JP2020131508A - 積層フィルム及び深絞り包装体 - Google Patents

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真保 蓮池
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Abstract

【課題】包装後に高温で殺菌処理される加工食品等の包装に好適に使用でき、衝撃を加えた際にピンホールを生じにくく、かつ高温殺菌処理後に白化や剥離が生じない積層フィルム及び深絞り包装体を提供する。【解決手段】 脂肪族ポリアミドを含む層(A)、ポリメタキシリレンアジパミドを含む層(B)、ポリプロピレン系樹脂を含む層(C)をこの順に少なくとも3層を有する積層フィルムであって、前記層(B)が柔軟成分を1質量%以上、30質量%以下含む、積層フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、主に包装後に高温で殺菌処理される、加工食品等の包装に好適に使用できる積層フィルム及び深絞り包装体に関する。
食品包装用フィルムには、内容物の酸化劣化を抑制するために、高い酸素バリア性が求められる。酸素バリア性に優れる樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物(EVOH)が多く用いられるが、加工食品等は包装後に高温殺菌処理を施す場合があり、EVOHでは白化や剥離といった不具合が生じる。
ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)は、酸素バリア性と耐熱性に優れたポリアミド樹脂である。MXD6を用いた積層フィルムは内容物の酸化劣化を抑制できるだけでなく、高温殺菌処理後も白化や剥離といった不具合を生じない事から、加工食品等の包装体として好適に用いられる。しかしながら、MXD6は非常に脆い樹脂であり、製品の輸送時や落下時等にフィルムに衝撃が加わると、MXD6を起点にピンホールが発生し、ピンホールを通じて酸素や細菌が包装体内に侵入し、内容物が劣化するという課題があった。
このような課題に対して、特許文献1にはポリアミドとポリメタキシリレンアジパミドの積層の二軸配向フィルムが開示されており、ポリメタキシリレンアジパミドに熱可塑性エラストマーを添加する事で、耐ピンホール性が向上する旨の記載がある。熱可塑性エラストマーとしては、ナイロン6やナイロン12等のポリアミドとポリテトラメチレングリコール(PTMG)やポリエチレングリコール(PEG)等とのブロックあるいはランダム共重合体等のポリアミド系エラストマー、エチレンメタクリル酸共重合体、エチレンとブテンとの共重合体、スチレンやブタジエンとの共重合体等のポリオレフィン系エラストマー、エチレン系アイオノマー等のオレフィン系樹脂のアイオノマー等が好適に使用できる旨の記載がある。
特開2008−87379号公報
特許文献1には、ポリアミドとポリメタキシリレンアジパミドの積層の二軸配向フィルムにおいて、ポリメタキシリレンアジパミドに熱可塑性エラストマーを添加する事で耐ピンホール性を向上させる技術が開示されているが、深絞り包装体などに使用される積層フィルムについて当該技術を用いた場合についての記載や示唆もなく、特許文献1の記載の方法では耐ピンホール性を十分に向上させられない可能性があった。
本発明は、上記従来技術の問題を解決しようとするものであり、衝撃を加えた際にピンホールを生じにくく、かつ高温殺菌処理後に白化や剥離が生じない積層フィルム及び深絞り包装体を提供する事を目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
本発明の積層フィルムは脂肪族ポリアミドを含む層(A)、ポリメタキシリレンアジパミドを含む層(B)、ポリプロピレン系樹脂を含む層(C)をこの順に少なくとも3層を有する積層フィルムであって、前記層(B)が柔軟成分を1質量%以上、30質量%以下含む。
上記積層フィルムにおいては、前記層(B)が、結晶核剤として脂肪族ポリアミドを1質量%以上、30質量%以下の割合で含むことが好ましい。
上記積層フィルムにおいては、前記柔軟成分が、エステル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマーのいずれかか、いずれか2種以上の組み合わせであることが好ましい。
上記積層フィルムにおいては、前記柔軟成分が、ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体、エチレン−アルキルアクリレート共重合体、エチレン−アルキルメタクリレート共重合体のいずれかか、いずれか2種以上の組み合わせであることが好ましい。
上記積層フィルムにおいては、前記ポリブチレンテレフタレート−テレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体に含まれるポリテトラメチレングリコールが20質量%以上、80質量%以下であることが好ましい。
上記積層フィルムにおいては、前記層(B)の引張破断伸度が20%以上であることが好ましい。
上記積層フィルムにおいては前記層(B)が、脂肪族ポリアミドを1質量%以上、30質量%以下含むことが好ましい。
上記積層フィルムにおいては、23℃で3000回ゲルボフレックステスターにより屈曲試験を行った後のピンホール発生数が50個/0.05m以下であることが好ましい。
上記積層フィルムにおいては、5℃で500回ゲルボフレックステスターにより屈曲試験を行った後のピンホール発生数が40個/0.05m以下であることが好ましい。
上記積層フィルムにおいては、全ヘーズが50%以下であることが好ましい。
上記積層フィルムにおいては、121℃で30分間、熱水処理した前後の全ヘーズの変化が15%以下であることが好ましい。
本発明は、上記積層フィルムを用いてなる深絞り包装体である。
本発明の積層フィルム及び深絞り包装体は上記構成を有する為、振動や落下といった衝撃が加えられた際にもピンホールが生じにくく、また、高温殺菌処理時にも白化や剥離が生じない耐熱性を有する。
以下、本発明の実施形態の一例として、本発明の積層フィルムおよび深絞り包装体について説明する。ただし、本発明の範囲が以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「主成分」とは、各層を構成する成分の合計を100質量%したとき、50質量%以上を占める成分であることを示し、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上である事が更に好ましく、90質量%以上である事が特に好ましく、100質量%である事が最も好ましい。
また、「X〜Y」(X、Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」及び「好ましくはYより小さい」の意を包含するものである。
また、本明細書における数値範囲の上限値及び下限値は、本発明が特定する数値範囲内から僅かに外れる場合であっても、当該数値範囲内と同様の作用効果を備えている限り本発明の均等範囲に包含するものとする。
本発明の積層フィルム及び深絞り包装体は、脂肪族ポリアミドを含む層(A)、ポリメタキシリレンアジパミドを含む層(B)、ポリプロピレンを含む層(C)この順に少なくとも3層を有する積層フィルムである。
[層(A)]
本発明の層(A)は、脂肪族ポリアミドを含むことが重要である。層(A)に脂肪族ポリアミドを主成分含むことがより好ましい。層(A)に脂肪族ポリアミドを含むことによって、層(A)は耐ピンホール性と深絞り成形性に優れ、ひいては本発明の積層フィルムも耐ピンホール性と深絞り成形性に優れる。
層(A)で用いられる脂肪族ポリアミドは特に限定されないが、下記環状ラクタムの開環重合物が好ましく使用できる。具体的には、アセトラクタム(ポリアミド2)、プロピオラクタム(ポリアミド3)、ブチロラクタム(ポリアミド4)、バレロラクタム(ポリアミド5)、カプロラクタム(ポリアミド6)、エナントラクタム(ポリアミド7)、カプリロラクタム(ポリアミド8)、ペラルゴラクタム(ポリアミド9)、カプリノラクタム(ポリアミド10)、ラウロラクタム(ポリアミド12)等である。また、下記アミノジカルボン酸の重縮合物も好適に使用できる。具体的には、アミノプロピオン酸(ポリアミド3)、アミノブチル酸(ポリアミド4)、アミノバレリアン酸(ポリアミド5)、アミノカプロン酸(ポリアミド6)、アミノエナント酸(ポリアミド7)、アミノカプリル酸(ポリアミド8)、アミノペラルゴン酸(ポリアミド9)、アミノカプリン酸(ポリアミド10)、アミノラウリン酸(ポリアミド12)等である。さらに、下記ジカルボン酸とジアミンとの重縮合物も好適に使用できる。具体的には、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリテトラメチレンセバカミド(ポリアミド410)、ポリテトラメチレンドデカミド(ポリアミド412)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリノナメチレンアジパミド(ポリアミド96)、ポリノナメチレンセバカミド(ポリアミド910)、ポリノナメチレンドデカミド(ポリアミド912)、ポリデカメチレンアジパミド(ポリアミド106)、ポリデカメチレンセバカミド(ポリアミド1010)、ポリデカメチレンドデカミド(ポリアミド1012)等である。これらは、1成分単独もしくは多成分を組み合わせて共重合しても良い。また、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合等いずれの共重合手法を用いても良い。これらの中でも、耐熱性、成形性、吸水性、機械強度のバランスに優れ、かつ安価に入手できることから、ポリアミド6を使用することが特に好ましい。
