JP2014124923A - インクジェットヘッド用基板、インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェットヘッド用基板、インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】発熱抵抗体上の上部保護層の寿命が長く、発熱抵抗体が破損した場合にはヒューズ部が溶断されやすいインクジェットヘッド用基板、インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】上部保護層107(第1の保護層)は、複数の発熱抵抗体ごとに対応して設けられた個別部と、複数の個別部とが共通して接続される共通部210とを備えている。個別部と共通部とは、上部保護層107を形成する材料よりも融点の低い材料からなるヒューズ用導電層109(ヒューズ部導電層)によって接続されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクを吐出して記録媒体に記録を行うインクジェットヘッド用基板、インクジェットヘッド及びそのインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置に関するものである。
現在、液室の内部のインクを発熱抵抗体に通電させることで加熱し、これによって生じるインクの膜沸騰によってインク内で発泡させ、このときの発泡エネルギーによって吐出口からインク滴を吐出させる形式のインクジェット記録装置が多く採用されている。このようなインクジェット記録装置によって記録が行われる場合には、発熱抵抗体上の領域でインクが発泡、収縮、消泡する際に生じるキャビテーションによる衝撃といった物理的作用が発熱抵抗体上の領域に及ぼされることがある。また、インクの吐出が行われる際には、発熱抵抗体は高温となっているので、インクの成分が発熱抵抗体の表面に付着して堆積するといった化学的作用が発熱抵抗体上の領域に及ぼされることがある。これらの発熱抵抗体への物理的作用あるいは化学的作用から発熱抵抗体を保護するために、発熱抵抗体上には、発熱抵抗体を覆う保護層が配置される場合がある。
保護層は、通常、インクと接する位置に配置される。従って、保護層に電気が流れてしまうと、保護層とインクとの間で電気化学反応が生じてしまい、場合によっては保護層としての機能が損なわれてしまう場合がある。そのため、発熱抵抗体に供給される電気の一部が保護層へ流れないように、発熱抵抗体と保護層との間に、絶縁層が配置されることがある。
ところが、何らかの原因によって絶縁層の機能が損なわれてしまい、発熱抵抗体あるいは配線から、保護層へ直接的に電気が流れてしまう短絡が生じる可能性がある。発熱抵抗体に供給される電気の一部が保護層に流れた場合には、保護層とインクとの間で電気化学反応が生じてしまい、保護層が変質してしまうことがある。保護層が複数の発熱抵抗体上に亘って配置されている場合には、保護層全体に影響を及ぼす可能性がある。
そのため、複数の発熱抵抗体に対応するように設けた保護層の個別部と、それらを共通に接続する保護層の共通部とを、保護層の一部に設けたヒューズ部によって接続することが考えられる。このようにヒューズ部を設けると、一部の保護層に電流が流れた場合には、ヒューズ部が溶断されて電気的な接続が切断されるため、そこから電流が保護層の他の部分に流れることを抑えることができる。
一部にヒューズ部が設けられているインクジェットヘッドの例が、特許文献1に開示されている。特許文献1では、静電気放電(ESD)が生じたときにプリントシステムに及ぼす影響を抑えるために保護層の電荷を他の部分に放散させて逃がし、所定のタイミングで保護層と正電圧パッドとの間の電気的な接続を切断するヒューズが開示されている。
特許第3828728号公報
ところで、上述のように保護層の一部にヒューズ部を設けた場合には、以下の課題が生じる。
すなわち、保護層は物理的作用や化学的作用から発熱抵抗体を保護するために高融点の金属で形成されることが望ましい。一方で、絶縁層の機能が損なわれて保護層に電流が流れた際にはヒューズ部が溶断される必要があるため、ヒューズ部を形成する保護層の融点は低い方が望ましい。このように、保護層の部分によって融点に対する要求が相反してしまうという課題がある。
このような問題を避ける為、個別のスルーホールを設けて他の配線層にヒューズ部を形成することが考えられる。しかし、個別のスルーホールを設けるとその配置場所が必要になる為、発熱抵抗体の配列の密度が低くなりインクジェットヘッド用基板の面積を増大してしまう。
そこで、本発明は、発熱抵抗体上の保護層の寿命が長く、発熱抵抗体が破損した場合にはヒューズ部が溶断されやすいインクジェットヘッド用基板、インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本発明のインクジェットヘッド用基板は、基体と、前記基体に配置され、通電されることによりインクを加熱するために発熱する複数の発熱抵抗体と、前記発熱抵抗体より表面側に配置され、電気を通すことが可能な第1の保護層と、前記第1の保護層と前記発熱抵抗体との間に配置され、前記第1の保護層を前記発熱抵抗体から電気的に絶縁させる第2の保護層と、を備え、前記第1の保護層は、前記複数の発熱抵抗体ごとに対応して設けられた個別部と、複数の前記個別部が共通して接続される共通部と、を備え、前記第1の保護層を形成する材料よりも融点の低い材料からなるヒューズ部形成層によって前記個別部と前記共通部とが接続されていることを特徴とする。
