JP2014127283A - リチウムイオン二次電池の容量回復方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池の容量回復方法 Download PDF

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Abstract

【課題】負極活物質層の非対向部にリチウムイオンが挿入されたことにより低下した電池容量を効率よく回復することができる,リチウムイオン二次電池の容量回復方法の提供。
【解決手段】正極活物質層131を有する正極板130と,負極活物質層121を有する負極板120と,セパレータ150と,セパレータに含侵された電解液160と,を備え,負極活物質層は,セパレータを介して正極活物質層と対向する対向部122と,セパレータを介して正極活物質層と対向しない非対向部123と,を有しているリチウムイオン二次電池100の容量回復方法である。SOCを50%以上とした後,0.5C以下の電流値で放電する容量回復処理を行う。
【選択図】図7

Description

本発明は,使用により低下したリチウムイオン二次電池の容量を回復する方法に関する。
近年,リチウムイオン二次電池は,携帯電話やパーソナルコンピュータ等の電子機器,ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両等,多岐にわたる分野で利用されている。特にリチウムイオン二次電池は,エネルギー密度が高いため,各種の機器に搭載する上で好適である。
リチウムイオン二次電池の一例として,負極板の活物質塗着部(負極活物質層)の幅を,正極板の活物質塗着部(正極活物質層)の幅よりも大きく設定した捲回型の電極体(発電要素)を備えるものが知られている。このリチウムイオン二次電池では,負極活物質層は,セパレータを介して正極活物質層と対向する対向部と,この負極活物質層の幅方向両端側に位置し,セパレータを介して対向する正極活物質層が存在しない非対向部とを有している。
このリチウムイオン二次電池では,充電を行うと,正極活物質層(正極活物質)から放出されたリチウムイオン(以下,単に「Li」と表記することがある)が,負極活物質層の対向部(対向部の負極活物質)に挿入される。一方,放電を行うと,負極活物質層の対向部(対向部の負極活物質)から放出されたLiが,正極活物質層(正極活物質)に挿入される。
ところで,このようなリチウムイオン二次電池では,充電時に正極活物質層から放出されたLiの一部が,負極活物質層の非対向部に挿入されることがあった。さらに,負極活物質層の対向部(対向部の負極活物質)に挿入されたLiの一部が,負極活物質層の非対向部(非対向部の負極活物質)に移動することもあった。
しかしながら,負極活物質層の非対向部には,対向する正極活物質層が存在しないので,放電の際,この非対向部からその内部にあるLiが放出し難かった。つまり,この非対向部は,負極活物質層でありながら,放電に関与し難いものであった。そのため,非対向部に挿入されたLiの分だけ,放電の際に負極活物質層から放出しうるLi量が減少してしまうことがあった。すなわち,電池容量が低下してしまうことがあった。
このような問題を解決するための技術として,従来より下記特許文献1に記載の技術が知られている。下記特許文献1に記載の技術では,ハイレートの充電(30Cの電流値で5秒間充電)と,ローレートの放電(3Cの電流値で,50秒間放電)とを1サイクルとして,1000サイクル繰り返す。これにより,負極活物質層の非対向部に挿入されているLiを,負極活物質層の対向部に供給し,電池容量を回復させるのである。
特開2011−238568号公報
しかしながら,上記文献に記載の技術には次に示す点において改良の余地があった。すなわち,上記文献に示す技術は,放電レートが3Cであり,5秒間の充電と50秒間の放電を1サイクルとするような比較的短い時間での充放電を繰り返すものであった。言い換えれば,リチウムイオン二次電池のSOC(State Of Charge)が0%から100%まで変化するような充放電を繰り返すものではなかった。そのため,時間当たりに,負極活物質層の非対向部から抽出(脱離)できるLiの量(脱離量)が少なかった。すなわち,電池容量の回復効率に改善の余地があった。
本発明は,上記のような事情に鑑みてなされたものである。すなわちその課題とするところは,負極活物質層の非対向部にリチウムイオンが挿入されたことにより低下した電池容量を効率よく回復することができる,リチウムイオン二次電池の容量回復方法を提供することを目的とする。