層(A)の厚さは10μm以上であり、15μm以上である事が好ましく、20μm以上である事がより好ましい。層(A)の厚さを10μm以上とする事により、良好な耐ピンホール性が得られる。一方、厚さの上限は150μmであり、100μm以下である事が好ましく、50μm以下である事がより好ましい。層(A)の厚さを150μm以下とする事により、フィルムのカット性と熱成形性を良好に維持することができる。
[層(B)]
本発明の層(B)は、ポリメタキシリレンアジパミドを含むことが好ましい。層(B)に含むポリメタキシリレンアジパミドは50質量%以上である事がより好ましく、60質量%以上である事がさらに好ましく、70質量%以上である事が特に好ましい。層(B)に含むポリメタキシリレンアジパミドの下限がかかる範囲であれば、層(B)は酸素バリア性と耐熱性に優れ、ひいては本発明の積層フィルムも酸素バリア性と耐熱性に優れる。一方、上限としては99質量%以下である事が好ましく、95質量%以下である事がさらに好ましく、90質量%以下である事が特に好ましい。層(B)に含むポリメタキシリレンアジパミドの上限がかかる範囲であれば、層(B)は耐ピンホール性に優れ、ひいては本発明の積層フィルムも耐ピンホール性に優れる。
本発明に用いるポリメタキシリレンアジパミドとは、主としてメタキシリレンジアミンとアジピン酸を重合して得られるポリアミド樹脂を意味する。
前記ポリメタキシリレンアジパミドを構成するジアミン成分において、メタキシリレンジアミンは50mol%以上である事が重要であり、60mol%以上である事が好ましく、70mol%以上である事がより好ましく、80mol%以上である事が更に好ましく、90mol%以上である事が特に好ましく、とりわけ好ましくは、ジアミン成分の100mol%がメタキシリレンジアミンである。ジアミン成分に含まれるメタキシリレンジアミンの割合がかかる範囲であれば、層(B)は酸素バリア性と耐熱性に優れ、ひいては本発明のポリメタキシリレンアジパミドも酸素バリア性と耐熱性に優れる。また、その他のジアミン成分として、ポリメタキシリレンアジパミドの特性を損なわない範囲で、オルトキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン等の異性体、または、炭素数6〜12の脂肪族ジアミン等を30mol%以下の割合で含んでも良い。
前記ポリメタキシリレンアジパミドを構成するジカルボン酸成分において、アジピン酸は50mol%以上である事が重要であり、60mol%以上である事が好ましく、70mol%以上である事がより好ましく、80mol%以上である事が更に好ましく、90mol%以上である事が特に好ましく、とりわけ好ましくは、ジカルボン酸成分の100mol%がアジピン酸である。ジカルボン酸成分に含まれるアジピン酸の割合がかかる範囲であれば、層(B)は耐熱性と機械特性に優れ、ひいては本発明のポリメタキシリレンアジパミドも耐熱性と機械特性に優れる。また、その他のジカルボン酸成分として、ポリメタキシリレンアジパミドの特性を損なわない範囲で、炭素数7〜12の脂肪族ジカルボン酸や、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の環状脂肪族ジカルボン酸等を30mol%以下の割合で含んでも良い。
層(B)は、ポリメタキシリレンジアミンの他に、柔軟成分を含む事が重要である。ポリメタキシリレンジアミンは、酸素バリア性と耐熱性に優れ、高温殺菌処理が必要な食品包装材用積層フィルムに好適に使用できる一方、極めて脆いという欠点がある。ポリメタキシリレンジアミンを用いた食品包装用積層フィルムは、輸送時や落下時に衝撃が加わると、ポリメタキシリレンジアミンを起点にピンホールが発生し、そのピンホールから酸素や細菌が侵入し、内容物を劣化させる恐れがある。従って、ポリメタキシリレンジアミンの耐ピンホール性を向上させる事が、食品包装用積層フィルムにおいては極めて重要な課題となる。本発明では、ポリメタキシリレンジアミンを含む層(B)に柔軟成分を加える事で、ポリメタキシリレンジアミンの脆さを改善し、極めて良好な耐ピンホール性を実現している。
耐ピンホール性が向上するメカニズムについて、より詳細に説明する。プラスチックに外力が加わると、分子鎖が変形し、変形が進むといずれ切断され、ボイドが生じる。更に変形が進むと、ボイドが亀裂(クラック)となり、クラックが成長する事で最終的に破壊に至る。ここで、プラスチック内にドメイン相として柔軟成分が存在すると、クラックが成長する過程においてこの柔軟成分に衝突し、クラックの進展を止める。すなわち、柔軟成分がその大きな変形性によってクラック成長のエネルギーを吸収し、外力(応力)を分散する事で、マトリックス相のプラスチックが破壊に至るまでの変形量が大きくなり、結果として耐ピンホール性が高くなる。
層(B)に含まれる柔軟成分は1質量%以上30質量%以下である事が必要である。下限は、2質量%以上である事が好ましく、3質量%以上である事がより好ましく、4質量%以上である事が更に好ましく、5質量%以上である事が特に好ましい。下限がかかる範囲であれば、層(B)は耐ピンホール性に優れ、ひいては本発明の積層フィルムも耐ピンホール性に優れる。
一方、上限としては、25質量%以下である事が好ましく、20質量%以下である事がより好ましく、15質量%以下である事が特に更に好ましく、10質量%以下である事が特に好ましい。ポリメタキシリレンジアミンと柔軟成分は相分離しており、それぞれの屈折率の違いにより、相界面で光の散乱が生じる。相界面の表面積が小さくなるほど、光の散乱は小さくなる。柔軟成分が30質量%以下であれば、ポリメタキシリレンジアミンと柔軟成分の相界面の表面積が小さく、散乱する光の量が少なくなるため、結果としてフィルムの透明性が良好となる。また、柔軟成分が30質量%以下であれば、ポリメタキシリレンジアミンの酸素バリア性や耐熱性を維持する事ができ、ひいては本発明の積層フィルムも酸素バリア性と耐熱性に優れる。
前記柔軟成分は、ポリメタキシリレンジアミンの耐ピンホール性を改善できる樹脂であれば特に制限されず、例えば、エステル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、アミド系エラストマー、ウレタン系エラストマー、シリコーン系エラストマー、フッ素系エラストマー、塩ビ系エラストマー、天然ゴム、合成ゴム等が挙げられる。これらの中でも、耐ピンホール性改善効果が特に高い事から、エステル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマーが好適に使用できる。
前記エステル系エラストマーとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ベンゾフェノンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、3,3’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸や、シクロヘキサンジカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、フランジカルボン酸等のジカルボン酸成分と、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ヒドロキノン、ビスフェノール、スピログリコール、2,2,4,4,−テトラメチルシクロブタン−1,3−ジオール、イソソルバイド等のジオール成分を重縮合させて得られるポリエステル樹脂に対し、ポリテトラメチレングリコールやポリエチレングリコール等のポリエーテルグリコールを共重合したものが挙げられる。これらの中でも、特に耐ピンホール性改善効果が高く、また、ポリメタキシリレンアジパミドと屈折率が近く透明性も担保できる事から、テレフタル酸と1,4−ブタンジオールからなるポリブチレンテレフタレートに対してポリテトラメチレングリコールを共重合した、ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体を好適に用いる事ができる。
