JP2010182433A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギ消費を抑えつつ、酸化剤ガス流路を封鎖する燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池スタック110と、酸化剤ガス供給流路と、酸化剤ガス排出流路と、ノーマルオープン型の第1弁10及び第2弁10Aと、第1弁10を開閉操作する第1モータ40と、第2弁10Aを開閉操作する第2モータ40Aと、第1モータ40及び第2モータ40Aを制御するECU160と、を備え、ECU160は、燃料電池スタック110の発電中、第1弁10及び第2弁10Aを開状態とすることで、カソード流路112を開放し、燃料電池スタック110の発電停止後、第1弁10及び第2弁10Aを閉状態とすることで、カソード流路112を封鎖する燃料電池システム100であって、第1弁10及び第2弁10Aの弁体20と係止することで、閉状態を維持する第1ソレノイド装置50及び第2ソレノイド装置50Aを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
近年、水素(燃料ガス)と、酸素を含む空気(酸化剤ガス)とが供給されることで発電する燃料電池の開発が急速に進められ、例えば、燃料電池車の電力源として応用されつつある。このような燃料電池は、その内部に、水素が通流するアノード流路(燃料ガス流路)と、空気が通流するカソード流路(酸化剤ガス流路)とを有している。
ところが、燃料電池の発電停止中、つまり、燃料電池と外部負荷とが電気的に遮断された状態において、外部からカソード流路に空気が流入し、この空気(酸素)がカソードの触媒(Pt、Ru等)下で電極反応により消費されると、カソードの電位が上昇したり、残留する水分が分解して活性の高いOHラジカル等が発生する虞がある。このように、カソードの電位が上昇したり、OHラジカル等が発生すると、カソードを形成するカーボンペーパの炭素(C)や触媒が酸化したり、電解質膜が分解し、燃料電池が劣化してしまう。
また、カソード流路の空気の一部は、電解質膜を透過して、アノードにクロスリークし、このクロスリークした空気が、アノードの触媒下で消費されると、アノードの電位が上昇したり、OHラジカル等が発生し、アノードを形成するカーボンペーパの炭素(C)や触媒が酸化したり、電解質膜が分解し、燃料電池が劣化してしまう。
そこで、カソード流路の上流及び下流に、ソレノイドを内蔵するノーマルクローズ型の電磁弁をそれぞれ設け、燃料電池の発電停止中、前記電磁弁を閉じて、カソード流路を封鎖し、外部からカソード流路への新たな空気の流入を停止すると共に、カソードからアノードへの空気のクロスリーク量を低減させる燃料電池システムが提案されている(特許文献1参照)。
特開2006−221836号公報
しかしながら、特許文献1の燃料電池システムは、カソード流路の上流及び下流に、ノーマルクローズ型の電磁弁を備えるので、燃料電池を発電させるため、カソード流路に空気を通流させる間、前記電磁弁のソレノイドに継続して通電し、電磁弁の開状態を維持する必要がある。すなわち、開状態を維持している間、燃料電池の発電電力やバッテリの蓄電電力が、ソレノイドで消費されることになり、非効率であった。
そこで、本発明は、電力等のエネルギ消費を抑えつつ、酸化剤ガス流路を封鎖する燃料電池システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、燃料ガス流路及び酸化剤ガス流路を有し、前記燃料ガス流路に燃料ガスが、前記酸化剤ガス流路に酸化剤ガスが、それぞれ供給されることで発電する燃料電池と、前記酸化剤ガス流路に向かう酸化剤ガスが通流する酸化剤ガス供給流路と、前記酸化剤ガス流路から排出された酸化剤ガスが通流する酸化剤ガス排出流路と、前記酸化剤ガス供給流路に設けられたノーマルオープン型の第1弁と、前記酸化剤ガス排出流路に設けられたノーマルオープン型の第2弁と、前記第1弁を開閉操作する第1操作手段と、前記第2弁を開閉操作する第2操作手段と、前記第1操作手段及び前記第2操作手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記燃料電池の発電中、前記第1操作手段により前記第1弁を開状態とし、前記第2操作手段により前記第2弁を開状態とすることで、前記酸化剤ガス流路を開放し、前記燃料電池の発電停止後、前記第1操作手段により前記第1弁を閉状態とし、前記第2操作手段により前記第2弁を閉状態とすることで、前記酸化剤ガス流路を封鎖する燃料電池システムであって、前記燃料電池の発電停止後、前記第1弁及び前記第2弁を閉状態とした後、前記第1弁及び前記第2弁の少なくとも一方の弁体と係止することで、当該一方の閉状態を維持する閉状態維持手段を備えることを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、第1弁及び第2弁はノーマルオープン型であるので、燃料電池を発電させるため、酸化剤ガス流路に酸化剤ガスを通流させる場合、電力等のエネルギを消費せずに、第1弁及び第2弁を開状態とできる。
