JP6507598B2 - 空調システム - Google Patents

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本発明は、空調システム、より具体的には、ポンプが循環させる循環流体から空調装置の熱源機に冷熱および/又は温熱が供与される空調システムに関する。
従来、特許文献1(特開平8−210667号公報)のように、冷却塔/ボイラで冷却/加熱された循環流体がポンプにより循環され、循環流体から空調装置の熱源機に冷熱および/又は温熱が供与される空調システムが知られている。
本願発明者は、このような空調システムでは、従来、冷却塔/ボイラで冷却/加熱した循環流体の流量が制御されておらず、空調負荷によっては、エネルギーが浪費されている場合があることを見出した。
本発明の課題は、ポンプが循環させる循環流体から空調装置の熱源機に冷熱および/又は温熱が供与される空調システムであって、省エネ性に優れた空調システムを提供することにある。
本発明の第1観点に係る空調システムは、容量可変のポンプと、冷却塔およびボイラの少なくとも一方と、複数の空調装置と、複数の流量可変機構と、ポンプ調整部と、を備える。ポンプは、循環流体を循環させる。冷却塔は、循環流体を冷却する。ボイラは、循環流体を加熱する。複数の空調装置は、循環流体から冷熱および/又は温熱の供与を受ける熱源機と、利用側熱交換器と、を含む冷媒回路をそれぞれ有する。流量可変機構は、各熱源機に対応して設けられ、対応する熱源機に流れる循環流体の量を可変とする。ポンプ調整部は、流量可変機構の状態に基づいてポンプの容量を調整する。各流量可変機構は、弁体を有し、対応する熱源機を含む冷媒回路における高圧および/又は低圧の値に基づいて、弁体の開度を変更することで熱源機に流れる循環流体の量を可変とする。停止していた各熱源機の起動時には、該熱源機に対応する流量可変機構の弁体の開度は100%とされ、かつ、ポンプ調整部は、ポンプの容量を所定量だけ増加させ、増加後のポンプの容量を所定期間維持する。
本発明の第1観点に係る空調システムでは、熱源機に流れる循環流体の量を可変とする流量可変機構が設けられるため、熱源機に流れる循環流体の量を、空調負荷に応じて制御可能である。また、ここでは、循環流体を循環させるポンプの容量が、流量可変機構の状態に応じて調整される。つまり、ここでは、空調負荷に応じて、ポンプの容量、すなわちポンプの動力を適切に制御できる。そのため、空調負荷に応じて循環流体の量が調整されない従来の空調システムに比べ、省エネ性に優れた空調システムを実現できる。
また、本発明の第1観点に係る空調システムでは、空調装置の冷媒回路における高圧および/又は低圧の値に基づいて循環流体の量が変更されるため、熱源機を流れる循環流体の量を空調負荷に応じて適切に変更することが容易である。
また、本発明の第1観点に係る空調システムでは、熱源機の起動時に、その熱源機に対応する流量可変機構の弁体の開度が100%とされ、ポンプの容量が熱源機の起動に対応して増加させられた後所定期間維持されるので、熱源機の起動時に空調システムの運転を安定させることが容易である。
本発明の第2観点に係る空調システムは、第1観点に係る空調システムであって、各空調装置は、該空調装置が有する熱源機に対応する、流量可変機構に、熱源機に流れる循環流体の量の変更を指示する流量可変機構調整部を更に有する。
本発明の第2観点に係る空調システムでは、各空調装置が、その空調装置が有する熱源機に対応する、流量可変機構に、熱源機に流れる循環流体の量の変更を直接指示するため、熱源機に流れる循環流体の量を応答性よく調整できる
発明の第観点に係る空調システムは、第1観点又は点に係る空調システムであって、ポンプ調整部は、運転中の熱源機に対応する流量可変機構であって、弁体の開度が第1所定値より小さい流量可変機構が存在する場合に、ポンプの容量を低下させるよう調整する。
本発明の第観点に係る空調システムでは、運転中の熱源機に対応する流量可変機構の弁体の開度が所定値を下回る場合にポンプの容量が低下させられるため、ポンプの動力が不要に大きな値で維持されることがなく、省エネ性に優れた空調システムを実現できる
発明の第観点に係る空調システムは、第観点から第3観点のいずれかに係る空調システムであって、稼働していた各熱源機の停止時には、該熱源機に対応する流量可変機構の弁体の開度は0%とされ、かつ、ポンプ調整部は、ポンプの容量を所定量だけ低下させる。
本発明の第観点に係る空調システムでは、熱源機の停止時に、その熱源機に対応する流量可変機構の弁体の開度が0%とされ、ポンプの容量が熱源機の停止に対応して低下させられるので、空調システムの省エネ性を改善することができる。
本発明の第観点に係る空調システムは、第1観点から第観点のいずれかに係る空調システムであって、利用側熱交換器は、熱源機により冷却又は加熱された冷媒と空気とを熱交換させる。
本発明の第観点に係る空調システムでは、冷媒と空調対象空間の空気とを直接熱交換させるタイプの空調装置が使用される場合であっても、空調装置の熱源機に流れる循環流体の量を適切に調整しつつ、省エネ性に優れた空調システムを実現できる。
第1観点に係る空調システムでは、熱源機に流れる循環流体の量を可変とする流量可変機構が設けられるため、熱源機に流れる循環流体の量を、空調負荷に応じて制御可能である。また、ここでは、循環流体を循環させるポンプの容量が、流量可変機構の状態に応じて調整される。つまり、ここでは、空調負荷に応じて、ポンプの容量、すなわちポンプの動力を適切に制御できる。そのため、空調負荷に応じて循環流体の量が調整されない従来の空調システムに比べ、省エネ性に優れた空調システムを実現できる。
また、第1観点に係る空調システムでは、空調装置の熱源機を流れる循環流体の量を空調負荷に応じて適切に変更することが容易である。
