JP2014124213A - レーザ治療装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】治療対象組織の所望部位に対して広範囲に均一な照射照度でレーザ光を照射することができるレーザ治療装置を提供すること。
【解決手段】治療用レーザ光を発振する治療用レーザ発振器55と、視認用レーザ光を発振する視認用レーザ発振器53と、レーザ発振器55,53の出力を制御するレーザ制御部51と、治療用レーザ光と視認用レーザ光とを重畳する波長多重部57と、略円柱形状を呈する圧電アクチュエータ163であって、その中心軸に沿って導光路161が挿通され、導光路161のうちレーザ光を射出する端部が、当該圧電アクチュエータ163の一方端面から露出している圧電アクチュエータ163と、圧電アクチュエータ163の駆動動作を制御し、圧電アクチュエータ163に所望の振動を生じさせる圧電アクチュエータ制御器67と、をレーザ治療装置に具備させる。前記導光路のうちレーザ光を射出する端部は、圧電アクチュエータの振動と共に振動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば鏡視下等でレーザ治療を行う為のレーザ治療装置に関する。
一般に、心筋梗塞患者は心外膜脂肪組織が肥厚している。また、生活習慣病の多くは肥満と関連性が強い。肥満に分類される人は、内臓脂肪が多く付いている場合が多く、高血圧、糖尿病、脳梗塞、及び心筋梗塞などの発症頻度が高い傾向がある。従来より、皮下脂肪を対象に脂肪吸引が行なわれている。しかしながら、内臓脂肪に対して脂肪吸引を行うと臓器に損傷を与えてしまう可能性が高い。
脂肪除去に関する技術としては、例えば血管内壁に堆積されたコレステロールエステルを動脈から分解除去する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に開示されている技術によれば、コレステロールエステルに吸収特性を持つ波長5.75μm(1740cm−1)のレーザ光を、ファイバー先端に設けられた光拡径手段で拡散照射する。特許文献1に開示されている技術では、上述したようなレーザ光の拡散照射により、コレステロールエステルをコレステロール分子に分解する。
特開平11−239580号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、レーザ光を光学的な光拡径手段により拡散照射するため、照射位置を自由に変えることができない。また、照射対象物における照射位置によって照射強度が変化してしまう(均一な照射強度を得ることができない)。
ところで、内臓脂肪については、脂肪吸引等の手術の対象外とされ、一般的には食事療法や有酸素運動による改善が推奨されている。この為、多くの病気の予防の観点からも、例えば鏡視下手術等の外科手段によって、不要な体内脂肪を除去する為の技術が望まれている。鏡視下手術とは、治療部位近辺の体表に開けた小さな穴に内視鏡や手術器具を挿入し、モニタで内視鏡画像を見ながら行う手術であり、切開手術に比べて低侵襲であって術後の回復も早い手術である。
本発明は、上述の事情に鑑みて為されたものであり、治療対象組織に対して広範囲に均一な照射照度でレーザ光を照射することができるレーザ治療装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の第1の態様によるレーザ治療装置は、
中赤外光領域の治療用レーザ光を発振する第1のレーザ発振部と、
可視光領域の視認用レーザ光を発振する第2のレーザ発振部と、
前記第1のレーザ発振部及び前記第2のレーザ発振部の出力を制御するレーザ制御部と、
前記治療用レーザ光と前記視認用レーザ光とを重畳する波長多重部と、
前記波長多重部によって重畳されたレーザ光の導光路と、
略円柱形状を呈する圧電アクチュエータであって、その中心軸に沿って前記導光路が挿通され、前記導光路のうちレーザ光を射出する端部が、当該圧電アクチュエータの一方端面から露出している圧電アクチュエータと、
前記圧電アクチュエータの他方端部を固定支持するホルダと、
前記圧電アクチュエータの駆動動作を制御し、前記圧電アクチュエータに所望の振動を生じさせる圧電アクチュエータ制御部と、
を具備し、
前記導光路のうちレーザ光を射出する端部は、前記圧電アクチュエータの振動と共に振動する
ことを特徴とする。
