JP2014122885A - 角度検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レゾルバの角度を検出する角度検出装置において、常に安定かつ高精度な角度検出を行う。
【解決手段】A相信号va、B相信号vbをデジタル変換するADコンバータ103、104と、励磁信号scとサンプリング信号fsとを生成する信号生成部11と、励磁信号scの振幅調整を行う振幅調整部202と、ADコンバータ103、104それぞれの出力値からレゾルバ20の角度を算出する角度算出部と、ADコンバータ103、104それぞれの出力値からベクトルの大きさを算出するベクトル長算出部106とを備える。そして、振幅調整部202は、ベクトル長算出部106が算出したベクトルの大きさに基づいて、信号生成部11で生成する励磁信号scの振幅を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、1相励磁2相出力のレゾルバの角度検出装置に関するものである。
従来、主に産業分野、電装分野など、モータの角度位置を検出するための手段としてレゾルバがよく用いられる。
モータの軸に取り付けられたレゾルバによってモータの角度位置を検出し、その検出された角度位置によってモータを制御する構成例を図12に示す。
図12は、特許文献1に記載された従来のレゾルバの角度検出装置1102を示すブロック図である。レゾルバ20は、1相励磁2相出力の方式であり、モータ30の軸に取り付けられる。レゾルバ20は、A相、B相の2相の信号を出力する。角度検出装置1102は、この2相の信号からレゾルバの角度位置を検出し、サーボアンプ112に出力する。サーボアンプ112は、検出された角度位置に従い、モータ30の制御および駆動を行う。また、角度検出装置1102からは、励磁信号が出力され、バッファー回路111を経由してレゾルバ20を励磁する。
次に、レゾルバの角度検出装置1102の内部の構成について説明する。角度検出装置1102は、アナログデジタルコンバータであるADコンバータ103、104を備えている。ADコンバータ103、104は、レゾルバ20の出力するA相、B相の各アナログ信号をそれぞれデジタル値に変換する。この変換するタイミングは、サンプリング信号生成部1107の出力するサンプリング信号に従う。ADコンバータ103、104によってデジタル値に変換されたA相、B相の信号は、RD変換部105において、レゾルバ20の角度位置を示す信号に変換され(一般にトラッキングループなどの方法が用いられる)る。この角度位置を示す信号は、インターフェイス(I/F)処理部であるI/F処理部110を経由して、サーボアンプ112に出力される。サーボアンプ112は、検出されたレゾルバ20の角度位置、すなわちモータ30の角度位置に従い、モータ30の制御および駆動を行う。
サンプリング信号生成部1107は、基準信号生成部108の出力する基準信号を元に位相を調整して、ADコンバータ103、104にサンプリング信号を出力する。また、励磁信号生成部109は、基準信号生成部108の出力する基準信号を元に励磁信号を生成して出力する。
図13(a)に、レゾルバ20の出力するA相、B相の各信号を示す。また、図13(b)に、基準信号生成部108の出力する基準信号を示す。サンプリング信号生成部1107は、この基準信号を元に位相を調整してサンプリング信号を出力する。この場合、時刻t92、t94にてレゾルバ20の出力するA相、B相の各信号の絶対値が最大となるので、このタイミングにおいて、サンプリング信号を出力する。ただし、A相、B相の各信号がゼロとなる時刻t91、t93を検出し、それに1周期の1/4に相当する時刻を加算して、時刻t92、t94を求める方法もある。このように、A相、B相の各信号の絶対値が、励磁信号の1周期中で最大となるタイミングにおいて、各信号をアナログデジタル変換することで、SN比の良い信号を得ることができ、レゾルバの角度位置を高精度に検出することができる。
特開2011−33602号公報
しかしながら、上述の従来の構成では、ADコンバータに入力される信号の振幅が小さすぎた場合、ADコンバータの変換分解能を有効に生かすことができず、SN比が悪化し、角度位置の検出精度や位相の調整精度の劣化を招くおそれがあった。また、逆に、ADコンバータに入力される信号の振幅が大きすぎた場合、入力レンジをオーバーして飽和状態となるため、この場合にも角度位置の検出精度などの劣化を招くおそれがあった。
本発明は、このような従来の課題を解決するために成されたものであり、安定してかつ精度よくレゾルバの角度位置を検出できる角度検出装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明の角度検出装置は、励磁信号が90度の位相差で振幅変調されたようにレゾルバから出力される第1のレゾルバ出力信号および第2のレゾルバ出力信号に基づいて、回転角度を検出する角度検出装置である。本角度検出装置は、第1のレゾルバ出力信号および第2のレゾルバ出力信号をそれぞれ所定のサンプリングタイミングでデジタル変換する第1のAD変換器および第2のAD変換器と、励磁信号とサンプリングタイミングのサンプリング信号とを生成して出力する信号生成部と、信号生成部で生成する励磁信号の振幅調整を行う振幅調整部と、第1のAD変換器および第2のAD変換器のそれぞれの出力値からレゾルバの角度を算出する角度算出部と、第1のAD変換器および第2のAD変換器のそれぞれの出力値からベクトルの大きさを算出するベクトル長算出部とを備える。そして、振幅調整部は、ベクトル長算出部が算出したベクトルの大きさに基づいて、信号生成部で生成する励磁信号の振幅を調整する構成である。
