JP2014118264A - エスカレータの踏み段 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗客が転倒して踏み段の角部に体が衝突しても、衝突のエネルギーを吸収し、怪我の重篤化を防ぐ安全なエスカレータを提供すること。
【解決手段】踏み板と、蹴上げ部と、この蹴上げ部及び前記踏み板が結合される角部において踏み板本体部の後端部に形成された切欠き部に設けられた複数のクリートと、を備え、クリートは、先端面が蹴上げ部の谷部と同一平面となるまで延長された複数の平行に配列された板状の短尺山が一体に形成された短尺山部と、先端面が蹴上げ部の山部と同一平面になるまで延長された複数の平行に配列された板状の長尺山が一体に形成された長尺山部と、この長尺山部および前記短尺山部を前記踏み板の本体側において一体に結合する結合体と、これらの長尺山部および前記短尺山部の底面に配置された弾性体と、を備えるエスカレータの踏み段。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、エスカレータの踏み段に関する。
エスカレータでは転倒による事故が多く発生し、特に踏み段の踏み面と蹴上面が交差する角部に体が衝突すると、大きな怪我になる可能性がある。このため、転倒して前記の角部に体が衝突しても、衝突のエネルギーを吸収し、怪我の重篤化を防ぐ安全なエスカレータが求められている。
角部に体が衝突した場合の怪我の重篤化を防ぐ手段として、従来いくつかの方法が提案されている。
例えば、従来例1として、公開特許公報特開2008−254873号に、エスカレータの踏み段が提案されている。これは、複数のクリートを有する踏板と、ライザーとを備えたものにおいて、踏板の取付側端部のクリート間にそれぞれ設けられた複数の緩衝材と、踏板と緩衝材との間に設けられ、乗客を乗せるために踏板表面が乗降部から出ている時は複数の緩衝材をクリートの上面より上方に突出するように付勢しており、かつ踏み段が乗降部に入る時は乗降部の櫛歯に押し下げられて複数の緩衝材を踏板のクリート間の引っ込み位置に受け入れる付勢体とを備えたものである。
また、怪我の重篤化を防ぐことが主目的ではないが、怪我の重篤化の防止に関係する方法もいくつか提案されている。
例えば、従来例2として、公開特許公報特開平11−292441号に、エスカレータの踏み段が提案されている。これは、エスカレータの踏板は、櫛歯プレートと踏板基板とから成り、踏板基板はアルミダイキヤストまたはステンレス鋼から成り、櫛歯プレートは平坦な金属よりも摩擦係数の大きい材料、たとえばゴムまたは合成樹脂から成り、踏板基板にビスまた接着剤によって固着され、櫛歯プレートは、走行方向に沿って延び、走行方向に垂直な幅方向に間隔をあける複数の突条を有するものである。
さらに、従来例3として、公開特許公報特開平06−156960号に、エスカレータの踏板アセンブリが提案されている。これは、エスカレータの踏み面は、金属製の枠と枠に載せた金属製の踏板とを有し、ゴムなどのエラストマー制振材料によって踏板と枠との直接的な接触を防止し、枠に加わる振動が踏板には伝わらないようにするものである。
特開2008−254873号(従来例1)に提案されている方法では、緩衝材をばね力で上方に突出させる機構や、踏み段が乗降部に入る時は緩衝材が櫛歯に押し下げられて引っ込む機構が必要になる。これらの機構は踏み段ごとに必要になり、エスカレータ全体でのコストは非常に高くなるという問題がある。また、前記機構が機能しないと、乗降部の櫛歯を破損し、これにより踏み段全部がダメージを受ける可能性が高い。さらに、櫛歯は踏み段が通過する度に力を受けたり擦られるので、疲労破壊や摩耗の心配もある。このように、この方法ではコストが高く、信頼性も低いという問題がある。
また、特開平11−292441号(従来例2)に提案されている方法は、櫛歯プレートをゴムまたは合成樹脂にすることで、怪我の重篤化防止にある程度の効果が出る場合はある。しかし、怪我の重篤化を防ぐために必要な程度に柔らかな材料を櫛歯プレートに適用すると、乗客が乗っただけで櫛歯プレートが大きく変形したり、座屈して転倒を助長するという問題がある。