本発明によれば、治療対象組織に対して広範囲に均一な照射照度でレーザ光を照射することができるレーザ治療装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るレーザ治療装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、脂肪組織治療器の外観斜視図である。 図3は、脂肪組織治療器の分解斜視図である。 図4は、脂肪組織治療器の側面断面図である。 図5は、圧電アクチュエータの外観斜視図である。 図6は、図5に示すA−A´線における圧電アクチュエータの断面矢視図である。 図7は、本発明の一実施形態に係るレーザ治療装置によって照射されるレーザ光の照射範囲の各位置と放射照度との関係を示すグラフである。 図8は、本発明の一実施形態に係るレーザ治療装置によって照射されるレーザ光の照射範囲の各位置と放射照度との関係を示すグラフであって、光量制御時の放射照度の変化を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係るレーザ治療装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るレーザ治療装置の構成例を示すブロック図である。本一実施形態に係るレーザ治療装置は、レーザ制御器51と、視認用レーザ発振器53と、治療用レーザ発振器55と、波長多重器57と、圧電アクチュエータ制御器67と、脂肪組織処置具100と、を具備する。
前記レーザ制御器51は、視認用レーザ発振器53及び治療用レーザ発振器55を制御し(出力指示を行い)、所定の光量(出力強度)でレーザ光を照射させる。換言すれば、レーザ制御器51は、第1のレーザ発振部である治療用レーザ発振器55、及び、第2のレーザ発振部である視認用レーザ発振器53の出力を制御するレーザ制御部として機能する。
前記視認用レーザ発振器53は、レーザ制御器51の指示に基いて、治療用レーザ発振器55によって照射された位置を示す為の可視ガイド光を照射するレーザ発振器である。換言すれば、視認用レーザ発振器53は、可視光領域の視認用レーザ光を発振する第2のレーザ発振部として機能する。
詳細は後述するが、治療用レーザ発振器55によって照射されるレーザ光は赤外光であり肉眼ではその照射位置を視認することができない。従って、照射位置/照射範囲の視認/事前確認の為に、視認用可視ガイド光としてのレーザ光を照射する視認用レーザ発振器53が設けられている。
具体的には、視認用レーザ光としては、例えば半導体レーザによる波長650nm前後の赤色や波長532nmの緑色のレーザ光を用いることが好ましい。
前記治療用レーザ発振器55は、レーザ制御器51の指示に基いて、例えば波数1725cm−1乃至1700cm−1近傍の中赤外光を発振する炭酸ガスレーザ発振器である。換言すれば、治療用レーザ発振器55は、中赤外光領域の治療用レーザ光を発振する第1のレーザ発振部として機能する。
分子に赤外線レーザ光を照射すると、赤外線の振動周期と原子の振動周期とが一致する場合に、個々の原子/原子団はそれぞれの周期に応じてレーザ光のエネルギーを吸収し、当該分子の振動は基底状態から励起状態に変化する。このようなエネルギーの吸収は、赤外線スペクトルの吸収として表れる。
中赤外光は、脂肪酸のカルボニル基(C=O基)に良く吸収される。このため、波数1725cm−1から1700cm−1近傍の中赤外光を脂肪組織に照射することで、効率良く脂肪組織を乳化することができる。また、中赤外光は、赤外光に比べて分子の吸収が格段に大きい為、微量の照射で大きな効果を得ることができる。
ところで、レーザ光を連続波として脂肪組織に照射した場合、レーザ光の熱による焼灼効果で当該脂肪組織の乳化が促進される。一方、レーザ光をバースト波として脂肪組織に照射した場合、レーザ光の機械的衝撃で脂肪組織が剥離する。レーザ制御器51が、治療用レーザ光を、連続波またはバースト波として発振させるように、治療用レーザ発振器55を制御する。
前記波長多重器57は、波長が互いに異なる2種類のレーザ光を重畳する。波長多重器57は、視認用レーザ発振器53から発振された視認用レーザ光と、治療用レーザ発振器55から発振された治療用レーザ光とを重畳してレーザ導光路161(後に詳述する)に導く。換言すれば、波長多重器57は、前記治療用レーザ光と前記視認用レーザ光とを重畳する波長多重部として機能する。
前記圧電アクチュエータ制御器67は、術者による操作スイッチ159の操作に応じて、圧電アクチュエータ163の動作制御を行って圧電アクチュエータ163を屈曲振動させることにより、レーザ導光路露出部161eの向きを設定する。換言すれば、圧電アクチュエータ制御器67は、圧電アクチュエータ163の駆動動作を制御し、圧電アクチュエータ163に所望の振動を生じさせる圧電アクチュエータ制御部として機能する。
