JP2014126150A - 高圧ガス利用システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水素が貯留されるタンク4と、タンク4に接続され、水素が流通する水素配管と、水素配管を流通する水素を減圧する減圧弁31と、水素配管、及び減圧弁31のうち、少なくとも何れかの故障を検知する故障判断手段41と、故障判断手段41により故障が検知された場合に、水素の充填開始動作を禁止する充填禁止手段と、を備えていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
具体的に、特許文献1では、液体水素燃料を供給する場合に、液体水素燃料から気化した気体水素燃料の残量に基づいて、液体水素燃料の充填量を制限する構成が記載されている。
また、特許文献2では、燃料電池車両のシフト位置が駐車位置にないときに、充填口を開閉する充填リッドの開放を規制する構成が記載されている。
さらに、特許文献3には、水素の充填中に車両内部でのガス漏れを検出した場合、補給装置(水素供給ステーション)からの水素の補給を停止させる構成が開示されている。
そして、水素供給ステーションには、補給停止の通信を受け付けないものも存在すること、あるいは補給停止の通信を受け付ける機能があってもその機能が故障している場合もあること等から、配管故障時の充填に関して、より確実に水素の不要な放出を防ぐ手立てが望まれている。
さらに、できるだけガス漏れの箇所や領域を特定して、できるだけ早期に修理対応を実施できるようにすることが、水素が不要に放出されることを防ぐ上で重要である。
さらに、高圧ガス配管や減圧弁の故障時、高圧ガス利用システム側での充填開始動作を禁止することで、通信充填に対応していない高圧ガス供給ステーションや、通信充填機器が故障している高圧ガス供給ステーションから充填を行う場合であっても、高圧ガスが充填されるのを未然に防ぐことができる。その結果、不要な高圧ガスの放出を確実に抑制できる。
さらに、高圧ガス配管や減圧弁の故障時、高圧ガス利用システム側での充填開始動作を禁止することで、通信充填に対応していない高圧ガス供給ステーションや、通信充填機器が故障している高圧ガス供給ステーションから充填を行う場合であっても、高圧ガスが充填されるのを未然に防ぐことができる。その結果、不要な高圧ガスの放出を確実に抑制できる。
特に、圧力検出手段による検出結果(検出圧力)が所定圧力範囲外の場合に、減圧弁の故障を特定することができるため、早期に故障箇所の切り分けを行っての修理対応が可能になり、高圧ガスの不要な放出を一層未然に抑制できる。
(燃料電池車両)
本実施形態では、本発明の高圧ガス利用システムとして、燃料電池車両1を例にして説明する。図1は、燃料電池車両1のシステム構成図である。
図1に示す燃料電池車両1は、燃料電池2(FC)と、外部の水素供給ステーション(不図示)から充填ノズルが装着される充填部3と、水素供給ステーションから供給される水素(高圧ガス)を高圧で貯留可能なタンク4と、燃料電池2、充填部3及びタンク4間に接続されて水素が流通する水素充填供給部5と、これら構成品を統括的に制御する制御装置6と、を主に備えている。
充填口11には、充填口11を開閉して水素充填供給部5の後述する充填配管21との連通及び遮断を切り替える第1逆止弁14が設けられている。第1逆止弁14は、水素供給ステーションの供給ノズルが充填口11に装着された際に開弁して、供給ノズルと充填配管21とが充填口11を通して連通するようになっている。なお、充填口11は、例えば燃料電池車両1の後部側面に位置する充填側凹部15内に設けられている。
リッド開閉機構13は、例えばロックピン等のロック部材17と、ロック部材17を駆動させるアクチュエータ18と、を備え、充填口リッド12を閉状態でロックしている。そして、車室内等に配置された充填口リッド開放スイッチ19のON操作がなされると、アクチュエータ18が駆動してロック部材17による充填口リッド12のロックを解除する。これにより、充填口リッド12を開状態とすることができる。
