JP2014126143A - フライホイール - Google Patents

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英観 白川
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Abstract

【課題】 回転速度によらず、慣性モーメントを変化させられるフライホイールを提供する。
【解決手段】 回転軸と、錘と、バネ機構と、調整機構とを備え、前記錘が、前記回転軸に対して回転の半径方向に変位可能に設けられており、前記バネ機構が、前記錘を前記回転軸側に付勢するものであり、前記調整機構が、前記バネ機構のバネ定数を増減させるものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、慣性モーメントが可変なフライホイールに関する。
フライホイールは、エンジンなどの回転する機構に取り付けることにより、回転系の慣性モーメントを大きくして、トルク変動による回転速度の変動を緩やかにするものである。しかし、慣性モーメントを大きくすると、変動の安定化効果は高くなるが、起動時の応答性は悪くなってしまう。また最近では、フライホイールは回転機構の安定化ばかりでなく、電気エネルギの貯蔵にも用いられているが、その場合においても、エネルギの貯蔵量を変化させられる機器が求められている。
そこで、特許文献1に示すフライホイールが提案されている。このフライホイールは、回転の半径方向にスライド自在な可動ウェイトを有し、可動ウェイトがバネにより中心側に押し付けられているものである。これによれば、起動時には、可動ウェイトが中心側に位置しているので慣性モーメントが小さく、応答性が良好である。そして、回転速度が上昇すると、可動ウェイトに遠心力が働き、バネの弾性力に抗して外周側へ変位するので、慣性モーメントが大きくなり、回転速度の変動の安定化効果が高くなる。また、慣性モーメントが小さければ、フライホイールが蓄えるエネルギも小さく、慣性モーメントが大きければ、フライホイールが蓄えるエネルギも大きい。
特開平11−30293号公報
しかしながら、特許文献1の発明は、バネのバネ定数が不変であるから、ある回転速度において、遠心力と弾性力は所定の位置で釣り合い、慣性モーメントも所定の値となる。よって、定常の回転速度が予め決まっている場合には、その回転速度において慣性モーメントが適切な値となるようにバネ定数を定めればよいが、種々の回転速度で動作する場合、目標の回転速度によっては慣性モーメントが必ずしも適切な値にならないという問題があった。
本発明は、上記事情を鑑みたものであり、回転速度によらず、慣性モーメントを変化させられるフライホイールを提供することを目的とする。
本発明のうち請求項1の発明は、回転軸と、錘と、バネ機構と、調整機構とを備え、前記錘が、前記回転軸に対して回転の半径方向に変位可能に設けられており、前記バネ機構が、前記錘を前記回転軸側に付勢するものであり、前記調整機構が、前記バネ機構のバネ定数を増減させるものであることを特徴とする。なお、錘が回転軸に対して回転の半径方向に変位可能とは、錘の移動方向が回転の半径方向に一致するもののみならず、錘が回転軸から遠ざかったり近づいたりするものをすべて含む。
本発明のうち請求項2の発明は、前記回転軸から回転の半径方向に向けて延びるレールを備え、前記錘が、前記レールにスライド自在に取り付けられており、前記バネ機構が、コイルバネであって、一端が前記回転軸に対して固定され、他端に前記錘が取り付けられており、前記調整機構が、前記コイルバネの一端側の一部を伸縮不能に固定するものであって、固定範囲を増減できるものであることを特徴とする。なお、コイルバネの一端が回転軸に対して固定されているとは、コイルバネが回転軸に直接固定されている場合のみならず、コイルバネが回転軸に別部材を介して固定されており、回転軸とコイルバネの一端の位置関係が変わらない場合も含む。