この課題の解決を目的としてなされた本発明のリチウムイオン二次電池の容量回復方法は,正極集電板,及び,正極活物質を含み正極集電板上に配置された正極活物質層,を有する正極板と,負極集電板,及び,負極活物質を含み負極集電板上に配置された負極活物質層,を有する負極板と,正極板と負極板との間に介在するセパレータと,セパレータに含侵された電解液と,を備え,負極活物質層は,セパレータを介して正極活物質層と対向する対向部と,セパレータを介して正極活物質層と対向しない非対向部と,を有しているリチウムイオン二次電池の容量回復方法であって,SOCを50%以上とした後,0.5C以下の電流値で放電する容量回復処理を行うことを特徴とする。
本発明の発明者らは,実験の結果,0.5C以下の電流値で放電を行うことにより,非対向部に挿入されているリチウムイオンを,他の放電レートで放電するよりも極めて多く,正極活物質層へ移動させることが可能であることを発見した。そこで本発明では,SOCを50%以上とした後,0.5C以下の電流値で放電する。これにより,従来より多くのリチウムイオンを非対向部から正極活物質層へ移動させることができる。
なお,このようになるのは,SOC(State Of Charge)が50%以上とある程度大きい場合には,放電レートによって抵抗値が変わるイオン抵抗が,リチウムイオンの移動の律速になっているからであると考えられる。すなわち,イオン抵抗は,放電レートが高くなって電池の過電圧が大きくなると,高くなる。そのため,リチウムイオンが非対向部から正極活物質層へ移動しにくくなるのである。一方,放電レートを低くして電池の過電圧を小さくすると,イオン抵抗は低くなる。そのため,リチウムイオンが非対向部から正極活物質層へ移動しやすくなるのである。
ここで,イオン抵抗が律速となるためには,SOC(State Of Charge)がある程度大きいことが必要であると考えられる。それは次の理由による。すなわち,電池における主な内部抵抗には,イオン抵抗や電荷移動抵抗があるが,この電荷移動抵抗は,SOCが0%であるときが最も高く,SOCが高くなるにつれて,低くなる特性を持つ。従って,SOCが0%のときは,電荷移動抵抗の方が,イオン抵抗よりも高いため,電荷移動抵抗が律速となっている。SOCを上げていき電荷移動抵抗を小さくしていくと,イオン抵抗の方が大きくなるとき(イオン抵抗が律速となるとき)がくる。SOCがそのときの値以上であれば,イオン抵抗が律速となるのである。このような理由から,本発明では,SOCを50%以上とした後,容量回復処理を行っている。
本発明のリチウムイオン二次電池の容量回復方法では,容量回復処理として,SOCが0%となるまで放電することが望ましい。このように構成すれば,SOCが0%となるまで放電を行うので,言い換えれば十分に長い時間放電を行うので,より多くのリチウムイオンを非対向部から正極活物質層へ移動させることができるからである。
また,本発明のリチウムイオン二次電池の容量回復方法では,容量回復処理として,0.2C以下の電流値で放電することが望ましい。本発明の発明者らは,実験の結果,特に0.2C以下の電流値で放電を行うと,対向部におけるリチウムイオンの脱離量の70%程度を,非対向部から脱離させることができることを発見した。そこで本発明のように,0.2C以下の電流値で放電すれば,従来より極めて多くのリチウムイオンを非対向部から正極活物質層へ移動させることができる。
また,本発明のリチウムイオン二次電池の容量回復方法では,SOCを100%とした後,容量回復処理として,0.2Cで5時間放電し,その後,3Cで20分充電するという充放電サイクルを,3サイクル以上繰り返すことが望ましい。このように構成すれば,負極活物質層の非対向部に挿入されたリチウムイオンのほぼすべてを,正極活物質層へ移動させ,再び放電に寄与させることができる。よって,リチウムイオン二次電池の容量を十分に回復することができる。
本発明によれば,負極活物質層の非対向部にリチウムイオンが挿入されたことにより低下した電池容量を効率よく回復することができる。
実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の斜視図である。 同リチウムイオン二次電池の正極板の斜視図である。 同リチウムイオン二次電池の負極板の斜視図である。 同負極板の拡大断面図であり,図3のA−A断面図に相当する。 対向部におけるLi脱離量を示すグラフである。 非対向部におけるLi脱離量を示すグラフである。 非対向部におけるLi脱離量の放電レート特性を示すグラフである。 対向部におけるLi挿入量を示すグラフである。 非対向部におけるLi挿入量を示すグラフである。 非対向部におけるLi挿入量の充電レート特性を示すグラフである。 放電時におけるリチウムイオンの移動の流れを模式的に示す図である。 充電時におけるリチウムイオンの移動の流れを模式的に示す図である。
