JP2014129566A - 塩化ナトリウム水溶液の電解方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 塩水中の有機物を効果的、効率的に除去し、イオン交換膜法食塩電解に用いることができるまで高度に精製する方法を提供する。
【解決手段】 有機物を含む塩化ナトリウム水溶液に、硫黄系酸化剤を添加し、有機物を分解処理する。
【選択図】 なし
【解決手段】 有機物を含む塩化ナトリウム水溶液に、硫黄系酸化剤を添加し、有機物を分解処理する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、有機物を含む塩化ナトリウム水溶液(以下、塩水と略称する)中の有機物を分解処理し、塩化ナトリウム水溶液をイオン交換膜法食塩電解する方法に関する。
イオン交換膜法食塩電解に供する塩水には、原料塩や溶解水に由来する有機物が含まれることがある。また、化学プラントから有機物を含む塩水が副生する場合、これを食塩電解の原料として有効利用することが所望されることがある。しかしながら、これら有機物は、種類や濃度によっては、イオン交換膜の表面に付着し、電解電圧が上昇し、電力原単位を悪化させたり、更にはイオン交換膜の細孔を閉塞させ、運転の継続を困難にすることが知られている。しかし、有効な除去方法が見出されていないのが現状である。
例えば、有機物を含む塩水を、ナノフィルターや限外濾過膜で処理することにより、有機物を除去し、食塩電解の原料とする方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。本処理方法では、塩水中の有機物は除去できるが、ナノフィルターや限外濾過膜は塩水の処理速度が遅いため、濾過面積が莫大となるばかりでなく、目開きが小さいため目詰まりが顕著であり、頻繁に逆洗が必要となるなど、経済性、運転操作性の両面で課題を有していた。
別法として、塩水中の有機物を有機溶媒で抽出処理し、塩水相に含まれる有機物溶媒をストリッピングし、更に塩水を吸着剤と接触させ、場合によっては過酸化物等の酸化剤で処理する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。本処理方法によれば、塩水中の有機物の濃度は低減できるが、工程数が多く、運転操作が煩雑であり、更に過酸化物による処理では、その酸化力が小さいため、十分な処理ができないことがあった。また、各工程のうち、いずれかの機能が不十分となった場合には、イオン交換膜法食塩電解の原料として使用できる品質とならないことがあるなど、多くの課題を有していた。
一方、有機物を含む塩水を電気化学的に酸化処理した後、場合によっては他の精製法、即ち塩素化分解、化学的酸化、炭素吸着、抽出、生物学的処理、結晶化処理のいずれかの精製法と組み合わせて処理し、これを食塩電解の原料とする方法が開示されている(例えば、特許文献3〜4参照)。本処理方法によれば、ある程度有機物の濃度を低減することができる。しかしながら、電気化学的酸化処理では、有機物を十分に酸化できないことがあり、食塩電解で要求される有機物濃度にまで低減できないことがあった。また、電気化学的酸化処理での有機物の酸化は、電極表面に限定されるため、処理装置の単位容積当りの効率が低く、設備が大型化し、投資額が高額となるなど、多くの課題を有していた。
本発明の目的は、塩水に含まれる有機物を分解処理し、これをイオン交換膜法食塩電解の原料とする方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の酸化剤を用い、特定の条件で処理することにより、効果的、効率的に、塩水を高度に精製でき、イオン交換膜法食塩電解の原料として利用できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、塩化ナトリウム水溶液に含まれる有機物を硫黄系酸化剤により分解処理した後、イオン交換膜法食塩電解の原料として該塩化ナトリウム水溶液を使用することを特徴とする塩化ナトリウム水溶液の電解方法に関する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において、塩水に含まれる有機物としては、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、有機酸類、炭水化物、アンモニア、アンモニウム塩、アミン類、アミノ酸類、有機ハロゲン化物などを例示することができる。通常、これらの有機物は、本発明の方法により完全に酸化分解でき、即ち、有機物は無害な水、炭酸ガス、窒素ガスなどに転化できる。塩水中の有機物濃度は特に限定せず、事前に蒸留や有機溶媒による抽出、吸着剤による吸着などの操作によって有機物の濃度を低くしたものであっても構わない。事前に他の方法で処理すると工程数は増すが、硫黄系酸化剤の使用量を少なくでき、更に過剰の硫黄系酸化剤を還元するための還元剤の使用量も少なくできる。硫黄系酸化剤で処理する時の塩水中の有機物の濃度は、TOC(全有機体炭素)濃度換算で2〜500wtppm、好ましくは2〜100wtppmである。