一方、燃料電池の発電停止後、システム停止中、燃料電池内の酸化剤ガス流路を封鎖し、酸化剤ガス流路への酸化剤ガスの新たな流入を停止させる場合、第1操作手段及び第2操作手段によって第1弁及び前記第2弁を閉状態とした後、閉状態維持手段が、第1弁及び第2弁の少なくとも一方の弁体と係止することにより、この一方の閉状態を維持できる。すなわち、電力等のエネルギを消費せずに、第1弁及び第2弁の少なくとも一方の閉状態を維持できる。
なお、閉状態維持手段は、後記する実施形態のように、第1弁及び第2弁に対してそれぞれ設けられることが好ましい。また、燃料電池内の酸化剤ガス流路を封鎖することは、カソード封鎖とも称される。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記閉状態維持手段は、前記第1弁の閉状態を維持する第1閉状態維持手段と、前記第2弁の閉状態を維持する第2閉状態維持手段と、を備え、前記第1操作手段は、通電により、前記第1弁を開状態から閉状態に駆動する第1電気駆動装置を備え、前記第2操作手段は、通電により、前記第2弁を開状態から閉状態に駆動する第2電気駆動装置を備え、前記第1閉状態維持手段及び前記第2閉状態維持手段により閉状態に維持された後、前記第1電気駆動装置及び前記第2電気駆動装置への通電は停止されることを特徴とする。
このような燃料電池システムによれば、第1電気駆動装置によって、第1弁を開状態から閉状態に駆動し、第2電気駆動装置によって、第2弁を開状態から閉状態に駆動できる。すなわち、第1操作手段及び第2操作手段を電気駆動式とすることにより、空圧駆動式、油圧駆動式等に対して、レギュレータ、流量制御弁、切換弁等が不要となるため、システム構成を簡易・小型化できる。
また、第1閉状態維持手段によって第1弁の閉状態を維持し、第2閉状態維持手段によって第2弁の閉状態を維持できる。
そして、第1閉状態維持手段及び第2閉状態維持手段によって閉状態に維持された後、第1電気駆動装置及び第2電気駆動装置への通電は停止されるので、第1電気駆動装置及び第2電気駆動装置における電力消費を停止できる。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記第1弁及び前記第2弁は、閉状態におけるシール力を付与するロストモーション機構をそれぞれ備えることを特徴とする。
このような燃料電池システムによれば、ロストモーション機構により、第1弁及び第2弁の閉状態におけるシール力を付与できる。すなわち、ロストモーション機構によって、第1弁及び第2弁の閉状態において、弁座とこれに着座した弁体との密着を維持することができ、第1弁及び第2弁を確実に閉じた状態で維持できる。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記ロストモーション機構を備える前記第1弁及び前記第2弁は、弁座に着座した弁体に、その上流側の圧力が開方向に作用(付勢)するように配置されると共に、その上流側の圧力が所定圧力以上となった場合に開状態となることを特徴とする。
このような燃料電池システムによれば、ロストモーション機構を備える第1弁及び第2弁の弁体に、その上流側の圧力が開方向に作用(付勢)するように構成され、そして、その上流側の圧力が所定圧力以上となった場合、第1弁及び第2弁がそれぞれ開状態となる。すなわち、第1弁及び第2弁は、その上流側の圧力が所定圧力以上となった場合、この圧力を開放するリリーフ弁として機能する。
すなわち、酸化剤ガス供給流路に設けられた第1弁は、第1操作手段(第1電気駆動装置)によって開状態とする操作が実行されているにも関わらず、実際には開いてなく閉状態のままである場合(閉故障している場合)において、その上流側の圧力が所定圧力以上となったとき、開状態となる。これにより、異常昇圧によって、第1弁、酸化剤ガス供給流路を構成する配管、この配管に設けられたその他機器(例えばインタークーラ)、及び、酸化剤ガス供給手段(後記する実施形態ではコンプレッサ)が、破損・故障することを防止できる。
また、酸化剤ガス排出流路に設けられた第2弁は、第2操作手段(第2電気駆動装置)によって開状態とする操作が実行されているにも関わらず、実際には開いてなく閉状態のままである場合(閉故障している場合)において、その上流側の圧力が所定圧力以上となったとき、開状態となる。これにより、異常昇圧によって、第2弁、燃料電池、及び、酸化剤ガス排出流路を構成する配管が、破損・故障することを防止できる。
なお、第2弁が開状態となる第2所定圧力は、第1弁が開状態となる第1所定圧力以下に設定されることが好ましい。つまり、第1弁が開状態となる第1所定圧力と、第2弁が開状態となる第2所定圧力とは、異なる値でもよい。
本発明によれば、電力等のエネルギ消費を抑えつつ、酸化剤ガス流路を封鎖する燃料電池システムを提供することができる。
本実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 本実施形態に係るノーマルオープン型の第1弁装置の側断面図であり、開状態を示している。 本実施形態に係るノーマルオープン型の第1弁装置の側断面図であり、閉状態を示している。 本実施形態に係るノーマルオープン型の第1弁装置の側断面図であり、上流側の圧力が所定圧力以上となり、リリーフ時の開状態を示している。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
≪燃料電池システムの構成≫