前記ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体に含まれるポリテトラメチレングリコールは20質量%以上である事が好ましく、25質量%以上である事がより好ましく、30質量%以上である事が更に好ましく、35質量%以上である事が特に好ましく、40質量%以上である事がとりわけ好ましい。ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体に含まれるポリテトラメチレングリコールの割合の下限がかかる範囲であれば、ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体に十分な柔軟性を付与する事ができ、ひいては本発明の積層フィルムは耐ピンホール性に優れる。一方、上限としては80質量%以下である事が好ましく、75質量%以下である事がより好ましく、70質量%以下である事が更に好ましく、65質量%以下である事が特に好ましく、60質量%以下である事がとりわけ好ましい。ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体に含まれるポリテトラメチレングリコールの割合の上限がかかる範囲であれば、ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体に十分な耐熱性を付与する事ができ、ひいては本発明の積層フィルムは高温殺菌処理後も白化や剥離が生じる事が無い。
前記オレフィン系エラストマーとしては、ポリエチレン単独重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−αオレフィン共重合体、ポリ(αオレフィン)、エチレン−アルキルアクリレート共重合体、エチレン−アルキルメタクリレート共重合体、あるいはこれらの酸変性物等を挙げる事ができる。これらの中でも、特に耐ピンホール性改善効果が高い事から、エチレン−アルキルアクリレート共重合体とエチレン−アルキルメタクリレート共重合体、特に、エチレン−エチルアクリレート共重合体とエチレン−メチルメタクリレート共重合体を好適に用いる事ができる。
前記エチレン−アルキルアクリレート共重合体に含まれるアルキルアクリレートは1質量%以上である事が好ましく、2質量%以上である事がより好ましく、3質量%以上である事が更に好ましく、4質量%以上である事が特に好ましく、5質量%以上である事がとりわけ好ましい。エチレン−アルキルアクリレート共重合体に含まれるアルキルアクリレートの割合の下限がかかる範囲であれば、エチレン−アルキルアクリレート共重合体に十分な柔軟性を付与する事ができ、ひいては本発明の積層フィルムは耐ピンホール性に優れる。また、エチレン−アルキルアクリレート共重合体の極性がポリメタキシリレンジアミンに近くなるため、分散性が良好となり、耐ピンホール性が向上するだけでなく、透明性も良好となる。一方、上限としては30質量%以下である事が好ましく、25質量%以下である事がより好ましく、20質量%以下である事が更に好ましく、15質量%以下である事が特に好ましい。エチレン−アルキルアクリレート共重合体に含まれるアルキルアクリレートの割合の上限がかかる範囲であれば、エチレン−アルキルアクリレート共重合体に十分な耐熱性を付与する事ができ、ひいては本発明の積層フィルムは高温殺菌処理後も白化や剥離が生じる事が無い。
前記エチレン−アルキルメタクリレート共重合体に含まれるアルキルメタクリレートは1質量%以上である事が好ましく、2質量%以上である事がより好ましく、3質量%以上である事が更に好ましく、4質量%以上である事が特に好ましく、5質量%以上である事がとりわけ好ましい。エチレン−アルキルメタクリレート共重合体に含まれるアルキルメタクリレートの割合の下限がかかる範囲であれば、エチレン−アルキルメタクリレート共重合体に十分な柔軟性を付与する事ができ、ひいては本発明の積層フィルムは耐ピンホール性に優れる。また、エチレン−アルキルメタクリレート共重合体の極性がポリメタキシリレンジアミンに近くなるため、分散性が良好となり、耐ピンホール性が向上するだけでなく、透明性も良好となる。一方、上限としては30質量%以下である事が好ましく、25質量%以下である事がより好ましく、20質量%以下である事が更に好ましく、15質量%以下である事が特に好ましい。エチレン−アルキルメタクリレート共重合体に含まれるアルキルメタクリレートの割合の上限がかかる範囲であれば、エチレン−アルキルメタクリレート共重合体に十分な耐熱性を付与する事ができ、ひいては本発明の積層フィルムは高温殺菌処理後も白化や剥離が生じる事が無い。
前記スチレン系エラストマーとしては、スチレン−ブタジエン共重合体(SB)、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン共重合体(SI)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、スチレン−イソブチレン共重合体(SIB)、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(SIBS)、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレン共重合体(SBBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEEPS)、あるいはこれらの酸変性物等が挙げられる。これらの中でも、特に耐ピンホール性改善効果が高い事から、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体を好適に用いる事ができる。
前記無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体に含まれるスチレンブロックは1質量%以上である事が好ましく、5質量%以上である事がより好ましく、10質量%以上である事が更に好ましく、15質量%以上である事が特に好ましく、20質量%以上である事がとりわけ好ましい。無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体に含まれるスチレンブロックの割合の下限がかかる範囲であれば、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体に耐熱性を付与する事ができ、ひいては本発明の積層フィルムは高温殺菌処理後も白化や剥離が生じる事が無い。また、屈折率がポリメタキシリレンアジパミドに近くなるため、透明性にも優れる。一方、上限としては80質量%以下である事が好ましく、70質量%以下である事がより好ましく、60質量%以下である事が更に好ましく、50質量%以下である事が特に好ましい。エチレン−アルキルアクリレート共重合体に含まれるスチレンブロックの割合の上限がかかる範囲であれば、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体に十分な柔軟性を付与する事ができ、ひいては本発明の積層フィルムは耐ピンホール性に優れる。
前記無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体に含まれる無水マレイン酸は0.1質量%以上である事が好ましく、0.3質量%以上である事がより好ましく、0.5質量%以上である事が更に好ましく、0.7質量%以上である事が特に好ましく、1質量%以上である事がとりわけ好ましい。無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体に含まれる無水マレイン酸の割合の下限がかかる範囲であれば、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体とポリメタキシリレンアジパミドの極性が近くなるのと共に、無水マレイン酸とポリメタキシリレンアジパミドの末端が反応する事で、分散性が高まる。一方、上限としては10質量%以下である事が好ましく、8質量%以下である事がより好ましく、5質量%以下である事が更に好ましく、3質量%以下である事が特に好ましい。無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体に含まれる無水マレイン酸の割合の上限がかかる範囲であれば、無水マレイン酸同士の反応に伴う架橋物生成が抑制され、ひいてはフィルムへの異物混入を低減する事ができる。