本発明のうち請求項3の発明は、前記バネ機構が、板バネであって、一端が前記回転軸に対して固定され、他端に前記錘が取り付けられており、前記調整機構が、前記板バネの一端側の前記回転軸に固定される長さ範囲を増減できるものであることを特徴とする。
本発明のうち請求項4の発明は、前記バネ機構が、ガススプリングであって、気体を充填したシリンダと、該シリンダから回転の半径方向に向けて出入りするロッドとを備え、ロッドの先端に前記錘が取り付けられており、前記調整機構が、前記シリンダ内に液体を注入するものであって、注入量を増減できるものであることを特徴とする。
本発明のうち請求項1の発明によれば、起動時には、錘がバネ機構に付勢されることで回転軸側(回転中心側)に位置しているので、慣性モーメントが小さく、応答性が良好である。そして、回転速度が上昇すると、錘に遠心力が働き、バネ機構の付勢力に抗して外周側へ変位するので、慣性モーメントが大きくなり、回転速度の変動の安定化効果が高くなる。また、慣性モーメントの変化に伴って、エネルギの貯蔵量も変化する(慣性モーメントが小さければエネルギの貯蔵量も小さく、慣性モーメントが大きければエネルギの貯蔵量も大きい)。そして、調整機構によりバネ機構のバネ定数を増減させることで、回転速度によらず(回転速度が一定のままで)慣性モーメントを変化させられる。すなわち、バネ定数を大きくすれば、付勢力が強くなり、錘はより回転軸側に変位するので、慣性モーメントは小さくなる。一方、バネ定数を小さくすれば、付勢力が弱くなり、錘はより外周側に変位するので、慣性モーメントは大きくなる。よって、目標とする種々の回転速度において、慣性モーメントを適切な値に調整することができる。
本発明のうち請求項2の発明によれば、調整機構によりコイルバネの一部を伸縮不能に固定することにより、コイルバネの他の部分のみがバネ機構として機能する。そして、この固定範囲を増減させることは、コイルバネの自然長を伸縮させることになり、すなわち、コイルバネのバネ定数を増減できるということになる。このようにコイルバネを用いることで、簡易な構成により、慣性モーメントを変化させられる。
本発明のうち請求項3の発明によれば、一端が固定されて片持ち支持された板バネがバネ機構として機能する。そして、調整機構により板バネの固定される長さ範囲を増減させることは、板バネの片持ち長さを伸縮させることになり、すなわち、板バネのバネ定数を増減できるということになる。このように板バネを用いることで、回転の半径方向にコンパクトな構成とすることができる。
本発明のうち請求項4の発明によれば、調整機構によりシリンダ内に液体を注入することで、シリンダ内の気体の体積が小さくなり、その分圧力が大きくなるので、バネ定数は大きくなる。よって、この液体の注入量を増減させることは、すなわち、ガススプリングのバネ定数を増減させることになる。このようにガススプリングを用いることにより、コイルバネを用いる場合と比べて、全体をコンパクトな構成とすることができる。
本発明のフライホイールの第一実施形態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。 第一実施形態の調整機構の説明図であり、(a)は調整機構部分の拡大図、(b)は調整歯車の平面図である。 第一実施形態の動作の説明図であり、(a)は停止時、(b)は回転時である。 回転速度(回転数)と錘の釣り合い半径位置の関係を示すグラフである。 回転速度(回転数)とフライホイールに貯蔵されるエネルギの関係を示すグラフである。 第二実施形態の調整機構の説明図である。 第三実施形態の側面図である。 第四実施形態の側面図である。
本発明のフライホイールの具体的な構成について、各図面に基づいて説明する。このフライホイールの第一実施形態は、図1に示すように、回転軸1の側面に4本の円筒形状のガイドシリンダ6が取り付けられている。ガイドシリンダ6は、90度間隔で放射状に配置されており、各ガイドシリンダ6およびその内部の構造は全く同じである。
