号公報 特開平10−50861号公報 特開2001−156291号公報
半導体装置におけるリーク電流の原因として、半導体基板内に形成される結晶欠陥の存在が挙げられる。結晶欠陥がリークパスとなり、半導体基板中にリーク電流が発生してしまうのである。これを抑制するために、例えば結晶欠陥をフッ素イオン等により終端して不活性化させることが考えられる。
しかしながら、半導体基板内に注入されたフッ素イオン等は、その後の製造プロセス中において半導体基板から抜けてしまう場合があった。この場合、結晶欠陥を終端することができず、リーク電流の低減を十分に図ることができない。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、トランジスタが形成される第2領域下に、結晶欠陥およびフッ素イオンまたは重水素イオンを含有する第1領域が設けられる。
前記一実施の形態によれば、リーク電流の低減を図ることができる。
第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 第1の実施形態に係る半導体装置を示す平面図である。 第1の実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。 第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1および図2は、第1の実施形態に係る半導体装置SM1の製造方法を示す断面図である。なお、図1および図2は半導体装置SM1の製造方法を示す模式図であり、本実施形態に係る半導体装置SM1の製造方法は図1および図2に示すものに限られない。
本実施形態に係る半導体装置SM1の製造方法は、半導体基板SB1の内部にSiをイオン注入することにより、半導体基板SB1表面から一定の深さに結晶欠陥を有する第1領域FR1を形成する工程と、第1領域FR1が形成された深さにフッ素イオンまたは重水素イオンを注入する工程と、第1領域FR1にフッ素イオンまたは水素イオンを吸着させて吸蔵領域AD1を形成する工程と、半導体基板SB1のうち第1領域FR1上に位置する第2領域SR1にトランジスタTR1を形成する工程と、熱処理により第1領域FR1内部のフッ素イオンまたは重水素イオンを第2領域SR1へ拡散させる工程と、を備える。
以下、半導体装置SM1の構成、および半導体装置SM1の製造方法につき、詳細に説明する。
まず、半導体装置SM1の構成について説明する。
図3は、第1の実施形態に係る半導体装置SM1を示す平面図である。また、図4は、第1の実施形態に係る半導体装置SM1を示す断面図である。図3および図4はいずれも半導体装置SM1を示す模式図であり、本実施形態に係る半導体装置SM1は図3および図4に示すものに限られない。
半導体装置SM1は、半導体基板SB1とトランジスタTR1を備えている。半導体基板SB1は、結晶欠陥と、フッ素イオンまたは重水素イオンと、を含有する第1領域FR1と、第1領域FR1上に設けられた第2領域SR1と、を有している。また、トランジスタTR1は、第2領域SR1に設けられており、DRAMのセルトランジスタを構成する。
本実施形態において、半導体基板SB1は、例えばバルク半導体基板である。この場合、半導体基板SB1は、その内部に埋め込み絶縁膜を有しない。半導体基板SB1が埋め込み絶縁膜を有しないことにより、埋め込み絶縁膜によって半導体基板SB1からの放熱が妨げられることを抑制できる。従って、半導体基板SB1からの放熱が容易となる。
なお、本実施形態に係る半導体基板SB1は、内部に埋め込み絶縁膜を有するSOI(Silicon on Insulator)基板であってもよい。
半導体基板SB1は、例えばシリコン基板である。
半導体基板SB1には、DRAM部DM1を有する第1ブロックDB1と、DRAM部DM1以外の回路を有する第2ブロックOB1と、が設けられている。
第2ブロックOB1に設けられるDRAM部DM1以外の回路とは、例えばDRAM用周辺回路部DP1、CPU部CP1、SRAM部SP1、および他の回路OP1である。他の回路OP1とは、例えばI/O回路等である。
なお、第2ブロックOB1内に各回路の配置や、第1ブロックDB1と第2ブロックOB1との位置関係は、図3に示すものに限られず、適宜変更することができる。
DRAM部DM1を有する第1ブロックDB1において、半導体基板SB1は、第1領域FR1と、第1領域FR1上に設けられた第2領域SR1と、を有する。トランジスタTR1は、第2領域SR1に設けられる。
本実施形態において、第1領域FR1は、結晶欠陥と、フッ素イオンまたは重水素イオンと、を含有している。すなわち、第1領域FR1は、結晶欠陥中にフッ素イオンまたは重水素イオンが吸着、保持されてなる吸蔵領域AD1を構成する。このように、第1領域FR1中のフッ素イオンや重水素イオンは、第1領域FR1の結晶欠陥中に吸着、保持されているため、トランジスタTR1に発生する結晶欠陥を終端する前にこれらのフッ素イオンや重水素イオンが抜け出てしまうことを抑制できる。
また、フッ素イオンおよび重水素イオンは、適切な質量を有するため、結晶欠陥に安定的に保持される。このため、フッ素イオンまたは重水素イオンを用いることで、安定的に結晶欠陥を終端させることが可能となる。
