JP2014118638A - 填料の前処理方法および前処理された填料を含有する紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】
紙の製造において、填料歩留りが高く、高灰分で、かつ、紙力とサイズ性の良好な紙を提供することを目的とする。特に、サイズプレスおよび/またはオンマシンコーターで澱粉や塗料を塗布する際に、良好なサイズ性による、表面への目止め効果の高い紙を提供することを目的とする。
【解決手段】
紙料に添加される前の填料に、分子内に疎水基を持ち、さらにカルシウムとの親和性の高いカルボキシル基構造を持つコポリマー、好ましくはスチレン/アクリル系コポリマーを添加混合する前処理を行い、この前処理した填料を紙料に添加し紙を製造することで、填料の歩留りを向上させ、
高灰分で紙力やサイズ性の良好な紙が得られることを見出した。
【選択図】なし

Description

本発明は、填料の前処理方法および前処理された填料を含有する紙に関する。
近年、紙の製造においては、紙への古紙配合率の増加、紙の製造の高速化や中性化、ワイヤーパートのツインワイヤー化、紙の高灰分化などの傾向がある。特に中性抄紙化は、抄紙pHを従来の酸性から中性に変化するもので、これに伴い填料として炭酸カルシウムの利用が拡大している。しかし、これらの技術動向は、製紙原料であるパルプおよび填料(もしくは灰分)の歩留りという観点からは好ましいものではない。
微細繊維(ファイン)や填料など長繊維に比べて小さい製紙原料は、抄紙機のワイヤーパートでの脱水やプレスパートでの搾水により水とともに排出されてしまうため、これらの製紙原料をワイヤー上に留まらせることが重要である。特に、填料の歩留りを向上させることは、排水負荷の軽減、流失原料の削減による製造コストの低減、紙の二面性(表裏差)改善などの品質の向上、生産性の向上などから、紙の製造において重要な意味を有している。
そこで、填料を紙中に効率良く歩留らせることを目的として、填料をカチオン化澱粉(凝集剤)やジアリルジメチルアンモニウムポリマー(凝結剤)で前処理し、これを紙料へ添加して抄紙する技術が提案されている(特許文献1、2)。また、特許文献3ではカチオン化澱粉とアニオン多糖類としてのカルボキシメチルセルロースの同時添加が報告されている。しかし、填料にポリマーを混合する前処理方法では、薬品使用量の増加や紙の密度が上昇する点で問題があり、紙の地合についても改良の余地がある。更に、紙中の填料の増加に伴い、サイズ度が低下するといった欠点があった。
一方で、紙の高灰分化は、例えば印刷用紙において、印刷が反対面から透けて見える「裏抜け」の防止やインキ着肉性の向上に有効であるが、填料の添加量を増やすと填料の歩留りが低下し、系内に填料が滞留・凝集しやすくなり、製品への異物の抄き込みトラブルが増加したり、歩留りが低下しない場合でも従来の紙と比較してパルプ含有量が減少するため、引張強さ等の紙の強度やこわさ(剛度)など、紙力を低下させる問題がある。紙力の低下は、紙の製造時や印刷時の断紙を引き起こし、操業効率の悪化や、印刷時の紙粉発生など作業性の悪化をもたらす。紙力を高めるために、パルプなど使用原料を増加(増目)すると、資源の消費につながる。また、紙力剤など薬品使用量を増加すると、地合の悪化や抄紙機の汚れを助長することになる。
更に、紙を製造する際に、表面性を向上するためにサイズプレスおよび/またはオンマシンコーターで連続的に澱粉や塗料を紙匹の表面に塗布する場合、高灰分化によって、サイズ性が低下し、サイズプレスやオンマシンコーターでの澱粉や塗料の紙の内部への沈込みや吸液量の増加による後工程での乾燥負荷の増大、湿紙の強度低下による断紙などの問題があった。
特開2005−194656号公報 特開2006−118092号公報 特開2005−68587号公報
従来の技術では、填料を効率良く歩留らせることと同時に、良好な紙力を得ることと、良好なサイズ性を得ること、これら三者を同時に達成することは困難であった。また、そこで、本発明は、填料歩留りが高く、高灰分で、かつ、紙力とサイズ性の良好な紙を提供することを目的とする。