塩水の濃度については、特に限定しないが、濃度が低すぎると単位塩回収量当たりの酸化剤、還元剤コストが高くなるため経済的でない。好ましくは3wt%〜飽和濃度であり、より好ましくは5wt%〜飽和濃度である。
本発明における硫黄系酸化剤は、具体的には、ペルオキソ一硫酸、ペルオキソ一硫酸ナトリウム、ペルオキソ一硫酸カリウム、ペルオキソ一硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウムなどが例示できる。酸化剤としての作用や経済面からペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウムから選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、なかでもペルオキソ二硫酸ナトリウムがより好ましい。
硫黄系酸化剤の添加量は、特に限定しないが、有機物の種類や濃度によって適宜選定できる。分解が難しい有機物を処理する場合、酸化剤を過剰に添加する必要があるが、過剰に添加しすぎると処理後の塩水中の残存酸化剤濃度が高くなりすぎ、還元剤の必要量も多くなる。したがって、硫黄系酸化剤の添加量は、有機物を完全に酸化分解するのに要する理論量の1〜50倍、好ましくは1〜20倍である。
余剰の酸化剤は還元剤にて処理する必要があり、還元剤の種類としては酸化剤を分解できるものであれば特に限定しない。イオン交換膜法食塩電解に悪影響を与えず、硫黄系酸化剤との反応性が良いことから、活性炭及び/又は硫黄系還元剤が好ましい。ここで使用する活性炭の形状は、粒状、破砕状、球状、粉末状であり、特に限定しない。また、塩水と活性炭を接触させる反応器の形式は、塩水の処理量、活性炭の形状や使用量などによって適宜選定でき、特に限定しない。酸化剤との反応性や設備コストの面から、粒状や破砕状の活性炭を充填した固定床、あるいは粉末状の活性炭を懸濁させた攪拌槽が好ましく、より好ましくは粒状や破砕状の活性炭を充填した固定床である。活性炭の種類としては、椰子殻系、石炭系、一度使用した活性炭を再生処理した賦活炭など、いずれであっても構わない。また、硫黄系還元剤としては、特に限定しないが、具体的には、亜硫酸、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、チオ硫酸、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウムなどを例示することができ、硫黄系酸化剤との反応性の面から、好ましくは亜硫酸ナトリウムである。硫黄系還元剤の添加量は、特に限定しない。添加量が少なすぎると酸化剤を十分に還元できず、多すぎると還元剤のコストが嵩む。好ましくは、酸化剤との反応当量以上、反応当量の3倍以下である。このように処理された塩水は、塩水濃度が低い場合は原料塩を溶解させ、通常のイオン交換膜法食塩電解で実施されている塩水の精製工程、即ちカルシウムやマグネシウムなどの金属不純物を除去するためのシックナーやクラリファイアなどの沈降分離装置や濾過装置、更にキレート樹脂塔などで精製し、イオン交換膜法食塩電解の原料として供給される。本発明における有機物を含む塩水の処理には、連続式、回分式、半回分式のいずれの方式も適用できる。
本発明において、有機物を分解する際の温度は、特に制限がない。高温ほど効率よく分解することができるが、通常、エネルギーを多く必要とする傾向にある。低温では分解速度が低下する傾向にあるが、エネルギー的には有利であることが多い。好ましい温度は50〜100℃であり、更に好ましくは60〜95℃である。有機物を含む塩水の分解処理時間についても特に制限はない。効率及び実用性から、処理時間(平均滞留時間)は0.1〜10時間であることが好ましい。
有機物を含んだ塩水の発生源は特に限定されない。具体的には、塩酸の存在下でホルムアルデヒドとアニリンとを反応させ、ジフェニルメタンジアミンとポリフェニレンポリメチレンポリアミンの混合物を生成させる工程から排出される有機物を含んだ塩水や、3,4−ジクロロブテン−1を脱塩酸してクロロプレンを製造する工程の脱塩酸を水酸化ナトリウムで行った後に排出される、有機物を含む塩水等を挙げることができる。
本発明の方法によれば、入手が容易で、比較的安価な硫黄系酸化剤によって、高度に精製された塩水を得、これをイオン交換膜法食塩電解の原料として利用することができる。このことにより、資源の有効利用が図れ、また、これまで廃棄していた塩水に付随する有機物(化学的酸素要求物質)を分解処理することで、環境への負荷の軽減にもつながる。
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、本発明におけるTOC濃度は、TOC分析計(島津製作所製TOC−V)を用い、絶対検量線法にて定量した。ペルオキソ二硫酸ナトリウム濃度は、市販されているDPD試薬を用い、吸光光度法による絶対検量線法にて定量分析した。
実施例1
