JP2014121801A - 液体噴射装置、及び液体噴射方法 - Google Patents

液体噴射装置、及び液体噴射方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ノズルから液体を良好に噴射することができる液体噴射装置、及び液体噴射方法を提供する。
【解決手段】液体噴射ヘッド27と、一部のノズル列を覆う吸引キャップ46及び非吸引キャップ41〜44と、吸引キャップ46内を吸引する吸引ポンプ45と、非吸引キャップ41〜44及び吸引キャップ46からなるキャップ群と液体噴射ヘッド27とを相対移動させるヘッド移動機構29及び昇降装置40と、ヘッド移動機構29及び昇降装置40を制御する制御部53とを備え、制御部53は、吸引キャップ46がノズル列を一方側から順に覆うように、且つ吸引キャップ46がノズル列を覆う際に、吸引キャップ46により覆われたノズル列よりも一方側に位置するノズル列を非吸引キャップ41〜44が覆うようにヘッド移動機構29及び昇降装置40を制御し、非吸引キャップ41〜44は、ノズル形成面26に形成された全てのノズル列を覆うことが可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばインクジェット式プリンターなどの液体噴射装置、及び液体噴射方法に関する。
従来から、液体噴射装置の一種として、液体噴射ヘッドに形成されたノズルからインク(液体)を噴射することで印刷を行うインクジェット式のプリンターが知られている。こうしたプリンターの中には、液体噴射ヘッドに複数のノズル列を形成し、ノズル列単位でノズルを選択的に吸引してインクを排出させることにより、吸引クリーニングを行うものがある(例えば、特許文献1,2)。
特開平10−329328号公報 特開2005−144911号公報
ところで、ノズル列単位でノズルを選択的に吸引クリーニングする吸引キャップは、吸引するノズルが形成するノズル列のみを覆って吸引クリーニングを行う。そのため、吸引されないノズルで形成されたノズル列のノズルは開放状態となり、インクが蒸発してしまうという問題がある。
特に、ノズル列単位で順にノズルを吸引クリーニングする場合には、先に吸引クリーニングしたノズルからもインクが蒸発して増粘してしまい、ノズルからの良好なインク噴射ができなくなる虞があった。
なお、こうした課題は、ノズル列単位でノズルを選択的に吸引する吸引キャップを備えたプリンターに限らず、吸引キャップを備えた液体噴射装置、液体噴射装置における液体噴射方法においては、概ね共通したものとなっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ノズルから液体を良好に噴射することができる液体噴射装置、及び液体噴射方法を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する液体噴射装置は、第1方向に沿って並ぶ複数のノズルからなるノズル列が前記第1方向と交差する第2方向に間隔を有して2列以上形成されたノズル形成面を有する液体噴射ヘッドと、前記ノズル形成面に形成された前記ノズル列のうち一部のノズル列を覆う吸引キャップと、該吸引キャップ内を吸引する吸引機構と、前記ノズル形成面に形成された前記ノズル列のうち一部のノズル列を覆う2つ以上の非吸引キャップと、該非吸引キャップ及び前記吸引キャップからなるキャップ群と前記液体噴射ヘッドとを相対移動させる移動機構と、該移動機構を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第2方向に沿って前記吸引キャップが前記ノズル列を一方側に位置するノズル列から順に覆うように前記移動機構を制御すると共に、前記吸引キャップが一部のノズル列を覆う際に、該吸引キャップにより覆われた前記ノズル列よりも一方側に位置する全てのノズル列を前記非吸引キャップが覆うように前記移動機構を制御し、前記非吸引キャップは、前記ノズル形成面に形成された全てのノズル列を覆うことが可能である。
この構成によれば、吸引キャップが一部のノズル列を覆う際に、吸引キャップで覆われたノズル列よりも一方側に位置する全てのノズル列を非吸引キャップで覆うことができる。なお、吸引キャップは一方側に位置するノズル列から順に覆う。そのため、吸引キャップにより先に覆われて吸引機構によって吸引されたノズルからなるノズル列を、吸引キャップにより後で覆われるノズル列のノズルを吸引機構によって吸引する際に、非吸引キャップによって覆うことができる。つまり、吸引キャップによって一方側に位置するノズル列から他方側に位置するノズル列に向けて順次吸引すると共に、吸引を終えたノズル列をこの順で順次、非吸引キャップによって覆うことができる。したがって、先に吸引クリーニングされたノズル列のノズルからの液体の蒸発を抑制することができ、ノズルから液体を良好に噴射することができる。
また、液体噴射ヘッドから噴射される液体には、保湿剤を含んでいるものがある。そのため、例えば液体が付着したキャップでノズル列を覆うと、液体中に含まれる保湿剤がノズルからの液体の蒸発を助長してしまう虞がある。その点、この構成によれば、ノズルからの吸引を行わない非吸引キャップによって全てのノズル列を覆うことができるので、例えば長時間液体の噴射を行わない放置時においてもノズルからの液体の蒸発を抑制することができる。
上記液体噴射装置において、前記制御部は、前記吸引キャップが一部のノズル列を覆う際に、該吸引キャップにより覆われた前記ノズル列よりも他方側に位置するノズル列も前記非吸引キャップが覆うように前記移動機構を制御するのが好ましい。
この構成によれば、吸引クリーニング済みのノズル列に加えて、吸引クリーニング前のノズル列も非吸引キャップで覆うことができる。したがって、ノズルからの液体の蒸発をより抑制することができる。