充填供給配管23は、一端が充填配管21の下流端及び供給配管24の上流端に接続されるとともに、他端が上述した主止弁22を介してタンク4に接続されている。
減圧弁31は、タンク4から放出される高圧の水素を減圧して、下流側に流通させる。リリーフバルブ32は、供給配管24における減圧弁31よりも下流側が所定の圧力以上になったときに開弁して、水素を排気する。
また、2次遮断弁33は、水素の供給及び遮断が切り替えられることで、減圧弁31により減圧された供給配管24中の水素をさらに減圧して、下流側(燃料電池2)に向けて流通させる。
制御装置6は、故障判断手段41、フラグ設定手段42、及びリッド開閉判断手段43を主に備えている。
次に、本実施形態の燃料電池車両1の作用として、タンク4への水素充填可否の判断方法について説明する。図2は水素充填供給部5の故障判断方法を説明するためのフローチャートである。なお、以下のルーチンは主に制御装置6によって実行される。
図2に示すように、ステップS1において燃料電池車両1がイグニッションON(IG−ON)されると、まずステップS2において充填禁止フラグをリセットする(初期値「0」に設定する)。
ステップS3における判断結果が「NO」の場合(水素濃度が所定濃度未満の場合)、水素充填供給部5のうち、例えば充填配管21や、供給配管24、充填供給配管23等の配管系に故障の虞はないと判断して、ステップS4に進む。
一方、ステップS3における判断結果が「YES」の場合(水素濃度が所定濃度以上の場合)、上述した配管系に故障の虞があると判断して、ステップS5に進む。
ステップS4における判断結果が「NO」の場合(水素圧力が所定圧力範囲内の場合)、減圧弁31等に故障の虞はないと判断して、ステップS6に進む。
一方、ステップS4における判断結果が「YES」の場合(水素圧力が所定圧力範囲外の場合)、減圧弁31等に故障の虞があると判断して、ステップS5に進む。ステップS5においては、上述したように充填禁止フラグを「1」に設定し、本ルーチンを終了する。
ステップS6における判断結果が「NO」の場合、未だ運転中であると判断して、ステップS3以降のルーチンを繰り返す。
一方、ステップS6における判断結果が「YES」の場合、イグニッションOFFされたと判断して、本ルーチンを終了する。
図3に示すように、ステップS11において、充填口リッド開放スイッチ19がON操作されると、ステップS12において、充填禁止フラグが設定されているか否かを判断する。
その後、ステップS13に進み、充填開始動作を実施する。具体的に、リッド開閉機構13は、充填口リッド12のロックを解除して充填口リッド12を開状態とする。以上により本ルーチンを終了する。そして、水素供給ステーションの供給ノズルを充填口11に装着して、水素の充填作業を行うことができる。
さらに、その他の方法として、ユーザに対して警告音や警告表示等の異常信号を出力し、ユーザに修理を促したり、水素供給ステーションに向けて充填開始動作の禁止信号を出力して、水素供給ステーション側に水素充填供給部5の故障を報知したりしても構わない。また、主止弁22を閉弁して、水素充填供給部5に新たな水素が供給されるのを防止するようにしても構わない。
以上により、本ルーチンを終了する。
この構成によれば、水素充填供給部5が故障した状態で水素が充填されるのを未然に防ぐことができる。そのため、水素充填に伴う水素充填供給部5内の圧力上昇等により、リリーフバルブ32を通して水素が車外へ不要に放出されるのを抑制して、常に適正な水素利用に繋げることができる。
しかも、配管系からのガス漏れや、減圧弁31の調圧不良等を、各種センサ34,35の検出結果に基づいて判断することで、水素充填供給部5の故障を正確に判断することができる。
特に、圧力センサ34による検出結果(水素圧力)が所定圧力範囲外の場合に、減圧弁31の故障を特定することができるため、早期に故障箇所の切り分けを行っての修理対応が可能になり、水素の不要な放出を一層未然に抑制できる。
また、水素充填供給部5の故障が検知された場合に、充填禁止フラグを設定しておくことで、その後の故障検知が不要になるので、制御の簡素化を図ることができる。
