JP5838710B2 - 塩水の精製方法 - Google Patents

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本発明は、芳香族化合物を含む塩化ナトリウム水溶液(以下、塩水と略称する)を、イオン交換膜法食塩電解の原料として利用可能なまでに精製し、回収する方法に関する。
ベンゼンやアニリンなどの芳香族化合物を含む塩水を、イオン交換膜法食塩電解の原料として使用すると、イオン交換膜の表面にこれら芳香族化合物が付着し、電解電圧を上昇させ、電力原単位を悪化させたり、さらにはイオン交換膜の細孔を閉塞させ、運転の継続を困難にすることがあった。
例えば、ポリウレタンの原料であるジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと称する)製造の中間体であるジフェニルジアミノメタンおよびその縮合物であるポリアミンの混合物(以下、MDAと称する)を得る工程では、触媒である塩酸の存在下、アニリンとホルムアルデヒドを反応させるが、反応終了後に塩酸は苛性ソーダなどのアルカリ剤で中和され、塩水としてMDAと二層分離されている。この塩水中には溶解度分のアニリン、MDAなどの芳香族化合物が含まれているため、このままではイオン交換膜法食塩電解の原料として利用価値がなく、廃棄することが常であった。
しかしながら、資源の有効利用の面から、この塩水の芳香族化合物を除去、精製し、電解原料として有効利用する方法が種々検討されている。
例えば、塩水中に含まれるアニリンなどの芳香族化合物を水蒸気蒸留で除去した後、活性炭と接触処理する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この方法によれば、塩水中に含まれるアニリンやMDAなどの芳香族化合物を幾分除去できるが、イオン交換膜法食塩電解の原料としては精製が不十分であり、この精製した塩水をイオン交換膜法食塩電解の原料として使用すると、残存芳香族化合物がイオン交換膜に付着し、膜抵抗をアップさせ、さらには膜の細孔を閉塞させ、イオン交換膜の寿命を短くする課題があった。
別法として、MDI製造プラントから排出される塩水中のMDAなどを先ず有機溶剤で抽出し、残存しているアニリン等の芳香族化合物をスチームストリッピングした後、該塩水に残存する有機物を酸化剤と反応させた後、過剰の酸化剤をストリッピングし、最後に活性炭吸着塔で除去する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。本法によりアニリン等の芳香族化合物は除去できるものの、工程数が多く、有機溶剤での抽出、スチームストリッピングでは芳香族化合物は一部残存し、その後の酸化剤による処理で低分子化し、最後の活性炭で吸着除去されにくい成分として塩水中に残存することになる。そのため、この処理塩水をイオン交換膜法食塩電解に用いると、製品である塩素ガスや苛性ソーダに不純物として混入したりすることがあった。また、過剰の酸化剤をストリッピングで除去するには大きな設備が必要であり、酸化剤の除去が不十分な場合は、酸化剤と活性炭が反応し、有機成分が溶出して、イオン交換膜法食塩電解の原料として使用できないこともあった。
特開2009−209144公報 国際公開第2011/032311号パンフレット
本発明の課題は、前記従来法の種々の問題点を解決できる効果的、効率的な塩水の精製方法、すなわち、芳香族化合物を含む塩水を高度に精製し、イオン交換膜法食塩電解の原料として利用可能とする方法を提供することである。
本発明者らは、芳香族化合物を含む塩水の精製方法について鋭意検討した結果、精製プロセスを適正化し、且つ各々の処理条件を適正化することで、塩水を高度に精製でき、イオン交換膜法食塩電解の原料として使用可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の各工程からなることを特徴とする塩水の精製方法に関する。
1)芳香族化合物を含む塩水のpHを8〜14に調整した後、活性炭と接触させる第1工程
2)第1工程で得られた塩水に鉱酸を添加してpHを0〜7に調整した後、活性炭と接触させる第2工程
3)第2工程で得られた塩水に酸化剤を添加し、有機物を酸化分解する第3工程
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明における芳香族化合物とは、環状不飽和有機化合物のことであり、化合物の種類については特に限定されない。具体的には芳香環が1つのベンゼン、トルエン、キシレン、アニリン、ニトロベンゼン、フェノール、安息香酸等や、芳香環を2つ以上含む芳香族多環化合物であるナフタレン、アントラセン、ビスフェノールやMDA等を例示することができる。また、本発明においては、芳香族化合物以外に芳香環を含まない脂肪族化合物が共存していても構わない。