上記液体噴射装置において、前記移動機構は、前記液体噴射ヘッドを前記第2方向に沿って移動させるヘッド移動機構と、前記吸引キャップと前記非吸引キャップとを一体で移動させるキャップ移動機構とを備え、前記キャップ移動機構は、前記吸引キャップと前記非吸引キャップを前記ノズル形成面に前記ノズル列を覆うように当接可能な当接位置と該当接位置とは異なる非当接位置との間で移動させるのが好ましい。
この構成によれば、キャップ移動機構が吸引キャップと非吸引キャップを一体で移動させるため、吸引キャップと非吸引キャップとを順に移動させる場合に比べてノズル列のノズルが開放されている時間を短くすることができる。そのため、ノズルからの液体の蒸発をより抑制することができる。
上記液体噴射装置において、前記キャップ移動機構は、駆動源と、該駆動源の駆動力に基づいて回転するカム部材とを備え、前記吸引キャップと前記非吸引キャップは、前記カム部材の回転に伴って前記当接位置と前記非当接位置との間を移動するのが好ましい。
この構成によれば、カム部材を回転させることで吸引キャップと非吸引キャップを移動させることができるため、例えば非吸引キャップの数が多い場合であってもキャップ移動機構の複雑化を抑制することができる。
また、上記課題を解決する液体噴射装置は、第1方向に沿って並ぶ複数のノズルを有して構成された第1のノズル列及び第2のノズル列が、前記第1方向と交差する第2方向に間隔を有して、前記第2方向の一方側から前記第1のノズル列、前記第2のノズル列の順に形成されたノズル形成面を有する液体噴射ヘッドと、前記ノズル形成面に形成された前記ノズル列のうち一部のノズル列を覆う吸引キャップと、該吸引キャップ内を吸引する吸引機構と、前記ノズル形成面に形成された前記ノズル列のうち一部のノズル列を覆う第1の非吸引キャップ及び第2の非吸引キャップと、前記第2方向の前記一方側と反対の他方側から、前記吸引キャップ、前記第1の非吸引キャップ、前記第2の非吸引キャップ、の順に有して構成されたキャップ群と、前記液体噴射ヘッドと、を相対移動させる移動機構と、該移動機構を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記吸引キャップが前記第2方向の前記一方側から前記第1のノズル列、前記第2のノズル列の順に覆うように前記移動機構を制御すると共に、前記吸引キャップが前記第2のノズル列を覆う際に、前記第1の非吸引キャップが前記第1のノズル列を覆うように前記移動機構を制御し、前記第1の非吸引キャップが前記第2のノズル列を覆う際には、前記第2の非吸引キャップが前記第1のノズル列を覆うように前記移動機構を制御する。
この構成によれば、吸引キャップが第2のノズル列を覆う際に、第1のノズル列を第1の非吸引キャップで覆うことができる。そのため、吸引キャップにより先に覆われて吸引機構によって吸引されたノズルからなるノズル列を、吸引キャップにより後で覆われるノズル列のノズルを吸引機構によって吸引する際に、非吸引キャップによって覆うことができる。つまり、吸引キャップによって一方側に位置するノズル列から他方側に位置するノズル列に向けて順次吸引すると共に、吸引を終えたノズル列をこの順で順次、非吸引キャップによって覆うことができる。したがって、先に吸引クリーニングされたノズル列のノズルからの液体の蒸発を抑制することができ、ノズルから液体を良好に噴射することができる。
上記液体噴射装置の前記キャップ群において、前記吸引キャップの前記他方側には、第3の非吸引キャップが備えられており、前記制御部は、前記吸引キャップが前記第1のノズル列を覆う際に、前記第3の非吸引キャップが前記第2のノズル列を覆うように前記移動機構を制御するのが好ましい。
この構成によれば、吸引クリーニング済みのノズル列に加えて、吸引クリーニング前のノズル列も第3の非吸引キャップで覆うことができる。したがって、ノズルからの液体の蒸発をより抑制することができる。
また、上記課題を解決する液体噴射方法は、第1方向に沿って並ぶ複数のノズルからなるノズル列が前記第1方向と交差する第2方向に間隔を有して2列以上形成されたノズル形成面を有する液体噴射ヘッドにおける前記ノズル形成面に前記ノズル列を覆うように吸引キャップを当接させて、前記ノズル形成面に形成された前記ノズル列のうち前記吸引キャップに覆われた一部のノズル列のノズルから液体を吸引する第1吸引ステップと、該第1吸引ステップにおいて吸引したノズルで形成された前記ノズル列とは異なるノズル列を前記吸引キャップで覆って該ノズル列のノズルから液体を吸引すると共に、前記第1吸引ステップにおいて吸引された前記ノズル列を非吸引キャップで覆う第2吸引ステップと前記ノズル形成面に形成された全てのノズル列を2つ以上の前記非吸引キャップで覆う非吸引ステップとを備える。
この構成によれば、上記液体噴射装置と同様の作用効果を奏し得る。
第1実施形態のプリンターの模式断面図。 ノズル形成面の模式図。 第1ノズル列を吸引クリーニングする際のメンテナンス部の模式図。 図3における4−4線矢視断面図。 第2ノズル列を吸引クリーニングする際のメンテナンス部の模式図。 第3ノズル列を吸引クリーニングする際のメンテナンス部の模式図。 第4ノズル列を吸引クリーニングする際のメンテナンス部の模式図。 全ノズル列を非吸引キャップで覆う際のメンテナンス部の模式図。 第2実施形態のメンテナンス部と液体噴射ヘッドの模式図。 第2ノズル列を吸引クリーニングする際のメンテナンス部の模式図。 第3ノズル列を吸引クリーニングする際のメンテナンス部の模式図。 第4ノズル列を吸引クリーニングする際のメンテナンス部の模式図。 全ノズル列を非吸引キャップで覆う際のメンテナンス部の模式図。
以下、液体噴射装置の一例であるインクジェット式プリンター(以下、単に「プリンター」ともいう。)の一実施形態について、図を参照して説明する。