特に抄紙する際に、サイズプレスおよび/またはオンマシンコーターで連続的に澱粉や塗料を紙の表面に塗布する被塗布紙を製造する際に、紙への前記液体の塗布時にサイズ性が高く、表面への目止め効果の高い紙を提供する。
本発明者らは、紙力とサイズ性を良好に保ちながら填料歩留りを向上させるための手段として、填料の前処理方法について鋭意検討し、分子内に疎水基を持ち、さらにカルシウムとの親和性の高いカルボキシル基構造を持つ、コポリマーを混合することにより填料を前処理し、この前処理した填料を紙料に添加して紙を製造することで、紙力やサイズ性を悪化させることなく特に填料の歩留りを向上させることができることを見出した。
詳しくは、填料にスチレン/アクリル系コポリマーを混合することにより填料を前処理することで、高灰分で紙力の良好な紙が得られることを見出した。
本発明のスチレン/アクリル系コポリマーで前処理した填料を添加して抄紙することで、填料の歩留りが高く、高灰分で、紙力、特に層間強度とサイズ性の良好な紙を得ることができる。
(填料処理剤)
本発明の填料処理剤としては、疎水性官能基とカルシウム親和性の高いカルボキシル基を持つコポリマーであれば、特に限定されるものではなく、疎水基として、スチレンやナフタレンのような芳香環を分子内に持つモノマーや、長鎖アルキル基またはアルケニル基、シリコーン骨格やフッ素を含有するモノマーと、樹脂酸や脂肪酸、アクリル酸、多価カルボン酸などのカルボキシル基を持つモノマーからなる共重合ポリマーであれば良く、更には、アクリロニトリルやビニルアミン、ビニルホルムアルデヒド、アクリルアミドおよび、それらを4級カチオン化剤などでカチオン化したモノマーを含む、複数成分からなるポリマーであっても良い。また、分岐モノマーや架橋剤を加えた分岐ポリマーや架橋ポリマーであっても良い。
ポリマーの分子量は10万ダルトンから500万ダルトンであることが好ましく、30万ダルトンから300万ダルトンであることがより好ましい。10万ダルトン未満であると、填料処理後に脱着が生じる場合があり、効率が悪くなる。500万ダルトンよりも大きくなると、填料同士の凝集が強くなりすぎて大きな塊となり、紙層を形成する際に脱落し穴欠陥を生じるため不適である。
その中でも、BASF社のV Product PR8350のようにスチレンとアクリルエステル、アクリルニトリルからなるコポリマーを用いた場合に好適である。
(填料)
本発明の填料としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸カルシウム/シリカ複合体などのカルシウムを含む無機填料や、古紙を再生する工程や紙を製造する工程で発生したスラッジを焼却して得られるカルシウムを含む再生填料および再生填料の表面を炭酸カルシウムで被覆した填料等の公知の填料を単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。中でも、カルシウムを含む無機粒子や有機無機複合体が好ましい。
(填料と填料処理剤の混合による填料の前処理)
本発明では、填料の水分散液に、填料処理剤を添加して混合することにより、填料を前処理する。なお、本発明における「前処理」とは、填料を紙料に添加する前に行なう処理のことをいう。
前処理時の填料の水分散液の固形分濃度は、十分に混合できる濃度であれば良く、特に限定はないが、1〜50%程度であり、好ましくは5〜30%、より好ましくは10〜25%である。1%より低い濃度では混合の効率が悪くなる傾向があり、50%より高い濃度では分散性が悪くなる傾向がある。填料処理剤の添加量は、填料固形分に対して0.1〜10質量%であり、好ましくは0.3〜5質量%、さらに好ましくは0.5〜3質量%である。填料に対し填料処理剤が多すぎると、大きな凝集体を生成するため光学適性が低下したり、薬品コストが高くなることからメリットが小さくなる。少なすぎると、填料を十分に被覆できずに灰分歩留の低下や高灰分時の紙力低下を改善することができない。