本発明のインクジェットヘッド用基板、インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置によれば、発熱抵抗体上の保護層は融点の高い材料で形成されるため、発熱抵抗体上の保護層を長寿命とすることが可能となる。他方でヒューズ素子を形成するヒューズ用導電層は保護層よりも融点の低い材料で形成される。これにより、発熱抵抗体が破損し発熱抵抗体層と保護層がショートした場合に、ヒューズ素子を瞬時に溶断することでき、保護層全体が変質することを抑制することができる。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の斜視図である。 (a)は図1のインクジェット記録装置に搭載されるインクジェットヘッドユニットの斜視図であり、(b)は(a)のインクジェットヘッドユニットに取り付けられたインクジェットヘッドの一部を破断した斜視図である。 (a)は図2のインクジェットヘッドの発熱抵抗体周辺についてインクの吐出される方から見て拡大して示した断面図であり、(b)は(a)のIIIB−IIIB線に沿う断面図である。 (a)は図3のインクジェットヘッドのヒューズ部についてインクの吐出される方から見て拡大して示した平面図であり、(b)は(a)のIVB−IVB線に沿う断面図である。 図3のインクジェットヘッドにおけるインクの吐出の行われる状態、試験の行われている状態及び短絡の生じている状態のそれぞれの状態について示した回路図である。 第1実施例に係るインクジェットヘッドにおける製造工程について説明するための、インクジェットヘッドのそれぞれの工程の側面から見た断面図である。 第1実施例に係るインクジェットヘッドにおける製造工程について説明するための、インクジェットヘッドのそれぞれの工程におけるインクの吐出される方から見て示した断面図である。 (a)、(b)は第2実施例に係るインクジェットヘッドにおけるヒューズ部についての平面図及び断面図であり、(c)〜(f)は製造工程について説明するためのインクジェットヘッドの断面図である。 (a)、(b)は第3実施例に係るインクジェットヘッドにおける薄膜領域についての平面図及び断面図であり、(c)〜(g)は製造工程について説明するためのインクジェットヘッドの断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置及びインクジェットヘッドについて図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置1000についての斜視図である。図1に示されるインクジェット記録装置1000は、内部にインクジェットヘッドユニット410が収納されるキャリッジ211を備えている。本実施形態のインクジェット記録装置1000において、キャリッジ211は、ガイドシャフト206に沿って矢印Aの主走査方向に移動自在にガイドされている。ガイドシャフト206は、記録媒体の幅方向に沿って延びるように配置されている。従って、キャリッジ211に搭載されたインクジェットヘッドは、記録媒体の搬送される搬送方向と交差する方向に走査しながら記録を行う。このように、インクジェット記録装置1000は、インクジェットヘッド1の主走査方向の移動と、記録媒体の副走査方向の搬送と、を伴って画像を記録するいわゆるシリアルスキャンタイプのインクジェット記録装置である。
キャリッジ211は、記録媒体の搬送方向に直交する方向に走査されるように、ガイドシャフト206によって貫通されて支持されている。キャリッジ211にはベルト204が取り付けられており、ベルト204にはキャリッジモータ212が取り付けられている。これにより、キャリッジモータ212による駆動力がベルト204を介してキャリッジ211に伝えられるので、キャリッジ211がガイドシャフト206によって案内されながら主走査方向に移動可能に構成されている。
また、キャリッジ211には、後述する制御部からの電気信号をインクジェットヘッドユニットのインクジェットヘッドに転送するためのフレキシブルケーブル213が、インクジェットヘッドユニットに接続されるように取り付けられている。また、インクジェット記録装置1000は、インクジェットヘッドの回復処理を行うために用いられるキャップ241及びワイパブレード243が配置されている。また、インクジェット記録装置1000は、記録媒体を積層状態で蓄える給紙部215と、キャリッジ211の位置を光学的に読み取るエンコーダセンサ216を有している。
キャリッジ211は、キャリッジモータおよびその駆動力を伝達するベルト等の駆動力伝達機構により、主走査方向に往復動される。キャリッジ211には、インクジェットヘッドユニット410が搭載される。キャリッジ211には、インクジェット記録装置から吐出可能なインクの種類に対応した複数のインクジェットヘッドユニット410が搭載される。記録媒体は、給紙部215に積載された後、搬送ローラによって矢印Bの副走査方向に搬送される。インクジェット記録装置1000は、インクジェットヘッドを主走査方向に移動させつつ、インクを吐出させる記録動作と、記録媒体を副走査方向に搬送する搬送動作と、を繰り返すことによって、記録媒体上に順次画像を記録する。
図2(a)に、インクジェットヘッドユニット410についての斜視図を示す。インクジェットヘッドユニット410は、インクジェットヘッドをインクタンクと一体化してなるカートリッジ形態のユニットである。インクジェットヘッドユニット410は、キャリッジの内部に、装着及び取り外し可能に構成されている。インクジェットヘッドユニット410には、インクジェットヘッド1が取り付けられている。インクジェットヘッドユニット410には、電力を供給するための端子を有するTAB(Tape Automated Bonding)用のテープ部材402が貼り付けられている。このテープ部材402を通って、インクジェット記録装置からそれぞれの熱作用部117へ選択的に電力が供給される。熱作用部117へ電力が供給される際には、接点403からテープ部材402を通って、インクジェットヘッド1へ電力が供給される。また、インクジェットヘッドユニット410は、インクを一旦貯留し、そこからインクジェットヘッド1に供給するためのインクタンク404を備えている。
図2(b)に、インクジェットヘッドユニット410についての、一部を破断した斜視図を示す。本実施形態のインクジェットヘッド1は、インクジェットヘッド用基板100に流路形成部材120が貼り付けられることで形成されている。流路形成部材120とインクジェットヘッド用基板100との間には、内部にインクを貯留させることが可能な複数の液室132が画成されている。インクジェットヘッド用基板100には、インクジェットヘッド用基板100を表面から裏面へ貫通するように、インク供給口130が形成されている。流路形成部材120には、インク供給口130に連通するように共通液室131が形成されている。また、流路形成部材120には、共通液室131からそれぞれの液室132まで延びるように、インク流路116が形成されている。従って、インク流路116を介して、共通液室131とそれぞれの液室132とが連通するように、流路形成部材120が形成されている。それぞれの液室132の内部には、熱作用部117が形成されている。流路形成部材120における熱作用部117に対応する位置には、吐出口121が形成されている。