図1に示す本実施形態に係る燃料電池システム100は、図示しない燃料電池車(移動体)に搭載されている。燃料電池システム100は、燃料電池スタック110と、燃料電池スタック110のアノードに対して水素(燃料ガス、反応ガス)を給排するアノード系と、燃料電池スタック110のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス、反応ガス)を給排するカソード系と、燃料電池スタック110の掃気時に掃気ガスをアノード系に導入する掃気ガス導入系と、これらを電子制御するECU160(Electronic Control Unit、電子制御装置)と、を備えている。
<燃料電池スタック>
燃料電池スタック110は、複数(例えば200〜400枚)の固体高分子型の単セルが積層して構成されたスタックであり、複数の単セルは直列で接続されている。単セルは、MEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)と、これを挟む2枚の導電性を有するセパレータと、を備えている。MEAは、1価の陽イオン交換膜等からなる電解質膜(固体高分子膜)と、これを挟むアノード及びカソード(電極)とを備えている。
アノード及びカソードは、カーボンペーパ等の導電性を有する多孔質体と、これに担持され、アノード及びカソードにおける電極反応を生じさせるための触媒(Pt、Ru等)と、を含んでいる。
各セパレータには、各MEAの全面に水素又は空気を供給するための溝や、全単セルに水素又は空気を給排するための貫通孔が形成されており、これら溝及び貫通孔がアノード流路111(燃料ガス流路)、カソード流路112(酸化剤ガス流路)として機能している。
そして、アノード流路111を介して各アノードに水素が供給されると、式(1)の電極反応が起こり、カソード流路112を介して各カソードに空気が供給されると、式(2)の電極反応が起こり、各単セルで電位差(OCV(Open Circuit Voltage)、開回路電圧)が発生するようになっている。次いで、燃料電池スタック110と走行モータ等の外部回路とが電気的に接続され、電流が取り出されると、燃料電池スタック110が発電するようになっている。
2H→4H+4e …(1)
+4H+4e→2HO …(2)
<アノード系>
アノード系は、水素タンク121と、ノーマルクローズ型(常閉型)の遮断弁122と、エゼクタ123と、ノーマルクローズ型のパージ弁124と、ノーマルクローズ型の掃気ガス排出弁125と、を備えている。
水素タンク121は、配管121a、遮断弁122、配管122a、エゼクタ123、配管123aを介して、アノード流路111の入口に接続されている。そして、燃料電池スタック110を発電させるため、ECU160からの指令によって遮断弁122が開かれると、水素が、水素タンク121から遮断弁122等を通って、アノード流路111に供給されるようになっている。
アノード流路111の出口は、配管123bを介して、エゼクタ123の吸気口に接続されている。そして、アノード流路111から排出された未消費の水素を含むアノードオフガスが、エゼクタ123に戻された後、アノード流路111に再供給され、その結果、水素が循環するようになっている。なお、配管123bには、アノードオフガスに同伴する液状の水分を分離する気液分離器(図示しない)が設けられている。
配管123bの途中は、配管124a、パージ弁124、配管124bを介して、後記する希釈器133に接続されている。パージ弁124は、燃料電池スタック110の発電時に、配管123bを循環するアノードオフガスに含まれる不純物(水蒸気、窒素等)を排出(パージ)する場合、ECU160によって定期的に開かれる。
また、配管124aの接続位置よりも上流側の配管123bは、配管125a、掃気ガス排出弁125、配管125bを介して、後記する配管132cに接続されている。掃気ガス排出弁125は、燃料電池スタック110の掃気時、詳細には、アノード流路111の掃気時に、コンプレッサ131が作動した状態で、ECU160により、後記する掃気ガス導入弁141と共に開かれる設定となっている。
なお、燃料電池スタック110の掃気時とは、本実施形態では、燃料電池スタック110の発電停止後のシステム停止中において、温度センサ(図示しない)によって検出されるシステム温度が所定温度(例えば0℃)未満であり、この後、燃料電池スタック110内が凍結すると判断される時である。
このように、アノード流路111の上流には、遮断弁122及び後記する掃気ガス導入弁141が配置され、アノード流路111の下流には、パージ弁124、掃気ガス排出弁125が配置されているが、いずれの弁もノーマルクローズ型であり、燃料電池スタック110の発電停止中(システム停止中)、原則として、閉状態で維持され、アノード流路111は封鎖された状態となる。したがって、車外の空気が、掃気ガス排出弁125等を通って、アノード流路111に流入することはない。
<カソード系>
カソード系は、コンプレッサ131(酸化剤ガス供給手段)と、ノーマルオープン型(常開型)の第1弁装置1と、ノーマルオープン型の第2弁装置2と、ノーマルオープン型の背圧弁132と、希釈器133と、を備えている。
コンプレッサ131は、配管131a、第1弁装置1、配管131bを介して、カソード流路112の入口に接続されている。そして、コンプレッサ131は、ECU160の指令に従って作動すると、酸素を含む空気を取り込み、配管131a等を介して、カソード流路112に供給するようになっている。
