JP2014122288A - ケイ酸エステル組成物 - Google Patents

ケイ酸エステル組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2014122288A
JP2014122288A JP2012279580A JP2012279580A JP2014122288A JP 2014122288 A JP2014122288 A JP 2014122288A JP 2012279580 A JP2012279580 A JP 2012279580A JP 2012279580 A JP2012279580 A JP 2012279580A JP 2014122288 A JP2014122288 A JP 2014122288A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicate ester
mass
silicate
alkoxy group
represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012279580A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6131042B2 (ja
Inventor
Sakuya Tanaka
作弥 田中
Hideyuki Abe
秀幸 阿部
Risako Yamashita
理紗子 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2012279580A priority Critical patent/JP6131042B2/ja
Publication of JP2014122288A publication Critical patent/JP2014122288A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6131042B2 publication Critical patent/JP6131042B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Fats And Perfumes (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

【課題】徐放性に優れ、色調の変化の少ないケイ酸エステル組成物等を提供する。
【解決手段】複数のケイ素化合物を含有するケイ酸エステル組成物であって、該全ケイ素化合物中における、式(1)で表されるケイ酸エステルの含有量が65質量%以上であり、式(2)で表されるケイ酸エステルの含有量が1.0質量%以下である、ケイ酸エステル組成物。
(R1O)4Si (1)
(R1O)2(R2O)2Si (2)
(式中、R1Oは香料1級アルコールの水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基、R2Oは炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、複数のR1Oは同一でも異なっていてもよく、複数のR2Oは同一でも異なっていてもよい。)
【選択図】なし

