JP2014126984A - セキュリティカード用転写原版、セキュリティカード用転写原版の製造方法、セキュリティカードおよびセキュリティカードの製造方法。 - Google Patents
セキュリティカード用転写原版、セキュリティカード用転写原版の製造方法、セキュリティカードおよびセキュリティカードの製造方法。 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】本発明は、金属基板の一方の表面上に、平面部とレンチキュラーレンズ形成部とを有する平板状のセキュリティカード用転写原版であって、上記レンチキュラーレンズ形成部が、複数本が並列に配置された直線状凹曲面部と、隣り合う上記直線状凹曲面部の間に形成される隔壁部とを有することを特徴とするセキュリティカード用転写原版を提供することにより上記目的を達成する。
【選択図】図2
Description
また、本発明のセキュリティカード用転写原版を用いることにより、セキュリティカードを一括形成することができる。このとき、カード表面の所望の位置にレンチキュラーレンズを精度よく形成することができるだけでなく、上記平面部の転写面を平坦化することができ、さらに、カード全体としての厚さの均一化を図ることができるため、寸法精度の高いセキュリティカードを作製することができる。
さらにまた、上記レンチキュラーレンズを構成する半円柱形レンズを介してカード基材に文字、記号、図柄等の情報を印字することができる。上記半円柱形レンズは所望の位置に精度良く形成されていることから、カード基材における正確な位置に印字することが可能となる。このため、観察角度に応じて、上記レンチキュラーレンズを介して異なる画像を明瞭に出現させることができ、視認性の高いセキュリティカードを作製することが可能となる。
なお、本発明において、視認画像上に線状に出現する不要な画像のことを、「線状ノイズ」と称する場合がある。
また、従来からレンチキュラーレンズの転写原版の製造方法として、MEMSやエレクトロフォーミング、金属切削、レーザー照射による方法等が一般的に用いられているが、これらの方法と比較して、製造が容易且つ安価であるだけでなく、レーザー光の照射跡の残存や溶融物の飛散により表面の平滑性が損なわれたり、隔壁部の変形等が生じる等の不具合の発生が少ない。このため、精度の高いセキュリティカード用転写原版を製造することができる。
また、本発明によれば、上記レンズ間溝部の幅を所定の範囲内となるように調整することにより、上記レンチキュラーレンズを介して画像部を視認する際に、視認される画像上に線状ノイズ等が出現することを抑制し、視認性に優れたセキュリティカードとすることができる。
また、一括形成によりレンチキュラーレンズシートの厚さを精度の高いものとすることができるため、カード全体の厚さの均一化を図ることができる。これにより、寸法精度の高いセキュリティカードを生産性良く作製することができる。
さらに、転写工程において、寸法精度および配置精度が高いレンチキュラーレンズが形成されるため、レンチキュラーレンズを介して画像部を観察する際に、観察角度に応じて画像部の異なる情報を明瞭に表示することができる。
この様に、寸法精度が高く、視認性に優れたセキュリティカードを容易かつ安価に作製することが可能となる。
また、セキュリティカード用転写原版の製造方法としてエッチング法を用いることにより、レーザー照射等を用いる従来の転写原版の製造方法よりも、容易で安価且つ精度良くセキュリティカード用転写原版を作製することができる。
さらに、本発明のセキュリティカードは、レンチキュラーレンズを介して出現する画像部を視認する際に、観察角度によって出現する画像を異なるものとすることができ、視認画像上に線状ノイズ等が出現して画像形状が損われることを防止できるため、視認性に優れたセキュリティカードとすることができる。
なお、以下の説明において、本発明のセキュリティカード用転写原版のことを、単に「カード用原版」と略する場合がある。
まず、本発明のセキュリティカード用転写原版について説明する。本発明のセキュリティカード用転写原版は、金属基板の一方の表面上に、平面部とレンチキュラーレンズ形成部とを有する平板状のセキュリティカード用転写原版であって、上記レンチキュラーレンズ形成部が、複数本が並列に配置された直線状凹曲面部と、隣り合う上記直線状凹曲面部の間に形成される隔壁部とを有することを特徴とするものである。
図1から図3に例示されるように、本発明のセキュリティカード用転写原版10は、平板状の金属基板1の一方の表面上に、平面部2とレンチキュラーレンズ形成部3とを有するものである。また、上記レンチキュラーレンズ形成部3は、複数本が並列に配置された直線状凹曲面部4と、隣り合う直線状凹曲面部4の間に形成される隔壁部5とを有するものである。
通常、ICカードや各種証明カード等のセキュリティカードにおいては、その大きさが国際規格(例えばISO7816)等で規定されており、カードの大きさ、形状、厚さ等について高い精度が求められている。
本発明のカード用原版において、上記レンチキュラーレンズ形成部は、その形状が高精度なものであることから、転写により得られるレンチキュラーレンズについても精度の高いものとすることができる。また、上記平面部についても表面平滑性の高いものであるため、得られるシート平坦部を平坦性の高いものとすることができる。
さらに、本発明のカード用原版を押し当てた状態でカード全体が加熱加圧されることにより、上記カード用原版表面の凹凸形状が転写されて、カード表面に上述したレンチキュラーレンズ等の凹凸形状を一括形成することができる。このため、得られるカードはその全体の厚さを均一なものとすることができる。
この様に、本発明のカード用原版により、セキュリティカードを安価で容易に作製できるだけでなく、得られるカードを寸法精度の高いものとすることができる。
以下、本発明のカード用原版について、各部位ごとに説明する
本発明における金属基板は、一方の表面上に、平面部とレンチキュラーレンズ形成部とを有するものである。
上記金属基板に用いられる金属の種類としては、特に限定されるものではないが、ステンレス鋼、鉄、銅、アルミニウム、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケル合金、ニオブ、タンタル、ジルコニウム、コバルト合金、クロム合金、モリブデン合金、タングステン合金等の金属が好ましく、中でもステンレス鋼が好ましい。金属の中でも耐久性に優れており、エッチング等の加工がしやすく、安価だからである。
金属基板の厚さを上記範囲内とすることが好ましい理由については、以下の通りである。
