JP2014130048A - フレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】二つ折りにされて使用されるフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性を適切に評価できるようにする。
【解決手段】耐折り曲げ性試験方法は、折り曲げ手順、挟み込み手順および展開手順を、繰り返し実行する。折り曲げ手順では、ステージ21に載置されたフレキシブル回路基板40を二つ折りに折り曲げる。挟み込み手順では、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板40の折り曲げ部40Cを、ステージ21と接触子22によって挟み込むと共に、ステージ21と接触子22の間隔を、設定された値に調整する。展開手順では、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板40を展開する。
【選択図】図10
【解決手段】耐折り曲げ性試験方法は、折り曲げ手順、挟み込み手順および展開手順を、繰り返し実行する。折り曲げ手順では、ステージ21に載置されたフレキシブル回路基板40を二つ折りに折り曲げる。挟み込み手順では、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板40の折り曲げ部40Cを、ステージ21と接触子22によって挟み込むと共に、ステージ21と接触子22の間隔を、設定された値に調整する。展開手順では、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板40を展開する。
【選択図】図10
Description
本発明は、フレキシブル回路基板の耐折り曲げ性の試験を行うためのフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験装置および方法に関する。
近年、携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ、ハードディスク装置、光ピックアップ装置、プリンタ等の電子機器において、フレキシブル回路基板が広く利用されている。フレキシブル回路基板は、折り曲げて使用することができることから、電子機器において繰り返し折り曲げられる部分に使用されたり、配線の省スペース化のために折り曲げられた状態で電子機器内に収納されたりする。このようなフレキシブル回路基板には、高い耐屈曲性や高い耐折性が要求される。
フレキシブル回路基板の耐屈曲性や耐折性を評価するための試験としては、JIS(日本工業規格)で規定されたIPC法による耐屈曲性試験(以下、IPC試験と記す。)とMIT法による耐折性試験(以下、MIT試験と記す。)が知られている。IPC試験は、U字形状に屈曲させたフレキシブル回路基板の長手方向の一端部を固定し、他端部をフレキシブル回路基板の長手方向に往復運動させることによって行われる。MIT試験は、引っ張り荷重を加えた状態のフレキシブル回路基板の折り曲げ動作を繰り返すことによって行われる。
また、特許文献1には、ステージ上に載置されたフレキシブル回路基板を、フレキシブル回路基板中の所定の位置で折り曲げるステップと、ステージの上方において上下に移動可能な接触子によって、折り曲げられたフレキシブル回路基板の上記所定の位置の近傍に、予め設定された一定の荷重を印加するステップと、折り曲げられたフレキシブル回路基板を展開するステップと、展開されたフレキシブル回路基板の上記所定の位置の近傍に、上記接触子によって荷重を印加するステップを繰り返す試験装置および方法が記載されている。
フレキシブル回路基板の使用態様の一つとしては、二つ折りに折り曲げられた状態で、所定の大きさのギャップ内に収納される態様がある。「二つ折り」という折り曲げ方は、「はぜ折り」または「180°折り曲げ」とも呼ばれる。以下、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板の態様を、二つ折り態様と呼ぶ。この二つ折り態様では、フレキシブル回路基板の折り曲げ部分は一定の部分であり、この折り曲げ部分に大きな応力が生じる。
二つ折り態様で使用されるフレキシブル回路基板の信頼性すなわち耐折り曲げ性を適切に評価するには、実際に使用されたときの態様に近い状態になるようにフレキシブル回路基板を折り曲げて試験を行う必要がある。
IPC試験とMIT試験は、いずれも、二つ折り態様とは異なる態様でフレキシブル回路基板を変形させて試験を行うため、二つ折り態様で使用されるフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性を適切に評価するのには適していない。すなわち、IPC試験では、フレキシブル回路基板において、大きな応力が生じる屈曲部が一定の部分ではなく、前述の往復運動に伴って移動する。MIT試験では、フレキシブル回路基板は、一定の部分を中心して一方向(片側)に対しては180°よりも小さい角度でしか曲げられない。そのため、MIT試験は、フレキシブル回路基板に折り目を付けるような厳しい試験態様とは異なるものであった。
このように、二つ折り態様で使用されるフレキシブル回路基板では、他の態様で使用されるフレキシブル回路基板に比べて、高い耐折り曲げ性が要求される。この要求に応じて、フレキシブル回路基板の耐折り曲げ性が向上してくると、IPC試験やMIT試験によってフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性を評価しようとすると、長時間の測定が必要になる。
特許文献1に記載された試験方法は、二つ折り態様でフレキシブル回路基板を折り曲げて試験を行うため、二つ折り態様で使用されるフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性を評価するのに適している。