さらに、特開平06−156960号(従来例3)に提案されている方法は、怪我の重篤化防止の観点から最も危険である角部に対策がとられていないという問題がある。また、踏み面の大部分の底部にエラストマー制振材を敷くので、材料費や組立て費が増大しコストが非常に高くなるという問題もある。
特開2008−254873号公報 特開平11−292441号公報 特開平06−156960号公報
本発明が解決しようとする課題は、高価な装置を使用することなく、乗客が転倒して踏み段の角部に体が衝突しても、衝突のエネルギーを吸収し、怪我の重篤化を防ぐ安全なエスカレータを提供することである。
実施形態のエスカレータの踏み段は、進行方向に平行な複数条の山が幅方向に配列された本体部を有する踏み板と、この踏み板の前記本体部の後端部において結合され、複数条の凸部が幅方向に配列され隣接する凸部間に凹部が形成された蹴上げ部と、この蹴上げ部及び前記踏み板が結合される角部において前記踏み板本体部の後端部に形成された切欠き部に設けられた複数のクリートと、を備え、前記クリートは、先端面が蹴上げ部の凹部と同一平面となるまで延長された複数の平行に配列された短尺山と、先端面が蹴上げ部の凸部と同一平面になるまで延長され、それぞれ前記複数の短尺山の間に交互に平行配置された複数の長尺山と、この長尺山および前記短尺山を前記踏み板の本体側において相いに結合され、前記蹴上げ部側で互いに分離されるように結合する連結部と、これらの長尺山および前記短尺山の底面に配置された衝撃吸収体と、を備える。
本発明の実施形態1に係るエスカレータ踏み段を示す側面図。 図1に示すエスカレータ踏み段の角部付近を部分的に切欠いた斜視図。 同じくその角部付近の組み立て状態を説明する斜視図。 図1に示すエスカレータ踏み段の要部構造を分解して示す斜視図。 図4に示すエスカレータ踏み段の組み立て状態を示す斜視図。 本発明の実施形態2に係るエスカレータ踏み段の要部構造を分解して示す斜視図。 図6に示すエスカレータ踏み段の要部組み立て状態を示す斜視図。 同じくその要部を示す断面図。 本発明の実施形態3に係るエスカレータ踏み段の要部構造を示す断面図。 本発明の実施形態4に係るエスカレータ踏み段の要部構造を分解して斜視図。 図10に示すエスカレータ踏み段の要部組み立て状態を示す斜視図。 本発明の実施形態5に係るエスカレータ踏み段の要部構造を分解して示す斜視図。 図12に示すエスカレータ踏み段の要部組み立て状態を示す斜視図。 本発明の実施形態6に係るエスカレータ踏み段の要部構造を分解して示す斜視図。 図14に示すエスカレータ踏み段の要部組み立て状態を示す斜視図。 同じくその要部を示す断面図である。
以下、本発明にかかわるエスカレータの踏み段について図面を参照して説明する。
(実施形態1) (請求項1、2に対応)
図1〜図5を用いて実施形態1の構成を説明する。
図1はエスカレータの踏み段1の側面図である。踏み段1は上部に踏み面2を有し、その上に乗客が乗り、上昇あるいは下降する。図1の踏み段1が上昇する場合の、進行方向(図1で右側)を前側、その逆方向(図1で左側)を後側と定義し、以下ではこの定義に基づいて説明する。踏み段1の後端には蹴上げ部(以下「ライザー部」という。)3が設けられ、その上部は踏み面2の後端と交差して角部(図のA部)を形成している。
図2と図3は、図1に示すエスカレータの踏み段1の角部(図1のA部)を部分的に切欠いた斜視図であり、踏段1の中央付近からスカートガード4の方向を見た図である。図2は衝撃吸収用クリート5を踏面2の本体部6に取付けた状態、図3は衝撃吸収用クリート5を取り付ける前の状態を示している。
踏面2の本体部6の後端にはライザー部3が結合されている。本体部6の後端の上側には切欠き部7が設けられている。本体部6の上面には進行方向に平行に形成された複数条の凸部(以下単に「山」という。)8が等間隔で設けられている。
ライザー部3には、板を曲げ加工することで、複数条の凸部9とそれらの間に形成される凹部10が交互に等間隔で設けられている。ここで、ライザー部3における凸部9の間隔は、これに限定されるものではないが、踏面2の本体部6上の山8の間隔の約2倍となっている。