本発明のカード用原版の製造方法として、例えば、当該金属基板にフォトリソグラフィによるパターニングを行い、その後エッチングを行う方法を用いる場合、その過程において金属基板にマスクを介して紫外線等の露光を行うことによりパターンが複製される。このとき、金属基板とマスクとを真空密着させることによって、安定したパターンを得ることが必要である。そこで、金属基板の厚さを上記範囲内とすることにより、上記真空密着を安定的に行うことが可能となる。
一方、金属基板の厚さが上記範囲より薄いと、カードの作製の際に本発明のカード用原版が変形しやすく、耐久性が不足する場合がある。
なお、金属基板の大きさ(面積)としては、所望のセキュリティカードの大きさに応じて適宜設定することができる。
本発明におけるレンチキュラーレンズ形成部とは、金属基板の一方の表面上に形成されるものであり、複数本が並列に配置された直線状凹曲面部と、隣り合う上記直線状凹曲面部の間に形成される隔壁部とを有するものである。
なお、上記レンチキュラーレンズ形成部は、上述した金属基板の表面が直接、直線状凹曲面部および隔壁部の形状に成形されてなるものである。
本発明における直線状凹曲面部は、セキュリティカードを作製する際に転写されて半円柱形レンズを形成する部分である。また、複数本の半円柱形レンズが並列に配置されることにより、1つのレンチキュラーレンズが形成される。
直線状凹曲面部の幅が上記範囲よりも大きいと、フォトリソグラフィによりカード用原版を製造する場合に直線状凹曲面部の高さも相対的に大きくなる。そのため、転写により形成される半円柱形レンズおよびレンチキュラーレンズの高さも大きくなり、規格等で決められたカードの厚さを超えてしまう場合がある。
一方、上記範囲よりも小さいと、フォトリソグラフィによりカード用原版を製造する場合に、パターニングに際して解像度の安定性が確保できず、直線状凹曲面部の形状のばらつきが大きくなる可能性がある。そのため、転写により形成される半円柱形レンズの形状にもばらつきが生じ、レンチキュラーレンズを介して画像部を視認する際に、画像の均一性が確保できない場合がある。
なお、直線状凹曲面部の幅とは、直線状凹曲面部の短尺方向の側面間の長さを指し、図3においてaで示される部分をいう。
なお、以降の説明において、特段の記載が無い限り、本発明のカード用原版の各構成部位における測定方法は、各構成部位を測定ヘッドに向けて載置し、上記測定方法と同様の方法を用いて測定されたものとする。
直線状凹曲面部のピッチ幅が上記範囲よりも大きいと、隣り合う直線状凹曲面部の配置間隔が大きくなり、セキュリティカード上に形成される半円柱形レンズの配置間隔も大きくなる。そのため、個々の半円柱形レンズが視覚的に目立つようになり、カードの外観上好ましくない場合がある。一方、上記範囲よりも小さいと、上記直線状凹曲面部の幅も小さくなってしまい、転写により半円柱形レンズを形成する際にレンズ形状が欠損してしまう場合がある。
なお、直線状凹曲面部のピッチ幅とは、隣り合う直線状凹曲面部の中心間の距離をいい、図3においてbで示される部分をいう。
以下、その理由について図を例示して説明する。
上述したように、直線状凹曲面部は転写されて半円柱形レンズを形成する部位である。すなわち、上記直線状凹曲面部の曲率により、半円柱形レンズの頂部の曲率も定まるものである。
ここで、例えば、上記直線状凹曲面部の曲率が大きいと、形成される半円柱形レンズの曲率も大きいものとなる。すなわち、上記半円柱形レンズは曲率半径が小さい形状となる。
この場合、図8(a)で例示されるように、半円柱形レンズ13を透過したレーザー光Z1およびZ2はレンチキュラーレンズシート11内に焦点Fを有してしまい、カード基材12まで到達することができず、カード基材12において印字が行えない可能性がある。
このとき、レーザー光の焦点をカード基材に有するためには、レンチキュラーレンズシートの厚さを薄くする必要があり、当該シートの強度が低下する可能性がある。
この場合、図8(b)で例示されるように、半円柱形レンズ13を透過したレーザー光Z1およびZ2は、カード基材12を越えた位置に焦点Fを有するため、上記カード基材12において印字が行えない可能性がある。
このとき、カード基材に焦点が位置するようにレンチキュラーレンズシートの厚さを大きくする方法も考えられる。しかし、実際にレーザー光の届く範囲は決まっていることから、上記焦点Fまで十分にレーザー光が届かず、また、焦点Fにおけるレーザー光の強度が低下すると推量される。そのため、カード基材に明瞭に印字することが困難となる場合がある。
また、レンチキュラーレンズシートの厚さを大きくすると、セキュリティカード全体の厚さも大きくなるため、国際規格等で規定される寸法形状のカードを作製することができない場合がある。
上記直線状凹曲面部の曲率半径としては、10μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、中でも30μm〜90μmの範囲内であることが好ましく、特に50μm〜80μmの範囲内であることが好ましい。
なお、直線状凹曲面部の曲率半径とは、図3においてcで示される部分をいう。
直線状凹曲面部の深さが上記範囲よりも大きいと、転写により形成される半円柱形レンズのレンズ厚が大きくなる。すなわち、レンチキュラーレンズのレンズ厚も大きくなるため、国際規格等で決められたカード全体の厚みを超えてしまう可能性がある。一方、上記範囲よりも小さいと、転写により形成される半円柱形レンズが所望のレンズ厚とならず、画像情報の表示を切り替えるレンズとしての機能を十分発揮できない場合がある。
また、直線状凹曲面部の深さが上記範囲外となると、セキュリティカードの作製において、レーザー光の照射によりカード基材へ画像の印字を行う場合、半円柱形レンズを透過したレーザー光がカード基材において焦点を結べず、所望の位置に印字が行えない可能性がある。
なお、直線状凹曲面部の深さとは、直線状凹曲面部の最下点から後述する隔壁部の頂部(最頂点)までの長さをいい、図3においてdで示される部分をいう。
また、直線状凹曲面部の長尺方向の長さとしては特に限定されるものではなく、金属基板の大きさおよび所望のレンチキュラーレンズの大きさに応じて適宜選択されるものである。
本発明における隔壁部とは、隣り合う上記直線状凹曲面部の間に形成されるものである。なお、上記隔壁部も上記金属基板の表面上に直線状に形成されるものであり、その数は直線状凹曲面部の数に応じて決まるものである。
上記隔壁部の断面形状としては、図4(a)で例示されるように通常、金属基板の底面に対して上記隔壁部の側面が直角を成す形状であるが、図4(b)および(c)で例示されるように、鈍角を成す形状(テーパー形状)であってもよい。上記隔壁部の両側面がなす角度(図4(b)および(c)中のθ)の大きさとしては、5°〜120°の範囲内が好ましく、中でも10°〜90°の範囲内が好ましく、特に15°〜45°の範囲内が好ましい。