柔軟成分の添加により耐ピンホール性を向上させるためには、ポリメタキシリレンアジパミド内に分散する柔軟成分の粒子径を制御する事が重要となる。分散粒子径が小さいと、ポリメタキシリレンアジパミドと柔軟成分の界面の表面積が大きくなるため、クラック成長時に柔軟成分に衝突する頻度が高くなるものの、柔軟成分の変形量が小さくなるため、吸収できるエネルギー量は小さくなる。一方、分散粒子径が大きいと、ポリメタキシリレンアジパミドと柔軟成分の界面の表面積が小さくなるため、クラック成長時に柔軟成分に衝突する頻度が低くなるものの、柔軟成分の変形量が大きくなるため、吸収できるエネルギー量は大きくなる。すなわち、より効果的に耐ピンホール性を向上するためには、柔軟成分の平均粒子径を最適な範囲に制御する事が重要と言える。
ポリメタキシリレンアジパミド内に分散する柔軟成分の平均粒子径としては、0.01μm以上である事が好ましく、0.05μm以上である事がより好ましく、0.1μm以上である事が更に好ましく、0.2μm以上である事が特に好ましく、0.3μm以上である事がとりわけ好ましい。柔軟成分の平均粒子径の下限がかかる範囲であれば、本発明の積層フィルムに対して外力が加えられた際に、層(B)で生じたクラックの伸展を効果的に抑制する事ができ、ひいては耐ピンホール性を向上する事ができる。一方、上限については10μm以下である事が好ましく、8μm以下である事がより好ましく、6μm以下である事が更に好ましく、4μm以下である事が特に好ましく、2μm以上である事がとりわけ好ましい。柔軟成分の平均粒子径の上限がかかる範囲であれば、本発明の積層フィルムに対して外力が加えられた際に、柔軟成分が十分に変形して応力を分散させ、耐ピンホール性を向上する事ができる。
分散性を向上させるためには、マトリックスとドメインの界面張力を下げる事が重要であり、これは、それぞれの極性が近いほど低くなる。本発明においては、層(B)に含まれるポリメタキシリレンアジパミドは一次構造内にアミド結合を含むため、高い極性を有する。従って、ポリメタキシリレンアジパミド内に効果的に分散させるためには、極性の高い柔軟成分を添加する事が好ましい。エステル系エラストマー、特にポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体は、一次構造内に極性の高いエステル基を有するため、ポリメタキシリレンアジパミドへの分散性が良く、耐ピンホール性改善効果が高い。
また、オレフィン系エラストマーは一般的に極性が低いが、極性の高い官能基を共重合する事で極性を高める事ができる。エチレン−アルキルアクリレート共重合体とエチレン−アルキルメタクリレート共重合体、特にエチレン−エチルアクリレート共重合体とエチレン−メチルメタクリレート共重合体は、極性の高いアルキルアクリレートまたはアルキルメタクリレートを有するため、ポリメタキシリレンアジパミドへの分散性が良く、耐ピンホール性改善効果が高い。スチレン系エラストマーも、オレフィン系エラストマーと同様、一般的には極性が低いものの、極性の高い官能基を導入する事で極性を高める事ができる。無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体は、極性の高い無水マレイン酸を有するため、ポリメタキシリレンアジパミドへの分散性が良く、耐ピンホール性改善効果が高い。また、無水マレイン酸はポリアミド末端と反応してグラフトポリマーを生成するため、より分散性を高める事ができる。
層(B)は、引張破断伸度が20%以上である事が好ましく、50%以上である事がより好ましく、100%以上である事が更に好ましく、200%以上である事が特に好ましく、300%以上である事がとりわけ好ましい。層(B)は柔軟成分を含むため、外力に対してエネルギーを吸収し、破断に至るまでの変形量が大きくなる。本発明の積層フィルムは、層(B)に含まれるポリメタキシリレンジアミンが脆いため、そこが起点となってピンホールが発生する。従って、層(B)の靱性を向上する事が、ひいては積層フィルム全体の靱性向上に繋がる。層(B)の引張破断伸度がかかる範囲であれば、フィルムに外力が加わった際に十分に変形し、耐ピンホール性を向上する事ができる。なお、引張破断伸度は、例えば、JIS K7127:1999に準拠して、卓上型精密万能試験機「オートグラフ AGS−Xシリーズ」(島津製作所社製)を用いて、温度23℃ 、試験速度200mm/分の条件で測定する事ができる。
前記柔軟成分は、引張破断伸度が300%以上である事が好ましく、400%以上である事がより好ましく、500%以上である事が更に好ましく、600%以上である事が特に好ましく、700%以上である事がとりわけ好ましい。柔軟成分の引張破断伸度がかかる範囲であれば、層(B)の耐ピンホール性を向上でき、ひいては積層フィルムの耐ピンホール性を向上できる。なお、引張破断伸度は、例えば、JIS K7127:1999に準拠して、卓上型精密万能試験機「オートグラフ AGS−Xシリーズ」(島津製作所社製)を用いて、温度23℃ 、試験速度200mm/分の条件で測定する事ができる。
層(B)は、脂肪族ポリアミドを含んでも良い。脂肪族ポリアミドを含む事で、ポリメタキシリレンアジパミドの結晶性が向上し、耐熱性が高くなるため、湿熱試験後も透明性を維持する事ができる。層(B)に含まれる脂肪族ポリアミドは1質量%以上、30質量%以下含むことが好ましい。下限は1質量%以上である事が好ましく、2質量%以下である事がより好ましく、3質量%以下である事が更に好ましい。下限がかかる範囲であれば、ポリメタキシリレンアジパミドの耐熱性を向上でき、ひいては本発明の積層フィルムの湿熱試験後の透明性を向上する事ができる。一方、上限は30質量%以下である事が好ましく、20質量%以下である事がより好ましく、10質量%以下である事が更に好ましい。上限がかかる範囲であれば、ポリメタキシリレンアジパミドの酸素バリア性や耐熱性を維持する事ができる。
層(B)に含んでもよい脂肪族ポリアミドは特に限定されないが、下記環状ラクタムの開環重合物が好ましく使用できる。具体的には、アセトラクタム(ポリアミド2)、プロピオラクタム(ポリアミド3)、ブチロラクタム(ポリアミド4)、バレロラクタム(ポリアミド5)、カプロラクタム(ポリアミド6)、エナントラクタム(ポリアミド7)、カプリロラクタム(ポリアミド8)、ペラルゴラクタム(ポリアミド9)、カプリノラクタム(ポリアミド10)、ラウロラクタム(ポリアミド12)等である。また、下記アミノジカルボン酸の重縮合物も好適に使用できる。具体的には、アミノプロピオン酸(ポリアミド3)、アミノブチル酸(ポリアミド4)、アミノバレリアン酸(ポリアミド5)、アミノカプロン酸(ポリアミド6)、アミノエナント酸(ポリアミド7)、アミノカプリル酸(ポリアミド8)、アミノペラルゴン酸(ポリアミド9)、アミノカプリン酸(ポリアミド10)、アミノラウリン酸(ポリアミド12)等である。さらに、下記ジカルボン酸とジアミンとの重縮合物も好適に使用できる。具体的には、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリテトラメチレンセバカミド(ポリアミド410)、ポリテトラメチレンドデカミド(ポリアミド412)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリノナメチレンアジパミド(ポリアミド96)、ポリノナメチレンセバカミド(ポリアミド910)、ポリノナメチレンドデカミド(ポリアミド912)、ポリデカメチレンアジパミド(ポリアミド106)、ポリデカメチレンセバカミド(ポリアミド1010)、ポリデカメチレンドデカミド(ポリアミド1012)等である。これらは、1成分単独もしくは多成分を組み合わせて共重合しても良い。また、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合等いずれの共重合手法を用いても良い。これらの中でも、ポリメタキシリレンアジパミドの酸素バリア性と耐熱性を維持したまま効果的に透明性を向上できる事から、ポリアミド6を使用する事が特に好ましい。
層(B)の厚さは5μm以上であり、7μm以上である事が好ましく、10μm以上である事がより好ましい。層(B)の厚さを10μm以上とする事により、良好な酸素バリア性が得られる。一方、厚さの上限は50μmであり、40μm以下である事が好ましく、30μm以下である事がより好ましい。層(A)の厚さを50μm以下とする事により、フィルムの成形性を良好に維持すると共に、積層フィルムの耐ピンホール性を向上する事ができる。
[層(C)]
本発明の層(C)は、ポリプロピレン系樹脂を含むことが重要である。層(C)にポリプロピレン系樹脂を主成分として含むことが好ましい。層(C)に含まれるポリプロピレン系樹脂の含有量がかかる範囲であれば、本発明の積層フィルムは耐ピンホール性と耐熱性、深絞り成形性に優れるだけでなく、深絞り包装体として使用した際に、蓋材とのヒートシールが可能となる。