500mLガラス製セパラブルフラスコ中で、塩化ナトリウム(和光純薬工業(株)製試薬特級)を超純水に溶解させ、塩化ナトリウム濃度15wt%の塩水500gを調製した。これを48wt%苛性ソーダにてpH13.0とし、更にフェノールを添加して、塩水中のTOC濃度を5.0wtppmとした。セパラブルフラスコをオイルバスに入れ、温度90℃とし、ここに10wt%ペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液2.3gを添加して反応を開始した。セパラブルフラスコ内をガラス製撹拌羽根で300rpmの速度にて撹拌し、反応開始30分後、及び60分後に処理塩水の一部をサンプリングし、TOC濃度、ペルオキソ二硫酸ナトリウム濃度を測定した。
500mLガラス製セパラブルフラスコ中で、塩化ナトリウム(和光純薬工業(株)製試薬特級)を超純水に溶解させ、塩化ナトリウム濃度15wt%の塩水500gを調製した。これを48wt%苛性ソーダにてpH13.0とし、更にフェノールを添加して、塩水中のTOC濃度を5.0wtppmとした。セパラブルフラスコをオイルバスに入れ、温度90℃とし、ここに10wt%ペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液2.3gを添加して反応を開始した。セパラブルフラスコ内をガラス製撹拌羽根で300rpmの速度にて撹拌し、反応開始30分後、及び60分後に処理塩水の一部をサンプリングし、TOC濃度、ペルオキソ二硫酸ナトリウム濃度を測定した。
結果を表1に示した。
実施例2
実施例1と同じ500mLガラス製セパラブルフラスコ中で、実施例1で用いた塩化ナトリウムを超純水に溶解させ、塩化ナトリウム濃度25wt%の塩水500gを調製した。これを48wt%苛性ソーダにてpH13.5とし、ギ酸を添加し、塩水中のTOC濃度を5.0wtppmとした。セパラブルフラスコをオイルバスに入れ、温度80℃とし、ここに10wt%ペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液0.98gを添加して反応を開始した。セパラブルフラスコ内をガラス製撹拌羽根で300rpmの速度にて撹拌し、反応開始90分後、及び180分後に処理塩水の一部をサンプリングし、TOC濃度、ペルオキソ二硫酸ナトリウム濃度を測定した。
実施例1と同じ500mLガラス製セパラブルフラスコ中で、実施例1で用いた塩化ナトリウムを超純水に溶解させ、塩化ナトリウム濃度25wt%の塩水500gを調製した。これを48wt%苛性ソーダにてpH13.5とし、ギ酸を添加し、塩水中のTOC濃度を5.0wtppmとした。セパラブルフラスコをオイルバスに入れ、温度80℃とし、ここに10wt%ペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液0.98gを添加して反応を開始した。セパラブルフラスコ内をガラス製撹拌羽根で300rpmの速度にて撹拌し、反応開始90分後、及び180分後に処理塩水の一部をサンプリングし、TOC濃度、ペルオキソ二硫酸ナトリウム濃度を測定した。
結果を表2に示した。
実施例3
内容積20Lのポリ容器中に、15.6kgの超純水と、実施例1で使用した試薬の塩化ナトリウム4.4kgを入れ、塩化ナトリウム水溶液を調製した。この中に、固形の苛性ソーダを溶解させpH14.0とし、更にギ酸を溶解し、塩水中のTOC濃度を7.0wtppmとした。
内容積20Lのポリ容器中に、15.6kgの超純水と、実施例1で使用した試薬の塩化ナトリウム4.4kgを入れ、塩化ナトリウム水溶液を調製した。この中に、固形の苛性ソーダを溶解させpH14.0とし、更にギ酸を溶解し、塩水中のTOC濃度を7.0wtppmとした。
別途、0.5Lのオーバーフロー管付ガラス製セパラブルフラスコを2段シリーズとし、1段目には、前述の塩水を250g/hr、1wt%ペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液を4.6g/hrにて連続的に供給し、反応させた。2段目には、1段目のオーバーフロー液と、還元剤として0.1wt%の亜硫酸ナトリウム水溶液を6.0g/hrにて連続的に供給した。尚、各セパラブルフラスコはオイルバスに入れ、反応液の温度を90℃に維持して反応させた。そして、2段目からのオーバーフロー液は、活性炭を充填した内径30mmφ、充填高さ50mmのカラムをダウンフローで連続的に通液処理し、この流出液を別途準備した20Lのポリ容器に受けた。
反応開始10時間後と運転停止時(72時間後)に、1段処理液、活性炭処理液を一部サンプリングし、TOC濃度、ペルオキソ二硫酸ナトリウム濃度を測定した。
結果を表3に示した。
この活性炭処理塩水を、膜面積60×60mmの小型イオン交換膜法食塩電解槽の原料として使用した。運転は、電流値18Aとし、上記処理塩水を600g/hrで連続的に供給し、一昼夜連続運転を実施した。その結果、電流効率は98.1%、槽電圧は3.0Vの一定値であり、何ら問題なく塩素、苛性ソーダ、水素を製造できた。
実施例4
