JP2014128885A - 共押出複合フィルム、深絞り成形用底材、および深絞り包装体 - Google Patents

共押出複合フィルム、深絞り成形用底材、および深絞り包装体 Download PDF

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Abstract

【課題】フィルム深絞り成形体の熱水加熱処理における収縮を抑制することが可能なであり、食品包装の外観価値向上に貢献する複合フィルムを提供する。
【解決手段】 最外層、中間層、最内層の構成を有する複合フィルムであり、最外層が、厚み10〜100μmのポリプロピレン樹脂層または厚み10〜100μmのポリエチレン樹脂層であり、中間層が、ポリアミド樹脂層および厚み3〜500μmの環状ポリオレフィン樹脂層であり、最内層がヒートシール樹脂層であることを特徴とする共押出複合フィルム、当該共押出複合フィルムを成形してなることを特徴とする深絞り成形用底材、および当該深絞り成形用底材を有することを特徴とする深絞り包装体。
【選択図】なし

Description

本発明は、深絞り用共押出フィルム、深絞り成形用底材、および深絞り包装体に関し、特に包装後のボイル殺菌工程を有し、商品価値の高い外観形状を目的とした食品包装用途に使用される材料に関するものである。
食品の深絞り包装は生産の高速化・大量生産化・自動化対応等のメリットに加えて、成形フィルムを利用することによる外観での付加価値向上を目的とした用途にも用いられている。
このような包装形態では、内容物、金型形状や印刷による外観設計に対して、それを満足する製品を製造するための深絞り用フィルムが求められている。その要求品質としては金型形状の再現率の高い良好な成形性や光沢、透明性等があり、それらに加えて要求性能としての酸素バリアー性、水蒸気バリアー性、易開封性、対衝撃強度等があり、その要求を満たすフィルムとして、ラミネート法や共押出法、コーティング等による多層・多機能なフィルムが用いられてきている。
しかしながら、食品の深絞り包装形態では安全性向上・賞味期限延長のために包装後に加熱殺菌を行うことが多く、そのような場合にはこれまでの深絞り用フィルムでは熱と水分の影響で深絞り成形部分が軟化、成形時の応力を緩和することで収縮してしまうため、外観が損なわれ、商品価値が低下するという問題がある。
このような収縮現象の解決策として、より高温で深絞り成形を行うことでボイル時の熱による応力緩和を抑制する方法が取られているが、これらの方法でも成形体先端部の最もフィルム厚みが薄い部分からの収縮が抑えきれず、十分な解決には至っていない。
深絞り成形温度を上げる解決策の場合、耐熱性と剛性が高く、シール性も良好なポリプロピレン樹脂を使用する方法があるが、ポリプロピレン樹脂はガラス転移温度が低いため、形状変化の抑制が十分ではなく、またポリプロピレン樹脂は剛性・耐熱性が高いほど透明性や成形性が低下し、透明性や成形性が高いほど収縮防止性が低くなる問題がある。
特開2004−216704号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その解決課題は、加熱殺菌処理時の収縮防止性に優れ、剛性・耐熱性と透明性・成形性を両立することで外観による付加価値の高い食品包装体を製造するための共押出多層フィルムを提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有するフィルムによれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、最外層、中間層、最内層の構成を有する複合フィルムであり、最外層が、厚み10〜100μmのポリプロピレン樹脂層または厚み10〜100μmのポリエチレン樹脂層であり、中間層が、ポリアミド樹脂層および厚み3〜500μmの環状ポリオレフィン樹脂層であり、最内層がヒートシール樹脂層であることを特徴とする共押出複合フィルム、当該共押出複合フィルムを成形してなることを特徴とする深絞り成形用底材、および当該深絞り成形用底材を有することを特徴とする深絞り包装体に存する。
本発明によれば、加熱殺菌処理時の収縮防止性に優れ、剛性・耐熱性と透明性・成形性を両立することで外観による付加価値の高い食品包装体を製造するための共押出多層フィルムを提供することができ、本発明の工業的価値は高い。
本発明の複合フィルムは、中間層としてポリアミド樹脂層(以下、「PA層」と省略する場合がある)を備えているので、耐ピンホール性および深絞り成形性を備えることができる。また、中間層として環状ポリオレフィン樹脂層を備えているので、複合フィルムに腰を付与できる。これにより、深絞り成形体の剛性が良好となり、成形形状の直線性が向上することで製造される食品深絞り包装体の外観が良好となる。