すなわち、カソード流路112(酸化剤ガス流路)に向かう空気(酸化剤ガス)が通流する酸化剤ガス供給流路は、配管131aと配管131bとを備えて構成され、この酸化剤ガス供給流路に、第1弁装置1が設けられている。第1弁装置1は、ECU160によって制御されるノーマルオープン型の電磁弁であり、燃料電池スタック110の発電中(システム作動中)は開状態となり、発電停止後、つまり、発電停止中(システム停止中)は閉状態となる。
なお、第1弁装置1の具体的構造は、後で説明する。
カソード流路112の出口は、配管132a、第2弁装置2、配管132b、背圧弁132、配管132cを介して、希釈器133に接続されている。そして、カソード流路112から排出されたカソードオフガス(酸化剤ガス)は、配管132a等を介して、希釈器133に排出されるようになっている。
すなわち、カソード流路112(酸化剤ガス流路)から排出されたカソードオフガスが通流する酸化剤ガス排出流路は、配管132aと、配管132bと、配管132cと、後記する配管133aとを備えて構成され、この酸化剤ガス排出流路に、第2弁装置2が設けられている。第2弁装置2は、ECU160によって制御されるノーマルオープン型の電磁弁であり、燃料電池スタック110の発電中(システム作動中)は開状態となり、発電停止後、つまり、発電停止中(システム停止中)は閉状態となる。
なお、第2弁装置2の具体的構造は、後で説明する。
背圧弁132は、バタフライ弁等から構成されたノーマルオープン型の弁であって、その開度は、アクセル開度等の発電要求量に対応して、ECU160により制御される。
希釈器133は、アノードオフガスとカソードオフガスとを混合し、アノードオフガス中の水素を、カソードオフガス(希釈用ガス)で希釈する容器であり、その内部に希釈空間を備えている。そして、希釈後のガスは、配管133aを介して、車外に排出されるようになっている。
また、配管131bと配管132aとを跨ぐように加湿器(図示しない)が設けられている。この加湿器は、水分透過性を有する中空糸膜を複数本内蔵し、この中空糸膜を介して、カソード流路112に向かう空気と、カソード流路112から排出された多湿のカソードオフガスとの間で水分交換させ、カソード流路112に向かう空気を加湿するものである。
<掃気ガス導入系>
掃気ガス導入系は、ノーマルクローズ型の掃気ガス導入弁141を備えている。掃気ガス導入弁141の上流は配管141aを介して配管131aに接続されており、掃気ガス導入弁141の下流は配管141bを介して配管123aに接続されている。そして、燃料電池スタック110の掃気時に、コンプレッサ131が作動した状態で、ECU160によって掃気ガス導入弁141が開かれると、コンプレッサ131からの掃気ガスが、アノード流路111に導入されるようになっている。
<IG>
IG151は、燃料電池システム100(燃料電池車)の起動スイッチであり、運転席周りに設けられている。また、IG151はECU160と接続されており、ECU160はIG151のオン/オフ信号を検知するようになっている。
<ECU>
ECU160(制御手段)は、燃料電池システム100を電子制御する制御装置であり、CPU、ROM、RAM、各種インタフェイス、電子回路などを含んで構成されており、その内部に記憶されたプログラムに従って、各種機器を制御し、各種処理を実行するようになっている。
また、ECU160は、第1弁装置1の後記する第1モータ40と、第2弁装置2の後記する第2モータ40Aとを制御し、後記する第1弁10、第2弁10Aを開閉制御する機能を備えている。
さらに、ECU160は、第1弁装置1の後記する第1ソレノイド装置50と、第2弁装置2の後記する第2ソレノイド装置50Aとを制御し、第1ソレノイド装置50、第2ソレノイド装置50Aによるロック/解除を制御する機能を備えている。
<第1弁装置、第2弁装置>
次に、第1弁装置1、第2弁装置2の具体的構造について、図2〜図4を参照して説明する。
第1弁装置1は、ノーマルオープン型の第1弁10と、通電により第1弁10を開閉操作する第1モータ40(第1電気駆動装置、第1操作手段)と、第1弁10の閉状態を維持する第1ソレノイド装置50(第1閉状態維持手段)と、を備えている。
第2弁装置2は、ノーマルオープン型の第2弁10Aと、通電により第2弁10Aを開閉操作する第2モータ40A(第2電気駆動装置、第2操作手段)と、第2弁10Aの閉状態を維持する第2ソレノイド装置50A(第2閉状態維持手段)と、を備えている。
ここで、第1弁装置1と第2弁装置2との構造は同一、つまり、第1弁10と第2弁10A、第1モータ40と第2モータ40A、第1ソレノイド装置50と第2ソレノイド装置50A、はそれぞれ同一の構造であるので、以下、第1弁装置1について説明し、第2弁装置2については省略する。
[第1弁]
第1弁10は、入口ポート12及び出口ポート13が形成されたボディ11(弁箱)と、入口ポート12周りの弁座14に対して着座/離座する弁体20と、圧縮コイルばね31、32と、を備えている。
弁体20は、入口ポート12周りの弁座14に対して着座/離座する本体21と、本体21と一体に形成され、本体21の中心から上方に延設された第1ロッド23と、その下端部内を第1ロッド23がスライド自在に延び、上部がボディ11の天壁部を貫通し外部に延びた第2ロッド25と、を備えている。つまり、第1ロッド23と第2ロッド25とを備えて構成されるロッドは、伸縮自在である。