本発明に用いられる塩水に含まれる芳香族化合物や脂肪族化合物の濃度は特に限定されず、事前に有機溶媒による抽出や、蒸留などの操作によって芳香族化合物等の濃度を低くしたものであっても構わない。工程数は増すが、活性炭や酸化剤の使用量を少なくできる点で好ましい。塩水中の芳香族化合物と脂肪族化合物の濃度はTOC換算の合計量で、5〜2000wtppmが好ましく、5〜1500wtppmがさらに好ましい。
芳香族化合物等を含む塩水の排出源については特に限定されないが、前述の通りMDI製造プラントのMDA製造工程から排出される塩水はアニリン、フェノール、MDAを含有しており、本発明に用いる塩水として好ましい。塩水の濃度については特に限定されないが、濃度が低すぎると塩の回収量当たりのコストが高くなり、経済的でないため、好ましくは3wt%〜飽和濃度であり、より好ましくは5〜26wt%である。
即ち、本発明は、塩水を活性炭と2回以上接触させることを必須とする。第1の工程では、塩水のpHをアルカリ性として活性炭と接触させる。pHは8〜14であれば特に限定されない。アルカリ剤の使用量が多いと、コストがアップし、少なすぎると芳香族化合物の活性炭への吸着量が低下するため、pHを8〜14のアルカリ性とすることが好ましく、pHを8〜13とすることがより好ましい。アルカリ剤の種類は特に限定されないが、塩水中への不純物の持ち込みが少なく、薬剤コストの面から、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダが好ましく、これらは単独使用でも混合使用でも構わない。そして、より好ましくは苛性ソーダである。ここで使用する活性炭の形状は、粒状、破砕状、球状、粉末状があり、特に限定されない。ハンドリングの容易さや芳香族化合物の吸着量を考慮すると、好ましくは粒状または破砕状である。塩水と活性炭を接触させる反応器の形式は、塩水の処理量、活性炭の形状や使用量などによって適宜選択でき、特に限定されない。芳香族化合物の吸着性や設備コストの面から、粒状や破砕状活性炭を充填した固定床、或いは粉末状の活性炭を懸濁させた攪拌槽が好ましく、より好ましくは粒状や破砕状活性炭を充填した固定床である。尚、粉末状の活性炭を懸濁させて処理した場合には、その後に活性炭を分離するための濾過が必要である。活性炭の種類としては、椰子殻系、石炭系、一度使用した活性炭を再生処理した賦活炭など、いずれであっても構わない。芳香族化合物の吸着性、価格面より椰子殻系、賦活炭が好ましく、より好ましくは椰子殻系である。塩水の温度は排出されたままの温度であっても、蒸気や熱交換器などで加熱したり冷却したりしたものであっても構わない。処理温度が高いと芳香族化合物の活性炭への吸着速度は大きくできるが、吸着量がやや低下するため、10〜90℃が好ましく、より好ましくは15〜80℃である。
第2の工程では、第1の工程で処理した塩水に、鉱酸を添加し、pHを0〜7の酸性とした後、活性炭と接触させる。鉱酸の使用量が多いとコストアップとなり、少なすぎると芳香族化合物の吸着量がやや低下するため、好ましいpHは1〜6である。使用する鉱酸の種類は特に限定されないが、塩水中への不純物の持ち込みや薬剤コストの面から、塩酸、硫酸、硝酸が好ましく、より好ましくは塩酸である。ここで使用する活性炭の形状や種類、反応器の形式や温度については、前述のアルカリ性での活性炭による処理条件を適用することができる。
以上の第1の工程と第2の工程の2度の活性炭処理で得られた塩水は、芳香族化合物を殆ど含まないものにできるが、必要に応じてさらに繰り返し処理を実施しても構わない。
このようにして得られた塩水に酸化剤を添加し、少量残存する有機物を分解除去する。この残存有機物には、極微量の芳香族化合物や脂肪族化合物が含まれ、酸化剤と反応させることにより、さらに精製することができる。酸化剤の種類は、残存している有機物の種類や濃度などに応じて適宜選択でき、特に限定されない。具体的には、塩素、次亜塩素酸、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過硫酸、過硫酸塩、過酸化水素、オゾン、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過炭酸塩、過硼酸塩などを例示することができる。酸化剤としての作用や経済面から塩素、次亜塩素酸、次亜塩素酸塩、過硫酸、過硫酸塩、過酸化水素、オゾン、過炭酸塩から選ばれる1種以上が好ましく、より好ましくは塩素、次亜塩素酸、次亜塩素酸塩、過硫酸、過硫酸塩、オゾンから選ばれる1種以上である。