また、外層にポリプロピレン樹脂層またはポリエチレン樹脂層を有することで中間層のポリアミド樹脂層への水分の浸食を抑制し、成形後の形状変化を抑制する効果が良好となる。
ここで使用される環状ポリオレフィン樹脂は、そのガラス転移温度が通常100〜125℃であるため、深絞り成形性が損なわれず、100℃以下での熱水殺菌処理における軟化が大幅に抑制されることで熱水殺菌処理時における成形体の剛性が保たれ、軟化と応力緩和による収縮が抑制されることで食品包装体の外観が良好となる。
環状ポリオレフィン樹脂層は剛性・光沢に優れ、収縮抑制効果があるが柔軟性が低く、外層に配置した場合には外部からの衝撃によってフィルムに亀裂が発生しやすくなるため、耐ピンホール性が低下する恐れがある。また、内層に配置した場合にはヒートシール層としての使用は可能であるものの、そのヒートシール性は良好ではなく、製品に対してシール不良の問題を発生する可能性がある。以上の理由により、環状ポリオレフィン層は中間層として配置することで付加価値の高い食品深絞り包装用フィルムとしての活用が可能となる。
複合フィルム内層にはヒートシール層を備えているので、複合フィルムにヒートシール性を付与できる。また、ヒートシール層の耐熱性が高いものを使用するほど深絞り成形温度を高温にすることが可能となり、それによってさらに成形性と収縮防止性が向上する。
本発明において、ヒートシール層は、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる群から選ばれる少なくとも1種から構成されていることが好ましく、より高温で深絞り成形し、収縮防止効果を向上させるためには、その主成分となる樹脂の融点が120℃以上であることが好ましい。
本発明において、中間層は、少なくとも1層のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物層(以下、「EVOH層」と省略する場合がある)を含んでいることが好ましい。これにより複合フィルムに酸素バリアー性を付与できる。
本発明の複合フィルムにおいては、外層にポリプロピレン樹脂またはポリエチレン樹脂からなる層が少なくとも1層含まれ、中間層には、環状ポリオレフィン樹脂層が含まれるため、水蒸気バリアー性を有する。
本発明において、各層間に、少なくとも1層の接着層を有していてもよい。これにより、各層間の接着強度を高めることができる。
本発明において、ヒートシール層に、イージーピール性を付与してもよく、その場合、イージーピール強度は、25℃で、0.2N/15mm幅以上0.8N/15mm幅以下であることが好ましい。
本発明のフィルムは、内層、中間層、および外層から構成されている。「外層」とは、食品包装体を作成した場合に外気に触れる面になる側の層をいう。また、「内層」とは、内容物に接触し、ヒートシール面となる側の層をいう。そして、「中間層」とは、この内層および外層に挟まれた層をいう。
内層は、少なくとも1層のヒートシール層を含んでおり、ヒートシール層を構成する材料としては、ヒートシール性を付与できれば特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる群から選ばれる少なくとも1種から構成されることが好ましい。内層接触加熱式の深絞り包装機にて使用される場合においては、前記材料または主成分樹脂の融点は下限値が通常120℃、好ましくは125℃以上、さらに好ましくは130℃以上、上限値が通常160℃、好ましくは155℃、さらに好ましくは150℃のポリエチレン樹脂(PE)またはポリプロピレン樹脂から構成される。
ヒートシール層の厚みの下限値は5μmが好ましく、7μmがより好ましく、10μmがさらに好ましい。また、ヒートシール樹脂層の厚みの上限値は100μmが好ましく、70μmがより好ましく、50μmがさらに好ましい。下限値を5μm以上とすることにより、良好なヒートシール性を維持でき、上限値を100μm以下にすることにより、不必要にフィルムが厚くなることがなく透明性が良好なフィルムを得ることが可能である。
本発明において、ヒートシール層にイージーピール性を付与してもよく、そのイージーピール強度は、25℃で0.2N/15mm幅以上15.0N/15mm幅以下であることが好ましい。イージーピールは、凝集破壊タイプ、層間剥離タイプ、界面剥離タイプのいずれであってもよいが、シール温度設定範囲が広く、剥離安定性に優れる凝集破壊タイプの選択がより好ましい。