図1に示すように、プリンター11における略矩形箱状をなすフレーム12内には、所定幅の被噴射媒体13を支持する支持台14がその長手方向を被噴射媒体13の幅方向Xと一致させた状態で設けられている。なお、被噴射媒体13は、支持台14に支持された状態で図示しない紙送り機構により、鉛直方向Z及び幅方向Xの双方と交差(本実施形態では直交)する搬送方向Yに搬送される。
フレーム12内における支持台14の上方位置には、幅方向Xに沿って延びるガイド軸16が架設されている。このガイド軸16には、走査方向となる幅方向Xに沿って往復移動可能にキャリッジ17が支持されている。
また、フレーム12内には、駆動プーリー18及び従動プーリー19が回転自在に支持されている。駆動プーリー18にはキャリッジ17を往復移動させる際の駆動源となるキャリッジモーター20の出力軸が連結されると共に、駆動プーリー18と従動プーリー19との間には一部がキャリッジ17に連結された無端状のタイミングベルト21が掛け渡されている。したがって、キャリッジ17は、ガイド軸16にガイドされながら、キャリッジモーター20の駆動力により無端状のタイミングベルト21を介して幅方向Xに往復移動する。
キャリッジ17には、液体の一例としてのインクを収容するインクカートリッジ23が少なくとも1つ(本実施形態では4つ)着脱可能に装着されている。なお、本実施形態の各インクカートリッジ23は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインクが収容されている。
さらに、キャリッジ17の支持台14側となる下面には、インクを噴射可能な複数のノズル25が形成されたノズル形成面26を有する液体噴射ヘッド27が搭載されている。したがって、本実施形態ではガイド軸16、キャリッジ17、駆動プーリー18、従動プーリー19、キャリッジモーター20、タイミングベルト21により、液体噴射ヘッド27を幅方向Xに沿って移動させるヘッド移動機構29が構成されている。
図2に示すように、液体噴射ヘッド27のノズル形成面26には、第1方向の一例としての搬送方向Yに沿って並ぶ複数のノズル25からなるノズル列31〜34が、第2方向の一例としての幅方向Xに間隔を有して2列以上(本実施形態では4列)形成されている。
図1に示すように、フレーム12内において、搬送される被噴射媒体13と液体噴射ヘッド27とが対峙しないホームポジションHPには、液体噴射ヘッド27のメンテナンスを行うメンテナンス部36が設けられている。
メンテナンス部36は、少なくとも1つのノズル列31〜34を覆うようにノズル形成面26に当接可能なキャップ37と、ノズル形成面26からインクを払拭するワイパー38と、液体噴射ヘッド27から噴射されたインクを受容可能なフラッシングボックス39とを備えている。さらにメンテナンス部36は、キャップ37及びワイパー38をノズル形成面26に当接可能な当接位置(図3に示す位置)と、当接位置とは異なる非当接位置(図1に示す位置)との間で移動させるキャップ移動機構の一例としての昇降装置40を備えている。
キャップ37は、非吸引キャップ41〜44と、吸引機構の一例としての吸引ポンプ45が接続された吸引キャップ46と、非吸引キャップ41〜44及び吸引キャップ46を支持する支持部材47とにより構成されている。したがって、非吸引キャップ41〜44及び吸引キャップ46は共に、上下に移動する同一(共通)の支持部材47によって支持されているので、昇降装置40により一体で移動させられる。つまり、一つの駆動源で同時に上下に昇降移動することになる。
非吸引キャップ41〜44は、ノズル25からのインクの吸引やノズル25から噴射されたインクの受容を行わないキャップであって、印刷休止時や不使用時における各ノズル25内のインクの蒸発の抑制等に用いられるキャップである。なお、非吸引キャップ41〜44は、プリンター11が不使用状態に放置されるときにノズル形成面26に当接してノズル形成面26との間の密閉空間内を保湿する機能があることから、放置キャップ又は保湿キャップと称されることもある。
図3に示すように、非吸引キャップ41〜44は、2つ以上(本実施形態ではノズル列31〜34と同数であって4つ)が幅方向Xに並んで設けられている。なお、各非吸引キャップ41〜44は、当接位置に位置することでノズル列31〜34を1つずつ覆うことが可能であり、非吸引キャップ41〜44によりノズル形成面26に形成された全てのノズル列31〜34が覆われる。また、非吸引キャップ41〜44は、幅方向Xにおいて吸引キャップ46よりも一方側に設けられている。ここで、一方側とは支持台14に対してホームポジションHPが配置される側の方向(−X方向)である。
一方、吸引キャップ46は、幅方向Xにおいて非吸引キャップ41〜44よりも他方側に設けられている。ここで、他方側とは支持台14に対してホームポジションHPが配置される側とは反対側の方向(+X方向)である。なお、吸引キャップ46は、ノズル25からインクを吸引する吸引クリーニングを実行するためのキャップであって、ノズル形成面26に当接した状態で吸引ポンプ45が吸引キャップ46内を吸引することにより吸引クリーニングを実行する。また、吸引キャップ46は、当接位置に位置することで1つのノズル列を覆うことが可能である。
すなわち、非吸引キャップ41〜44と吸引キャップ46は、それぞれノズル形成面26に形成されたノズル列31〜34のうち、一部のノズル列を覆う。そして、ヘッド移動機構29及び昇降装置40により、非吸引キャップ41〜44及び吸引キャップ46からなるキャップ群と液体噴射ヘッド27とを相対移動させる移動機構の一例が構成されている。