ここでは、インクジェットヘッド用基板100におけるインクの吐出の行われる側の面のことを表面と言うものとする。また、インクジェットヘッド用基板100におけるインクの吐出の行われる側とは逆側の面のことを裏面と言うものとする。
インクタンク404からインクジェットヘッド1にインクが供給される際には、インクジェットヘッド用基板100におけるインク供給口130を通って共通液室131にインクが供給される。共通液室131に供給されたインクは、インク流路116を通って、それぞれの液室132の内部へ供給される。このとき、共通液室131内のインクは、毛管現象によりインク流路116及び液室132に供給され、吐出口121にてメニスカスを形成することにより、インクの液面が安定に保持される。
液室132のそれぞれには、熱作用部117に発熱抵抗体108が備えられており、インクを吐出する際には、配線を通して発熱抵抗体108に通電させる。このときの発熱抵抗体108への通電により、発熱抵抗体108で熱エネルギーを発生させる。これにより、液室132内のインクが加熱されて膜沸騰により発泡し、そのときの発泡エネルギーによって吐出口121からインク滴が吐出される。
なお、インクジェットヘッド1は、上記実施形態のようにインクタンクと一体化された形態に適用されるものに限られない。例えば、インクジェットヘッドとインクタンクとが別々に構成されたものであってもよい。こうすることにより、インクタンク内のインクが無くなったときに、インクタンクのみをキャリッジから取り外して新たなインクタンクを取り付けることで、インクタンクのみを交換することができる。そのため、必ずしもインクタンクと共にインクジェットヘッドを交換する必要がなく、インクジェットヘッドの交換頻度を減少させることでインクジェット記録装置の運転コストを低く抑えることができる。
また、インクジェット記録装置は、インクジェットヘッドとインクタンクとが別々の位置に配置され、これらの間をチューブ等によって接続してインクジェットヘッドへインクを供給する形式のものであってもよい。また、本実施形態では、インクジェット記録装置は、記録ヘッドが主走査方向Aに沿って走査するシリアルスキャン方式に適用されているが、本発明はこれに限定されない。本発明は、ラインプリンタに適用されるような、記録媒体の全幅に対応した範囲に亘って延在するインクジェットヘッドを用いるフルラインタイプのインクジェット記録装置にも適用可能である。
図3に、インクジェットヘッド1における液室132及び発熱抵抗体108周辺についての断面図を示す。図3(a)は、本発明の第1の実施形態に係るインクジェットヘッド用基板100の熱作用部117付近について上面から見て模式的に示した断面図である。また、図3(b)は、図3(a)におけるIIIB−IIIB線に沿った模式的な断面図である。
図3(a)及び図3(b)に示されるように、インクジェットヘッド1では、シリコンによって形成された基体101上に、複数の層が積層されてインクジェットヘッド用基板100が形成されている。本実施形態では、基体101上に、熱酸化膜、SiO膜、SiN膜等によって形成される蓄熱層102が配置される。また、蓄熱層102上には、発熱抵抗体層104が配置され、発熱抵抗体層104上には、Al、Al−Si、Al−Cu等の金属材料から形成される配線としての電極配線層105が配置されている。電極配線層105上には、層状に形成された保護層106(第2の保護層)が配置されている。保護層106は、発熱抵抗体層104及び電極配線層105を覆うように、これらの上側に設けられている。保護層106は、SiO膜、SiN膜等によって形成され、絶縁層としても機能する。
保護層106上には、層状に形成された上部保護層107(第1の保護層)が配置されている。上部保護層107は、発熱抵抗体108の発熱に伴う化学的、物理的衝撃から発熱抵抗体108の表面を保護する。上部保護層107は、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)等の白金族によって形成される。本実施形態では、上部保護層107はIrによって形成されている。また、Irによって形成された上部保護層107は、導電性を有している。インクの吐出が行われる際には、上部保護層107の上部はインクと接触しており、上部保護層107の上部でインクの温度が瞬間的に上昇して発泡し、そこで消泡してキャビテーションの生じる過酷な環境にある。そのため、本実施形態では、耐食性が高く、信頼性の高いIrによって形成された上部保護層107の個別部が、発熱抵抗体108を覆うように各発熱抵抗体108に対応して形成されている。
電気熱変換素子としての発熱抵抗体108は、電極配線層105が部分的に除去されることによって形成されている。本実施形態では、インク供給口130から液室132に向かう方向に沿って、発熱抵抗体層104及び電極配線層105が重ねられて略同じ形状に配置されている。そして、電極配線層105のうちの一部が部分的に除去されることによって、その部分が電極配線層105の存在しないギャップとして形成され、そこでは発熱抵抗体層104のみが配置されている。そのため、発熱抵抗体層104及び電極配線層105が二層に形成されつつ、発熱抵抗体108として機能する部分に対応する部分のみ電極配線層105が除去されている形状となっている。電極配線層105は、不図示の駆動素子回路ないし外部電源端子に接続されており、外部からの電力の供給を受けることができるように構成されている。なお、上記の実施形態では、発熱抵抗体層104上に電極配線層105を配置している構成としたが、本発明はこれに限定されない。電極配線層105を基体101または熱酸化膜102上に形成し、そこで電極配線層105の一部を部分的に除去してギャップを形成して、その上に発熱抵抗体層104を配置する構成を採用してもよい。
一つの液室132の内部に発熱抵抗体108上に対応して形成された上部保護層107の個別部は、液室132の内部に配置されている部分から、インク供給口130の形成されている部分に向かって延びている。そして、上部保護層107の個別部は、液室132の外側で、他の複数の液室から延びた上部保護層107の個別部を共通して接続する上部保護層107の共通部210に接続されている。上部保護層107の共通部210は、吐出口列に沿って形成されている。また、共通部210は、外部電極111と接続されている。
