JP2014122374A - カムシャフトの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で、異なるカムプロフィールの第1カムと第2カムの表面に、加熱コイルによって加熱し熱処理して同じ深さで硬化層を形成することができるカムシャフトの製造方法を提供する。
【解決手段】2つのバルブカムC1、C1の間にポンプカムC2を有しており、これらのカムC1、C2の表面に加熱コイルHによって加熱し焼入れして所定深さの硬化層Qが形成されたカムシャフトCを製造する。加熱コイルHにより発生する磁束Mがバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2とに均等に通り得る軸方向の長さLに粗材cのバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との間の軸部となる部分を成形するステップと、その後、粗材cのバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2の表面を加熱コイルHによって加熱し焼入れするステップとを含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、カムシャフトの製造方法に関し、特に、2つの第1カムの間に、該第1カムとは異なるカムプロフィールの第2カムを有しており、少なくとも前記第1カムの一方と第2カムの表面を加熱コイルによって加熱し熱処理して所定深さの硬化層が形成されたカムシャフトを製造する方法に関するものである。
一般に、内燃機関の動弁機構等を構成するカムシャフトにおいては、バルブカムがその内燃機関のシリンダに応じて設けられている。そして、このようなカムシャフトのなかには、たとえば特許文献1に開示されているように、カムシャフトの回転を利用して内燃機関の燃料を送るための燃料ポンプを駆動するために、バルブカム(第1カム)とはカムプロフィールが異なるポンプカム(第2カム)を、バルブカムの間に設けたものが知られている。このようなカムシャフトでは、バルブカムの間にポンプカムを設けることから、両バルブカムとポンプカムとの間の軸方向の間隔が、ポンプカムを間に設けない他のバルブカム間の軸方向の間隔と比較して、非常に狭くなる。
ところで、カムシャフトは一般に、粗材のカムとなる部分の外周面に焼入れなどの熱処理を行って、各カムのカム面に硬化層を表面から所定の深さで形成している。そして、この熱処理には、たとえば特許文献1及び2に開示されているように、加熱コイルによって加熱することが一般的に行われている。
カムシャフトの従来の一般的な製造工程は、たとえば内燃機関用の場合、図5に示すように、鋳造などによりカムシャフトに近似した形状の粗材c’を成形し(S11)、軸部となる部分c3’にセンター穴を形成するセンター穴加工を行い(S12)、各カムC1’、C2’の軸回りの位相基準を研削加工する基準研削を行い(S13)、バルブカムおよびポンプカムとなる部分c1’、c2’の荒研削を行い(S14)、その後加熱コイルH’により加熱して焼入し(S15)、熱処理によって歪んだ可能性のある粗材c’のセンター穴のセンターを再度取り直すリセンター穴加工を行う(S16)。そして、各カム間の軸部となる部分c3’を研削し(S17)、バルブカムC1’とポンプカムC2’を仕上研削する(S18)。
ここで、上記特許文献1には、カムに対して焼入れを行うカム焼入れ方法において、円環状の加熱コイルを移動させて、前記カムを前記加熱コイルの円環状の内側に配置する工程と、前記カムの軸心を中心に回転させるとともに、前記カムの回転に応じて前記加熱コイルを前記軸心に垂直な一軸方向に往復動させる工程と、を含むことなどを特徴とするカム焼入れ方法が開示されている。特許文献1では、円環状の加熱コイルをZ軸移動装置によって移動させて、円環状の加熱コイルの内側にカムシャフトのバルブカム,ポンプカムの一つが配置されるように位置決めする。したがって、特許文献1では、各カムを個別に順次熱処理を行う。なお、特許文献1には、1個の加熱コイルを設けた実施形態が開示されており、また、加熱コイル等を複数併設して、複数カムへの同時焼き入れを可能とすることが記載されている(段落0061)。加熱コイル等を複数併設した場合でも、複数のカムが各加熱コイルの内側にそれぞれ対応して配置されるように位置決めされる。
一方、上記特許文献2には、回転する焼入れ箇所が近接している材料の表面近傍に隣接して配置されるコイルを備えた高周波焼き入れ装置が開示されている。そして、特許文献2の従来の技術には、2個のカム部表面を同時に焼き入れするために、コイルの形状を、両カムの略半周をそれぞれ囲繞できるように湾曲設定して平行させたヘアピン型のものを用いることが記載されている。また、特許文献2の発明が解決しようとする課題には、次のように記載されている。すなわち、平行に配置された両コイルの磁界の方向が互いに逆方向であることから、焼き入れされるカム部が近接していると、カム部の対向面側で両コイルの磁界が反発して、カム部の厚さ方向における外側だけに励磁電流を生起し、カム部の外側だけが偏奇して焼入れされる虞があり、このことは、特に、焼き入れ面とコイルとの間隔を大きくしたような場合に顕著となる。さらに、焼き入れ面とコイルとの間の隙間を必要とする場合における不具合を防ぐために、コイル同士の間隔を狭めるようにすると、対向するコイルを流れる電流が逆方向であることから、コイルの対向面側での磁場が打ち消され易く、カム部の対向面側への焼入れが行えない虞れが新たに生じる。