さらに、各非吸引キャップ41〜44と吸引キャップ46は、幅方向Xにおいてノズル列31〜34の間隔と同じ間隔で設けられている。そのため、全ての非吸引キャップ41〜44及び吸引キャップ46のうちの1つのキャップを全てのノズル列31〜34のうちの1つと位置合わせすることにより、他のノズル列を当該1つのキャップ以外の非吸引キャップ41〜44若しくは吸引キャップ46で覆うことが可能である。具体的には、例えば第1ノズル列31が第2非吸引キャップ42で覆われると、第2ノズル列32及び第3ノズル列33は、第3非吸引キャップ43及び第4非吸引キャップ44によって覆われると共に、第4ノズル列34は吸引キャップ46で覆われる(図7参照)。
図1及び図3に示すように、昇降装置40は、駆動源の一例としてのメンテナンスモーター49と、メンテナンスモーター49に接続された回転軸50と、回転軸50と一体回転する1組のカム部材51,52とにより構成されている。
第1カム部材51は、メンテナンスモーター49の駆動力に基づいて回転し、支持部材47を押圧する。そのため、非吸引キャップ41〜44と吸引キャップ46は、第1カム部材51の回転に伴って当接位置と非当接位置との間を移動し、吸引キャップ46が当接位置に位置する場合には、この動作に同期して概ね同じタイミングで非吸引キャップ41〜44も当接位置に位置する。また、吸引キャップ46が非当接位置に位置する場合には、この動作に同期して概ね同じタイミングで非吸引キャップ41〜44も非当接位置に位置する。すなわち、昇降装置40は、吸引キャップ46と非吸引キャップ41〜44をノズル形成面26にノズル列31〜34を覆うように当接可能な当接位置と、当接位置とは異なる非当接位置との間で移動させる。
一方、第2カム部材52は、メンテナンスモーター49の駆動力に基づいて回転し、ワイパー38を変位させる。なお、第1カム部材51と第2カム部材52は、異なる位相で回転軸50に固定されている。そのため、キャップ37とワイパー38は、異なるタイミングで当接位置と非当接位置との間を変位可能である。
次に、プリンター11の駆動を制御する制御部53について説明する。
図1に示すように、制御部53は、キャリッジモーター20、吸引ポンプ45、メンテナンスモーター49の駆動を制御すると共に、ノズル25からのインクの噴射を制御し、被噴射媒体13への印刷や液体噴射ヘッド27のメンテナンス処理を実行する。
なお、本実施形態のメンテナンス処理では、制御部53は、幅方向Xに沿って吸引キャップ46がノズル列31〜34を一方側に位置する第1ノズル列31から順に覆うようにキャリッジモーター20及びメンテナンスモーター49を駆動制御する。この場合、幅方向Xにおいて一方側とは、ノズル列31〜34のうち吸引キャップ46に先に覆われるノズル列が位置する側である。また、幅方向Xにおいて他方側とは、ノズル列31〜34のうち吸引キャップ46に後で覆われるノズル列が位置する側である。
次に、液体噴射ヘッド27のメンテナンス処理を行う場合のプリンター11の作用について説明する。液体噴射ヘッド27のメンテナンス処理は、プリンター11の電源ON時や、前回のメンテナンス処理から一定時間が経過した場合に実行される。なお、メンテナンス処理は、吸引クリーニングを行うノズル列31〜34を選択して実行することも可能であるが、以下では全てのノズル列31〜34を吸引クリーニングの対象とする場合を例にして説明する。
図3,図4に示すように、まず制御部53は、キャリッジモーター20を駆動し、ノズル形成面26に形成されたノズル列31〜34のうち第1ノズル列31と吸引キャップ46とが対向する位置にキャリッジ17を停止させる。その後、制御部53は、メンテナンスモーター49を駆動し、キャップ37を当接位置へ上昇移動させて吸引キャップ46をノズル形成面26に第1ノズル列31を覆うように当接させると共に、吸引ポンプ45を駆動する。すると、吸引キャップ46で覆われた第1ノズル列31のノズル25からインクを吸引する吸引クリーニングが実行され、吸引されたインクは図示しない排液タンクへ排出される(第1吸引ステップ)。
第1ノズル列31の吸引クリーニングが終了すると、制御部53は、メンテナンスモーター49を駆動し、キャップ37を非当接位置に下降移動させると共に、ワイパー38を当接位置に位置させる。そして、制御部53は、キャリッジモーター20を駆動し、キャリッジ17を幅方向Xに沿って移動させることにより、ワイパー38でノズル形成面26からインクを払拭(ワイピング)させる。さらに、制御部53は、液体噴射ヘッド27がフラッシングボックス39上を通過するタイミングで全てのノズル25からフラッシングボックス39に向けてインクを噴射するように制御し、フラッシングを実行させる。
図5に示すように、続いて制御部53は、キャリッジモーター20を駆動し、ノズル形成面26に形成されたノズル列31〜34のうち第2ノズル列32と吸引キャップ46とが対向する位置にキャリッジ17を停止させる。その後、制御部53は、メンテナンスモーター49を駆動し、キャップ37を当接位置へ上昇移動させる。すると、先に吸引クリーニングされた第1ノズル列31とは異なる第2ノズル列32が吸引キャップ46で覆われる。そのため、制御部53が吸引ポンプ45を駆動すると、吸引キャップ46で覆われた第2ノズル列32を構成するノズル25からインクを吸引する吸引クリーニングが実行され、吸引されたインクは図示しない排液タンクへ排出される(第2吸引ステップ)。
なお、このとき先に吸引クリーニングされた第1ノズル列31は、第2ノズル列32が吸引キャップ46で覆われるタイミングと同期して概ね同時に、第4非吸引キャップ44により覆われた状態となり、ノズル25からのインクの蒸発が抑制される。すなわち、第4非吸引キャップ44は、吸引キャップ46が覆う第2ノズル列32とは異なるノズル列であって、第2ノズル列32よりも一方側に位置する第1ノズル列31を覆う。