しかし、特許文献1に記載された試験方法では、以下のような問題点があった。すなわち、特許文献1に記載された試験方法では、接触子によって、折り曲げられたフレキシブル回路基板の所定の位置の近傍に、予め設定された一定の荷重を印加する。この場合、試験対象のフレキシブル回路基板の構成が異なってフレキシブル回路基板の厚みや剛性が異なると、上述のように印加する荷重が一定であっても、接触子とステージとの間隔が変化する。接触子とステージとの間隔は、二つ折り態様で使用されるフレキシブル回路基板が収容されるギャップの大きさに対応するものである。そのため、特許文献1に記載された試験方法では、構成が異なる複数種類のフレキシブル回路基板を、一定の大きさのギャップを想定した条件で適切に評価することができないという問題点があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、二つ折り態様で使用されるフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性を、フレキシブル回路基板が収容される一定の大きさのギャップを想定した条件で適切に評価することができるようにしたフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験装置および方法を提供することにある。
本発明のフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験装置は、二つ折りに折り曲げられるフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性の試験を行うための装置である。本発明の試験装置は、フレキシブル回路基板を二つ折りに折り曲げる動作と、折り曲げられたフレキシブル回路基板を展開する動作とが可能な折り曲げ機構と、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板の折り曲げ部を挟み込む挟み込み機構と、折り曲げ機構と挟み込み機構を制御する制御部とを備えている。挟み込み機構は、フレキシブル回路基板が載置されるステージと、ステージの上方に配置されて上下動可能な接触子とを有している。
制御部は、ステージに載置されたフレキシブル回路基板を、折り曲げ機構によって二つ折りに折り曲げる折り曲げ動作と、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板の折り曲げ部を、ステージと接触子によって挟み込むと共に、ステージと接触子の間隔を、設定された値に調整する挟み込み動作と、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板を、折り曲げ機構によって展開する展開動作とが、繰り返し実行されるように、折り曲げ機構と挟み込み機構を制御する。
本発明の試験装置において、制御部は、展開動作の後で、フレキシブル回路基板のうち展開前に折り曲げ部であった部分をステージと接触子によって挟み込む第2の挟み込み動作が実行されて、折り曲げ動作、挟み込み動作、展開動作および第2の挟み込み動作が繰り返し実行されるように、折り曲げ機構と挟み込み機構を制御してもよい。
また、本発明の試験装置において、接触子は、フレキシブル回路基板の折り曲げ部の一部にのみ接触する大きさを有し、挟み込み動作では、ステージと接触子の間隔を、設定された値に保持したまま、折り曲げ部に対する接触子の相対的位置を変化させることによって、折り曲げ部における接触子の接触位置を変化させてもよい。
また、フレキシブル回路基板は、パターン化された導体よりなる配線部と、配線部を保持する保持部とを備え、本発明の試験装置は、更に、配線部の抵抗値を測定する抵抗測定器を備えていてもよい。
本発明のフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験方法は、二つ折りに折り曲げられるフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性の試験を行う方法である。本発明の試験方法は、ステージに載置されたフレキシブル回路基板を二つ折りに折り曲げる折り曲げ手順と、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板の折り曲げ部を、ステージと、ステージの上方に配置されて上下動可能な接触子によって挟み込むと共に、ステージと接触子の間隔を、設定された値に調整する挟み込み手順と、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板を展開する展開手順とを繰り返し実行する。
本発明の試験方法は、展開手順の後で、フレキシブル回路基板のうち展開前に折り曲げ部であった部分をステージと接触子によって挟み込む第2の挟み込み手順を含み、折り曲げ手順、挟み込み手順、展開手順および第2の挟み込み手順を繰り返し実行してもよい。
また、本発明の試験方法において、接触子は、フレキシブル回路基板の折り曲げ部の一部にのみ接触する大きさを有し、挟み込み手順では、ステージと接触子の間隔を、設定された値に保持したまま、折り曲げ部に対する接触子の相対的位置を変化させることによって、折り曲げ部における接触子の接触位置を変化させてもよい。
また、フレキシブル回路基板は、パターン化された導体よりなる配線部と、配線部を保持する保持部とを備え、本発明の試験方法は、更に、配線部の抵抗値を測定する手順を備えていてもよい。
