JP2014126287A - 空気調和システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空気調和システム(1)では、蒸気圧縮式冷房運転時において、蒸気圧縮式冷房運転及び自然循環式冷房運転のいずれもが運転可能な運転条件である場合には、蒸気圧縮式冷房運転の現在の消費電力と自然循環運転に切り換えた場合に予測される消費電力とを比較し、蒸気圧縮式冷房運転及び自然循環式冷房運転のうち消費電力のいずれか小さいほうの冷房運転を行う。
【選択図】図6
Description
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気調和システム1の概略構成図である。
室内ユニット5a、5bは、上記のように、建物の室内等に設置されている。室内ユニット5a、5bは、冷媒連絡管6、7を介して、互いが並列に接続されるとともに室外ユニット2に接続されており、室外ユニット2との間で冷媒回路10を構成している。尚、ここでは、室内ユニット5a、5bが2台であるが、3台以上の室内ユニットが並列に接続されていてもよい。
室内流量調節弁51aは、開度調節されることで室内熱交換器53aを流れる冷媒の流量を調節する流量調節弁である。室内流量調節弁51aは、室内熱交換器53aの液側の端部に接続された室内ユニット液冷媒管54aに設けられている。そして、室内ユニット5aは、室内ユニット液冷媒管54aの室内流量調節弁51aの液側の端部に近い側の端部が、液冷媒連絡管6に接続されている。
室内熱交換器53aは、蒸気圧縮式暖房運転時には圧縮機21によって圧縮された冷媒を放熱させ、蒸気圧縮式冷房運転時及び自然循環式冷房運転時には室内流量調節弁51aによって流量調節された冷媒を蒸発させる熱交換器である。室内熱交換器53aは、空調対象となる空間の室内空気を加熱源又は冷却源として、冷媒の蒸発又は放熱を行うようになっている。室内熱交換器53aの液側の端部は、上記のように、室内ユニット液冷媒管54aに接続されており、室内熱交換器53aのガス側の端部は、室内ユニットガス冷媒管55aに接続されている。室内ユニット5aは、室内ユニットガス冷媒管55aの室内熱交換器53aのガス側の端部から遠い側の端部が、ガス冷媒連絡管7に接続されている。
また、室内ユニット5aには、各種のセンサが設けられている。具体的には、室内熱交換器53aには、室内熱交換器53aの液側の端部における冷媒の温度を検出する室内熱交液側温度センサ61aと、室内熱交換器53aのガス側の端部における冷媒の温度を検出する室内熱交ガス側温度センサ62aとが設けられている。また、室内ユニット5aには、室内ユニット5aが空調対象とする室内空間における室内空気の温度を検出する室内温度センサ63aが設けられている。
室外ユニット2は、上記のように、建物の屋上等に設置されている。室外ユニット2は、冷媒連絡管6、7を介して、室内ユニット5a、5bに接続されており、室内ユニット5a、5bとの間で冷媒回路10を構成している。尚、ここでは、室外ユニット2が1台であるが、2台以上の室外ユニットが並列に接続されていてもよい。
圧縮機21は、蒸気圧縮式暖房運転時及び蒸気圧縮式冷房運転時に冷媒を圧縮する機構である。ここでは、圧縮機21は、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素(図示せず)を圧縮機用モータ22によって回転駆動する密閉式構造になっている。そして、圧縮機用モータ22は、インバータ等によって周波数(回転数)を多段階に変更できるようになっている。圧縮機21は、吸入側に吸入冷媒管28が接続されており、吐出側に吐出冷媒管29が接続されている。ここで、吸入冷媒管28は、圧縮機21の吸入側と冷暖切換機構23とを接続する冷媒管である。吐出冷媒管29は、圧縮機21の吐出側と冷暖切換機構23とを接続する冷媒管である。