そして、第2ノズル列32の吸引クリーニングが終了すると、制御部53は、メンテナンスモーター49とキャリッジモーター20を駆動し、ワイピング及び全てのノズル25からのフラッシングを実行させる。
その後も同様に、制御部53は、第3ノズル列33の吸引クリーニング、ワイピング、フラッシングを順に実行させた後、第4ノズル列34の吸引クリーニングを実行させる。
なお、図6に示すように、第3ノズル列33の吸引クリーニング時には、先に吸引クリーニングされた第1ノズル列31が第3非吸引キャップ43に覆われるタイミングと同期して概ね同時に、第2ノズル列32が第4非吸引キャップ44に覆われる。すなわち、第3非吸引キャップ43及び第4非吸引キャップ44は、吸引キャップ46が覆う第3ノズル列33よりも一方側に位置して吸引クリーニング済みの全てのノズル列(第1ノズル列31及び第2ノズル列32)を覆う。
また、図7に示すように、第4ノズル列34の吸引クリーニング時には、先に吸引クリーニングされた第1ノズル列31が第2非吸引キャップ42に覆われ、第2ノズル列32が第3非吸引キャップ43に覆われ、第3ノズル列33が第4非吸引キャップ44に覆われる。すなわち、第2非吸引キャップ42〜第4非吸引キャップ44は、吸引キャップ46が覆う第4ノズル列34よりも一方側に位置して吸引クリーニング済みの全てのノズル列(第1ノズル列31〜第3ノズル列33)を覆う。
そして、全てのノズル列31〜34の吸引クリーニングが終了すると、制御部53は、メンテナンスモーター49とキャリッジモーター20を駆動し、ワイピング及び全てのノズル25からのフラッシングを実行させる。さらに、制御部53は、キャリッジモーター20を駆動して第1ノズル列31が第1非吸引キャップ41と対向する待機位置でキャリッジ17を停止させると共に、メンテナンスモーター49を駆動してキャップ37を当接位置へ移動させる(非吸引ステップ)。
すると、図8に示すように、第1ノズル列31が第1非吸引キャップ41に覆われるタイミングと同期して概ね同時に、その他の第2ノズル列32〜第4ノズル列34も第2非吸引キャップ42〜第4非吸引キャップ44に覆われる。すなわち、非吸引キャップ41〜44は、ノズル列31〜34の数以上(本実施形態では同数)設けられているため、非吸引キャップ41〜44によりノズル形成面26に形成された全てのノズル列31〜34が覆われる。
上記第1実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)吸引キャップ46が一部のノズル列(例えば第2ノズル列32)を覆う際に、吸引キャップ46で覆われたノズル列よりも一方側に位置する全てのノズル列(例えば第1ノズル列31)を非吸引キャップ41〜44で覆うことができる。なお、吸引キャップ46は、一方側に位置するノズル列から順に覆う。そのため、吸引キャップ46により先に覆われて吸引ポンプ45によって吸引されたノズル25からなるノズル列を、吸引キャップ46により後で覆われるノズル列のノズル25を吸引ポンプ45によって吸引する際に、非吸引キャップ41〜44によって覆うことができる。つまり、吸引キャップ46によって第1ノズル列31から第4ノズル列34に向けて順次吸引すると共に、吸引を終えたノズル列をこの順で順次、非吸引キャップ41〜44によって覆うことができる。したがって、先に吸引クリーニングされたノズル列のノズル25からのインクの蒸発を抑制することができ、ノズル25からインクを良好に噴射することができる。
(2)液体噴射ヘッド27から噴射されるインクには、保湿剤を含んでいるものがある。そのため、例えばインクが付着したキャップでノズル列31〜34を覆うと、インク中に含まれる保湿剤がノズル25からのインクの蒸発を助長してしまう虞がある。その点、ノズル25からの吸引を行わない非吸引キャップ41〜44によって全てのノズル列31〜34を覆うことができるので、例えば長時間インクの噴射を行わない放置時においてもノズル25からのインクの蒸発を抑制することができる。
(3)昇降装置40が吸引キャップ46と非吸引キャップ41〜44を一体で移動させるため、吸引キャップ46と非吸引キャップ41〜44とを順に移動させる場合に比べてノズル列31〜34のノズル25が開放されている時間を短くすることができる。そのため、ノズル25からのインクの蒸発をより抑制することができる。
(4)第1カム部材51を回転させることで吸引キャップ46と非吸引キャップ41〜44を移動させることができるため、例えば非吸引キャップ41〜44の数が多い場合であっても昇降装置40の複雑化を抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、プリンター11の第2実施形態について図を参照しながら説明する。なお、この第2実施形態は、キャップ37が備える非吸引キャップの数が第1実施形態の場合とは異なっている。そして、その他の点では第1実施形態とほぼ同じであるため、同一の構成については同一符号を付すことによって重複した説明は省略する。
図9に示すように、キャップ37は、幅方向Xにおいて吸引キャップ46の他方側に一方側から順に第5非吸引キャップ55、第6非吸引キャップ56、第7非吸引キャップ57をさらに備える。すなわち、本実施形態の非吸引キャップ41〜44,55〜57は、ノズル形成面26に形成されたノズル列31〜34の数(4つ)の2倍より1つ少ない数(7つ)だけ設けられている。そして、幅方向Xにおいて吸引キャップ46を挟むように一方側に4つの非吸引キャップ41〜44が設けられていると共に、他方側に3つの非吸引キャップ55〜57が設けられている。なお、非吸引キャップ41〜44,55〜57と吸引キャップ46は、幅方向Xにおいてノズル列31〜34の間隔と同じ間隔で設けられている。