この時、酸化反応を促進させる触媒を共存させたり、光や超音波を併用しても構わない。酸化剤の添加量は特に限定されないが、残存有機物の種類や濃度によって適宜選択できる。分解が難しい有機物を処理する場合には、酸化剤を過剰に添加する必要があり、その場合、余剰の酸化剤は還元剤にて処理する。また、必要に応じてさらに繰り返し処理を実施しても構わない。このように処理された塩水は、塩水濃度が低い場合は工業塩を溶解させ、通常のイオン交換膜法食塩電解で実施されている塩水の精製工程、即ちカルシウムやマグネシウムをはじめとする金属不純物を除去するためのシックナーやクラリファイアなどの沈降分離装置や濾過装置、またはキレート樹脂塔などで精製し、イオン交換膜法食塩電解の原料として供給することができる。
イオン交換膜法食塩電解に使用できる塩水中の芳香族化合物や脂肪族化合物の濃度はTOC換算の合計量で3wtppm以下が好ましく、2wtppm以下がさらに好ましい。
本発明によれば、芳香族化合物等を含む塩水を高度に精製して、イオン交換膜法食塩電解の原料として使用可能な塩水を精製回収することができる。また、これまで廃棄していた塩水が回収できることにより、環境への負荷低減にもつながる。
本発明の実施形態に係る塩水精製のフロー図である。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
なお、本発明における芳香族化合物の分析は、MDA、アニリン、フェノールについては高速液体クロマトグラフィーを用い、絶対検量線法にて定量分析を実施し、TOC(全有機体炭素)濃度に換算した。脂肪族化合物については、TOC分析計(島津製作所製 TOC−V)にて芳香族化合物と脂肪族化合物の合計量のTOC濃度を絶対検量線法にて定量し、その値から、MDA、アニリン、フェノール由来のTOC濃度分を差し引いて算出した。
実施例1
MDI製造プラントから排出された塩濃度15wt%の塩水の一部をサンプリングし、以下の処理を実施した。
まず、塩水に苛性ソーダを添加してpHを12.7とし、第1の活性炭処理を実施した。1Lのガラス製セパラブルフラスコに、塩水1.0kgを入れ、これに椰子殻系粉末活性炭(クラレ社製 クラレコールPK−D)0.11gを添加し、40℃で1hr、攪拌処理をした。次に、この処理塩水をメンブレンフィルターで濾過し、濾液を回収し、引き続き、濾液を1Lのガラス製セパラブルフラスコに移し、塩酸を添加してpH3.5とした。前記活性炭0.10gを添加し、40℃で1hr攪拌処理を実施後、メンブレンフィルターで濾過し、濾液を回収した。
濾液の一部を用い、酸化処理を実施した。酸化処理には200mL丸底フラスコを用い、ここに塩水150mLを入れ、苛性ソーダでpH10.5とし、80℃に昇温した。そして、14.1wt%の低塩次亜曹(東ソー製)6.2gと触媒である三二酸化ニッケル(試薬)0.52gを同時に添加し、反応を開始した。反応開始から1hr後に処理塩水の一部をサンプリングし、三二酸化ニッケルを濾過で除去した後、芳香族化合物と脂肪族化合物のTOC濃度を定量分析した。
結果を表1に整理した。
Figure 0005838710
処理前のTOC濃度は17.6wtppmであったが、アルカリでの活性炭処理、酸性での活性炭処理、そして酸化処理を実施したことにより、処理塩水中のTOC濃度は1.2wtppmであり、イオン交換膜法食塩電解の原料として使用できるレベルにまで精製することができた。
実施例2
実施例1で用いたMDI製造プラントから排出された塩水の一部をサンプリングし、以下の処理を実施した。
まず、塩水に苛性ソーダを添加してpHを12.9とし、第1の活性炭処理を実施した。活性炭は石炭系粒状炭(クラレ社製 クラレコールKW)で、これを充填した活性炭カラムで連続通液処理を実施した。カラムは内径30mmφ、充填高70mm、容量49mLで、通液速度は50mL/hr、LV:0.07m/hr、SV:1hr−1、40℃とし、4日間連続処理した。ここで得られた処理塩水に塩酸を添加し、pHを2.1とした後、第2の活性炭処理を実施した。活性炭は椰子殻系粒状活性炭(クラレ社製 クラレコールGW)を用い、活性炭カラムは内径30mmφ、充填高70mmZ、容量49mLで、通液速度50mL/hr、LV:0.07m/hr、SV:1hr−1、40℃とした。ここで得られた塩水は、合計4.2Lであった。
この塩水の一部を用いて酸化処理を実施した。酸化処理には200mL丸底フラスコを用い、ここに塩水150mLを入れ、90℃に昇温した。そして、試薬のペルオキソ二硫酸ナトリウムを塩水に対して200wtppm相当添加し、反応を開始した。反応開始から1hr後に処理塩水の一部をサンプリングし、芳香族化合物と脂肪族化合物のTOC濃度を定量分析した。