図2は、脂肪組織処置具100の外観斜視図である。図3は、脂肪組織処置具100の分解斜視図である。図4は、脂肪組織処置具100の側面断面図である。
前記脂肪組織処置具100は、操作スイッチ159と、レーザ導光路161と、圧電アクチュエータ163と、ホルダ165と、ケース162と、レンズ164と、を有する。
前記操作スイッチ159は、術者が当該レーザ治療装置を操作する為の操作部材であり、本例ではホルダ165に設けられている。この操作スイッチ159は、レーザ導光路露出部161e(レーザ導光路161が圧電アクチュエータ163の端面から露出している部位)の動作に係る操作を行う為のスイッチ(換言すれば、圧電アクチュエータの駆動動作を操作する為のスイッチ)、並びに、視認用レーザ発振器53及び治療用レーザ発振器55によるレーザ光発振に係る操作を行う為のスイッチを含む。
この操作スイッチ159の操作によって、圧電アクチュエータに印加される電圧/電流量を調整し、レーザ光を任意の範囲に照射させることができる。
前記レーザ導光路161は、波長多重器57から出力されたレーザ光(例えば中赤外光のレーザ光と、可視光のレーザ光とが重畳されたレーザ光)を伝送するのに適した構造を有している。換言すれば、レーザ導光路161は、前記波長多重部によって重畳された重畳レーザ光の導光路として機能する。また、レーザ導光路161は、圧電アクチュエータ163及びホルダ165の軸方向中心部に内挿(挿通)されている。
このレーザ導光路161は、圧電アクチュエータ163に対して一体的に固定されており、圧電アクチュエータ163と一体的に動く。レーザ導光路161の一方端は、圧電アクチュエータ163の先端面から露出している。レーザ導光路161は、圧電アクチュエータの振動と共に振動し、レーザ導光路露出部161eの向きも同時に変化する。
なお、例えば石英系のファイバーは赤外吸収が大きい為、波長2μm以上のレーザを伝送する為には利用できない。このような場合には、例えば特開2002−71973号公報に開示されているような中空導波路を利用すればよい。
前記圧電アクチュエータ163は、圧電部材と電極部材とが設けられた略円筒形状の棒状弾性体であり、その一方端部がホルダ165に接着固定された片梁構造で設けられている。この圧電アクチュエータ163は、略円柱形状を呈する圧電アクチュエータであって、その中心軸に沿って前記導光路が挿通され、前記導光路のうちレーザ光を射出する端部が、当該圧電アクチュエータの一方端面から露出している。この圧電アクチュエータ163については、後に図面を参照して詳述する。
前記ホルダ165は、圧電アクチュエータ163の端部(治療対象組織と対向しない方の端部)を固定支持する支持部材である。このホルダ165は、処置時には把持部としても機能し、把持した状態で圧電アクチュエータ163の当該脂肪組織処置具100を操作できるように、上述した操作スイッチ159が設けられている。なお、術者による操作時にホルダ165が圧電アクチュエータ163の振動を阻害することはない。
このホルダ165には、レーザ導光路161を圧電アクチュエータ163内に導く為に、レーザ導光路161を挿通させる貫通孔161hが形成されている。また、このホルダ165にはケース162が固定されており、当該ホルダ165とケース162とレンズ164とで、圧電アクチュエータ163を格納する密閉空間を形成している。この密閉空間は、圧電アクチュエータ163及びレーザ導光路先端部161eを保護すると共に、当該脂肪組織処置具100の体腔内への挿入性を確保している。
前記レンズ164は、ケース162とホルダ165と共に圧電アクチュエータ163を内挿し、且つ、レーザ導光路先端部161eから射出したレーザ光を透過させて集光するレンズである。
以下、圧電アクチュエータ163の構成及び動作制御について詳細に説明する。図5は、圧電アクチュエータ163の外観斜視図である。図6は、図5に示すA−A´線における圧電アクチュエータ163の断面矢視図である。
図5及び図6に示すように、本一実施形態に係る圧電アクチュエータ163は、略円筒形状の棒状弾性体3と、圧電部材9と、電極部材7−1,7−2,7−3,7−4と、を具備する。ここで、図6に示すように棒状弾性体3の長軸方向にZ軸を設定し、棒状弾性体3の長軸方向に垂直な面内で互いに直交する方向にX軸とY軸とを設定する。