なお、踏面2の本体部6やライザー部3には、アルミニウムやステンレスなどの金属材料が用いられている。衝撃吸収用クリート5には、後端面がライザー部3の凹部10と同一平面になっている短尺山11と、後端面がライザー部の凸部9と同一平面になるまで延長された長尺山12とが交互に等間隔で設けられている。短尺山11と長尺山12の前端面は、踏面2の本体部6の山8の後端面と合致するようになっている。長尺山12の下部には、ライザー部3の凸部9の開口部13を覆う形状の突起部14が、すき間を開けて設けられている。
なお、図2および図3には1つの衝撃吸収用クリート5のみを示したが、実際には同じものが踏段1の幅方向に複数個取付けられている。
図4および図5は図2および図3の衝撃吸収クリート部5の詳細を示したものである。衝撃吸収クリート5は、短尺山11と長尺山12が踏面2の本体部6の山8の後端面側で長短尺連結部15により一体化され、弾性体で作られた衝撃吸収体16を備えている。この衝撃吸収体16は通常の加重である乗客の体重相当の加重ではほとんど榛まず、体重の2〜3倍程度の加重で数mm程度変形するヤング率が与えられている。この衝撃吸収体16の具体的な材料としては天然ゴム、シリコーンゴムなどの合成ゴムを含むゴムが好適であるが、エラストマー樹脂あるいは使用品名「αGEL」と呼ばれる衝撃吸収樹脂なども用いられる。
次に、実施形態1の作用について説明する。最初に実施形態1の踏段1の角部(図1のA部)に、乗客が転倒して頭部が衝突した場合について説明する。
角部には衝撃吸収用クリート5が取り付けられており、頭部は衝撃吸収用クリート5に衝突することになる。衝撃吸収用クリート5には、底面に弾性体である衝撃吸収体16が配置されているおり、短尺山11および長尺山12が1つずつ上下に変形できる構造となっているため、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突した場合も衝突した部分の山部のみが効果的に変形して衝突エネルギーを吸収する。このため、頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができる。
従って、実施形態1によるエスカレータの踏段を用いれば、高価な装置を使用することなく、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができ、また、通常の使用状態でも乗客の転倒を助長することのない安全なエスカレータを提供することができる。
(実施形態2) (請求項2、3、4、5に対応)
図6から図8を用いて実施形態2について説明する。
実施形態1と異なる点は、衝撃吸収用クリート23部の構造である。したがって、以下では衝撃吸収用クリート23部の構成について説明し、他の部分については説明を省略する。
図6は衝撃吸収クリート23の各構成部品を分解して示す斜視図である。衝撃吸収クリート23は、短尺山24のみが一体となった短尺山部25と、長尺山26のみが一体となった長尺山部27と、弾性体で作られた衝撃吸収体28から構成される。長尺山部27は、複数の長尺山26が踏面2の本体部6の山8の後端面側で長尺山連結部27-1により一体に連結されている。また、短尺山部25には複数の短尺山の底部を一体に支持するとともに、複数の短尺山のうち隣接する短尺山の間に1個の長尺山が挿入されるスリット29が形成された支持板25−1が設けられている。この支持板25−1は、さらに、前記蹴上げ部3側端部において前記踏み板本体部6の後端部に形成された切欠き部7(図3)の底面に立脚する脚板部25−2を備えている。そして長尺山部27の長尺山26は前記スリット29から上方に凸出する構造となっている。短尺山部25と長尺山部27はそれぞれ、踏面2の後端面側で本体部6の山8にそれぞれ一体に接続されるようになっている。
図7は衝撃吸収クリート部23を組み立てた状態である。長尺山部27の長尺山26は短尺山部25のスリット29から上方に凸出する形で組み立てられ、相互に結合されている。そして短尺山部25、長尺山部27の下側自由端に接触して衝撃吸収体28が配置される。この実施形態においては、短尺山部25と長尺山部27とは、長尺山部27の長尺山26が短尺山部25のスリット29に挿入されることにより、相互に結合されている。