冷暖切換機構23は、冷媒回路10内における冷媒の流れの方向を切り換えるための機構である。冷暖切換機構23は、蒸気圧縮式冷房運転時及び自然循環式冷房運転時には、室外熱交換器24を冷媒の放熱器として、かつ、室内熱交換器53a、53bを室外熱交換器24において放熱した冷媒の蒸発器として機能させる冷房運転状態への切り換えを行うことができる。すなわち、冷暖切換機構23は、吐出冷媒管29と室外熱交換器24のガス側の端部とを接続するとともに、吸入冷媒管28と室内熱交換器53a、53bのガス側の端部とを接続することができる(図1の冷暖切換機構23の実線を参照)。また、冷暖切換機構23は、蒸気圧縮式暖房運転時には、室内熱交換器53a、53bを冷媒の放熱器として、かつ、室外熱交換器24を室内熱交換器53a、53bにおいて放熱した冷媒の蒸発器として機能させる暖房運転状態への切り換えを行うことができる。すなわち、冷暖切換機構23は、吐出冷媒管29と室内熱交換器53a、53bのガス側の端部とを接続するとともに、吸入冷媒管28と室外熱交換器24のガス側の端部とを接続することができる(図1の冷暖切換機構23の破線を参照)。冷暖切換機構23は、ここでは、吸入冷媒管28、吐出冷媒管29、室外ユニット第1ガス冷媒管32、及び、室外ユニット第2ガス冷媒管33に接続された四路切換弁からなる。ここで、室外ユニット第1ガス冷媒管32は、冷暖切換機構23と室外熱交換器24のガス側の端部とを接続する冷媒管である。室外ユニット第2ガス冷媒管33は、ガス冷媒連絡管7及び室内ユニットガス冷媒管55a、55bを介して、冷暖切換機構23と室内熱交換器53a、53bのガス側の端部とを接続する冷媒管である。尚、冷暖切換機構23は、四路切換弁に限定されるものではなく、例えば、複数の電磁弁を組み合わせる等によって、上記と同様の冷媒の流れの方向を切り換える機能を有するように構成したものであってもよい。
室外熱交換器24は、蒸気圧縮式暖房運転時には室外流量調節弁26によって減圧された冷媒を蒸発させ、蒸気圧縮式冷房運転時には圧縮機21によって圧縮された冷媒を放熱させ、自然循環式冷房運転時には圧縮機バイパス機構27によって圧縮機21をバイパスした冷媒を放熱させる熱交換器である。室外熱交換器24は、室外ユニット2が配置された空間の室外空気を加熱源又は冷却源として、冷媒の蒸発又は放熱を行うようになっている。ここで、室外熱交換器24は、室外ユニット2が室内ユニット5a、5bよりも上方に配置されているため、室内熱交換器53a、53bよりも上方に配置されていることになる。すなわち、室内熱交換器53a、53bは、室外熱交換器24よりも下方に配置されている。室外熱交換器24の液側の端部は、室外ユニット液冷媒管34に接続されており、室内熱交換器53aのガス側の端部は、上記のように、室外ユニット第1ガス冷媒管32に接続されている。ここで、室外ユニット液冷媒管34は、液冷媒連絡管6、及び、室内流量調節弁51a、51bを含む室内ユニット液冷媒管54a、54bを介して、室外熱交換器24の液側の端部と室内熱交換器53a、53bの液側の端部とを接続する冷媒管である。
レシーバ25は、冷媒回路10において発生する余剰冷媒を溜めることができるように室外ユニット液冷媒管34に設けられた容器である。レシーバ25の出入口のうち蒸気圧縮式冷房運転時及び自然循環式冷房運転時の入口は、室外ユニット液冷媒管34のうち室外熱交換器24の液側の端部に近い側の室外ユニット第1液冷媒管34aに接続されており、レシーバ25の出入口のうち蒸気圧縮式冷房運転時及び自然循環式冷房運転時の出口は、室外ユニット液冷媒管34のうち液冷媒連絡管6に近い側の室外ユニット第2液冷媒管34bに接続されている。
室外流量調節弁26は、ここでは、室外ユニット液冷媒管34のうちレシーバ25の蒸気圧縮式冷房運転時及び自然循環式冷房運転時の出口側の部分に位置する室外ユニット第2液冷媒管34bに設けられている。
また、室外ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、室外ユニット2には、室外空気の温度を検出する室外温度センサ65が設けられている。また、圧縮機21の吸入側には、圧縮機21に吸入される冷媒の圧力を検出する吸入圧力センサ66が設けられており、圧縮機21の吐出側には、圧縮機21から吐出される冷媒の圧力を検出する吐出圧力センサ67が設けられている。