凝集破壊タイプの場合は、前記したヒートシール層を構成する材料として列挙した樹脂の中から少なくとも1種類を選択し(樹脂A)、樹脂Aと相溶性の低い樹脂として、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)からいずれか1種を選択し(樹脂B)、この2種類の樹脂をブレンドすることにより得られる。
ブレンドの割合は、樹脂Aの場合、下限は通常40%、好ましくは45%、さらに好ましくは50%であり、上限は80%、好ましくは75%、さらに好ましくは70%であり、樹脂Bの場合、下限は通常20%、好ましくは25%、さらに好ましくは30%であり、上限は60%、好ましくは55%、さらに好ましくは50%である。ブレンドの割合を前記範囲に調節することにより、良好なヒートシール性を維持し、適度なイージーピール強度を得られる。
本発明の複合フィルムにおける中間層の環状ポリオレフィン樹脂層の厚みは、総厚みに対して、通常5%以上、好ましくは8%以上であり、通常70%以下、好ましくは50%以下、さらに好ましくは30%以下である。
環状ポリオレフィン樹脂としては、シクロオレフィンポリマー(COP)、あるいは、αオレフィンと環状オレフィンとを共重合したシクロオレフィンコポリマー(COC)を挙げることができる。なお、COCの方が、コスト、および、種々のTgの製品が揃っている点で、好ましい。COCとしては、例えば、トパス(ポリプラスチックス社製、Tg110℃)等を用いることができる。
環状ポリオレフィン樹脂層は、環状ポリオレフィン樹脂層を構成する主成分の質量を基準(100質量部)として、5質量部以上50質量部以下の異種の環状ポリオレフィン樹脂および/または低密度ポリエチレン(LDPE)および/または直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含有させることができる。異種の環状ポリオレフィン樹脂を含有させることで任意の耐収縮温度を持った複合フィルムを作成することができ、また、LDPEおよび/またはLLDPEの含有量を5質量部以上とすることで、製膜時のブツ・ゲル・フィッシュアイの発生を抑制することができる。
本発明の環状ポリオレフィン樹脂層の副成分として使用することができる環状ポリオレフィン樹脂は、ガラス転移温度が通常60℃以上、好ましくは65℃以上、さらに好ましくは70℃以上であり、通常140℃以下、好ましくは135℃以下、さらに好ましくは130℃以下である。ガラス転移温度を140℃以下とすることにで、フィルム製膜時に押出温度を高く設定する必要がないため、共押出する他樹脂に不必要に熱を加えることがなく、熱劣化によるブツ、ゲル等を抑制することができる。
また、本発明の環状ポリオレフィン樹脂層はポリオレフィン樹脂層を介して2層以上の環状ポリオレフィン樹脂層に分けて配置されていてもよい。これにより、耐屈曲性を付与し、種々の環境下での形状変化を抑制することができる。
PA層では、3員環以上のラクタム、重合可能なω−アミノ酸、ジアミンとジカルボン酸から誘導されるポリアミド樹脂のホモポリマーまたはコポリマーを各々単独で、若しくは混合物として用いることができる。具体的に例示すると、例えば、4ナイロン、6ナイロン、7ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、46ナイロン、66ナイロン、69ナイロン、610ナイロン、611ナイロン、6Tナイロン、6Iナイロン、MXD6ナイロン、6−66ナイロン、6−610ナイロン、6−611ナイロン、6−12ナイロン、6−612ナイロン、6−6Tナイロン、6−6Iナイロン、6−66−610ナイロン、6−66−12ナイロン、6−66−612ナイロン、66−6Tナイロン、66−6Iナイロン、6T−6Iナイロン、66−6T−6Iナイロン等が挙げられる。
中でも、PA層を構成するポリアミドとしては、耐ピンホール性の観点から、6ナイロンや6−66ナイロンを用いることが好ましい。また、PA層は2層以上設けることもでき、その場合、各層が異なる種類のポリアミドで形成されていてもよい。
PA層の厚みは特に限定はされないが、複合フィルムの総厚みの5%以上が好ましく、8%以上がより好ましく、10%以上がさらに好ましい。また、60%以下が好ましく、50%以下がより好ましく、40%以下がさらに好ましい。PA層の厚みをフィルム厚みの5%以上とすることにより良好な耐ピンホール性が得られ、また60%以下とすることにより深絞り成型性を良好に維持することができる。
本発明の外層において、PA層の外側または内側に、酸素バリアー性を付与する目的で、少なくとも1層のEVOH層を配してもよい。EVOH層中のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物樹脂(EVOH)のエチレン含有率は特に限定されるものではないが、製膜安定性の観点から、32モル%以上が好ましく、38モル%以上がより好ましく、47モル%以下が好ましく、44モル%以下がより好ましい。