前記棒状弾性体3は、長軸方向(Z軸方向)における両端面の中心部位を貫通するように形成された貫通孔3Hを有する略円筒形状の弾性体であり、例えばステンレス鋼(SUS材)やチタン等から成る円筒殻状の弾性体である。この棒状弾性体3の側周面には、複数のスリットs1,s2,s3,s4が長軸方向(Z軸方向)に沿って、当該棒状弾性体3の両端近傍部位を除いた部位に長孔形状に形成されている。換言すれば、これらスリットs1,s2,s3,s4は、当該棒状弾性体3の長軸方向については両端面に達しない範囲で、前記長軸方向に沿って形成されている。
前記スリットs1,s2,s3,s4は、図6に示すように、棒状弾性体3を周方向に4等分する位置に形成されている。換言すれば、これらスリットs1,s2,s3,s4は、当該棒状弾性体3の側周面のうち互いに対向する部位において対を成すように設けられた二対のスリット(スリットs1とスリットs3とから成る対、及び、スリットs2とスリットs4とから成る対)である。これら二対のスリットは、各対におけるスリットの対向方向同士(対向するスリット同士を最短で結ぶ直線同士)が略90度を成す。
なお、各スリットs1,s2,s3,s4の具体的な形成方法としては、例えばレーザー加工やエッチング等の微細加工を挙げることができる。各スリットs1,s2,s3,s4は、これらの微細加工によって、当該棒状弾性体3の中心軸に対して揃えて形成される。
上述したように棒状弾性体3に各スリットs1,s2,s3,s4を形成した後、棒状弾性体の一方端面3Eをマスキングした状態で、例えばPVD法(スパッタ、レーザーアブレーションなど)、CVD法、化学溶液法(CSD法)、水熱合成法、エアロゾルデポジション法(AD法)等の成膜技法を用いて、棒状弾性体3表面に圧電部材(例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等)を堆積する。これにより、棒状弾性体3のうち、一方端面3E及びスリットs1,s2,s3,s4を除く表面に、圧電部材が堆積される。
ここで、棒状弾性体3の側周面のうち電極部材7−1と重なる部分に堆積された圧電部材には圧電部材9−1と符号を付し、電極部材7−2と重なる部分に堆積された圧電部材には圧電部材9−2と符号を付し、電極部材7−3と重なる部分に堆積された圧電部材には圧電部材9−3と符号を付し、電極部材7−4と重なる部分に堆積された圧電部材には圧電部材9−4と符号を付す。なお、各電極部材7−1,7−2,7−3,7−4は、圧電部材9上の“所定の領域(詳細は後述する)”に形成される電極である。
上述したように、圧電部材9−1,9−2,9−3,9−4は、棒状弾性体3の側周面のうち前記二対のスリットs1,s2,s3,s4が設けられた部位以外の部位に設けられた、互いに対向する二対の圧電部材である。これら圧電部材9−1,9−2,9−3,9−4は、それぞれ当該棒状弾性体3の径方向に分極されて活性領域となる。
前記電極部材7−1,7−2,7−3,7−4は、当該棒状弾性体3の側周面に設けられた圧電部材9上の“所定の領域”に形成されている。詳細には、電極部材7−1,7−2,7−3,7−4は、当該棒状弾性体3の長軸方向(Z軸方向)についてはスリットs1,s2,s3,s4の両端面に達しない範囲(スリットの長さを越えない領域)で、且つ、当該棒状弾性体3の周方向についてはスリットs1,s2,s3,s4を跨いで当該棒状弾性体3の全周に亘って設けられている。
具体的な電極部材7−1,7−2,7−3,7−4の形成方法としては、例えば金、白金等でスパッタや蒸着を行なう方法や、ニッケル、金、銀等の電極材料をメッキで形成する方法を挙げることができる。
これら電極部材7−1,7−2,7−3,7−4は、分極処理の際に、圧電部材9と棒状弾性体3との間に高電圧Vを印加する際に用いる。すなわち、各電極部材7−1,7−2,7−3,7−4と、棒状弾性体3が露出している一方端面3Eとの間に高電圧Vを印加することにより、圧電部材9のうち各電極部材と重なる部分を径方向に分極し、圧電部材9−1,9−2,9−3,9−4を活性領域とする。このように、分極処理の際には、棒状弾性体3の一方端面3Eを共通電極(分極用電極の一方電極)として活用する。
以下、圧電アクチュエータ163の駆動方法について詳細に説明する。
前記電極部材7−1,7−2,7−3,7−4を利用して各圧電部材9−1,9−2,9−3,9−4に所定の電荷を与えることで、圧電部材9を振動させて、圧電アクチュエータ163を上述のX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向に変位させる。