以下,本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の容量回復方法について,図面を参照して説明する。まず,本実施形態で用いたリチウムイオン二次電池100(以下,単に電池100とも言う)について説明する。
リチウムイオン二次電池100は,図1に示すように,電極体110と,これを収容する電池ケース180とを備える。この電池100は,ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両や,ハンマードリル等の電池使用機器に搭載される角型電池である。電池ケース180は,アルミニウムからなり,電池ケース本体181及び封口蓋182を有する。このうち,電池ケース本体181は,有底矩形箱形状をなしている。また,封口蓋182は,矩形板状であり,電池ケース本体181の開口を閉塞して,この電池ケース本体181に溶接されている。この封口蓋182には,矩形板状の安全弁197が封着されている。
電極体110は,正極板130,負極板120,及びセパレータ150を備えている。正極板130には,クランク状に屈曲した板状の正極集電部材191が溶接されている。また,負極板120には,クランク状に屈曲した板状の負極集電部材192が溶接されている。正極集電部材191及び負極集電部材192のうち,それぞれの先端に位置する正極端子部191A及び負極端子部192Aは,封口蓋182を貫通して蓋表面182Aから突出している。なお,正極端子部191Aと封口蓋182との間,及び,負極端子部192Aと封口蓋182との間には,それぞれ,電気絶縁性の樹脂からなる絶縁部材195が介在している。
セパレータ150は,ポリエチレンからなり,正極板130と負極板120との間に介在して,これらを離間させている。このセパレータ150には,リチウムイオンを有する電解液160が含浸されている。なお,電解液160は,例えば,エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを,体積比でEC:EMC=3:7に調整した混合有機溶媒に,溶質として六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を添加し,リチウムイオン濃度を1mol/lとした非水電解液である。
また,電極体110は,帯状の正極板130及び負極板120が帯状のセパレータ150を介して扁平形状に捲回されてなる捲回型である(図1参照)。詳細には,図1〜4に示すように,電極体110は,長手方向DAに延びる帯状の正極板130,負極板120,及びセパレータ150を長手方向DAに捲回することにより形成されている。この電極体110では,図4に示すように,セパレータ150を介して,正極板130の正極活物質層131と負極板120の負極活物質層121とが対向している。
正極板130は,図2に示すように,長手方向DAに延びる帯状で,アルミニウム箔からなる正極集電板138と,この正極集電板138の両主面上に,それぞれ長手方向DAに延びる帯状に配置された2つの正極活物質層131,131とを有している。正極活物質層131は,コバルト酸リチウム(LiCoO)からなる正極活物質137と,アセチレンブラックからなる導電材(図示しない)と,ポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなる結着材(図示しない)とを含んでいる。
また,負極板120は,図3に示すように,長手方向DAに延びる帯状で,銅箔からなる負極集電板128と,この負極集電板128の両主面128F,128F上に,それぞれ長手方向DAに延びる帯状に配置された2つの負極活物質層121,121とを有している。負極活物質層121は,黒鉛(グラファイト)からなる負極活物質127,及び,PVDFからなる結着材(図示しない)を含んでいる。
この負極活物質層121は,図3及び図4(図4は図3のA−A断面図)に示すように,セパレータ150を介して正極活物質層131と対向する対向部122と,セパレータ150を介して対向する正極活物質層131が存在しない非対向部123(後述する第1非対向部124及び第2非対向部125)とからなる。具体的には,負極活物質層121は,正極活物質層131に比べて大きな面積を有しており,非対向部123が対向部122の周囲に位置する形態となっている。なお,図4では,参考として,電極体110を形成したときの正極板130及びセパレータ150の位置を,二点鎖線で示している。