上記隔壁部の両側面が上記範囲内の角度を成すことにより、転写の際にカード用原版からカードが離型しやすくなるからである。
なお、「レンチキュラーレンズを介して表示される画像上に線状ノイズ等が出現」する現象および当該現象が生じる要因については、後述する「C.セキュリティカード」の項で詳細に説明するため、ここでの説明は省略する。
上述の現象の発生を防止するためには、レンズ間溝部の底幅を小さくする必要があり、そのためには、隔壁部の頂部の幅を小さくすることが好ましい。
隔壁部の頂部の幅が上記範囲よりも小さいと、上記隔壁部が決壊して上述した直線状凹曲面部の深さにばらつきが生じるため、転写により形成される半円柱形レンズおよびレンチキュラーレンズがレンズとしての機能を有さない場合がある。一方、上記範囲よりも大きいと、上記レンズ間溝部の底幅も大きくなるため、レンチキュラーレンズを介して画像部を観察する際に、表示画像上に線状ノイズ等が出現し、視認性が損なわれる場合がある。
なお、隔壁部の頂部の幅とは、隔壁部の頂部に有する平面のうち短尺方向の長さをいい、図3および図4においてeで示される部分をいう。
また、図4(b)で例示されるように、金属基板の表面に対して隔壁部の側面が鈍角を成す場合は、上記隔壁部の頂部に有する平面における短尺方向の長さを隔壁部の幅とする。
さらに、図4(c)で例示されるように、隔壁部の頂部が曲率を有するものであり、直線状凹曲面部と隔壁部の頂部の曲面とが連続した形状で、隔壁部の頂部の曲面の区分される位置が明確でない場合は、非接触法の測定により作成されたグラフにおいて直線状凹曲面部と隔壁部の頂部の曲面とが形成する曲面の変曲点を特定する。すなわち、対象曲面において直線状凹曲面部および隔壁部の短尺方向の断面が形成する曲線の曲率の符号が変化する点の位置を、直線状凹曲面部と隔壁部の頂部とが区分される位置とし、上記変曲点における短尺方向の長さを隔壁部の幅とする。ここで、短尺方向の断面が形成する曲線から曲率を算出する一つの方法としては、上記曲線を微小区間に分け、曲率を算出する微小区間における上記曲線を構成する測定データに対し最小二乗法を用いて円弧を当てはめ、得られた円弧の半径から曲率を得る方法が例示できる。
なお、上記変曲点に直線部が接している場合は直線部も直線状凹曲面部の一部とする。
上記隔壁部の頂部の曲率半径としては、2.5μm〜10.0μmの範囲内であることが好ましく、中でも2.5μm〜7.5μmの範囲内であることが好ましい。特に2.5μm〜5.0μmの範囲内であることが好ましい。
なお、隔壁部の頂部の曲率半径とは、図3においてRで示される部分をいう。
なお、上記最頂点とは、隔壁部の頂部が曲率を有する場合に、湾曲面のうち最も高い位置をいう。
本発明における平面部とは、金属基板の一方の表面上に有するものである。また、上記平面部は上述したレンチキュラーレンズ形成部を有さない領域をいい、上述した金属基板の表面が直接、平面部の形状に形成されてなるものである。
上記文字図柄転写部における文字や図柄等の線幅は、80μm〜500μm程度の大きさであることが好ましい。また、上記文字図柄転写部の大きさとしては、特に限定されるものではなく、目的とするセキュリティカードの大きさ等に応じて適宜設定することができる。なお、平面部上の文字図柄転写部の個数は、1つであっても良く、複数あっても良い。
本発明のカード用原版は平板状であり、その厚さは上述した金属基板の厚さに応じて適宜設定されるものであるが、例えば、0.05mm〜10mmの範囲内が好ましく、中でも0.2mm〜5mmの範囲内が好ましい。
本発明のカード用原版の厚さを上記範囲内とすることが好ましい理由については、上述した「1.金属基板」の項で説明した理由と同様であるため、ここでの説明は省略する。
なお、上記カード用原版の厚さとは、カード用原版の底面から上述した平面部までの高さを言う。
上記カード用原版の十点平均表面粗度(Rz)については、Rz=0.05μm〜1.5μmの範囲内であることが好ましく、中でもRz=0.1μm〜0.5μmの範囲内であることが好ましい。
上記十点平均表面粗度は、光干渉式の非接触表面粗さ計を用いて測定した値である。具体的には、菱化システム(株)製のバートスキャンR3300H Liteを使い、プロファイル範囲を+/−5ミクロンとして測定することにより得られる。
また、金属基板上のレンチキュラーレンズ形成部の数が複数の場合、多面付け態様のカード原版とすることができる。すなわち、1回の製造の際に上記態様のカード用原版1枚に付き、複数枚のセキュリティカードを作製することができる。
さらに、上記直線状凹曲面部の長尺方向は、目的とするセキュリティカードの長尺方向、すなわち、上記カードをカードリーダーに通して磁気情報を読み取る方向と同じ方向であることが好ましい。上記カードをカードリーダーに通す際に、上記レンチキュラーレンズが障害となる場合があるからである。
本発明のカード用原版の製造方法としては、金属基板の一方の表面上に平面部とレンチキュラーレンズ形成部とを直接形成することができる方法であれば特に限定されないが、中でも、後述する「B.セキュリティカード用転写原版の製造方法」の項で説明する方法を用いることが好ましい。
次に、本発明のセキュリティカード用転写原版の製造方法について説明する。本発明のセキュリティカード用転写原版の製造方法は、金属基板の一方の表面上に、平面部とレンチキュラーレンズ形成部とを有し、上記レンチキュラーレンズ形成部が、複数本が並列に配置された直線状凹曲面部と、隣り合う上記直線状凹曲面部の間に形成される隔壁部とを有する平板状のセキュリティカード用転写原版の製造方法であって、上記金属基板上に直線状の開口部を有するレジスト層を形成するレジスト層形成工程と、上記レジスト層を介して上記金属基板をエッチングし、上記金属基板上に上記直線状凹曲面部および上記隔壁部を形成するエッチング工程と、を有することを特徴とするものである。
図5に例示されるように、まず、平板状の金属基板1aを準備する(図5(a))。次に、レジスト層形成工程として、金属基板1aの一方の表面上にレジスト膜7aを成膜し(図5(b))、マスク8を介してレジスト膜7aを露光および現像することにより(図5(c))、パターン状のレジスト層7を形成する(図5(d))。上記レジスト層7において、複数本の開口部8が直線状凹曲面部の配列に相当するパターンで並列に形成されている。
次に、エッチング工程として、レジスト層7をマスクとして、金属基板1aに対してエッチング液を用いてエッチングを行い、直線状凹曲面部4および隔壁部(図示せず)が形成され(図5(e))、続いてレジスト層7を剥離することにより、金属基板1の表面上に直線状凹曲面部4および隔壁部5を有するレンチキュラーレンズ形成部3が形成された平板状のセキュリティカード用転写原版10が得られる(図5(f))。なお、金属基板1上の、レンチキュラーレンズ形成部3が形成されていない領域が、平面部2となる。