また、発熱抵抗体108に対応する上部保護層107の個別部と共通部210とは、それらの間に設けられたヒューズ部112によって接続されている。ヒューズ部112は、上部保護層107の下部にヒューズ用導電層(ヒューズ部形成層)109が積層されると共に、上部保護層107が部分的に除去されることで形成されている。すなわち、ヒューズ部112はヒューズ用導電層109のみで形成されている。
また、ヒューズ部112の中央では、個別部と共通部210が接続される方向に直交した方向の長さ、すなわち、ヒューズ部112の幅が小さくなるように形成されている。
上部保護層107とヒューズ用導電層109はスルーホール110に挿通され、そこで電極配線層105に電気的に接続されている。電極配線層105はインクジェットヘッド用基板の端部にまで延在し、その先端が外部との電気的接続を行うための外部電極111をなす。
また、SiO膜、SiN膜等によって形成された保護層106と、Irによって形成された上部保護層107とが基体101上に直接積層されて配置された場合、これらの間の密着性が良好でない。ここで、ヒューズ用導電層109はNiによって形成されているため、保護層106と上部保護層107との双方に密着する。このように保護層106と上部保護層107との間に、ヒューズ用導電層109を設けることにより、これらの間の密着性を向上させることができる。
図4(a)はヒューズ部112の模式的な平面図であり、図4(b)は図4(a)におけるIVB−IVB線に沿う模式的な断面図である。ヒューズ部112の中で、後述されるように、溶断される部分は、112aである。
(回路構成について)
図5(a)〜(c)に、本実施形態におけるそれぞれの状態のインクジェットヘッド1の回路図について示す。それぞれの発熱抵抗体108は、電源301、スイッチングトランジスタ113及び選択回路114によって選択されて駆動されている。本実施形態では、電源301は、20〜35Vの電圧である。このような構成により、所定のタイミングで発熱抵抗体108に電源301からの電力を供給することができ、所定のタイミングで吐出口からインク滴を吐出することができる。
図5(a)に、正常に記録が行われている際のインクジェットヘッド1についての回路図を示す。図5(a)に示される状態では発熱抵抗体108と上部保護層107との間には絶縁層として機能する保護層106が配置されているので、発熱抵抗体108と上部保護層107との間は、電気的に接続されていない。また、上部保護層107は、ヒューズ部112を介して上部保護層107の共通部210に接続されており、さらに共通部210は外部との電気的接続を行うための外部電極111bと接続されている。
図5(b)に、絶縁層として機能する保護層106についての絶縁性の試験を行う際の、インクジェットヘッド1の回路図を示す。保護層106についての絶縁性の試験は、出荷前といったインクジェットヘッド1の内部にインクが存在しない状態で行われる。保護層106の絶縁性を確認するための測定装置302は、発熱抵抗体108に電力を供給するための配線に設けられた電極111aと、共通部210に接続された配線に設けられた電極111bとに接続されるように、配置されている。測定装置302は、プローブピン(針)302a、302bを備えている。これらのプローブピン302a、302bが、電極111a、111bに接続されることで、これらの間に電流が流れている場合には、その電流を検知することができる。電極111a、111bの間に電流が検知されない場合には、保護層106の絶縁性が確実に保たれていることが確認される。また、電極111a、111bの間で電流が流れていることが検知された場合には、保護層106の絶縁性が損なわれており、発熱抵抗体108に供給される電流の一部が上部保護層107に流れていることが検知される。
また、インクジェットヘッド1には、スイッチングトランジスタ113から延びた配線に電極111cが設けられている。電極111aと電極111cにそれぞれプローブピン302a、302bを接続し、これらの間に電流が流れているかどうかを検知することで、発熱抵抗体108やスイッチングトランジスタ114が正常に機能しているかどうかを検知することができる。これらの試験が行われる際には、上部保護層107と、発熱抵抗体108や電極配線層105との間に、実際にかかる電圧以上の電圧を印加して流れる電流を測定する。
上部保護層107の溶出や陽極酸化は、インクジェットヘッド1の製造時に、絶縁性を有する保護層106にピンホール等が生じることによって絶縁性が保たれなくなったときに起こることが多い。そのため、保護層106の絶縁性が確保されているかの確認は、製造時に行われることが好ましい。このときの確認のための試験については、上部保護層107が形成され、その後に電気を印加するための外部電極111が形成された後の段階が適している。
また、記録が行われる過程で、何らかの理由により、電極配線層105と上部保護層107との間に電流が流れてしまう短絡が生じる可能性がある。この場合のインクジェットヘッド1における回路について、図5(c)に示す。
図5(c)の矢印で示されるように、電極配線層105と上部保護層107との間で短絡が生じると、上部保護層107を通ってヒューズ部112に向かう方向への電流が生じる。
例えば、発熱抵抗体108が破損したときには、その影響によって保護層106が破断する場合がある。そのとき、発熱抵抗体層104と上部保護層107の一部が溶融し、これらが直接接触して短絡200が生じる可能性がある。このような短絡が生じた場合には、上部保護層107に電圧がかかる。本実施形態では、上部保護層107はIrによって形成されているので、Irとインクとの間で電気化学反応が生じ、Irによって形成された上部保護層107が部分的に溶けてインク内に溶出する。この上部保護層107によるインク内への溶出が進むと、上部保護層107が薄くなってしまい、上部保護層107の耐久性が低下してしまう。
このとき電圧は上部保護層107全体にかかるため短絡の生じた液室以外の液室でも上部保護層107とインクとの間で電気化学反応が生じてしまい、上部保護層107がIrで形成されている場合はインク内に溶出してしまう可能性がある。従って、インクとの間の電気化学反応による上部保護層107の耐久性の低下が、インクジェットヘッド1内の広範囲に亘って及んでしまい、短絡による影響が拡大してしまうという課題があった。