本発明のフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験装置および方法では、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板の折り曲げ部を、ステージと接触子によって挟み込むと共に、ステージと接触子の間隔を、設定された値に調整する。そのため、本発明によれば、二つ折り態様で使用されるフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性を、フレキシブル回路基板が収容される一定の大きさのギャップを想定した条件で適切に評価することが可能になるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。始めに、図1ないし図3を参照して、本発明の一実施の形態に係るフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験装置(以下、単に、試験装置と記す。)の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る試験装置の側面図である。図2は、図1に示した試験装置の平面図である。図3は、図1に示した試験装置の制御部の構成を示すブロック図である。
本実施の形態に係る試験装置1は、二つ折りに折り曲げられるフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性の試験を行うための装置である。図1および図2に示したように、試験装置1は、上面2aを有するベース2と、このベース2の上面2aの一部から上方に延びる支柱部3とを備えている。
ここで、X方向、Y方向、Z方向を以下のように定義する。X方向とY方向は、ベース2の上面2aに平行で、且つ互いに直交する方向である。Y方向は、図1における左右方向である。Z方向は、ベース2の上面2aに垂直な方向である。支柱部3は、ベース2の上面2aのうちの図1における右端に近い部分から上方に延びている。
試験装置1は、更に、折り曲げ機構10と、挟み込み機構20と、制御部30(図3参照)とを備えている。折り曲げ機構10は、フレキシブル回路基板を二つ折りに折り曲げる動作と、折り曲げられたフレキシブル回路基板を展開する動作とが可能である。挟み込み機構20は、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板の折り曲げ部を挟み込むものである。制御部30は、折り曲げ機構10と挟み込み機構20を制御する。
なお、フレキシブル回路基板が二つ折りにされる際には、フレキシブル回路基板の特定の位置を中心として、フレキシブル回路基板の一部が、フレキシブル回路基板の他の部分に対して回動させられる。フレキシブル回路基板の折り曲げ部とは、フレキシブル回路基板のうちの、上記の特定の位置およびその近傍の部分であって、折り曲げられる前に比べて大きく変形している部分である。
以下、挟み込み機構20、折り曲げ機構10および制御部30について、詳しく説明する。始めに、図1および図2を参照して、挟み込み機構20について詳しく説明する。挟み込み機構20は、フレキシブル回路基板が載置されるステージ21と、ステージ21の上方に配置されて、上下動可能な接触子22とを有している。ステージ21は、上面21aを有している。図2では、接触子22を省略している。
図2に示したように、ステージ21は、上面21aで開口した複数の吸着用孔21bと、上面21aに設けられた固定部21cとを有している。固定部21cは、上面21a上に載置されたフレキシブル回路基板の一部を固定するためのものである。挟み込み機構20は、更に、複数の吸着用孔21bを通して上面21aより上方の空気を吸引する図示しない吸引手段を備えている。このような構成により、フレキシブル回路基板の一部が複数の吸着用孔21bの上に位置するように、ステージ21の上面21a上にフレキシブル回路基板を載置し、複数の吸着用孔21bを通して上面21aより上方の空気を吸引することにより、フレキシブル回路基板の一部をステージ21の上面21a上に吸着させて固定することができる。
図1に示したように、挟み込み機構20は、更に、ベース2内に収納されたXYステージ23を有している。XYステージ23は、ステージ本体と、このステージ本体をX方向およびY方向に移動可能な駆動装置とを含んでいる。駆動装置は、ボールねじ、ステッピングモータ等によって構成されている。ステージ21は、XYステージ23のステージ本体に取り付けられている。従って、ステージ21は、X方向およびY方向に移動可能である。なお、例えば、XYステージ23の代わりにXYZステージを設けて、ステージ21を、X方向、Y方向およびZ方向に移動可能にしてもよい。
挟み込み機構20は、更に、接触子22を支持する支持部25と、支柱部3内に収納されて支持部25に連結された駆動装置26と、荷重センサ27とを備えている。図2では、支持部25、駆動装置26および荷重センサ27を省略している。荷重センサ27は、支持部25の下端部に取り付けられ、接触子22は、この荷重センサ27の下端部に取り付けられている。駆動装置26は、ボールねじ、ステッピングモータ等によって構成され、支持部25をZ方向に移動可能である。これにより、接触子22は、Z方向に移動可能である。
荷重センサ27は、支持部25に着脱自在になっていてもよい。荷重センサ27は、接触子22が、それに接触する物に対して加えるZ軸方向の荷重を検出し、その荷重の検出値を電気信号として出力する。荷重センサ27としては、例えば、ピエゾ抵抗効果を利用した高感度、高精度、高レスポンスの半導体荷重センサを使用することができる。
後で詳しく説明するが、接触子22は、ステージ21上に載置されたフレキシブル回路基板に接触する。接触子22は、例えば、円柱状のローラでもよいし、ブロック形状の部材や、フレキシブル回路基板に接触する面が湾曲している形状の部材でもよい。接触子22がローラの場合には、ローラの直径は20mm程度である。