前記ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体、あるいはこれらの酸変性物等を挙げる事ができる。プロピレンに共重合するαオレフィンとしては、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等が挙げられる。これらはランダム共重合体でも良いし、ブロック共重合体でも良いし、混合物でも良い。これらの中でも、耐熱性が高く、高温殺菌処理によっても層(B)との剥離を生じない事から、プロピレン単独重合体を好適に用いる事ができる。また、プロピレン単独重合体は、層(B)の主成分であるポリメタキシリレンアジパミドとの接着性を高める観点から、無水マレイン酸変性されている事が特に好ましい。
前記ポリプロピレン系樹脂の結晶融解温度は145℃以上である事が好ましく、150℃以上である事がより好ましく、155℃以上である事が更に好ましく、160℃以上である事が特に好ましく、165℃以上である事がとりわけ好ましい。ポリプロピレン系樹脂の結晶融解温度の下限がかかる範囲であれば、層(C)は耐熱性に優れ、高温殺菌処理によって層(B)との剥離を生じる事が無い。また、使用時や製造工程時に樹脂が融解する事が無いため、深絞り包装体として使用した際に内容物への析出を防ぐ事ができる。一方、上限としては190℃以下である事が好ましく、185℃以下である事がより好ましく、180℃以下である事が更に好ましく、175℃以下である事が特に好ましく、170℃以下である事がとりわけ好ましい。ポリプロピレン系樹脂の結晶融解温度の上限がかかる範囲であれば、層(C)はヒートシール性に優れ、例えば深絞り包装体として使用した際に、蓋材との密着性が良好となる。なお、結晶融解温度は、例えば、JIS K7121:2012に準拠して示差走査熱量計(DSC:パーキンエルマージャパン社製「Diamond DSC」)を用いて0℃から200℃まで、加熱速度10℃/分で昇温した際の結晶融解ピークの面積から算出する事ができる。
前記ポリプロピレン系樹脂の密度は0.80以上である事が好ましく、0.82以上である事がより好ましく、0.84以上である事が更に好ましく、0.86以上である事が特に好ましく、0.88以上である事がとりわけ好ましい。ポリプロピレン系樹脂の密度の下限がかかる範囲であれば、層(C)は耐熱性に優れ、高温殺菌処理によって層(B)との剥離を生じる事が無い。一方、上限としては1.00以下である事が好ましく、0.98以下である事がより好ましく、0.96以下である事が更に好ましく、0.94以下である事が特に好ましく、0.92以下である事がとりわけ好ましい。ポリプロピレン系樹脂の結晶融解温度の上限がかかる範囲であれば、層(C)はヒートシール性に優れ、例えば深絞り包装体として使用した際に、蓋材との密着性が良好となる。なお、密度は、例えば、JIS Z8807:2012に準拠して「AccuPyc II 1340」(micromeritics社製)を用いて20℃の条件下で測定する事ができる。
層(C)の厚さは10μm以上であり、15μm以上である事が好ましく、20μm以上である事がより好ましい。層(C)の厚さを10μm以上とする事により、良好なヒートシール性が得られる。一方、厚さの上限は150μmであり、100μm以下である事が好ましく、50μm以下である事がより好ましい。層(C)の厚さを150μm以下とする事により、フィルムのカット性と熱成形性を良好に維持することができる。
[積層フィルム]
本発明の積層フィルムは、脂肪族ポリアミドを含む層(A)、ポリメタキシリレンアジパミドを含む層(B)、ポリプロピレンを含む層(C)をこの順に少なくとも3層を有する積層フィルムであって、前記層(B)が柔軟成分を1質量%以上、30質量%以下含む積層フィルムである。層(A)、層(B)、層(C)をこの順に積層する事で、高温殺菌処理時の白化や剥離、カールを抑制しながら、耐ピンホール性、酸素バリア性にも優れるフィルムが得られる。
本発明の積層フィルムは、23℃で3000回ゲルボフレックステスターにより屈曲試験を行った後のピンホール発生数が50個/0.05m以下である事が好ましく、45個/0.05m以下である事がより好ましく、40個/0.05m以下である事が更に好ましく、35個/0.05m以下である事が特に好ましく、30個/0.05m以下である事がとりわけ好ましい。23℃におけるピンホール発生数がかかる範囲であれば、本発明の積層フィルムは耐ピンホール性に優れ、ひいては深絞り包装体として使用した際に内容物の劣化を防ぐ事ができる。なお、ゲルボフレックステスターとしては、例えば、「ゲルボフレックステスター BE−11005型(テスター産業)」を使用する事ができる。
本発明の積層フィルムは、5℃で500回ゲルボフレックステスターにより屈曲試験を行った後のピンホール発生数が40個/0.05m以下である事が好ましく、35個/0.05m以下である事がより好ましく、30個/0.05m以下である事が更に好ましく、25個/0.05m以下である事が特に好ましい。ピンホール発生数がかかる範囲であれば、本発明の積層フィルムは低温での耐ピンホール性に優れ、低温輸送時の衝撃によるピンホールの発生を抑制する事ができる。なお、ゲルボフレックステスターとしては、例えば、「ゲルボフレックステスター BE−11005型(テスター産業)」を使用する事ができる。
本発明の積層フィルムは、ヘーズメーターで測定した全ヘーズが50%以下である事が好ましく、40%以下である事がより好ましく、30%以下である事が更に好ましく、20%以下である事が特に好ましく、15%以下である事がとりわけ好ましい。全ヘーズがかかる範囲であれば、本発明の積層フィルムは透明性に優れ、例えば深絞り包装体として使用した際に、内容物の視認が容易になる。
本発明の積層フィルムは、121℃で30分間、熱水処理した前後の全ヘーズの変化が15%以下である事が好ましく、13%以下である事がより好ましく、10%以下である事が更に好ましく、8%以下である事が特に好ましく、5%以下である事がとりわけ好ましい。121℃で30分間、熱水処理した前後の全ヘーズの変化がかかる範囲であれば、本発明の積層フィルムは十分な耐熱性を有していると言え、ひいては高温殺菌処理よっても剥離や白化が生じない、良好な深絞り包装体を得る事ができる。
本発明の積層フィルムの厚さは30μm以上であり、35μm以上である事が好ましく、40μm以上である事がより好ましく、45μm以上である事が更に好ましく、50μm以上である事が特に好ましい。本発明の積層フィルムの厚さの下限をかかる範囲とする事により、良好なハンドリング性と酸素バリア性、耐ピンホール性、深絞り成形性が得られる。一方、厚さの上限は300μmであり、250μm以下である事が好ましく、200μm以下である事が更に好ましく、150μm以下である事が特に好ましい。本発明の積層フィルムの厚さをかかる範囲とする事により、フィルムが透明性やカット性、熱成形性に優れる。
本発明の積層フィルムは、層(A)、層(B)、層(C)がこの順番に積層されていればよく、外層と内層の区別は無いが、外層が層(A)、内層が層(C)となるように使用するのが好ましい。本発明においては、積層フィルムを深絞り包装体として使用する際に、内容物と遠い側の層を外層、内容物と近い側の層を内層と定義する。耐ピンホール性に優れる層(A)が外層にあれば、積層フィルム自体の耐ピンホール性も向上する。また、ヒートシール性に優れる層(C)が内層にあれば、包装体として使用した際に容易にシールが可能となる。この場合、層(A)の外側に更に別の層が存在しても良く、層(C)の内側に更に別の層が存在しても良いが、耐ピンホール性やヒートシール性の観点から、層(A)が最外層に、層(C)が最内層に存在する事が、特に好ましい。
本発明の積層フィルムは、層(A)、層(B)、層(C)がこの順番に積層されていればよく、適宜、その他の機能層を配する事もできる。その他の機能層としては、例えば、耐熱層、導電層、帯電防止層、保護層、支持層、耐候層、遮熱層、粘着層、離型層、調光層、着色層、ヒートシール層、接着層、イージーピール層等が挙げられる。
本発明の積層フィルムは、包装体の開封性を向上させる目的で、凝集破壊性を有するイージーピール層を更に配する事ができる。イージーピール層は、層(A)に近接していても良いし、層(C)に近接していても良いが、カールを抑制する観点から、層(C)に近接している事が好ましく、最内層がイージーピール層である事がより好ましい。
ここで、凝集破壊性を有するとは、包装体を開封する際に、イージーピール層自身が破壊することにより剥離すること意味し、破壊後のイージーピール層はその上下の層の双方に残る。イージーピール層は、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂の混合物、または、ポリプロピレン系樹脂とスチレン系エラストマーの混合物を好適に用いる事ができる。