Description

本発明は、香料前駆体として有用であるケイ酸エステル組成物、当該ケイ酸エステル組成物を含有する香料前駆体組成物及び繊維処理剤、ケイ酸エステル組成物の製造方法、並びに香料前駆体に関する。
近年、繊維製品等の香りに対する意識の高まりから、持続性のある香料を用いた衣料用洗浄剤、柔軟仕上げ剤等の繊維製品処理剤組成物が種々検討されている。
一方、香料アルコールのケイ酸エステルを用いて、香料を発生させる技術も提案されている。
たとえば、特許文献1には、配合の安定性、長期徐放性、保存安定性の向上を目的として、ケイ酸エステル化合物と油剤を含む機能性物質放出剤が開示されている。
特許文献2には、色品質の改善を目的として、塩基化合物共存下に、特定のケイ酸エステルと炭素数4〜20のアルコールとをエステル交換反応させ、該エステル交換反応終了後に、得られた反応混合物から塩基化合物の除去操作を行い、塩基化合物の除去操作を行なった反応混合物を40〜200℃で熟成する、ケイ酸エステルの製造方法が開示されている。
特許文献3には、香料アルコールを形成する加水分解性有機基が結合したケイ素化合物をセルロース織物に染み込ませ、乾燥し、加水分解によって持続性のある香気を与える方法が開示されている。
特開2009−209311号公報 特開2011−207780号公報 米国特許3271305号公報
ケイ酸エステル化合物は、その加水分解により、香料を徐々に放出する性質(徐放性)を有するため、香料前駆体として有用である。一方、製品に配合される前のケイ酸エステル化合物には、安定性が要求され、製造後と製品配合時に変化がないこと、すなわち保存時に変化がないことが望まれる。特に、繊維製品処理剤組成物に用いる場合には、その色合いや透明性も重視されるため、色合いの変化がないことが好ましい。
しかしながら、前記特許文献1〜3には、ケイ酸エステル化合物の色合いの変化を抑える手段については検討されていない。
本発明は、徐放性に優れ、保存時に色調の変化の少ないケイ酸エステル組成物、当該ケイ酸エステル組成物を含有する香料前駆体組成物及び繊維処理剤、ケイ酸エステル組成物の効率的な製造方法、並びに当該製造方法で得られたケイ酸エステル組成物を含有する香料前駆体を提供することを課題とする。
本発明者らは、香料1級アルコールの水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基を有する2種類のケイ酸エステル組成物を特定の比率に調整することにより、香料の徐放性にも優れ、色調の変化も低減できることを見出した。
すなわち、本発明は次の[1]〜[5]を提供する。
[1]複数のケイ素化合物を含有するケイ酸エステル組成物であって、該全ケイ素化合物中における、式(1)で表されるケイ酸エステルの含有量が65質量%以上であり、式(2)で表されるケイ酸エステルの含有量が1.0質量%以下である、ケイ酸エステル組成物。
(R1O)4Si (1)
(R1O)2(R2O)2Si (2)
(式中、R1Oは香料1級アルコールの水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基、R2Oは炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、複数のR1Oは同一でも異なっていてもよく、複数のR2Oは同一でも異なっていてもよい。)
[2]前記[1]に記載のケイ酸エステル組成物を含んでおり、前記ケイ素化合物の加水分解により香料1級アルコールを徐放する、香料前駆体組成物。
[3]前記[1]に記載のケイ酸エステル組成物を含んでおり、前記ケイ素化合物の加水分解により香料1級アルコールを徐放する、繊維処理剤。
[4]複数のケイ素化合物を含有するケイ酸エステル組成物の製造方法であって、得られるケイ酸エステル組成物が、該全ケイ素化合物中における、下記式(1)で表されるケイ酸エステルの含有量が65質量%以上であり、下記式(2)で表されるケイ酸エステルの含有量が1.0質量%以下であり、
(R1O)4Si (1)
(R1O)2(R2O)2Si (2)
香料1級アルコールと、炭素数1〜3のアルコキシ基を有するテトラアルコキシシランと、塩基性物質とを、前記テトラアルコキシシランに対する前記香料1級アルコールのモル比が3.7〜10となるように混合し、前記テトラアルキルシランと前記香料1級アルコールとを反応させると共に生成する炭素数1〜3のアルコールを除去する工程を有する、ケイ酸エステル組成物の製造方法。
(式中、R1Oは香料1級アルコールの水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基、R2Oは炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、複数のR1O及びR2Oは同一でも異なっていてもよい。)
[5]前記[4]の製造方法で得られたケイ酸エステル組成物を含有する香料前駆体。
本発明によれば、徐放性に優れ、保存時に色調の変化の少ないケイ酸エステル組成物、当該ケイ酸エステル組成物を含有する香料前駆体組成物及び繊維処理剤、ケイ酸エステル組成物の効率的な製造方法、並びに当該製造方法で得られたケイ酸エステル組成物を含有する香料前駆体を提供することができる。
[ケイ酸エステル組成物]
本発明のケイ酸エステル組成物は、複数のケイ素化合物を含有するケイ酸エステル組成物であって、該全ケイ素化合物中における、下記式(1)で表されるケイ酸エステルの含有量が65質量%以上であり、下記式(2)で表されるケイ酸エステルの含有量が1.0質量%以下である、ケイ酸エステル組成物。
(R1O)4Si (1)
(R1O)2(R2O)2Si (2)
(式中、R1Oは香料1級アルコールの水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基、R2Oは炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、複数のR1O及びR2Oは同一でも異なっていてもよい。)
なお、本発明のケイ酸エステル組成物は、上記の式(1)及び式(2)のケイ酸エステルの他に、後述する式(3)〜(5)で表されるケイ酸エステル等を含有していてもよい。
また、本発明において、香料1級アルコールとは、「合成香料 化学と商品知識 増補改訂版」(化学工業日報社、2005年発行)又は「香料と調香の基礎知識」(産業図書、第3版2000年発行)に記載のアルコールからなる香料であって、炭素数4以上の1級アルコールを意味する。
本発明のケイ酸エステル組成物が、徐放性に優れ、かつ保存時に色調の変化の少ない理由は明らかではないが、次のように考えられる。
すなわち、式(1)で表されるケイ酸エステルは、4つのアルコキシ基の総てが香料1級アルコールの水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基であり、当該アルコキシ基の炭素数が大きい。そのため、式(1)で表されるケイ酸エステルは、安定性が高く、徐放性に優れ、かつ保存時に色調の変化が少ない。
一方、4つのアルコキシ基の少なくとも1つにR2Oで表される炭素数1〜3のアルコキシ基を有するケイ酸エステルは、当該アルコキシ基の炭素数が小さいために親水性が高く、加水分解を受けやすい。そのため、香料1級アルコールが脱離しやすく、酸化を受けるなどして保存時に色調が変化するものと考えられる。
なかでも、式(2)で表されるケイ酸エステルは、R2Oで表される炭素数1〜3のアルコキシ基とR1Oで表される香料1級アルコールの水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基の両方を同じ比率で有するため、加水分解を受けたものが、ケイ酸エステル組成物全体に再分散しやすく、ケイ酸エステル組成物全体の加水分解や酸化等を促進するものと考えられる。
本発明のケイ酸エステル組成物は、上記のとおり加水分解に対して安定な式(1)で表されるケイ酸エステルの全ケイ素化合物中における含有量が65質量%以上と多いため、加水分解を受けやすい条件や製品形態に使用した場合においても長期に亘って香料1級アルコールを徐々に放出し続け、香料前駆体等として優れているものと考えられる。
また、本発明のケイ酸エステル組成物は、式(2)で表されるケイ酸エステルの全ケイ素化合物中における含有量が1.0質量%以下と少ないため、加水分解や酸化等が促進されにくく、色調が維持されるものと考えられる。
以下、本発明に用いられる各成分等について説明する。
<式(1)で表されるケイ酸エステル>
本発明のケイ酸エステル組成物は、保存時における色調の変化を抑制し、香りを長期間にわたり持続させる(徐放性を向上させる)観点、及び製造容易性の観点から、式(1)で表されるケイ酸エステルの含有量は、該全ケイ素化合物中、65質量%以上である。当該観点から、当該含有量は、好ましくは75質量%以上であり、より好ましくは77質量%以上であり、また、好ましくは90質量%以下であり、より好ましくは85質量%以下であり、また、好ましくは75〜90質量%であり、より好ましくは75〜85質量%であり、更に好ましくは77〜85質量%である。
1Oは、香りを長期間にわたり持続させる観点から、香料1級アルコール、すなわち香料として用いられる1級アルコール(R1OH)の水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基である。