詳しく述べれば,非対向部123は,図3に示すように,負極活物質層121の幅方向DBの両端側にそれぞれ位置する2つの第1非対向部124,124と,負極活物質層121の長手方向DAの両端側に位置する2つの第2非対向部125,125とからなる。負極活物質層121における非対向部123(第1非対向部124及び第2非対向部125)と対向部122との境界の位置は,負極板120,セパレータ150及び正極板130を捲回して電極体110を形成したときに決まる。
ところで,従来,負極活物質層に非対向部を有するリチウムイオン二次電池では,充電時に正極活物質層から放出されたリチウムイオン(以下,単に「Li」とも表記する)の一部が,負極活物質層の非対向部に挿入されることがあった。また,負極活物質層の対向部(対向部の負極活物質)に挿入されているLiの一部が,非対向部(非対向部の負極活物質)に移動することがあった。ところが,この非対向部は,対向する正極活物質層が存在しないので,放電の際,非対向部からその内部にあるLiを放出させ難い。つまり,非対向部は,負極活物質層でありながら,放電に関与し難い。このため,非対向部に挿入されたLiの分だけ,放電の際に負極活物質層から放出しうるLi量が減少して,電池容量(放電容量)が低下してしまうことがあった。
これに対し,本実施形態のリチウムイオン二次電池100では,以下のような容量回復処理を行うことで,負極活物質層121の非対向部123にLiが挿入されたことにより低下した電池容量(放電容量)を回復させる。以下,本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池100の容量回復処理について説明する。
(容量回復処理)
容量回復処理では,リチウムイオン二次電池100を0.5C以下の低レートでSOCが0%となるまで放電させる。これにより,負極活物質層121の非対向部123に挿入されているLiの多くを脱離させ,正極活物質層131へ移動させることができる。言い換えれば,このような容量回復処理を行うことで,リチウムイオン二次電池100の使用に伴って,負極活物質層121の非対向部123(第1非対向部124及び第2非対向部125)に挿入されているLiを,効率良く,正極活物質層131に移動させることができる。正極活物質層131に移動したLiは,再び,充放電に寄与する。従って,本実施形態のリチウムイオン二次電池の容量回復方法によれば,負極活物質層121の非対向部123にLiが蓄積することにより低下した電池容量(放電容量)を,効率よく回復させることができる。
なお,このような容量回復処理は,リチウムイオン二次電池100が車両に搭載されている場合には,例えば車検毎など,定期的に行うことが望ましい。
ここで,充放電レートを示す1Cとは,定格容量値(公称容量値)の容量を有する電池を定電流放電して,1時間で放電終了となる電流値である。例えば,リチウムイオン二次電池の定格容量(公称容量)が5.0Ahである場合は,1C=5.0Aとなる。また,SOCとは,State Of Charge(充電状態,充電率)の略である。
(容量回復試験)
次に,上記のような容量回復処理を行うと非対向部123から正極活物質層131へLiが効率的に移動する理由を,実施形態のリチウムイオン二次電池100における負極活物質層121のLi挿入脱離反応を確認するために行った実験の結果(図5〜12参照)に基づいて説明する。
実験は,公知のin−situ 1D−XAFS法を用いて行った。また実験は,下記条件の下で行った。なお,この実験は,負極活物質層121の対向部122及び非対向部123におけるLi脱離量及びLi挿入量の充放電レート依存性を調べるための実験である。
〈実験条件〉
放射光施設:SPring−8 BL01B1
測定:透過法
ビームサイズ:縦200μm×横6mm
充放電装置:北斗電工製のHZ5000
二次元検出器:PILATUS
コンディショニング:低レートでの充放電サイクル2回
(放電挙動)
まず放電挙動を実験した。この実験では,SOC100%から0%になるまで,各レート(0.2C,1C,3C)にてCC放電(Constant Current放電)した。具体的には,コンディショニング後に0.2CでCC充電し,4.3V(上限電圧)に到達後,4.3Vで3時間のCCCV充電(Constant Current/Constant Voltage充電)をした。このときのOCV(Open Circuit Voltage)を,SOC100%と規定した。この状態から,下限電圧3.0V(SOC0%と規定する)まで,各レート(0.2C,1C,3C)にて放電した。その放電中において,in−situ 1D−XAFSスペクトルを測定した。