イージーピール層としてポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂の混合物を用いる場合、ポリプロピレン系樹脂としてはプロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体、あるいはこれらの酸変性物等を挙げる事ができる。プロピレンに共重合するαオレフィンとしては、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等が挙げられる。これらはランダム共重合体でも良いし、ブロック共重合体でも良いし、混合物でも良い。一方、ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、または、あるいはこれらとαオレフィンとの共重合体、あるいはこれらの酸変性物が挙げられる。
イージーピール層に含まれるポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂の結晶融解温度は、130℃以上、160℃以下である事が好ましい。結晶融解温度がかかる範囲であれば、ヒートシール性を維持したまま、高温殺菌中に樹脂が融解せず、内容物への析出や開封きっかけ部の底材と蓋材の融着を防止する事ができる。
イージーピール層に含まれるポリエチレン系樹脂の混合比率は、イージーピール層全体を100質量%として、50質量%以上、90質量%以下である事が好ましい。混合比率が50質量%以上であれば、蓋材と良好なシール性を維持できる。一方、混合比率が90質量%以下であれば、良好な易剥離性が得られる。
一方、スチレン系エラストマーとしては、スチレン−ブタジエン共重合体(SB)、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン共重合体(SI)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、スチレン−イソブチレン共重合体(SIB)、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(SIBS)、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレン共重合体(SBBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEEPS)、あるいはこれらの酸変性物等が挙げられる。
イージーピール層に含まれるスチレン系エラストマーの混合比率は、イージーピール層全体を100質量%として、50質量%以上、90質量%以下である事が好ましい。混合比率が50質量%以上であれば、蓋材と良好なシール性を維持できる。一方、混合比率が90質量%以下であれば、良好な易剥離性が得られる。
イージーピール強度は、1.96N/15mm幅(200gf/15mm幅)以上11.8N/15mm幅(1200gf/15mm幅)以下の範囲であり、かつ外層、中間層及び内層の層間剥離強度より小さい数値であることが望ましい。イージーピール強度の下限は、好ましくは2.94N/15mm幅以上、より好ましくは3.92N/15mm幅以上、更に好ましくは4N/15mm幅以上である。一方、イージーピール強度の上限は、好ましくは9.8N/15mm幅以下、更に好ましくは7.84N/15mm幅以下である。
イージーピール強度が1.96N/15mm幅(200gf/15mm幅)以上あれば、高温殺菌処理時に包装体が破袋してしまう危険性が無く、また11.8N/15mm幅(1200gf/15mm幅)以下であれば、包装体の良好な開封性を維持できる。
イージーピール層の厚さの下限は、3μm以上、好ましくは4μm以上、さらに好ましくは5μm以上であり、上限は15μm以下、好ましくは12μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。イージーピール層の厚さを3μm以上とする事により、安定したフィルム製膜性が得られる。一方、イージーピール層の厚さを15μm以下とする事により、包装体の開封時に毛羽立ちの発生を抑える事ができ、かつ良好な剥離外観が得られる。
本発明の積層フィルムは、層(A)、層(B)、層(C)に含まれる脂肪族ポリアミド、ポリメタキシリレンアジパミド、柔軟成分、ポリプロピレン系樹脂の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、各層に対して適宜他の樹脂成分を含む事ができる。その他の樹脂成分としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、脂肪族ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ABS、ポリフェニレンサルファイド、芳香族ポリアミド、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン、ポリエーテルエーテルケトンケトン、ポリアミドイミド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、液晶ポリマー、またはこれらの共重合体、またはこれらの混合物等が挙げられる。各層にその他の樹脂成分を含む場合、含有割合としては10質量%以下である事が好ましく、5質量%以下である事がより好ましく、1質量%以下である事が更に好ましい。その他の樹脂成分の含有割合がかかる範囲であれば、本発明の積層フィルムの特性を維持したまま、適宜必要な特性を付与する事ができる。
本発明の積層フィルムは、本発明の効果を損なわない範囲で、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、抗菌・防かび剤、帯電防止剤、滑剤、顔料、染料等の各種添加剤を含んでも良い。
[製造方法]
本発明の積層フィルムは、一般の成形法、例えば、押出成形、射出成形、ブロー成形、真空成形、圧空成形、プレス成形等によって製造する事ができる。それぞれの成形方法において、装置および加工条件は特に限定されないが、生産性や厚さ制御の観点から、押出成形、特に、Tダイ法が好ましい。
本発明の積層フィルムの製造方法は特に限定されないが、例えば、フィルムの構成材料を、無延伸又は延伸フィルムとして得る事ができ、深絞り等の二次加工性の観点から、無延伸フィルムとして得る事が好ましい。なお、無延伸フィルムとは、シートの配向を制御する目的で、積極的に延伸しないフィルムであり、Tダイ法でキャストロールにより引き取る際に配向したフィルムも含まれる。
無延伸フィルムの場合、例えば、各構成材料を溶融混練した後、押出成形し、冷却する事により製造する事ができる。溶融混練には、単軸又は二軸押出機等の公知の混練機を用いる事ができる。溶融温度は、樹脂の種類や混合比率、添加剤の有無や種類に応じて適宜調整されるが、生産性等の観点から、180℃以上である事が好ましく、より好ましくは200℃以上である。また、300℃以下である事が好ましく、より好ましくは280℃以下である。成形は、例えば、Tダイ等の金型を用いた押出成形により行う事ができる。
積層フィルムを製造する場合は、各層の樹脂組成物を積層して積層する共押出法、各層をフィルム状に形成し、これをラミネートする押出ラミネート法、各層をフィルム状に形成し、これらを熱圧着する熱圧着法のいずれを用いて成形しても良いが、生産性の観点から、共押出法で成形することが好ましい。共押出法には、口金で各層の樹脂組成物が合流するマルチマニホールド法、フィードブロックで合流するフィードブロック法等があるが、厚さ精度に優れるマルチマニホールド法を用いる事が好ましい。
Tダイ法を用いる場合、キャストロールの温度は、キャストロールに密着する樹脂によって適宜調整する必要があるものの、20℃以上である事が好ましく、30℃以上である事がより好ましい。キャストロール温度の下限がかかる範囲であれば、フィルムとキャストロールとの密着性が良好であり、外観や厚さ精度が良好なフィルムが得られる。一方、上限としては100℃以下である事が好ましく、80℃以下である事がより好ましい。キャストロール温度の上限がかかる範囲であれば、キャストロールへのフィルムの貼り付きを抑制でき、外観や厚さ精度が良好なフィルムが得られる。
[用途・使用態様]
本発明の積層フィルムは、耐ピンホール性、耐熱性、酸素バリア性、透明性、機械特性に優れるため、各種包装材料として好適に使用できる。特に、深絞り包装体として加工食品包装に用いる事ができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
1.参考例(単層フィルム)の製造
本発明の態様とは異なるが、参考例として、本発明の層(B)を想定して、単層での評価を行った。参考例1〜4においては、以下の原料を用い、下記表2に示す配合組成のフィルムを製造した。
MXD6:ポリメタキシリレンアジパミド
PA6:ポリアミド6
PBT−PTMG共重合体:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体(引張破断伸度=1000%)
EVOH:エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物(エチレン比率:32モル%)
(参考例1)