第1領域FR1における結晶欠陥密度は、例えば1E17cm−3以上1E21cm−3以下である。
本実施形態において、第1領域FR1は、例えば半導体基板SB1の内部に位置するよう設けられる。この場合、第1領域FR1下には、結晶欠陥を有しないシリコン層が位置する。なお、第1領域FR1は、半導体基板SB1の下端に位置するよう設けられていてもよい。この場合の下端とは、半導体基板SB1のうちトランジスタTR1が設けられる上端とは反対の端部をいう。
第2領域SR1は、第1領域FR1上に設けられている。第2領域SR1は、結晶欠陥を有していない。なお、第2領域SR1が結晶欠陥を有していないとは、第2領域SR1の結晶欠陥密度が1E17cm−3以下であることをいう。第2領域SR1の結晶欠陥密度が1E17cm−3以下であることにより、第2領域SR1に形成されるトランジスタTR1において、結晶欠陥に起因したリーク電流の発生を低減することができる。
DRAM部DM1以外の回路を有する第2ブロックOB1において、半導体基板SB1には、例えば結晶欠陥と、フッ素イオンまたは重水素イオンと、を含む第1領域FR1が設けられていない。この場合、半導体基板SB1は、第2ブロックOB1に位置する領域全体において、結晶欠陥、フッ素イオン、重水素イオンを有しないこととなる。
このように、本実施形態によれば、DRAM部DM1を有する第1ブロックDB1のみに、結晶欠陥と、フッ素イオンまたは重水素イオンと、を含む第1領域FR1を設けることができる。これにより、リーク電流の抑制に対する要求が高いDRAM部DM1において、リーク電流の低減を図ることが可能となる。一方、DRAM部DR1以外の回路においては結晶欠陥と、フッ素イオンまたは重水素イオンと、を含む領域に起因してトランジスタTR2の特性変動が生じることを抑制できる。
本実施形態において、半導体基板SB1が第2ブロックOB1に位置する領域全体において結晶欠陥を有しないとは、半導体基板SB1のうち第2ブロックOB1に位置する領域全体の結晶欠陥密度が1E17cm−3以下であることをいう。第2ブロックOB1における半導体基板SB1全体の結晶欠陥密度が1E17cm−3以下であることにより、トランジスタTR2における特性変動の発生を抑制できる。
図4に示すように、第1ブロックDB1に設けられるトランジスタTR1は、例えばゲート電極GE1と、ゲート絶縁膜GI1と、オフセットスペーサOS1と、サイドウォールスペーサSW1と、ソース・ドレイン領域SD1と、からなる。また、ソース・ドレイン領域SD1内には、例えばカウンター領域CR1が設けられている。
トランジスタTR1は、例えば半導体基板SB1に埋め込まれた素子分離領域EI1により、隣接するDRAMセルを構成するトランジスタと電気的に離間されている。
ゲート絶縁膜GI1は、半導体基板SB1上に設けられている。ゲート絶縁膜GI1は、SiO等により構成される。ゲート電極GE1は、ゲート絶縁膜GI1上に設けられている。ゲート電極GE1は、ポリシリコン等により構成される。
また、ゲート電極GE1は、High−kメタル絶縁膜上に設けられた金属または金属窒化物であってもよい。この場合、ゲート絶縁膜GI1は、例えばHfO、ZrO、HfSiO、またはZrSiO等により構成される。また、ゲート電極GE1は、例えばTi、Ta、W、TiN、もしくはTaNからなる膜、またはこれらの積層膜等により構成される。さらに、ゲート電極GE1は、金属または金属窒化物からなるこれらの膜とポリシリコン膜とを積層した膜により構成されてもよい。
ゲート電極GE1およびゲート絶縁膜GI1の側面上には、例えばオフセットスペーサOS1が設けられている。オフセットスペーサOS1は、半導体基板SB1上およびゲート電極GE1上に堆積した絶縁膜を異方性エッチングによりエッチバックすることにより形成される。オフセットスペーサOS1は、例えばシリコン酸化膜等の絶縁膜により構成される。
また、ゲート電極GE1およびゲート絶縁膜GI1の側面上には、オフセットスペーサOS1を介してサイドウォールスペーサSW1が設けられている。サイドウォールスペーサSW1は、例えば半導体基板SB1上およびゲート電極GE1上に堆積した絶縁膜を異方性エッチングによりエッチバックすることにより形成される。サイドウォールスペーサSW1は、例えばシリコン酸化膜等の絶縁膜により構成される。
ソース・ドレイン領域SD1は、ゲート電極GE1の両側に位置するよう半導体基板SB1に設けられる。本実施形態において、ソース・ドレイン領域SD1は、例えば高濃度不純物領域HI1と、低濃度不純物領域LI1と、からなる。半導体基板SB1上にゲート電極GE1が複数設けられている場合、ソース・ドレイン領域SD1は、隣接する二つのゲート電極GE1により共有されていてもよい。
低濃度不純物領域LI1の端部は、ゲート電極GE1と重なっている。低濃度不純物領域LI1は、例えばLDD(Light Doped Drain)領域を構成する。ソース領域およびドレイン領域それぞれが有する低濃度不純物領域LI1のゲート電極GE1側に位置する端部の間には、チャネル領域が形成される。このため、低濃度不純物領域LI1は、チャネル領域に接することとなる。