このような構成によって、励磁信号を自動的に適正な振幅に調整することが可能であり、かつ断線などレゾルバの出力信号の異常をすばやく検出することも可能となる。
また、本発明の角度検出装置は、信号生成部で生成する信号のタイミング調整を行うタイミング調整部をさらに備え、タイミング調整部が、ベクトルの大きさが極値となるようにサンプリングタイミングのタイミング調整を行う構成である。
また、本発明の角度検出装置は、タイミング調整部が、ベクトルの大きさが極値となるように励磁信号の位相のタイミング調整を行う構成であってもよい。
このような構成によって、レゾルバから出力される各信号が最大となるタイミングを安定して精度よく検出できるので、サンプリング信号のタイミングの修正が容易かつ正確となり、温度変化あるいは経時変化なども含めてレゾルバの角度位置を常に安定して精度良く検出できる。
さらに、本発明のレゾルバの角度検出装置は、励磁信号生成手段としてスイッチトキャパシタフィルタを用いることで、励磁周波数の切り替えに容易に対応することが可能となる。
本発明の角度検出装置は、励磁信号を自動的に適正な振幅に調整することができるため、角度検出の精度を常に適正に維持することが可能となる。このため、本発明によれば、安定してかつ精度よくレゾルバの角度位置を検出可能な角度検出装置を提供できる。加えて、このような振幅調整機能を利用して、断線などレゾルバの出力信号の異常をすばやく検出することも可能となる。さらに、励磁信号を生成する手段としてスイッチトキャパシタフィルタを用いることで、励磁周波数の切り替えに容易に対応することが可能となる。
本発明の実施の形態1におけるレゾルバの角度検出装置およびモータ制御装置のブロック図 同、角度検出装置の主要な信号の波形を示す波形図 同、角度検出装置の振幅調整部および励磁信号生成部の一構成例を示すブロック図 同、角度検出装置の励磁信号生成部の各信号の波形を示す波形図 同、角度検出装置の最大ベクトル長の変化を示す図 同、角度検出装置において、入力信号が断線した場合の最大ベクトル長の変化を示す図 同、角度検出装置の主要な信号の他の波形例を示す波形図 本発明の実施の形態2におけるレゾルバの角度検出装置およびモータ制御装置のブロック図 同、角度検出装置の主要な信号の波形を示す波形図 本発明の実施の形態3におけるレゾルバの角度検出装置およびモータ制御装置のブロック図 同、角度検出装置の主要な信号の波形を示す波形図 従来の角度検出装置およびモータ制御装置のブロック図 従来の角度検出装置における各信号の波形図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるレゾルバの角度検出装置を含むモータ制御装置のブロック図である。
図1に示すように、モータ制御装置100は、レゾルバ20を用いてモータ30の回転子の角度位置を検出する角度検出装置10を備えている。
図1において、レゾルバ20は、1相励磁2相出力の方式であり、モータ30に取り付けられる。レゾルバ20は、A相、B相の2相の信号を出力する。1相励磁2相出力の方式のレゾルバの構成の一例として、レゾルバ20は、図1に模式的に示すように、励磁コイル21と、2つの検出コイル22、23とを備えている。励磁コイル21は、回転部26に配置され、この回転部26がモータ30の回転子や回転軸と接続される。さらに、励磁コイル21には、励磁信号が供給される。一方、検出コイル22、23は、例えば互いに90度だけ配置角度が異なるように固定部25に配置される。レゾルバ20のこのような構成により、モータ30の回転に従って、励磁信号が供給されている励磁コイル21も回転する。そして、検出コイル22、23からは、励磁信号が電磁誘導されることで生じる信号が出力される。ここで、励磁コイル21と検出コイル22とが平行な位置関係のとき、検出コイル22からは最大振幅の信号が出力される。このとき、励磁コイル21と検出コイル23とは直交する位置関係となるため、検出コイル23からは最小振幅(一様にゼロあるいはゼロに近い振幅)の信号が出力される。そして、回転位置に応じながら、検出コイル22および検出コイル23からは、回転位置に対応した振幅の信号が出力される。すなわち、レゾルバ20がこのように動作することで、レゾルバ20からは、励磁信号が90度の位相差で振幅変調されたように、検出コイル22からA相信号vaが出力され、検出コイル23からB相信号vbが出力される。なお、励磁信号としては、例えば周波数を10KHzとするような正弦波信号が一般的に利用される。
レゾルバ20から出力される第1のレゾルバ出力信号としてのA相信号va、および第2のレゾルバ出力信号としてのB相信号vbは、角度検出装置10に供給される。角度検出装置10は、この2相の信号からレゾルバ20の角度位置、すなわちモータ30の回転子の回転角度である角度位置を検出し、検出した角度位置に応じた信号をサーボアンプ112に出力する。サーボアンプ112は、検出された角度位置に従い、モータ30の回転制御および駆動を行う。また、角度検出装置10からは、励磁信号scが出力され、バッファー回路111を経由してレゾルバ20の励磁コイル21を励磁する。