原料としてポリメタキシリレンアジパミド:ポリアミド6:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体=85:5:10質量%の混合物を用いた。これらを、Φ40mm単軸押出機を用いて溶融させ、単層フィルムとしてTダイから押出した。その後、70℃に設定したキャストロールに密着させて冷却し、単層フィルムを得た。この時、厚さが50μmとなるように押出機の吐出量を調整した。得られた単層フィルムについて、目視での透明性評価を行った。また、熱水処理後のフィルムについても同様に目視での透明性評価を行った。結果を表2に示す。
(参考例2)
原料としてポリメタキシリレンアジパミド:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体=90:10質量%の混合物を用いた以外は参考例1と同様にサンプルの作製及び評価を行った。結果を表1に示す。
(参考例3)
原料としてポリメタキシリレンアジパミド:ポリアミド6:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体=55:5:40質量%の混合物を用いた以外は参考例1と同様にサンプルの作製及び評価を行った。結果を表1に示す。
(参考例4)
原料としてエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物を用いた以外は参考例1と同様にサンプルの作製及び評価を行った。結果を表1に示す。
上記参考例1〜4で製造した各フィルムは、以下のようにして透明性の評価測定を行った。
2.単層フィルムの評価(目視での透明性評価)
121℃で30分間、熱水処理前後のフィルムサンプルについて、目視にて透明性の評価を行った。透明性に優れるものを良(○)、やや透明性に劣るものを可(△)、不透明なものを不可(×)とした。
Figure 2020131508
参考例1はポリメタキシリレンアジパミドに対してポリアミド6と柔軟成分であるポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体を最適な範囲で含むため、透明性に優れる。また、ポリアミド6を含むため、熱水処理後も透明性を維持している。
参考例2はポリアミド6を含まないため、熱水処理後の透明性がやや低下するが、実用範囲内である。
参考例3は柔軟成分であるポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体の割合が高いため、ポリメタキシリレンアジパミドとポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体の相界面での光散乱が大きくなり、結果として不透明になる。また、耐熱性も低下するため、熱水処理後の透明性も低下する。
参考例4はエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物を単体で使用しているため、熱水処理後の透明性が低下する。
参考例1〜4の結果より、ポリメタキシリレンアジパミドに対して脂肪族ポリアミドを加えない場合、熱水処理によって白化し、透明性がやや低下する事が分かる。また、柔軟成分を30質量%を超えて加えると、初期の透明性が悪くなるだけでなく、熱水処理によって透明性が悪化する事が分かる。更に、一般的な酸素バリア性樹脂であるエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物は耐熱性に劣るため、やはり熱水処理によって透明性が悪化する。以上から、層(B)としてはポリメタキシリレンアジパミドに対して柔軟成分を1質量%以上、30質量%以下含み、かつ脂肪族ポリアミドを含むもののみを使用する事とした。
続いて、柔軟成分の比較を行うべく、本発明の層(B)を想定して、単層での評価を行った。参考例5〜9においては、以下の原料を用い、下記表2に示す配合組成のフィルムを製造した。
MXD6:ポリメタキシリレンアジパミド
PA6:ポリアミド6
PBT−PTMG共重合体:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体(引張破断伸度=1000%)
EEA:エチレン−エチルアクリレート共重合体(引張破断伸度=700%)
EMMA:エチレン−メチルメタクリレート共重合体(引張破断伸度=700%)
MAH変性SEBS:無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(引張破断伸度=650%)
(参考例5)
原料としてポリメタキシリレンアジパミド:ポリアミド6:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体=95:5:5質量%の混合物を用いた以外は参考例1と同様にサンプルの作製及び評価を行った。結果を表2に示す。
(参考例6)
原料としてポリメタキシリレンアジパミド:ポリアミド6:エチレン−エチルアクリレート共重合体=85:5:10質量%の混合物を用いた以外は参考例1と同様にサンプルの作製及び評価を行った。結果を表2に示す。
(参考例7)
原料としてポリメタキシリレンアジパミド:ポリアミド6:エチレン−メチルメタクリレート共重合体=85:5:10質量%の混合物を用いた以外は参考例1と同様にサンプルの作製及び評価を行った。結果を表2に示す。
(参考例8)
原料としてポリメタキシリレンアジパミド:ポリアミド6:無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体=85:5:10質量%の混合物を用いた以外は参考例1と同様にサンプルの作製及び評価を行った。結果を表2に示す。
(参考例9)
原料としてポリメタキシリレンアジパミド:ポリアミド6=90:10質量%の混合物を用いた以外は参考例1と同様にサンプルの作製及び評価を行った。結果を表2に示す。
上記参考例1および5〜9で製造した各フィルムは、以下のようにして引張破断伸度の評価測定を行った。
3.単層フィルムの評価(引張破断伸度)
JIS K7127:1999に準拠して、卓上型精密万能試験機「オートグラフ AGS−Xシリーズ」(島津製作所社製)を用いて、温度23℃ 、試験速度200mm/分の条件で測定した。
Figure 2020131508
参考例1および参考例5〜8は、ポリメタキシリレンアジパミドに対して、引張破断伸度が十分に高い柔軟成分を最適な範囲で含むため、単層フィルム自体の引張破断伸度にも優れる。
参考例9は柔軟成分を含まず、ポリメタキシリレンアジパミドとポリアミド6のみを使用しているため、引張破断伸度に劣る。
参考例1および参考例5〜9の結果より、ポリメタキシリレンアジパミドに対して引張破断伸度の高い柔軟成分を最適な割合で加える事で、単層フィルム自体の引張破断伸度が高い値を示す事が分かる。すなわち、本発明の積層フィルムにおいて、層(B)に当該構成を適用する事により、耐ピンホール性に優れた積層フィルムが得られる事が示唆される。一方、柔軟成分を加えない参考例9では、引張破断伸度が十分でなく、当該構成を層(B)として適用した場合、積層フィルム自体の耐ピンホール性が十分でない可能性が示唆される。
3.実施例(積層フィルム)の製造
実施例及び比較例においては、以下の原料を用い、下記表3に示す配合組成のフィルムを製造した。
[層(A)]
PA6:ポリアミド6
[層(B)]
MXD6:ポリメタキシリレンアジパミド
PA6:ポリアミド6
PBT−PTMG共重合体:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体(引張破断伸度=1000%)
EEA:エチレン−エチルアクリレート共重合体(引張破断伸度=700%)
EMMA:エチレン−メチルメタクリレート共重合体(引張破断伸度=700%)
MAH変性SEBS:無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(引張破断伸度=650%)
[層(C)]
MAH変性PP:無水マレイン酸変性ポリプロピレン
(実施例1)
層(A)の原料としてポリアミド6を、層(B)の原料としてポリメタキシリレンアジパミド:ポリアミド6:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体=85:5:10質量%の混合物を、層(C)の原料として無水マレイン酸変性ポリプロピレンをそれぞれ用いた。これらを、層(A)と層(C)についてはΦ32mm単軸押出機、層(B)についてはΦ40mm単軸押出機を用いて別々に溶融させ、口金内で合流させ、層(A)/層(B)/層(C)の順番となるように積層して3種3層構成の積層フィルムとしてTダイから押出した。その後、層(A)を70℃に設定したキャストロールに密着させて冷却し、積層フィルムを得た。この時、厚さ比が層(A)/層(B)/層(C)=30/20/50μm(積層フィルム厚さ100μm)となるようにそれぞれの押出機の吐出量を調整した。得られた3種3層構成の積層フィルムについて、ピンホール発生数と全ヘーズの評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例2)