次に、図1および図2を参照して、折り曲げ機構10について詳しく説明する。折り曲げ機構10は、作動片11と、連結機構12と、回転軸13と、駆動装置14(図1参照)とを備えている。図2に示したように、作動片11は、2つの脚部11A,11Bと、2つの基板取り付け部11C,11Dとを有している。2つの脚部11A,11Bは、互いにY方向に離れた位置に配置され、それぞれの一端の近傍部分が連結機構12を介して、ステージ21に対して回動可能に連結されている。2つの基板取り付け部11C,11Dは、2つの脚部11A,11Bの他端の近傍部分同士を連結している。基板取り付け部11Dから連結機構12までの距離は、基板取り付け部11Cから連結機構12までの距離と異なっている。
駆動装置14は、支柱部3内に収納されている。脚部11Aの一端の近傍部分は、回転軸13を介して駆動装置14に接続されている。駆動装置14は、ステッピングモータ等によって構成され、回転軸13を回転させる。回転軸13を回転させることにより、作動片11は、回転軸13を中心としてほぼ180度回動可能である。
基板取り付け部11C,11Dは、それぞれ、例えばスリットを有している。このスリットにフレキシブル回路基板の一端の近傍部分を挿入することによって、フレキシブル回路基板の一端の近傍部分は、基板取り付け部11C,11Dの一方に固定される。このように基板取り付け部11C,11Dの一方にフレキシブル回路基板の一端の近傍部分を固定し、作動片11をほぼ180度回動させることにより、フレキシブル回路基板の一端の近傍部分もほぼ180度回動する。これにより、フレキシブル回路基板を二つ折りに折り曲げる動作と、折り曲げられたフレキシブル回路基板を展開する動作とが可能になる。なお、折り曲げられたフレキシブル回路基板を展開するというのは、フレキシブル回路基板を、折り曲げられる前の平坦な状態またはそれに近い状態に戻すことである。
作動片11が2つの基板取り付け部11C,11Dを有することにより、異なる長さの複数種類のフレキシブル回路基板の試験が可能になる。なお、作動片11は、基板取り付け部11C,11Dの一方のみを有していてもよい。
図2には、フレキシブル回路基板40の一例を、二点鎖線で示している。この例では、フレキシブル回路基板40は、一方向に長く、長手方向がX方向に向くようにステージ21の上面21a上に載置されている。また、フレキシブル回路基板40は、Y方向についての幅が異なる2つの部分を含んでいる。このうち、幅が相対的に大きい部分を幅広部40Aと呼び、幅が相対的に小さい部分を細幅部40Bと呼ぶ。幅広部40Aの一部は、複数の吸着用孔21bの上に位置し、上面21a上に固定されている。細幅部40Bの一部は、作動片11の基板取り付け部11Dに固定されている。この場合、作動片11をほぼ180度回動させると、基板取り付け部11Dに固定された細幅部40Bの一部がほぼ180度回動する。これにより、フレキシブル回路基板40が二つ折りに折り曲げられる。
二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板40の折り曲げ部は、接触子22のほぼ真下に位置する。試験の際には、接触子22が下降してフレキシブル回路基板40の折り曲げ部に接触する。このときのステージ21と接触子22の間隔は、予め設定された値に調整される。
接触子22は、フレキシブル回路基板40の折り曲げ部の一部にのみ接触する大きさを有していてもよい。この場合、ステージ21と接触子22の間隔を、設定された値に保持したまま、折り曲げ部に対する接触子22の相対的位置を変化させることによって、折り曲げ部における接触子22の接触位置を変化させてもよい。折り曲げ部に対する接触子22の相対的位置を変化させることは、具体的には、XYステージ23を駆動して、ステージ21およびその上のフレキシブル回路基板40を移動させることによって行われる。
次に、図3を参照して、制御部30について詳しく説明する。制御部30は、折り曲げ機構10の駆動装置14を制御する折り曲げ制御部31と、挟み込み機構20の駆動装置26とXYステージ23を制御する挟み込み制御部32と、シーケンス制御部33とを備えている。
試験装置1は、更に、抵抗測定器60を備えている。この抵抗測定器60は、後で説明するフレキシブル回路基板の配線部の抵抗値を測定するものである。抵抗測定器60は、シーケンス制御部33に接続されている。また、挟み込み機構20の荷重センサ27も、シーケンス制御部33に接続されている。シーケンス制御部33は、荷重センサ27と抵抗測定器60の各出力信号を入力し、折り曲げ制御部31と挟み込み制御部32とを制御して、フレキシブル回路基板の耐折り曲げ性の試験を行う際の試験装置1の一連の動作を制御する。
制御部30は、例えばマイクロコンピュータによって実現される。この場合、折り曲げ制御部31、挟み込み制御部32およびシーケンス制御部33は、物理的に別個の要素ではなく、ソフトウェアによって実現される。また、図3に示したように、シーケンス制御部33は、有線または無線により、例えばパーソナルコンピュータ61と通信を行ってもよい。この場合、パーソナルコンピュータ61は、シーケンス制御部33に対して、試験を行う際の各種のパラメータの入力や試験装置1の各種の動作の指示を行ったり、試験結果の出力(表示を含む)を行ったりすることができる。なお、試験装置1が、パラメータの入力や試験装置1の各種の動作の指示を行うための入力装置と、試験結果を出力するための出力装置とを備えていてもよい。
次に、図4ないし図6を参照して、試験装置1の試験対象のフレキシブル回路基板40の構成の一例について詳しく説明する。このフレキシブル回路基板40は、試験用に作製されたものである。図4は、試験対象のフレキシブル回路基板40の平面図である。図5は、図4に示したフレキシブル回路基板40の配線部を拡大して示す平面図である。図6は、図4に示したフレキシブル回路基板40の一部を示す断面図である。
図4は、図2と同様に、長手方向がX方向に向くようにステージ21の上面21a上に載置された状態のフレキシブル回路基板40を示している。このフレキシブル回路基板40は、前述の幅広部40Aと細幅部40Bを含んでいる。また、フレキシブル回路基板40は、パターン化された導体よりなる配線部42と、配線部42を保持する保持部43とを備えている。