弁体20の本体21は円板状を呈し、本体21が弁座14から離座すると、第1弁10が開状態となり、入口ポート12と出口ポート13とが連通するようになっている(図2、図4参照)。一方、本体21が弁座14に着座すると、第1弁10が閉状態となり、入口ポート12と出口ポート13とが遮断されるようになっている(図3参照)。
本体21の弁座14側面には、ゴム製等の環状のシール部材22が設けられている。そして、本体21が着座した場合(第1弁10が閉じた場合)、シール部材22が弾性変形することで、閉状態におけるシール性が高められている。なお、シール部材22が弁座14に設けられた構成でもよい。
第1ロッド23の中間部にはフランジ部24が形成されており、フランジ部24と第2ロッド25との間には、圧縮コイルばね32が介装されている。圧縮コイルばね32は、フランジ部24と一体である本体21を閉方向(下方向)に付勢し、閉状態における本体21(弁体20)のシール力を付与している(図3参照)。
これにより、例えばシール部材22の厚さが、使用によって小さくなったとしても、圧縮コイルばね32が本体21を閉方向に付勢しているので、シール部材22を挟んで本体21と弁座14とが密着し、閉状態で確実に維持されるようになっている。
その他、後記するフランジ部26や第1ソレノイド装置50の後記する係止シャフト51が、使用により磨耗し、フランジ部26のロック位置が変化したとしても、圧縮コイルばね32が本体21を閉方向に付勢しているので、本体21が弁座14に良好に着座し、第1弁10が閉状態で確実に維持されるようになっている。
すなわち、第1弁10(第2弁10A)が備え、閉状態におけるシール力を付与するロストモーション機構Lは、本体21と、フランジ部24を有する第1ロッド23と、第2ロッド25の下端部と、圧縮コイルばね32とを備えて構成されている。
ボディ11の天壁部を貫通し外部に延びる第2ロッド25の上部の外周面には、第1モータ40の後記するピニオン41と係合するラック(図示しない)が形成されている。
また、第2ロッド25の中間部には、フランジ部26が形成されており、フランジ部26とボディ11との間には、圧縮コイルばね31が介装されている。圧縮コイルばね31は、フランジ部26(第2ロッド25)、第1ロッド23及び本体21を開方向(上方向)に付勢しており、これにより、第1弁10(第2弁10A)はノーマルオープン型に構成されている。
圧縮コイルばね31のばね力は、第1モータ40の静止トルクよりも大きく設定されている。これにより、第1モータ40への通電を停止した状態において、第1ソレノイド装置50によるロックが解除されると、圧縮コイルばね31が第1モータ40の静止トルクに抗して第2ロッド25を上方に移動させ、その結果、本体21が弁座14から離座し、第1弁10が開くようになっている。
なお、第2ロッド25が上方に移動する場合、第1ロッド23のフランジ部24が第2ロッド25の下部に係止され、第1ロッド23が第2ロッド25から抜けないようになっている(図2参照)。
入口ポート12には、コンプレッサ131からの空気(掃気時は掃気ガスとしての空気)が通流する配管131aが接続されており、出口ポート13には、配管131bが接続されている。すなわち、第1弁10は、閉状態において、コンプレッサ131からの空気の圧力(上流側)の圧力によって、弁座14に着座した本体21(弁体20)が開方向(図2等の上方向)に押されるように、配置されている。
言い換えると、第1弁10の閉状態において、何らかの原因により、第1弁10の上流側の圧力が所定圧力以上となった場合、この圧力によって開方向(上方向)に押される本体21(弁体20)が弁座14から離座し、第1弁10が開状態となるように構成されている(図4参照)。
つまり、ロストモーション機構Lを備える第1弁10(第2弁10A)は、その閉状態において、上流側の圧力が所定圧力以上となった場合に開いて開状態となり、上流側の圧力を開放するリリーフ機能を備えている。
[第1モータ]
第1モータ40(第2モータ40A)は、第1弁10(第2弁10A)を開状態から閉状態に駆動する第1電気駆動装置(第2電気駆動装置)であり、ステッピングモータ等によって構成されている。そして、第1モータ40にECU160からの指令に従って通電されると、第1モータ40は正回転又は逆回転で回転するようになっている。
第1モータ40の出力軸にはピニオン41が取り付けられており、ピニオン41は第2ロッド25のラック(図示しない)と係合している。そして、第1モータ40が回転すると、第2ロッド25が下降し、本体21が弁座14に着座するようになっている(図3参照)。
なお、第1モータ40(第2モータ40A)は、システム停止後(燃料電池スタック110の発電停止後)に回転し、第1弁10(第2弁10A)を開状態から閉状態にし、カソード流路112(図1参照)を封鎖するように構成されている。また、第1モータ40は、ブラケット(図示しない)を介してボディ11に固定されると共に、バッテリ(図示しない)を電源としている。
[第1ソレノイド装置]
第1ソレノイド装置50(第2ソレノイド装置50A)は、システム停止後(燃料電池スタック110の発電停止後)、第1モータ40によって第1弁10を閉状態とした後、第2ロッド25のフランジ部26の上面に係止することによって、上下方向において第2ロッド25をロックする第1ロック装置(第2ロック装置)であって、第1弁10(第2弁10A)の閉状態を維持するものである(図3参照)。