層(B)の原料として、ポリメタキシリレンアジパミド:ポリアミド6:ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体=90:5:5質量%の混合物を用いた以外は実施例1と同様にサンプルの作製及び評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例3)
層(B)の原料として、ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体の代わりにエチレン−エチルアクリレート共重合体を用いた以外は実施例1と同様にサンプルの作製及び評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例4)
層(B)の原料として、ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体の代わりにエチレン−メチルメタクリレート共重合体を用いた以外は実施例1と同様にサンプルの作製及び評価を行った。結果を表3に示す。
(実施例5)
層(B)の原料として、ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体の代わりに無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体を用いた以外は実施例1と同様にサンプルの作製及び評価を行った。結果を表3に示す。
(比較例1)
層(B)の原料として、ポリメタキシリレンアジパミド:ポリアミド6=85:15質量%の混合物を用いた以外は実施例1と同様にサンプルの作製及び評価を行った。結果を表3に示す。
4.積層フィルムの評価
上記実施例及び比較例で製造した各フィルムは、以下のようにして各種項目についての評価測定を行った。
(1)屈曲試験(23℃)
8インチ×11インチの大きさに切断したフィルムを、温度23℃、相対湿度50%の条件下に、24時間以上放置してコンディショニングし、「ゲルボフレックステスター(テスター産業社製、BE−11005型)」を使用して、屈曲テストを繰り返し、ピンホール数を計測した。上記長方形テストフイルムを長さ8インチの円筒状にし、当該巻架した円筒状フィルムの一端を上記テスターの円盤状固定ヘッドの外周に、他端を上記テスター円盤状可動ヘッドの外周にそれぞれ固定し、上記可動ヘッドを上記固定ヘッドの方向に、平行に対向した両ヘッド(固定ヘッドと可動ヘッドとは7インチ隔てて対向している。)の軸に沿って3.5インチ接近させる間に440゜回転させ、続いて回転させることなしに2.5インチ直進させ、その後、これらの動作を逆に行わせ、上記可動ヘッドを最初の位置に戻すまでの行程を1サイクルとする屈曲テストを、1分あたり40サイクルの速度で、連続して3000サイクル行った後に、テストしたフィルムの固定ヘッド、可動ヘッドの外周に固定した部分を除いた7インチ×11インチ内の部分に生じたピンホール数を、「ピンホールテスター(サンコウ電子研究所製、TRD型)」により1KVの電圧を印加して、計測した。
(2)屈曲試験(5℃)
8インチ×11インチの大きさに切断したフィルムを、温度5℃、相対湿度50%の条件下に、24時間以上放置してコンディショニングし、「ゲルボフレックステスター(テスター産業社製、BE−11005型)」を使用して、屈曲テストを繰り返し、ピンホール数を計測した。上記長方形テストフイルムを長さ8インチの円筒状にし、当該巻架した円筒状フィルムの一端を上記テスターの円盤状固定ヘッドの外周に、他端を上記テスター円盤状可動ヘッドの外周にそれぞれ固定し、上記可動ヘッドを上記固定ヘッドの方向に、平行に対向した両ヘッド(固定ヘッドと可動ヘッドとは7インチ隔てて対向している。)の軸に沿って3.5インチ接近させる間に440゜回転させ、続いて回転させることなしに2.5インチ直進させ、その後、これらの動作を逆に行わせ、上記可動ヘッドを最初の位置に戻すまでの行程を1サイクルとする屈曲テストを、1分あたり40サイクルの速度で、連続して500サイクル行った後に、テストしたフィルムの固定ヘッド、可動ヘッドの外周に固定した部分を除いた7インチ×11インチ内の部分に生じたピンホール数を、「ピンホールテスター(サンコウ電子研究所製、TRD型)」により1KVの電圧を印加して、計測した。
(3)全ヘーズ
121℃で30分間、熱水処理前後のフィルムサンプルについて、「ヘーズメーター HM−150(村上色彩技術研究所)」を用いて、JIS K7136(2000年)に準拠して、全光線透過率および拡散透過率を測定し、全ヘーズを以下の式で算出した。
[ヘーズ]=([拡散透過率]/[全光線透過率])×100
Figure 2020131508
実施例1〜5で得られた積層フィルムは、層(B)に柔軟成分を含むため屈曲試験後のピンホール発生数が少なく、耐ピンホール性に優れる。これは、参考例1および参考例5〜8の結果とも一致する。また、層(B)において、ポリメタキシリレンアジパミドへの柔軟成分の分散性が良好であるため、ポリメタキシリレンアジパミドと柔軟成分との界面での光散乱が抑えられ、透明性にも優れる。更に、柔軟成分の配合量が最適な範囲にあり、ポリメタキシリレンアジパミド本来の耐熱性が損なわれていないため、熱水処理前後の全ヘーズの変化が小さく、耐熱性にも優れる。特に、層(B)の柔軟成分としてポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体を用いた実施例1及び2は、極めて優れた耐ピンホール性と透明性、耐熱性を有する事が分かる。
一方、比較例1で得られた積層フィルムは、層(B)に柔軟成分を含まず、ポリメタキシリレンアジパミドとポリアミド6のみを使用しているため、耐ピンホール性に劣る。これは、参考例9の結果とも一致する。当該フィルムを深絞り成形体として使用した際に、輸送時の振動や落下によってピンホールが発生し、内容物の劣化が懸念される。

Claims (11)

  1. 脂肪族ポリアミドを含む層(A)、ポリメタキシリレンアジパミドを含む層(B)、ポリプロピレン系樹脂を含む層(C)をこの順に少なくとも3層を有する積層フィルムであって、前記層(B)が柔軟成分を1質量%以上、30質量%以下含む、積層フィルム。
  2. 前記柔軟成分が、エステル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマーのいずれかか、いずれか2種以上の組み合わせである、請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記柔軟成分が、ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体、エチレン−アルキルアクリレート共重合体、エチレン−アルキルメタクリレート共重合体のいずれかか、いずれか2種以上の組み合わせである、請求項1に記載の積層フィルム。
  4. 前記ポリブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレングリコール共重合体に含まれるポリテトラメチレングリコールが20質量%以上、80質量%以下である、請求項3に記載の積層フィルム。
  5. 前記層(B)の引張破断伸度が20%以上である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  6. 前記層(B)が、脂肪族ポリアミドを1質量%以上、30質量%以下含む、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  7. 23℃で3000回ゲルボフレックステスターにより屈曲試験を行った後のピンホール発生数が50個/0.05m以下である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  8. 5℃で500回ゲルボフレックステスターにより屈曲試験を行った後のピンホール発生数が40個/0.05m以下である、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  9. 全ヘーズが50%以下である、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  10. 121℃で30分間、熱水処理した前後の全ヘーズの変化が15%以下である、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の積層フィルムを用いてなる深絞り包装体。
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