JP2014117647A - 1,4−ジオキサンの分解方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 効果的、効率的に1,4−ジオキサンを分解する方法を提供する。
【解決手段】 金属酸化物触媒の存在下、塩素系酸化剤を用いて1,4−ジオキサンを分解する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、1,4−ジオキサンを金属酸化物触媒存在下、塩素系酸化剤にて分解する方法に関する。
1,4−ジオキサンは有機溶剤として、又、染料、医薬品の合成原料、塩素系有機溶剤の安定剤、洗浄剤の調整用溶剤、潤滑剤など、多くの分野において利用されている。そのため、1,4−ジオキサンを製造する工程や、溶剤などとして使用したあとの廃水には1,4−ジオキサンが含まれることがある。この場合、1,4−ジオキサンが環境中に排出されることになるが、1,4−ジオキサンは動物に対する毒性が認められており、人に対しては発がん性が疑われている。一方、1,4−ジオキサンは分解や除去が困難であり、例えば、一般の下水処理場で行われている生物反応や固液分離といった処理では容易に分解除去できない物質である。従って、1,4−ジオキサンによる水域環境の汚染が拡大する恐れがあるため、廃水中の1,4−ジオキサンを容易に分解できる方法の開発が望まれていた。
従来、廃水に含まれる1,4−ジオキサンの除去方法として、オゾンや過酸化水素といった酸素系酸化剤を用いる方法が知られている。しかしながら、酸化剤のみでは分解効率が低いため、鉄イオンや貴金属等の触媒を共存させて除去する必要があるものである(例えば、特許文献1〜4参照。)。確かに、鉄イオンや貴金属触媒を共存させることで、酸素系酸化剤のみで処理するよりも幾分効率良く除去できる。しかしながら、原廃水中の1,4−ジオキサンの濃度や処理目標にもよるが、酸化剤であるオゾンや過酸化水素は単価が高いにもかかわらず、1,4−ジオキサンに対して大過剰に添加する必要があるため、酸化剤のランニングコストが高く、又、余剰の酸化剤を還元処理するための還元剤のコストも加わることになる。更に、オゾンを酸化剤とする場合、オゾン発生器が必要となり、設備投資額が高額になるなどの課題を有するものである。
そのため、設備費が低廉で、ランニングコストも安価な、1,4−ジオキサンを効果的、効率的に除去できる処理方法が望まれていた。
特表平8−504666号公報 特開2005−58854公報 特開2005−74409公報 特開2011−183394公報
本発明の目的は、前記従来法の種々の問題点を解決できる、1,4−ジオキサンの効果的、効率的な分解方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の触媒の存在下、特定の塩素系酸化剤を用いて処理することで、効果的、効率的に1,4−ジオキサンを分解できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、金属酸化物触媒の存在下、塩素系酸化剤を用いて1,4−ジオキサンを分解することを特徴とする1,4−ジオキサンの分解方法である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、金属酸化物触媒の存在下、塩素系酸化剤を用いて1,4−ジオキサンを分解することを特徴とする1,4−ジオキサンの分解方法である。
本発明は、一般的に水溶液中で分解しにくいとされる1,4−ジオキサンを、水溶液中で効果的、効率的に分解することが可能であるから、1,4−ジオキサンを含む水溶液について好ましく適用される。また、種々のプロセスから生じる1,4−ジオキサンの処理に対しより効果的であることから、1,4−ジオキサンを含む廃水についてさらに好ましく適用される。
そして、本発明は、別の態様として、1,4−ジオキサンを製造する方法であって、その製造工程で生じた廃水中の1,4−ジオキサンを金属酸化物触媒の存在下、塩素系酸化剤により分解する工程を含む1,4−ジオキサンの製造方法である。具体的には、無機酸又は有機酸を触媒として、(ポリ)エチレングリコールより1,4−ジオキサンを製造する方法であって、金属酸化物触媒の存在下、製造工程で生じた廃水中の1,4−ジオキサンを塩素系酸化剤により分解する工程を含む1,4−ジオキサンの製造方法や、無機酸又は有機酸を触媒として、エチレンオキサイドから2量化して1,4−ジオキサンを製造する方法であって、金属酸化物触媒の存在下、製造工程で生じた廃水中の1,4−ジオキサンを塩素系酸化剤により分解する工程を含む1,4−ジオキサンの製造方法等を例示することができる。