なお、ケイ酸エステルに反応後のR1Oは、原料である香料1級アルコール(R1OH)の水酸基から水素原子を除いた構造と同一の構造のほかに、R1が不飽和結合を有する場合には当該不飽和結合が異性化した構造も含まれる。
1OHで表される香料1級アルコールとしては、色調の変化を抑制し、拙速なケイ酸エステル化合物の分解を抑制する観点から、好ましくは炭素数6以上であり、より好ましくは炭素数8以上であり、更に好ましくは炭素数10以上である。また、色調の変化を抑制し、香りを長期間にわたり持続させる観点から、炭素数15以下が好ましく、炭素数12以下がより好ましい。色調の変化を抑制し、香りを長期間にわたり持続させる観点から、炭素数6〜15が好ましく、炭素数8〜15がより好ましく、炭素数10〜15が更に好ましく、炭素数10〜12がより更に好ましく、炭素数10のテルペン系香料アルコールがより更に好ましい。
かかる1級アルコールの具体例としては、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、テトラヒドロゲラニオール、フェニルヘキサノール、サンダルマイソールコア等が挙げられ、これらのなかでもフローラルの香気を有する香料アルコールが好ましく、バラ様の香気を有する香料アルコールがより好ましい。なかでも、色調の変化を抑制し、香りを長期間にわたり持続させる観点から、好ましくはゲラニオール、ネロール、シトロネロールであり、ゲラニオール、ネロールがより好ましく、ゲラニオールが更に好ましい。
<式(2)で表されるケイ酸エステル>
本発明のケイ酸エステル組成物は、色調の変化を抑制し、香りを長期間にわたり持続させる観点から、式(2)で表されるケイ酸エステルの含有量が、該全ケイ素化合物中、1.0質量%以下であり、好ましくは0.8質量%以下であり、より好ましくは0.7質量%以下である。また、色調の変化を抑制する観点及び製造の容易性の観点から、当該含有量は、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上であり、更に好ましくは0.5質量%以上である。上記観点から、当該含有量は、好ましくは0.1〜0.8質量%であり、より好ましくは0.2〜0.7質量%であり、更に好ましくは0.5〜0.7質量%である。
式(2)中のR1Oは、式(1)中のR1Oと同じであり、好ましい態様も同じである。
2Oは、R1OHで示される香料1級アルコールの香調を阻害しない観点から、炭素数1〜3のアルコキシ基であり、好ましくはエトキシ基である。
<任意成分>
本発明のケイ酸エステル組成物は、他の任意成分を含んでいてもよい。次に各種任意成分について説明する。
(式(3)で表されるケイ酸エステル)
本発明のケイ酸エステル組成物は、下記式(3)で表されるケイ酸エステルを含有してもよい。
(R1O)1(R2O)3Si (3)
(式中、R1Oは香料1級アルコールから水素原子を除いたアルコキシ基、R2Oは炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、複数のR1O及びR2Oは同一でも異なっていてもよい。)
式(3)で表されるケイ酸エステルは、炭素数が小さく加水分解を受け易いR2Oのアルコキシ基を有するため、式(1)で表されるケイ酸エステルと比べて徐放性に劣り、色調の変化が大きい。このため、全ケイ素化合物中における、式(3)で表されるケイ酸エステルの含有量は、好ましくは0.5質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以下である。
全ケイ素化合物中における、式(3)で表されるケイ酸エステル及び式(2)で表されるケイ酸エステルの合計量は、徐放性の向上及び色調の変化の低減の観点から、好ましくは1.5質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下であり、更に好ましくは0.8質量%以下である。
(式(4)で表されるケイ酸エステル)
本発明のケイ酸エステル組成物は、下記式(4)で表されるケイ酸エステルを含有してもよい。
(R1O)3(R2O)1Si (4)
(式中、R1Oは香料1級アルコールから水素原子を除いたアルコキシ基、R2Oは炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、複数のR1O及びR2Oは同一でも異なっていてもよい。)
式(4)で表されるケイ酸エステルは、炭素数が小さく加水分解を受け易いR2Oのアルコキシ基を有するため、式(1)で表されるケイ酸エステルと比べて徐放性に劣り、色調の変化が大きい。このため、全ケイ素化合物中における、式(3)で表されるケイ酸エステルの含有量は、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは13質量%以下である。また、製造の容易性の観点、及び相対的に式(2)及び式(3)で表されるケイ酸エステルの含有量を低減する観点からは、当該含有量は、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上である。これらの観点から、当該含有量は、1〜20質量%が好ましく、2〜13質量%がより好ましい。
全ケイ素化合物中における、式(4)で表されるケイ酸エステル及び式(1)で表されるケイ酸エステルの合計量は、徐放性の向上及び色調の変化の低減の観点から、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは85質量%以上であり、更に好ましくは88質量%以上であり、より更に好ましくは90質量%以上である。
(式(5)で表されるケイ酸エステル)
本発明のケイ酸エステル組成物は、下記式(5)で表されるケイ酸エステルを含有してもよい。
(RO)3SiOSi(RO)3 (5)
(式中、ROはR1O及びR2Oのいずれかを示し、複数のROは同一でも異なっていてもよい。)
相対的に式(1)で表されるケイ酸エステルの含有量を多くする観点及び製造容易性の観点から、全ケイ素化合物中における、式(5)で表されるケイ酸エステルの含有量は、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは7質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは8.7質量%以下であり、また、3〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましく、7〜8.7質量%が更に好ましい。
(R1OHで表される香料1級アルコール)
本発明のケイ酸エステル組成物は、R1OHで表される香料1級アルコールを含有してもよい。
ここで、R1OHで表されるアルコールは、式(1)中のR1Oで表されるアルコキシ基において水素原子を付加した香料1級アルコールと同じであり、好ましい態様も同じである。
色調の変化を抑制する観点及び製造容易性の観点から、R1OHで表されるアルコールの含有量は、前記ケイ素化合物100質量部に対して、好ましくは3質量部以上であり、より好ましくは5質量部以上であり、更に好ましくは8質量部以上であり、また、好ましくは12質量部以下であり、また、好ましくは5〜12質量部であり、より好ましくは8〜12質量部である。
(各種成分の含有量)
本発明のケイ酸エステル組成物中における、前記式(1)〜(5)で表されるケイ酸エステル及び前記R1OHで表される香料1級アルコールの合計含有量は、徐放性の向上及び色調の維持の観点から、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは99質量%以上、より更に好ましくは100質量%である。
本発明のケイ酸エステル組成物中における、前記式(1)〜(5)で表されるケイ酸エステルの合計含有量は、徐放性の向上及び色調の維持の観点から、好ましくは88質量%以上であり、また、好ましくは95質量%以下、より好ましくは92質量%以下である。
本発明のケイ素化合物の総量中における、前記式(1)〜(5)で表されるケイ酸エステルの含有量は、徐放性の向上及び色調の維持の観点から、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは99質量%以上、より更に好ましくは100質量%である。
[ケイ酸エステル組成物の製造方法]
本発明のケイ酸エステル組成物の製造方法には、特に制限はないが、以下の方法によって製造することが好ましい。
すなわち、本発明の好ましいケイ酸エステル組成物の製造方法は、香料1級アルコールと、炭素数1〜3のアルコキシ基を有するテトラアルコキシシランと、塩基性物質とを、前記テトラアルコキシシランに対する前記香料1級アルコールのモル比が3.7〜10となるように混合して反応させると共に、生成する炭素数1〜3のアルコールを除去する工程を有する。
以下、本方法について説明する。
<香料1級アルコールとテトラアルコキシシランとのモル比>
本方法においては、ケイ酸エステル組成物を目的の組成で効率よく得る観点、及び色調の変化を低減する観点から、香料1級アルコールと炭素数1〜3のアルキル基を有するテトラアルコキシシランとのモル比(香料1級アルコール/テトラアルコキシシラン)を3.7〜10で混合する。当該モル比(香料1級アルコール/テトラアルコキシシラン)は、当該観点から、好ましくは4.0以上であり、より好ましくは4.1以上であり、更に好ましくは4.2以上であり、また、好ましくは5.0以下であり、より好ましくは4.5以下であり、更に好ましくは4.4以下であり、また、好ましくは4.0〜5.0であり、より好ましくは4.1〜4.5であり、更に好ましくは4.2〜4.4である。