冷媒連絡管6、7は、空気調和システム1を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
空気調和システム1は、室内側制御部58a、58bと室外側制御部37とから構成される制御部8によって、室外ユニット2及び室内ユニット5a、5bの各機器の制御を行うことができるようになっている。すなわち、室内側制御部58a、58bと室外側制御部37との間を接続する伝送線81とによって、上記の蒸気圧縮式冷房運転や自然循環式冷房運転等を含む空気調和システム1全体の運転制御を行う制御部8が構成されている。
次に、空気調和システム1の動作について、図3〜図5を用いて説明する。空気調和システム1は、室内の暖房を行う運転として、蒸気圧縮式暖房運転を行うことが可能である。また、空気調和システム1は、室内の冷房を行う運転として、蒸気圧縮式冷房運転及び自然循環式冷房運転を切り換えて行うことが可能である。
蒸気圧縮式暖房運転時には、図3に示すように、冷暖切換機構23が暖房運転状態に切り換えられる。
蒸気圧縮式冷房運転時には、図4に示すように、冷暖切換機構23が冷房運転状態に切り換えられる。
自然循環式冷房運転時には、図5に示すように、冷暖切換機構23が冷房運転状態に切り換えられる。
上記の空気調和システム1では、蒸気圧縮式冷房運転時及び自然循環式冷房運転時において、室内温度センサ63a、63bによって検出される室内温度Trを、利用者がリモコン等の入力装置によって設定した目標室内温度Trtに近づけるための冷房能力制御を行うようにしている。
蒸気圧縮式冷房運転時における冷房能力制御は、主として、圧縮機21の容量制御、室外ファン35の風量制御、室内流量調節弁51a、51bの開度制御、及び、室内ファン56a、56bの風量制御によって行われる。
自然循環式冷房運転時における冷房能力制御は、主として、室内流量調節弁51a、51bの開度制御、及び、室内ファン56a、56bの風量制御によって行われる。
従来の空気調和システムでは、自然循環式冷房運転を安定的に行うことができる運転条件では、自然循環式冷房運転によって室内の冷房を行い、自然循環式冷房運転を安定的に行うことができない運転条件になると、蒸気圧縮式冷房運転に切り換えて室内の冷房を行うようにしている。
まず、ステップST1において、制御部8は、自然循環式冷房運転時において、冷房能力が不足しているかどうかを判定する。ここでは、室内温度Trの変化に基づいて冷房能力が不足しているかどうかを判定するようにしている。具体的には、自然循環式冷房運転時における冷房能力制御によって、室内流量調節弁51a、51bの開度が上限開度まで大きくなり、室内ファン56a、56bの風量(回転数)が最大回転数まで大きくなっているにもかかわらず、室内温度Trが目標室内温度Trtよりも高い場合には、冷房能力が不足しているものと判定する。このことは、自然循環式冷房運転が、その冷房能力範囲の上限まで達していることを意味する。そして、自然循環式冷房運転時において冷房能力が不足している場合には、ステップST2の処理に移行する。
次に、ステップST3、ST4において、制御部8は、所定時間tsが経過した後に、自然循環式冷房運転が可能かどうかを判定する。ここでは、室内温度Tr及び室外温度Ta(ここでは、室外温度センサ65によって検出される空気の温度)に基づいて自然循環式冷房運転が可能かどうかを判定するようにしている。具体的には、室内温度Trと室外温度Taとの温度差ΔTが所定温度差ΔTs以上である場合には、自然循環式冷房運転が可能な運転条件になっているものと判定する。このことは、蒸気圧縮式冷房運転及び自然循環式冷房運転のいずれもが運転可能な運転条件になっていることを意味する。そして、蒸気圧縮式冷房運転時において、蒸気圧縮式冷房運転及び自然循環式冷房運転のいずれもが運転可能な運転条件である場合には、ステップST5の処理に移行する。
上記の実施形態においては、圧縮機21を運転して行う蒸気圧縮式冷房運転と圧縮機21を停止した状態で行う自然循環式冷房運転とを切り換えて室内の冷房を行うことが可能な空気調和システムの例として、図1〜図6に示す空気調和システム1を挙げて説明した。