混合に用いる装置は、混合を十分に行える装置であれば良く、特に限定はないが、例えば、プロペラ羽根、タービン羽根、パドル翼などを有する一般的な撹拌機、ディスパーザーなどの高速回転遠心放射型撹拌機、ホモジナイザー、ホモミキサー、ウルトラミキサーなどの高速回転剪断型撹拌機、コロイドミル、プラネタリーミキサーなどの乳化機などが挙げられる。好ましい方法としてはスタティックミキサーを用いて連続的に処理する方法が挙げられる。
両者を混合する際には温水または蒸気にて、処理剤および混合後のスラリーの温度を50℃以上に保つことが重要であり、好ましくは55℃以上を保持することで、填料の過剰な凝集を避けることができ、填料が均一に分散した紙を得ることができる。填料と填料処理剤との混合を行った分散液は、タンクなどの設備に一時貯えた後に紙料へ添加しても良いが、混合後、直ちに紙料へ添加するほうが好ましい。
填料に填料処理剤を混合することにより、填料と前記コポリマーとを選択的に接触させ、填料同士を緩やかに凝集させる。こうして前処理した填料の平均粒子径は、未処理填料の平均粒子径の5〜30倍であり、10〜20倍が好ましい。30倍よりも大きすぎると填料歩留り向上の効果には問題はないが、填料が紙層の厚さと同じ程度の大きな凝集体となることから、不透明度や白色度が低下するだけでなく、白い異物として見えたり、脱離した際にピンホールになるため見栄えが悪くなる。5倍よりも小さいと、歩留向上効果が小さく、また、紙力の向上効果も小さくなる。
(前処理填料を含有する紙)
本発明の前処理した填料を紙に添加することにより、紙力が良好で灰分が均一に分布した紙を得ることができる。紙の製造に用いることができるパルプ成分としては、化学パルプ(針葉樹の晒クラフトパルプ(NBKP)または未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹の晒クラフトパルプ(LBKP)または未晒クラフトパルプ(LUKP)等)、機械パルプ(グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等)、脱墨パルプ(DIP)等の再生パルプを単独または任意の割合で混合して使用してもよい。
スチレン/アクリル系コポリマーで前処理した填料の添加量は、所望の灰分となるように添加すれば良く、特に限定されないが、紙の灰分に対して10〜50質量%部、好ましくは15〜30質量部であることが好ましい。本発明において灰分は、JIS P 8251に規定される紙および板紙の灰分試験方法に準拠し、燃焼温度を525±25℃に設定した方法で測定される。なお、後述する顔料およびバインダーを含有する塗料を塗工した場合には、塗工層も含めて灰分が測定される。
本発明の紙は、さらに、必要に応じて、硫酸バンドや、塩化アルミニウム、アルミン酸ソーダ、塩基性塩化アルミニウム、塩基性ポリ水酸化アルミニウムアルミナゾル等のアルミニウム化合物;硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の多価金属化合物;及びシリカゾル等の内添助剤、AKD(アルキルケテンダイマー)、ASA(アルケニル無水コハク酸)、石油系サイズ剤、中性ロジンサイズ剤など各種内添サイズ剤、紙力増強剤、歩留り向上剤、濾水性向上剤、紫外線防止剤、退色防止剤、各種澱粉類、着色剤、染料、消泡剤、嵩高剤、ポリアクリルアミド、尿素・ホルマリン樹脂、メラミン・ホルマリン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドポリアミン樹脂、ポリアミン、ポリエチエンイミン、植物ガム、ポリビニルアルコール、ラテックス、ポリエチレンオキサイド、親水性架橋ポリマー粒子分散物、及びこれらの誘導体あるいは変性物等の各種化合物等を含有してもよい。また、蛍光増白剤、消泡剤、pH調整剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等を必要に応じて適宜添加することもできる。
抄紙時のpHは、5〜10が好ましく、6〜9がより好ましい。pHの調整方法としては、硫酸などの鉱酸や硫酸バンド、炭酸ガスの吹き込みなどを用いることができる。また、必要に応じて上記のpH範囲となるように水酸化ナトリウムや炭酸水素ナトリウムなどといったアルカリ性の化合物を添加することができる。