本発明において、1,4−ジオキサンを含む水溶液中の1,4−ジオキサンの濃度は特に制限がない。濃度が高すぎる場合は、塩素系酸化剤を多量に必要とするため薬剤コストが高くなることがある。そのため、蒸留や抽出などにより事前に濃度を低くすることが好ましい。1,4−ジオキサンの濃度が低すぎる場合、分解しにくくなることがあるため、過剰の塩素系酸化剤を必要とする場合がある。本発明において、好ましくは1,4−ジオキサンの濃度が1〜10,000wtppmであり、さらに好ましくは2〜8,000wtppmである。
本発明において、1,4−ジオキサンを含む水溶液には他の化学的酸素要求物質(以下、COD成分という)が共存していてもよい。COD成分としては、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、有機酸類、炭水化物、アンモニア、アンモニウム塩、アミン類、アミノ酸類などを例示することができる。これらは、通常、本発明の方法により分解し、水、炭酸ガス、窒素ガスなどの無害成分に変化する。共存するCOD成分の濃度についても特に制限はない。高すぎると塩素系酸化剤を多く消費し、1,4−ジオキサンの分解効率が幾分低下することがある。効率良く1,4−ジオキサンを分解できることから、好ましくはCOD成分の濃度が10,000wtppm以下であり、さらに好ましくは8,000wtppm以下である。
本発明では、1,4−ジオキサンを含む水溶液に、金属酸化物触媒と塩素系酸化剤を共存させる。本発明における金属酸化物触媒としては、Mn,Cu,Agなどの周期表1B族元素の酸化物(過酸化物、水酸化物、オキシ水酸化物を含む);Fe,Co,Ni,Pd,Ptなどの周期表8B族元素の酸化物(過酸化物、水酸化物、オキシ水酸化物を含む)等を例示することができる。具体的には、Mn(OH),MnO,Mn,Mnなどのマンガンの酸化物;Fe(OH),Fe(OH),Fe,Fe,FeOなどの鉄の酸化物;Co(OH),Co(OH),Co,Co,CoOなどのコバルトの酸化物;NiO,Ni,Ni,NiO,NiOOHなどのニッケルの酸化物;Cu(OH),CuO,CuOなどの銅の酸化物;Pd(OH),PdO,Pd,PdO,PdOなどのパラジウムの酸化物等を例示することができる。これらの中でも1,4−ジオキサンの分解性能の面から、ニッケル、コバルト、銅、パラジウムから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物であることが好ましく、ニッケルの酸化物がさらに好ましい。
金属酸化物触媒は、金属酸化物の単独の粒子であっても、フッ素系有機高分子陽イオン交換体やセラミックスなどを担体として成型したものであっても構わない。金属酸化物の単位重量当りの触媒性能を高めることができることから、フッ素系有機高分子陽イオン交換体を担体とする担持型触媒である金属酸化物触媒が好ましい。
本発明における塩素系酸化剤としては、塩素、次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、亜塩素酸ナトリウム、二酸化塩素、塩素酸ナトリウムなどを例示できる。1,4−ジオキサンとの反応性の面から、塩素、次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウムが好ましい。
塩素系酸化剤の添加量は特に制限がなく、1,4−ジオキサン濃度や共存するCOD成分の濃度によって、更には処理目標によって異なる。本発明では、1,4−ジオキサンと塩素系酸化剤との反応及びCOD成分と塩素系酸化剤との反応が同時に進行するため、1,4−ジオキサン濃度とCOD成分の濃度の合計量に対して、塩素系酸化剤の添加量を設定することが好ましい。具体的には、1,4−ジオキサン濃度とCOD成分の濃度の合計量に対して、重量比で1〜100倍が好ましく、2〜50倍がさらに好ましい。
本発明における1,4−ジオキサンを含む水溶液の処理形式は特に制限がなく、固定床、流動床、移動床、懸濁床などの一般に用いられる形式のいずれも採用することができ、これらを1種又は2種以上組み合わせることもできる。また、連続式、回分式、半回分式のいずれの方式も適用できる。本発明において、工業的に好ましい形式は分解効率が高くなる傾向があるため、金属酸化物を担持した触媒を固定化した固定床連続式である。但し、固形分が存在し、金属酸化物への固形分の付着などが問題となる場合は、濾過などで固形分を取り除いた水溶液について固定床連続式を採用するか、金属酸化物をフッ素系有機高分子陽イオン交換体に担持した触媒を懸濁させた懸濁床連続式を採用することが好ましい。又、固形分が存在し懸濁床を処理形式として採用する場合、かつ、1,4−ジオキサン濃度とCOD成分の濃度の合計量が高い場合には、固形分の影響が小さく分解効率を高くするため、多段の処理形式として、1段目に懸濁床、2段目以降に懸濁床又は他の処理形式を組み合わせた連続式を採用することが好ましい。
本発明において、1,4−ジオキサンを含む水溶液を処理する際の処理槽中の金属酸化物触媒の濃度は、特に制限がない。濃度が高いほど1,4−ジオキサンの分解効率を高められるが、高すぎると塩素系酸化剤自体の分解が促進されることがあり、1,4−ジオキサンの分解が不十分となる場合がある。好ましくは、処理槽中の金属酸化物の濃度10mg/L〜500g/L、さらに好ましくは20mg/L〜400g/Lである。