また、第1観点に係る空調システムでは、熱源機の起動時に空調システムの運転を安定させることが容易である。
第2観点に係る空調システムでは、空調装置の熱源機に流れる循環流体の量を応答性よく調整できる。
観点に係る空調システムでは、省エネ性に優れた空調システムを実現できる。
観点に係る空調システムでは、空調システムの省エネ性を改善することができる。
観点に係る空調システムでは、冷媒と空調対象空間の空気とを直接熱交換させるタイプの空調装置が使用される場合であっても、空調装置の熱源機に流れる循環流体の量を適切に調整可能で、省エネ性に優れた空調システムを実現できる。
本実施形態に係る空調システムの概略構成図である。 図1の空調システムが有する空調装置の概略構成図である。 図1の空調システムが有する空調装置における、通常運転時の流量調整弁の弁体の開度の制御(冷房運転時)を説明するフローチャートである。 図1の空調システムが有する空調装置における、通常運転時の流量調整弁の弁体の開度の制御(暖房運転時)を説明するフローチャートである。 図1の空調システムにおける、いずれかの熱源機の起動時のポンプの容量調整制御を説明するフローチャートである。 図1の空調システムにおける、通常運転時のポンプの容量調整制御を説明するフローチャートである。
本発明の一実施形態に係る空調システム100を、図面を参照して説明する。
なお、下記の実施形態は、実施例に過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
(1)全体構成
本実施形態に係る空調システム100は、ビル等に設置される空調システムである。空調システム100は、空調システム100の設置されたビル等の冷房および暖房に使用される。ただし、これに限定されるものではなく、空調システム100は、空調システム100の設置されたビル等の冷房又は暖房のいずれかにのみ使用されてもよい。
空調システム100は、配管21、冷却塔80、ボイラ90、ポンプ20、複数の空調装置30、およびコントローラ70を主に有する(図1参照)。なお、図1では、空調装置30の台数を3台としているが、空調装置30の台数は、これに限定されるものではなく、2台又は4台以上であってもよい。
冷却塔80は、例えば空調システム100の設置されたビル等の屋上に設置される。ボイラ90は、例えば空調システム100の設置されたビル等の機械室に設置される。配管21は、冷却塔80により所定の温度まで冷却された循環流体、又は、ボイラ90により所定の温度まで加熱された循環流体を、後述する空調装置30の熱源機40まで運ぶための配管である。配管21には、ポンプ20が設けられる。ポンプ20は、冷却塔80又はボイラ90と、配管21と、空調装置30の熱源機40と、により構成される流体回路22内で、循環流体を循環させる。ここでは、循環流体として水が用いられるが、これに限定されるものではない。例えば、水に変えて、ブライン等が循環流体として用いられてもよい。
各空調装置30は、熱源機40と、複数の室内機50と、流量調整弁35と、を有する(図1参照)。熱源機40は、例えば空調システム100の設置されたビル等の各階の機械室に設置される。室内機50は、空調の対象となる空調対象空間に設置される。熱源機40と室内機50とは、後述するように冷媒配管により接続されて冷媒回路31を構成する(図2参照)。空調装置30では、冷媒回路31内を冷媒が流れ、蒸気圧縮冷凍サイクルが行われることで、空調対象空間の冷房又は暖房が行われる。熱源機40は、配管21と接続されている。熱源機40において、冷媒回路31を流れる冷媒と、配管21を経て熱源機40に流れる循環流体との間で熱交換が行われ、冷媒が循環流体により冷却又は加熱される。流量調整弁35は、配管21に設けられる。流量調整弁35は、熱源機40に対応して設けられ、熱源機40に流れる循環流体の量を調整する。
コントローラ70は、主に、冷却塔80、ボイラ90、および、ポンプ20の制御を行う。
(2)詳細構成
配管21、ポンプ20、空調装置30、およびコントローラ70について詳細に説明する。
(2−1)配管
配管21は、冷却塔80およびボイラ90と接続されている(図1参照)。また、配管21は、複数の空調装置30がそれぞれ有する熱源機40と接続されている(図1参照)。より具体的には、配管21は、各熱源機40が有する熱源側熱交換器43を循環流体が通過するよう、各熱源機40の熱源側熱交換器43と接続されている(図2参照)。
配管21には、冷却塔80により冷却された循環流体、又は、ボイラ90により加熱された循環流体、を熱源機40まで運ぶために、ポンプ20が設けられている(図1参照)。また、配管21には、各熱源機40の循環流体入口の上流側に、各空調装置30が有する流量調整弁35が設けられている(図1参照)。
(2−2)ポンプ
ポンプ20は、配管21に設けられ、冷却塔80又はボイラ90と、配管21と、空調装置30の熱源機40と、により構成される流体回路22内で、循環流体を循環させる。ポンプ20は、冷却塔80で冷却された循環流体を熱源機40まで運んで再び冷却塔80に戻すように、又は、ボイラ90で加熱された循環流体を熱源機40まで運んで再びボイラ90に戻すように、機能する。
ポンプ20は、容量可変のインバータポンプである。ポンプ20は、モータ(図示せず)の回転数を変更することで、容量(送液量)を変化させるよう構成されている。ポンプ20の容量、言い換えれば、モータの回転数は、コントローラ70により制御される。
(2−3)空調装置
空調装置30は、空調対象空間の冷房又は暖房を行う装置である。
空調装置30は、熱源機40と、複数の室内機50と、流量調整弁35と、空調コントローラ49と、を主に有する(図2参照)。なお、図2では、室内機50の台数を2台としているが、室内機50の台数は、これに限定されるものではなく、3台以上であってもよい。また、室内機50の台数は、複数でなくてもよい。
