JP2014117683A - ミキシング装置及びミキシング装置の設置構造 - Google Patents

ミキシング装置及びミキシング装置の設置構造 Download PDF

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Abstract

【課題】高濃度のオゾン水を高効率でかつ簡易に生成できるミキシング装置及びミキシング装置の設置構造を提供する。
【解決手段】配管90内を流れる原料水にオゾンガスを供給してミキシングするミキシング装置100はケーシング10を備え、ケーシング10には、その厚さ方向に貫通し、配管90の一方の基端部93に連結されて原料水が供給される原料水供給流路7と、原料水供給流路7に対向して設けられオゾンガスを供給するオゾン供給流路5と、原料水供給流路7及びオゾン供給流路5に連通し、原料水とオゾンガスをミキシングする混合流路4と、配管90の他方の基端部94及び混合流路4に連通して設けられ、混合流路4でミキシングにより得られたオゾン水を、再び配管90に排出する排出流路8と、が形成されている。混合流路4内にはグレーチング材32,33が収容され、混合流路4は、ケーシング10の厚さ方向に直交する平面方向に延在している。
【選択図】図3

Description

本発明は、ミキシング装置及びミキシング装置の設置構造に関する。
近年、オゾン水は食品の殺菌や悪臭ガスの脱臭などの用途に広範に使用されており、さらに医療や介護の分野で、数多い知見例が発表され始めている。また、半導体製造領域においても、超微細構造に対するオゾン酸化の特徴が認められ、オゾン水の使用が必須とされている。
このようなオゾン水の製法として、現在、産業用に普及しているオゾン水の製法は、大別して、酸素ガスを放電することによりオゾンガスを生成し、生成したオゾンガスを水に溶解させるガス溶解法、酸素ガスを電解によりオゾンガスを生成し、生成したオゾンガスを水に溶解させる電解ガス溶解法、陽イオン交換膜の両面に陽極電極及び陰極電極が設けられてなる触媒電極に原料水を直接接触させるとともに、陽極電極と陰極電極との間に直流電圧を印加して、オゾン水を生成させる直接電解法の3方式が実用されている。
放電式ガス溶解法は、具体的には、酸素を放電管に供給し、酸素が放電管内を通過する際に、放電管に高周波高電圧を印加することによって無数の放電が生じ、オゾンガスが発生するので、このオゾンガスを原料水(純水や水道水等)に混合させることによってオゾン水を生成させる方法である(例えば、特許文献1参照)
直接電解法とは、具体的には、陽イオン交換膜の一方の面に陽極を圧接させ、他方の面に陰極を圧接してなる触媒電極の電解面に原料水を直接接触させて、水の電気分解によりオゾン水を生成させる方法である(特許文献2参照)。
ところで、配管内の原料水にオゾンガスやオゾン水を供給して、ミキシングすることによってオゾン水を得る方法が知られている。
しかしながら、配管内の原料水は大流量であるため、大流量の配管内にオゾンガスを供給してミキシングすると、上記放電式ガス溶解法により得られるオゾンガスは低濃度のため、生成されるオゾン水も低濃度となり、高濃度のオゾン水を得ることができず、効率が悪い。
また、上記直接電解法により得られるオゾン水も低濃度のため、このような低濃度のオゾン水を大流量の配管内に供給してミキシングした場合も、生成されるオゾン水は低濃度となる。そのため、触媒電極を大きくして高濃度のオゾン水を生成した上で、配管内に供給することによって対応可能であるが、大きな触媒電極を使用することはコスト高となるとともにオゾン水生成装置が大型化するという問題がある。
特許第4256453号 特開平8−134678号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、配管内の原料水にオゾンガスやオゾン水を供給してミキシングすることによって、高濃度のオゾン水を高効率でかつ簡易に生成することができるミキシング装置及びミキシング装置の設置構造を提供することを目的としている。
請求項1の発明によれば、配管の中途部に設置されて、当該配管内を流れる原料水に対して、オゾンガスまたはオゾン水を供給してミキシングするミキシング装置であって、
前記配管の中途部に設置されるケーシングを備え、
前記ケーシングには、
当該ケーシングの厚さ方向に貫通し、前記配管の中途部において、前記配管の一方の基端部に連結され、当該配管内の原料水が供給される原料水供給流路と、