また、別の方法としてレーザー光により直接描画する方法(以下、「レーザー法」と称する場合がある。)が用いられる。レーザー法を用いて転写原版を作製する場合、上述の方法よりも多品種小ロット用の転写原版の作製には適しているが、レーザー光の照射部分において照射跡の残存や溶融された基板材料等の飛散が発生し、転写原版の表面の平滑性が損なわれる場合がある。また、レーザーの照射熱により転写原版の全域が加熱されるため、隔壁部の欠損や変形等が生じる場合がある。
そのため、このような転写原版により作製されるセキュリティカードは、レンチキュラーレンズの表面に凹凸形状やレンズ厚の異なる部分が生じ、レンチキュラーレンズを介してカード上の画像を視認すると、形状が損なわれた不鮮明な画像が形成され、視認性が低下する場合がある。
以下、本発明のカード用原版の製造方法について、各工程を順に説明する
本発明におけるレジスト層形成工程について説明する。本発明におけるレジスト層形成工程とは、上記金属基板上に直線状の開口部を有するレジスト層を形成する工程である。
具体的には、金属基板上にレジスト材料を塗布してレジスト膜を成膜し、所望の位置に直線状の開口部を有するようにレジストパターンの形成を行い、レジスト層を形成する工程である。
液状レジストおよびドライフィルムレジストの材料としては、一般的にフォトリソグラフィで用いられるものが挙げられる。なお、レジスト材料が液状である場合、金属基板上にレジスト材料を塗布しレジスト膜を成膜する方法として、スピンコート法、ブレードコート法、デイッピング法等の一般的な方法を用いることができる。
なお、レジストパターンを形成する前のレジスト膜の厚さについても、上記レジスト層の厚さと同様である。
上記開口部の幅については、直線状凹曲面部の形状に応じて適宜設定することができる。また、上記開口部の並列間隔、本数等については、後述するエッチング工程において形成される直線状凹曲面部のピッチ幅、本数等に応じて適宜選択することができる。
なお、本工程における露光条件および現像条件については、一般的なフォトリソグラフィにおける条件を用いることができる。
本発明におけるエッチング工程とは、上記レジスト層を介して上記金属基板をエッチングし、上記金属基板上に上記直線状凹曲面部および上記隔壁部を形成する工程である。
本工程では、レジスト層の開口部から露出する金属基板の表面が、エッチング液によりエッチングされることにより、直線状凹曲面部および隔壁部が形成されるものである
なお、通常、本工程において形成される隔壁部の頂部は曲率を有さず、平面を有するものである。
従来、上記文字図柄転写部を転写原版上に形成する場合、レーザー法が用いられている。しかし、上記方法の場合、レーザー光が照射された箇所の照射跡の残存や溶融物の飛散が生じることや、レーザー光の照射により未照射領域も加熱されることで、文字図柄転写部の形状が変形して鮮明に表示されないといった問題がある。
本発明では文字図柄転写部もエッチングにより形成することにより、上述の問題を生じることなく、より精細なものとすることが可能となる。また、セキュリティカードを作製する際に上記文字図柄転写部の形状を損なうことなく転写することができ、転写された文字等の品質が良好となる。
なお、本工程において形成される上記文字図柄転写部については、上述した「A.セキュリティカード用転写原版 1.金属基板 (2)平面部」の項で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明は少なくとも、レジスト層形成工程とエッチング工程とを有するものであるが、その他の工程を有していても良い。その他の工程としては、例えば、金属基板の表面を整面するための酸系水溶液あるいはアルカリ系水溶液による処理工程、エッチング工程後にレジスト層を除去するレジスト層除去工程や、エッチング工程後にカード用原版の表面を研磨する研磨工程等を挙げることができる。
以下、上述した工程のうち、研磨工程について説明する。
また、本工程により、カード用原版の表面を光沢面とすることができ、転写により作製されるセキュリティカードの表面に光沢性を付与することができる。
なお、本工程は、隔壁部の頂部の表面のみに対して行っても良く、レンチキュラーレンズ形成部および平面部を有する金属基板表面の全面に対して行っても良い。
隔壁部が研磨される割合を上記範囲とすることにより、カード用原版の表面を光沢面とすることができ、また、隔壁部の頂部を曲面とすることができるからである。
本工程後の上記カード用原版の十点平均表面粗度(Rz)については、上述した「A.セキュリティカード用転写原版」の項で説明した内容と同様である。さらに、光沢面の程度としては、#400以上の砥粒で研磨した時の光沢を有することが好ましい。
次に、本発明のセキュリティカードについて説明する。本発明のセキュリティカードは、表面に画像部を有するカード基材と、上記カード基材の上記画像部が形成された側の表面に配置されるレンチキュラーレンズシートとを有し、上記レンチキュラーレンズシート上には、シート平坦部およびレンチキュラーレンズが形成され、上記レンチキュラーレンズが、複数本が並列に配置された半円柱形レンズと、隣り合う上記半円柱形レンズの間に形成されたレンズ間溝部とを有するセキュリティカードであって、上記レンズ間溝部の底幅が5μm〜20μmの範囲内であり、上記レンチキュラーレンズと上記画像部とが平面視上に重なるように配置されており、観察角度によって上記レンチキュラーレンズを介して視認される上記画像部が異なることを特徴とするものである。
なお、本発明のセキュリティカードにおいて、図6のX方向を短尺方向、図6のY方向を長尺方向およびカードの読み取り方向とする。
図6および図7で例示されるように、本発明のセキュリティカード20は、カード基材12と、カード基材12上に形成されるレンチキュラーレンズシート11とを有するものである。カード基材12は画像部18(画像部18aおよび画像部18bを構成要素として含む。)を有しており、レンチキュラーレンズシート11は、シート平坦部15とレンチキュラーレンズ16とを有している。
レンチキュラーレンズ16は、複数本が並列に配置された半円柱形レンズ13と、隣接する半円柱形レンズ13の間に形成されるレンズ間溝部14とを有するものである。また、上記レンチキュラーレンズシート11は、カード基材12の画像部18が形成された側の表面に配置されているものであり、上記画像部18は、半円柱形レンズ13の下側に位置し、レンチキュラーレンズ16と平面視上に重なるように配置されているものである。
なお、図6においては、画像部18の表示を省略している。