図5に示した例では、配線部42は、試料の長手方向(X方向)に延びる複数の直線状部分51と、パターン化された導体の全体がミアンダ形状となるように、隣接する2つの直線状部分の端部同士を連結する複数の連結部分52とを有している。
図6は、X方向に垂直な断面を示している。この断面において、複数の直線状部分51は、Y方向に並んでいる。Y方向についての直線状部分51の幅を線幅LWと定義し、隣接する2つの直線状部分51の間隔を線間幅SWと定義する。線幅LWと線間幅SWは、いずれも、例えば10〜1000μmの範囲内であり、汎用的には50〜500μmの範囲内である。
図6に示したように、保持部43は、例えば、ベース層53と、このベース層53の上面上に順に積層された接着層54およびカバー層55を含んでいる。配線部42は、ベース層53の上面上に配置され、接着層54によって覆われている。ベース層53、接着層54およびカバー層55は、いずれも、絶縁材料よりなり、柔軟性を有している。ベース層53およびカバー層55の材料としては、例えば絶縁性樹脂が用いられ、その中でも柔軟性および耐熱性が良好なポリイミド樹脂または液晶ポリマーを用いることが好ましい。接着層54の材料としては、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤等の合成系接着剤が用いられる。配線部42の材料としては、銅等の金属が用いられる。
ベース層53の厚みは、例えば5〜100μmの範囲内であり、好ましくは9〜50μmの範囲内である。配線部42の厚みは、例えば2〜50μmの範囲内であり、好ましくは9〜35μmの範囲内である。ベース層53とカバー層55との間における接着層54の厚みは、配線部42の厚み以上である。カバー層55の厚みは、例えば3〜100μmの範囲内であり、好ましくは10〜75μmの範囲内である。
なお、フレキシブル回路基板40は、カバー層55を備えていなくてもよい。この場合には、接着層54の代わりに、絶縁材料よりなり、柔軟性を有する絶縁層を設けてもよい。
図4および図5に示したように、Y方向の両端に位置する2つの直線部分51は、他の直線部分51よりもX方向に長く延びている。フレキシブル回路基板40は、この2つの直線部分51の端部に電気的に接続された端子44,45を備えている。抵抗測定器60は、端子44,45に接続されて、配線部42の抵抗値を測定する。
また、図4に示したように、フレキシブル回路基板40は、配線部42のY方向の両側に配置された導体層46,47を備えている。この導体層46,47は、配線部42と同じ材料によって形成され、ベース層53の上に配置されている。導体層46,47は、試験用に作製されたフレキシブル回路基板40の剛性等の性質が、電子機器に実際に使用されるフレキシブル回路基板に近いものとなるように設けられている。
試験の際には、フレキシブル回路基板40は、図4において記号A−Aを付した一点鎖線で示す位置を中心として、ベース層53が外側になるように二つ折りに折り曲げられる。具体的には、フレキシブル回路基板40のうち、一点鎖線よりも右側の大部分がステージ21の上面21a上に固定され、左端の近傍部分が折り曲げ機構10によってほぼ180度回動させられることによって、フレキシブル回路基板40が二つ折りに折り曲げられる。
次に、本実施の形態に係るフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験方法(以下、単に、試験方法と記す。)について説明する。本実施の形態に係る試験方法は、二つ折りに折り曲げられるフレキシブル回路基板40の耐折り曲げ性の試験を行う方法である。この試験方法は、折り曲げ手順と挟み込み手順と展開手順と第2の挟み込み手順を、この順に繰り返し実行する。折り曲げ手順では、ステージ21に載置されたフレキシブル回路基板40を二つ折りに折り曲げる。挟み込み手順では、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板40の折り曲げ部を、ステージ21と接触子22によって挟み込むと共に、ステージ21と接触子22の間隔を、設定された値に調整する。展開手順では、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板40を展開する。第2の挟み込み手順では、フレキシブル回路基板40のうち展開前に折り曲げ部であった部分をステージ21と接触子22によって挟み込む。なお、試験方法は、第2の挟み込み手順を含んでいなくてもよい。この場合には、試験方法は、折り曲げ手順、挟み込み手順および展開手順を、この順に繰り返し実行する。
制御部30は、上記試験方法が実行されるように、折り曲げ機構10と挟み込み機構20を制御する。すなわち、制御部30は、ステージ21に載置されたフレキシブル回路基板40を、折り曲げ機構10によって二つ折りに折り曲げる折り曲げ動作と、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板40の折り曲げ部を、ステージ21と接触子22によって挟み込むと共に、ステージ21と接触子22の間隔を、設定された値に調整する挟み込み動作と、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板40を、折り曲げ機構10によって展開する展開動作と、フレキシブル回路基板40のうち展開前に折り曲げ部であった部分をステージ21と接触子22によって挟み込む第2の挟み込み動作が、繰り返し実行されるように、折り曲げ機構10と挟み込み機構20を制御する。なお、試験方法が第2の挟み込み手順を含まない場合には、制御部30は、折り曲げ動作、挟み込み動作および展開動作が繰り返し実行されるように、折り曲げ機構10と挟み込み機構20を制御する。