次に、角度検出装置10の内部の構成について説明する。角度検出装置10は、図1に示すように、第1のAD変換器であるアナログデジタルコンバータ(以下、ADコンバータと記す)103と、第2のAD変換器であるADコンバータ104と、角度算出部であるRD変換部105と、ベクトル長算出部106と、振幅調整部202と、インターフェイス処理部(以下、I/F処理部と記す)101と、信号生成部11とを備えている。ADコンバータ103、104は、所定のサンプリングタイミングで、レゾルバ20の出力するA相信号va、B相信号vbの各アナログ信号をそれぞれデジタル値に変換する。また、信号生成部11は、励磁コイル21を励磁するための励磁信号scとともに、ADコンバータ103、104へ供給するサンプリング信号fsを生成する。ADコンバータ103、104は、このサンプリング信号fsが示すサンプリングタイミングでデジタル変換する。ADコンバータ103、104によってデジタル値に変換された信号は、RD変換(レゾルバ−デジタル変換)部であるRD変換部105に供給される。RD変換部105は、ADコンバータ103、104のそれぞれの出力値を用いて、レゾルバ20の角度位置を示す角度検出信号agに変換し(一般にトラッキングループなどの方法が用いられる)、これによってレゾルバ20の角度が算出される。この角度検出信号agは、角度検出装置10とサーボアンプ112とのインターフェイスを行うI/F処理部101を経由して、サーボアンプ112に出力される。サーボアンプ112は、検出されたレゾルバ20の角度位置、すなわちモータ30の角度位置に従い、モータ30の制御および駆動を行う。
また、信号生成部11は、基準信号生成部108と、サンプリング信号生成部107と、励磁信号生成部109とを備えている。基準信号生成部108は、一般的にクロック信号と呼ばれるような所定の周波数の正弦波や矩形波を生成する発振器を有している。基準信号生成部108は、さらに、この発振器からの信号を用いて、基準タイミングとするような基準信号ssを生成して出力する。信号生成部11は、この基準信号ssに基づいて各種の信号を生成している。すなわち、サンプリング信号生成部107は、基準信号生成部108の出力する基準信号ssを元に所定の位相のサンプリング信号fsを生成し、ADコンバータ103、104にこのサンプリング信号fsを出力する。また、励磁信号生成部109は、基準信号生成部108の出力する基準信号ssを元に励磁信号scを生成して出力する。
信号生成部11の具体的な一例として、信号生成部11を次のように構成すればよい。基準信号生成部108は、10MHzの信号の発振器とともに、この発振信号を分周するカウンタを有している。このような発振信号を1000分の1に分周することで、10KHzの信号が得られる。基準信号生成部108は、この10KHzの信号を基準信号ssとして励磁信号生成部109に供給する。励磁信号生成部109は、この基準信号ssを利用して、10KHzの正弦波信号を生成し、励磁信号scとして出力する。一方、サンプリング信号生成部107は、基準信号ssを利用して、その整数倍の周波数の信号を生成する。例えば、基準信号ssの4倍となる40KHzのサンプリング信号fsとすることで、ADコンバータ103、104は、10KHzのA相信号va、B相信号vbに対し、1周期あたり4サンプル分をサンプリングする。なお、これらの周波数などは一例であり、適宜変更してよい。また、サンプリング信号生成部107が、例えば以下の実施の形態2で説明するような位相調整機能を備えた構成とし、サンプリング信号生成部107からは、適切な位相に調整されたサンプリング信号fsが出力されるような構成としてもよい。
さらに、角度検出装置10は、励磁信号scの振幅を適切な振幅に設定するために、ベクトル長算出部106と振幅調整部202とを備えている。ベクトル長算出部106は、ADコンバータ103、104のそれぞれの出力値からベクトルの大きさを算出し、算出した大きさをベクトル長値vlとしてサンプリングレートで時系列的に出力する。振幅調整部202は、ベクトル長算出部106から供給されたベクトル長値vlに基づき、励磁信号scの振幅を調整する。
本実施の形態では、ベクトル長算出部106で算出されたベクトルの大きさの最大値が基準振幅値svlとする所定の値となるように、振幅調整部202が、励磁信号生成部109で生成する励磁信号scの振幅を制御することで、励磁信号scの振幅調整を行っている。例えば、ベクトル長値vlの最大値が基準振幅値svlよりも小さい場合には、振幅調整部202は、励磁信号scの振幅が大きくなるように制御する。逆に、ベクトル長値vlの最大値が基準振幅値svlよりも大きい場合には、振幅調整部202は、励磁信号scの振幅が小さくなるように制御する。振幅調整部202がこのような制御を順次繰り返すことで、ADコンバータ103、104に供給されるA相信号va、B相信号vbの大きさの最適が図られる。このように、本実施の形態では、ADコンバータ103、104とベクトル長算出部106と振幅調整部202と励磁信号生成部109とによって、A相信号va、B相信号vbの大きさがADコンバータ103、104に対して最適なレベル範囲となるように、励磁信号scの振幅をフィードバック制御している。そして、本実施の形態では、ベクトル長算出部106で算出したベクトル長値vlを用いてこのような振幅制御ループを構成することで、安定かつ精度よい角度位置の検出を図っている。なお、以上の説明では、RD変換部105、ベクトル長算出部106、振幅調整部202、I/F処理部101は個別の機能ブロックとして説明したが、これらデジタル値の処理を行うブロックに関しては、マイコンなどのプログラム実行による処理で行ってもよい。
以上のように構成されたモータ制御装置100におけるレゾルバ20の角度検出装置10について、以下にその動作、作用を説明する。