図8は図9のA−A横断断面を示したものである。長尺山部27の長尺山26は断面I字状に、短尺山部25の短尺山24は逆T字状に衝撃吸収体28の上に配置され、長尺山26はスリット29により下部側面が案内されている。
次に、このように構成された実施形態2の作用について説明する。
実施形態2の衝撃吸収用クリート23には、実施形態1で説明した通り乗客が転倒した際には衝撃吸収用クリート23に衝突することになるが、倒れる角度を考慮すると、長尺山26が短尺山24よりも先に衝突することになる。長尺山26は衝撃吸収体28と断面I字状に接しているため、衝撃吸収体28のヤング率によるが、小さな荷重に対しても大きな変形が期待できる。一方、短尺山24と衝撃吸収体28の接する面積は、長尺山26よりも大きいため、同じ荷重でもたわみ量は小さくなる。そのため、ハイヒールなどの履物による通常の歩行時の荷重でも、短尺山24により大きな変形は起こさない一方で、歩行者の転倒時には、長尺山26がより大きく変形することが可能となる。
また図示はしないが、衝撃吸収体28の長尺山26と、短尺山24との接する部位ごとにヤング率の異なる部材を交互に配置することで短尺山24での変形量と長尺山26の変形量を自在にコントロールすることができる。例えば、長尺山26が接触する部位にはヤング率の小さな材料を配置し、短尺山24が接触する部位にはヤング率の大きな材料を配置することにより、長尺山26および短尺山24に同じ荷重が加えられた場合には、同じたわみ量を生ずるようにすることができる。また、長尺山26と、短尺山24自体も異なる材料定数を有する材料により形成しても良い。
この実施形態2に拠れば、外観上も衝撃吸収用クリート23は短尺山部25、長尺山部27により覆われており、内部の衝撃吸収体28が隠されているため、見栄えの悪化を招かないという効果がある。
このように、実施形態2によるエスカレータの踏段を用いても、高価な装置を使用することなく、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができ、また、通常の使用状態でも乗客の転倒を助長することのない安全なエスカレータを提供することができる。
(実施形態3) (請求項6に対応)
図9を用いて実施形態3について説明する。
実施形態1と異なる点は、衝撃吸収用クリート30部の構成である。したがって以下では衝撃吸収用クリート30部の構成について説明し、他の部分については説明を省略する。
実施形態3は、その基本構成はほぼ実施形態2の衝撃吸収用クリート23と同じである。そのため、各構成部品の分解図(図6に相当)、各部品の組み立て状態を説明する図(図7に相当)は省略する。
図9は衝撃吸収用クリート30の図7に相当するA一A断面位置での断面を示した図である。長尺山部(図示せず)の長尺山26は断面I字状に、短尺山部(図示せず)の短尺山31は逆T字状に衝撃吸収体28の上に配置され、長尺山26はスリット29により下部側面が案内されている。また、短尺山31は長尺山26よりも高さが低くなっており、短尺山31、長尺山26は、踏面2の本体部6の山8の後端面(図1)で、山8と一体に接続されている。
次に、実施形態3の作用について説明する。
実施形態3の衝撃吸収用クリート30は、実施形態2で説明したように、短尺山31では上方向からの荷重に対してたわみにくく、長尺山26はたわみやすい。乗客が転倒した際には、長尺山26が短尺山31よりも先に衝突することになるが、踏み面の真上からぶつかるような場合にも、たわみやすい長尺山26の方が短尺山31より先に当たり、一定の変位を経た後にたわみにくい短尺山31に衝突することになる。そのため、いずれの角度からの衝突でも、相対的に柔らかい長尺山26が先に当たり、短尺山31に達するまでに相当程度の衝撃を吸収することになる。
このように、実施形態3によるエスカレータの踏段を用いても、高価な装置を使用することなく、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができ、また、通常の使用状態でも乗客の転倒を助長することのない安全なエスカレータを提供することができる。