以下、図7ないし図12を参照して、本実施の形態に係る試験方法と試験装置1の動作について詳しく説明する。図7は、本実施の形態に係る試験方法を示すフローチャートである。図8ないし図12は、本実施の形態に係る試験方法における一連の手順を示す説明図である。
本実施の形態に係る試験方法では、まず、図7におけるステップS101において、図3に示した制御部30のシーケンス制御部33に対して、試験を行う際の各種のパラメータを入力する。これは、例えば、パーソナルコンピュータ61を用いて行ってもよいし、試験装置1が備えた入力装置を用いて行ってもよい。パラメータの1つには、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板40の折り曲げ部を、ステージ21と接触子22によって挟み込む際のステージ21と接触子22の間隔の設定値(以下、間隔設定値と記す。)がある。この間隔設定値は、例えば14μm〜10mmの範囲内である。また、パラメータの他の1つには、試験中に、配線部42が断線したと判断するときの配線部42の抵抗値の設定値(以下、抵抗設定値と記す。)がある。
次に、ステップS102において、ステージ21上にフレキシブル回路基板40を載置していない状態で、Z方向のゼロ点の設定を行う。なお、試験装置1の初期状態では、接触子22は、予め設定された距離だけステージ21の上面21aから離れた初期位置にある。ゼロ点の設定の動作は、試験装置1の使用者が、シーケンス制御部33に対して、ゼロ点の設定の指示を与えることによって開始する。この動作では、まず、挟み込み制御部32が駆動装置26を制御して、接触子22を所定の速度で下降させると共に、荷重センサ27の出力信号をシーケンス制御部33が監視する。接触子22がステージ21の上面21aに接触すると、荷重センサ27によって検出されるZ方向の荷重が急激に増加する。これにより、シーケンス制御部33は、接触子22がステージ21の上面21aに接触した時点、すなわちステージ21と接触子22の間隔がゼロになった時点における接触子22のZ方向の位置を認識し、この接触子22の位置をゼロ点として設定する。これ以降、接触子22が任意の位置にあるときのステージ21と接触子22の間隔は、ゼロ点を基準とした接触子22の位置として求められる。なお、接触子22の位置は、例えば、駆動装置26を構成するステッピングモータに対する制御信号から、挟み込み制御部32が認識することができる。ゼロ点の設定後、接触子22は初期位置に戻される。接触子22が下降する際の接触子22の移動速度は、ステップS101において、シーケンス制御部33に対して設定することができる。この移動速度は、例えば0.5〜5mm/秒の範囲内であり、通常は1.0mm/秒程度である。
次に、ステップS103において、試験対象のフレキシブル回路基板40(図7では、試料と記す。)を取り付ける。具体的には、フレキシブル回路基板40をステージ21の上面21a上に載置し、フレキシブル回路基板40の一部を複数の吸着用孔21bを用いて上面21a上に吸着させて固定し、フレキシブル回路基板40の一端の近傍部分を、折り曲げ機構10の作動片11における基板取り付け部11C,11Dの一方に固定する。また、抵抗測定器60を端子44,45に接続する。図8は、ステップS103におけるステージ21、作動片11およびフレキシブル回路基板40の状態を簡単に表している。
次に、試験装置1の使用者が、シーケンス制御部33に対して、試験開始の指示を与えることによって、実際の試験が開始する。試験が開始されると、常時あるいは所定の時間間隔をおいて、抵抗測定器60が配線部42の抵抗値を測定し、シーケンス制御部33は、この抵抗測定器60の出力信号、すなわち配線部42の抵抗値を監視する。この動作は、本発明における「配線部の抵抗値を測定する手順」に対応する。
試験では、ステップS104において、折り曲げ制御部31が駆動装置14を制御することによって、折り曲げ機構10によって、フレキシブル回路基板40を二つ折りに折り曲げる。図9は、ステップS104におけるステージ21、作動片11、フレキシブル回路基板40および接触子22の状態を簡単に表している。図9において、符号40Cは、フレキシブル回路基板40の折り曲げ部を示している。ステップS104は、前記折り曲げ手順および折り曲げ動作に対応する。
次に、ステップS105において、挟み込み制御部32が駆動装置26を制御することによって、接触子22を下降させて、フレキシブル回路基板40の折り曲げ部40Cに接触させる。このようにして、フレキシブル回路基板40の折り曲げ部40Cを、ステージ21と接触子22によって挟み込む。図10は、ステップS105におけるステージ21、作動片11、フレキシブル回路基板40および接触子22の状態を簡単に表している。ステップS105において、図10に示したステージ21と接触子22との間隔Gは、ステップS101において予め設定された値に調整される。ステップS105は、前記挟み込み手順および挟み込み動作に対応する。
ここで、接触子22が、フレキシブル回路基板40の折り曲げ部40Cの一部にのみ接触する大きさを有している場合におけるステップS105について、更に説明する。この場合、ステップS105では、ステージ21と接触子22の間隔を、設定された値に保持したまま、折り曲げ部40Cに対する接触子22の相対的位置を変化させることによって、折り曲げ部40Cにおける接触子22の接触位置を変化させる。
以下、この動作を具体的に説明する。ここでは、フレキシブル回路基板40が、図4に示したように配線部42と導体層46,47とを備えているものとする。また、フレキシブル回路基板40は、図4において記号A−Aを付した一点鎖線で示す位置を中心として、一点鎖線よりも左側の部分が回動させられることによって二つ折りに折り曲げられる。二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板40の折り曲げ部40Cは、一点鎖線で示す位置およびその近傍の部分である。この折り曲げ部40Cには、配線部42を横断する部分と、導体層46を横断する部分と、導体層47を横断する部分とが含まれる。