高濃度不純物領域HI1は、ゲート電極GE1側の端部が、カウンター領域CR1の内側に位置している。また、高濃度不純物領域HI1は、例えば低濃度不純物領域LI1の内側に設けられる。高濃度不純物領域HI1は、後述するコンタクトプラグCO1またはコンタクトプラグCO2と接続するため、半導体基板SB1の表面部分に位置する。
高濃度不純物領域HI1は、低濃度不純物領域LI1と同じ第1導電型を有する。ここで、第1導電型とは、P型またはN型のいずれかをさす。高濃度不純物領域34は、低濃度不純物領域30よりも第1導電型の不純物濃度が高い。
カウンター領域CR1は、低濃度不純物領域LI1の上部に位置している。カウンター領域CR1のゲート電極GE1側の端部は、低濃度不純物領域LI1の内側に位置している。すなわち、カウンター領域CR1は、ゲート電極GE1下に設けられるチャネル領域とは接しない。なお、カウンター領域CR1のゲート電極GE1側の端部は、ゲート電極GE1と重なっていてもよい。また、カウンター領域CR1は、高濃度不純物領域HI1の周囲に形成される。また、カウンター領域CR1の一部は、ゲート電極GE1下に形成されるチャネル領域と高濃度不純物領域HI1との間に位置する。
カウンター領域CR1は、半導体基板SB1に第2導電型の不純物を導入することにより形成される。ここで、第2導電型とは、上記第1導電型とは反対の導電型をさす。
本実施形態では、このようにカウンター領域CR1を形成しているため、ゲートオーバーラップ領域における電界強度の低減をはかることができる。従って、GIDL(Gate Induced Drain Leakage)を低減することができる。また、ソース・ドレイン領域SD1がチャネル領域に接するように形成される。このため、カウンター領域CR1を形成することに起因してオン電流が低下してしまうことを抑制できる。
第1ブロックDB1において、半導体基板SB1上には、トランジスタTR1を覆うように層間絶縁膜IL1が設けられている。層間絶縁膜IL1中には、容量素子CE1および配線IC1が設けられている。配線IC1は、ソース・ドレイン領域SD1と、コンタクトプラグCO1を介して接続している。また、容量素子CE1は、ソース・ドレイン領域SD1と、コンタクトプラグCO2を介して接続している。本実施形態において、コンタクトプラグCO1およびコンタクトプラグCO2は、高濃度不純物領域HI1と接続する。このため、コンタクトプラグCO1およびコンタクトプラグCO2と、ソース・ドレイン領域SD2との間における接触抵抗を低減できる。
なお、ソース・ドレイン領域SD1のうち、コンタクトプラグCO1およびコンタクトプラグCO2と接続する部分には、シリサイド領域SI1が設けられていてもよい。
本実施形態では、容量素子CE1およびトランジスタTR1により、DRAMセルが構成される。なお、本実施形態において、第1ブロックDB1には、DRAMセルの読み書きを制御するための制御回路が設けられていてもよい。
容量素子CE1は、例えば下部電極LE1、容量絶縁膜CI1、および上部電極UE1からなる。下部電極LE1は、コンタクトプラグCO2と接続している。容量絶縁膜CI1は、下部電極LE1上に設けられている。上部電極UE1は、容量絶縁膜CI1上に設けられている。
第1ブロックDB1において、容量素子CE1が設けられる層間絶縁膜IL1上には、層間絶縁膜IL2が設けられている。層間絶縁膜IL2の内部には、例えば配線IC2が形成される。
第2ブロックOB1に設けられるトランジスタTR2は、例えばゲート電極GE2と、ゲート絶縁膜GI2と、オフセットスペーサOS2と、サイドウォールスペーサSW2と、ソース・ドレイン領域SD2と、からなる。また、ソース・ドレイン領域SD2の端部には、ハロー領域HR1が設けられている。
トランジスタTR2は、例えば半導体基板SB1に埋め込まれた素子分離領域EI2により、隣接するトランジスタと電気的に離間されている。
ゲート絶縁膜GI2は、半導体基板SB1上に設けられている。ゲート絶縁膜GI2は、SiO等により構成される。ゲート電極GE2は、ゲート絶縁膜GI2上に設けられている。ゲート電極GE2は、ポリシリコン等により構成される。
ゲート電極GE2およびゲート絶縁膜GI2の側面上には、例えばオフセットスペーサOS2が設けられている。オフセットスペーサOS2は、半導体基板SB1上およびゲート電極GE2上に堆積した絶縁膜を異方性エッチングによりエッチバックすることにより形成される。オフセットスペーサOS2は、例えばシリコン酸化膜等の絶縁膜により構成される。
また、ゲート電極GE2およびゲート絶縁膜GI2の側面上には、オフセットスペーサOS2を介してサイドウォールスペーサSW2が設けられている。サイドウォールスペーサSW2は、例えば半導体基板SB1上およびゲート電極GE2上に堆積した絶縁膜を異方性エッチングによりエッチバックすることにより形成される。サイドウォールスペーサSW2は、例えばシリコン酸化膜等の絶縁膜により構成される。