ガイドシリンダ6は、内部が中空であって、回転中心側は回転軸1により塞がれており、外周側は蓋板61によって塞がれている。その内部には、丸棒からなるレール5が設けられている。レール5は、ガイドシリンダ6の全長にわたって延びている。そして、レール5には錘2がスライド自在に取り付けられている。錘2は、円柱形で、直径はガイドシリンダ6の内径よりわずかに小さく、中心に孔が形成されており、孔にレール5が通されている。また、レール5にはバネ機構3であるコイルバネ3aが外挿されていて、コイルバネ3aの一端は回転軸1に固定されており、他端は錘2に固定されている。コイルバネ3aは、錘2が外周側へ変位することで引き伸ばされ、錘2を回転中心側へ付勢する。
さらに、このフライホイールには、コイルバネ3aの自然長を伸縮させることで付勢力を増減させる調整機構4が取り付けられている。図1および図2に示すように、調整機構4は、駆動装置41と、主歯車42と、調整歯車43とを備える。駆動装置41は、一般的なモータからなるもので、回転軸1の先端に取り付けられており、その出力軸41aは回転軸1と同軸上に位置し、回転軸1の先端側に突出している。また、駆動装置41に電力を供給する配線(図示省略)は、回転軸1の内部を通されている。主歯車42は、かさ歯車であり、駆動装置41の出力軸41aの先端に固定された円盤状の底面部42aと、底面部42aの周縁から回転軸1側に延びる側面部42bとを有し、側面部42bの先端に歯が形成されていて、回転軸1と同軸周りに回転する。調整歯車43は、主歯車42と噛み合うかさ歯車であり、各レール5の、回転軸1と錘2の間の部分に取り付けられており、レール5の長手方向軸周りに回転自在であって、レール5の長手方向には動かないように固定されている。なお、主歯車42と調整歯車43が噛み合う位置において、調整歯車43が露出するように、ガイドシリンダ6に窓部62が形成されている。そして、調整歯車43には、回転軸1側から外周側へ貫通する貫通孔43aが形成されている。貫通孔43aは、コイルバネ3aの素線を通すものであり、図2(a)、(b)に示すように、コイルバネ3aの素線に沿うよう、円周方向に傾斜して形成されている。
次に、このように構成したフライホイールの動作について説明する。起動時においては、図3(a)に示すように、錘2が回転軸1側(回転中心側)に位置しているので、慣性モーメントが最も小さい状態であり、応答性(起動性)が良好である。回転速度が上昇すると、錘2に遠心力が働き、図3(b)に示すように、コイルバネ3aの付勢力に抗して外周側へ変位するので、慣性モーメントが大きくなり、回転速度の変動の安定化効果が高くなる。また、慣性モーメントの変化に伴って、エネルギの貯蔵量も変化する(慣性モーメントが小さければエネルギの貯蔵量も小さく、慣性モーメントが大きければエネルギの貯蔵量も大きい)。そして、さらに回転速度が上昇すると、錘2はさらに外周側へ変位し、ガイドシリンダ6の蓋板61に当接する。すると、錘2はそれ以上外周側へ変位できなくなり、それ以上の回転速度においては、通常のフライホイールとして動作することになる。
さらに、調整機構4の動作を説明する。図2(a)に示すように、駆動装置41によって、主歯車42を図面左側から見て時計回りに回転させると、主歯車42と噛み合った調整歯車43が、図面上側から見て反時計回りに回転する。すると、調整歯車43の貫通孔43aを通っているコイルバネ3aの素線が、順次回転軸1側(図面下側)へ送り出される。調整歯車43はレール5の長手方向には動かないので、回転軸1と調整歯車43の間隔は不変であり、すなわち、回転軸1と調整歯車43の間の部分のコイルバネ3aは伸縮することなく、固定された状態となる。よって、バネ機構3として機能するのは、コイルバネ3aの、調整歯車43よりも外周側の部分のみとなるから、すなわち、調整歯車43を回転させることにより、コイルバネ3aの自然長が短くなることになる。