接触子22は、最初に、フレキシブル回路基板40の折り曲げ部40Cのうち、導体層46を横断する部分に接触する。その後、ステージ21と接触子22の間隔を、設定された値に保持したまま、挟み込み制御部32がXYステージ23を制御して、ステージ21およびフレキシブル回路基板40をY方向に移動させる。これにより、折り曲げ部40Cにおける接触子22の接触位置は、導体層46を横断する部分から、配線部42を横断する部分を経由して、導体層47を横断する部分まで変化する。この動作の後、挟み込み制御部32がXYステージ23を制御して、ステージ21およびフレキシブル回路基板40を逆方向に移動させて、折り曲げ部40Cにおける接触子22の接触位置を、更に、導体層47を横断する部分から、配線部42を横断する部分を経由して、導体層46を横断する部分まで変化させてもよい。また、このような折り曲げ部40Cにおける接触子22の接触位置の往復移動を複数回行ってもよい。折り曲げ部40Cにおける接触子22の接触位置の変化の態様は、ステップS101において、シーケンス制御部33に対して設定することができる。また、Y方向についてのXYステージ23の移動速度も、ステップS101において、シーケンス制御部33に対して設定することができる。この移動速度は、例えば1〜100mm/秒の範囲内であり、通常は10mm/秒程度である。
次に、ステップS106において、接触子22を初期位置に戻し、折り曲げ制御部31が駆動装置14を制御することによって、折り曲げ機構10によって、折り曲げられたフレキシブル回路基板40を展開する。図11は、ステップS106におけるステージ21、作動片11、フレキシブル回路基板40および接触子22の状態を簡単に表している。ステップS106は、前記展開手順および展開動作に対応する。
次に、ステップS107において、挟み込み制御部32が駆動装置26を制御することによって、接触子22を下降させて、フレキシブル回路基板40のうち展開前に折り曲げ部40Cであった部分に、接触子22を所定の荷重で押し付けて、その部分をステージ21と接触子22によって挟み込む。所定の荷重の大きさは、ステップS101において、シーケンス制御部33に対して設定することができる。図12は、ステップS107におけるステージ21、作動片11、フレキシブル回路基板40および接触子22の状態を簡単に表している。接触子22が、フレキシブル回路基板40の折り曲げ部40Cの一部にのみ接触する大きさを有している場合におけるステップS107の動作は、ステップS105と同様である。ステップS107は、前記第2の挟み込み手順および第2の挟み込み動作に対応する。
ステップS105で、フレキシブル回路基板40の折り曲げ部40Cを、ステージ21と接触子22によって挟み込んだ後では、ステップS106で、フレキシブル回路基板40を展開しても、フレキシブル回路基板40は、折り曲げられる前の平坦な状態に戻らない可能性がある。その場合でも、ステップS107を実行することによって、ステップS107を実行しない場合に比べて、展開後のフレキシブル回路基板40を、折り曲げられる前の平坦な状態により近い状態に戻すことが可能になる。ただし、本実施の形態に係る試験方法は、ステップS107を含んでいなくてもよい。
次に、ステップS108において、シーケンス制御部33は、試験の終了条件に到達したかどうかを判断する。具体的には、シーケンス制御部33は、配線部42の抵抗値が抵抗設定値に達していないときには、試験の終了条件に到達していないと判断する(ステップS108におけるN)。この場合には、ステップS104に戻り、ステップS104からステップS108を再度実行する。このようにして、試験の終了条件に到達するまで、ステップS104からステップS107まで、すなわち折り曲げ手順、挟み込み手順、展開手順および第2の挟み込み手順が繰り返し実行される。シーケンス制御部33は、折り曲げ手順、挟み込み手順、展開手順および第2の挟み込み手順の繰り返しの回数をカウントし、記憶する。
シーケンス制御部33は、配線部42の抵抗値が抵抗設定値に達しているときには、試験の終了条件に到達したと判断する(ステップS108におけるY)。この場合には、ステップS109で、試験の結果を出力して、試験を終了する。試験の結果は、シーケンス制御部33が記憶している繰り返しの回数を含む。この繰り返しの回数は、フレキシブル回路基板40の耐折り曲げ性の指標となる。すなわち、この繰り返しの回数が多いほど、フレキシブル回路基板40の耐折り曲げ性が高いと言える。
以上説明したように、本実施の形態では、挟み込み手順および挟み込み動作において、二つ折りに折り曲げられたフレキシブル回路基板40の折り曲げ部40Cを、ステージ21と接触子22によって挟み込むと共に、ステージ21と接触子22の間隔Gを、設定された値に調整する。そのため、本実施の形態によれば、二つ折り態様で使用されるフレキシブル回路基板40の耐折り曲げ性を、フレキシブル回路基板40が収容される一定の大きさのギャップを想定した条件で適切に評価することが可能になる。すなわち、本実施の形態によれば、実際に使用されたときの態様に近い状態になるようにフレキシブル回路基板40を折り曲げて試験を行うことができ、これにより、二つ折り態様で使用されるフレキシブル回路基板40の耐折り曲げ性を適切に評価することが可能になる。
また、本実施の形態によれば、二つ折り態様でフレキシブル回路基板40を折り曲げないIPC試験やMIT試験に比べて、短時間で、二つ折り態様で使用されるフレキシブル回路基板40の耐折り曲げ性を評価することが可能になる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、接触子22は、フレキシブル回路基板40の折り曲げ部40Cの全体に接触する大きさを有していてもよい。この場合には、ステップS105において、折り曲げ部40Cにおける接触子22の接触位置を変化させる動作は不要になる。