また、上記レンズ間溝部の底幅は所定の範囲内の大きさとなるように調整されており、レンチキュラーレンズを介して表示される画像上に線状ノイズ等が出現することを抑制し、画像の表示が阻害されるのを防ぐことができる。このように、視認性に優れたセキュリティカードとすることができる。
所定の角度からセキュリティカードを視認する際、カード基材における画像部はレンチキュラーレンズを介して視認される。しかし、レンズ間溝部の底幅が大きい場合、レンズ間溝部の表面の屈折率と上記レンズ間溝部の底幅との関係から、レンズ間溝部を介して上記画像部が形成されていない領域や、レンチキュラーレンズを介して視認させようとしている画像部以外の領域(これらを非画像部領域とする場合がある。)も視認することとなる。このため、観察者は、レンチキュラーレンズを介して視認されるべき画像部の像と、レンズ間溝部を介して視認される非画像部領域とを同時に視認することになる。
このとき、上記非画像部領域は、上述のように視認される画像上に線状ノイズ等として出現するため、視認される画像が損なわれ、画像全体として不鮮明なものとして認識される。
そこで、本発明においては、上記レンズ間溝部の底幅の大きさを所定の範囲内となるように調整することにより、上記現象の発生を防止するものである。
以下、本発明のセキュリティカードについて、構成ごとに説明する。
本発明におけるレンチキュラーレンズシートとは、上記カード基材の上記画像部が形成された側の表面に配置されるものである。
また、上記レンチキュラーレンズシート上には、シート平坦部およびレンチキュラーレンズが形成され、上記レンチキュラーレンズが、複数本が並列に配置された半円柱形レンズと、隣り合う上記半円柱形レンズの間に形成されたレンズ間溝部とを有するものである。
さらに、上記レンズ間溝部の底幅が所定の範囲内であるものである。
本発明におけるレンチキュラーレンズは、複数本が並列に配置された半円柱形レンズと、隣り合う上記半円柱形レンズの間に形成されたレンズ間溝部とを有するものである。また、上記レンズ間溝部の底幅が所定の範囲内であるものである。
上記レンチキュラーレンズにおける半円柱形レンズの幅としては、通常、使用するカード用原版における直線状凹曲面部の幅と同様の大きさを有するものであり、20μm〜200μmの範囲内であることが好ましく、中でも40μm〜120μmの範囲内であることが好ましく、特に50μm〜70μmの範囲内であることが好ましい。
半円柱形レンズの幅を上記範囲内とする理由については、上述した「A.セキュリティカード用転写原版 1.金属基板 (1)レンチキュラーレンズ形成部 (a)直線状凹曲面部」の項で説明した内容と同様である。
なお、半円柱形レンズの幅とは、半円柱形レンズの短尺方向の長さをいい、図7においてfで示される部分をいう。
なお、以降の説明において、特段の記載が無い限り、本発明のセキュリティカードの各構成部位の測定方法についても、同様の方法を用いて測定されたものとする。
上記半円柱形レンズの曲率半径としては、通常、使用するカード用原版における直線状凹曲面部の曲率半径と同様の大きさを有するものであり、10μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、中でも30μm〜90μmの範囲内であることが好ましく、特に50μm〜80μmの範囲内であることが好ましい。
なお、半円柱形レンズの曲率半径とは、図7においてgで示される部分をいう。
半円柱形レンズのレンズ厚を上記範囲内とすることが好ましい理由については、上述した「A.セキュリティカード用転写原版 1.金属基板 (1)レンチキュラーレンズ形成部 (a)直線状凹曲面部」の項で説明した内容と同様である。
なお、レンチキュラーレンズのレンズ厚とは、レンチキュラーレンズの最頂点からレンズ間溝部の最下点までの長さをいい、図7においてhで示される部分をいう。
本発明におけるレンズ間溝部は、底幅が所定の範囲内であることを特徴とするものである。
レンズ間溝部の底幅としては、通常、使用するカード用原版における隔壁部の頂部の幅と同様の大きさを有するものであり、5μm〜20μmの範囲内であることが好ましく、中でも5μm〜15μmの範囲内であることが好ましく、特に5μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。
レンズ間溝部の底幅を上記範囲内とすることが好ましい理由については、上述した、「A.セキュリティカード用転写原版 1.金属基板 (1)レンチキュラーレンズ形成部 (b)隔壁部」の項で説明した理由の他に、レンズ間溝部の底幅が小さいことでレンズ間溝部の形状が不安定となり、透過する画像にばらつきが生じる等の理由がある。
なお、レンズ間溝部の底幅とは、図7においてiで示される部分をいう。
レンズ間溝部の底部の曲率半径としては、通常、使用するカード用原版における隔壁部の頂部の幅と同様の大きさを有するものであり、2.5μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、中でも2.5μm〜7.5μmの範囲内であることが好ましく、特に2.5μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。
上記レンチキュラーレンズにおいて配置される半円柱形レンズのピッチ幅としては、通常、使用するカード用原版における直線状凹曲面部のピッチ幅と同様の大きさを有するものであり、例えば、30μm〜200μm以下の範囲内であることが好ましく、中でも50μm〜130μmの範囲内であることが好ましく、特に60μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。
半円柱形レンズのピッチ幅を上記範囲内とすることが好ましい理由については、上述した、「A.セキュリティカード用転写原版 1.金属基板 (1)レンチキュラーレンズ形成部 (a)直線状凹曲面部」の項で説明した理由と同様である。
なお、上記半円柱形レンズのピッチ幅とは、隣接する半円柱形レンズの中心間の長さをいい、図7においてjで示される部分である。
また、上記レンチキュラーレンズの大きさとしては、半円柱形レンズの大きさおよび本数等に応じて適宜設定されるものであり、使用するカード用原版のレンチキュラーレンズ形成部と同様の大きさとなるものである。
本発明におけるシート平坦部上とは、レンズキュラーレンズシート上の、レンチキュラーレンズが形成されていない領域である。
なお、上記文字図柄部については、上述した「A.セキュリティカード用転写原版 1.金属原版 (2)平面部」の項で説明した文字図柄転写部と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明におけるレンチキュラーレンズシートの材料としては、カード用原版を用いて転写する際に上記カード用原版表面の凹凸形状に追従できる柔軟性を有するものが好ましく、加熱により軟化する材料、すなわち熱可塑性樹脂であることが好ましい。また、透明性を有することが好ましい。