本実施形態では、共通部210は外部電極111を介して接地されているので、短絡200が生じると、上部保護層107の個別部と共通部210とを接続するヒューズ部112に比較的大きな電流が流れる。このとき、本実施形態では電源301は20〜30Vであるので、ヒューズ部112には、ヒューズ部112が発熱、溶断するのに十分な数十mAオーダーの電流が流れる。このように比較的大きな電流がヒューズ部112に流れると、ヒューズ部112が溶断されて、短絡の生じた上部保護層107と、共通部210との間の電気的な接続が遮断される。そのため、短絡の生じた上部保護層107は、異なる液室に配置されている上部保護層107から電気的に分離される。このとき、ヒューズ部112の溶断に要する時間は、長くとも数十μsであり、上部保護層107に電気化学反応が起こって上部保護層107のインクへの溶出が始まるまでの時間は1秒程度である。すなわち、ヒューズ部112の溶断に要する時間は、上部保護層107の溶出が開始するまでの時間より十分に短い。従って、他の発熱抵抗体108の上部保護層107は、短絡による電流の影響を受けない。
このように、ある液室の内部で電極配線層105と上部保護層107との間で短絡が生じ、これによって上部保護層107に電流が流れたときに、その電流が他の液室の内部の上部保護層107に流れることを抑えることができる。従って、一つの液室の内部で生じた短絡の影響がその周辺の他の圧力室内部に及び、他の圧力室からのインク滴の吐出に影響を及ぼしてしまうことを抑えることができる。
次に、ヒューズ部112を形成するヒューズ用導電層109の材料について説明する。上述したように、本実施形態では、ヒューズ用導電層109をNiで形成している。
ヒューズ部112を溶断させるためには、ヒューズ用導電層109の部分を、発生する熱によって溶融し、除去することが求められる。このとき、ヒューズ部112を確実に溶断させるには、発生した熱が周囲の部分に広がらないことが好ましい。熱が周囲に拡散すると、ヒューズ部112を溶断させるのに必要とするエネルギー量が増えてしまうことに加え、ヒューズ部112の周囲の部分を加熱してしまう。上部保護層107に用いられているIrは融点が約2500℃と高く、また熱伝導率も高い。そのため、仮にIrを用いて形成したヒューズ部112を溶融するには、到達すべき温度が高いうえに加熱される範囲が広がり、大きなエネルギーが必要となる。ヒューズ部の融点が高いとヒューズ部が加熱されてもヒューズ部がなかなか溶融せず、また熱伝導は温度差に比例するのでヒューズ部の周りの部分へ逃げてしまう熱量もその分大きくなってしまう。
ここで、ヒューズ用導電層109を形成しているNiの融点は約1500℃と上部保護層107を形成するIrよりも低い。またNiの熱伝導率は、Irの約60%である。Niは、比較的熱伝導率が低いので、Niによって形成されたヒューズ部112で生じた熱が、他の部分へ伝わり難い。そのため、ヒューズ部112で生じた熱は、そこからあまり逃げず、ヒューズ部112の周辺に伝わる熱を少なく抑えることができる。ここでは、Niの熱伝導率がIrの60%であるので、ヒューズ部112の周辺に逃げる熱量は、Irによって形成された場合に比べて約4割に抑えられる。従って、ヒューズ部112で生じた熱が周囲に拡散されることを抑えることができるので、ヒューズ部112の周辺が、ヒューズ部112で生じた熱による影響を受けることを抑えることができる。また、ヒューズ部112で生じた熱が周辺に拡散されずに、ヒューズ部112の溶断に効率的に用いられる。従って、ヒューズ部112を効率良く溶断することができる。
また、Niによって形成されたヒューズ部112は耐食性に優れており、特にインクに用いられるアルカリ性の溶液に対して強い耐食性を有している。このため、ヒューズ用導電層109がインクに直接晒される部分に配置されても、ヒューズ用導電層109は、ヒューズ部112として良好に機能する。
このように、本実施形態では、上部保護層107に電圧がかかったときに、ヒューズ部112の破断によって共通部210への電気的な接続を遮断することができる。従って、上部保護層107にかかった電圧が他の液室における発泡及び他の吐出口からのインク滴の吐出に影響を与えることを抑えることができる。他の液室へ影響が波及することを抑えることができるので、一つの液室の内部で電気的な短絡が生じて、インク滴の吐出を行うことができなくなったとしても、他の液室については、インク内で正常に発泡させ、インクの吐出を正常に行うことができる。従って、一つの液室の内部で生じる電気的な短絡について、影響を小さく食い止めることができる。そのため、一つの液室の内部で電気的な短絡が生じたとしても、そのことによる記録画像の品質の低下を小さく抑えることができる。また、一つの液室の内部で電気的な短絡が生じたとしても、周辺の液室からのインクの吐出を正常に行うことができるので、周辺の吐出口からのインク滴の吐出によって、短絡の生じた吐出口からのインク滴の吐出について比較的容易にこれを補間することができる。また、一つの液室の内部について、電極配線層105と上部保護層107との間で短絡が生じたとしても、それだけでインクジェットヘッド1の交換をする必要がなくなる。従って、インクジェットヘッド1を長く使用することができ、インクジェットヘッド1の寿命を長くすることができる。これに伴い、インクジェット記録装置1000の運転コストを低く抑えることができる。
(第1実施例)
以下に本発明の第1実施例について説明する。
(インクジェットヘッドの層構成、及び製造方法)
第1実施例に係るインクジェットヘッドの製造工程について説明する。図6(a)〜(g)は、第1実施例に係るインクジェットヘッド用基板100の製造工程について説明するための模式的断面図である。また、図7(a)〜(f)は、インクジェットヘッド用基板100の製造工程における模式的な平面図である。
本実施例におけるインクジェットヘッド1の製造工程では、Siによって形成された基体101に、駆動回路が予め作り込まれた状態で、基体101上にそれぞれの層が積層されてインクジェットヘッド1が製造される。発熱抵抗体108を選択的に駆動するためのスイッチングトランジスタ113といった半導体素子等が、駆動回路として基体101に予め作り込まれ、その上に各層が積層されてインクジェットヘッド1が形成される。しかしながら、ここでは簡略化のために、予め配置された駆動回路等については図示されておらず、図6、7では基体101のみが示されている。