そして、特許文献2には、上記の問題を解決するために、コイルにおける対向面において、その面の長さ方向における半分の領域の交互位置に、焼き入れすべき材料の表面に向け突出する片部を固定したことを特徴とする高周波焼き入れ装置が開示されている。
特開2008−45162号公報 特開平02−197517号公報
しかしながら、バルブカムC1’とその間に配置されたポンプカムC2’とでは、カムシャフトC’の径方向の大きさや軸方向の幅、およびカムプロファイルが異なる。そして、カムシャフトの粗材c’は、取り代を含んでいる。一方、図5に示した従来の技術においては、バルブカムとなる部分c1’とポンプカムとなる部分c2’との荒研削工程(S14)を行い、次いで焼入れ工程(S15)を行った後に軸部研削工程(S17)を行う。すなわち、焼入れ工程(S15)では、バルブカムとなる部分c1’とポンプカムとなる部分c2’の外周面は既に荒研削されているのに対して、バルブカムとなる部分c1’とポンプカムとなる部分c2’との側面とその間の軸部となる部分c3’はまだ研削されていない。そのため、焼入れ工程(S15)では、バルブカムとなる部分c1’とポンプカムとなる部分C2’との間の軸方向の長さ(間隔)L’が、カムシャフトC’のバルブカムC1’とポンプカムC2’との間の軸方向の長さ(間隔)よりもさらに狭い状態となっている。
このような状態の粗材c’のバルブカムとなる部分c1’とポンプカムとなる部分c2’とを焼入れ工程(S15)で単一の加熱コイルH’によって熱処理する場合には、バルブカムとなる部分c1’と加熱コイルH’との径方向の間隔と、ポンプカムとなる部分c2’と加熱コイルH’との径方向の間隔とが異なり、また、バルブカムとなる部分c1’とその間に配置されたポンプカムとなる部分c2’との軸方向の間隔が非常に狭いために、図6に示すように、加熱コイルH’によって発生する磁束M’がバルブカムとなる部分c1’およびポンプカムとなる部分c2’の表面との間隔に応じて変化できず、バルブカムとなる部分c1’とポンプカムとなる部分c2’とでそれぞれ表面から異なる深さを通ることとなり、バルブカムとなる部分c1’とポンプカムとなる部分c2’とで加熱される深さが異なり、その結果、バルブカムC1’とポンプカムC2’とで焼入れ深さに差が生じる(ばらつく)という問題があった。
また、図5に示した従来の技術においては、バルブカムとなる部分c1’とポンプカムとなる部分c2’との荒研削工程(S14)の後に焼入れ工程(S15)を行ってその後に軸部となる部分c3’の研削工程(S17)を行う。すなわち、焼入れ工程(S15)では、既に粗材c’のバルブカムとポンプカムとになる部分バルブカムとなる部分c1’とポンプカムとなる部分c2’とがそれぞれ研削されているのに対して、軸部となる部分c3’はまだ研削されておらず、研削による取り代を含む径を有する状態である。そのために、焼入れ工程(S15)では、粗材c’の各カムとなる部分c1’、c2’との加熱コイルH’によって加熱される外周面近傍と軸部となる部分c3’との径方向の長さD’が小さい(近い)状態となっている。この軸部となる部分c3’は容積が大きいために熱h’が伝導し易い。
そのため、この状態の粗材c’を焼入れ工程(S15)で加熱コイルH’により各カムとなる部分c1’、c2’の表面から所定の深さまでを加熱すると、図7に矢印で示したように、各カムとなる部分c1’、c2’の加熱された箇所において、その熱h’が軸部となる部分c3’に近い箇所からそれぞれ軸部となる部分c3’に部分的に伝導して、温度が部分的に低下することとなる。その結果、図7に鎖線で示したように、加熱コイルH’によって加熱されてその熱h’を保有する部分が均一な深さとならず、その結果、カム部となる部分c1’、c2’をそれぞれ均一な深さで焼入れすることができないという問題もあった。
さらに、図5に示した従来の技術においては、粗材c’にセンター穴加工(S11)を行った後に焼き入れ(S14)を行うため、再度センターを取り直すためのリセンター穴加工(S16)を行う必要があり、工程数が多く手間やコストがかかるなどの問題があった。さらにまた、図5に示した従来の技術においては、バルブカムとポンプカムとなる部分c1’c2’、の荒研削(S14)と仕上研削(S18)とを別の工程で行うために、荒研削のための設備と仕上研削のための設備とが必要となり、工程数が多いだけでなく、設備コストがかかるという問題もあった。
一方、上記特許文献1にあっては、加熱コイルが個々のカムとなる部分と対応する位置に位置決めされるものであり、1個の加熱コイルでカムプロフィールの異なる複数のカムとなる部分を加熱するものではない。