本発明の紙は、公知の抄紙機にて製造されるが、その抄紙条件は特に規定されるものではない。抄紙機としては、長網型、オントップツインワイヤー型、ギャップフォーマー型、円網型、多層型などが挙げられる。
(表面処理)
本発明の前処理した填料を含有する紙には、表面処理剤を塗工してもよい。表面処理剤としては、表面強度やサイズ性の向上の観点から、水溶性高分子を主成分とする表面処理剤が望ましい。水溶性高分子としては、澱粉、酸化澱粉、加工澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の表面処理剤として通常使用されるものを単独で、あるいは混合して使用することができる。また、表面処理剤として、水溶性高分子の他に、耐水化及び表面強度の向上を目的とする紙力増強剤や、サイズ性付与を目的とする外添サイズ剤を用いてもよい。本発明ではまた、表面処理剤を塗工または塗工しない紙の上に、炭酸カルシウムやカオリン、二酸化チタンなどの顔料およびバインダーを含有する塗料を塗工しても良い。
(用途)
本発明の前処理した填料を含有する紙の種類、坪量等には制限はなく、上質紙、印刷用紙、新聞用紙、情報用紙、包装用紙、板紙、各種原紙など様々な用途に使用することができ、特に、塗工原紙に対して使用する場合にサイズ性付与の面で優れている。
(作用)
本発明の前処理した填料が、填料の歩留りの向上と良好な紙力の保持、および、サイズ性を同時に達成できる理由は明白ではないが、例えば以下のように考えられる。
本発明の填料処理剤はカルボキシル基が多いことから、炭酸カルシウム填料の表面の微弱にイオン化したカルシウムに対してイオン結合し定着し、粒子と粒子を結び付ける力が強いと考えられる。更に疎水性スチレン部分を有する事から、定着した粒子の表面を疎水化することで、サイズ剤の効きを良くするものと考えられる。また、スチレン部分が加熱により溶融することと、アクリルエステル及びアクリルニトリル残基部分で繊維との間で水素結合を形成しやすいことから、繊維と繊維の結び付きを高め、結果的に層間強度などの紙力の向上を得ることができると考えられる。
以下に実施例にて本発明をより詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
各例における評価測定は下記の方法で行い、結果を表2〜7に示した。なお、結果は、測定値の平均値で表す。また、特にことわらない限り、%は質量%を示す。
[評価測定方法]
粒子径:マルバーン(Malvern Instrument)社製マスターサイザー2000(レーザー回折法)によって測定した。
吸液量:サイズプレスでのクリア塗工を想定して、固形分濃度7.0%のデンプンスラリーをヒシラコピー(三菱製紙社製)で塗布し、塗布前と比較して増加した重量を吸着量とした。
澱粉付着量:吸着量測定で得られた試料を105℃で1時間以上乾燥させ、ヒシラコピー処理前と比較して、増加した重量を澱粉付着量とした。
灰分:JIS P 8251:2003に従った。
裂断長:JIS P 8113:1998に従った。
層間強度:ISO−15754/TAPPI T551に準じて、L&W ZD Tensile Tester SE 155(Lorentzen&Wettre社製)で測定した。
点滴吸水度:シート表面に蒸留水を5μL滴下し、液滴が吸収されるまでの時間を計測した。
動的接触角:Fibro DAT2000を用いて蒸留水4μLの液滴を紙に滴下して1秒後の接触角を画像解析より求めた。
<填料の前処理>
軽質炭酸カルシウム(ロゼッタ型、平均粒子径3.8μm、固形分濃度18.5%の水分散液)をホットスターラー上で55℃以上となるように加温しながら1500rpmで10分以上撹拌した後、回転数700rpmに落として填料処理剤(商品名:BASF社、V−Product PR8350)を対填料濃度で0.5〜1.5%となるように添加して、前処理した軽質炭酸カルシウム分散液を得た。