放電前および各レートでの放電後のCo−K XANESスペクトルを,図5,6に示す。負極活物質層121からLiが脱離するのにともなって,図5,6中の7718eV付近のショルダーピーク強度が減少している。これに着目する。なお,図5,6中,横軸は,照射するX線のエネルギーを,縦軸は,負極活物質層121の強度を示している。また,図5,6中,実線は,放電前を示し,破線は,0.2Cのレートでの放電後を示し,一点鎖線は,1Cのレートでの放電後を示し,二点鎖線は,3Cのレートでの放電後を示している。
図5に示すように,対向部122における放電後の強度は,放電レートにかかわらず同程度だけ,放電前の強度よりも低くなった。このことから,対向部122においては,放電レートに関わらずLiが脱離することがわかった。
これに対して,図6に示すように,非対向部123における放電後の強度は,各放電レートによって異なっていた。具体的には,放電レートが高いほど,強度変化は小さく(すなわち強度は高く),放電レートが低いほど,強度変化は大きかった(すなわち強度は低かった)。
図7は,非対向部123におけるリチウムイオンの脱離量の放電レート特性をまとめたグラフである。図7中,横軸は,放電レートを示し,縦軸は,同じ放電レートで放電した場合の対向部122の強度変化量に対する非対向部123の強度変化量を百分率で表したものである。すなわち,縦軸は,下記式によって示される非対向部123のLi脱離量(%)である。
非対向部の脱離量(%)=(非対向部の強度変化量/対向部の強度変化量)×100
図7に示すように,非対向部123におけるLi脱離量は,0.2Cでの放電時には,対向部122に比べて約70%となった。また,1Cでの放電時には,対向部122に比べて約20%となった。また,3Cでの放電時には,ほとんどLiが脱離しなかった。さらに,図7には,放電レートを0.5Cや0.1Cとして行った同様の実験の結果についても示している。図7に示すように,非対向部123におけるLi脱離量は,0.5Cでの放電時には,対向部122に比べて約30%となった。また,0.1Cでの放電時には,対向部122の脱離量とほとんど変わらない脱離量となった。
この図7に示す関係から,放電レートが0.5C以下の場合のLi脱離量の変化率(図中Aで示す範囲の傾き参照)は,放電レートが0.5Cより大きい場合のLi脱離量の変化率(図中Bで示す範囲の傾き参照)と比べて,かなり大きいことがわかる。すなわち,放電レートを0.5C以下とすることにより,非対向部123から多くのLiを脱離(抽出)できることがわかる。特に,放電レートを0.2C以下とすれば,7割以上のLiを抽出できるので,電池容量の回復にはより好ましいことがわかる。
このような結果となるのは,電解液中でのイオン抵抗が律速になっていることが原因であると考えられる。なぜなら,放電レートを上げると,電池100の過電圧が大きくなるため,イオン抵抗は高くなる。そのため,正極活物質層131から遠い非対向部123からLiが脱離し難くなったと考えられるからである。
(充電挙動)
次に,充電挙動を実験した。この実験では,SOCが0%から100%となるまで,各レート(0.2C,1C,3C)にてCC充電(Constant Current充電)した。具体的には,コンディショニング後,0.2CでCC放電(Constant Current放電)し,3.0Vでcut offした。このときのOCV(Open Circuit Voltage)を,SOC0%と規定した。この状態から,上限電圧4.3V(SOC100%と規定)まで,各種レート(0.2C,1C,3C)にて充電した。その充電中において,in−situ 1D−XAFSスペクトルを測定した。
充電前および各レートでの充電後のCo−K XANESスペクトルを,図8,9に示す。負極活物質層121へLiが挿入されるのにともなって,図8,9中の7718eV付近のショルダーピーク強度が増加している。これに着目する。なお,図8,9中,横軸は,照射するX線のエネルギーを,縦軸は,負極活物質層121の強度を示している。また,図8,9中,実線は,充電前を示し,破線は,0.2Cのレートでの充電後を示し,一点鎖線は,1Cのレートでの充電後を示し,二点鎖線は,3Cのレートでの充電後を示している。
図8に示すように,対向部122における充電後の強度は,充電レートにかかわらず同程度だけ,充電前の強度よりも高くなった。このことから,対向部122においては,充電レートに関わらずLiが挿入されることがわかった。
また,図9に示すように,非対向部123における充電後の強度も,充電レートにかかわらず同程度だけ,充電前の強度よりも高くなった。このことから,非対向部123においても,充電レートに関わらずLiが挿入されることがわかった。但し,非対向部123におけるLi挿入量は,対向部122におけるLi挿入量の約30%であった。この点について,図10に基づいて説明する。