このような材料としては、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、セルロースエステル、フッ化ポリマー、ポリアセタール、ポリオレフィン、アラミド、フッ素樹脂、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)、PLA(ポリ乳酸)等を用いることができ、中でもポリカーボネートを用いることが好ましい。
レンチキュラーレンズシートの厚さが上記範囲よりも大きいと、国際規格等により規定されるカードの厚さを超えてしまう場合があり、一方、上記範囲よりも小さいと、カードの強度が得られない場合がある。
なお、レンチキュラーレンズシートの厚さとは、後述するカード基材と接する面から、レンチキュラーレンズの最頂部までの長さをいう。
本発明におけるカード基材は、表面に画像部を有するものである。
本発明における画像部は、文字や記号、絵柄等の情報を有するものである。また、上記画像部は上述したレンチキュラーレンズと平面視上に重なるように配置されるものである。そのため、上記画像部の大きさとしては、レンチキュラーレンズに覆われた領域を超えない大きさであることが好ましい。また、レンチキュラーレンズの下側に位置する画像部は、通常2種類の異なる画像部分で構成されるが、2種類以上の画像部分を有していても良い。
上記レーザー光の種類としては、後述する発色材料により吸収されるものであればよく、例えばガスレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー、ファイバーレーザー、面発光レーザー等の波長700nm〜1300nmの赤外線を発する光源を挙げることができる。
なお、レーザー光の照射角度や照射時間等の条件については、所望の画像部が印字できるものであれば特に限定されるものではない。
本発明におけるカード基材に用いられる材料としては、一般的なセキュリティカードの基材として用いられる樹脂材料を挙げることができる。なお、上記カード基材に用いられる材料は透明性を有するものであっても良く、有しないものであっても良い。
このような材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、アラミド、ポリイミド、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)、PLA(ポリ乳酸)等を用いることができる。中でも、ポリカーボネートが好ましい。
上記画像部の形成方法としてレーザー光を用いる場合、上記発色材料としては、レーザー光を吸収する材料であれば良く、例えば、カーボンブラック、チタンブラック、黒色酸化鉄、雲母等を用いることができ、中でもカーボンブラックが好ましい。
カード基材の厚さが上記範囲よりも大きいと、国際規格等により規定されるセキュリティカードの厚さを超えてしまう場合があり、一方、上記範囲よりも小さいと、セキュリティカードの強度が得られない場合がある。
本発明のセキュリティカードにおいて、レンチキュラーレンズが占める面積の割合としては、セキュリティカードの大きさや、カード基材上の画像部の大きさ等によって適宜選択されるものであるが、例えば、セキュリティカードの全体面積を100%とした時に1%〜30%程度の割合を占めることが好ましい。
本発明のセキュリティカードの用途としては、視認性および偽造防止性が求められる分野に用いることが可能であり、例えば、クレジットカード等の個人情報管理カード、ICカード、各種証明カード、政府文書等の機密性を要する情報媒体に用いることが可能である。
本発明のセキュリティカードの製造方法としては、上述した形態を有することができる方法であれば特に限定されないが、中でも、上述した「A.セキュリティカード用転写原版」の項で説明したカード用原版を用いて製造することが好ましい。
なお、本発明のセキュリティカードの製造方法については、「D.セキュリティカードの製造方法」の項で説明するため、ここでの説明は省略する。
次に、本発明のセキュリティカードの製造方法について説明する。本発明のセキュリティカードの製造方法は、画像部を有するカード基材と、上記カード基材の上記画像部が形成された側の表面に配置されるレンチキュラーレンズシートとを有し、上記レンチキュラーレンズシートが、シート平坦部およびレンチキュラーレンズを有し、上記レンチキュラーレンズが、複数本が並列に配置された半円柱形レンズを少なくとも有するものであり、上記レンチキュラーレンズと上記画像部とが平面視上に重なって配置されるセキュリティカードの製造方法であって、金属基板の一方の表面上に、平面部とレンチキュラーレンズ形成部とを少なくとも有し、上記レンチキュラーレンズ形成部が、少なくとも複数本の直線状凹曲面部が並列に配置されたものである平板状のセキュリティカード用転写原版を準備する準備工程と、シート基材の表面に上記セキュリティカード用転写原版を転写して、上記シート平坦部および上記レンチキュラーレンズを有する上記レンチキュラーレンズシートを一括形成する転写工程と、を有することを特徴とするものである。
まず、準備工程として、平面部2およびレンチキュラーレンズ形成部3を有するセキュリティカード用転写原版10を準備する(図10(a))。上記レンチキュラーレンズ形成部3は、少なくとも複数本が並列に配置された直線状凹曲面部4を有するものである。なお、図10におけるセキュリティカード用転写原版10では、レンチキュラーレンズ形成部3は直線状凹曲面部4の他に、頂部に曲率を有する隔壁部5を含むものとする。
次に、転写工程として、カード基材12とシート基材11aとをこの順で積層し、セキュリティカード用転写原版10を上記シート基材11aに押し当てて加熱加圧し、セキュリティカード用転写原版10のレンチキュラーレンズ形成部3および平面部2を上記シート基材11a上に転写する(図10(b))。これにより、レンチキュラーレンズ16およびシート平坦部15を有するレンチキュラーレンズシート11が形成される(図10(c))。
なお、上記レンチキュラーレンズ16は複数本が並列に配置された半円柱形レンズ13を少なくとも有するものである。また、本工程において上記隔壁部5の反転形状であるレンズ間溝部14も形成されるものとする。
上記カード基材12に対して上記半円柱形レンズ13を介してレーザー光Z1およびZ2を照射すると、上記カード基材12に含有される発色材料が炭化され(図10(d))、カード基材12に文字や記号、絵柄等の情報が印字された画像部18(画像部18aおよび画像部18bを構成要素として含む。)が形成される(図10(e))。