また、上記特許文献2にあっては、同時に焼入れするカム部が同じカムプロフィールであり、焼入れされるカム部が近接しているといっても、たとえばバルブカムの間にポンプカムを設ける場合の軸方向の間隔を想定してはいない。そして、特許文献2に記載されたコイルは、カムの回転を許容できる近傍においてその表面の略半周を囲繞できるように、その形状を湾曲設定させて平行させたヘアピン型のものである。これに対して、2つのバルブカムの間にポンプカムを設ける場合にあっては、焼入れするカム部の数や軸方向の間隔、およびカムプロフィールが、間にポンプカムを設けない2つのバルブカムと異なる。そのため、特許文献2に記載されているような加熱コイルでは、カムプロフィールが異なる2種類のカムの表面にそれぞれ均一な深さで熱処理して硬化層を形成することはできない。
本発明は、上述した問題を優位に解決するためになされたもので、簡単な構成で、異なるカムプロフィールの第1カムと第2カムの表面に、加熱コイルによって加熱し熱処理して同じ深さで硬化層を形成することができるカムシャフトの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上述した問題を優位に解決するためになされたもので、簡単な構成で、異なるカムプロフィールの第1カムと第2カムの表面に、加熱コイルによって加熱し熱処理してそれぞれ均一な深さで硬化層を形成することができるカムシャフトの製造方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、上述した問題を優位に解決するためになされたもので、簡単な構成で、異なるカムプロフィールの第1カムと第2カムの表面に、加熱コイルによって加熱し熱処理して同じ深さで、且つ、それぞれ均一な深さで硬化層を形成することができるカムシャフトの製造方法を提供することを目的とする。
さらにまた、本発明は、上述した問題を優位に解決するためになされたもので、簡単な構成で、2つの第1カムの間に、該第1カムとは異なるカムプロフィールの第2カムを有しており、少なくとも前記第1カムの一方と第2カムの表面を加熱コイルによって加熱し熱処理して所定深さの硬化層が形成されたカムシャフトを、少ない工程で容易に製造することができる方法を提供することを目的とする。
そして、本発明は、上述した問題を優位に解決するためになされたもので、簡単な構成で、2つの第1カムの間に、該第1カムとは異なるカムプロフィールの第2カムを有しており、少なくとも前記第1カムの一方と第2カムの表面を加熱コイルによって加熱し熱処理して所定深さの硬化層が形成されたカムシャフトを、少ない設備で容易に製造することができる方法を提供することを目的とする。
請求項1のカムシャフトの製造方法に係る発明は、上記目的を達成するため、2つの第1カムの間に、該第1カムとは異なるカムプロフィールの第2カムを有しており、少なくとも前記第1カムの一方と第2カムの表面を加熱コイルによって加熱し熱処理して所定深さの硬化層が形成されたカムシャフトを製造する方法であって、粗材の第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との間の軸部となる部分を、前記加熱コイルにより発生する磁束が第1カムとなる部分と第2カムとなる部分とに均等に通り得る軸方向の長さに成形するステップと、その後、前記粗材の少なくとも前記第1カムとなる部分の一方と第2カムとなる部分の表面を前記加熱コイルによって加熱し熱処理するステップとを含むことを特徴とする。
請求項2のカムシャフトの製造方法に係る発明は、上記目的を達成するため、2つの第1カムの間に、該第1カムとは異なるカムプロフィールの第2カムを有しており、少なくとも前記第1カムの一方と第2カムの表面を加熱コイルによって加熱し熱処理して所定深さの硬化層が形成されたカムシャフトを製造する方法であって、粗材の第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との間の軸部となる部分を、前記加熱コイルによって加熱された第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との温度がそれぞれ均等に温度低下し得る径に成形するステップと、その後、前記粗材の少なくとも前記第1カムとなる部分の一方と第2カムとなる部分の表面を前記加熱コイルによって加熱し熱処理するステップとを含むことを特徴とする。
請求項3のカムシャフトの製造方法に係る発明は、上記目的を達成するため、2つの第1カムの間に、該第1カムとは異なるカムプロフィールの第2カムを有しており、少なくとも前記第1カムの一方と第2カムの表面を加熱コイルによって加熱し熱処理して所定深さの硬化層が形成されたカムシャフトを製造する方法であって、粗材の第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との間の軸部となる部分を、前記加熱コイルにより発生する磁束が第1カムとなる部分と第2カムとなる部分とに均等に通り得る軸方向の長さに、且つ、前記加熱コイルによって加熱された第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との温度がそれぞれ均等に温度低下し得る径に成形するステップと、その後、前記粗材の少なくとも前記第1カムとなる部分の一方と第2カムとなる部分の表面を前記加熱コイルによって加熱し熱処理するステップとを含むことを特徴とする。