ソース・ドレイン領域SD2は、ゲート電極GE2の両側に位置するよう半導体基板SB1に設けられる。本実施形態において、ソース・ドレイン領域SD2は、例えば高濃度不純物領域HI2と、低濃度不純物領域LI2と、からなる。ソース・ドレイン領域SD2は、例えば第1導電型を有する。また、ハロー領域HR1は、例えば第2導電型を有する。
低濃度不純物領域LI2の端部は、ゲート電極GE2と重なっている。本実施形態において、低濃度不純物領域LI2は、例えば第1導電型を有している。
高濃度不純物領域HI2は、ゲート電極GE2側の端部が低濃度不純物領域LI2の内側に位置している。また、高濃度不純物領域HI2は、後述するコンタクトプラグCO3と接続するため、半導体基板SB1の表面部分に位置する。本実施形態において、高濃度不純物領域HI2は、例えば第1導電型を有する。なお、本実施形態において、高濃度不純物領域HI2は、低濃度不純物領域LI2よりも第1導電型の不純物濃度が高い。
第2ブロックOB1において、半導体基板SB1上には、トランジスタTR2を覆うように層間絶縁膜IL3が設けられている。層間絶縁膜IL3には、配線IC3が埋め込まれている。配線IC3は、層間絶縁膜IL3内に形成されたコンタクトプラグCO3を介して、ソース・ドレイン領域SD2と接続する。本実施形態において、コンタクトプラグCO3は、高濃度不純物領域HI2と接続する。このため、コンタクトプラグCO3とソース・ドレイン領域SD2における接触抵抗を低減できる。
また、ソース・ドレイン領域SD2のうちコンタクトプラグCO3と接続する部分には、例えばシリサイド層SI2が設けられている。
なお、本実施形態における半導体装置SM1の構造は、例えば断面の電子線ホログラフィ観察、または走査型拡がり抵抗顕微鏡(SSRM(Scanning Spreading Resistance Microscope))観察等により観察することができる。
次に、本実施形態に係る半導体装置SM1の製造方法を説明する。
まず、図1(a)に示すように、半導体基板SB1を準備する。半導体基板SB1は、例えばシリコン基板である。
次に、半導体基板SB1のうち、第2ブロックOB1を構成する部分に、例えばマスクを形成する(図示せず)。マスクの形成は、例えば半導体基板SB1に設けられたフォトレジスト膜を露光、現像することにより行われる。
次に、図1(b)に示すように、半導体基板SB1の内部にシリコンをイオン注入することにより、半導体基板SB1表面から一定の深さに結晶欠陥を有する第1領域FR1を形成する。シリコンのイオン注入は、例えば半導体基板SB1のうちトランジスタTR1が形成される上面側から行われる。
図1(b)に示すように、半導体基板SB1の内部にシリコンをイオン注入することにより、半導体基板SB1には、上面側からアモルファス領域AR1、欠陥領域DR1、および格子間シリコン領域IR1が順に形成される。
ここで、アモルファス領域AR1は、半導体基板SB1のうち、シリコンのイオン注入によりアモルファス状態となった領域である。欠陥領域DR1は、半導体基板SB1のうち、シリコンのイオン注入により結晶を構成する原子が押し出されて結晶欠陥が生じた領域である。格子間シリコン領域IR1は、半導体基板SB1のうち、欠陥領域DR1を構成する原子が結晶内部へ格子間原子として入り込んでなる領域である。
すなわち、欠陥領域DR1が、結晶欠陥を有する上記第1領域FR1を構成する。
シリコンのイオン注入は、例えば加速エネルギーが5keV以上100keV以下、ドーズ量が1E14cm−2以上1E16cm−2以下の条件下にて行われる。これにより、半導体基板SB1の結晶状態が乱れすぎてしまうことを抑制しつつ、欠陥領域DR1を形成することが可能となる。
本実施形態において、半導体基板SB1のうち第2ブロックOB1に位置する領域上には、例えばマスクが形成されている。このため、アモルファス領域AR1、欠陥領域DR1、および格子間シリコン領域IR1は、半導体基板SB1のうち第2ブロックOB1に位置する領域には形成されないこととなる。従って、DRAM部DM1を有する第1ブロックDB1のみに選択的に後述する吸蔵領域AD1を形成することができる。
なお、本実施形態においては、半導体基板SB1のうち第2ブロックOB1に位置する領域上にマスクが設けられていなくてもよい。この場合、アモルファス領域AR1、欠陥領域DR1、および格子間シリコン領域IR1は、半導体基板SB1の全領域に形成される。当該マスクを設けないことにより、製造コストの低減を図ることができる。
次に、結晶欠陥を有する第1領域FR1が形成された深さに、フッ素イオンまたは重水素イオンを注入する。フッ素イオンや重水素イオンの注入は、例えば半導体基板SB1のうちトランジスタTR1が形成される上面側から行われる。
これにより、第1領域FR1に存在する結晶欠陥にフッ素イオンや重水素イオンが吸着、保持される。すなわち、第1領域FR1が、吸蔵領域AD1として機能することとなる。
なお、フッ素イオン注入は、例えば加速エネルギーが5keV以上100keV以下、ドーズ量が1E14cm−2以上1E16cm−2以下の条件下にて行われる。これにより、第1領域FR1内に十分にフッ素イオンを注入することが可能となる。また、重水素イオン注入は、例えば加速エネルギーが1keV以上50keV以下、ドーズ量が1E14cm−2以上1E16cm−2以下の条件下にて行われる。これにより、第1領域FR1内に十分に重水素イオンを注入することが可能となる。