これにより、コイルバネ3aのバネ定数が大きくなり、錘2はより回転軸1側に変位するので、回転速度によらず、慣性モーメントは小さくなる。逆に、駆動装置41によって、主歯車42を図面左側から見て反時計回りに回転させると、主歯車42と噛み合った調整歯車43が、図面上側から見て時計回りに回転する。すると、調整歯車43の貫通孔43aを通っているコイルバネ3aの素線が、順次外周側(図面上側)へ送り出される。これにより、コイルバネ3aの自然長が長くなり、コイルバネ3aのバネ定数が小さくなって、錘2はより外周側に変位するので、回転速度によらず、慣性モーメントは大きくなる。このように、コイルバネ3aを用いることで、全体が簡易な構成となっており、調整機構4によって、目標とする種々の回転速度において、慣性モーメントを適切な値に調整することができる。
また、複数本の各レール5に取り付けた調整歯車43を、一つの主歯車42によって回転させるので、各調整歯車43は、必ず同時に同量だけ回転することになる。よって、各コイルバネ3aの自然長も同時に同量だけ変化するので、フライホイールの重心が回転中心からずれることがない。
なお、調整機構について、目標とする回転速度が分かっている場合には、あらかじめ設定しておけばよい。また、目標の回転速度が変化する場合には、それをセンサで計測して常時調整機構を制御してもよいが、1時間おきなどの一定時間ごとに設定することにすれば、制御に必要な総エネルギ量が少なくなる。さらに、目標の回転速度が季節ごとに変化するような場合には、季節の変わり目にのみ調節することにしてもよい。
次に、このフライホイールの動作について、計算式に基づいてさらに説明する。回転軸1の直径D、錘2の質量m、半径位置r、回転角速度ω、コイルバネ3aのバネ定数k、自然長rとし(図3)、N本のレール5を備え、それぞれに錘2とコイルバネ3aが取り付けられているものとすると、錘2に働く遠心力とコイルバネ3aの付勢力との釣り合いから、式(1)が成り立つ。
よって、錘2の半径位置rは、式(2)で表される。
そして、回転するフライホイールが蓄えるエネルギEは、式(3)で表される。
ここで、コイルバネ3aにおいて調整機構4により固定される部分の割合をxとすると、バネ定数が変化し、錘2に働く遠心力とコイルバネ3aの付勢力との釣り合いは、式(4)で表される。
よって、錘2の半径位置rは、式(5)で表される。
したがって、回転するフライホイールが蓄えるエネルギEは、式(6)で表される。
この式より、フライホイールが蓄えるエネルギは、錘2の個数や質量に比例し、錘2の半径位置と回転角速度の二乗に比例することがわかる。よって、エネルギの変化を大きくするには、錘2の半径方向の移動距離を大きくすればよい。
ここで、コイルバネのバネ定数kは、横弾性係数G、素線の線径d、巻径D、巻数Nとして、式(7)で表される。
式(7)より、バネ定数は、巻数に反比例し、巻数を調整することで、バネ定数を変化させられることがわかる。そして、自然長のうち固定する割合を変化させることは、有効巻数が変化することと同じであり、固定割合がxであれば、有効巻数はN×(1−x)となる(これにより式(4)が求められる)。なお、コイルバネの代わりにねじりコイルバネを用いてもよく、その場合、バネ定数kは、縦弾性係数Eとして、式(8)で表される。
式(8)より、ねじりコイルバネにおいても、巻数を調整することで、バネ定数を変化させられることがわかる。