また、接触子22がフレキシブル回路基板40の折り曲げ部40Cの一部にのみ接触する大きさを有している場合、フレキシブル回路基板40を移動させずに、接触子22を移動させて、折り曲げ部40Cにおける接触子22の接触位置を変化させてもよい。
1…試験装置、10…折り曲げ機構、14…駆動装置、20…挟み込み機構、21…ステージ、22…接触子、23…XYステージ、26…駆動装置、27…荷重センサ、30…制御部、60…抵抗測定器。
Claims (8)
- 二つ折りに折り曲げられるフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性の試験を行うためのフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験装置であって、
フレキシブル回路基板を二つ折りに折り曲げる動作と、折り曲げられた前記フレキシブル回路基板を展開する動作とが可能な折り曲げ機構と、
二つ折りに折り曲げられた前記フレキシブル回路基板の折り曲げ部を挟み込む挟み込み機構と、
前記折り曲げ機構と挟み込み機構を制御する制御部とを備え、
前記挟み込み機構は、前記フレキシブル回路基板が載置されるステージと、前記ステージの上方に配置されて上下動可能な接触子とを有し、
前記制御部は、前記ステージに載置された前記フレキシブル回路基板を、前記折り曲げ機構によって二つ折りに折り曲げる折り曲げ動作と、二つ折りに折り曲げられた前記フレキシブル回路基板の折り曲げ部を、前記ステージと接触子によって挟み込むと共に、前記ステージと接触子の間隔を、設定された値に調整する挟み込み動作と、二つ折りに折り曲げられた前記フレキシブル回路基板を、前記折り曲げ機構によって展開する展開動作とが、繰り返し実行されるように、前記折り曲げ機構と挟み込み機構を制御することを特徴とするフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験装置。 - 前記制御部は、前記展開動作の後で、前記フレキシブル回路基板のうち展開前に前記折り曲げ部であった部分を前記ステージと接触子によって挟み込む第2の挟み込み動作が実行されて、前記折り曲げ動作、挟み込み動作、展開動作および第2の挟み込み動作が繰り返し実行されるように、前記折り曲げ機構と挟み込み機構を制御することを特徴とする請求項1記載のフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験装置。
- 前記接触子は、前記フレキシブル回路基板の折り曲げ部の一部にのみ接触する大きさを有し、
前記挟み込み動作では、前記ステージと接触子の間隔を、設定された値に保持したまま、前記折り曲げ部に対する前記接触子の相対的位置を変化させることによって、前記折り曲げ部における前記接触子の接触位置を変化させることを特徴とする請求項1または2記載のフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験装置。 - 前記フレキシブル回路基板は、パターン化された導体よりなる配線部と、前記配線部を保持する保持部とを備え、
耐折り曲げ性試験装置は、更に、前記配線部の抵抗値を測定する抵抗測定器を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験装置。 - 二つ折りに折り曲げられるフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性の試験を行うフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験方法であって、
ステージに載置されたフレキシブル回路基板を二つ折りに折り曲げる折り曲げ手順と、
二つ折りに折り曲げられた前記フレキシブル回路基板の折り曲げ部を、前記ステージと、前記ステージの上方に配置されて上下動可能な接触子によって挟み込むと共に、前記ステージと接触子の間隔を、設定された値に調整する挟み込み手順と、
二つ折りに折り曲げられた前記フレキシブル回路基板を展開する展開手順と
を繰り返し実行することを特徴とするフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験方法。 - 前記展開手順の後で、前記フレキシブル回路基板のうち展開前に前記折り曲げ部であった部分を前記ステージと接触子によって挟み込む第2の挟み込み手順を含み、
前記折り曲げ手順、挟み込み手順、展開手順および第2の挟み込み手順を繰り返し実行することを特徴とする請求項5記載のフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験方法。 - 前記接触子は、前記フレキシブル回路基板の折り曲げ部の一部にのみ接触する大きさを有し、
前記挟み込み手順では、前記ステージと接触子の間隔を、設定された値に保持したまま、前記折り曲げ部に対する前記接触子の相対的位置を変化させることによって、前記折り曲げ部における前記接触子の接触位置を変化させることを特徴とする請求項5または6記載のフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験方法。 - 前記フレキシブル回路基板は、パターン化された導体よりなる配線部と、前記配線部を保持する保持部とを備え、
耐折り曲げ性試験方法は、更に、前記配線部の抵抗値を測定する手順を備えたことを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載のフレキシブル回路基板の耐折り曲げ性試験方法。
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