本実施形態において、半導体基板SB1のうち第2ブロックOB1に位置する領域上には、例えばマスクが形成されている。このため、半導体基板SB1のうち第2ブロックOB1に位置する領域には、フッ素イオンや重水素イオンは注入されないこととなる。
なお、本実施形態においては、半導体基板SB1のうち第2ブロックOB1に位置する領域上にマスクが設けられていなくてもよい。この場合、半導体基板SB1の全領域に、フッ素イオンまたは重水素イオンが注入されることとなる。
次に、半導体基板SB1を熱処理する。半導体基板SB1の熱処理は、例えば400℃〜1000℃、1秒〜1時間の条件にて行われる。
半導体基板SB1を熱処理することより、アモルファス領域AR1が再結晶化する。再結晶化したアモルファス領域AR1は、トランジスタTR1を形成するための第2領域SR1となる。また、半導体基板SB1を熱処理することにより、格子間シリコン領域IR1は、シリコンをイオン注入する前と同様に、格子間原子を有しない状態となる。さらに、第1領域FR1におけるフッ素イオンが、第1領域FR1の結晶欠陥により確実に吸着、保持される。
このようにして、図1(c)に示す、結晶欠陥と、フッ素イオンまたは重水素イオンと、含有する第1領域FR1が設けられた半導体基板SB1が得られる。
次に、図2(a)に示すように、半導体基板SB1にトランジスタTR1を形成する。トランジスタTR1は、半導体基板SB1のうち第1ブロックDB1に位置する領域に形成される。一方、半導体基板SB1のうち第2ブロックOB1に位置する領域には、トランジスタTR2が形成される。
トランジスタTR1の形成は、例えば次のように行われる。
まず、ゲート絶縁膜GI1およびゲート電極GE1を形成する。次いで、ゲート電極GE1およびゲート絶縁膜GI1の側面上に、オフセットスペーサOS1を形成する。次いで、ゲート電極GE1およびオフセットスペーサOS1をマスクとして第1導電型の不純物をイオン注入する。これにより、低濃度不純物領域LI1を構成する不純物が半導体基板SB1へ導入される。次いで、ゲート電極GE1およびオフセットスペーサOS1をマスクとして第2導電型の不純物をイオン注入する。これにより、カウンター領域CR1を構成する不純物が半導体基板SB1へ導入される。
次いで、ゲート電極GE1およびゲート絶縁膜GI1の側面上に、オフセットスペーサOS1を介してサイドウォールスペーサSW1を形成する。次いで、ゲート電極GE1、オフセットスペーサOS1、およびサイドウォールスペーサSW1をマスクとして第1導電型の不純物をイオン注入する。これにより、高濃度不純物領域HI1を構成する不純物が半導体基板SB1へ導入される。
次いで、半導体基板SB1を熱処理して、半導体基板SB1内に導入された不純物を活性化させる。これにより、高濃度不純物領域HI1、低濃度不純物領域LI1、およびカウンター領域CR1が形成される。この熱処理は、1050℃、1秒の条件にて行われる。
これにより、トランジスタTR1が形成される。
また、トランジスタTR2の形成は、例えば次のように行われる。
まず、ゲート絶縁膜GI2およびゲート電極GE2を形成する。次いで、ゲート電極GE2およびゲート絶縁膜GI2の側面上に、オフセットスペーサOS2を形成する。次いで、ゲート電極GE2およびオフセットスペーサOS2をマスクとして第1導電型の不純物をイオン注入する。これにより、低濃度不純物領域LI2を構成する不純物が半導体基板SB1へ導入される。次いで、ゲート電極GE2およびオフセットスペーサOS2をマスクとして第2導電型の不純物を、斜めイオン注入する。これにより、ハロー領域HR1を構成する不純物が半導体基板SB1へ導入される。
次いで、ゲート電極GE2およびゲート絶縁膜GI2の側面上に、オフセットスペーサOS2を介してサイドウォールスペーサSW2を形成する。次いで、ゲート電極GE2、オフセットスペーサOS2、およびサイドウォールスペーサSW2をマスクとして第1導電型の不純物をイオン注入する。これにより、高濃度不純物領域HI2を構成する不純物が半導体基板SB1へ導入される。
次いで、半導体基板SB1を熱処理して、半導体基板SB1内に導入された不純物を活性化させる。これにより、高濃度不純物領域HI1、低濃度不純物領域LI1、およびハロー領域HR1が形成される。このとき、第2導電型を有するハロー領域HR1により、低濃度不純物領域LI1を構成する第1導電型の不純物が横方向に広がることを抑制できる。このため、トランジスタTR2において、短チャネル効果を小さくすることができる。なお、この熱処理は、例えばトランジスタTR1の不純物を活性化する際の熱処理と一緒に行われる。
これにより、トランジスタTR2が形成される。
次に、熱処理により第1領域FR1内部のフッ素イオンまたは重水素イオンを第2領域SR1へ拡散させる。これにより、トランジスタTR1内に生じた結晶欠陥をフッ素イオンまたは重水素イオンにより終端させることができる。