続いて、計算例として、回転軸の直径D=40[mm]、錘の質量m=1[kg]、個数N=4[個]、最大半径位置(蓋板に当接した状態)rmax=500[mm]、コイルバネのバネ定数k=200[N/mm]、自然長r=30[mm]として、式(5)および式(6)から、錘の回転速度(回転数)に対する、錘の半径位置およびフライホイールが蓄えるエネルギを求めた。この際、コイルバネの固定割合xを、0%から100%まで、20%ごとに変化させて、その結果を図4および図5のグラフに示した。これによれば、錘の半径位置は、回転による遠心力とコイルバネの付勢力が釣り合う位置となるが、回転速度が上昇していくと、ある領域において急激に半径位置が変化する。そして、コイルバネの固定割合が小さいほど、すなわちバネ定数が小さいほど、低回転速度で半径位置が変化する。そして、フライホイールが蓄えるエネルギも、バネ定数に応じて、ある回転速度領域において急激に変化している。このことは、フライホイールに入出力されるエネルギの変化に対して回転速度が変化しづらいことを意味しており、この領域においては、トルク変動によるフライホイールの回転速度の変動を軽減できる。よって、調整機構によりバネ定数を調整して、半径位置(エネルギ)が急激に変化する回転速度領域を、目的の回転速度に一致させることにより、その回転速度において、回転速度の変動を抑えることができる。
次に、フライホイールの第二実施形態について説明する。第二実施形態は、図6に示すように、第一実施形態と同様に、回転軸1に四本のガイドシリンダ6が取り付けられており、ガイドシリンダ6内に、レール5、錘2およびバネ機構3であるコイルバネ3aが設けられているが、調整機構4の構成が異なり、駆動装置41と、調整盤44からなる。第二実施形態においては、レール5が長手方向軸周りに回転自在であり、回転中心側において、回転軸1の内部まで貫通していて、先端にかさ歯車51が取り付けられている。また、回転軸1の内部に、一般的なモータからなる駆動装置41が設けられている。駆動装置41の出力軸41aは回転軸1と同軸上に位置し、その先端にもかさ歯車41bが取り付けられていて、レール5のかさ歯車51と噛み合っている。さらに、レール5の回転軸1と錘2の間の部分に、調整盤44が取り付けられている。調整盤44は、第一実施形態の調整歯車43と同様、コイルバネ3aの素線を通す貫通孔44aを有するが、歯車は形成されておらず、レール5に完全に固定されている。この第二実施形態においては、駆動装置41を駆動することで各レール5が回転し、それに伴って調整盤44も回転して、コイルバネ3aの素線を順次送り出す。よって、第一実施形態と同様に、コイルバネ3aの自然長を伸縮させて、バネ定数を増減させることができる。したがって、目標とする種々の回転速度において、慣性モーメントを適切な値に調整することができる。
次に、フライホイールの第三実施形態について説明する。第三実施形態は、図7に示すように、バネ機構3として、回転軸1の側面に板バネ3bが取り付けられている。板バネ3bは、四本が90度間隔で配置されており、各板バネ3bは、一端が回転軸1の先端部分の側面にネジ止めされていて、回転軸1に沿って延びており、他端に錘2が取り付けられている。よって、板バネ3bは片持ち構造となっている。そして、調整機構4として、駆動装置41と、長さ調整器45とを備える。駆動装置41は、一般的なモータからなるもので、回転軸1の先端部分に取り付けられている。その出力軸41aは回転軸1と同軸上に位置し、回転軸1の先端側に突出していて、側面にネジを切ってある。長さ調整器45は、円盤状の底面部45aと、底面部45aの周縁から延びる側面部45bとを有する。底面部45aの中心にネジ孔が形成されていて、駆動装置41の出力軸41aと螺合しており、側面部45bは回転軸1側に延びている。側面部45bの内径は、回転軸1の直径に板バネ3bの厚さを加えた長さと略等しくなっており、長さ調整器45に、板バネ3bを取り付けた回転軸1の先端部分が丁度嵌まっている。