これにより、目的とするセキュリティカード20を製造することができる。
この様に、寸法精度が高く、視認性に優れたセキュリティカードを容易かつ安価に作製することが可能となる。
本発明における準備工程とは、金属基板の一方の表面上に、平面部とレンチキュラーレンズ形成部とを少なくとも有し、上記レンチキュラーレンズ形成部が、少なくとも複数本の直線状凹曲面部が並列に配置されたものである平板状のセキュリティカード用転写原版を準備するものである。
本発明における転写工程は、シート基材の表面に上記セキュリティカード用転写原版を転写して、上記シート平坦部および上記レンチキュラーレンズを有する上記レンチキュラーレンズシートを一括形成するものである。
上記シート基材の材料および厚さ等については、「C.セキュリティカード 1.レンチキュラーレンズシート(3)レンチキュラーレンズシート」の項で説明したレンチキュラーレンズシートの材料および厚さ等と同様であるため、ここでの説明は省略する。
シート基材単体を使用する場合、レンチキュラーレンズシートを単体として得ることができ、後工程で所望のカード基材上に貼り合せることができる。一方、シート基材およびカード基材の積層体を使用する場合、レンチキュラーレンズシートおよびカード基材が一体となったものとして得ることができる。
なお、上記カード基材については、「C.セキュリティカード」の項で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。また、上記カード基材は、予め画像部を有するものであってもよく、後述する印字工程において画像部が形成されるものであってもよい。
熱プレス機を用いる方法としては、まず、熱プレス機の上盤にカード用原版を設置し、熱プレス機の下盤にシート基材を設置する。次に加熱および加圧しながら上記カード用原版をシート基材に押し当て、所望の時間保持した後に、上記熱プレス機の上盤を解放する。シート基材上に上記カード用原版が押し当てられた状態で冷却し、その後上記カード用原版を離型することにより、シート基材上に上記カード用原版表面の凹凸形状を転写し、レンチキュラーレンズシートとすることができる。
また、本工程における加熱条件としては、カード用原版表面の凹凸形状を転写できる程度にシート基材の材料を十分に軟化させることができる温度であれば特に限定されるものではない。加熱温度としては、例えば200℃程度が好ましい。
さらに、加熱時間としては、加圧条件および加熱条件によって適宜設定されるものであり、例えば20分程度であることが好ましい。
本工程における冷却時間としては、特に限定されるものではない。なお、短時間で急冷すると、シート基材とカード用原版との熱収縮率が異なるため、得られるレンチキュラーレンズシートが所望の形状とならない場合や、表面の平滑性が損なわれる場合がある。
本発明のセキュリティカードの製造方法は、上述した準備工程および転写工程を少なくとも有するものであるが、必要に応じてその他の工程を有するものであっても良い。
以下、本発明におけるその他の工程について説明する。
本発明は、上記転写工程の後、上記レンチキュラーレンズと平面視上に重なるように、上記カード基材に上記画像部を形成する印字工程を有することが好ましい。なお、当該印字工程とは、図10において(d)および(e)で例示されるものである。
本発明では、上述した転写工程において寸法精度および配置精度が高いレンチキュラーレンズが形成されるため、本工程においてレンチキュラーレンズと平面視上に重なる位置に正確に印字することができる。
なお、レーザー光の照射条件等については、所望の画像部が描画できる条件であれば特に限定されない。
なお、本工程において形成される上記画像部については、上述した「C.セキュリティカード」の項で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明におけるその他の工程としては、上述の印字工程の他に、転写工程において得られるレンチキュラーレンズシートとカード基材とを貼り合せる積層工程等が挙げられる。
本発明により得られるセキュリティカードは、画像部を有するカード基材と、上記カード基材の上記画像部が形成された側の表面に配置されるレンチキュラーレンズシートとを有し、上記レンチキュラーレンズシートが、シート平坦部およびレンチキュラーレンズを有し、上記レンチキュラーレンズが、複数本が並列に配置された半円柱形レンズを少なくとも有するものである。中でも、上記レンチキュラーレンズが、半円柱形レンズの他にレンズ間溝部を有するもの、すなわち、上述した「C.セキュリティカード」の項で説明したセキュリティカードと同様であることが好ましい。
また、本発明により得られるセキュリティカードは、シート平坦部に文字図柄部を有するものであってもよい。
(セキュリティカード用転写原版の作製)
<レジスト層形成工程>
カード用原版に使用する金属基板として、板厚0.5mm、300mm角サイズの圧延材料であるSUS304材を準備した。上記金属基板の一方の表面を、アルカリ脱脂(NaOH水溶液5%、60℃)、硫酸電解(硫酸水溶液5%、常温、電流密度dk=3)、塩酸ディップ(塩酸水溶液10%、常温)により整面処理を行った。
次に、整面処理を行った金属基板の表面に、カゼイン含有ネガレジストを使用し、スピンコーターにてコーティングを行い、10μm〜15μm程度の厚さを有するフォトレジスト層を形成した。
次に、平行光露光機を使い、マスクを介して紫外線照射によるパターン露光を行った後、40℃の温水で現像を行いフォトレジスト層をパターン形成した。
上記マスクについては、上述した金属基板のサイズ内でレンチキュラーレンズを形成するために、カード1枚当たりに、85mm×50mm程度の外形を有するデザインを具備し、且つ、そのカード内に縦および横のサイズが各々20mm程度となる矩形のレンチキュラーレンズ形成部を、得られるセキュリティカードにおいてレンチキュラーレンズを左下部に配置できるように具備した。なお、レンチキュラーレンズ形成部以外の領域は平面部とした。
当該パターニング面に対して、フォトレジスト層をパターン形成した後、エッチングを行うことにより、直線状凹曲面部および隔壁部を有するレンチキュラーレンズ形成部および平面部の形状を得た。
上記マスクによるレンチキュラーレンズ形成部の設計については、上述のようにコーティングされたレジスト層の解像度およびエッチング条件等に依存するため、マスクのパターンのみではレンズ形状は決まらない。このため、最終的に得られたエッチング後の形状で、マスクのパターン形状およびエッチング条件の検証を行った。