この熱処理は、例えば500〜1000℃、1秒〜1時間の条件下で行われる。また、この熱処理は、例えばトランジスタTR1およびトランジスタTR2の不純物を活性化させるための熱処理と一緒に行ってもよい。
次に、高濃度不純物領域HI1上にシリサイド領域SI1を形成する。次いで、コンタクトプラグCO1、コンタクトプラグCO2、およびコンタクトプラグCO1と接続する配線IC1を形成する。コンタクトプラグCO1、コンタクトプラグCO2、および配線IC1は、半導体基板SB1上およびゲート電極GE1上に形成された層間絶縁膜IL1内に設けられる。次いで、層間絶縁膜IL1に形成された凹部に下部電極LE1、容量絶縁膜CI1、および上部電極UE1を順に積層する。これにより、層間絶縁膜IL1上に容量素子CE1が形成される。次いで、層間絶縁膜IL1上に層間絶縁膜IL2を形成する。次いで、層間絶縁膜IL2の内部に、配線IC2を形成する。これにより、図4に示す第1ブロックDB1の構成が得られる。
また、第2ブロックOB1において、高濃度不純物領域HI2上にシリサイド領域SI2を形成する。次いで、半導体基板SB1上およびゲート電極GE1上に、層間絶縁膜IL3を形成する。次いで、層間絶縁膜IL3内に、コンタクトプラグCO3を形成する。次いで、層間絶縁膜IL3の内部に、コンタクトプラグCO3と接続する配線IC3を形成する。これにより、図4に示す第2ブロックOB1の構成が得られる。
このようにして、本実施形態の半導体装置SM1が得られる。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態によれば、トランジスタTR1が形成される第2領域SR1下に、結晶欠陥およびフッ素イオンまたは重水素イオンを含有する第1領域FR1が設けられる。すなわち、トランジスタTR1に生じた結晶欠陥を終端させるためのフッ素イオンまたは重水素イオンを、半導体基板SB1内部に積極的に設けた結晶欠陥によって吸着、保持することができる。これにより、トランジスタTR1に生じた結晶欠陥を終端する工程の前に、フッ素イオンや重水素イオンが抜け出てしまうことを抑制できる。従って、リーク電流を十分に低減することが可能となる。
また、本実施形態によれば、トランジスタTR1を形成する工程の前に、結晶欠陥と、フッ素イオンまたは重水素イオンと、を含有する第1領域FR1を形成する。このため、フッ素イオンまたは重水素イオンが、例えばゲート絶縁膜GI1等の意図しない場所に導入されてしまうことを抑制できる。従って、意図しない場所にフッ素イオンまたは重水素イオンが注入されることにより半導体装置の特性が変動してしまうこと、を抑制することが可能となる。
また、本実施形態によれば、トランジスタTR1は、DRAMのセルトランジスタである。すなわち、DRAMのセルトランジスタにおける結晶欠陥を終端させることができる。従って、リーク電流の抑制に対する要求が高いDRAM部において、リーク電流の低減を図ることが可能となる。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態に係る半導体装置SM1の製造方法を示す断面図であって、第1の実施形態における図1に対応している。
本実施形態に係る半導体装置SM1の製造方法は、結晶欠陥と、フッ素イオンまたは重水素イオンと、を含有する第1領域FR1が設けられた半導体基板SB1の形成方法を除いて、第1の実施形態に係る半導体装置SM1の製造方法と同様である。本実施形態に係る半導体装置SM1の製造方法は、結晶欠陥を有する第1シリコン層FS1にフッ素イオンまたは重水素イオンを注入する工程と、第1シリコン層FS1上に第2シリコン層SS1を形成する工程と、第2シリコン層SS1にトランジスタTR1を形成する工程と、熱処理により、第1シリコン層FS1内部のフッ素イオンまたは重水素イオンを第2シリコン層SS1へ拡散させる工程と、を備える。
以下、本実施形態に係る半導体装置SM1の製造方法について詳細に説明する。
まず、図5(a)に示すように、第1シリコン層FS1を準備する。
次に、図5(b)に示すように、第1シリコン層FS1に対し、シリコンをイオン注入する。これにより、第1シリコン層FS1の全体は、結晶欠陥を有する欠陥領域DR1となる。第1シリコン層FS1における結晶欠陥密度は、例えば1E17cm−3以上1E21cm−3以下である。
次に、図5(c)に示すように、結晶欠陥を有する第1シリコン層FS1にフッ素イオンまたは重水素イオンを注入する。フッ素イオンや重水素イオンの注入は、例えば第1シリコン層FS1のうち後述する第2シリコン層SS1が形成される上面側から行われる。これにより、第1シリコン層FS1に存在する結晶欠陥にフッ素イオンや重水素イオンが吸着、保持される。このとき、第1シリコン層FS1の全体は、結晶欠陥にフッ素イオンや重水素イオンが吸着、保持された吸蔵領域AD1として機能する。
次いで、第1シリコン層FS1に対し、熱処理を行う。これにより、第1シリコン層FS1内のフッ素イオンや重水素イオンが、第1シリコン層FS1の結晶欠陥により確実に吸着、保持される。