第1ソレノイド装置50は、ロック時にフランジ部26に係止される係止シャフト51と、係止シャフト51をフランジ部26に対して前進方向(突出方向)で付勢する圧縮コイルばね52と、ECU160からの指令に従って、通電されると係止シャフト51を後退させるソレノイド53と、を備えている。
すなわち、第1弁10の閉状態において、係止シャフト51が、第2ロッド25のフランジ部26に係止した状態(ロック状態)であっても、本体21及び第1ロッド23は第2ロッド25に対して移動可能であり、つまり、本体21が離座可能であり、第1弁10の後記するリリーフ弁としての機能が確保されている。
そして、ソレノイド53に通電されると、ソレノイド53の近傍に配置された固定コア(図示しない)によって磁力が発生し、この固定コアに、係止シャフト51に一体で構成された可動コア(図示しない)が吸引されることで、係止シャフト51が後退するようになっている。このように係止シャフト51が後退すると、係止シャフト51がフランジ部26に係止せず、第2ロッド25(弁体20)が上下方向において移動可能となる。
なお、第1ソレノイド装置50は、第1モータ40と同様に、ブラケット54を介してボディ11に固定されると共に、バッテリ(図示しない)を電源としている。
≪燃料電池システムの作用効果≫
次に、燃料電池システム100の作用効果について説明する。
<システム作動中(燃料電池スタックの発電中)>
まず、燃料電池システム100の作動中(燃料電池スタック110の発電中)について説明する。
ECU160は、カソード流路112に空気を通流させるため、第1弁装置1(第1弁10)及び第2弁装置(第2弁10A)を開状態とし、カソード流路112を開放している。
第1弁装置1について、図2を参照して具体的に説明すると、ECU160は、第1モータ40及び第1ソレノイド装置50への通電を停止し、圧縮コイルばね31によって弁体20を弁座14から離座させ、ノーマルオープン型の第1弁10を開状態としている。すなわち、ノーマルオープン型である第1弁10は、電力等のエネルギを消費せずに、開状態で維持されている。第2弁装置2(第2弁10A)についても同様である。
<システム停止時(燃料電池スタックの発電停止時)>
次に、燃料電池システム100の停止時(燃料電池スタック110の発電停止時)について説明する。
燃料電池車を停止させるため、運転者がIG151をオフすると、このオフ信号を検知したECU160は、燃料電池スタック110の発電を停止させ、燃料電池システム100を停止させる。
具体的には、ECU160は、燃料電池スタック110の出力端子に接続された電力制御装置(図示しない)を制御し、燃料電池スタック110からの電流の取り出しを停止し、燃料電池スタック110の発電を停止する。そして、ECU160は、遮断弁122を閉じ、アノード流路111への水素の供給を停止し、コンプレッサ131を停止し、カソード流路112への空気の供給を停止する。
その後、ECU160は、第1弁装置1の第1弁10と、第2弁装置2の第2弁10Aとを閉じる。
第1弁装置1について、図2、図3を参照して、具体的に説明すると、ECU160は、第1ソレノイド装置50のソレノイド53に通電し、フランジ部26に対して係止シャフト51を後退させる。そして、ECU160は、係止シャフト51が後退した状態で、第1モータ40に通電し、ピニオン41を回転させ(矢印A1参照)、第2ロッド25(弁体20)を下降させる(矢印A2参照)。
なお、第2ロッド25の下降の程度、つまり、第1モータ40の回転角は、第1弁10の閉状態において、シール部材22を弾性変形させ、そのシール力を発揮させると共に、圧縮コイルばね32がやや縮退し、使用によりシール部材22の厚さが小さくなっても、縮退した圧縮コイルばね32により本体21が弁座14に付勢され、第1弁10が確実に閉じるように設定される。
そうすると、弁体20の本体21が弁座14に着座し、入口ポート12と出口ポート13とが遮断され、第1弁10が閉状態となる。
第1弁10が閉状態となった後、ECU160は、第1ソレノイド装置50のソレノイド53への通電を停止する。そうすると、係止シャフト51が、圧縮コイルばね52によってフランジ部26に対して前進した後(矢印A3参照)、フランジ部26の上面に係止し、第1弁10が閉状態で維持、つまり、ロックされる。このように第1弁10を開状態で維持した後、ECU160は第1モータ40への通電を停止する。
このようにして、燃料電池スタック110の発電停止後(システム停止後)、発電停止中(システム停止中)において、第1弁装置1の第1弁10と、第2弁装置2の第2弁10Aとが閉状態となり、カソード流路112が封鎖されるので、車外の空気が、第1弁10又は第2弁10Aを通って、カソード流路112に新たに流入することはない。
これにより、MEAを構成するカソード又はアノードの電位の上昇や、OHラジカル等の発生が抑制され、カソード又はアノードの劣化や、電解質膜の分解が抑制される。その結果、燃料電池スタック110の劣化が抑制され、その耐久性が高められている。
また、第1モータ40(第2モータ40A)によって、第1弁10(第2弁10A)を閉状態とした後、第1ソレノイド装置50(第2ソレノイド装置50A)の係止シャフト51をフランジ部26に係止するので、第1弁10(第2弁10A)を閉状態で維持できる。