(実施形態4) (請求項7に対応)
図10から図11を用いて実施形態4について説明する。
実施形態1と異なる点は、衝撃吸収用クリート32部の構造であり、特に、実施形態2と異なる点は、衝撃吸収用クリート32の一部であり、その他の部分は同じである。したがって以下では実施形態1、2と異なる部分について説明し、他の部分については図10、図11に対応する番号を付して詳細な説明を省略する。
図10は衝撃吸収クリート32の各構成部品を分解して示す斜視図である。短尺山部25の支持板25−1の脚板部25−2の下面と、踏み板本体部6の後端部に形成された切欠き部7(図3)の底面との間には衝撃吸収体38が介在されている。また、長尺山部27の突起部14下側には、ライザー3の開口部13の内部に嵌合する爪部40が設けられており、突起部14下面と爪部40の上面間には同じく弾性体でできた衝撃吸収部39が介在されている。
図11は衝撃吸収クリート部32を組み上げ、踏み段本体に取り付けた状態を示す図である。長尺山部27の長尺山26は、短尺山部25のスリット29から上方に突出する形で組み立てられ、短尺山部25の脚板部25−2の下端部の衝撃吸収体38はライザー3の凹部10と、長尺山部27の下端部の衝撃吸収体39はライザー3の凸部9と面一になるように配置され、長尺山部26の突起部14下方の爪部40(図示せず)は、ライザー3の開口部13の内部に納まる。
次に、実施形態4の作用について説明する。
実施形態4の衝撃吸収用クリート32は、実施形態1で説明したように通り乗客が転倒した際には、長尺山26もしくは短尺山24に衝突する。このとき長尺山26もしくは短尺山24の下側先端部に備えた衝撃吸収体38,39がたわむことで乗客の転倒時の衝撃を吸収する。
また、ハイヒールなどの履物による通常の歩行時の荷重に際して、長尺山26の爪部40がライザー3の開口部13の内部に納まっているため、長尺山26が座屈方向の荷重に対して十分な強度を持つことになる。また、短尺山24については、下側先端部の形状が短尺山24の幅よりも大きく逆T字状の形状をしているため座屈方向の荷重に対して十分な強度を持つことになる。
このように、実施形態4によるエスカレータの踏段を用いても、高価な装置を使用することなく、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができ、また、通常の使用状態でも乗客の転倒を助長することのない安全なエスカレータを提供することができる。
(実施形態5) (請求項8に対応)
図12から図13を用いて実施形態5について説明する。
実施形態1と異なるのは、衝撃吸収用クリート17部の構成であり、その他の部分は同一であるため、以下では異なる部分について説明し、他の部分については説明を省略する。
図12は衝撃吸収クリート部17を各構成部品に分解して示す斜視図である。衝撃吸収クリート17は、短尺山20と長尺山21が踏面2の本体部6の山8の後端面側(図2)で第2の長短尺連結部18により一体化され、さらに、弾性体で作られた衝撃吸収体19を備えている。短尺山11と長尺山12の衝撃吸収体19と触れる部分は下側に突出しており、対応する衝撃吸収体19には溝22が形成されている。
図13は衝撃吸収クリート部17を組み立てた状態である。短尺山20と長尺山21の下側への突出部は、衝撃吸収体19の溝22に収まる形となる。
次に、実施形態5の作用について説明する。
実施形態5の衝撃吸収用クリート17には、実施形態1で説明した通り乗客が転倒した際には衝撃吸収用クリート17に衝突することになるが衝撃吸収用クリート17には、底面に弾性体である衝撃吸収体19が配置されているおり、短尺山20および長尺山21が1つずつ上下に変形できる構造となっているため、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突した場合も衝突した部分の山部のみが効果的に変形して衝突エネルギーを吸収する。このため、頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができる。