本発明において、1,4−ジオキサンを含む水溶液を塩素系酸化剤で処理する際の溶液のpHは、特に制限がない。pHが低すぎると金属酸化物が溶解して触媒活性が低下することがあり、pHが高すぎると1,4−ジオキサンの分解速度が低下することがある。好ましくはpH3〜12、さらに好ましくは5〜11である。又、1,4−ジオキサンを塩素系酸化剤で分解する際、pHが変化することがあるが、その際はpHが本発明により適した値となるようにアルカリ剤や酸を添加して調整、又は本発明により適したpHを維持するために、予め緩衝液を添加することが好ましい。
本発明において、1,4−ジオキサンを分解する際の温度は、特に制限がない。高温ほど、効率よく分解することができるが、通常、エネルギーを多く必要とする傾向がある。低温では、処理速度は低下する傾向があるが、エネルギー的には有利であることが多い。好ましい温度は10〜100℃であり、さらに好ましくは15〜90℃である。
本発明において、1,4−ジオキサンを含む水溶液の分解処理時間(金属酸化物触媒との接触時間)についても特に制限はない。1,4−ジオキサンを含む水溶液が1,4−ジオキサンを製造する工程や、溶剤などとして使用したあとの廃水等である場合、効率及び実用性から、接触時間(平均滞留時間)は0.1〜50時間であることが好ましい。
本発明の方法によれば、汎用で入手が容易で安価な塩素系酸化剤によって、マイルドな条件にて1,4−ジオキサンを効率的に分解できる。又、1,4−ジオキサンの分解処理効率が高いため、大過剰の酸化剤を添加する必要がなく、そのため薬剤コストが安価で、更に余剰の塩素系酸化剤を還元するための還元剤コストも大幅に削減できる。
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
内容積500mLのガラス製セパラブルフラスコに、1,4−ジオキサン(5,229wtppm)、COD成分(2,468wtppm)を含む水溶液(廃水)320gと、12.8wt%次亜塩素酸ナトリウム水溶液(NaClO水溶液)180gを仕込み、苛性ソーダでpH9.6に調整した。フラスコを恒温水槽内に入れ、温度75℃に昇温後、Ni粉末(添川理化学(株)製)475mgを添加し反応を開始した。反応開始後、pHが低下する傾向が見られたため、10wt%NaOH水溶液を添加し、pHを9.2〜9.7に維持した。反応開始30分後、60分後に処理廃水の一部をサンプリングし、1,4−ジオキサン濃度、COD濃度、NaClO濃度を測定した。
結果を表1に整理した。
Figure 2014117647
処理廃水に塩素系酸化剤である次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を添加し、Ni粉末を触媒としたことで30分後の1,4−ジオキサン濃度は676wtppm、60分後で281wtppmに低減できており、それぞれ分解率は79.8%、91.6%と高く、良好に1,4−ジオキサンが分解されることが確認された。
実施例2
フッ素系イオン交換膜Nafion961(デュポン(株)製)を5mm×5mmにカッティング後、Niを3.5wt%担持した触媒346gを調製した。これをオーバーフロー管付き1.5Lガラス製セパラブルフラスコに120g入れ、オーバーフロー口には触媒の流出を防止するため、網を設置した。攪拌速度300rpmにて、1,4−ジオキサン(2,312wtppm)、COD成分(1,498wtppm)を含む水溶液(廃水)を500g/hrで連続的に供給し、同時に12.1wt%NaClO水溶液を180g/hrにて連続的に供給し、反応温度80℃、反応槽内のpHは9.0〜9.4として連続運転を実施した。反応開始2日後、8日後、30日後にオーバーフロー管から得られる処理後の1,4−ジオキサン濃度、COD濃度、NaClO濃度を測定した。
結果を表2に整理した。
Figure 2014117647
処理廃水中の1,4−ジオキサン濃度は2日後で95wtppm、8日後で97wtppm、30日後で99wtppmであり、除去率としてそれぞれ94.4%、94.3%、94.2%で、長期運転においても触媒性能を維持できており、良好に1,4−ジオキサンが分解されることが確認された。
実施例3
実施例1と同じ装置を用い、1,4−ジオキサン(1,315wtppm)とCOD成分(823wtppm)を含む水溶液(廃水)340gと、12.7wt%NaClO水溶液130gを仕込み、苛性ソーダでpH10.3に調整した。フラスコを恒温水槽内に入れ、温度85℃に昇温後、金属酸化物触媒としてACCENT@(ジョンソンマッセイ社)30gを入れ、反応を開始した。触媒は反応槽下部に沈んでおり、上層の反応液のみ150rpmで撹拌し、反応させた。反応開始後、pHが低下する傾向が見られたため、10wt%NaOH水溶液を添加し、pHを9.5〜10.5に維持した。反応開始30分後、60分後に上層より処理廃水の一部をサンプリングし、1,4−ジオキサン濃度、COD濃度、NaClO濃度を測定した。