次に、図5(d)に示すように、第1シリコン層FS1上に第2シリコン層SS1を形成する。第2シリコン層SS1は、例えばエピタキシャル成長法により行われる。
このようにして、半導体基板SB1が形成される。
本実施形態においては、例えば半導体基板SB1のうち第1ブロックDB1および第2ブロックOB1を含む全領域に、結晶欠陥およびフッ素イオンを有する第1シリコン層FS1が設けられる。また、第1シリコン層FS1は、例えば半導体基板SB1の下端部に設けられる。半導体基板SB1の下端部とは、半導体基板SB1のうちトランジスタTR1が設けられる上端部と反対側に位置する部分をいう。
また、本実施形態においては、半導体基板SB1のうち第1シリコン層FS1が、結晶欠陥と、フッ素イオンまたは重水素イオンと、を含有する第1領域FR1となる。また、半導体基板SB1のうち第2シリコン層SS1が、第2領域SR1となる。
次に、第2領域SR1である第2シリコン層SS1に、トランジスタTR1を形成する。トランジスタTR1の形成は、例えば第1の実施形態と同様の方法により行われる。トランジスタTR1は、半導体基板SB1のうち第1ブロックDB1に位置する領域に設けられる。このため、トランジスタTR1は、DRAMのセルトランジスタを構成する。
また、第2シリコン層SS1に、トランジスタTR2を形成する。トランジスタTR2の形成は、例えば第1の実施形態と同様の方法により行われる。トランジスタTR2は、半導体基板SB1のうち第2ブロックOB1に位置する領域に設けられる。
次に、熱処理により、第1シリコン層FS1内部のフッ素イオンまたは重水素イオンを第2シリコン層SS1へ拡散させる。これにより、トランジスタTR1に生じた結晶欠陥をフッ素イオンや重水素イオンにより終端させることができる。なお、当該熱処理は、例えば第1の実施形態における結晶欠陥を終端させるための熱処理と同様の条件により行われる。
その後、半導体基板SB1上に、容量素子CE1、配線IC1、配線IC2、および配線IC3を含む多層配線構造が形成される。容量素子CE1、配線IC1、配線IC2、および配線IC3は、例えば第1の実施形態と同様に形成される。
このようにして、半導体装置SM1が形成される。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図6および図7は、第3の実施形態に係る半導体装置SM1の製造方法を示す断面図であり、第2の実施形態における図5に対応している。
本実施形態に係る半導体装置SM1の製造方法は、結晶欠陥と、フッ素イオンまたは重水素イオンと、を含有する第1領域FR1が設けられた半導体基板SB1の形成方法を除いて、第1の実施形態に係る半導体装置SM1の製造方法と同様である。
以下、本実施形態に係る半導体基板SB1の形成方法を説明する。
まず、図6(a)に示すように、第1シリコン層FS1を準備する。
次に、図6(b)に示すように、第1シリコン層FS1上に、窒化膜NL1を形成する。第1シリコン層FS1上に窒化膜NL1を設けることにより、第1シリコン層FS1内に結晶欠陥を発生させることができる。このため、第1シリコン層FS1の全体は、結晶欠陥を有する欠陥領域DR1となる。
第1シリコン層FS1における結晶欠陥密度は、例えば1E17cm−3以上1E21cm−3以下である。
次に、図6(c)に示すように、結晶欠陥を有する第1シリコン層FS1にフッ素イオンまたは重水素イオンを注入する。フッ素イオンや重水素イオンの注入は、例えば第1シリコン層FS1のうち窒化膜NL1が形成される上面側から行われる。
これにより、第1シリコン層FS1に存在する結晶欠陥に、フッ素イオンや重水素イオンが吸着、保持される。このとき、第1シリコン層FS1の全体は、結晶欠陥にフッ素イオンや重水素イオンが吸着、保持された吸蔵領域AD1として機能する。
次いで、第1シリコン層FS1に対し、熱処理を行う。これにより、第1シリコン層FS1内のフッ素イオンまたは重水素イオンが、第1シリコン層FS1の結晶欠陥により確実に吸着、保持される。
次に、図7(a)に示すように、窒化膜NL1を除去する。窒化膜NL1は、例えば薬液を用いたウェットエッチング等により除去される。
次に、図7(b)に示すように、第1シリコン層FS1上に第2シリコン層SS1を形成する。第2シリコン層SS1は、例えばエピタキシャル成長法により行われる。
このようにして、半導体基板SB1が形成される。
本実施形態においても、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上記実施の形態によれば、以下の態様が開示されている。
(付記1)
結晶欠陥を有する第1シリコン層にフッ素イオンを注入する工程と、
前記第1シリコン層上に、第2シリコン層を形成する工程と、
を備える基板の製造方法。
(付記2)
シリコン基板の内部にSiをイオン注入することにより、前記シリコン基板表面から一定の深さに結晶欠陥を有する第1領域を形成する工程と、
前記第1領域が形成された深さにフッ素イオンを注入する工程と、
を備える基板の製造方法。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
SB1 半導体基板
AR1 アモルファス領域