香料1級アルコールを2種類以上用いる場合は、これら香料1級アルコールの合計が上記の数値範囲内になるように混合することが好ましい。
<テトラアルコキシシラン>
炭素数1〜3のアルキル基を有するテトラアルコキシシランのアルコキシ基は、本発明のケイ酸エステル組成物を目的の組成で効率よく得る観点から、炭素数1〜3であり、炭素数1〜2がより好ましい。具体的にはメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等が挙げられ、メトキシ基、エトキシ基が好ましく、エトキシ基がより好ましい。
<香料1級アルコール>
香料1級アルコールとしては、前述した、R1OHで表される香料1級アルコールが好適に用いられ、好ましい態様も前述のとおりである。
<塩基性物質>
本方法はエステル交換反応であるため、本発明のケイ酸エステル組成物を目的の組成で効率よく得る観点から、触媒として塩基性物質を用いる。
塩基性物質としては、反応性と得られる香料放出剤の色調の観点から、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド等のアルカリ金属の炭素数1〜3のアルコキシド等を好適に用いることができ、アルカリ金属の炭素数1〜3のアルコキシドを用いることがより好ましく、ナトリウムエトキシドを用いることが更に好ましい。
塩基性物質の使用量は、ケイ酸エステル組成物を目的の組成で効率よく得る観点及び得られる香料放出剤の色調の観点から、前記テトラアルコキシシラン100モル部に対して、好ましくは0.05モル部以上、より好ましくは0.1モル部以上、更に好ましくは0.15モル部以上であり、また、好ましくは0.5モル部以下、より好ましくは0.3モル部以下、更に好ましくは0.2モル部以下であり、また、好ましくは0.05〜0.5モル部、より好ましくは0.1〜0.3モル部、更に好ましくは0.15〜0.2モル部である。
<反応条件>
エステル交換反応の反応温度は、原料の有効利用の観点から、炭素数1〜3のアルキル基を有するテトラアルコキシシラン及びR1OHで示される香料1級アルコールの沸点以下が好ましい。具体的には、反応性の向上の観点から、30℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましく、90℃以上が更に好ましく、110℃以上がより更に好ましい。また、色調の観点から、200℃以下が好ましく、190℃以下がより好ましく、180℃以下が更に好ましく、170℃以下がより更に好ましい。これらの観点から、30〜200℃が好ましく、50〜190℃がより好ましく、90℃〜180℃が更により好ましく、110℃〜170℃がより更に好ましい。
エステル交換反応は、大気圧又は減圧下で行うことが好ましく、反応を速やかに進行させる観点から、減圧下で行うことが好ましい。減圧温度は反応温度にもよるが、炭素数1〜3のアルキル基を有するテトラアルコキシシラン及び香料1級アルコールの沸点以下で行うことが好ましい。
また、エステル交換反応では、反応の進行と共に炭素数1〜3のアルコールが生成するが、収率の向上の観点から、生成する炭素数1〜3のアルコールを蒸留により除去しながら反応を行う。その際、アルコールの除去効率を向上させる観点からも、減圧下でエステル交換反応を行うことが好ましい。
具体的には、エステル交換反応時の圧力は、好ましくは100kPa以下、より好ましくは50kPa以下、更に好ましくは10kPa以下であり、また、好ましくは0.01kPa以上、より好ましくは0.1kPa以上、更に好ましくは1kPa以上であり、また、好ましくは0.01〜100kPa、より好ましくは0.1〜50kPa、更に好ましくは1〜10kPaである。反応は反応初期から減圧下で行っても、途中から減圧下で行っても良い。
[香料前駆体組成物]
本発明の香料前駆体組成物は、本発明のケイ酸エステル組成物を含んでおり、R1OHで示される香料1級アルコールを加水分解により徐放する組成物である。
本発明の香料前駆体組成物は、ケイ酸エステル組成物以外に、油剤、界面活性剤、有機溶媒を含有してもよい。
本発明の香料前駆体組成物は、様々な製品に配合することができるため、R1OHで示される香料1級アルコールを長期に亘り安定に徐放でき、長期に亘りR1OHで示される香料1級アルコールに由来する香気を発生させることができる。
本発明の香料前駆体組成物を配合することができる製品としては、油系消臭芳香剤組成物、粉末洗剤、固形石鹸、入浴剤、オムツ等の衛生品、エアゾール型等の消臭剤組成物等、非水溶液系製品が挙げられる。
更に、本発明の香料前駆体組成物は、水溶液系での保存安定性に優れるため、香水、コロン、水系消臭芳香剤をはじめ、食器用洗剤、液体石鹸・化粧水等の各種化粧用品、シャンプー・リンス・コンディショナー・スタイリング剤等の頭髪用製品、液体入浴剤等に使用することができる。
本発明のケイ酸エステル組成物又は香料前駆体組成物を用いて芳香剤組成物を構成する場合、芳香剤組成物中の式(1)で表されるケイ酸エステルの含有量は0.001〜90質量%が好ましく、0.01〜10質量%がより好ましい。
また、本発明のケイ酸エステル組成物又は香料前駆体組成物を用いて消臭剤組成物を構成する場合には、消臭剤組成物中の式(1)で表されるケイ酸エステルの含有量は0.0001〜10質量%が好ましく、0.001〜5質量%がより好ましい。
なお、本発明の香料前駆体組成物は本発明のケイ酸エステル組成物を含有するものであるが、このケイ酸エステル組成物は前述の本願発明の製造方法により製造したものであることが好ましい。
[繊維処理剤]
本発明の繊維処理剤は、本発明のケイ酸エステル組成物を含んでおり、ケイ素化合物の加水分解により香料1級アルコールを徐放するものである。このように、本発明の繊維処理剤は、本発明のケイ酸エステル組成物を含むため、水系製品に配合した場合にも拙速な加水分解を抑制することができ、実際の使用態様において、香料1級アルコールを長期に亘り安定に徐放することが可能である。特に、本発明の繊維処理剤は、衣料用洗浄剤及び柔軟仕上げ剤等の繊維処理剤用途において有用である。
本発明のケイ酸エステル組成物を用いて衣料用洗浄剤組成物や柔軟仕上げ剤組成物等の繊維処理剤組成物を構成する場合、繊維処理剤組成物中の式(1)で表されるケイ酸エステルの含有量は0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明は以下の組成物、剤及び製造方法を開示する。
<1>複数のケイ素化合物を含有するケイ酸エステル組成物であって、該全ケイ素化合物中における、下記式(1)で表されるケイ酸エステルの含有量が65質量%以上であり、下記式(2)で表されるケイ酸エステルの含有量が1.0質量%以下である、ケイ酸エステル組成物。
(R1O)4Si (1)
(R1O)2(R2O)2Si (2)
(式中、R1Oは香料1級アルコールの水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基、R2Oは炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、複数のR1O及びR2Oは同一でも異なっていてもよい。)
<2>R1OHで表されるアルコールを、前記全ケイ素化合物100質量部に対して、3質量部以上、好ましくは5質量部以上、より好ましくは8質量部以上、また、好ましくは12質量部以下、また、好ましくは5〜12質量部、より好ましくは8〜12質量部含有する、<1>に記載のケイ酸エステル組成物。
<3>式(1)及び(2)におけるR1Oで表されるアルコキシ基は、好ましくは炭素数6以上であり、より好ましくは炭素数8以上であり、更に好ましくは炭素数10以上であり、また、好ましくは炭素数15以下であり、より好ましくは炭素数12以下であり、また、好ましくは炭素数6〜15であり、より好ましくは炭素数8〜15であり、更に好ましくは炭素数10〜15であり、更に好ましくは炭素数10〜12である、<1>又は<2>に記載のケイ酸エステル組成物。
<4>R1Oで表されるアルコキシ基が、テルペン系香料アルコールの水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基である、<1>〜<3>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物。
<5>R1Oで表されるアルコキシ基が、ゲラニオールの水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基である、<1>〜<4>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物。
<6>式(2)で表されるケイ酸エステルの含有量が、該全ケイ素化合物中、1.0質量%以下であり、好ましくは0.8質量%以下であり、より好ましくは0.7質量%以下であり、また、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上であり、更に好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは0.1〜0.8質量%であり、より好ましくは0.2〜0.7質量%であり、更に好ましくは0.5〜0.7質量%である、<1>〜<5>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物。