結果を表2に整理した。
Figure 0005838710
処理前のTOC濃度は17.6wtppmであったが、アルカリでの活性炭処理、酸性での活性炭処理、そして酸化処理を実施したことにより、処理塩水中のTOC濃度は1.5wtppmであり、イオン交換膜法食塩電解の原料として使用できるレベルにまで精製することができた。
実施例3
MDI製造プラントから排出された塩濃度13wt%の塩水の一部をサンプリングし、実施例2と同様に以下の処理を実施した。
まず、塩水に苛性ソーダを添加してpHを10.2とし、第1の活性炭処理を実施した。処理条件は実施例2と同様とした。ここで得られた処理塩水に塩酸を添加し、pHを4.2とした後、第2の活性炭処理を実施した。処理条件は実施例2と同様とした。
この塩水の一部を用いて酸化処理を実施した。酸化処理には200mL丸底フラスコを用い、ここに塩水150mLを入れ、90℃に昇温した。そして、14.1wt%の低塩次亜曹(東ソー製)を塩水に対して2500wtppm相当添加し、反応を開始した。反応開始から2hr後に処理塩水の一部をサンプリングし、芳香族化合物と脂肪族化合物のTOC濃度を定量分析した。
結果を表3に整理した。
Figure 0005838710
処理前のTOC濃度は47.2wtppmと高かったが、アルカリでの活性炭処理、酸性での活性炭処理、そして酸化処理を実施したことにより、処理塩水中のTOC濃度は2.5wtppmまで精製でき、イオン交換膜法食塩電解の原料として使用できるレベルであった。
比較例1
実施例3と同じ塩水を用い、活性炭処理をアルカリ性でのみ2回行ったこと以外は、実施例3と同様の操作にて処理した。
結果を表4に整理した。
Figure 0005838710
処理塩水中のTOC濃度は4.8wtppmと高く、イオン交換膜法食塩電解の原料として使用できるレベルではなかった。
比較例2
実施例3と同じ塩水を用い、活性炭処理を酸性でのみ2回行ったこと以外は、実施例3と同様の操作にて処理した。
結果を表5に整理した。
Figure 0005838710
処理塩水中のTOC濃度は7.3wtppmと高く、イオン交換膜法食塩電解の原料として使用できるレベルではなかった。
比較例3
実施例3と同じ塩水を用いて、以下の操作を実施した。
1Lのガラス製セパラブルフラスコに塩水1.0kgを入れ、70℃とした。この塩水に、5vol%のオゾンを含む空気を0.5L/hrの流量で3hr吹き込み反応させた。反応終了後、オゾンを含まない空気を0.5L/hrの流量で1hr吹き込み、溶存しているオゾンを脱気処理した。
引き続き、処理塩水の0.5kgを0.5Lのガラス製セパラブルフラスコに入れ、これに椰子殻系粉末活性炭(クラレ社製 クラレコールPK−D)0.11gを添加し、pHは4、40℃で1hr攪拌処理をした。この処理塩水をメンブレンフィルターで濾過し、濾液を回収した。
結果を表6に整理した。
Figure 0005838710
処理塩水中のTOC濃度は7.2wtppmと高く、イオン交換膜法食塩電解の原料として使用できるレベルではなかった。
本発明は、芳香族化合物を含む塩水を精製し、イオン交換膜法食塩電解の原料として利用可能とする方法に関する。

Claims (5)

  1. 以下の各工程からなることを特徴とするジフェニルメタンジイソシアネート製造工程から副生する塩水の精製方法。
    1) 芳香族化合物を含む塩水のpHを8〜14に調整した後、活性炭と接触させる第1工程
    2) 第1工程で得られた塩水に鉱酸を添加してpHを0〜7に調整した後、活性炭と接触させる第2工程
    3) 第2工程で得られた塩水に酸化剤を添加し、有機物を酸化分解する第3工程
  2. 塩水中の芳香族化合物と脂肪族化合物の濃度が、TOC換算の合計量で3wtppm以下になるまで精製することを特徴とする請求項1に記載の塩水の精製方法。
  3. 鉱酸が、塩酸であることを特徴とする請求項1または2に記載の塩水の精製方法。
  4. 酸化剤が、塩素、次亜塩素酸、次亜塩素酸塩、過硫酸、過硫酸塩、およびオゾンの群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の塩水の精製方法。
  5. 塩水濃度が、5〜26wt%であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の塩水の精製方法。
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