MDI(メチレンジフェニルジイソシアネート)の前駆体であるジフェニルメタンジアミンとポリフェニレンポリメチレンポリアミンの混合物を製造する工程からの副生塩水には、塩化ナトリウムが15wt%、TOCが13.2wtppm含まれていた。これを実施例3と同じ0.5Lのオーバーフロー管付ガラス製セパラブルフラスコを2段シリーズとした反応槽で処理した。1段目には、副生塩水を200g/hr、1wt%ペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液を10.2g/hrにて連続的に供給し、反応させた。2段目には、1段目のオーバーフロー液と、還元剤として0.1wt%の亜硫酸ナトリウム水溶液を21.4g/hrにて連続的に供給した。尚、各セパラブルフラスコはオイルバスに入れ、反応液の温度を90℃に維持して反応させた。そして、2段目からのオーバーフロー液は、活性炭を充填した内径30mmφ、充填高さ50mmのカラムをダウンフローで連続的に通液処理し、この流出液を別途準備した20Lのポリ容器に受けた。
MDI(メチレンジフェニルジイソシアネート)の前駆体であるジフェニルメタンジアミンとポリフェニレンポリメチレンポリアミンの混合物を製造する工程からの副生塩水には、塩化ナトリウムが15wt%、TOCが13.2wtppm含まれていた。これを実施例3と同じ0.5Lのオーバーフロー管付ガラス製セパラブルフラスコを2段シリーズとした反応槽で処理した。1段目には、副生塩水を200g/hr、1wt%ペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液を10.2g/hrにて連続的に供給し、反応させた。2段目には、1段目のオーバーフロー液と、還元剤として0.1wt%の亜硫酸ナトリウム水溶液を21.4g/hrにて連続的に供給した。尚、各セパラブルフラスコはオイルバスに入れ、反応液の温度を90℃に維持して反応させた。そして、2段目からのオーバーフロー液は、活性炭を充填した内径30mmφ、充填高さ50mmのカラムをダウンフローで連続的に通液処理し、この流出液を別途準備した20Lのポリ容器に受けた。
反応開始10時間後と運転停止時(96時間後)に、1段処理液、活性炭処理液を一部サンプリングし、TOC濃度、ペルオキソ二硫酸ナトリウム濃度を測定した。
結果を表4に示した。
この塩水を、膜面積60×60mmの小型イオン交換膜法食塩電解槽の原料として使用した。運転は、電流値18Aとし、上記処理塩水を590g/hrで連続的に供給し、一昼夜連続運転を実施した。その結果、電流効率は98.4%、槽電圧は3.0Vの一定値であり、何ら問題なく塩素、苛性ソーダ、水素を製造できた。
比較例1
実施例1と同じ塩水、反応槽を用い、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを塩水中に450wtppmとなるように添加した以外は、実施例1と同条件にて処理した。
実施例1と同じ塩水、反応槽を用い、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを塩水中に450wtppmとなるように添加した以外は、実施例1と同条件にて処理した。
結果を表5に示した。
本発明は、有機物を含む塩水中の有機物を分解し、塩水をイオン交換膜法食塩電解の原料として利用可能とする方法に関する。
Claims (7)
- 塩化ナトリウム水溶液に含まれる有機物を硫黄系酸化剤により分解処理した後、イオン交換膜法食塩電解の原料として該塩化ナトリウム水溶液を使用することを特徴とする塩化ナトリウム水溶液の電解方法。
- 塩化ナトリウム濃度が5wt%以上、飽和濃度以下であることを特徴とする請求項1に記載の塩化ナトリウム水溶液の電解方法。
- 硫黄系酸化剤の添加量が、有機物を完全に酸化分解するのに要する理論量の1〜20倍であることを特徴とする請求項1又は2に記載の塩化ナトリウム水溶液の電解方法。
- 硫黄系酸化剤が、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウムから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の塩化ナトリウム水溶液の電解方法。
- 硫黄系酸化剤が、ペルオキソ二硫酸ナトリウムであることを特徴とする請求項4に記載の塩化ナトリウム水溶液の電解方法。
- 硫黄系酸化剤で分解処理した後、残存している硫黄系酸化剤を還元剤で処理することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の塩化ナトリウム水溶液の電解方法。
- 還元剤が、活性炭及び/又は硫黄系還元剤であることを特徴とする請求項6に記載の塩化ナトリウム水溶液の電解方法。
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CN112962110A (zh) * | 2021-01-26 | 2021-06-15 | 南通职业大学 | 焚烧后副产盐的精制方法 |
CN114229871A (zh) * | 2021-12-06 | 2022-03-25 | 宜宾海丰和锐有限公司 | 提高酮法水合肼副产盐水蒸发系统稳定性的方法 |
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