<A>
上記の実施形態及び変形例1の構成において、例えば、図9及び図10に示す空気調和システム1のように、液冷媒連絡管6を通じて室外ユニット2から室内ユニット5a、5bに液冷媒を送る際の液冷媒連絡管6内の液シール状態を良好に保つために、過冷却熱交換器41及び過冷却バイパス冷媒管42を設けるようにしてもよい。ここでは、過冷却熱交換器41は、蒸気圧縮式冷房運転時におけるレシーバ25の出口側に位置する室外ユニット第2液冷媒管34bの室外流量調節弁26と液冷媒連絡管6との間の部分に設けられており、液冷媒を液冷媒連絡管6に送る前にさらに放熱させる熱交換器である。過冷却熱交換器41は、ここでは、二重管型熱交換器やプレート型熱交換器からなり、放熱側流路41aを流れる冷媒と蒸発側流路41bを流れる冷媒とが熱交換するようになっている。放熱側流路41aには、室外ユニット第2液冷媒管34bを流れる冷媒が流れるようになっている。蒸発側流路41bには、過冷却バイパス冷媒管42を流れる冷媒が流れるようになっている。すなわち、過冷却熱交換器41は、過冷却バイパス冷媒管42を流れる冷媒によって室外ユニット第2液冷媒管34bを流れる冷媒の放熱を行わせる熱交換器となっている。過冷却バイパス冷媒管42は、室外ユニット第2液冷媒管34bを流れる冷媒の一部を分岐して吸入冷媒管28に送るための冷媒管である。そして、過冷却バイパス冷媒管42には、過冷却熱交換器41の蒸発側流路41bの入口寄りの部分に、過冷却流量調節弁43が設けられている。過冷却流量調節弁43は、過冷却バイパス冷媒管42を流れる冷媒の流量を調節する弁である。
また、例えば、ここでは図示しないが、冷暖切換機構23を省略して、吐出冷媒管29と室外ユニット第1ガス冷媒管32とを接続し、かつ、室外ユニット第2ガス冷媒管33と吸入冷媒管28とを接続することによって、冷房専用の空気調和システムにしてもよい。
10 冷媒回路
21 圧縮機
24 室外熱交換器
35 室外ファン
51a、51b 室内流量調節弁(流量調節弁)
53a、53b 室内熱交換器
56a、56b 室内ファン
Claims (3)
- 圧縮機(21)、室外熱交換器(24)、流量調節弁(51a、51b)、室内熱交換器(53a、53b)が接続されることによって構成された冷媒回路(10)を有しており、前記圧縮機を運転することによって前記圧縮機、前記室外熱交換器、前記流量調節弁、前記室内熱交換器の順に冷媒を循環させる蒸気圧縮式冷房運転と、前記圧縮機を停止した状態で前記室外熱交換器、前記流量調節弁、前記室内熱交換器の順に冷媒を循環させる自然循環式冷房運転とを切り換えて室内の冷房を行うことが可能な空気調和システムにおいて、
前記蒸気圧縮式冷房運転時において、前記蒸気圧縮式冷房運転及び前記自然循環式冷房運転のいずれもが運転可能な運転条件である場合には、前記蒸気圧縮式冷房運転の現在の消費電力と前記自然循環式冷房運転に切り換えた場合に予測される消費電力とを比較し、前記蒸気圧縮式冷房運転及び前記自然循環式冷房運転のうち前記消費電力のいずれか小さいほうの冷房運転を行う、
空気調和システム(1)。 - 前記室外熱交換器(24)に室外空気を供給するための室外ファン(35)と、前記室内熱交換器(53a、53b)に室内空気を供給するための室内ファン(56a、56b)とがさらに設けられており、
前記蒸気圧縮式冷房運転の現在の消費電力は、前記圧縮機(21)の現在の周波数、前記室外ファンの現在の回転数、及び、前記室内ファンの現在の回転数に基づいて得られる電力値であり、
前記自然循環式冷房運転に切り換えた場合に予測される消費電力は、前記室外ファンの最大回転数、及び、前記室内ファンの最大回転数に基づいて得られる電力値である、
請求項1に記載の空気調和システム(1)。 - 前記自然循環式冷房運転時において、冷房能力が不足している場合には、前記蒸気圧縮式冷房運転に切り換える、
請求項1又は2に記載の空気調和システム(1)。
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