<7>下記式(3)で表されるケイ酸エステルの含有量が、全ケイ素化合物中、好ましくは0.5質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以下である、<1>〜<6>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物。
(R1O)1(R2O)3Si (3)
(式中、R1Oは香料1級アルコールから水素原子を除いたアルコキシ基、R2Oは炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、複数のR1O及びR2Oは同一でも異なっていてもよい。)
<8>下記式(3)で表されるケイ酸エステル及び式(2)で表されるケイ酸エステルの合計量は、全ケイ素化合物中、好ましくは1.5質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下であり、更に好ましくは0.8質量%以下である、<1>〜<7>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物。
(R1O)1(R2O)3Si (3)
(式中、R1Oは香料1級アルコールから水素原子を除いたアルコキシ基、R2Oは炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、複数のR1O及びR2Oは同一でも異なっていてもよい。)
<9>下記式(4)で表されるケイ酸エステルの含有量は、全ケイ素化合物中、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは13質量%以下であり、また、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上であり、また、好ましくは1〜20質量%であり、より好ましくは2〜13質量%ある、<1>〜<8>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物。
(R1O)3(R2O)1Si (4)
(式中、R1Oは香料1級アルコールから水素原子を除いたアルコキシ基、R2Oは炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、複数のR1O及びR2Oは同一でも異なっていてもよい。)
<10>全ケイ素化合物中における、式(4)で表されるケイ酸エステル及び式(1)で表されるケイ酸エステルの合計量は、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは85質量%以上であり、更に好ましくは88質量%以上であり、より更に好ましくは90質量%以上である、<1>〜<9>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物。
(R1O)3(R2O)1Si (4)
(式中、R1Oは香料1級アルコールから水素原子を除いたアルコキシ基、R2Oは炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、複数のR1O及びR2Oは同一でも異なっていてもよい。)
<11>全ケイ素化合物中における、式(5)で表されるケイ酸エステルの含有量は、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは7質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは8.7質量%以下であり、また、好ましくは3〜20質量%であり、より好ましくは5〜15質量%であり、更に好ましくは7〜8.7質量%である、<1>〜<10>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物。
(RO)3SiOSi(RO)3 (5)
(式中、ROはR1O及びR2Oのいずれかを示し、複数のROは同一でも異なっていてもよい。)
<12>ケイ酸エステル組成物中における、式(1)〜(5)で表されるケイ酸エステルの合計量は、好ましくは88質量%以上であり、また、好ましくは95質量%以下、より好ましくは92質量%以下である、<1>〜<11>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物。
<13>ケイ素化合物の総量中における、式(1)〜(5)で表されるケイ酸エステルの合計量は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは99質量%以上、より更に好ましくは100質量%である、<1>〜<12>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物。
<14><1>〜<13>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物を含んでおり、前記ケイ素化合物の加水分解により香料1級アルコールを徐放する、香料前駆体組成物。
<15><1>〜<13>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物を含んでおり、前記ケイ素化合物の加水分解により香料1級アルコールを徐放する、繊維処理剤。
<16>複数のケイ素化合物を含有するケイ酸エステル組成物の製造方法であって、得られるケイ酸エステル組成物が、該全ケイ素化合物中における、下記式(1)で表されるケイ酸エステルの含有量が65質量%以上であり、下記式(2)で表されるケイ酸エステルの含有量が1.0質量%以下であり、
(R1O)4Si (1)
(R1O)2(R2O)2Si (2)
香料1級アルコールと、炭素数1〜3のアルコキシ基を有するテトラアルコキシシランと、塩基性物質とを、前記テトラアルコキシシランに対する前記香料1級アルコールのモル比が3.7〜10となるように混合して反応させると共に、生成する炭素数1〜3のアルコールを除去する工程を有する、ケイ酸エステル組成物の製造方法。
(式中、R1Oは香料1級アルコールの水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基、R2Oは炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、複数のR1O及びR2Oは同一でも異なっていてもよい。)
<17>香料1級アルコールと炭素数1〜3のアルキル基を有するテトラアルコキシシランとのモル比(香料1級アルコール/テトラアルコキシシラン)は、好ましくは4.0以上であり、より好ましくは4.1以上であり、更に好ましくは4.2以上であり、また、好ましくは5.0以下であり、より好ましくは4.5以下であり、更に好ましくは4.4以下であり、また、好ましくは4.0〜5.0であり、より好ましくは4.1〜4.5であり、更に好ましくは4.2〜4.4である、<16>に記載のケイ酸エステル組成物の製造方法。
<18>炭素数1〜3のアルキル基を有するテトラアルコキシシランのアルコキシ基は、炭素数1〜3であり、好ましくは炭素数1〜2であり、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、及びイソプロポキシ基の少なくとも1種であり、好ましくはメトキシ基及びエトキシ基の少なくとも1種であり、更に好ましくはエトキシ基である、<16>又は<17>に記載のケイ酸エステル組成物の製造方法。
<19>塩基性物質は、水酸化ナトリウム、アルカリ金属水酸化物、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、及びアルカリ金属の炭素数1〜3のアルコキシドの少なくとも1種であり、好ましくはアルカリ金属の炭素数1〜3のアルコキシドであり、より好ましくはナトリウムエトキシドである、<16>〜<18>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物の製造方法。
<20>塩基性物質の使用量は、前記テトラアルコキシシラン100モル部に対して、好ましくは0.05モル部以上、より好ましくは0.1モル部以上、更に好ましくは0.15モル部以上であり、また、好ましくは0.5モル部以下、より好ましくは0.3モル部以下、更に好ましくは0.2モル部以下であり、また、好ましくは0.05〜0.5モル部、より好ましくは0.1〜0.3モル部、更に好ましくは0.15〜0.2モル部である、<16>〜<19>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物の製造方法。
<21>エステル交換反応の反応温度は、炭素数1〜3のアルキル基を有するテトラアルコキシシラン及びR1OHで示される香料1級アルコールの沸点以下であり、好ましくは30℃以上、より好ましくは50℃以上、更に好ましくは90℃以上、更に好ましくは110℃以上であり、また、好ましくは200℃以下、より好ましくは190℃以下、更に好ましくは180℃以下、更に好ましくは170℃以下であり、また、好ましくは30〜200℃、より好ましくは50〜190℃、更に好ましくは90℃〜180℃、更に好ましくは110℃〜170℃である、<16>〜<20>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物の製造方法。