図10は,非対向部123におけるリチウムイオンの挿入量の充電レート特性をまとめたグラフである。図10中,横軸は,充電レートを示し,縦軸は,同じ充電レートで充電した場合の対向部122の強度変化量に対する非対向部123の強度変化量を百分率で表したものである。すなわち,縦軸は,下記式によって示される非対向部123のLi挿入量(%)である。
非対向部の挿入量(%)=(非対向部の強度変化量/対向部の強度変化量)×100
図10に示すように,非対向部123におけるLi挿入量は,充電レートにかかわらず,対向部122に比べて約30%であった。
以上述べた図10に示す充電時の挙動および図7に示す放電時の挙動から,非対向部123においては,放電時には放電レートを上げるとLi脱離量が減少し,充電時には充電レートにかかわらず一定量のLi挿入量となることがわかる。また,対向部122においては,放電時であっても充電時であっても,充放電レートにかかわらず,一定量のLi脱離量又はLi挿入量となることがわかる。このことから,放電時には,負極活物質層121(対向部122又は非対向部123)から正極活物質層131までの距離によって値の異なる抵抗成分が律速となっており,充電時には,負極活物質層121(対向部122又は非対向部123)から正極活物質層131までの距離によって値の異ならない抵抗成分が律速となっていることがわかる。
このような結果を踏まえて,次に,上述のような違いが生じる理由について,図11,12に基づいて説明する。図11は,SOC100%の状態から放電した時のLiの移動を模式的に示した図である。図12は,SOC0%の状態から充電した時のLiの移動を模式的に示した図である。リチウムイオン二次電池100の内部抵抗には,正極活物質層131内又は負極活物質層121内を電荷が移動する際の電荷移動抵抗と,電解液中をリチウムイオンが移動する際のイオン抵抗(リチウムイオンの拡散移動抵抗)とが主に含まれる。
ここで,従来から電荷移動抵抗にはSOC依存性があり,イオン抵抗にはSOC依存性がないことが知られている。このことと,上述した実験の結果を踏まえて考えれば,電荷移動抵抗は,SOCが低い時(例えば0%の時)には高く,SOCが高くなるにつれて低くなると考えられる。具体的な電荷移動抵抗とイオン抵抗との関係としては,例えば,SOCが0%から25%程度までの間は,電荷移動抵抗がイオン抵抗よりも高くなり,SOCが25%程度から100%までの間は,電荷移動抵抗がイオン抵抗よりも低くなると考えられる。このように考えれば,SOCが0%から25%程度までの間は,図12に示すように,電荷移動抵抗がLiの移動の律速となり,SOCが25%程度から100%までの間は,図11に示すように,イオン抵抗がLiの移動の律速となる。言い換えれば,リチウムイオンが多い状態と,少ない状態とで律速過程が異なるということである。
そしてこのような関係に基づけば,例えば,SOCが50%以上など,Liが多い状態から放電する場合には,図11に示すように,イオン抵抗が律速となっている。このイオン抵抗は,放電レートの上昇に伴う電池100の過電圧の増大によって高くなる。そのため,放電レートの上昇につれて,正極活物質層131から遠い非対向部123では,Li脱離量が減少するのである。
一方,SOC0%の状態など,Liが少ない状態から充電を開始する場合には,図12に示すように,電荷移動抵抗が律速となっている。電気移動抵抗は,充電レートの上昇により過電圧が大きくなっても変わらない。そのため,充電レートにかかわらず,非対向部123へのLi挿入量は変わらないのである。
よって上述の容量回復処理を行うにあたっては,0.5C以下の電流値で放電する前に,SOCを予め定めた値以上に調整する必要がある。この予め定めた値は,イオン抵抗が律速となっている値である。本実施形態では,予め定めた値として50%を採用している。すなわち本実施形態では,放電前のSOCが50%未満である場合には,SOCが50%以上となるまで充電する。なお,このSOCを調整する処理を,SOC調整処理という。
このようにSOCを調整することで,本実施形態では,Liの移動をイオン抵抗律速とする。そしてこのような状況下で,0.5C以下の低レートで放電をすることによって,他のレートで放電した場合よりも多くのLiを非対向部123から脱離させる。なお,放電前のSOCが50%以上である場合には,SOC調整処理を行う必要はない。また,SOC調整処理を行うにあたっては,リチウムイオン二次電池100の電池電圧値を,所望のSOCに対応する電池電圧値(端子間電圧値)にすればよい。