例えば、上述した実施形態では、各種弁の故障として、減圧弁31の調圧不良を例にして説明したが、これに限らず、その他の弁に対しても圧力センサ34や水素センサ35等に基づいて、故障を判断しても構わない。例えば、2次遮断弁33のシート不良(停止中にも関わらず開弁している場合や、運転中にも関わらず閉弁している場合等)を判断しても構わない。
また、上述した実施形態では、水素センサ35により配管系の故障を判断したが、圧力センサ34により判断しても構わない。逆に、水素センサ35により減圧弁31や2次遮断弁33等の各種弁の故障を判断しても構わない。
また、上述した実施形態では、充填開始動作の禁止方法として、リッド開閉機構13の動作を禁止して、充填口リッド12の閉状態を維持する場合について説明したが、充填口リッド12が既に開状態にある場合に、リッド開閉機構13を動作させて充填口リッド12を閉操作する等、充填口リッド12の開放規制をする構成であれば構わない。
また、車両等の移動体に限らず、定置用の高圧ガス利用システムに採用しても構わない。
Claims (8)
- 高圧ガスが貯留されるタンクと、
前記タンクに接続され、高圧ガスが流通する高圧ガス配管と、
前記高圧ガス配管を流通する高圧ガスを減圧する減圧弁と、
前記高圧ガス配管、及び前記減圧弁のうち、少なくとも何れかの故障を検知する故障判断手段と、
前記故障判断手段により故障が検知された場合に、高圧ガスの充填開始動作を禁止する充填禁止手段と、を備えていることを特徴とする高圧ガス利用システム。 - 高圧ガスが貯留されるタンクと、
前記タンクに接続され、高圧ガスが流通する高圧ガス配管と、
前記高圧ガス配管を流通する高圧ガスを減圧する減圧弁と、
前記高圧ガス配管、及び前記減圧弁のうち、少なくとも何れかの故障を検知する故障判断手段と、
前記高圧ガス配管内における前記減圧弁の下流の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記故障判断手段により故障が検知された場合に、高圧ガスの充填開始動作を禁止する充填禁止手段と、を備え、
前記故障判断手段は、前記圧力検出手段による検出圧力が所定範囲外の場合に前記減圧弁が故障していると特定することを特徴とする高圧ガス利用システム。 - 前記故障判断手段は、ガス濃度、または前記高圧ガス配管内の圧力に基づいて、前記高圧ガス配管からのガス漏れ、前記減圧弁の調圧不良、及び高圧ガスの供給及び遮断を切り替える遮断弁のシート不良のうち、少なくとも何れかを検知することを特徴とする請求項1記載の高圧ガス利用システム。
- 前記故障判断手段は、ガス濃度に基づいて、前記高圧ガス配管からのガス漏れ、前記減圧弁の調圧不良、及び前記高圧ガスの供給及び遮断を切り替える遮断弁のシート不良のうち、少なくとも何れかを検知することを特徴とする請求項2記載の高圧ガス利用システム。
- 前記タンクには、充填口リッドにより開閉可能とされた充填口を通して、外部の高圧ガス供給ステーションから高圧ガスが充填され、
前記充填禁止手段は、前記充填口リッドの開放を規制することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の高圧ガス利用システム。 - 前記充填禁止手段は、外部の高圧ガス供給ステーションに向けて充填禁止信号を出力することを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の高圧ガス利用システム。
- 前記充填禁止手段は、高圧ガスの供給及び遮断を切り替える遮断弁を閉弁することを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の高圧ガス利用システム。
- 前記充填禁止手段は、前記故障判断手段により故障が検知された場合に、充填禁止フラグを設定するとともに、前記充填禁止フラグが設定されている場合に、充填開始動作を禁止することを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の高圧ガス利用システム。
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