また、短尺山20および長尺山21は衝撃吸収体19の溝22に一部が埋め込まれている形で設置されているため、乗客が衝撃吸収用クリート17を真上から踏みつけた際に心配される短尺山20および長尺山21の横方向の倒れや座屈に対し十分な強さを持つことになる。
また図による説明を省略するが、長尺山21を埋め込む衝撃吸収体19の溝22をより深く掘り、その分だけ衝撃吸収体19よりも柔らかい材質を充填したのち長短尺連結部18で一体化された短尺山20および長尺山21を衝撃吸収体19に組み付けることで、長尺山21を短尺山20よりたわみ易くすることができる。
このように、実施形態5によるエスカレータの踏段を用いても、高価な装置を使用することなく、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができ、また、通常の使用状態でも乗客の転倒を助長することのない安全なエスカレータを提供することができる。
(実施形態6) (請求項9に対応)
図14から図16を用いて実施形態6について説明する。
この実施形態は、図6および図7に示した実施形態2と異なる点は、衝撃吸収用クリート41部の構造にあり、その他の部分はほぼ同じ構成であるため、以下では異なる部分について説明し、同等な部分については図6および図7に示した番号を付して詳細な説明を省略する。
図14は衝撃吸収クリート41の各構成部品を分解して示す斜視図である。衝撃吸収クリート41は、短尺山24のみが一体となった短尺山部25と、長尺山26のみが一体となった長尺山部27と、弾性体で作られた衝撃吸収体28から構成される。短尺山部25と長尺山部26はそれぞれ、踏面2の本体部6の山8の後端面側(図2)で一体となっており、長尺山部27の長尺山26はスリット29から上方に突出する構造となっている。また、長尺山部27の先端部は第2の長尺山連結部48で互いの長尺山26同士が連結されており、衝撃吸収体28の対応する角部位置には切欠部49が設けられている。
図15は衝撃吸収クリート部41を組み立てた状態である。長尺山部27の長尺山26は短尺山部25のスリット29から上方に突出する形で組まれ、短尺山部25、長尺山部27の下端部の下側に衝撃吸収体28が配置される。衝撃吸収体28の切欠部49に長尺山部27の長尺山連結部48が配置される。
図16は図15の長尺山部27の長尺山連結部48に相当する位置でのB−B横断断面を示したものである。長尺山部27の長尺山26は短尺山24を挟んで隣同士が連結され、その下には衝撃吸収体28が、上側には短尺山部25の短尺山24は逆T字状に配置され、1つ1つの長尺山26はスリット29により下部側面が案内されている。
次に、実施形態6の作用について説明する。
実施形態6の衝撃吸収用クリート41には、実施形態1で説明した通り乗客が転倒した際には衝撃吸収用クリート41に衝突することになるが、衝撃吸収用クリート41には、底面に弾性体である衝撃吸収体28が配置されているおり、短尺山24および長尺山26が1つずつ上下に変形できる構造となっているため、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突した場合も衝突した部分の山部のみが効果的に変形して衝突エネルギーを吸収する。このため、頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができる。
また、ハイヒールなどの履物による通常の歩行時の荷重に際して、長尺山26は、互いの長尺山同士が連結され、かつ短尺山部25のスリット29により案内されているため長尺山26が座屈方向の荷重に対して十分な強度を持つことになる。また、短尺山24については、断面形状が逆T字状の形状をしているため座屈方向の荷重に対して十分な強度を持つことになる。
このように、実施形態6によるエスカレータの踏段を用いても、高価な装置を使用することなく、乗客が転倒して踏段の角部に頭部が衝突しても怪我の重篤化を防ぐことができ、また、通常の使用状態でも乗客の転倒を助長することのない安全なエスカレータを提供することができる。
例えば、実施形態4に示した突起部14の下面に設けた爪部40は、他の実施形態においても用いることができることは明らかである。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…踏み段