まず、基体101上に、熱酸化法、スパッタ法、CVD法などによって、発熱抵抗体層104の下部層としてSiOの熱酸化膜からなる蓄熱層102を形成する。なお、駆動回路を予め作り込んだ基体に対しては、それら駆動回路の製造プロセス中で蓄熱層を形成可能である。
次に、蓄熱層102上にTaSiN等の発熱抵抗体層104を、反応スパッタリングにより約50nmの厚さに形成する。また、発熱抵抗体層104上にAl層をスパッタリングにより約300nmの厚さに形成することにより、電極配線層105が形成される。そして、フォトリソグラフィ法を用い、発熱抵抗体層104及び電極配線層105に対して同時にドライエッチングを施す。これにより、発熱抵抗体層104及び電極配線層105以外の部分を除去することで、図6(a)、図7(a)に示される形状の発熱抵抗体層104及び電極配線層105を形成する。なお、本実施形態では、ドライエッチングとしてリアクティブイオンエッチング(RIE)法を用いている。
次に、発熱抵抗体108を形成するために、図6(b)及び図7(b)に示されるように、再びフォトリソグラフィ法を用いて、ウエットエッチングによりAlの電極配線層105を部分的に除去し、その部分の発熱抵抗体層104を露出させる。なお、電極配線層105の端部では、保護層106によるカバレッジ性を良好なものとするため、電極配線層105の端部においては、適切なテーパ形状が得られる公知のウエットエッチングの行われることが望ましい。
その後、プラズマCVD法を用いて、図6(c)及び図7(c)に示されるように、保護層106としてSiN膜を約350nmの厚さに形成する。
次に、保護層106上に、スパッタリングにより上部保護層107を形成する。
次に、図6(d)及び図7(d)に示されるように、保護層106にスルーホール110が形成される。本実施例では、スルーホール110は、ドライエッチングによって形成される。これによりSiN膜としての保護層106が部分的に除去され、その部分で電極配線層105が露出される。
次に、保護層106上に、ヒューズ用導電層109が形成される。本実施例では、ヒューズ用導電層109は、Niによって形成された層である。
ヒューズ用導電層109は、スパッタリングによって約200nmの厚さに形成されている。
次に、ヒューズ用導電層109上に、上部保護層107が形成される。Irによって形成された上部保護層107は、スパッタリングによって約250nmの厚さに形成される。ヒューズ用導電層109及び上部保護層107が形成される際には、スルーホール110内にこれらが配置され、電極配線層105とヒューズ用導電層109が接触する。これにより、ヒューズ用導電層109及び上部保護層107が、電極配線層105と電気的に接続される。
次に、図6(e)及び図7(e)に示されるように、フォトリソグラフィ法を用いて、ドライエッチングによって上部保護層107におけるヒューズ部112の溶断部112aに対応する部分が除去される。そして、フォトリソグラフィ法を用いてドライエッチングによってヒューズ用導電層109が所定形状に形成されると共に、余分な部分について除去される。これにより、図6(f)及び図7(f)に示されるように、上部保護層107及びヒューズ用導電層109が所望の形状に形成される。このとき、ヒューズ部112の溶断部112aにおける、電極配線層105の延びる方向に直交する幅方向への長さd(図4(a))は、1〜2μm幅が好適である。
次に、外部電極111を形成する部分について、図6(g)に示されるように、フォトリソグラフィ法を用いて、ドライエッチングにより保護層106を部分的に除去し、その部分の電極配線層105を部分的に露出させる。
このようにして形成されたインクジェットヘッドでは、上述したように、発熱抵抗体108上に対応する上部保護層107としては寿命が長い。また、短絡200によって上部保護層107の一部に電圧が加わった場合には、ヒューズ部112が瞬時に溶断されることで、上部保護層107全体が変質することを抑制することができる。
なお、本実施例のインクジェットヘッドでは、ヒューズ用導電層109は、上部保護層107を裏面側から覆うように形成されている。すなわち、上部保護層107の裏面側で上部保護層107の個別部と共通部210とがヒューズ部112によって接続されている。
また、上述したように、本実施例の構成では、ヒューズ用導電層109を形成するNiは融点が約1500℃と、Irの融点の約2500℃よりも低い。また、ヒューズ用導電層109を形成するNiの熱伝導率が、Irの熱伝導率の約60%であり溶断時の熱の拡散する量が少なく、損失が少ない。従って、ヒューズ部112を溶断するためのエネルギーが少なくて済む。また、ヒューズ部112を溶断する際に流れる電流値は10mA以上で、1mA以下ではヒューズ部112にダメージが残らない。
また、ヒューズ用導電層109は、流路形成部材120との密着性が良い。従って、ヒューズ用導電層109を、保護層106と流路形成部材120との間に配置しても良い。また、ヒューズ用導電層109は、アルカリ性の液体には優れた耐食性を有しており、耐インク性にも優れている。このヒューズ用導電層109については、同様な性質を有するCr(クロム)等を用いることも可能である。このように、ヒューズ用導電層109は、Ni、Cr及びこれらの化合物を含んで形成されていても良い。なお、ヒューズ用導電層109を形成する材料は、ヒューズ部112が溶断されやすければよく、すなわち、上部保護層107を形成する材料よりも融点が低い材料であればよい。特に、融点が1000℃以上2000℃以下であることが好ましい。
また、上部保護層107としてTaが用いられている場合においては陽極酸化を防ぐ構成として好適である。このように、上部保護層107は、Irに限らず、Ru、Taといった金属材料によって形成されていても良い。
(第2実施例)
次に、第2実施例のインクジェットヘッドについて説明する。
図8(a)〜(f)に、第2実施例に係るインクジェットヘッドの製造工程について説明するための説明図を示す。図8(a)に、第2実施例のインクジェットヘッドのヒューズ部112についての平面図を示し、図8(b)に、図8(a)のVIIIB−VIIIB線に沿う断面図を示す。