EVOH層の厚みは、3μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましく、7μm以上がさらに好ましい。また、50μm以下が好ましく、40μm以下がより好ましく、30μm以下がさらに好ましい。EVOH層の厚みを3μm以上とすることにより十分な酸素バリアー性を付与することができ、また、安定した製膜が可能となる。また、EVOH層を50μm以下とすることにより、良好な深絞り成形性が得られるほか、耐ピンホール性も得られる。
本発明の外層は熱水環境下での収縮防止性付与と中間層への水分透過抑制、食品深絞り包装体のフィルムのカールによる外観劣化抑制、およびフィルム外層に柔軟性を付与することでの耐ピンホール性向上のために、少なくとも1層のポリプロピレン樹脂層(PP層)またはポリエチレン樹脂層(PE層)を備える。
各層の層間剥離強度を高める目的で、必要に応じて接着層を設けることができる。接着層は、一層であってもよいし、複数であってもよい。接着層として使用可能な接着性樹脂は、低密度ポリエチレン(LDPE)、線形低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等が例示でき、その他、変性ポリオレフィン系樹脂、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体若しくはエチレン系エラストマーに、アクリル酸若しくはメタアクリル酸などの一塩基性不飽和脂肪酸、またはマレイン酸、フマール酸若しくはイタコン酸等の二塩基性脂肪酸の無水物を化学的に結合させたものを例示できる。中でも、ポリエチレンまたはポリプロピレンをベースとした接着性樹脂を用いることが好ましい。
接着層を設ける場合、接着層の厚みは、作業性、経済性、取扱い性の観点から、3μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましく、8μm以上がさらに好ましい。また特に制限はないが、30μm以下が好ましく、25μm以下がより好ましく、20μm以下がさらに好ましい。接着層の厚みが3μm以上であれば、層間剥離強度を向上させることができる。また接着層が厚過ぎると、透明性の悪化やフィルムの総厚みが厚くなってしまう他、製造コストもかさむため上限は30μm以下であることが望ましい。
本発明の複合フィルムの層構成は、外層に少なくとも1層のポリプロピレン、またはポリエチレン樹脂層を含み、中間層に少なくとも1層の環状ポリオレフィン樹脂層とポリアミド層をそれぞれ含み、内層に少なくとも1層のヒートシール層を含む構成であれば、特に限定されない。
また、複合フィルムの総厚みは、40μm以上500μm以下とすることが好ましく、先に記載したように、環状ポリオレフィン樹脂層の厚さは、複合フィルムの総厚みの3%以上20%未満とされる。
例えば、PP層(A)、PE層(B)、環状ポリオレフィン樹脂として、COC層(C)、PA層(D)、EVOH層(E)、イージーピール層(F)、および、接着層(G)、で表した場合、以下の層構成を形成することができる。中でも好ましい層構成は、下記(3)、(4)、(19)、(22)、(28)または(31)であり、さらに好ましい層構成は(22)または(28)である。
(1)A/G/D/G/C/G/A
(2)A/G/D/G/C/G/F
(3)A/G/D/G/C/B
(4)A/G/D/G/C/F
(5)A/G/C/G/D/G/A
(6)A/G/C/G/D/G/F
(7)B/G/D/G/C/B
(8)B/G/D/G/C/F
(9)B/C/G/D/G/B
(10)B/C/G/D/G/F
(11)A/G/D/E/G/C/G/A
(12)A/G/E/D/G/C/G/A
(13)A/G/D/E/D/G/C/G/A
(14)A/G/D/E/G/C/G/F
(15)A/G/E/D/G/C/G/F
(16)A/G/D/E/D/G/C/G/F
(17)A/G/D/E/G/C/B
(18)A/G/E/D/G/C/B
(19)A/G/D/E/D/G/C/B
(20)A/G/D/E/G/C/F
(21)A/G/E/D/G/C/F
(22)A/G/D/E/D/G/C/F
(23)A/G/C/G/D/E/G/A
(24)A/G/C/G/E/D/G/A
(25)A/G/C/G/D/E/D/G/A
(26)A/G/C/G/D/E/G/F
(27)A/G/C/G/E/D/G/F
(28)A/G/C/G/D/E/D/G/F
(29)A/G/C/G/D/E/G/B
(30)A/G/C/G/E/D/G/B
(31)A/G/C/G/D/E/D/G/B