次に、液体噴射ヘッド27のメンテナンス処理を行う場合のプリンター11の作用について説明する。なお、以下では幅方向Xの一方側に位置する第1ノズル列31から順に全てのノズル列31〜34を吸引クリーニングする場合を例にして説明する。
図9に示すように、まず制御部53は、キャリッジモーター20、メンテナンスモーター49、吸引ポンプ45の順に駆動し、第1ノズル列31の吸引クリーニングを実行させる。なお、このとき吸引クリーニングされる前の第2ノズル列32〜第4ノズル列34は、吸引キャップ46よりも他方側に位置する第5非吸引キャップ55〜第7非吸引キャップ57によりそれぞれ覆われた状態となり、ノズル25からのインクの蒸発が抑制される。そして、第1ノズル列31の吸引クリーニングが終了すると、制御部53は、ワイピングを実行させると共に、吸引クリーニングを実行した第1ノズル列31のノズル25からのみインクを噴射するフラッシングを実行させる。
図10に示すように、続いて制御部53は、キャリッジモーター20、メンテナンスモーター49、吸引ポンプ45の順に駆動し、第2ノズル列32の吸引クリーニングを実行させる。なお、このとき先に吸引クリーニングされた第1ノズル列31は、第4非吸引キャップ44により覆われた状態となり、ノズル25からのインクの蒸発が抑制される。一方、吸引クリーニングされる前の第3ノズル列33及び第4ノズル列34は、第5非吸引キャップ55及び第6非吸引キャップ56に覆われた状態となり、ノズル25からのインクの蒸発が抑制される。そして、第2ノズル列32の吸引クリーニングが終了すると、制御部53は、ワイピングを実行させると共に、吸引クリーニングを実行した第2ノズル列32のノズル25からのみインクを噴射するフラッシングを実行させる。
その後も同様に、制御部53は、第3ノズル列33の吸引クリーニング、ワイピング、第3ノズル列33のノズル25からのフラッシングを順に実行させた後、第4ノズル列34の吸引クリーニングを実行させる。
なお、図11に示すように、第3ノズル列33の吸引クリーニング時には、先に吸引クリーニングされた第1ノズル列31が第3非吸引キャップ43に覆われると共に、第2ノズル列32が第4非吸引キャップ44に覆われる。そして、吸引クリーニングされる前の第4ノズル列34は、第5非吸引キャップ55に覆われる。
また、図12に示すように、第4ノズル列34の吸引クリーニング時には、先に吸引クリーニングされた第1ノズル列31が第2非吸引キャップ42に覆われ、第2ノズル列32が第3非吸引キャップ43に覆われ、第3ノズル列33が第4非吸引キャップ44に覆われる。
そして、全てのノズル列31〜34の吸引クリーニングが終了すると、制御部53は、メンテナンスモーター49とキャリッジモーター20を駆動し、ワイピング及び第4ノズル列34のノズル25からのフラッシングを実行させる。さらに、制御部53は、キャリッジモーター20を駆動して待機位置までキャリッジ17を移動させる共に、メンテナンスモーター49を駆動してキャップ37を当接位置へ移動させる。
すると、図13に示すように、第1ノズル列31が第1非吸引キャップ41に覆われると共に、その他の第2ノズル列32〜第4ノズル列34も第2非吸引キャップ42〜第4非吸引キャップ44に覆われる。
上記第2実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(5)吸引クリーニング済みのノズル列に加えて、吸引クリーニング前のノズル列も非吸引キャップ55〜57で覆うことができる。したがって、ノズル25からのインクの蒸発をより抑制することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態において、昇降装置40は、キャップ37を移動させるものであれば任意に変更することができる。例えば、巻き上げ機を用いてキャップ37に接続されたワイヤーなどを巻き上げてキャップ37を移動させてもよい。また、例えば容積可変の空間形成部材内に空気を送り込んで形状を膨張させることにより、キャップ37を押圧して移動させてもよい。
・上記各実施形態において、昇降装置40を設けない構成としてもよい。例えば、液体噴射ヘッド27を鉛直方向Zにも移動可能に設けてもよい。また、ヘッド移動機構29を設けず、キャップ37を幅方向Xにも移動させてもよい。すなわち、移動機構は、液体噴射ヘッド27とキャップ37の何れか一方を移動させることにより、非吸引キャップ41〜44及び吸引キャップ46からなるキャップ群と液体噴射ヘッド27と相対移動させてもよい。
・上記各実施形態において、非吸引キャップ41〜44と吸引キャップ46とを別々に移動させてもよい。また、非吸引キャップ41〜44を個別に移動させてもよい。
・上記第2実施形態において、一方側に設けられる非吸引キャップ41〜44の数よりも、他方側に設けられる非吸引キャップ55〜57の数を多くしてもよい。例えば、一方側に3つの非吸引キャップを設けると共に、他方側に4つの非吸引キャップを設けてもよい。そして、他方側の非吸引キャップと対向する位置を待機位置とし、待機時には他方側の非吸引キャップでノズル列31〜34を覆うようにしてもよい。
・上記各実施形態において、非吸引キャップ41〜44の数は、ノズル形成面26に形成されたノズル列31〜34の数よりも少なくしてもよい。例えば、第1非吸引キャップ41を設けなくてもよい。この場合には、液体噴射ヘッド27が待機位置に位置する場合に、第1ノズル列31〜第3ノズル列33は、第2非吸引キャップ42〜第4非吸引キャップ44に覆われるのに対し、第4ノズル列34は、吸引キャップ46に覆われる。また、ノズル形成面26に形成されたノズル列の数が2つである場合には、非吸引キャップ41〜44の数は1つとしてもよい。