前記ケーシングの厚さ方向に貫通し、前記原料水供給流路に対向して設けられ、オゾンガスまたはオゾン水を供給するオゾン供給流路と、
前記原料水供給流路及び前記オゾン供給流路に連通して設けられ、前記原料水供給流路に供給された原料水と、前記オゾン供給流路に供給されたオゾンガスまたはオゾン水とをミキシングして流す混合流路と、
前記ケーシングの厚さ方向に貫通し、前記配管の中途部において、前記配管の他方の基端部に連結されるとともに前記混合流路の下流側端部に連通して設けられ、前記混合流路でミキシングにより得られたオゾン水を、再び前記配管内に排出する排出流路と、が形成されており、
前記混合流路内に通水可能なグレーチング材が収容され、
前記混合流路は、前記ケーシングの厚さ方向に直交する平面方向に延在していることを特徴とするミキシング装置が提供される。
請求項2の発明によれば、前記ケーシングの内部に、パッキン材を有し、
前記混合流路は、前記パッキン材に形成された流路によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のミキシング装置が提供される。
請求項3の発明によれば、前記オゾン供給流路は、前記ケーシングに複数形成されており、
複数のオゾン供給流路のうち少なくとも1つが、前記原料水供給流路に対向して前記ケーシングに形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のミキシング装置が提供される。
請求項4の発明によれば、前記混合流路は、前記グレーチング材が収容される収容室と、前記収容室と前記原料水供給流路及び前記オゾン供給流路との間に配される混合供給流路と、前記収容室と前記排出流路との間に配される混合排出流路と、を備え、
前記収容室の径は、前記混合供給流路及び前記混合排出流路の径よりも大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のミキシング装置が提供される。
請求項5の発明によれば、請求項1〜4のいずれか一項に記載のミキシング装置が、前記配管の複数個所において設置されており、
各ミキシング装置が、前記配管に対して直列となるように設置されていることを特徴とするミキシング装置の設置構造が提供される。
本発明によれば、配管内の原料水にオゾンガスやオゾン水を供給してミキシングすることによって、高濃度のオゾン水を高効率でかつ簡易に生成することができる。
本発明のミキシング装置の外観斜視図である。 図1に示すミキシング装置の分解斜視図である。 図2に示すミキシング装置の切断線I−Iに沿って切断した際の矢視断面図である。 図1に示す第1パッキン材及び触媒電極の平面図である。 本発明で使用可能なオゾンガス発生器の概略図である。 本発明で使用可能なオゾン水生成セルの概略図である。 本発明のミキシング装置の設置構造を示した概略断面図である。 図3のP部分における、原料水と、オゾンガスとの正面衝突後、直交する方向に流れ込む状態を示した模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[ミキシング装置]
図1は、本発明のミキシング装置の外観斜視図、図2は、図1に示すミキシング装置の分解斜視図、図3は、図2に示すミキシング装置の切断線I−Iに沿って切断した際の矢視断面図である。
図1〜図3に示すように、本発明のミキシング装置100は、配管90の中途部に設置されて、当該配管90内を流れる原料水に対して、オゾンガスまたはオゾン水を供給してミキシング(混合)しオゾン水を得る装置である。
配管90を流れる原料水としては、水道水、精製水、蒸留水、RO水などが挙げられる。
ミキシング装置100は、配管90の中途部に設置されるケーシング10を備えている。
ケーシング10には、当該ケーシング10の厚さ方向に貫通し、配管90の中途部において、配管90の一方の基端部93に連結されて当該配管90内の原料水が供給される原料水供給流路7と、ケーシング10の厚さ方向に貫通し、原料水供給流路7に対向して設けられオゾンガスまたはオゾン水を供給するオゾン供給流路5と、原料水供給流路7及びオゾン供給流路5に連通して設けられ、原料水供給流路7に供給された原料水と、オゾン供給流路5に供給されたオゾンガスまたはオゾン水とをミキシングして流す混合流路4と、ケーシング10の厚さ方向に貫通し、配管90の中途部において、配管90の他方の基端部94に連結されるとともに混合流路4の下流側端部に連通して設けられ、混合流路4でミキシングにより得られたオゾン水を再び配管90内に排出する排出流路8と、が形成されている。