さらに、係止シャフト51をフランジ部26に係止し、第1弁10(第2弁10A)を閉状態で維持した後、第1モータ40(第2モータ40A)への通電を停止するので、第1モータ40(第2モータ40A)における電力消費を停止し、その電源であるバッテリ(図示しない)の残量を確保できる。
さらにまた、第1弁10(第2弁10A)を閉状態で維持する場合、第1ソレノイド装置50(第2ソレノイド装置50A)への通電も停止するので、第1ソレノイド装置50(第2ソレノイド装置50A)における電力消費も停止できる。
また、第1弁10(第2弁10A)は、ロストモーション機構Lを備え、圧縮コイルばね32によって、本体21が弁座14に付勢される構成であるので、使用によって例えばシール部材22の厚さが小さくなったとしても、本体21が弁座14に確実に着座する。これにより、第1弁10(第2弁10A)は、確実に閉状態となることができ、その信頼性は高められている。
なお、システム停止中において、燃料電池スタック110のカソード流路112を掃気する場合、ECU160は、第1ソレノイド装置50(第2ソレノイド装置50A)によるロックを解除し、第1弁10(第2弁10A)を開いた後、コンプレッサ131を作動し、コンプレッサ131からの掃気ガスでカソード流路112を掃気する。そして、カソード流路112の掃気後、第1弁10(第2弁10A)を閉じる。
<システム起動時(燃料電池スタックの発電開始時)>
次に、燃料電池システム100の起動時(燃料電池スタック110の発電開始時)について説明する。
燃料電池車を走行させるため、運転者がIG151をオンすると、このオン信号を検知したECU160は、第1弁装置1及び第2弁装置2を開く。
第1弁装置1について、図2、図3を参照して、具体的に説明すると、ECU160は、第1ソレノイド装置50のソレノイド53に通電し、フランジ部26に対して、係止シャフト51を後退させ、第2ロッド25(弁体20)のロックを解除する。そうすると、圧縮コイルばね31が、フランジ部26及び弁体20を、第1モータ40の静止トルクに抗して、上方に押し上げる。
その結果、弁体20の本体21が弁座14から離座し、第1弁装置1(第1弁10)が開状態となる(図2参照)。その後、ECU160は、第1ソレノイド装置50のソレノイド53への通電を停止する。
その後、ECU160は、遮断弁122を開き、アノード流路111に水素を供給すると共に、コンプレッサ131を作動させ、カソード流路112に空気を供給する。そして、ECU160は、アクセル等からの発電要求量に対応して、燃料電池スタック110の発電を開始させる。
<第1弁装置、第2弁装置の閉故障時>
次に、図4を参照して、第1弁装置1、第2弁装置2の閉故障時、つまり、第1弁装置1、第2弁装置2にECU160から開指令が入力されているにも関わらず、第1弁装置1、第2弁装置2が、実際には開いてなく、閉じたまま故障している場合について説明する。
なお、このような第1弁装置1、第2弁装置2の閉故障は、例えば、第1ソレノイド装置50、第2ソレノイド装置50Aが故障し、第2ロッド25のロックが解除されない場合や、第1モータ40(第2モータ40A)が誤作動し、弁体20が閉方向に移動した場合等に生じる。
例えば、システム起動時やカソード流路112の掃気時において、第1弁装置1及び第2弁装置2を開く制御をしたことによって、第1弁装置1及び第2弁装置2は開いていると判断するECU160が、コンプレッサ131を作動させると、第1弁装置1の上流側の空気の圧力が上昇し始める。このように圧力上昇する空気は、閉状態のままの弁体20の本体21を開方向(上方向)に押している。
そして、第1弁装置1(第1弁10)の上流側の空気の圧力が第1所定圧力以上になると、図4に示すように、第2ロッド25がロックされたままの状態で、圧縮コイルばね32が縮退し、本体21が弁座14から離座し(矢印A4参照)、第1弁10が開状態となる。すなわち、ロストモーション機構Lを備える第1弁10がリリーフ弁として機能し、第1弁10の上流側の圧力が開放される。
これにより、第1弁10の上流の機器(コンプレッサ131、コンプレッサ131の下流のインタークーラ等)や、配管131a等が、異常昇圧によって、破損・故障することを防止できる。
なお、第1弁10が開状態となる前記第1所定圧力は、事前試験等により求められ、第1弁10の上流の機器等が、破損・故障しない圧力に設定される。
これと同様に、第2弁装置2(第2弁10A)が閉故障している場合において、その上流側の圧力が第2所定圧力以上になると、第2弁10Aが開状態となり、リリーフ弁とし機能し(図4参照)、その上流側の圧力が開放される。これにより、燃料電池スタック110、配管131b、132a、及び配管131b、132aを跨ぐように設けられている加湿器(図示しない)等が、異常昇圧によって、破損・故障することを防止できる。
なお、第2弁10Aが開状態となる前記第2所定圧力は、事前試験等により求められ、第2弁10Aの上流の機器(燃料電池スタック110等)や配管132a等が、破損・故障しない圧力であって、第1弁10が開状態となる前記第1所定圧力以下に設定されることが好ましい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば次のように変更することができる。