DR1 欠陥領域
IR1 格子間シリコン領域
AD1 吸蔵領域
FR1 第1領域
SR1 第2領域
FS1 第1シリコン層
SS1 第2シリコン層
NL1 窒化膜
GE1、GE2 ゲート電極
GI1、GI2 ゲート絶縁膜
OS1、OS2 オフセットスペーサ
SW1、SW2 サイドウォールスペーサ
SD1、SD2 ソース・ドレイン領域
HI1、HI2 高濃度不純物領域
LI1、LI2 低濃度不純物領域
CR1 カウンター領域
SI1、SI2 シリサイド領域
HR1 ハロー領域
TR1、TR2 トランジスタ
EI1、EI2 素子分離領域
IC1、IC2、IC3 配線
IL1、IL2、IL3 層間絶縁膜
CO1、CO2、CO3 コンタクトプラグ
UE1 上部電極
LE1 下部電極
CI1 容量絶縁膜
CE1 容量素子
DM1 DRAM部
DP1 DRAM用周辺回路部
CP1 CPU部
SP1 SRAM部
OP1 他の回路
LP1 Logic用周辺回路部
DB1 第1ブロック
OB1 第2ブロック
SM1 半導体装置

Claims (11)

  1. 半導体基板の内部にシリコンをイオン注入することにより、前記半導体基板表面から一定の深さに結晶欠陥を有する第1領域を形成する工程と、
    前記第1領域が形成された深さにフッ素イオンまたは重水素イオンを注入する工程と、
    前記半導体基板のうち前記第1領域上に位置する第2領域にトランジスタを形成する工程と、
    熱処理により前記第1領域内部の前記フッ素イオンまたは前記重水素イオンを前記第2領域へ拡散させる工程と、
    を備える半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記トランジスタは、DRAMのセルトランジスタである半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1領域における結晶欠陥密度は、1E17cm−3以上1E21cm−3以下である半導体装置の製造方法。
  4. 結晶欠陥を有する第1シリコン層にフッ素イオンまたは重水素イオンを注入する工程と、
    前記第1シリコン層上に、第2シリコン層を形成する工程と、
    前記第2シリコン層にトランジスタを形成する工程と、
    熱処理により、前記第1シリコン層内部の前記フッ素イオンまたは前記重水素イオンを前記第2シリコン層へ拡散させる工程と、
    を備える半導体装置の製造方法。
  5. 請求項4に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1シリコン層に前記フッ素イオンまたは前記重水素イオンを注入する前記工程の前において、前記第1シリコン層に対してシリコンをイオン注入する工程を備える半導体装置の製造方法。
  6. 請求項4に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1シリコン層に前記フッ素イオンまたは前記重水素イオンを注入する前記工程の前において、前記第1シリコン層上に窒化膜を形成する工程を備え、
    前記窒化膜を形成する前記工程の後であって、かつ前記第2シリコン層を形成する前記工程の前において、前記窒化膜を除去する工程を備える半導体装置の製造方法。
  7. 請求項4に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記トランジスタは、DRAMのセルトランジスタである半導体装置の製造方法。
  8. 請求項4に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1シリコン層における結晶欠陥密度は1E17cm−3以上1E21cm−3以下である半導体装置の製造方法。
  9. 結晶欠陥と、フッ素イオンまたは重水素イオンと、を含有する第1領域と、前記第1領域上に設けられた第2領域と、を有するバルク半導体基板と、
    前記第2領域に設けられたDRAMのセルトランジスタと、
    を備える半導体装置。
  10. 請求項9に記載の半導体装置において、
    前記バルク半導体基板は、前記セルトランジスタが設けられた第1ブロックと、前記セルトランジスタ以外のトランジスタが設けられた第2ブロックと、を有しており、
    前記第2ブロックには、前記第1領域が設けられていない半導体装置。
  11. 請求項9に記載の半導体装置において、
    前記第1領域における結晶欠陥密度は1E17cm−3以上1E21cm−3以下である半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017201647A (ja) * 2016-05-02 2017-11-09 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置の製造方法
JP2020113389A (ja) * 2019-01-09 2020-07-27 株式会社東海理化電機製作所 有機el装置の製造方法

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