(32)B/G/D/E/G/C/B
(33)B/G/E/D/G/C/B
(34)B/G/D/E/D/G/C/B
(35)B/G/D/E/G/C/F
(36)B/G/E/D/G/C/F
(37)B/G/D/E/D/G/C/F
(38)B/G/C/G/D/E/G/B
(39)B/G/C/G/E/D/G/B
(40)B/G/C/G/D/E/D/G/B
(41)B/G/C/G/D/E/G/F
(42)B/G/C/G/E/D/G/F
(43)B/G/C/G/D/E/D/G/F
例えば、上記の(22)においては、外層が「A」に対応し、中間層が「G/D/E/D/G/C」に対応し、内層が「F」に対応している。ただし、この区別は厳密なものではなく、外層が「A/G」であり、中間層が「D/E/D」であり、内層が「G/F」であってもよいし、外層が「A/G/D」であり、中間層が「E/D/G/C」であり、内層が「F」であってもよい。
外層に、「PP層(A)」「PE層(B)」が含まれ、中間層に「環状ポリオレフィン樹脂層(C)」が含まれ、内層に「ヒートシール層(A、B、F)」が含まれていれば、特に、各層の境界を区別する必要はない。また、接着層は外層、中間層、内層のどの層に含まれていてもよく、ヒートシール層が外層や中間層に含まれていてもよい。また、複合フィルムにヒートシール性を付与する点から、最内層は、ヒートシール層とする必要がある。
本発明の複合フィルムは、公知の方法を用いて作製することができる。例えば、押出ラミネーション法、共押出インフレーション法および共押出Tダイ法等を用いることができ、特に共押出Tダイ法を組み合わせた方法を用いることが好ましい。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1:
共押出Tダイ法により下記層構成を有する本発明の複合フィルムを作製した。
PP(50μm)/接着樹脂(10μm)/EVOH(10μm)/Ny(15μm)/接着樹脂(10μm)/COC(10μm)/イージーピール(5μm)
ここで、「COC」は、ポリプラスチックス社製、トパス(Tg=110℃)を主剤としており、イージーピールは旭化成社製、クレオレックス(Tm=136℃)を主剤としている。
実施例2:
共押出Tダイ法により下記層構成を有する本発明の複合フィルムを作製した。
PE(30μm)/COC(10μm)/接着樹脂(10μm)/EVOH(10μm)/Ny(15μm)/接着樹脂(10μm)/PE(20μm)/イージーピール(5μm)
ここで、「COC」は、ポリプラスチックス社製、トパス(Tg=110℃)を主剤としており、イージーピールは旭化成社製、クレオレックス(Tm=136℃)を主剤としている。
実施例3:
共押出Tダイ法により下記層構成を有する本発明の複合フィルムを作製した。
PP(50μm)/接着樹脂(10μm)/Ny(10μm)/EVOH(5μm)/Ny(10μm)/接着樹脂(10μm)/COC(10μm)/イージーピール(5μm)
ここで、「COC」は、ポリプラスチックス社製、トパス(Tg=110℃)を主剤としており、イージーピールは旭化成社製、クレオレックス(Tm=136℃)を主剤としている。
実施例4:
共押出Tダイ法により下記層構成を有する本発明の複合フィルムを作製した。
PP(30μm)/接着樹脂(10μm)/Ny(10μm)/EVOH(10μm)/接着樹脂(10μm)/COC(10μm)/接着樹脂(10μm)/PP(20μm)
ここで、「COC」は、ポリプラスチックス社製、トパス(Tg=110℃)を主剤としている。
比較例1:
共押出Tダイ法により下記層構成を有する複合フィルムを作製した。
PP(40μm)/接着樹脂(10μm)/EVOH(10μm)/Ny(15μm)/接着樹脂(10μm)/LLDPE(20μm)/イージーピール(5μm)
ここでイージーピールはプライムポリマー社製、ウルトゼックス(Tm=125℃)を主剤としている。
比較例2:
共押出Tダイ法により下記層構成を有する複合フィルムを作製した。
PP(40μm)/接着樹脂(10μm)/EVOH(10μm)/Ny(15μm)/接着樹脂(10μm)/HDPE(20μm)/イージーピール(5μm)
ここで、「HDPE」は日本ポリエチレン社製、ノバテックであり、イージーピールはプライムポリマー社製、ウルトゼックス(Tm=125℃)を主剤としている。
比較例3:
共押出Tダイ法により下記層構成を有する複合フィルムを作製した。
PP(40μm)/接着樹脂(10μm)/EVOH(10μm)/Ny(15μm)/接着樹脂(10μm)/直鎖状HDPE(20μm)/イージーピール(5μm)
ここで、「直鎖状HDPE」は旭化成社製、クレオレックスである。
比較例4:
共押出Tダイ法により下記層構成を有する複合フィルムを作製した。
PE(40μm)/接着樹脂(10μm)/EVOH(10μm)/Ny(15μm)/接着樹脂(10μm)/PE(20μm)/イージーピール(5μm)
比較例5:
共押出Tダイ法により下記層構成を有する複合フィルムを作製した。
PP(40μm)/接着樹脂(10μm)/EVOH(10μm)/Ny(10μm)/接着樹脂(10μm)/PP(30μm)
<評価方法>
(フィルムの収縮性評価方法)
深絞り包装機(大森機械工業社製、FV6300)を使用し、成形温度120℃で直方体形状に深絞り成形を行って成形体サンプルを得た。同条件で作成したサンプルの収縮性を98℃の熱水中で30分間加熱処理し、その前後での成形体フィルム厚み最薄部分の厚み変化をデジマチックインジケーターによって計測した。
(評価方法選定基準)
フィルムの深絞り成形体では、外観上特に直方体の角に当たる部分でフィルム厚みが最薄となる傾向があり、当該部分は最も成形時の残存応力が大きく、熱水処理時に収縮し易い部分であり、また成形体の収縮によって外観上の価値が低下しやすい部分であるため、実態に即した上述の評価を実施した。
Figure 2014128885
表1より、実施例の環状ポリオレフィンを中間層に有する複合フィルムにおいては、熱水加熱処理時のフィルム成形部の収縮防止性が良好であることが分かった。これに対して、一般的に流通している比較例1・比較例4の構成では、類似構成であるものの、中間層にCOC層を含まない構成のため、大きな収縮が見られた。比較例2のCOCに替えてHDPEを有するフィルムにおいては、比較例1よりも収縮を防止する効果が見られたが、実施例と比較して小さい効果となっている。比較例3のCOCに替えて直鎖状HDPEを有するフィルムではやや大きめの収縮が見られた。比較例5の内層および外層が共にPP樹脂で構成されたフィルムにおいても 以上の比較により、収縮防止性にはガラス転移点が100℃以上で剛性の高い環状ポリオレフィン樹脂層(COC)を有するフィルムが有効であることが確認された。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う複合フィルムもまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明のフィルムは、ボイル殺菌工程を経るような食品包装用途において、好適に利用することができる。

Claims (10)

  1. 最外層、中間層、最内層の構成を有する複合フィルムであり、最外層が、厚み10〜100μmのポリプロピレン樹脂層または厚み10〜100μmのポリエチレン樹脂層であり、中間層が、ポリアミド樹脂層および厚み3〜500μmの環状ポリオレフィン樹脂層であり、最内層がヒートシール樹脂層であることを特徴とする共押出複合フィルム。
  2. 環状ポリオレフィン樹脂のガラス転移温度が100〜125℃である請求項1に記載の共押出複合フィルム。
  3. 環状ポリオレフィン樹脂層の厚みが、複合フィルム全体の厚みに対して、5〜70%である請求項1または2に記載の共押出複合フィルム。
  4. ヒートシール層が、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂から構成されており、その主成分樹脂の融点が120〜160℃である請求項1〜3のいずれかに記載の共押出複合フィルム。
  5. 中間層として、少なくとも1層のエチレン−ビニルアルコール共重合体から構成される層を有する請求項1〜4のいずれかに記載の共押出複合フィルム。
  6. 最外層の面上に、ポリプロピレン樹脂(PP)層、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)層および直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)層から選ばれる少なくとも1つの層を有する請求項1〜5のいずれかに記載の共押出複合フィルム。
  7. 中間層に、少なくとも1層の接着層を有する請求項1〜6のいずれかに記載の共押出複合フィルム。
  8. ヒートシール層が、イージーピール性を有し、イージーピール強度が25℃で0.2N/15mm幅以上0.8N/15mm幅以下である請求項1〜7のいずれかに記載の共押出複合フィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の共押出複合フィルムを成形してなることを特徴とする深絞り成形用底材。
  10. 請求項9に記載の深絞り成形用底材を有することを特徴とする深絞り包装体。
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