<22>エステル交換反応時の圧力は、好ましくは100kPa以下、より好ましくは50kPa以下、更に好ましくは10kPa以下であり、また、好ましくは0.01kPa以上、より好ましくは0.1kPa以上、更に好ましくは1kPa以上であり、また、好ましくは0.01〜100kPa、より好ましくは0.1〜50kPa、更に好ましくは1〜10kPaである、<16>〜<21>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物の製造方法。
<23>エステル交換反応時の減圧温度は、炭素数1〜3のアルキル基を有するテトラアルコキシシラン及び香料1級アルコールの沸点以下である、<22>に記載のケイ酸エステル組成物の製造方法。
<24><16>〜<23>のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物の製造方法で得られたケイ酸エステル組成物を含有する香料前駆体。
[実施例1〜4及び比較例1〜4]
<ケイ酸エステル組成物の製造>
実施例1
(式(1)で表されるケイ酸エステルを含むケイ酸エステル組成物の合成)
200mLの四つ口フラスコにテトラエトキシシラン20.83g(0.10mol)、ゲラニオール64.79g(0.42mol)、5.17%ナトリウムエトキシドエタノール溶液0.24g(0.185mmol)を入れ、窒素気流下エタノールを留出させながら120℃で2時間攪拌した。その後、槽内の圧力を徐々に8kPaまで下げ、エタノールを留出させながら120℃でさらに3時間攪拌した。その後、冷却し、圧力を大気圧とした後、生成物を濾過し、式(1)で表されるケイ酸エステルを含む68.18gの黄色油状物を得た。得られた油状物をガスクロマトグラフィーにより分析を行った。表1に組成を示す。
実施例2
(式(1)で表されるケイ酸エステルを含むケイ酸エステル組成物の合成)
200mLの四つ口フラスコにテトラエトキシシラン20.83g(0.10mol)、ゲラニオール64.79g(0.42mol)、5.17%ナトリウムエトキシドエタノール溶液0.24g(0.185mmol)を入れ、窒素気流下エタノールを留出させながら120℃で2時間攪拌した。その後、槽内の圧力を徐々に8kPaまで下げ、エタノールを留出させながら120℃でさらに3時間攪拌した。その後、槽内の圧力を徐々に4kPaまで下げ、エタノールを留出させながら120℃でさらに3時間攪拌した。その後、冷却し、圧力を大気圧とした後、生成物を濾過し、式(1)で表されるケイ酸エステルを含む67.93gの黄色油状物を得た。得られた油状物をガスクロマトグラフィーにより分析を行った。表1に組成を示す。
実施例3
(式(1)で表されるケイ酸エステルを含むケイ酸エステル組成物の合成)
200mLの四つ口フラスコにテトラエトキシシラン20.83g(0.10mol)、ゲラニオール64.79g(0.42mol)、5.17%ナトリウムエトキシドエタノール溶液0.24g(0.185mmol)を入れ、窒素気流下エタノールを留出させながら130℃で攪拌した。2時間攪拌後、槽内の圧力を徐々に8kPaまで下げ、エタノールを留出させながら130℃でさらに2時間攪拌し、その後、槽内の圧力を徐々に4kPaまで下げ、エタノールを留出させながら130℃でさらに2時間攪拌した。その後、槽内の圧力を0.1kPaまで下げ、エタノール及びゲラニオールを留出させながら130℃でさらに1時間攪拌した。その後、冷却し、圧力を大気圧とした後、生成物を濾過し、式(1)で表されるケイ酸エステルを含む61.78gの黄色油状物を得た。得られた油状物をガスクロマトグラフィーにより分析を行った。表1に組成を示す。
実施例4
実施例1で得られたケイ酸エステル組成物9.4gと比較例1で得られたケイ酸エステル組成物0.6gを混合し、黄色油状物10.0gを得た。得られた油状物をガスクロマトグラフィーにより分析を行った。表1に組成を示す。
比較例1
(式(1)で表されるケイ酸エステルを含むケイ酸エステル組成物の合成)
200mLの四つ口フラスコにテトラエトキシシラン20.83g(0.10mol)、ゲラニオール55.53g(0.36mol)、5.17%ナトリウムエトキシドエタノール溶液0.24g(0.185mmol)を入れ、窒素気流下エタノールを留出させながら120℃で攪拌した。2時間攪拌後、槽内の圧力を徐々に8kPaまで下げ、エタノールを留出させながら120℃でさらに2時間攪拌した。その後、冷却し、圧力を大気圧とした後、生成物を濾過し、式(1)で表されるケイ酸エステルを含む60.03gの黄色油状物を得た。得られた油状物をガスクロマトグラフィーにより分析を行った。表1に組成を示す。
比較例2
(式(1)で表されるケイ酸エステルを含むケイ酸エステル組成物の合成)
比較例1において、5.17%ナトリウムエトキシドエタノール溶液0.24g(0.185mmol)に変えて2.8%ナトリウムメトキシドメタノール溶液0.36g(0.185mmol)を用いた以外は比較例1と同様にして、式(1)で表されるケイ酸エステルを含む59.25gの黄色油状物を得た。得られた油状物をガスクロマトグラフィーにより分析を行った。表1に組成を示す。
比較例3
(式(1)で表されるケイ酸エステルを含むケイ酸エステル組成物の合成)
200mLの四つ口フラスコにテトラエトキシシラン20.83g(0.10mol)、ゲラニオール58.62g(0.38mol)、5.17%ナトリウムエトキシドエタノール溶液0.24g(0.185mmol)を入れ、窒素気流下エタノールを留出させながら120℃で攪拌した。2時間攪拌後、槽内の圧力を徐々に8kPaまで下げ、エタノールを留出させながら120℃でさらに2時間攪拌した。その後、槽内の圧力を徐々に4kPaまで下げ、エタノールを留出させながら130℃でさらに2時間攪拌した。その後、冷却し、圧力を大気圧とした後、生成物を濾過し、式(1)で表されるケイ酸エステルを含む61.74gの黄色油状物を得た。得られた油状物をガスクロマトグラフィーにより分析を行った。表1に組成を示す。
比較例4
実施例1で得られたケイ酸エステル組成物7.8gと比較例1で得られたケイ酸エステル組成物2.2gを混合し、黄色油状物10.0gを得た。得られた油状物をガスクロマトグラフィーにより分析を行った。表1に組成を示す。
<色調保存性評価>
(株)マルエム製スクリュー管No.7に実施例及び比較例で得られたケイ酸エステル組成物を各々10g入れて密栓し、50℃の恒温槽に4日間保管した。保管した前後の色調の測定を次の方法で目視にて行った。ガードナー比色計「3000Comparator」(Lavibond製)を用い、ガードナー色数の1目盛りを4段階に細分化し、0.25を最小単位として測定した。保管した前後でのガードナー色数の値の差が小さい方が色調保存性に優れる。
Figure 2014122288
[実施例5及び比較例5]
<繊維処理剤の製造>
実施例5として実施例1で得られたケイ酸エステル組成物を、また比較例5としてゲラニオールを、表2に示す組成の未賦香液体柔軟仕上げ剤A 100質量部に対して、それぞれゲラニオール換算で0.5質量部になるように50mLのスクリュー管((株)マルエム製、No.7)に入れ、50℃加熱後冷却を行うことにより、繊維処理剤である柔軟仕上げ剤組成物を調製した。
Figure 2014122288
<香りの持続性評価>
あらかじめ、市販の弱アルカリ性洗剤(花王(株)製、商品名「アタック」)を用いて、木綿タオル24枚を(株)日立製作所製の全自動洗濯機、型番「NW−6CY」で5回洗浄を繰り返し、室内乾燥することによって、過分の薬剤を除去した(洗剤濃度0.0667質量%、水道水47L使用、水温20℃、洗浄10分、ため濯ぎ2回)。
National製電気バケツ、型番「N−BK2−A」に、5Lの水道水を注水し、ここに柔軟仕上げ剤組成物(調製後40℃で2週間保存したもの)を10g/衣料1.0kgとなるように溶解(処理浴の調製)させ、1分後に上述の方法で前処理を行った2枚の木綿タオルを5分間浸漬処理した。その後、この2枚の木綿タオルをNational製電気洗濯機、型番「NA−35」に移して3分間脱水処理を行った。脱水処理後、20℃の室内に放置して1晩乾燥させ、乾燥後のタオルを20℃の室内に1週間放置(吊し乾燥)した。
脱水処理直後、1日後、7日後のタオルについて、ゲラニオールの香り強度を専門パネラー4人により下記基準で官能評価を行い平均値を求めた。なお、1日後及び7日後の評価においては、乾燥状態にあるタオルと、下記方法による湿潤処理(湿潤後1分後)後のタオルの両方について官能評価を行った。結果を表3に示す。
<湿潤処理>
リセッシュ(商品名、花王(株)製品)で使用されているトリガー容器(ポリエチレン製のスプレー容器であって、容器内の溶液を霧状に噴射することができるもの)に蒸留水を充填し、タオルより30cmほど離して水重量1.4g噴射することで湿潤処理を行った。評価は、蒸留水で湿潤させてから1分経過した後に、専門パネラー4人により以下の基準で官能評価を行い、平均値を求めた。
評価基準
5:非常ににおいが強い
4:かなりにおいが強い
3:においが強い
2:においがする(認知閾値)
1:微かににおいがする(検知閾値)
0:においがしない
Figure 2014122288
表1及び3から明らかなように、本発明のケイ酸エステル組成物は、長期保存時の色調の変化が少なく、長期に亘り安定に香料を徐放させることができることから、柔軟仕上げ剤のような製品における香料前駆体として有用である。