2…踏み面
3…ライザー部
4…スカートガード
5,17,23,30,32,41…衝撃吸収クリート部
6…本体部
7…切り欠き部
8…山
9…凸部
10…凹部
11,20,24,31…短尺山
25…短尺山部
12,21,26…長尺山
27…長尺山部
27−1…長尺山連結部
13…開口部
14…突起部
15,18…長短尺山連結部
16,19,28,38,39…衝撃吸体
29…スリット
40…爪部
48…第2の長尺山連結部
22,49…溝部
実施形態のエスカレータの踏み段は、進行方向に平行な複数条の山が幅方向に配列された本体部を有する踏み板と、この踏み板の前記本体部の後端部において結合され、複数条の凸部が幅方向に配列され隣接する凸部間に凹部が形成された蹴上げ部と、この蹴上げ部及び前記踏み板が結合される角部において前記踏み板本体部の後端部に形成された切欠き部に設けられた複数のクリートと、を備え、前記クリートは、先端面が蹴上げ部の凹部と同一平面となるまで延長された複数の平行に配列された短尺山と、先端面が蹴上げ部の凸部と同一平面になるまで延長され、それぞれ前記複数の短尺山の間に交互に平行配置された複数の長尺山と、この長尺山および前記短尺山を前記踏み板の本体側において互いに結合され、前記蹴上げ部側で互いに分離されるように結合する連結部と、これらの長尺山および前記短尺山の底面に配置された衝撃吸収体と、を備える。

Claims (10)

  1. 進行方向に平行な複数条の山が幅方向に配列された本体部を有する踏み板と、この踏み板の前記本体部の後端部において結合され、複数条の凸部が幅方向に配列され隣接する凸部間に凹部が形成された蹴上げ部と、この蹴上げ部及び前記踏み板が結合される角部において前記踏み板本体部の後端部に形成された切欠き部に設けられた複数のクリートと、を備え、
    前記クリートは、先端面が蹴上げ部の凹部と同一平面となるまで延長された複数の平行に配列された短尺山と、先端面が蹴上げ部の凸部と同一平面になるまで延長され、それぞれ前記複数の短尺山の間に交互に平行配置された複数の長尺山と、この長尺山および前記短尺山を前記踏み板の本体側において相いに結合され、前記蹴上げ部側で互いに分離されるように結合する連結部と、これらの長尺山および前記短尺山の底面に配置された衝撃吸収体と、を備えるエスカレータの踏み段。
  2. 前記長尺山および前記短尺山は、前記踏み板の本体側において長短尺山連結部により相互に結合される請求項1記載のエスカレータの踏み段。
  3. 前記蹴上げ部の凸部上端には開口が形成され、前記長尺山の前記蹴上げ部側の下端部には、前記開口に嵌合してこれを閉塞する突起部が設けられている請求項1記載のエスカレータの踏み段。
  4. 前記短尺山は、前記複数の山の底部を一体に支持するとともに、前記複数の山のうち隣接する山の間に前記複数の長尺山が挿入されるスリットが形成された支持板とを備え、この支持版により前記長尺山および前記短尺山を相互に結合する請求項1記載のエスカレータの踏み段。
  5. 前記衝撃吸収体は、前記短尺山と前記長尺山に対応する位置において、互いに異なる材料定数を有する請求項1記載のエスカレータの踏み段。
  6. 前記長尺山と、前記短尺山が異なる材料定数を有する請求項1記載のエスカレータの踏み段。
  7. 前記短尺山の前記踏み面に対する高さが前記長尺山よりも低く形成されている請求項1または4記載のエスカレータの踏み段。
  8. 前記短尺山の支持板は、前記蹴上げ部側端部において前記踏み板本体部の後端部に形成された切欠き部底面に立脚する脚板部を備え、この脚板部下端および前記長尺山部に設けられた突起部下端に、前記衝撃吸収体が設けられた請求項4記載のエスカレータの踏み段。
  9. 前記衝撃吸収体は、前記短尺山と長尺山の下端が挿入される溝が形成されている請求項1記載のエスカレータの踏み段。
  10. 前記長尺山は、前記複数の長尺山が前記蹴上げ部側下端において第2の長短尺連結部により、一体に連結されている請求項3記載のエスカレータの踏み段。
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