図2は、本発明の実施の形態1における角度検出装置10の主要な信号の波形を示す波形図である。図2において、図2(a)はA相信号vaとB相信号vbとの波形、図2(b)はベクトル長値vlを示す波形、図2(c)は基準信号ssの波形、図2(d)はサンプリング信号fsの波形の一例を示している。また、図2の左側は、レゾルバ20の角度位置θがθ0となる時刻近辺において、励磁信号scの略1周期半の期間の各波形を示している。そして、図2の右側は、角度位置θがθ1となる時刻近辺において、励磁信号scの略1周期半の期間の各波形を示している。
まず、レゾルバ20におけるA相、B相の各信号は、一般に知られているように、レゾルバ内部において励磁信号sc(=sinωt)を振幅変調した信号となるが、互いに90度の位相差で振幅変調される。このため、図2(a)に例示するように、角度位置θがθ0となる時刻近辺では、A相信号vaの振幅の方がB相信号vbよりも大きく、時間の経過に伴って、角度位置θがθ1なる時刻近辺になると、B相信号vbの振幅の方がA相信号vaよりも大きくなる。A相信号vaとB相信号vbとは、このように、励磁信号scに応じた変化とともに、角度位置θに応じても、角度位置として90度の位相差を互いに保持しながら変化する。
これより、レゾルバ20の角度位置をθとすると、A相信号vaは、Asinθsinωt、B相信号vbは、Acosθsinωtで表せる。ここで、AsinθとAcosθとは、信号の振幅を意味し、互いに90度の位相差となる。すなわち、A相信号vaは、(sinωt)の励磁信号scがAsinθで振幅変調され、B相信号vbは、(sinωt)の励磁信号scがAcosθで振幅変調されたような信号となる。特に、A相信号vaの振幅の絶対値が最大、すなわち”A”のとき、B相信号vbの振幅はゼロとなり、B相信号vbの振幅の絶対値が最大、すなわち”A”のとき、A相信号vaの振幅はゼロとなる。
RD変換部105は、A相信号vaの振幅Asinθに対応したADコンバータ103の出力値、およびB相信号vbの振幅Acosθに対応したADコンバータ104の出力値から、両出力値の比、すなわち(Asinθ/Acosθ)に対応した値を求める。さらに、RD変換部105は、この値の逆正接(arcTan)を求めることで、レゾルバ20の角度位置θを算出している。
また、A相信号va、B相信号vbは、互いに90度の位相差で振幅変調されるので、この2つの信号をベクトルと考えると、ベクトルの大きさであるベクトル長は次の式1の平方根となる。
(Asinθsinωt)2 + (Acosθsinωt)2 = (Asinωt)2・・・(式1)
すなわち、ベクトル長は|Asinωt|(Asinωtの絶対値)となる。これを図2(b)に示す。図2(b)に示すように、ベクトル長は、値”0”の最小ベクトル長値から、値”A”の最大ベクトル長値を周期的に繰り返す波形となる。ベクトル長算出部106は、上記の式1に基づき、ADコンバータ103の出力値の2乗とADコンバータ104の出力値の2乗とを加算した2乗和の値を求め、さらに、2乗和の値の平方根を求めることで、ベクトルの大きさであるベクトル長を算出している。そして、ベクトル長算出部106は、このようなベクトル長に対応した時系列のベクトル長値vlを出力する。
レゾルバ20の角度位置θが変化すると、上述のようにA相信号va、B相信号vbは、その振幅も変化する。これに対し、前述のベクトル長は、図2(b)に示すように、レゾルバ20の角度位置θによらず、一定の振幅、すなわち振幅”A”であり、かつ基準信号ssおよびA相信号va、B相信号vbに同期した信号となる。従って、レゾルバ20が回転中であっても、振幅”A”に相当する最大ベクトル長の値を検出することは容易である。このため、これによって励磁信号生成部109の出力する励磁信号scの最適な振幅も、容易に決定することができる。
また、基準信号生成部108の出力する基準信号ssを図2(c)に示す。図2(c)に例示するような波形の基準信号ssは、例えば、基準信号生成部108が備えた発振器のクロック信号などをカウンタでカウントし、カウンタ出力をDAコンバータでアナログ信号に変換することで生成できる。より具体的には、例えば、10MHzのクロック信号をカウンタで1000クロック分のカウントを繰り返すことで、10KHzで図2(c)に示すような波形となる基準信号ssが得られる。
励磁信号sc(=sinωt)は、このような基準信号ssを元に励磁信号生成部109において生成された後、バッファー回路111を経由してレゾルバ20に入力される。
また、サンプリング信号生成部107が生成するサンプリング信号fsの一例を図2(d)に示す。ここでは、基準信号ssの1周期中に4回サンプリングするような一例を示している。特に、基準信号ssの1周期中に2のN(Nは正の整数)乗回サンプリングする構成とすることで、図2(d)に例示するように時系列のベクトル長値vlには最大ベクトル長に対応した値が含まれるため、最大ベクトル長を容易に検出できる。
次に、上述の振幅調整部202および励磁信号生成部109の構成例について説明する。図3は、振幅調整部202および励磁信号生成部109の一構成例を示すブロック図である。また、図4は、励磁信号生成部109の各信号の波形を示す波形図である。
図3に示すように、まず、振幅調整部202は、時系列に供給されるベクトル長値vlから最大ベクトル長の値を検出する最大値検出部221と、減算演算を行う減算部222と、積分演算を行う積分演算部223とを備える。