このように構成した第三実施形態においては、起動時においては、板バネ3bが回転軸1の側面に沿った状態となっており、錘2も回転軸1に接しているから、慣性モーメントが最も小さい状態であり、応答性(起動性)が良好である。回転速度が上昇すると、錘2に遠心力が働き、板バネ3bの付勢力に抗して外周側へ変位するので(図7のように、板バネ3bが外周側にたわむ)、慣性モーメントが大きくなり、回転速度の変動の安定化効果が高くなる。また、慣性モーメントの変化に伴って、エネルギの貯蔵量も変化する(慣性モーメントが小さければエネルギの貯蔵量も小さく、慣性モーメントが大きければエネルギの貯蔵量も大きい)。そして、調整機構4については、駆動装置41の出力軸41aが回転することにより、長さ調整器45が回転軸方向に移動し、側面部45bと回転軸1とで板バネ3bを挟み込んで、板バネ3bの回転軸1に固定される長さ範囲を増減する。すなわち、長さ調整器45が回転軸1の先端側(図7の左側)に移動すると、板バネ3bが側面部45bと回転軸1とで挟み込まれる範囲が小さくなり、板バネ3bの片持ち長さが長くなる。一方、長さ調整器45が回転軸1の根本側(図7の右側)に移動すると、板バネ3bが側面部45bと回転軸1とで挟み込まれる範囲が大きくなり、板バネ3bの片持ち長さが短くなる。そして、板バネ3bのバネ定数kは、断面二次モーメントI、片持ち長さLとして、式(9)で表される。
式(9)より、片持ち長さが長くなれば、バネ定数は小さくなって、慣性モーメントは大きくなり、片持ち長さが短くなれば、バネ定数は大きくなって、慣性モーメントは小さくなることがわかる。よって、目標とする種々の回転速度において、慣性モーメントを適切な値に調整することができる。なお、起動時において、板バネ3bは回転軸1に沿った状態となり、錘2も回転軸1に接しているから、回転の半径方向にコンパクトな構成とすることができる。
次に、フライホイールの第四実施形態について説明する。第四実施形態は、図8に示すように、バネ機構3として、回転軸1の側面にガススプリング3cが取り付けられている。ガススプリング3cは、四本が90度間隔で放射状に配置されており、各ガススプリング3cは、円筒形状のシリンダ31と、シリンダ31から回転の半径方向(外周側)に向けて出入りするロッド32とを備え、ロッド32のシリンダ31内の端部(回転軸1側)にピストン33が取り付けられていて、シリンダ31外の端部(外周側)に錘2が取り付けられている。さらに、シリンダ31内のピストン33より外周側には、仕切板34が取り付けられている。仕切板34は、シリンダ31内の空間を回転軸1側と外周側とに仕切るものであり、ロッド32の長手方向に移動自在である。そして、シリンダ31内の、ピストン33と仕切板34の間の空間には、圧縮された気体(窒素など)が充填されており、気体の圧力がピストン33(錘2)を回転軸1側に付勢している。そして、調整機構4として、駆動装置41と、液体室46と、圧力調整用ピストン47と、液体供給管48とを備える。液体室46は、回転軸1の先端部分の一部を中空にして形成されたものであり、非圧縮性の液体(オイルなど)が充填されている。駆動装置41は、一般的なモータからなるもので、回転軸1の内部に取り付けられている。その出力軸41aは回転軸1と同軸上に位置し、液体室46内に突出していて、側面にネジを切ってある。圧力調整用ピストン47は、略円筒形状で液体室46内を回転軸方向に移動するものであり、中心にネジ孔を有していて、駆動装置41の出力軸41aと螺合している。液体供給管48は、液体室46と、各シリンダ31内の仕切板34より外周側部分とを連通している。なお、仕切板34により、気体が液体供給管48に流入することを防いでいる。
このように構成した第四実施形態においては、起動時においては、錘2が回転軸1側(回転中心側)に位置しているので、慣性モーメントが最も小さい状態であり、応答性(起動性)が良好である。回転速度が上昇すると、錘2に遠心力が働き、ガススプリング3cの付勢力に抗して外周側へ変位するので、慣性モーメントが大きくなり、回転速度の変動の安定化効果が高くなる。また、慣性モーメントの変化に伴って、エネルギの貯蔵量も変化する(慣性モーメントが小さければエネルギの貯蔵量も小さく、慣性モーメントが大きければエネルギの貯蔵量も大きい)。