請求項4のカムシャフトの製造方法に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記軸部となる部分を成形するステップで、前記軸部と第1カムおよび第2カムの側面とを形成することを特徴とする。
請求項5のカムシャフトの製造方法に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記熱処理するステップの後に、センター穴を形成するステップを行うことを特徴とする。
請求項6のカムシャフトの製造方法に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記熱処理するステップの後に、粗材の第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との外周面を荒研削および仕上研削するステップを行うことを特徴とする。
なお、本発明は、熱処理するステップの後であれば、請求項5のセンター穴を形成するステップと、請求項6の第1および第2カムとなる部分を荒研削および仕上研削するステップとのいずれか一方を行い、その後いずれか他方を行うことも含む。
請求項1の発明によれば、2つの第1カムの間に第2カムを有するために各カムの軸方向の間隔が非常に狭い場合であっても、カムシャフトの形状に応じて成形された粗材の第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との間の軸部となる部分を、前記加熱コイルにより発生する磁束が第1カムとなる部分と第2カムとなる部分とに均等に通り得る軸方向の長さに成形することにより、その後の熱処理を行うステップで、加熱コイルの磁束が第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との径方向の大きさの差に応じて変化して、第1カムと第2カムとなる部分の表面を均一な深さで通ることとなり、その結果、その後の熱処理を行うステップで少なくとも第1カムの一方と第2カムの表面に同じ深さで硬化層を確実且つ容易に形成することが可能なカムシャフトの製造方法を提供することができる。
請求項2の発明によれば、粗材の第1カムとなる部分および第2カムとなる部分と、その間の軸部となる部分とが近い場合であっても、かかる軸部となる部分を前記加熱コイルによって加熱された第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との温度がそれぞれ均等に温度低下し得る径に成形することにより、その後の熱処理を行うステップで、前記加熱コイルによって加熱された第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との熱が軸部となる部分に伝導してそれぞれ部分的に温度低下することなく均等に温度低下することとなり、その結果、熱処理により少なくとも第1カムの一方と第2カムの表面にそれぞれ均一な深さで硬化層を確実且つ容易に形成することが可能なカムシャフトの製造方法を提供することができる。
請求項3の発明によれば、2つの第1カムの間に第2カムを有するために各カムの軸方向の間隔が非常に狭く、且つ、粗材の第1カムとなる部分および第2カムとなる部分と、その間の軸部となる部分とが近い場合であっても、粗材の第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との間の軸部となる部分を、前記加熱コイルにより発生する磁束が第1カムとなる部分と第2カムとなる部分とに均等に通り得る軸方向の長さに、且つ、前記加熱コイルによって加熱された第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との温度がそれぞれ均等に温度低下し得る径に成形することにより、その後の熱処理を行うステップで、加熱コイルの磁束が第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との径方向の大きさの差に応じて変化して、第1カムと第2カムとなる部分の表面を均一な深さで通り、且つ、前記加熱コイルによって加熱された第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との熱が軸部となる部分に伝導してそれぞれ部分的に温度低下することなく均等に温度低下することとなり、その結果、熱処理により少なくとも第1カムの一方と第2カムの表面に同じ深さで、且つ、それぞれ均一な深さで、硬化層を確実且つ容易に形成することが可能なカムシャフトの製造方法を提供することができる。
請求項4の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記軸部となる部分を成形するステップで、前記軸部と第1カムおよび第2カムの側面とを形成することにより、少ない工程で容易に第1カムと第2カムを形成することが可能なカムシャフトの製造方法の提供することができる。
請求項5の発明によれば、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、熱処理するステップの後に、センター穴を形成するステップを行うことにより、従来の技術のように再度センター穴のセンターを取り直すリセンター穴加工を行うステップが不要となる。そのため、カムシャフトを製造するための工程数を少なくすることが可能なカムシャフトの製造方法の提供することができる。