最大値検出部221にはベクトル長値vlが供給され、最大値検出部221は、時系列に供給されるベクトル長値vlから、最大ベクトル長の値を検出する。最大値検出部221のより具体的な構成例として、基準信号ssの1周期中に2のN乗回サンプリングする構成とし、順次供給されるベクトル長値vlから、例えば図2(b)での時刻t0におけるベクトル長値vlのような最大値を抽出することで、最大ベクトル長の値を検出できる。また、例えばアナログ回路での全波整流した脈流を平滑する平滑回路のように、ベクトル長値vlをローパスフィルタ処理したり、デジタル的にはトランスバーサル形のデジタルフィルタでローパスフィルタ処理したりすることによっても、最大ベクトル長に対応した値を検出することができる。要するに、最大値検出部221は、|Asinωt|となるベクトル長の最大値”A”に対応する値を求める構成であればよい。最大値検出部221は、検出した最大ベクトル長の値を最大ベクトル長値mvlとして出力する。
最大ベクトル長値mvlは、減算部222に供給される。減算部222は、あらかじめ設定された基準振幅値svlとベクトル長算出部106からの最大ベクトル長値mvlとの差分値dvlを算出する。このように算出された差分値dvlが積分演算部223で積分され、その積分値が減衰制御値caとして積分演算部223から励磁信号生成部109へと出力される。
次に、励磁信号生成部109は、矩形波パルス生成部191と、減衰器192と、スイッチトキャパシタフィルタ193とを備えている。矩形波パルス生成部191は、図4(a)に示す基準信号ssを入力して図4(b)に示す矩形波パルスを出力する。減衰器192は、図4(b)に示す矩形波パルスを入力してその振幅を、振幅調整部202からの減衰制御値caに応じた減衰量で減衰させて出力する。この信号を図4(c)に示す。より具体的には、減衰器192は、基準とするような基準減衰量が設定されている。そして、減衰器192は、減衰制御値caが大きくなると、その大きさに応じて基準減衰量からの減衰量を大きくし、出力する矩形波パルスの振幅を小さくする。逆に、減衰器192は、減衰制御値caが小さくなると、それに応じて基準減衰量からの減衰量を小さくして、出力する矩形波パルスの振幅を大きくするように動作する。また、スイッチトキャパシタフィルタ193は、急峻なローパスフィルタの特性を有す。スイッチトキャパシタフィルタ193は、減衰器192の出力するパルス信号を入力し、高調波を大幅に減衰させることで、基本波である正弦波に変換して出力する。この信号が図4(d)に示すような励磁信号scとして出力される。この場合、スイッチトキャパシタフィルタ193のカットオフ周波数は、これに入力されるスイッチトキャパシタフィルタ制御用のクロック信号sckの周波数によって決定される。ここで、高調波を効果的に減衰させるためには、基本波の周波数よりも若干大きい値、例えば、基本波周波数の1.2倍程度に設定する必要がある。逆に、この性質を応用すると、励磁信号scの周波数を切り替えたい場合、基準信号ssの周波数を切り替えると同時に、スイッチトキャパシタフィルタ193に入力されるクロック信号sckの周波数も比例的に切り替えることで、励磁信号scの周波数の切り替えが容易に実現できる。
以上のような振幅調整部202および励磁信号生成部109の構成により、最大ベクトル長値mvlが基準振幅値svlよりも小さい場合には、振幅調整部202は、励磁信号scの振幅が大きくなるように、減衰器192の減衰量を制御する。逆に、最大ベクトル長値mvlが基準振幅値svlよりも大きい場合には、振幅調整部202は、励磁信号scの振幅が小さくなるように減衰器192の減衰量を制御する。本実施の形態では、このような制御を制御ループとして順次繰り返すことで、最大ベクトル長が所望の値となるように制御し、ADコンバータ103、104に供給されるA相信号va、B相信号vbの大きさを調整している。
一般には、ADコンバータ103、104に入力されるA相信号vaおよびB相信号vbの振幅がADコンバータ103、104の入力レンジをオーバーしないように、なおかつ、できるだけ振幅が大きくなるように励磁信号scの振幅を調整することで、SN比の良い、高精度な角度検出の動作が可能となる。このような考えに基づき、本実施の形態では、最大ベクトル長の値が所望の値となるように制御し、ADコンバータ103、104に供給されるA相信号va、B相信号vbの大きさの最適を図っている。
図5は、電源投入時の初期調整の過程において、減衰器192の減衰量が上述の振幅制御で変化し、励磁信号scの振幅が最適値へと調整される動作を示した例であり、最大ベクトル長の変化を示している。時刻t1から励磁信号scの振幅を増大させ、時刻t2にて最大ベクトル長の値が適正値、すなわち最大ベクトル長値mvlが基準振幅値svlとなる。そこで、時刻t2において、振幅調整部202による減衰量の調整動作が終了し、励磁信号scの振幅が所望のレベルに安定化され、保持される。
なお、このような初期調整の過程において、励磁信号の振幅の調整量を変化させても最大ベクトル長の値が適正値に調整できなかった場合は、レゾルバ20の角度検出装置10になんらかの異常が生じていると判断できる。よって、このような場合には、角度検出装置10がサーボアンプ112に対してエラー情報を出力することで、モータの制御および駆動に伴う危険を回避することが可能である。
さらに加えて、最大ベクトル長の値を常時監視することで、例えば断線などによってレゾルバ20からの信号になんらかの異常が生じた場合の判定が可能となる。図6は、モータ30が回転している状態において、時刻t3にてA相信号va、B相信号vbの信号のうちのどちらか片方が断線した場合の最大ベクトル長値mvlの変化を示したものである。このように、最大ベクトル長値mvlの変化量として設定された所定の許容値ΔLを超えて値が変動した場合は、レゾルバ20からの信号に異常が生じていると判断できる。このような判断に基づき、角度検出装置10がサーボアンプ112に対してエラー情報を出力することで、モータの制御および駆動に伴う危険を回避することが可能である。