第1実施例におけるインクジェットヘッドでは、上部保護層107と保護層106との間に、ヒューズ用導電層109が、保護層106上の全体を覆うように形成されている。これに対し、第2実施例では、ヒューズ用導電層109が、ヒューズ部112の周辺のみに形成されている。そして、インクジェットヘッドは、発熱抵抗体108に対応する位置においては、ヒューズ用導電層109は形成されない構成を有している。
このように、本実施例では、発熱抵抗体108の上部(表面側)にはヒューズ用導電層109が形成されず、上部保護層107のみが形成されている。従って、発熱抵抗体108で発熱されたときに、熱を効率良くインクに伝えることができる。
ヒューズ用導電層109は、200nmの厚さに形成されている。また、上部保護層107は、250nmの厚さに形成されている。
図8(c)〜(f)に、第2実施例に係るインクジェットヘッドの製造工程を説明するためのそれぞれの工程におけるインクジェットヘッド用基板の断面図を示す。
図8(c)に示す段階では、インクジェットヘッド用基板は、第1実施例における図6(d)と同様である。従って、図8(c)の段階までは、製造工程は、第1実施例に示されるインクジェットヘッド用基板の製造工程と同様である。
次に、ヒューズ用導電層109が、保護層106上に形成される。ヒューズ用導電層109は、Niの層によって形成されており、スパッタリングによって約200nmの厚さに形成されている。
次に、図8(d)に示されるように、フォトリソグラフィ法を用いたドライエッチングにより、ヒューズ用導電層109を部分的に除去する。ここでは、発熱抵抗体108に対応する部分のヒューズ用導電層109が除去されるように、ヒューズ用導電層109の除去が行われる。
次に、ヒューズ用導電層109上に、上部保護層107が形成される。Irによって形成された上部保護層107は、スパッタリングによって約250nmの厚さに形成されている。そして、図8(e)に示されるように、フォトリソグラフィ法を用いたドライエッチングによって上部保護層107が部分的に除去される。このとき、ヒューズ部112の溶断部112a以外の部分では、図8(a)に示されるように上部保護層107の幅方向の外側の端部がヒューズ用導電層109の幅方向の外側の端部よりも幅方向の内側に配置されることが好ましい。
この後の外部電極111を形成する工程及び流路形成部材120を形成する工程(図8(f))については、第1実施例と同様である。
なお、実施例1と同様に、ヒューズ用導電層109には、Crが用いられても好適である。また、上部保護層107は、Irのみに限らず、Ru、Taといった金属材料によって形成されていても良い。
(第3実施例)
次に、第3実施例のインクジェットヘッドについて説明する。
図9(a)〜(f)に、第3実施例に係るインクジェットヘッドの製造工程について説明するための説明図を示す。
図9(a)に、第3実施例のインクジェットヘッドにおけるヒューズ部112についての平面図を示し、図9(b)に、図9(a)のIXB−IXB線に沿う断面図を示す。
第1実施例及び第2実施例のインクジェットヘッドにおいては、保護層106と上部保護層107の間にヒューズ用導電層109が配置され、上部保護層107よりも下方にヒューズ用導電層109が形成されている。これに対して、第3実施例のインクジェットヘッドは、ヒューズ用導電層109が、上部保護層107の上部に配置されている点で、第1実施例及び第2実施例のインクジェットヘッドと異なる。
ここでは、上部保護層107は約250nmの厚さに形成されており、ヒューズ用導電層109は約200nmの厚さに形成されている。
本実施例においても、第2実施例と同様に、ヒューズ部112における溶断部112aは、ヒューズ用導電層109のみによって形成されており、発熱抵抗体108の上部にはヒューズ用導電層109が形成されずに上部保護層107のみが形成されている。
ここで、本実施例では、ヒューズ用導電層109は、上部保護層107を覆うように、上部保護層107の幅方向の全体に亘って上部に配置されている。そのため、上部保護層107の幅方向の外側の端部が、ヒューズ用導電層109の幅方向の外側の端部よりも内側に形成されている。ヒューズ用導電層109はNiによって形成されており、上部保護層107はIrによって形成されている。
図9(c)〜(f)に、第3実施例に係るインクジェットヘッドの製造工程を説明するためのそれぞれの工程におけるインクジェットヘッド用基板の断面図を示す。
図9(c)に示す段階では、インクジェットヘッド用基板は、第1実施例における図6(d)と同様である。従って、図9(c)の段階までは、製造工程は、第1実施例に示されるインクジェットヘッド用基板の製造工程と同様である。
次に、上部保護層107が、保護層106上に形成される。ここでは、Ir層によって形成された上部保護層107は、スパッタリングによって約250nmの厚さに形成される。
次に、図9(d)に示されるような形状に、フォトリソグラフィ法を用いたドライエッチングによって上部保護層107が部分的に除去される。このとき、ヒューズ部112に対応する位置では、上部保護層107が存在しないように上部保護層107が除去され、結果的に上部保護層107が所定形状に形成される。
次に、ヒューズ用導電層109が、上部保護層107上に形成される。このとき、Ni層によって形成されたヒューズ用導電層109は、スパッタリングによって約200nmの厚さに形成される。
そして、図7(e)に示されるように、フォトリソグラフィ法を用いたドライエッチングによってヒューズ用導電層109が部分的に除去される。これにより、発熱抵抗体108に対応する部分のヒューズ用導電層109が除去される。このとき、ヒューズ部112の溶断部112a以外の部分では、図9(a)に示されるように上部保護層107の端部がヒューズ用導電層109よりも幅方向の内側に配置されることが好ましい。
この後の外部電極111を形成する工程及び流路形成部材120を形成する工程(図9(f))については、第1実施例と同様である。
本実施例では、上部保護層107の上部にヒューズ用導電層109が形成されている。そのため、図9(f)に示されるように、基板100と流路形成部材120との間で接着の行われる領域には、ヒューズ用導電層109が配置されることになる。ヒューズ用導電層109を形成しているNiは、流路形成部材120との間の密着性が良く、また信頼性が高い。
そのため、基板100と流路形成部材120との間にヒューズ用導電層109を配置させることによって、基板100と流路形成部材120との間の密着性をより良好にすることができる。従って、基板100と流路形成部材120との間の接着をより強固に行うことができる。これによって、インクジェットヘッドの信頼性をさらに向上させることができる。