空調装置30では、熱源機40および室内機50が、液冷媒連絡配管33およびガス冷媒連絡配管32により接続され、冷媒回路31を構成する(図2参照)。より具体的には、空調装置30では、液冷媒連絡配管33およびガス冷媒連絡配管32により、後述する熱源機40の圧縮機41、熱源側熱交換器43、および、熱源側膨張弁44と、後述する室内機50の利用側熱交換器51および室内側膨張弁53と、が接続され、冷媒回路31を構成する。
(2−3−1)室内機
各室内機50は、その室内機50が空調の対象とする空間(例えば、空調システム100が設置されるビル等の各部屋)に設置される。
室内機50は、利用側熱交換器51と、ファン52と、室内側膨張弁53と、を主に有する。
利用側熱交換器51は、熱源機40により冷却又は加熱された冷媒と室内空気とを熱交換させる。利用側熱交換器51は、空調装置30の冷房運転時には冷媒を蒸発させる蒸発器として機能し、室内空気を冷却する。利用側熱交換器51は、空調装置30の暖房運転時には冷媒を凝縮させる凝縮器として機能し、室内空気を加熱する。利用側熱交換器51の液側は液冷媒連絡配管33に接続され、利用側熱交換器51のガス側はガス冷媒連絡配管32に接続される。
ファン52は、ファンモータ(図示せず)により回転させられることで、室内空気を取り込んで利用側熱交換器51に対して送風する。ファン52は、利用側熱交換器51を流れる冷媒と、室内空気との熱交換を促進する。
室内側膨張弁53は、利用側熱交換器51の液側と液冷媒連絡配管33とを結ぶ冷媒配管に設けられている。室内側膨張弁53は、膨張機構の一例であり、利用側熱交換器51を流れる冷媒の流量等の調節を行うために設けられた開度可変の電動膨張弁である。
(2−3−2)熱源機
熱源機40は、図2のように、圧縮機41,四路切換弁42、熱源側熱交換器43、および、熱源側膨張弁44を、主に有する。
圧縮機41、四路切換弁42、熱源側熱交換器43、および、熱源側膨張弁44は、冷媒配管により接続される。具体的には、圧縮機41の吸入口と四路切換弁42とは、吸入管45aによって接続される(図2参照)。圧縮機41の吐出口と四路切換弁42とは、吐出管45bによって接続される(図2参照)。四路切換弁42と熱源側熱交換器43のガス側とは、第1ガス冷媒管45cによって接続される(図2参照)。熱源側熱交換器43と液冷媒連絡配管33とは、液冷媒管45dによって接続される(図2参照)。液冷媒管45dには、熱源側膨張弁44が設けられる(図2参照)。四路切換弁42とガス冷媒連絡配管32とは、第2ガス冷媒管45eによって接続される(図2参照)。
圧縮機41は、モータ(図示せず)で圧縮機構を駆動することで、吸入管45aから低圧のガス冷媒を吸入し、圧縮機構で圧縮した高圧のガス冷媒を吐出管45bに吐出する。圧縮機41は、容量可変のインバータ式の圧縮機である。圧縮機41は、ロータリ圧縮機であるが、これに限定されるものではなく、例えばスクロール圧縮機であってもよい。
四路切換弁42は、空調装置30の冷房運転と暖房運転との切換時に、冷媒の流れ方向を切り換える。冷房運転時には吐出管45bと第1ガス冷媒管45cとを接続するとともに吸入管45aと第2ガス冷媒管45eとを接続する(図2の実線参照)。一方、暖房運転時には吐出管45bと第2ガス冷媒管45eとを接続するとともに吸入管45aと第1ガス冷媒管45cとを接続する(図2の破線参照)。
熱源側熱交換器43は、冷媒回路31内を流れる冷媒と、流体回路22内を流れる循環流体との熱交換を行う。熱源側熱交換器43では、冷媒が流れる流路の液側に液冷媒管45dが接続され、冷媒が流れる流路のガス側に第1ガス冷媒管45cが接続されている(図2参照)。また、熱源側熱交換器43には、配管21が接続されている(図2参照)。配管21の、循環流体の流れ方向における熱源側熱交換器43の上流側には、流量調整弁35が設けられている。熱源側熱交換器43は、冷房運転時には、循環流体から冷熱の供与を受けて冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する。熱源側熱交換器43は、暖房運転時には、循環流体から温熱の供与を受けて冷媒を蒸発させる蒸発器として機能する。
熱源側膨張弁44は、冷媒を減圧するための膨張機構である。熱源側膨張弁44は、開度可変の電動膨張弁である。
(2−3−3)流量調整弁
流量調整弁35は、流量可変機構の一例である。流量調整弁35は、熱源機40に対応して設けられる(図1参照)。具体的には、流量調整弁35は、各熱源機40の循環流体の入口の上流側、言い換えれば、循環流体の流れ方向における熱源側熱交換器43の上流側に設けられている(図2参照)。流量調整弁35は、熱源機40に流れる循環流体の量、具体的には熱源側熱交換器43に流れる循環流体の量を可変とする開度可変の電動弁である。流量調整弁35は、弁体35a(図2参照)の開度Opを変更することで、熱源側熱交換器43に流れる循環流体の量を可変とする。弁体35aの開度Opは、後述する空調コントローラ49により制御される。
(2−3−4)空調コントローラ
空調コントローラ49は、CPUや、RAMおよびROM等のメモリ等から構成される。空調コントローラ49は、空調装置30の各構成、例えばファン52、室内側膨張弁53、圧縮機41、四路切換弁42、熱源側膨張弁44、および流量調整弁35と電気的に接続されている。また、空調コントローラ49は、コントローラ70と通信可能に構成されている(図1参照)。
空調コントローラ49は、メモリに記憶されたプログラムをCPUが読み出して実行することで、空調装置30の制御を行う。空調コントローラ49は、室内機50を操作するための図示しないリモコンとの間で制御信号のやり取りを行う。空調コントローラ49は、リモコンに入力された指令(例えば、室内機50の運転/停止、運転モード(冷房/暖房)、設定温度等)や、図示しない空調装置30の各種センサの計測値等に基づいて、空調装置30の各種構成、例えばファン52、室内側膨張弁53、圧縮機41、四路切換弁42、熱源側膨張弁44、および流量調整弁35を制御する。