請求項6の発明によれば、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、熱処理するステップの後に、粗材の第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との外周面を荒研削および仕上研削するステップを行うことにより、従来の技術のように荒研削と仕上研削を別工程で行う必要がなく、したがって、それぞれの研削のための設備が必要なくなる。そのため、カムシャフトを製造するための工程の数や設備の数を少なくすることが可能なカムシャフトの製造方法を提供することができる。
本発明によるカムシャフトの製造方法で行われる各ステップの実施の一形態を説明するために示したブロック図である。 本発明により製造されるカムシャフトとその粗材の実施の一形態を説明するために示した部分正面図である。 本発明により、粗材の第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との間の軸部となる部分を、前記加熱コイルにより発生する磁束が第1カムとなる部分と第2カムとなる部分とに均等に通り得る軸方向の長さに成形した場合の、加熱コイルにより発生する磁束を説明するために示した部分拡大断面図である。 本発明により、粗材の第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との間の軸部となる部分を、前記加熱コイルによって加熱された第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との温度がそれぞれ均等に温度低下し得る径に成形した場合の、温度低下と形成される硬化層を説明するために示した部分拡大断面図である。 従来の技術によるカムシャフトの製造方法で行われる各ステップの実施の一形態を説明するために示したブロック図である。 従来の技術における粗材の第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との間の軸部となる部分の軸方向の長さのままで焼入れする場合の、加熱コイルにより発生する磁束を説明するために示した部分拡大断面図である。 従来の技術における粗材の第1カムとなる部分および第2カムとなる部分と軸部となる部分とが径方向に近いままの状態で焼入れする場合の、温度低下と形成される硬化層を説明するために示した部分拡大断面図である。
最初に、図2に基づいて、本発明により製造するカムシャフト(実線で示した)Cとその粗材(鎖線で示した)cの実施の一形態を説明する。本発明は、第1カムC1と第2カムC2とを有するカムシャフトCを一体で製造するためのものである。この実施の形態におけるカムシャフトCは、たとえば直噴型の内燃機関の動弁機構等を構成するもので、第1カムが内燃機関の吸気や排気を制御するバルブを操作するためのバルブカムC1であり、第2カムが燃料を送る燃料ポンプを駆動するためのポンプカムC2である。バルブカムC1は、内燃機関の気筒数に応じた数の対で設けられる。ポンプカムC2は、一対のバルブカムC1の間または互いに隣接する対のバルブカムC1の間(つまり、2つのバルブカムC1、C1の間)に設けられる。これらの各カムC1、C2の間には軸部C3が形成される。ポンプカムC2は、直噴型の内燃機関で各気筒に所定のタイミングで燃料を送ることができるように複数のカムトップを有するなど、バルブカムC1とは異なるカムプロフィールで成形される。バルブカムC1とポンプカムC2の外周面には、熱処理として焼入れにより、表面から所定の深さで硬化層Qがそれぞれ形成される。
このような構成のカムシャフトCを一体で製造するための粗材cは、その製造するカムシャフトCに近似した形状で鋳造により一体に成形され、各部c1、c2、c3に切削加工や研削加工などの除去加工が施される。そのため、粗材cは、図2に鎖線で示したように、切削加工や研削加工などによる取り代を含む大きさに成形される。すなわち、各カムc1、c2となる部分の径および軸方向の厚さは、取り代の分だけカムシャフトCの各カムC1、C2の径と軸方向の厚さよりも大きく成形されている。また、粗材cの軸部となる部分c3の径は軸部C3の径よりも大きく成形されているが、各カムとなる部分c1、c2の軸方向の厚さが各カムC1、C2よりも大きく成形されているため、粗材cの軸部となる部分c3の軸方向の長さはカムシャフトCの軸部C3の軸方向の長さよりも短く成形されている。なお、各カムとなる部分c1、c2の軸方向の厚さが大きく成形されるために、粗材cの軸部となる部分c3の軸方向の長さはカムシャフトの軸部よりも軸方向に短くなっている。
この実施の形態においては、各カムC1、C2の外周面に硬化層を形成するための加熱コイルHは、2つのバルブカムとなる部分c1のうちの一方と、ポンプカムとなる部分c2とを同時に加熱することができる大きさおよび形状を有している。しかしながら、本発明はこの実施の形態に限定されることはなく、加熱コイルHは、2つのバルブカムとなる部分c1とその間に設けられるポンプカムとなる部分c2とを同時に加熱することができる大きさおよび形状を有することもできる。