また、本実施例の構成においても、発熱抵抗体108の上部には上部保護層107のみが配置される構成となり、発熱抵抗体108が加熱された際に熱を効率良くインクに伝えることが可能となる。また、第1実施例と同様に、ヒューズ用導電層109を形成する材料として、Crが用いられても好適である。また、上部保護層107は、Irのみに限らず、Ru、Taといった金属材料によって形成されていても良い。なお、Taは保護層106との密着性がよいため、上部保護層107の材料としてTaを用いることも好適であり、さらにTaの上部にIrを用いた2層で上部保護層107を構成することがさらに好適である。
(他の実施例)
なお、本明細書において、「記録」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わずに用いられる。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または記録媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録装置」とは、プリンタ、プリンタ複合機、複写機、ファクシミリ装置などのプリント機能を有する装置、ならびにインクジェット技術を用いて物品の製造を行なう製造装置を含む。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものを表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきものである。記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
101 基体
106 保護層
107 上部保護層
108 発熱抵抗体
109 ヒューズ用導電層
112 ヒューズ部
210 共通部

Claims (11)

  1. 基体と、
    前記基体に配置され、通電されることによりインクを加熱するために発熱する複数の発熱抵抗体と、
    前記発熱抵抗体より表面側に配置され、電気を通すことが可能な第1の保護層と、
    前記第1の保護層と前記発熱抵抗体との間に配置され、前記第1の保護層を前記発熱抵抗体から電気的に絶縁させる第2の保護層と、を備え、
    前記第1の保護層は、前記複数の発熱抵抗体ごとに対応して設けられた個別部と、複数の前記個別部が共通して接続される共通部と、を備え、
    前記第1の保護層を形成する材料よりも融点の低い材料からなるヒューズ部形成層によって前記個別部と前記共通部とが接続されていることを特徴とするインクジェットヘッド用基板。
  2. 前記ヒューズ部形成層の融点は、1000℃以上2000℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド用基板。
  3. 前記ヒューズ部形成層は、Ni及びCrのうちの少なくともいずれかを含んで形成されていることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド用基板。
  4. 前記第1の保護層は、Ir、Ru、Taのうちの少なくともいずれかを含んで形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド用基板。
  5. 前記ヒューズ部形成層は、前記第1の保護層に接し、前記第1の保護層と前記第2の保護層との間に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド用基板。
  6. 前記ヒューズ部形成層は、前記第1の保護層に接し、前記第1の保護層の前記表面側に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド用基板。
  7. 前記発熱抵抗体の前記表面側には、前記ヒューズ部形成層が形成されていないことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド用基板。
  8. 前記第1の保護層の前記個別部と前記共通部との厚さとが等しいことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド用基板。
  9. 前記共通部は、接地された電極に接続されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド用基板。
  10. 基体と、前記基体に配置され、通電されることによりインクを加熱するために発熱する複数の発熱抵抗体と、前記発熱抵抗体より表面側に配置され、電気を通すことが可能な第1の保護層と、前記第1の保護層と前記発熱抵抗体との間に配置され、前記第1の保護層を前記発熱抵抗体から電気的に絶縁させる第2の保護層と、を備えたインクジェットヘッド用基板と、
    前記インクジェットヘッド用基板の前記表面側に取り付けられ、吐出口の形成された流路形成部材と、
    前記流路形成部材と前記インクジェットヘッド用基板とで画成され、内部にインクを貯留させることが可能な複数の液室であって、前記発熱抵抗体が前記液室ごとに配置された前記複数の液室と、を有し、
    前記液室に貯留されたインクを前記発熱抵抗体によって加熱して、前記吐出口からインク滴を吐出するインクジェットヘッドであって、
    前記第1の保護層は、前記複数の発熱抵抗体ごとに対応し、前記液室の内部に露出して設けられた個別部と、複数の前記個別部が共通して接続される共通部と、を備え、
    前記第1の保護層を形成する材料よりも融点の低い材料からなるヒューズ部形成層によって前記個別部と前記共通部とが接続されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  11. 請求項10に記載のインクジェットヘッドを用いて記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記共通部は、前記インクジェット記録装置を通じて接地されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
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