また、前述の説明において、ベクトル長の計算は、通常、平方根の演算が必要となるが、処理時間などの関係から平方根の演算を省略しても良い。図7(b)に平方根の演算を省略した場合を示す。すなわち、ベクトル長算出部106が(A相2+B相2)とする演算を行い、その演算結果をベクトル長値vlとして出力しても結果は前述と同一となり、このような構成であってもよい。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2におけるレゾルバの角度検出装置を含むモータ制御装置のブロック図である。
図8に示すように、本実施の形態においては、モータ制御装置400が、レゾルバ20を用いてモータ30の回転子の角度位置を検出する角度検出装置40を備えた構成としている。本実施の形態の角度検出装置40は、図1に示す実施の形態1の角度検出装置10との比較において、さらにタイミング調整部402を備えるとともに、信号生成部41の構成が異なっている。本実施の形態では、実施の形態1での振幅調整機能に加えて、サンプリング信号fsの位相を適切な位相に調整するような位相調整機能を備えた構成とし、さらに安定かつ精度よい角度位置の検出を図っている。なお、図8において、図1と同一の構成要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
角度検出装置40において、信号生成部41は、基準信号生成部108と、サンプリング信号生成部407と、励磁信号生成部109とを備えている。ここで、本実施の形態では、サンプリング信号生成部407は、基準信号生成部108の出力する基準信号ssを元に位相を調整してサンプリング信号fsを生成し、ADコンバータ103、104にサンプリング信号fsを出力している。さらに、角度検出装置40は、サンプリング信号fsのサンプリングタイミング、すなわちサンプリング信号fsのサンプリング位相を、適切な位相に設定するために、タイミング調整部402を備えている。
タイミング調整部402は、ベクトル長算出部106から供給されたベクトル長値vlに基づき、ベクトル長値vlが極値となるように、サンプリング信号生成部407で生成するサンプリング信号fsのタイミング調整を行う。すなわち、タイミング調整部402は、ベクトル長値vlが最大値あるいは最小値となるように、サンプリング信号生成部407に対して位相調整信号dpを出力し、サンプリング信号fsのサンプリング位相を制御する。例えば、ベクトル長値vlが最大値となるように制御する場合、タイミング調整部402は、サンプリング信号fsの位相を例えば遅れ方向へ変化させ、このとき、ベクトル長値vlが小さくなるようならば、進み方向へと変化させる。逆に、ベクトル長値vlが大きくなるようならば、さらに遅れ方向へと変化させる。タイミング調整部402がこのような制御を順次繰り返すことで、ベクトル長値vlが最大値となるサンプリング位相へと収束する。そして、このようなベクトル長値vlが最大値となるサンプリングタイミングで、サンプリング信号fsがADコンバータ103、104に供給される。すなわち、本実施の形態では、ADコンバータ103、104とベクトル長算出部106とタイミング調整部402とサンプリング信号生成部407とによって、ベクトル長値vlが極値となるように、サンプリング信号fsをフィードバック位相制御する位相制御ループを構成している。特に、本実施の形態では、ベクトル長算出部106で算出したベクトル長値vlを利用して位相調整を行う構成としている。このため、レゾルバ20が回転中であっても、ベクトル長が最大あるいは最小となるタイミングを正確に検出することは容易であり、これによってサンプリング信号生成部107の出力するサンプリング信号fsの最適なタイミングを決定することができる。そして、本実施の形態では、ベクトル長値vlを用いてこのような位相制御ループを構成することで、サンプリング信号fsの安定化とともに、安定かつ精度よい角度位置の検出を図っている。
以上のように構成されたモータ制御装置400におけるレゾルバ20の角度検出装置40について、以下にその動作、作用を説明する。
図9は、本発明の実施の形態2における角度検出装置40の主要な信号の波形を示す波形図であり、図2と同様に、図9(a)はA相信号vaとB相信号vbとの波形、図9(b)はベクトル長値vlを示す波形、図9(c)は基準信号ssの波形、図9(d)はサンプリング信号fsの波形の一例を示している。
以下、図9を参照しながら、このようなサンプリングタイミングを補正するための、本実施の形態におけるサンプリング信号fsの位相を調整する構成および動作について説明する。
まず、励磁信号scは、基準信号ssを元に励磁信号生成部109において生成された後、バッファー回路111を経由してレゾルバ20に入力される。従って、基準信号ssとA相信号va、B相信号vbとの位相関係は、基準信号ssからADコンバータ103、104によってデジタル値に変換されるまでの伝達過程における位相遅れ、遅延などによって影響を受ける。しかも、位相遅れは、温度変化、経時変化によっても影響を受ける可能性があるため、位相の調整が必要となる。図9では、基準信号ssが大きく変化する立下りの時刻t10や時刻t20を基準として励磁信号scの振幅が最大となるとき、A相信号vaやB相信号vbが時刻t11や時刻t21まで位相遅れが生じた場合を示している。そして、このような位相の遅れたタイミングでAD変換すると、図9(b)に示すようなベクトル長の最大値からずれた値を取り込むことになり、SN比の劣化を招く。