本発明の第1の実施の形態を、上述したようなカムシャフトCを製造する場合により、図1および図3に基づいて説明する。
本発明のカムシャフトの製造方法は、概略、2つのバルブカムC1、C1の間にポンプカムC2を有しており、少なくともバルブカムの一方C1とポンプカムC2の表面を加熱コイルHによって加熱し焼入れして所定深さの硬化層Qが形成されたカムシャフトCを製造するものであって、この実施の形態では、粗材cのバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との間の軸部c3となる部分を、加熱コイルHにより発生する磁束Mがバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2とに均等に通り得る軸方向の長さLに成形するステップ(図1のS2)と、その後、粗材cの少なくともバルブカムとなる部分c1の一方とポンプカムとなる部分c2の表面を加熱コイルHによって加熱し焼入れするステップ(図1のS3)とを含んでいる。
図1に示すように、カムシャフトCを製造するにあたり、最初に上述したように構成された粗材(図2の鎖線を参照)cを鋳造により成形する(S1)。次に、両カムC1、C2の間の軸部となる部分c3を切削加工してから(S2)、加熱コイルHを少なくともバルブカムとなる部分c1の一方とポンプカムとなる部分c2の表面に対向させて配置してその表面に所定の深さで加熱して焼入れする(S3)。
ここで、図3に示すように、バルブカムとなる部分c1の表面とポンプカムとなる部分c2の表面とでは、加熱コイルHに対する間隔が異なる。そして、2つのバルブカムC1、C1の間にポンプカムC2を設けること、しかも、粗材cのバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2が切削加工時の取り代を含むことから、成形されたときの粗材(図1のS1)cは、バルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との間の軸方向の間隔が非常に狭くなっている、言い換えると、軸部となる部分c3の軸方向の長さが非常に短くなっている。そのため、このような粗材cを加熱コイルHにより加熱すると、図6に参照されるように、バルブカムC1とポンプカムC2の焼入れ深さが異なって硬化層Qを均等に成形することができない。
そこで、本発明のこの実施の形態では、図3に示すように、加熱コイルHによって加熱をする前に、粗材cのバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との間の軸部となる部分c3を切削加工して(図1のS2)、バルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との間の軸方向の間隔を広げるように、言い換えれば、軸部となる部分c3の軸方向の長さLを延長させるように成形しておく。これにより、図3に示すように、加熱コイルHをバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との表面に対向させて配置し、各カムとなる部分c1、c2の表面から所定の深さまでを加熱して焼入れすると(図1のS3)、発生する磁束Mが、バルブカムとなる部分c1の表面とポンプカムとなる部分c2の表面との加熱コイルHに対する間隔Lに応じて変化することができ、したがって、バルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との表面に均等の深さで通ることができる。そのため、バルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との表面から加熱される深さが同じとなり、結果として、バルブカムC1とポンプカムC2との表面を同じ深さで焼入れして、硬化層Qを同様の深さに形成することができる。
また、本発明のこの実施の形態では、粗材cのバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との間の軸部となる部分c3の切削加工を行って軸部C3を成形ことにより、同時に、カムシャフトCのバルブカムC1とポンプカムC2の側面を成形することができる。
続いて、この実施の形態では、軸部C3にセンター穴を形成するためのセンター穴加工を行い(図1のS4)、各カムC1、C2の軸回りの回転位相基準を研削し(図1のS5)、両カムとなる部分c1、c2間の軸部となる部分c3を研削して軸部C3を形成し(図1のS6)、バルブカムC1とポンプカムC2の各カム面の荒研削と仕上研削を行う(図1のS7)。