空調コントローラ49は、空調装置30の空調負荷(空調対象空間の冷房/暖房を行うために必要とする能力の合計)に応じて、空調装置30の各種構成を制御する。
例えば、空調コントローラ49は、空調装置30の冷房運転時には、空調負荷に応じて、冷媒回路31における冷凍サイクルのCOP(成績係数)が最も高くなる最適高圧P1を決定する。なお、空調コントローラ49は、実際には、最適高圧P1に相当する最適凝縮温度Tc1を決定する。空調コントローラ49は、流量調整弁35の開度Opを調整し、熱源側熱交換器43に流れる循環流体の量を制御することで、凝縮温度Tc(熱源側熱交換器43における冷媒温度)が最適凝縮温度Tc1になるよう制御する。また、空調コントローラ49は、空調装置30の暖房運転時には、空調負荷に応じて、冷媒回路31における冷凍サイクルのCOPが最も高くなる最適低圧P2を決定する。なお、空調コントローラ49は、実際には、最適低圧P2に相当する最適蒸発温度Te1を決定する。空調コントローラ49は、流量調整弁35の開度Opを調整し、熱源側熱交換器43に流れる循環流体の量を制御することで、蒸発温度Te(熱源側熱交換器43における冷媒温度)が最適蒸発温度Te1になるよう制御する。空調コントローラ49による流量調整弁35の制御については、後ほど詳述する。
(2−4)コントローラ
コントローラ70は、CPUや、RAMおよびROM等のメモリ等から構成される。コントローラ70は、冷却塔80、ボイラ90、およびポンプ20と電気的に接続されている。また、コントローラ70は、各空調コントローラ49と通信可能に構成されている。コントローラ70は、各空調コントローラ49から、各空調装置30の運転状況に関する情報を受信する。空調装置30の運転状況に関する情報には、例えば、熱源機40の運転/停止に関する情報、空調装置30の空調負荷に関する情報、空調装置30の運転モード(暖房/冷房モード)に関する情報、流量調整弁35の状態に関する情報(流量調整弁35の弁体35aの開度Opに関する情報)等を含む。
コントローラ70は、メモリに記憶されたプログラムをCPUが読み出して実行することで、冷却塔80、ボイラ90、およびポンプ20の制御を行う。コントローラ70は、空調コントローラ49から受信した空調装置30の運転状況に関する情報に基づいて、冷却塔80、ボイラ90、およびポンプ20の制御を行う。
例えば、コントローラ70は、空調装置30の運転モードに関する情報や、空調装置30の空調負荷に関する情報等に基づいて、熱源機40に冷熱を供与する必要がある場合には冷却塔80に運転を指示し、熱源機40に温熱を供与する必要がある場合にはボイラ90に運転を指示する。また、コントローラ70は、熱源機40の起動/停止に関する情報や、流量調整弁35の弁体35aの開度Opに関する情報等に基づいて、ポンプ20の容量(ポンプ20のモータの回転数)を調整する制御を実行する。コントローラ70によるポンプ20の容量調整制御については、後ほど詳述する。
(3)流量調整弁およびポンプの制御
以下に、空調コントローラ49の実行する流量調整弁35の弁体35aの開度Opの制御と、コントローラ70の実行するポンプ20の容量調整制御とについて説明する。
(3−1)流量調整弁の弁体の開度の制御
空調コントローラ49の実行する流量調整弁35の弁体35aの開度Opの制御について説明する。言い換えれば、流量調整弁35に熱源機40に流れる循環流体の量の変更を指示する、空調コントローラ49の流量可変機構調整部としての機能について説明する。
空調コントローラ49の実行する流量調整弁35の弁体35aの開度Opの制御について、(a)熱源機40の起動時、(b)熱源機40の停止時、および、(c)熱源機40の通常運転時(熱源機40の起動時/停止時以外)、に場合分けして説明する。
(a)熱源機の起動時
空調コントローラ49は、熱源機40の起動時、より具体的には熱源機40の圧縮機41の起動時には、その熱源機40に対応する流量調整弁35の弁体35aの開度Opを100%に制御する。言い換えれば、空調コントローラ49は、熱源機40の起動時には、その熱源機40に対応する流量調整弁35の弁体35aを全開とする。
(b)熱源機の停止時
空調コントローラ49は、熱源機40の停止時、より具体的には熱源機40の圧縮機41が停止時には、その熱源機40に対応する流量調整弁35の弁体35aの開度Opを0%に制御する。言い換えれば、空調コントローラ49は、熱源機40の停止時には、その熱源機40に対応する流量調整弁35の弁体35aを全閉とする。
(c)熱源機の通常運転時
空調コントローラ49の通常運転時(上記(a)の制御の終了後、熱源機40が停止されて上記(b)の制御が実行されるまでの間)の流量調整弁35の弁体35aの開度Opの制御について、図3Aおよび図3Bに基づいて説明する。
まず、空調装置30の冷房運転時における、通常運転時の流量調整弁35の弁体35aの開度Opの制御について、図3Aに基づいて説明する。
まず、ステップS1では、空調コントローラ49は、各室内機50の設定温度や、図示しない温度センサにより検知される各室内機50の空調対象空間の温度等に基づいて、空調装置30の空調負荷(室内機50において必要とされる能力)を算出する。また、空調コントローラ49は、熱源機40へ流入する循環流体の温度を取得する。その上で、空調コントローラ49は、冷媒回路31における冷凍サイクルのCOP(成績係数)が最も高くなる最適高圧P1(冷凍サイクルにおける高圧)を決定する。なお、空調コントローラ49は、実際には、最適高圧P1に相当する最適凝縮温度Tc1を決定する。