Figure 2014118638
[実施例1]
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP、CSF(カナダ標準フリーネス)400ml)と塗工紙のコートブロークを4/1で混合したスラリーに、スリーワン・モーターにて1000rpmの速度で攪拌しながら、填料処理剤を填料固形分に対して1.5質量%添加した上記の前処理した軽質炭酸カルシウムを15質量%添加し、10秒後にカチオン化デンプン(Cato304、ナショナルスターチ社製)を対紙料固形分に対して0.3質量%添加、更に10秒後に硫酸バンドを0.5質量%添加した。その30秒後にAKD(AD1614、星光PMC社製)を0.04質量%添加し、1分後に、カチオン性歩留向上剤(ND300、ハイモ社製)を200ppm添加し、JIS P 8209に基づいて手抄シート5枚を作製した。全ての薬添終了後のスラリーのpHは7.4であった。
[実施例2]
上記の前処理した軽質炭酸カルシウムを20質量%添加した以外は、実施例1と同様にした。
[実施例3]
上記の前処理した軽質炭酸カルシウムを25質量%添加した以外は、実施例1と同様にした。
[実施例4]
填料処理剤を填料固形分に対して1.0質量%添加した上記の前処理した軽質炭酸カルシウムを20質量%添加した以外は、実施例1と同様にした。
[実施例5]
填料処理剤を填料固形分に対して0.5質量%添加した上記の前処理した軽質炭酸カルシウムを20質量%添加した以外は、実施例1と同様にした。
[比較例1]
前処理した軽質炭酸カルシウムの代わりに、未処理の軽質炭酸カルシウムを用いた以外は、実施例1と同様にした。
[比較例2]
前処理した軽質炭酸カルシウムの代わりに、未処理の軽質炭酸カルシウムを用いた以外は、実施例2と同様にした。
[比較例3]
前処理した軽質炭酸カルシウムの代わりに、未処理の軽質炭酸カルシウムを用いた以外は、実施例3と同様にした。
Figure 2014118638
実施例1〜3および比較例1〜3の結果より、実施例のほうが比較例に比べて、紙中灰分が高いことから、填料歩留りが高いことがわかる。また、同一填料添加率において点滴吸水度および接触角の値が大きくなっており、紙のサイズ性が高いことがわかる。目止め効果が高くなった結果として、澱粉塗工液の吸液量が少なくなり、澱粉付着量も少なくなっている。
紙力についても、実施例1〜3は外添澱粉量が少なく、且つ、同一填料添加率での紙中灰分が高いにも関わらず、比較例1〜3と比べて、同等以上の裂断長と比引き裂き強度を示しており、外添澱粉量の影響の少ない層間強度を見ると、強度向上効果が高いことがわかる。
このように高填料添加率の条件下でも填料歩留りが良好であり、かつサイズ性と紙力が良好な紙が得られることが判る。

Claims (6)

  1. 疎水性官能基とカルボキシル基を持つコポリマーと、炭酸カルシウムを成分として含むスラリー。
  2. 請求項1記載のコポリマーが、スチレン、及びアクリルエステル、及びアクリルニトリル、を成分とするコポリマーである請求項1記載のスラリー。
  3. 請求項1または2記載のコポリマーが、炭酸カルシウムを含むスラリーに、スラリー温度が50℃以上の条件下で添加され混合処理されたことを特徴とする、請求項1または2記載のスラリー。
  4. 請求項1または2記載のコポリマーが、対填料で0.1〜10重量%添加され混合処理されたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のスラリー。
  5. 請求項1または2記載のコポリマーが添加され、混合処理された填料の平均粒子径が、混合処理前の5〜30倍であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスラリー。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のスラリーを紙料に配合して得られる紙。
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