本実施の形態では、このような位相遅れによる影響を抑制するため、タイミング調整部402がサンプリング信号生成部407によって生成されるサンプリング信号fsの位相を調整している。
図9(d)では、サンプリング信号生成部407が生成するサンプリング信号fsの一例を示している。ここでは、基準信号ssの1周期中に4回サンプリングするような一例を示している。
図9に示すように、タイミング調整部402は、位相補正量DPとなるような位相調整信号dpをサンプリング信号生成部407に供給している。このため、ADコンバータ103、104は、A相信号va、B相信号vbの最大値をサンプリングするような位相で両信号を取り込む。そして、本実施の形態では、ベクトル長算出部106で算出したベクトル長値vlを用いて、このベクトル長値vlが最大値となるサンプリングタイミングを生成している。なお、本実施の形態では、上述のようにフィードバック位相制御する位相制御ループによって、最大値となるベクトル長値vlをサンプリングしている。また、上述のように、ベクトル長値vlが最小値となるサンプリングタイミングを生成する位相制御ループであってもよい。
このように、サンプリング信号生成部407は、ベクトル長算出部106の出力信号からサンプリング信号fsの最適なタイミングを決定するような構成としているので、基準信号ssに対するサンプリング信号fsの位相を自動的に調整することができ、結果としてSN比の良いレゾルバ20の角度検出信号agが得られる。
次に、振幅調整および位相調整の両調整について説明する。
振幅調整部202による励磁信号scの振幅調整は、基本的には前述における基準信号ssに対するサンプリング信号fsの位相を調整した後に行う。ところが、これら位相の調整時において、ADコンバータ103、104に入力される信号の振幅が大きすぎた場合、ADコンバータ103、104の入力レンジをオーバーしてしまい、飽和状態となり、入力される信号の大きさを正常にデジタル値に変換することができない。また、逆にADコンバータ103、104に入力される信号の振幅が小さすぎた場合、ADコンバータ103、104の変換分解能を有効に生かすことができず、SN比が悪化し、前述のような精度の良い位相の調整ができないおそれが生じる。
そのような場合においては、前述のベクトル長が適正値になるように励磁信号scの振幅を調整する処理を途中に交えながら、位相の調整を行うことで、ADコンバータ103、104に入力される信号の振幅が自動的に適正値になるため、高精度な位相の調整が可能となり、結果として、SN比の良い、高精度な角度検出の動作が可能となる。
なお、本実施の形態でも、図7で説明したように、ベクトル長の計算において処理時間などの関係から平方根の演算を省略しても良い。すなわち、(A相2+B相2)の最大値あるいは最小値となるタイミングを検出しても結果は上述の構成と同一となる。
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3におけるレゾルバの角度検出装置を含むモータの制御装置のブロック図である。
図10に示すように、本実施の形態においては、モータ制御装置500が、レゾルバ20を用いてモータ30の回転子の角度位置を検出する角度検出装置50を備えた構成としている。本実施の形態の角度検出装置50は、図8に示す実施の形態2の角度検出装置40との比較において、信号生成部51の構成が異なっている。
信号生成部51において、サンプリング信号生成部107は、位相を調整することなく、サンプリング信号fsをADコンバータ103、104に対して出力する。逆に、励磁信号生成部509は、実施の形態1や2の励磁信号生成部109とは異なり、基準信号生成部108の出力する基準信号ssを元に、タイミング調整部102からの位相調整信号dpによって位相を調整した励磁信号scを生成して出力する。
本実施の形態では、このような構成により、ADコンバータ103、104とベクトル長算出部106とタイミング調整部402と励磁信号生成部509とによって、ベクトル長値vlが極値となるように、励磁信号scをフィードバック位相制御する位相制御ループを構成している。
例えば、ベクトル長値vlを最大値となるように制御する場合、タイミング調整部402は、励磁信号scの位相を例えば遅れ方向へ変化させ、このとき、ベクトル長値vlが小さくなるようならば、進み方向へと変化させる。逆に、ベクトル長値vlが大きくなるようならば、さらに遅れ方向へと変化させる。タイミング調整部402が励磁信号生成部509に対して、このような制御を順次繰り返すことによっても、ベクトル長値vlが最大値となるサンプリング位相へと収束する。そして、このようなベクトル長値vlが最大値となるサンプリングタイミングで、サンプリング信号fsがADコンバータ103、104に供給される。
以上のように構成されたモータ制御装置500におけるレゾルバ20の角度検出装置50について、以下にその動作、作用を説明する。
図10に示す角度検出装置50における各信号の波形図を図11(a)〜(c)に示す。サンプリング信号生成部107は、図11(c)に示す基準信号ssのオーバーフロー時刻t30、t32およびその中間の時刻t31において、サンプリング信号fsをADコンバータ103、104に対して出力する。励磁信号生成部509は、図11(b)に示すベクトル長算出部106の出力するベクトル長値vlが時刻t30、t31、t32において最大となるように、基準信号生成部108の出力する基準信号ssを元に、タイミング調整部102によって位相が調整され、このように位相調整された励磁信号scを生成して出力する。これによって、図11(a)に示すA相信号va、B相信号vbの振幅は、時刻t30、t31、t32において、最もSN比の良い状態でADコンバータ103、104によってデジタル値に変換されることになる。