結果を表3に整理した。
Figure 2014117647
処理廃水中の1,4−ジオキサン濃度は、30分後151wtppm、60分後65wtppmで、除去率としてそれぞれ84.1%、93.2%で良好に1,4−ジオキサンが分解されることが確認された。
実施例4
実施例1と同じ装置を用い、1,4−ジオキサン(721wtppm)とCOD成分(547wtppm)を含む水溶液(廃水)400gに、固形NaOH20gを溶解させた。フラスコを恒温水槽内に入れ、温度65℃に昇温後、廃水を300rpmで撹拌しながら、塩素ボンベから塩素ガス12gを15分間で吹き込んだ。吹き込み終了時の温度は70℃で、これにCuO粉末(和光純薬工業(株)製)840mgを添加し反応を開始した。反応開始30分後、60分後に処理廃水の一部をサンプリングし、1,4−ジオキサン濃度、COD濃度、NaClO濃度を測定した。
結果を表4に整理した。
Figure 2014117647
処理廃水中の1,4−ジオキサン濃度は、30分後101wtppm、60分後55wtppmで、除去率としてそれぞれ84.9%、91.8%で良好に1,4−ジオキサンが分解されることが確認された。
実施例5
実施例1と同じ装置を用い、1,4−ジオキサン(323wtppm)とCOD成分(238wtppm)を含む水溶液(廃水)415gに、70wt%Ca(ClO)(高度晒粉、東ソー(株)製)12.5gを溶解させ、塩酸水溶液でpH9.6に調整した。フラスコを恒温水槽内に入れ、温度83℃に昇温後、金属酸化物触媒としてCoO粉末(和光純薬工業(株)製)480mgを入れ、反応を開始した。反応開始後、pHが低下する傾向が見られたため、10wt%NaOH水溶液を添加し、pHを9.5〜10.0に維持した。反応開始30分後、60分後に処理廃水の一部をサンプリングし、1,4−ジオキサン濃度、COD濃度、Ca(ClO)濃度を測定した。
結果を表5に整理した。
Figure 2014117647
処理廃水中の1,4−ジオキサン濃度は、30分後35wtppm、60分後11wtppmで、除去率としてそれぞれ88.9%、96.5%で良好に1,4−ジオキサンが分解されることが確認された。
比較例1
実施例1と同じ装置、同じ廃水を用い、Ni粉末を添加せずに反応させたこと以外は、実施例1と同条件にて処理した。
結果を表6に整理した。
Figure 2014117647
処理廃水の1,4−ジオキサン濃度は60分後でも2,489wtppmと高く、処理が不十分であった。
本発明によれば、1,4−ジオキサンを効率的に分解除去できる。特に水域環境の汚染の恐れのある1,4−ジオキサンを含む廃水中の1,4−ジオキサンを、安価かつ十分に分解除去することを可能にするものである。

Claims (9)

  1. 金属酸化物触媒の存在下、塩素系酸化剤を用いて1,4−ジオキサンを分解することを特徴とする1,4−ジオキサンの分解方法。
  2. 1,4−ジオキサンを含む水溶液において、金属酸化物触媒の存在下、塩素系酸化剤を用いて1,4−ジオキサンを分解することを特徴とする請求項1に記載の1,4−ジオキサンの分解方法。
  3. 塩素系酸化剤が、塩素、次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の1,4−ジオキサンの分解方法。
  4. 金属酸化物触媒が、ニッケル、コバルト、銅、パラジウムから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の1,4−ジオキサンの分解方法。
  5. 金属酸化物触媒が、フッ素系有機高分子陽イオン交換体を担体とする担持型触媒であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の1,4−ジオキサンの分解方法。
  6. 1,4−ジオキサンを含む水溶液が廃水であることを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれかに記載の1,4−ジオキサンの分解方法。
  7. 1,4−ジオキサンを製造する方法であって、その製造工程で生じた廃水中の1,4−ジオキサンを金属酸化物触媒の存在下、塩素系酸化剤により分解する工程を含む1,4−ジオキサンの製造方法。
  8. 無機酸又は有機酸を触媒として、(ポリ)エチレングリコールより1,4−ジオキサンを製造することを特徴とする請求項7に記載の1,4−ジオキサンの製造方法。
  9. 無機酸又は有機酸を触媒として、エチレンオキサイドから2量化して1,4−ジオキサンを製造することを特徴とする請求項7に記載の1,4−ジオキサンの製造方法。
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