そして、調整機構4については、駆動装置41の出力軸41aが回転することにより、圧力調整用ピストン47が回転軸方向に移動し、シリンダ31内への液体の注入量を増減する。すなわち、圧力調整用ピストン47が回転軸1の先端側(図8の左側)に移動すると、液体が液体室46から液体供給管48を通ってシリンダ31内に注入される。すると、シリンダ31内の気体の体積が小さくなる分、圧力が大きくなるので、バネ定数も大きくなり、慣性モーメントは小さくなる。一方、圧力調整用ピストン47が回転軸1の根本側(図8の右側)に移動すると、液体がシリンダ31内から液体供給管48を通って液体室46に戻る。すると、シリンダ31内の気体の体積が大きくなる分、圧力が小さくなるので、バネ定数も小さくなり、慣性モーメントは大きくなる。よって、目標とする種々の回転速度において、慣性モーメントを適切な値に調整することができる。なお、このようにガススプリングを用いることにより、コイルバネなどを用いる場合と比べて、全体をコンパクトな構成とすることができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されない。たとえば、バネ機構は小型のものから大型のものまで制作可能であり、フライホイールを取り付ける対象物に応じて、種類やバネ定数を決定すればよい。そして、錘およびバネ機構の個数は限定されない。ただし、複数個を回転中心に対して対称になるように設けることが望ましい。また、錘およびバネ機構を、回転軸方向に複数並べて取り付けて、より慣性モーメントを大きくし、エネルギの貯蔵量を増やすこともできる。なお、回転軸を垂直向きにして、錘の移動方向が水平向きになるようにすれば、特に低回転速度時において、錘に対する重力の影響を軽減することができる。さらに、このフライホイールは、エンジンなどの装置に適用するほか、エネルギの貯蔵にも利用することができる。その場合、径の大きさや錘の重さおよび個数を変えることにより、大容量化することができる。また、放電時においてエネルギ変化が大きくても、略一定の回転速度で発電機を回すことができるので、周波数制御を行いやすい。さらに、このフライホイールを風車の翼内に設置することで、回転を安定化させることもできる。
1 回転軸
2 錘
3 バネ機構
3a コイルバネ
3b 板バネ
3c ガススプリング
4 調整機構
5 レール
31 シリンダ
32 ロッド

Claims (4)

  1. 回転軸と、錘と、バネ機構と、調整機構とを備え、
    前記錘が、前記回転軸に対して回転の半径方向に変位可能に設けられており、
    前記バネ機構が、前記錘を前記回転軸側に付勢するものであり、
    前記調整機構が、前記バネ機構のバネ定数を増減させるものであることを特徴とするフライホイール。
  2. 前記回転軸から回転の半径方向に向けて延びるレールを備え、
    前記錘が、前記レールにスライド自在に取り付けられており、
    前記バネ機構が、コイルバネであって、一端が前記回転軸に対して固定され、他端に前記錘が取り付けられており、
    前記調整機構が、前記コイルバネの一端側の一部を伸縮不能に固定するものであって、固定範囲を増減できるものであることを特徴とする請求項1記載のフライホイール。
  3. 前記バネ機構が、板バネであって、一端が前記回転軸に対して固定され、他端に前記錘が取り付けられており、
    前記調整機構が、前記板バネの一端側の前記回転軸に固定される長さ範囲を増減できるものであることを特徴とする請求項1記載のフライホイール。
  4. 前記バネ機構が、ガススプリングであって、気体を充填したシリンダと、該シリンダから回転の半径方向に向けて出入りするロッドとを備え、ロッドの先端に前記錘が取り付けられており、
    前記調整機構が、前記シリンダ内に液体を注入するものであって、注入量を増減できるものであることを特徴とする請求項1記載のフライホイール。
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