例えば、図6に示すように、第1の電圧源V1を電極部材7−2と電極部材7−4とに接続し、それら電極間に交番電圧V1=Vcosθを印加し、第2の電圧源V2を電極部材7−1と電極部材7−3とに接続し、それら電極間に交番電圧V2=Vsinθを印加する。このように駆動回路を構成することで、隣接する電極部材同士の交番信号の位相差は順次略90度となる。このように駆動することで、圧電アクチュエータ163には屈曲動作が励起され、首振り回転運動が生じる。
なお、各電極部材7−1,7−2,7−3,7−4に印加する交番信号の位相の進み/遅れによって回転方向を切り替えることができる。また、各電極部材7−1,7−2,7−3,7−4に同相の交番信号を印加すると、圧電アクチュエータ163がZ軸方向に伸び縮みすることは明らかである。
上述したように、首振り回転運動を圧電アクチュエータ163に生じさせる為には、隣接する電極間に90度位相差の交番信号を順次印加するように、互いに対向する電極間に交番信号を印加して、棒状弾性体3に屈曲振動を起こす。
また、一方向についての往復運動を圧電アクチュエータ163に生じさせる為には、1対の対向する電極間に交番信号を印加して圧電アクチュエータ163に屈曲振動を生じさせることで、それら電極方向に圧電アクチュエータ163が往復運動する。なお、往復運動を二方向について生じさせることで、圧電アクチュエータ163を任意の方向に動かすことができる。
本一実施形態に係るレーザ治療装置では、上述したように圧電アクチュエータ163を任意の方向に動かす(照射位置を自由に変える)ことができる為、治療用レーザ光を任意の位置に照射することができる。
図7は、本一実施形態に係るレーザ治療装置によって照射されるレーザ光の照射範囲の各位置と放射照度との関係を示すグラフである。図8は、本一実施形態に係るレーザ治療装置によって照射されるレーザ光の照射範囲の各位置と放射照度との関係を示すグラフであって、光量制御時の放射照度の変化を示すグラフである。
レーザ光を光学的な光拡径手段によって拡散照射する従来の技術であれば、照射範囲の中心位置がもっとも放射照度が大きく、照射範囲の中心位置から離れる(辺縁部)ほど放射照度が小さくなってしまう。一方、本一実施形態に係るレーザ治療装置によれば図7に示すように照射範囲全域に亘って均一な放射照度でレーザ光を照射することができる。このように、本一実施形態に係るレーザ治療装置によれば、レーザ光による治療の対象部位全域に対して、“単位時間”“単位面積”当たりの放射照度を一定にしてレーザ治療を行うことができる。
ところで、圧電アクチュエータ163の駆動速度が大きい場合は、駆動速度が小さい場合に較べて、“単位面積”かつ“単位時間”当たりの照射光量が低下する。従って、このような場合には“単位面積”かつ“単位時間”当たりの照射光量を維持する為に、レーザ制御器51は、治療用レーザ光の出力(照射光量)を上げるように制御する(図8参照)。これにより、被照射物の“単位面積”かつ“単位時間”当たりの受光量(放射照度)が一定に維持される。換言すれば、レーザ制御部51は、前記治療用レーザ光の単位面積かつ単位時間当たりの放射照度が治療対象領域において一定となるように、圧電アクチュエータ163の駆動速度に応じて、治療用レーザ発振器55を制御する。
すなわち、本一実施形態に係るレーザ治療装置では、前記レーザ制御器51は、術者によって設定された圧電アクチュエータ163の駆動速度に応じて(操作スイッチ159の操作に応じて)、治療用レーザ光の“単位面積”かつ“単位時間”当たりの放射照度が一定となるように、治療用レーザ発振器55を制御する。なお、視認用レーザ光については、このような制御をしてもよいし、しなくてもよい。
以上説明したように、本一実施形態によれば、治療対象組織の所望部位に対して広範囲に均一な照射照度でレーザ光を照射することができるレーザ治療装置を提供することができる。より具体的には、本一実施形態に係るレーザ治療装置は、例えば下記の効果を奏する。
・鏡視下治療の際に、内視鏡画像を固定した状態でレーザ光の照射位置を変えることができる為、脂肪組織に対して広く均一にレーザ光を照射することができる。
・レーザ光の照射量を制御することによって、レーザ導光路先端部161eの移動速度(圧電アクチュエータ164の駆動速度)に係わらず放射照度を一定にすることができる。
・ガイド光による照射位置と、脂肪組織の乳化状態とがひと目で分かる為(容易に視認できる為)、脂肪組織以外の他の組織に損傷を与えることなく効率よく脂肪組織を乳化させることができる。