エッチング後の形状としては、隔壁部の頂部の幅、直線状凹曲面部の幅、深さ、ピッチ幅および底部の曲率半径の大きさが、加工形状として主に制御できるものと想定して加工した。
検証の結果、上記隔壁部の頂部の幅5μm〜20μmの範囲に対して、5μmごとに段階的に変えた形状が得られた。
また、その他の直線状凹部曲面部の形状については、浸漬時間やスプレー噴射圧力などのエッチング条件によって、10μmごとに段階的に変えた形状が得られた。
上述の工程を経た複数枚の金属基板について、隔壁部の頂部に曲率を形成するため当該金属基板を処理時間等の条件を変えて硝酸5%水溶液に浸漬して酸洗した後、バフ研磨の#400で光沢面に処理した。これにより、隔壁部の頂部の曲率2.5μm〜10μmに対して、1μm〜2μmごとに段階的に変えることができた。
上述の一連の工程を経て、複数枚の本発明のカード用原版を得た。
(セキュリティカードの作製)
<転写工程>
カーボンブラックを含有したカード基材(厚さ50μm〜100μm)と、レンチキュラーレンズシートとしてポリカーボネートを主成分としたシート基材(厚さ50μm〜100μm)との積層体を予め準備した。
実施例1により得られたカード用原版を平面プレス機に装着し、当該積層体に対して200℃で20分、1kg/cm2でプレスを行った後、30分程度冷却を行い、シート基材が硬化する温度まで低下させた。
冷却後、平面プレス機を開放し、上記シート基材からカード用原版を離脱させた。この実施により、上述のシート基材上に上記カード用原版表面の凹凸形状が転写され、シート平坦部およびレンチキュラーレンズを有し、上記レンチキュラーレンズが、複数本が並列に配置された半円柱形レンズおよびレンズ間溝部とを有するレンチキュラーレンズシートを形成することができた。
続いて、レンチキュラーレンズシート上において、レンチキュラーレンズを構成する半円柱形レンズに対してYAGレーザー照射を行い、画像部の印字を行った。この実施により、カード基材上に画像部を形成することができ、観察角度に応じて上記画像部の視認画像が異なる目的のセキュリティカードを作製することができた。
2 … 平面部
3 … レンチキュラーレンズ形成部
4 … 直線状凹曲面部
5 … 隔壁部
6 … 文字図柄転写部
10 … セキュリティカード用転写原版(カード用原版)
11 … レンチキュラーレンズシート
11a … シート基材
12 … カード基材
13 … 半円柱形レンズ
14 … レンズ間溝部
15 … シート平坦部
16 … レンチキュラーレンズ
17 … 文字図柄部
18、18a、18b … 画像部
20 … セキュリティカード
Claims (11)
- 金属基板の一方の表面上に、平面部とレンチキュラーレンズ形成部とを有する平板状のセキュリティカード用転写原版であって、
前記レンチキュラーレンズ形成部が、複数本が並列に配置された直線状凹曲面部と、隣り合う前記直線状凹曲面部の間に形成される隔壁部とを有することを特徴とするセキュリティカード用転写原版。 - 前記平面部に文字図柄転写部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のセキュリティカード用転写原版。
- 前記隔壁部の頂部の幅が5μm〜20μmの範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセキュリティカード用転写原版
- 前記隔壁部の頂部が曲率を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のセキュリティカード用転写原版。
- 金属基板の一方の表面上に、平面部とレンチキュラーレンズ形成部とを有し、前記レンチキュラーレンズ形成部が、複数本が並列に配置された直線状凹曲面部と、隣り合う前記直線状凹曲面部の間に形成される隔壁部とを有する平板状のセキュリティカード用転写原版の製造方法であって、
前記金属基板上に直線状の開口部を有するレジスト層を形成するレジスト層形成工程と、
前記レジスト層を介して前記金属基板をエッチングし、前記金属基板上に前記直線状凹曲面部および前記隔壁部を形成するエッチング工程と、を有することを特徴とするセキュリティカード用転写原版の製造方法。 - 前記エッチング工程の後に、前記レジスト層を除去した前記金属基板に対し、酸系処理液を用いて研磨を行う研磨工程を有することを特徴とする請求項5に記載のセキュリティカード用転写原版の製造方法。
- 表面に画像部を有するカード基材と、前記カード基材の前記画像部が形成された側の表面に配置されるレンチキュラーレンズシートとを有し、
前記レンチキュラーレンズシート上には、シート平坦部およびレンチキュラーレンズが形成され、
前記レンチキュラーレンズが、複数本が並列に配置された半円柱形レンズと、隣り合う前記半円柱形レンズの間に形成されたレンズ間溝部とを有するセキュリティカードであって、
前記レンズ間溝部の底幅が5μm〜20μmの範囲内であり、
前記レンチキュラーレンズと前記画像部とが平面視上に重なるように配置されており、観察角度によって前記レンチキュラーレンズを介して視認される前記画像部が異なることを特徴とするセキュリティカード。 - 前記レンズ間溝部の底部が曲率を有することを特徴とする請求項7に記載のセキュリティカード。
- 画像部を有するカード基材と、前記カード基材の前記画像部が形成された側の表面に配置されるレンチキュラーレンズシートとを有し、
前記レンチキュラーレンズシートが、シート平坦部およびレンチキュラーレンズを有し、
前記レンチキュラーレンズが、複数本が並列に配置された半円柱形レンズを少なくとも有するものであり、
前記レンチキュラーレンズと前記画像部とが平面視上に重なって配置されるセキュリティカードの製造方法であって、
金属基板の一方の表面上に、平面部とレンチキュラーレンズ形成部とを少なくとも有し、前記レンチキュラーレンズ形成部が、少なくとも複数本の直線状凹曲面部が並列に配置されたものである平板状のセキュリティカード用転写原版を準備する準備工程と、
シート基材の表面に前記セキュリティカード用転写原版を転写して、前記シート平坦部および前記レンチキュラーレンズを有する前記レンチキュラーレンズシートを一括形成する転写工程と、を有することを特徴とするセキュリティカードの製造方法。 - 前記転写工程の後、前記レンチキュラーレンズと平面視上に重なるように、前記カード基材に前記画像部を形成する印字工程を有するものであることを特徴とする請求項9に記載のセキュリティカードの製造方法。
- 前記準備工程により準備される前記セキュリティカード用転写原版が、前記平面部に文字図柄転写部を有するものであることを特徴とする請求項9または請求項10に記載のセキュリティカードの製造方法。
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