前記した実施形態では、弁体20が電動式の第1モータ40の回転力によって、開状態から閉状態となる構成を例示したが、その他に例えば、閉状態とする場合にソレノイドに通電し、このソレノイドで弁体20を作動させる構成でもよい。また、油圧式のモータで作動させる構成でもよい。
前記した実施形態では、係止シャフト51がソレノイド53によって進退する構成を例示したが、その他に係止シャフト51にラックを形成し、このラックに係合するピニオンを有する電動式のモータで進退させる構成でもよい。
前記した実施形態では、係止シャフト51が第2ロッド25のフランジ部26に係止する構成を例示したが、ロストモーション機構Lを備えない第1弁10、第2弁10Aであれば、例えば、係止シャフト51が本体21の上面に係止する構成でもよい。
前記した実施形態では、係止シャフト51が第2ロッド25のフランジ部26の上面に係止する構成を例示したが、係止構造はこれに限定されず、例えば、第2ロッド25の係止穴に係止シャフト51が差し込まれることで係止する構成でもよい。その他、カム等が第2ロッド25に係止する構成でもよい。
前記した実施形態では、第1弁装置1及び第2弁装置2が、第1ソレノイド装置50、第2ソレノイド装置50Aをそれぞれ備える構成を例示したが、いずれか一方が備える構成でもよい。
前記した実施形態では、第1弁10及び第2弁10Aが、ロストモーション機構Lをそれぞれ備える構成を例示したが、いずれか一方が備える構成でもよい。
前記した実施形態では、燃料電池システム100が燃料電池車に搭載された場合を例示したが、その他に例えば、自動二輪車、列車、船舶に搭載された燃料電池システムでもよい。また、家庭用の据え置き型の燃料電池システムや、給湯システムに組み込まれた燃料電池システムに、本発明を適用してもよい。
1 第1弁装置
2 第2弁装置
10 第1弁
10A 第2弁
20 弁体
40 第1モータ(第1電気駆動装置、第1操作手段)
40A 第2モータ(第2電気駆動装置、第2操作手段)
50 第1ソレノイド装置(第1閉状態維持手段)
50A 第2ソレノイド装置(第2閉状態維持手段)
100 燃料電池システム
110 燃料電池スタック(燃料電池)
111 アノード流路(燃料ガス流路)
112 カソード流路(酸化剤ガス流路)
131a、131b 配管(酸化剤ガス供給流路)
132a、132b、132c、133a 配管(酸化剤ガス排出流路)
160 ECU(制御手段)
L ロストモーション機構

Claims (4)

  1. 燃料ガス流路及び酸化剤ガス流路を有し、前記燃料ガス流路に燃料ガスが、前記酸化剤ガス流路に酸化剤ガスが、それぞれ供給されることで発電する燃料電池と、
    前記酸化剤ガス流路に向かう酸化剤ガスが通流する酸化剤ガス供給流路と、
    前記酸化剤ガス流路から排出された酸化剤ガスが通流する酸化剤ガス排出流路と、
    前記酸化剤ガス供給流路に設けられたノーマルオープン型の第1弁と、
    前記酸化剤ガス排出流路に設けられたノーマルオープン型の第2弁と、
    前記第1弁を開閉操作する第1操作手段と、
    前記第2弁を開閉操作する第2操作手段と、
    前記第1操作手段及び前記第2操作手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記燃料電池の発電中、前記第1操作手段により前記第1弁を開状態とし、前記第2操作手段により前記第2弁を開状態とすることで、前記酸化剤ガス流路を開放し、前記燃料電池の発電停止後、前記第1操作手段により前記第1弁を閉状態とし、前記第2操作手段により前記第2弁を閉状態とすることで、前記酸化剤ガス流路を封鎖する燃料電池システムであって、
    前記燃料電池の発電停止後、前記第1弁及び前記第2弁を閉状態とした後、前記第1弁及び前記第2弁の少なくとも一方の弁体と係止することで、当該一方の閉状態を維持する閉状態維持手段を備える
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記閉状態維持手段は、前記第1弁の閉状態を維持する第1閉状態維持手段と、前記第2弁の閉状態を維持する第2閉状態維持手段と、を備え、
    前記第1操作手段は、通電により、前記第1弁を開状態から閉状態に駆動する第1電気駆動装置を備え、
    前記第2操作手段は、通電により、前記第2弁を開状態から閉状態に駆動する第2電気駆動装置を備え、
    前記第1閉状態維持手段及び前記第2閉状態維持手段により閉状態に維持された後、前記第1電気駆動装置及び前記第2電気駆動装置への通電は停止される
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記第1弁及び前記第2弁は、閉状態におけるシール力を付与するロストモーション機構をそれぞれ備える
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記ロストモーション機構を備える前記第1弁及び前記第2弁は、弁座に着座した弁体が上流側の圧力によって開方向に押されるように、配置されると共に、その上流側の圧力が所定圧力以上となった場合に開状態となる
    ことを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
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