Claims (9)

  1. 複数のケイ素化合物を含有するケイ酸エステル組成物であって、該全ケイ素化合物中における、下記式(1)で表されるケイ酸エステルの含有量が65質量%以上であり、下記式(2)で表されるケイ酸エステルの含有量が1.0質量%以下である、ケイ酸エステル組成物。
    (R1O)4Si (1)
    (R1O)2(R2O)2Si (2)
    (式中、R1Oは香料1級アルコールの水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基、R2Oは炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、複数のR1O及びR2Oは同一でも異なっていてもよい。)
  2. 1OHで表されるアルコールを、前記全ケイ素化合物100質量部に対して、3質量部以上含有する、請求項1に記載のケイ酸エステル組成物。
  3. 式(1)及び(2)におけるR1Oで表されるアルコキシ基の炭素数が10〜15である、請求項1又は2に記載のケイ酸エステル組成物。
  4. 1Oで表されるアルコキシ基が、テルペン系香料アルコールの水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基である、請求項1〜3のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物。
  5. 1Oで表されるアルコキシ基が、ゲラニオールの水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基である、請求項1〜4のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物を含んでおり、前記ケイ素化合物の加水分解により香料1級アルコールを徐放する、香料前駆体組成物。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載のケイ酸エステル組成物を含んでおり、前記ケイ素化合物の加水分解により香料1級アルコールを徐放する、繊維処理剤。
  8. 複数のケイ素化合物を含有するケイ酸エステル組成物の製造方法であって、得られるケイ酸エステル組成物が、該全ケイ素化合物中における、下記式(1)で表されるケイ酸エステルの含有量が65質量%以上であり、下記式(2)で表されるケイ酸エステルの含有量が1.0質量%以下であり、
    (R1O)4Si (1)
    (R1O)2(R2O)2Si (2)
    香料1級アルコールと、炭素数1〜3のアルコキシ基を有するテトラアルコキシシランと、塩基性物質とを、前記テトラアルコキシシランに対する前記香料1級アルコールのモル比が3.7〜10となるように混合して反応させると共に、生成する炭素数1〜3のアルコールを除去する工程を有する、ケイ酸エステル組成物の製造方法。
    (式中、R1Oは香料1級アルコールの水酸基から水素原子を除いたアルコキシ基、R2Oは炭素数1〜3のアルコキシ基を示し、複数のR1O及びR2Oは同一でも異なっていてもよい。)
  9. 請求項8の製造方法で得られたケイ酸エステル組成物を含有する香料前駆体。
JP2012279580A 2012-12-21 2012-12-21 ケイ酸エステル組成物 Active JP6131042B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012279580A JP6131042B2 (ja) 2012-12-21 2012-12-21 ケイ酸エステル組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012279580A JP6131042B2 (ja) 2012-12-21 2012-12-21 ケイ酸エステル組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014122288A true JP2014122288A (ja) 2014-07-03
JP6131042B2 JP6131042B2 (ja) 2017-05-17