次にステップS2では、空調コントローラ49は、現在の冷凍サイクルにおける高圧が、最適高圧P1よりも大きいか否かを判定する。空調コントローラ49は、実際には、図示しない温度センサにより検知される熱源側熱交換器43における冷媒の温度(実際の凝縮温度Tc)が、最適高圧P1に相当する最適凝縮温度Tc1より高いか否かを判定する。空調コントローラ49は、凝縮温度Tc>最適凝縮温度Tc1と判定した場合にはステップS3に進み、実際の凝縮温度Tc≦最適凝縮温度Tc1と判定した場合にはステップS4に進む。
ステップS3では、空調コントローラ49は、流量調整弁35に対し、熱源機40に流れる循環流体の量を増やすよう指示する。具体的には、空調コントローラ49は、流量調整弁35に対し、弁体35aの開度Opを大きくするよう指示する。空調コントローラ49は、例えば、弁体35aの開度Opを、予め定められた所定量(例えば10%)だけ増加させるよう流量調整弁35に指示する。ただし、これに限定されるものではなく、空調コントローラ49は、弁体35aの開度Opを、室内機50の空調負荷に基づいて算出される適切な開度まで大きくするよう流量調整弁35に指示してもよい。ステップS3終了後、ステップS6に進む。
ステップS4では、空調コントローラ49は、現在の冷凍サイクルにおける高圧が、最適高圧P1よりも小さいか否かを判定する。空調コントローラ49は、実際には、熱源側熱交換器43における冷媒の温度(凝縮温度Tc)が、最適高圧P1に相当する最適凝縮温度Tc1より小さいか否かを判定する。空調コントローラ49は、凝縮温度Tc<最適凝縮温度Tc1と判定した場合にはステップS5に進む。一方、凝縮温度Tc=最適凝縮温度Tc1と判定した場合にはステップS6に進む。
ステップS5では、空調コントローラ49は、流量調整弁35に対し、熱源機40に流れる循環流体の量を減らすよう指示する。具体的には、空調コントローラ49は、流量調整弁35に対し、弁体35aの開度Opを小さくするよう指示する。空調コントローラ49は、ステップS3と同様に、例えば、弁体35aの開度Opを予め定められた所定量だけ低下させることを流量調整弁35に指示してもよい。また、空調コントローラ49は、弁体35aの開度Opを、室内機50の空調負荷に基づいて算出される適切な開度まで小さくするよう流量調整弁35に指示してもよい。ステップS5終了後、ステップS6に進む。
ステップS6では、空調コントローラ49は、流量調整弁35の弁体35aの開度Opを、コントローラ70に対して送信する。なお、ここでコントローラ70に対して送信される開度Opは、ステップS3又はステップS5で弁体35aの開度Opが変更されている場合には、変更後の弁体35aの開度Opである。
ステップS6の終了後、ステップS1へと戻る。この一連の行程は、熱源機40が停止されるまで繰り返される。
次に、空調装置30の暖房運転時における、通常運転時の流量調整弁35の弁体35aの開度Opの制御について、図3Bに基づいて説明する。
ステップS11では、ステップS1と同様に、空調コントローラ49は、空調装置30の空調負荷を算出する。また、空調コントローラ49は、熱源機40へ流入する循環流体の温度を取得する。その上で、空調コントローラ49は、冷媒回路31における冷凍サイクルのCOPが最も高くなる最適低圧P2(冷凍サイクルにおける低圧)を決定する。なお、空調コントローラ49は、実際には、最適低圧P2に相当する最適蒸発温度Te1を決定する。
次にステップS12では、空調コントローラ49は、現在の冷凍サイクルにおける低圧が、最適低圧P2よりも大きいか否かを判定する。空調コントローラ49は、実際には、図示しない温度センサにより検知される熱源側熱交換器43における冷媒の温度(実際の蒸発温度Te)が、最適低圧P2に相当する最適蒸発温度Te1より高いか否かを判定する。空調コントローラ49は、蒸発温度Te>最適蒸発温度Te1と判定した場合にはステップS13に進み、実際の蒸発温度Te≦最適蒸発温度Te1と判定した場合にはステップS14に進む。
ステップS13では、空調コントローラ49は、流量調整弁35に対し、熱源機40に流れる循環流体の量を減らすよう指示する。具体的には、空調コントローラ49は、流量調整弁35に対し、弁体35aの開度Opを小さくするよう指示する。指示の内容については冷房運転時のステップS5と同様であるので説明は省略する。ステップS13終了後、ステップS16に進む。
ステップS14では、空調コントローラ49は、現在の冷凍サイクルにおける低圧が、最適低圧P2よりも小さいか否かを判定する。空調コントローラ49は、実際には、熱源側熱交換器43における冷媒の温度(蒸発温度Te)が、最適低圧P2に相当する最適蒸発温度Te1より小さいかを判定する。空調コントローラ49は、蒸発温度Te<最適蒸発温度Te1と判定した場合にはステップS15に進む。一方、蒸発温度Te=最適蒸発温度Te1と判定した場合にはステップS16に進む。
ステップS15では、空調コントローラ49は、流量調整弁35に対し、熱源機40に流れる循環流体の量を増やすよう指示する。具体的には、空調コントローラ49は、流量調整弁35に対し、弁体35aの開度Opを大きくするよう指示する。指示の内容については冷房運転時のステップS3と同様であるので説明は省略する。ステップS15終了後、ステップS16に進む。
ステップS16では、空調コントローラ49は、流量調整弁35の弁体35aの開度Op(ステップS13又はステップS15で弁体35aの開度Opが変更されている場合には、変更後の弁体35aの開度Op)を、コントローラ70に対して送信する。
ステップS16終了後、ステップS11へと戻る。この一連の行程は、熱源機40が停止されるまで繰り返される。
(3−2)ポンプの容量調整制御
コントローラ70の実行するポンプ20の容量調整制御について説明する。言い換えれば、流量調整弁35の状態に基づいてポンプ20の容量を調整する、コントローラ70のポンプ調整部としての機能について説明する。