このとき、既に各カムC1、C2の表面の焼入れ(S3)が行われた後でセンター穴加工(S4)を行うことから、従来の技術のようにセンター穴加工(図5のS12)を行った後に焼入れ(図5のS15)を行うことによるセンターずれが生じることがなく、したがって従来の技術におけるリセンター穴加工(図5のS16)の工程を行う必要がなくなる。また、本発明では、バルブカムC1とポンプカムC2の各カム面の荒研削と仕上研削を同じ工程で行うことができることから、同じカム面の研削設備を使用して荒研削と仕上研削を行うことができ、したがって、荒研削と仕上研削を異なる工程で行うために異なる研削設備を使用する必要があった従来の技術と比較して、研削に必要となる設備の数を削減することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態を、主に図4に基づいて説明する。なお、この実施の形態においては、上述した第1の実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
上述した第1の実施の形態においては、粗材cのバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との間の軸方向の間隔を広げるよう切削加工したのに対して、この第2の実施の形態では、粗材cのバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との間の軸部となる部分c3の径を縮径させるよう切削加工する(この内容については後述する)。
ここで、一般に、加熱コイルHにより各カムとなる部分c1、c2の加熱される表面から軸部となる部分c3までの熱伝導によって加熱部の温度が低下する。この各カムとなる部分c1、c2の加熱される表面から軸部となる部分c3までの距離が短い場合には、バルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2の径が異なるため、軸部となる部分c3への熱伝導量が異なり、温度低下が均一とならない。しかし、温度低下の度合いの差は、熱伝導距離が長くなるにしたがって、次第に緩やかになる。そのため、各カムとなる部分c1、c2の加熱される表面から軸部となる部分c3までの距離が長い場合には、バルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2の径が異なっても、次第に温度低下量が同じになってくる。なお、この温度低下の程度は、軸部の径を変えて実験するなどして経験的に求めることができる。
図1に鎖線で示したように、粗材cは、製造するカムシャフトCに取り代を加えた大きさに成形されている。そのため、粗材cのバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との間の軸部となる部分c3の径もカムシャフトCの軸部C3の径よりも大きい。さらに、図5に示したように従来の技術では、バルブカムおよびポンプカムとなる部分c1、c2を荒研削(S14)を行った後に焼入れ(S15)を行うため、この焼入れ(S15)の際には、各カムとなる部分c1、c2の径が粗材成形(S11)のときよりも小さくなっている。そのため、加熱コイルHにより各カムとなる部分c1、c2の加熱される表面と軸部となる部分c3とが近い。そして、この軸部となる部分c3は、各カムとなる部分c1、c2と比較して容積が大きいことから熱hが伝道し易い。これらのことから、粗材cに対して加熱コイルHにより各カムとなる部分c1、c2の表面から所定の深さまでを加熱すると、図7に示したように、各カムとなる部分c1、c2の加熱された箇所において、軸部となる部分c3に近い箇所から熱hが軸部となる部分c3に伝導して、部分的に温度が低下することとなる。その結果、カム部となる部分c1、c2をそれぞれ均一な深さで焼入れすることができない。
そこで、本発明のこの実施の形態では、粗材cのバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との間の軸部となる部分c3を切削加工することにより縮径させて(図1のS2)、比較的容積の大きい軸部となる部分c3と、カム部となる部分c1、c2の加熱コイルHにより加熱(図1のS3)される箇所とを径方向に離す。この軸部となる部分c3をカム部となる部分c1、c2から径方向に離すように両者c3とc1およびc2の間の径方向に増加させる距離Dは、上記経験的に求められる温度低下の程度に基づいて、バルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2の加熱コイルHによって加熱された箇所の温度がそれぞれ均等に温度低下し得る径に設定することができる。そのため、バルブカムおよびポンプカムとなる部分c1、c2との表面から加熱された箇所が均一な温度となり、結果として、表面を均一な深さで焼入れして、バルブカムC1とポンプカムC2との表面にそれぞれ硬化層Qを均一に形成することができる。
そして、本発明のこの実施の形態でも、粗材cのバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との間の軸部となる部分c3の切削加工を行って軸部C3を成形ことにより、同時に、カムシャフトCのバルブカムC1とポンプカムC2の側面を成形することができることは、上述した第1の実施の形態と同様である。
また、第2の実施の形態における焼入れの後の工程(図1のS4〜S7)は、上述した第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