また,本実施形態のリチウムイオン二次電池100の容量を回復するにあたっては,SOCが100%となるまで充電した後,容量回復処理として,0.2Cで5時間放電し,3Cで20分充電するという充放電サイクルを,3サイクル以上繰り返すことが望ましい。このようなかたちで容量回復処理を行えば,非対向部123に含まれるLiのほぼ全てを脱離させることができるからである。
以上詳細に説明したように,本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100の容量回復方法では,SOCを50%以上とした後,0.5C以下の電流値でSOCが0%となるまで放電する容量回復処理を行う。よって,図7に示すように,従来よりも多くのリチウムイオンを非対向部123から正極活物質層131へ効率よく移動させることが可能となる。
以上において,本発明を実施形態に即して説明したが,本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で,適宜変更して適用できることは言うまでもない。例えば,実施形態では,捲回型の発電要素(電極体110)を有する電池100を例示したが,積層型の発電要素を有する電池などにも,本発明の技術的思想を適用できる。また上記実施形態では,角型の電池ケース180を有する電池100を例示したが,円筒型の電池ケースを有する電池などにも,本発明の技術的思想を適用できる。
また実施形態では,容量回復処理は,リチウムイオン二次電池100が車両に搭載されている場合には,例えば車検の際に行うことが望ましいと述べた。これに対して,車両が,リチウムイオン二次電池100の容量低下を検知して,自動的に容量回復処理を行うように構成してもよい。すなわち,車両が,リチウムイオン二次電池100の容量低下を検知する検知部と,検知部からの信号に基づいてリチウムイオン二次電池100の充放電を制御する充放電制御部(例えばECU)と,を備え,検知部によりリチウムイオン二次電池100の容量低下が検知された場合に,容量回復処理を行うよう構成してもよい。なお,リチウムイオン二次電池100の容量低下は,電池容量を直接測定することによって検知するものであっても,非対向部123のLi量を測定して,その測定値に基づいて検知するものであってもよい。
100…リチウムイオン二次電池
110…電極体
120…負極板
121…負極活物質層
122…対向部
123…非対向部
127…負極活物質
128…負極集電板
130…正極板
131…正極活物質層
137…正極活物質
138…正極集電板
150…セパレータ
160…電解液

Claims (4)

  1. 正極集電板,及び,正極活物質を含み前記正極集電板上に配置された正極活物質層,を有する正極板と,
    負極集電板,及び,負極活物質を含み前記負極集電板上に配置された負極活物質層,を有する負極板と,
    前記正極板と前記負極板との間に介在するセパレータと,
    前記セパレータに含侵された電解液と,を備え,
    前記負極活物質層は,
    前記セパレータを介して前記正極活物質層と対向する対向部と,
    前記セパレータを介して前記正極活物質層と対向しない非対向部と,を有しているリチウムイオン二次電池の容量回復方法であって,
    SOCを50%以上とした後,0.5C以下の電流値で放電する容量回復処理を行うことを特徴とするリチウムイオン二次電池の容量回復方法。
  2. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の容量回復方法であって,
    前記容量回復処理では,SOCが0%となるまで放電する
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池の容量回復方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のリチウムイオン二次電池の容量回復方法であって,
    前記容量回復処理では,0.2C以下の電流値で放電する
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池の容量回復方法。
  4. 請求項3に記載のリチウムイオン二次電池の容量回復方法であって,
    SOCを100%とした後,前記容量回復処理として,0.2Cで5時間放電し,その後,3Cで20分充電するという充放電サイクルを,3サイクル以上繰り返す
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池の容量回復方法。
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