コントローラ70の実行するポンプ20の容量調整制御について、(a)いずれかの熱源機40の起動時、(b)いずれかの熱源機40の停止時、および、(c)熱源機40の通常運転時、に場合分けして説明する。
(a)いずれかの熱源機40の起動時
コントローラ70が、いずれかの空調コントローラ49から、停止していた熱源機40が起動した旨の信号(より具体的には、停止していた熱源機40の圧縮機41が起動した旨の信号)を受信した場合のポンプ20の容量調整制御について、図4Aを参照して説明する。
コントローラ70は、いずれかの空調コントローラ49から停止していた熱源機40が起動した旨の信号を受信すると、ポンプ20に対し、ポンプ20の容量を所定量だけ増加させるよう指示する(ステップS21)。具体的には、コントローラ70は、ポンプ20に対し、ポンプ20のモータ(図示せず)の回転数を所定回転数だけ増加させるよう指示する。所定回転数は、例えば、空調システム100内に含まれる熱源機40の台数に基づいて决定される値である。
次に、ステップS22において、コントローラ70は、ポンプ20に容量の増加を指示してから所定時間が経過したか否かを判定する。ステップS22は、所定時間が経過したと判定されるまで繰り返される。所定時間が経過したと判定されると、コントローラ70は、通常運転時の制御(後述する(c)の制御)を開始する。
ここでは、ステップS22の制御により、熱源機40の起動時から一定期間、ポンプ20の回転数が変更されずに維持されるため、熱源機40の起動時に空調システム100の運転を安定させることが容易である。
(b)いずれかの熱源機40の起動時
コントローラ70が、いずれかの空調コントローラ49から、稼働していた熱源機40が停止した旨の信号(より具体的には、稼働していた熱源機40の圧縮機41が停止した旨の信号)を受信した場合、ポンプ20に対し、ポンプ20の容量を所定量だけ減少させるよう指示する。具体的には、コントローラ70は、ポンプ20に対し、ポンプ20のモータ(図示せず)の回転数を所定回転数だけ増加させるよう指示する。所定回転数は、例えば、空調システム100内に含まれる熱源機40の台数に基づいて决定される値である。
(c)通常運転時
コントローラ70の通常運転時(熱源機40が起動/停止した旨の信号を受信しておらず、上記の(a)のステップS22の処理が行われていない場合)のポンプ20の容量調整制御について、図4Bに基づいて説明する。
コントローラ70は、熱源機40を運転中の空調装置30の空調コントローラ49から送信されてくる流量調整弁35の弁体35aの開度Opに基づいてポンプ20の容量調整制御を行う。
まず、コントローラ70は、受信した、運転中の熱源機40に対応する流量調整弁35の弁体35aの開度Opに基づいて、最大の開度(最大開度Opmax)を把握する(ステップS31)。なお、最大開度Opmaxの流量調整弁35の弁体35aは、複数存在する場合もある。
次にステップS32では、コントローラ70は、最大開度Opmaxが、所定値、ここでは80%より小さいか否かを判定する。最大開度Opmax<80%と判定されれば、ステップS33に進む。一方、最大開度Opmax≧80%以上と判定されれば、ステップS34に進む。
最大開度Opmaxが80%より小さい場合(最大開度Opmax<80%の場合)には、運転中の熱源機40に対応する流量調整弁35の弁体35aの開度Opは全て80%より小さく調整されていることを意味する。つまり、最大開度Opmax<80%の場合は、ポンプ20の容量が過剰な状態である。そこで、コントローラ70は、ステップS33においてポンプ20の容量を低下させる制御を行う。具体的には、コントローラ70は、ポンプ20に対し、モータの回転数を低下させるよう指示する。より具体的には、コントローラ70は、ポンプ20に対し、所定回転数(一定値)だけモータの回転数を低下させるよう指示する。ただし、コントローラ70のポンプ20に対する指示は、これに限定されるものではない。例えば、コントローラ70は、最大開度Opmaxと比較対象の所定値(80%)との乖離度を把握し、乖離度が大きいほどモータの回転数の低下の度合いを大きくするよう指示してもよい。
なお、ここでのポンプ20の容量の低減は、ポンプ20の容量を落とすことで、流量調整弁35の弁体35aの開度Opを大きくしても熱源機40に流れる循環流体の量が適正となる状態を作り出し、弁体35aにおいて圧力損失によりエネルギーが浪費されることを抑制するために行われる。このような観点からは、最大開度Opmaxが比較の対象とする所定値は100%であってもよい。ただし、最大開度Opmaxの比較対象の所定値を100%とすると、流量調整弁35の弁体35aの開度Opを変更しても、熱源機40に流れる循環流体の量を増やすことができない状態が生じ、熱源機40に流れる循環流体の流量制御の応答性が悪化する可能性がある。そのため、最大開度Opmaxの比較対象となる所定値は、100%より小さい数字(ここでは80%)であることが好ましい。
ステップS33終了後、ステップS31に戻る。
ステップS34では、コントローラ70は、最大開度Opmaxが、所定値(80%)より大きいか否かが判定される。最大開度Opmax>80%と判定されれば、ステップS35に進む。一方、最大開度Opmax=80%と判定されれば、ステップS31に戻る。
最大開度Opmax>80%である場合には、弁体35aの開度Opが大きすぎる流量調整弁35が存在することを意味するため、コントローラ70は、ステップS35において、ポンプ20の容量を増加させる制御を行う。具体的には、コントローラ70は、ポンプ20に対し、モータの回転数を増加させるよう指示する。コントローラ70は、ステップS33と同様に、ポンプ20に対し、所定回転数(一定値)だけモータの回転数を増加させるよう指示してもよいし、最大開度Opmaxと比較対象の所定値(80%)との乖離度を把握し、乖離度が大きいほどモータの回転数の増加の度合いを大きくするよう指示してもよい。