上述した第1の実施の形態と第2の実施の形態は、いずれか一方のみで各カム部C1、C2に所望の硬化層Qを正確に形成することができれば、他方を行う必要がない。しかしながら、上述した第1の実施の形態と第2の実施の形態を組み合わせて、すなわち、加熱コイルHにより発生する磁束Mが、バルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との径方向の大きさの差に応じて変化し得る軸方向の長さに伸ばし(第1の実施の形態)、且つ、加熱コイルHによって加熱されたバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との熱hがそれぞれ均等に温度低下し得る径に軸部となる部分c3を縮径させて、バルブカムとなる部分c1およびポンプカムとなる部分c2と軸部となる部分c3とを径方向に離す(第2の実施の形態)ように、粗材cのバルブカムとなる部分c1とポンプカムとなる部分c2との間の軸部となる部分c3の切削加工を行うこともできる。
本発明は、第1カムがバルブカムで、第2カムがポンプカムである場合に限定されることはなく、2つの第1カムの間に、この第1カムとは異なるカムプロフィールの第2カムを有しており、少なくとも第1カムの一方と第2カムの表面を加熱コイルによって加熱し熱処理して所定深さの硬化層が形成されたカムシャフトを製造する場合に適用することができる。
C:カムシャフト、 C1:バルブカム(第1カム)、 C2:ポンプカム(第2カム)、 C3:軸部、 H:加熱コイル、 M:磁束、 h:熱、 Q:硬化層、 c:粗材、 c1:バルブカムとなる部分、 c2:ポンプカムとなる部分、 c3:軸部となる部分

Claims (6)

  1. 2つの第1カムの間に、該第1カムとは異なるカムプロフィールの第2カムを有しており、少なくとも前記第1カムの一方と第2カムの表面を加熱コイルによって加熱し熱処理して所定深さの硬化層が形成されたカムシャフトを製造する方法であって、
    粗材の第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との間の軸部となる部分を、前記加熱コイルにより発生する磁束が第1カムとなる部分と第2カムとなる部分とに均等に通り得る軸方向の長さに成形するステップと、
    その後、前記粗材の少なくとも前記第1カムとなる部分の一方と第2カムとなる部分の表面を前記加熱コイルによって加熱し熱処理するステップとを含むことを特徴とするカムシャフトの製造方法。
  2. 2つの第1カムの間に、該第1カムとは異なるカムプロフィールの第2カムを有しており、少なくとも前記第1カムの一方と第2カムの表面を加熱コイルによって加熱し熱処理して所定深さの硬化層が形成されたカムシャフトを製造する方法であって、
    粗材の第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との間の軸部となる部分を、前記加熱コイルによって加熱された第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との温度がそれぞれ均等に温度低下し得る径に成形するステップと、
    その後、前記粗材の少なくとも前記第1カムとなる部分の一方と第2カムとなる部分の表面を前記加熱コイルによって加熱し熱処理するステップとを含むことを特徴とするカムシャフトの製造方法。
  3. 2つの第1カムの間に、該第1カムとは異なるカムプロフィールの第2カムを有しており、少なくとも前記第1カムの一方と第2カムの表面を加熱コイルによって加熱し熱処理して所定深さの硬化層が形成されたカムシャフトを製造する方法であって、
    粗材の第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との間の軸部となる部分を、前記加熱コイルにより発生する磁束が第1カムとなる部分と第2カムとなる部分とに均等に通り得る軸方向の長さに、且つ、前記加熱コイルによって加熱された第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との温度がそれぞれ均等に温度低下し得る径に成形するステップと、
    その後、前記粗材の少なくとも前記第1カムとなる部分の一方と第2カムとなる部分の表面を前記加熱コイルによって加熱し熱処理するステップとを含むことを特徴とするカムシャフトの製造方法。
  4. 前記軸部となる部分を成形するステップで、前記軸部と第1カムおよび第2カムの側面とを形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカムシャフトの製造方法。
  5. 前記熱処理するステップの後に、センター穴を形成するステップを行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のカムシャフトの製造方法。
  6. 前記熱処理するステップの後に、粗材の第1カムとなる部分と第2カムとなる部分との外周面を荒研削および仕上研削するステップを行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のカムシャフトの製造方法。
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