・上記各実施形態において、吸引クリーニングは、ノズル列31〜34のうちから選択して実行してもよい。例えば、第1ノズル列31と第3ノズル列33とを吸引クリーニングする場合には、まず、第1ノズル列31を吸引キャップ46で覆って吸引クリーニングをする。続いて第3ノズル列33を吸引キャップ46で覆って吸引クリーニングすると共に、第1ノズル列31を第3非吸引キャップ43で覆う。さらにその後、第3ノズル列33を第3非吸引キャップ43で覆うと共に、第1ノズル列31を第1非吸引キャップ41で覆う。そして、この場合には、先に吸引キャップ46で覆われる第1ノズル列31が第1のノズル列の一例として機能すると共に、後で吸引キャップ46で覆われる第3ノズル列33が第2のノズル列の一例として機能する。さらに、第1ノズル列31及び第3ノズル列33の吸引クリーニング後に第1ノズル列31を覆う第1非吸引キャップ41が第2の非吸引キャップの一例として機能すると共に、第3ノズル列33を覆う第3非吸引キャップ43が第1の吸引キャップの一例として機能する。またこの場合、第2実施形態では、吸引キャップ46が第1ノズル列31を覆う際に、第3ノズル列33を覆う第6非吸引キャップ56が第3の非吸引キャップの一例として機能する。なお、3列以上のノズル列を順に吸引クリーニングする場合には、最初に吸引キャップ46で覆われるノズル列が第1のノズル列の一例として機能すると共に、次に吸引キャップ46で覆われるノズル列が第2のノズル列の一例として機能する。
・上記各実施形態において、非吸引キャップ41〜44と吸引キャップ46は、複数のノズル列を覆うことが可能な大きさであってもよい。なおこの場合には、吸引キャップ46により一度で覆われるノズル列単位で、2列以上のノズル列により第1のノズル列の一例及び第2のノズル列の一例が構成される。また、非吸引キャップ41〜44と吸引キャップ46の大きさは異なっていてもよい。例えば、ノズル形成面26に第1ノズル列31〜第3ノズル列33の3列のノズル列を形成すると共に、一方側から順に2つのノズル列を覆う2列分の非吸引キャップ、1列分の非吸引キャップ、2列分の吸引キャップ、1列分の非吸引キャップを設けてもよい。そして、メンテナンス処理を行う場合には、まず、第1ノズル列31と第2ノズル列32を吸引キャップで覆って吸引クリーニングする。このとき、第3ノズル列33は、吸引キャップよりも他方側に位置する1列分の非吸引キャップで覆われる。続いて、第2ノズル列32と第3ノズル列33を吸引キャップで覆って吸引クリーニングする。このとき、第1ノズル列31は、吸引キャップよりも一方側に位置する1列分の非吸引キャップで覆われる。吸引クリーニングが終わると、第1ノズル列31及び第2ノズル列は、最も一方側に位置する2列分の非吸引キャップで覆われると共に、第3ノズル列33は、吸引キャップよりも一方側に位置する1列分の非吸引キャップで覆われる。なお、このとき吸引キャップよりも他方側に位置する1列分の非吸引キャップは設けなくてもよい。
・上記第1実施形態において、ノズル列31〜34のうち非吸引キャップ41〜44で覆われたノズル列と覆われていないノズル列において、フラッシング時にノズル25から噴射するインクの量を変更してもよい。例えば、第2ノズル列32の吸引クリーニング時には、第1ノズル列31が第4非吸引キャップ44に覆われているのに対し、第3ノズル列33と第4ノズル列34はいずれの非吸引キャップ41〜44にも覆われていない。そこで、第1ノズル列31のノズル25から噴射するインクの量に比べて第3ノズル列33と第4ノズル列34のノズル25から噴射するインクの量を多くしてもよい。また、第2実施形態と同様に、吸引クリーニングを行ったノズル列のノズル25からのみインクを噴射させてもよい。
・上記第2実施形態において、第1実施形態と同様に、フラッシング時に吸引クリーニングを行ったノズル列以外のノズル列のノズル25からもインクを噴射させてもよい。また、このとき吸引クリーニングを行ったノズル列のノズル25から噴射するインクの量と、吸引クリーニングを行っていないノズル列のノズル25から噴射するインクの量を異ならせてもよい。例えば第1ノズル列31の吸引クリーニングを行った場合には、第1ノズル列31のノズル25から噴射するインクの量よりも、第2ノズル列32〜第4ノズル列34のノズル25から噴射するインクの量を少なくしてもよい。
・上記各実施形態において、制御部53は、メンテナンス処理時に第4ノズル列34側から順に吸引キャップ46で覆って吸引クリーニングを実行させてもよい。すなわち、この場合には幅方向Xにおいて一方側と他方側が逆になり、吸引キャップ46により先に覆われる第4ノズル列34が形成された側が一方側となり、吸引キャップ46により後に覆われる第1ノズル列31が形成された側が他方側となる。そして、幅方向Xにおいて非吸引キャップ41〜44と吸引キャップ46も逆に配置される。
・上記実施形態において、液体噴射装置は、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置であってもよい。なお、液体噴射装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体は、液体噴射装置から噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体を含むものとする。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置がある。また、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置であってもよい。また、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置であってもよい。