このように、本実施の形態では、基準信号ssを元に励磁信号scの位相を自動的に最適に調整することができ、結果としてSN比の良いレゾルバ20の角度検出信号agが得られる。
すなわち、図10に示す構成によって、常に安定かつ高精度にレゾルバの角度検出を行うことができる。
なお、振幅調整および位相調整の両調整について、実施の形態2と同様に、振幅調整部202による励磁信号scの振幅調整を、基本的には前述における基準信号ssに対する励磁信号scの位相を調整した後に行えばよい。また、前述のベクトル長が適正値になるように励磁信号scの振幅を調整する処理を途中に交えながら、励磁信号scの位相の調整を行ってもよい。
以上のように、本発明にかかるレゾルバの角度検出装置は、レゾルバの特性ばらつき、温度変化あるいは経時変化なども含めて自動的にレゾルバの出力信号の振幅調整が可能であり、常に安定して精度のよいレゾルバの角度位置検出が可能である。従って、産業用FAサーボモータなどに適用することが可能である。
10,40,50,1102 角度検出装置
11,41,51 信号生成部
20 レゾルバ
21 励磁コイル
22,23 検出コイル
25 固定部
26 回転部
30 モータ
100,400,500 モータ制御装置
101,110 I/F処理部
102,402 タイミング調整部
103,104 ADコンバータ
105 RD変換部
106 ベクトル長算出部
107,407,1107 サンプリング信号生成部
108 基準信号生成部
109,509 励磁信号生成部
111 バッファー回路
112 サーボアンプ
191 矩形波パルス生成部
192 減衰器
193 スイッチトキャパシタフィルタ
202 振幅調整部
221 最大値検出部
222 減算部
223 積分演算部

Claims (9)

  1. 励磁信号が90度の位相差で振幅変調されたようにレゾルバから出力される第1のレゾルバ出力信号および第2のレゾルバ出力信号に基づいて、回転角度を検出する角度検出装置であって、
    前記第1のレゾルバ出力信号および前記第2のレゾルバ出力信号を、それぞれ所定のサンプリングタイミングでデジタル変換する第1のAD変換器および第2のAD変換器と、
    前記励磁信号と前記サンプリングタイミングのサンプリング信号とを生成し、出力する信号生成部と、
    前記信号生成部で生成する前記励磁信号の振幅調整を行う振幅調整部と、
    前記第1のAD変換器および前記第2のAD変換器のそれぞれの出力値から前記レゾルバの角度を算出する角度算出部と、
    前記第1のAD変換器および前記第2のAD変換器のそれぞれの出力値からベクトルの大きさを算出するベクトル長算出部と、を備え、
    前記振幅調整部は、前記ベクトル長算出部が算出した前記ベクトルの大きさに基づいて、前記信号生成部で生成する前記励磁信号の振幅を調整することを特徴とする角度検出装置。
  2. 前記ベクトルの大きさは、前記第1のAD変換器の出力値と前記第2のAD変換器の出力値との2乗和に基づいて、算出することを特徴とする請求項1に記載の角度検出装置。
  3. 前記振幅調整部は、前記ベクトル長算出部が算出した前記ベクトルの大きさの最大値が基準振幅値とする所定の値になるように、前記励磁信号の振幅を調整することを特徴とする請求項1または2に記載の角度検出装置。
  4. 前記信号生成部で生成する信号のタイミング調整を行うタイミング調整部をさらに備え、
    前記タイミング調整部は、前記ベクトルの大きさが極値となるように、前記サンプリングタイミングのタイミング調整を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の角度検出装置。
  5. 前記信号生成部で生成する信号のタイミング調整を行うタイミング調整部をさらに備え、
    前記タイミング調整部は、前記ベクトルの大きさが極値となるように、前記励磁信号の位相のタイミング調整を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の角度検出装置。
  6. タイミング調整部が前記タイミング調整の動作中あるいは前記タイミング調整を行った後に、前記振幅調整部が、前記励磁信号の振幅を調整することを特徴とする請求項4または5に記載の角度検出装置。
  7. 前記振幅調整部は、前記励磁信号の振幅の調整量と、前記ベクトル長算出部が算出した前記ベクトルの大きさとに基づき異常を判断して、エラー情報を出力することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の角度検出装置。
  8. 前記振幅調整部は、前記励磁信号の振幅の調整後のベクトル長算出部が算出した前記ベクトルの大きさが前記基準振幅値から所定の許容値より大きな値の変化が生じた時に異常と判断して、エラー情報を出力することを特徴とする請求項6に記載の角度検出装置。
  9. 前記信号生成部は、前記励磁信号を生成するための矩形波パルス生成部とスイッチトキャパシタフィルタとを有することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の角度検出装置。
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