ステップS35終了後、ステップS31に戻る。
(4)特徴
本実施形態の空調システム100は、以下のような特徴を有する。
(4−1)
本実施形態の空調システム100は、容量可変のポンプ20と、冷却塔80およびボイラ90と、複数の空調装置30と、複数の流量調整弁35と、コントローラ70と、を備える。流量調整弁35は、流量可変機構の一例である。コントローラ70は、ポンプ調整部の一例である。ポンプ20は、循環流体(本実施形態では水)を循環させる。冷却塔80は、循環流体を冷却する。ボイラ90は、循環流体を加熱する。複数の空調装置30は、循環流体から冷熱および温熱の供与を受ける熱源機40を含む冷媒回路31をそれぞれ有する。流量調整弁35は、各熱源機40に対応して設けられ、対応する熱源機40に流れる循環流体の量を可変とする。コントローラ70は、流量調整弁35の状態に基づいてポンプ20の容量を調整する。
ここでは、熱源機40に流れる循環流体の量を可変とする流量調整弁35が設けられるため、熱源機40に流れる循環流体の量を、空調負荷に応じて制御可能である。また、ここでは、循環流体を循環させるポンプ20の容量が、流量調整弁35の状態に応じて調整される。つまり、ここでは、空調負荷に応じて、ポンプ20の容量、すなわちポンプ20の動力を適切に制御できる。そのため、空調負荷に応じて循環流体の量が調整されない従来の空調システムに比べ、省エネ性に優れた空調システム100を実現できる。
(4−2)
本実施形態の空調システム100では、各空調装置30は、その空調装置30が有する熱源機40に対応する、流量調整弁35に、熱源機40に流れる循環流体の量の変更を指示する空調コントローラ49を有する。空調コントローラ49は、流量可変機構調整部の一例である。
ここでは、各空調装置30が、その空調装置30が有する熱源機40に対応する、流量調整弁35に、熱源機40に流れる循環流体の量の変更を直接指示するため、熱源機40に流れる循環流体の量を応答性よく調整できる。
(4−3)
本実施形態の空調システム100では、空調コントローラ49は、その空調コントローラ49を有する空調装置30の冷房運転時には、空調装置30の冷媒回路31における高圧の値に基づいて、流量調整弁35に熱源機40に流れる循環流体の量の変更を指示する。また、空調コントローラ49は、その空調コントローラ49を有する空調装置30の暖房運転時には、空調装置30の冷媒回路31における低圧の値に基づいて、流量調整弁35に熱源機40に流れる循環流体の量の変更を指示する。
ここでは、空調装置30の冷媒回路31における高圧および低圧の値に基づいて、流量調整弁35に対する指示が行われるため、熱源機40を流れる循環流体の量を空調負荷に応じて適切に変更することが容易である。
(4−4)
本実施形態の空調システム100では、流量調整弁35は、弁体35aを有し、弁体35aの開度Opを変更することで熱源機40に流れる循環流体の量を可変とする。コントローラ70は、運転中の熱源機40に対応する流量調整弁35であって、弁体35aの開度Opが所定値(本実施形態では80%)より小さい流量調整弁35が存在する場合に、ポンプ20の容量を低下させるよう調整する。
より具体的には、コントローラ70は、運転中の熱源機40に対応する流量調整弁35の弁体35aの開度Opの最大値(最大開度Opmax)が所定値(本実施形態では80%)より小さい場合に、ポンプ20の容量を低下させるよう調整する。言い換えれば、コントローラ70は、運転中の熱源機40に対応する流量調整弁35の弁体35aの開度Opが全て所定値(本実施形態では80%)より小さい場合に、ポンプ20の容量を低下させるよう調整する。
ここでは、運転中の熱源機40に対応する流量調整弁35の弁体35aの開度Opが所定値を下回る場合にポンプ20の容量が低下させられるため、ポンプ20の動力が不要に大きな値で維持されることがなく、省エネ性に優れた空調システム100を実現できる。
(4−5)
本実施形態の空調システム100では、停止していた各熱源機40の起動時には、その熱源機40に対応する流量調整弁35の弁体35aの開度Opは100%とされる。また、停止していた各熱源機40の起動時には、コントローラ70は、ポンプ20の容量(モータの回転数)を所定量だけ増加させ、増加後のポンプ20の容量を所定期間維持する。
ここでは、熱源機40の起動時に、その熱源機40に対応する流量調整弁35の弁体35aの開度Opが100%とされ、ポンプ20の容量が熱源機40の起動に対応して増加させられた後所定期間維持されるので、熱源機40の起動時の空調システム100の運転を安定させることが容易である。
(4−6)
本実施形態の空調システム100では、稼働していた各熱源機40の停止時には、その熱源機40に対応する流量調整弁35の弁体35aの開度Opは0%とされる。また、稼働していた各熱源機40の停止時には、コントローラ70は、ポンプ20の容量を所定量だけ低下させる。
ここでは、熱源機40の停止時に、その熱源機40に対応する流量調整弁35の弁体35aの開度Opが0%とされ、ポンプ20の容量が熱源機40の停止に対応して低下させられるので、空調システム100の省エネ性を改善することができる。
(4−7)
本実施形態の空調システム100では、空調装置30の冷媒回路31は、熱源機40により冷却又は加熱された冷媒と空気とを熱交換させる利用側熱交換器51を更に含む。
この空調システム100では、空調システム100の安定性が特に求められる冷媒と空調対象空間の空気とを直接熱交換させるタイプの空調装置30が使用される場合であっても、空調装置30の熱源機40に流れる循環流体の量を適切に調整しつつ、省エネ性に優れた空調システム100を実現できる。
(5)変形例