Family

ID=51403067

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012279580A Active JP6131042B2 (ja) 2012-12-21 2012-12-21 ケイ酸エステル組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6131042B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11447724B2 (en) 2019-03-08 2022-09-20 The Procter & Gamble Company Compositions that include siloxane compounds having pendant silyl ether moieties

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5890593A (ja) * 1981-11-24 1983-05-30 Chisso Corp アルケニルオキシ基を有するシラン誘導体
JP2009209311A (ja) * 2008-03-06 2009-09-17 Kao Corp 機能性物質放出剤
JP2009256818A (ja) * 2008-04-14 2009-11-05 Kao Corp 繊維製品処理剤組成物
JP2009275018A (ja) * 2008-05-16 2009-11-26 Kao Corp 非接触型防カビ剤組成物
JP2011042884A (ja) * 2009-08-19 2011-03-03 Kao Corp 繊維製品処理組成物
JP2011144128A (ja) * 2010-01-14 2011-07-28 Kao Corp ケイ酸エステル
JP2011207780A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Kao Corp ケイ酸エステルの製造方法
JP2011236517A (ja) * 2010-05-10 2011-11-24 Kao Corp 衣料の処理方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5890593A (ja) * 1981-11-24 1983-05-30 Chisso Corp アルケニルオキシ基を有するシラン誘導体
JP2009209311A (ja) * 2008-03-06 2009-09-17 Kao Corp 機能性物質放出剤
JP2009256818A (ja) * 2008-04-14 2009-11-05 Kao Corp 繊維製品処理剤組成物
JP2009275018A (ja) * 2008-05-16 2009-11-26 Kao Corp 非接触型防カビ剤組成物
JP2011042884A (ja) * 2009-08-19 2011-03-03 Kao Corp 繊維製品処理組成物
JP2011144128A (ja) * 2010-01-14 2011-07-28 Kao Corp ケイ酸エステル
JP2011207780A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Kao Corp ケイ酸エステルの製造方法
JP2011236517A (ja) * 2010-05-10 2011-11-24 Kao Corp 衣料の処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11447724B2 (en) 2019-03-08 2022-09-20 The Procter & Gamble Company Compositions that include siloxane compounds having pendant silyl ether moieties

Also Published As

Publication number Publication date
JP6131042B2 (ja) 2017-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1812542B1 (de) Duftstoffkombination enthaltend 3, 7-dymethyl-6-en-nitril (citronellyl nitril) als geranonitril-substitut
JP5422232B2 (ja) 機能性物質放出剤
KR102321134B1 (ko) 유기 화합물에서의 또는 그와 관련된 개선
WO2009104797A1 (ja) 機能性物質放出剤
WO2015079798A1 (ja) 香料組成物
KR20190079712A (ko) 1-아자-3,7-디옥사비시클로[3.3.0]옥탄 화합물 및 규산 에스테르의 조합물 및 전구-향료로서의 그의 용도
JP5253608B2 (ja) 香料放出剤
JP6050691B2 (ja) ケイ酸エステル組成物
JP6131042B2 (ja) ケイ酸エステル組成物
JP7030954B2 (ja) エナンチオ純粋なアンブロセニドを含む混合物
JP4069031B2 (ja) 2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオールのエーテル及び該エーテルを含む芳香組成物
JP5990456B2 (ja) ケイ酸エステル組成物の製造方法
JP5879125B2 (ja) ケイ酸エステル組成物
JP6427546B2 (ja) ケイ酸エステル組成物
JP5859851B2 (ja) ケイ酸エステル組成物
JP5988737B2 (ja) 香料放出剤
WO2024116707A1 (ja) 香料組成物
JPH02276041A (ja) 3―および4―(4―ヒドロキシ―4―メチルペンチル)―3―シクロヘキセン―1―カルボキシアルデヒドのアセタール類並びに該化合物を有する香料組成物
WO2021108472A2 (en) Novel organoleptic compounds
JP5680422B2 (ja) ケイ酸エステルの加水分解抑制方法
JP2019105009A (ja) 繊維製品処理剤組成物
JP2003526651A (ja) 付香組成物及び付香した製品の入手方法及び得られた製品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150918

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161129

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170411

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170417

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6131042

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250