・中赤外光は赤外光に比べて分子の吸収が格段に大きい為、微量のレーザ光の照射で大きな効果を得ることができる。
《変形例》
上述した一実施形態に係るレーザ治療装置の脂肪組織処置具100を、内視鏡の処置具チャネルに挿入して使用できるように構成してもよい。このように構成する場合、操作スイッチ159を術者側(操作可能な位置)に設け、操作スイッチ159に係る信号線を術者側(操作可能な位置)まで引き伸ばして設ければよい。
さらに、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示した複数の構成要件の適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示す全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
V1…第1の電圧源、 V2…第2の電圧源、 7…電極部材、 9…圧電部材、 51…レーザ制御器、 53…視認用レーザ発振器、 55…治療用レーザ発振器、 57…波長多重器、 67…圧電アクチュエータ制御器、 100…脂肪組織処置具、 159…操作スイッチ、 161…レーザ導光路、 161e…レーザ導光路露出部、 161h…貫通孔、 162…ケース、 163…圧電アクチュエータ、 164…レンズ、 165…ホルダ。

Claims (7)

  1. 中赤外光領域の治療用レーザ光を発振する第1のレーザ発振部と、
    可視光領域の視認用レーザ光を発振する第2のレーザ発振部と、
    前記第1のレーザ発振部及び前記第2のレーザ発振部の出力を制御するレーザ制御部と、
    前記治療用レーザ光と前記視認用レーザ光とを重畳する波長多重部と、
    前記波長多重部によって重畳されたレーザ光の導光路と、
    略円柱形状を呈する圧電アクチュエータであって、その中心軸に沿って前記導光路が挿通され、前記導光路のうちレーザ光を射出する端部が、当該圧電アクチュエータの一方端面から露出している圧電アクチュエータと、
    前記圧電アクチュエータの他方端部を固定支持するホルダと、
    前記圧電アクチュエータの駆動動作を制御し、前記圧電アクチュエータに所望の振動を生じさせる圧電アクチュエータ制御部と、
    を具備し、
    前記導光路のうちレーザ光を射出する端部は、前記圧電アクチュエータの振動と共に振動する
    ことを特徴とするレーザ治療装置。
  2. 前記レーザ制御部は、前記治療用レーザ光の単位面積かつ単位時間当たりの放射照度が治療対象領域において一定となるように、前記圧電アクチュエータの駆動速度に応じて、前記第1のレーザ発振部を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ治療装置。
  3. 前記治療用レーザ光は、波数が1725cm−1乃至1700cm−1近傍の中赤外光である
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ治療装置。
  4. 前記レーザ制御部は、治療用レーザ光を、連続波またはバースト波として発振させるよう前記第1のレーザ発振部を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ治療装置。
  5. 前記ホルダは、術者によって把持される把持部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ治療装置。
  6. 前記ホルダは、前記レーザ制御部及び前記アクチュエータ制御部に指示を与える為の操作スイッチが設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ治療装置。
  7. 前記圧電アクチュエータは、
    略円柱形状を呈する棒状弾性体と、
    前記棒状弾性体の長軸方向に沿って、前記棒状弾性体の長軸方向における両端面に達しない範囲で、前記棒状弾性体の側周面に形成された長孔形状のスリットと、
    前記側周面のうち前記スリットが形成された部位以外の部位に設けられた圧電部材と、
    前記長軸方向については前記スリットの両端部位に達しない範囲で、且つ、前記棒状弾性体の周方向については前記スリットを跨いだ態様で、前記側周面の前記圧電部材上に設けられた電極部材と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のレーザ治療装置。
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