以下に上記実施形態の変形例を示す。なお、変形例は、互いに矛盾しない範囲で適宜組み合わされてもよい。
(5−1)変形例A
上記実施形態の空調システム100は、冷却塔80およびボイラ90を有するが、これに限定されるものではなく、どちらか一方のみ有するものであってもよい。例えば、空調装置30が冷房運転のみを行う場合には、空調システム100は、冷却塔80のみを有するものであってもよい。
(5−2)変形例B
上記実施形態の空調システム100では、利用側熱交換器51において冷媒と空調対象空間の空気とを直接熱交換させるが、これに限定されるものではない。例えば、空調システム100は、利用側熱交換器51において冷媒と第2循環流体(例えば水)とが熱交換され、この第2循環流体が空調対象空間まで移送され、第2循環流体と空調対象空間の空気とが熱交換されるよう構成されてもよい。
(5−3)変形例C
上記実施形態の空調システム100では、空調装置30が流量調整弁35を有しているが、これに限定されるものではなく、配管21が流量調整弁35を有するよう構成されてもよい。
また、上記実施形態の空調システム100では、流量調整弁35に対する指示は、空調コントローラ49により行われるが、これに限定されるものではない。例えば、コントローラ70が、空調コントローラ49から送信される空調装置30の空調負荷に関する情報に基づいて、流量調整弁35の弁体35aの開度Opを調整するよう構成されてもよい。ただし、応答性よく流量調整弁35の弁体35aの開度Opを調整するためには、空調コントローラ49が流量調整弁35の弁体35aの開度Opを調整することが好ましい。
また、上記実施形態の空調システム100では、流量調整弁35の弁体35aの開度Opは、空調コントローラ49からコントローラ70に送信されるが、これに限定されるものではない。例えば、流量調整弁35とコントローラ70とが通信可能に構成され、流量調整弁35からコントローラ70に弁体35aの開度Opが送信されるよう構成されてもよい。
(5−4)変形例D
上記実施形態の空調システム100では、最大開度Opmaxが所定値となるようにポンプ20の容量調整制御が行われているが、これに限定されるものではない。例えば、空調システム100では、最大開度Opmaxがある所定範囲の値(例えば、80%から90%まで等)になるようにポンプ20の容量調整制御が行われてもよい。
(5−5)変形例E
上記実施形態では、実際の凝縮温度と最適凝縮温度、又は、実際の蒸発温度と最適蒸発温度との比較結果に基づいて流量調整弁35の弁体35aの開度Opの制御が行われているが、これに限定されるものではない。例えば、冷媒回路31に高圧および低圧を測定する圧力センサが設けられる場合には、実際の高圧と最適高圧、又は、実際の低圧と最適低圧との比較結果に基づいて流量調整弁35の弁体35aの開度Opの制御が行われてもよい。
本発明を利用すれば、ポンプが循環させる循環流体から空調装置の熱源機に冷熱および/又は温熱が供与される空調システムであって、省エネ性に優れた空調システムを提供することが可能で有用である。
20 ポンプ
30 空調装置
31 冷媒回路
35 流量調整弁(流量可変機構)
35a 弁体
40 熱源機
49 空調コントローラ(流量可変機構調整部)
51 利用側熱交換器
70 コントローラ(ポンプ調整部)
80 冷却塔
90 ボイラ
100 空調システム
Op 開度
特開平8−210667号公報

Claims (5)

  1. 循環流体を循環させる容量可変のポンプ(20)と、
    前記循環流体を冷却する冷却塔(80)、および、前記循環流体を加熱するボイラ(90)、の少なくとも一方と、
    前記循環流体から冷熱および/又は温熱の供与を受ける熱源機(40)と、利用側熱交換器と、を含む冷媒回路(31)をそれぞれ有する、複数の空調装置(30)と、
    各前記熱源機に対応して設けられ、対応する前記熱源機に流れる前記循環流体の量を可変とする、複数の流量可変機構(35)と、
    前記流量可変機構の状態に基づいて前記ポンプの容量を調整するポンプ調整部(70)と、
    を備え
    各前記流量可変機構は、弁体(35a)を有し、対応する前記熱源機を含む前記冷媒回路における高圧および/又は低圧の値に基づいて、前記弁体の開度(Op)を変更することで前記熱源機に流れる前記循環流体の量を可変とし、
    停止していた各前記熱源機の起動時には、
    該熱源機に対応する前記流量可変機構の前記弁体の開度は100%とされ、
    かつ、
    前記ポンプ調整部は、前記ポンプの容量を所定量だけ増加させ、増加後の前記ポンプの容量を所定期間維持する、
    空調システム(100)。
  2. 各前記空調装置は、該空調装置が有する前記熱源機に対応する、前記流量可変機構に、前記熱源機に流れる前記循環流体の量の変更を指示する流量可変機構調整部(49)を更に有する、
    請求項1に記載の空調システム。
  3. 記ポンプ調整部は、運転中の前記熱源機に対応する前記流量可変機構であって、前記弁体の開度が第1所定値より小さい前記流量可変機構が存在する場合に、前記ポンプの容量を低下させるよう調整する、
    請求項1又は2に記載の空調システム。
  4. 稼働していた各前記熱源機の停止時には、
    該熱源機に対応する前記流量可変機構の前記弁体の開度は0%とされ、
    かつ、
    前記ポンプ調整部は、前記ポンプの容量を所定量だけ低下させる、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の空調システム。
  5. 前記利用側熱交換器は、前記熱源機により冷却又は加熱された冷媒と空気とを熱交換させる、
    請求項1からのいずれか1項に記載の空調システム。
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