11…プリンター(液体噴射装置の一例)、25…ノズル、26…ノズル形成面、27…液体噴射ヘッド、29…ヘッド移動機構(移動機構の一例)、31〜34…ノズル列、40…昇降装置(キャップ移動機構の一例、移動機構の一例)、41〜44,55〜57…非吸引キャップ、45…吸引ポンプ(吸引機構の一例)、46…吸引キャップ、49…メンテナンスモーター(駆動源の一例)、51…第1カム部材、53…制御部、X…幅方向(第2方向の一例)、Y…搬送方向(第1方向の一例)。

Claims (7)

  1. 第1方向に沿って並ぶ複数のノズルからなるノズル列が前記第1方向と交差する第2方向に間隔を有して2列以上形成されたノズル形成面を有する液体噴射ヘッドと、
    前記ノズル形成面に形成された前記ノズル列のうち一部のノズル列を覆う吸引キャップと、
    該吸引キャップ内を吸引する吸引機構と、
    前記ノズル形成面に形成された前記ノズル列のうち一部のノズル列を覆う2つ以上の非吸引キャップと、
    該非吸引キャップ及び前記吸引キャップからなるキャップ群と前記液体噴射ヘッドとを相対移動させる移動機構と、
    該移動機構を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記第2方向に沿って前記吸引キャップが前記ノズル列を一方側に位置するノズル列から順に覆うように前記移動機構を制御すると共に、前記吸引キャップが一部のノズル列を覆う際に、該吸引キャップにより覆われた前記ノズル列よりも一方側に位置する全てのノズル列を前記非吸引キャップが覆うように前記移動機構を制御し、
    前記非吸引キャップは、前記ノズル形成面に形成された全てのノズル列を覆うことが可能であることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記制御部は、前記吸引キャップが一部のノズル列を覆う際に、該吸引キャップにより覆われた前記ノズル列よりも他方側に位置するノズル列も前記非吸引キャップが覆うように前記移動機構を制御することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記移動機構は、前記液体噴射ヘッドを前記第2方向に沿って移動させるヘッド移動機構と、
    前記吸引キャップと前記非吸引キャップとを一体で移動させるキャップ移動機構と
    を備え、
    前記キャップ移動機構は、前記吸引キャップと前記非吸引キャップを前記ノズル形成面に前記ノズル列を覆うように当接可能な当接位置と該当接位置とは異なる非当接位置との間で移動させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記キャップ移動機構は、
    駆動源と、
    該駆動源の駆動力に基づいて回転するカム部材と
    を備え、
    前記吸引キャップと前記非吸引キャップは、前記カム部材の回転に伴って前記当接位置と前記非当接位置との間を移動することを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
  5. 第1方向に沿って並ぶ複数のノズルを有して構成された第1のノズル列及び第2のノズル列が、前記第1方向と交差する第2方向に間隔を有して、前記第2方向の一方側から前記第1のノズル列、前記第2のノズル列の順に形成されたノズル形成面を有する液体噴射ヘッドと、
    前記ノズル形成面に形成された前記ノズル列のうち一部のノズル列を覆う吸引キャップと、
    該吸引キャップ内を吸引する吸引機構と、
    前記ノズル形成面に形成された前記ノズル列のうち一部のノズル列を覆う第1の非吸引キャップ及び第2の非吸引キャップと、
    前記第2方向の前記一方側と反対の他方側から、前記吸引キャップ、前記第1の非吸引キャップ、前記第2の非吸引キャップ、の順に有して構成されたキャップ群と、前記液体噴射ヘッドと、を相対移動させる移動機構と、
    該移動機構を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記吸引キャップが前記第2方向の前記一方側から前記第1のノズル列、前記第2のノズル列の順に覆うように前記移動機構を制御すると共に、前記吸引キャップが前記第2のノズル列を覆う際に、前記第1の非吸引キャップが前記第1のノズル列を覆うように前記移動機構を制御し、前記第1の非吸引キャップが前記第2のノズル列を覆う際には、前記第2の非吸引キャップが前記第1のノズル列を覆うように前記移動機構を制御することを特徴とする液体噴射装置。
  6. 前記キャップ群において、前記吸引キャップの前記他方側には、第3の非吸引キャップが備えられており、
    前記制御部は、前記吸引キャップが前記第1のノズル列を覆う際に、前記第3の非吸引キャップが前記第2のノズル列を覆うように前記移動機構を制御することを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
  7. 第1方向に沿って並ぶ複数のノズルからなるノズル列が前記第1方向と交差する第2方向に間隔を有して2列以上形成されたノズル形成面を有する液体噴射ヘッドにおける前記ノズル形成面に前記ノズル列を覆うように吸引キャップを当接させて、前記ノズル形成面に形成された前記ノズル列のうち前記吸引キャップに覆われた一部のノズル列のノズルから液体を吸引する第1吸引ステップと、
    該第1吸引ステップにおいて吸引したノズルで形成された前記ノズル列とは異なるノズル列を前記吸引キャップで覆って該ノズル列のノズルから液体を吸引すると共に、前記第1吸引ステップにおいて吸引された前記ノズル列を非吸引キャップで覆う第2吸引ステップと
    前記ノズル形成面に形成された全てのノズル列を2つ以上の前記非吸引キャップで覆う非吸引ステップと
    を備えることを特徴とする液体噴射方法。
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