さらに、混合流路4内には、原料水とオゾンガスまたはオゾン水とのミキシングを促進するためのグレーチング材32,33が配置されている。
ケーシング10は、第1筐体1と、第1筐体1に重ね合わされる第2筐体2と、を備えている。
第1筐体1に、厚さ方向に貫通する貫通穴のオゾン供給流路5,6が形成され、第2筐体2に厚さ方向に貫通する貫通穴の原料水供給流路7が形成され、一方のオゾン供給流路5と原料水供給流路7とは、互いに対向する位置に配置されている。
また、第2筐体2には、厚さ方向に貫通する貫通穴の排出流路8が形成されている。
さらに、第1筐体1と第2筐体2とを重ね合わせることによって、その重ね合わせ面に当該重ね合わせ面と同一平面方向に延在する混合流路4が形成されている。この混合流路4に、オゾン供給流路5,6、原料水供給流路7及び排出流路8が連通している。すなわち、図3の符号P部分に示すように、オゾン供給流路5,6及び原料水供給流路7における流水方向と、混合流路4が形成された面とは、互いに直交している。
以下、各部材について、図2を参照して詳細に説明する。
<第1筐体>
第1筐体1は、最も外側に配置される第1狭持板11と、第1狭持板11の内側に配置される第1保持板13と、第1狭持板11及び第1保持板13の間に配置される第1シート材12と、第1保持板13の内側に配置されて、グレーチング材32が収容される第1パッキン材(水密材)14と、から構成されている。
≪第1狭持板≫
第1狭持板11は、円板状をなしており、例えば、プラスチック製とすることが好ましい。第1狭持板11には、表裏面を貫通する貫通穴のオゾン供給流路111,112が形成されている。
これらオゾン供給流路111,112には、オゾンガスまたはオゾン水を供給するためのオゾン供給管91,92(図1、図3参照)が嵌め込まれるようになっている。
また、オゾン供給流路111,112の周囲には、複数のボルト貫通穴113が等間隔に形成されている。
なお、オゾン供給管91,92は、後述するオゾンガス発生器200またはオゾン水生成セル300に接続されている(図5、図6参照)。
≪第1保持板≫
第1保持板13は、第1狭持板11と平面視が同じ大きさの円板状をなしており、第1狭持板11の厚さよりも薄くなっている。
第1保持板13は、例えば、金属製とすること好ましい。
第1保持板13には、第1狭持板11のオゾン供給流路111,112に対応する位置に、それぞれオゾン供給流路131,132が形成されている。
また、これらオゾン供給流路131,132の周囲で、第1狭持板11のボルト貫通穴113に対応する位置に、複数のボルト貫通穴133が等間隔に形成されている。
≪第1シート材≫
第1シート材12は、第1狭持板11と第1保持板13との間に設けられ、第1狭持板11及び第1保持板13の間の水密性を確保するためのパッキンとして機能する。第1シート材12は、第1狭持板11及び第1保持板13と平面視が同じ大きさの円板状をなしており、例えば、シリコン製とすることが好ましい。
また、第1シート材12には、第1狭持板11の2つのオゾン供給流路111,112に対応する位置にそれぞれオゾン供給流路121,122が形成されている。
また、これらオゾン供給流路121,122の周囲に複数のボルト貫通穴123が形成されている。
≪第1パッキン材≫
第1パッキン材14は、第1保持板13の内側に設けられて、第1狭持板11及び第1保持板13と平面視が同じ大きさの円板状をなしており、例えば、シリコン製とすることが好ましい。
図4に示すように、第1パッキン材14には、混合流路140が形成されている。混合流路140は、第1パッキン材14の中央に形成された2つの平面視矩形状の収容室144a,144bと、これら2つの収容室144a,144bを連結する混合連結流路145と、収容室144a,144bを形成する長手方向内壁面のうち、混合連結流路145とは反対側の端部(図4中、右側端部)の内壁面が切り欠かれることによって形成された混合供給流路141及び混合排出流路142と、を備えている。すなわち、混合供給流路141、収容室144a、混合連結流路145、収容室144b及び混合排出流路142が連通しており、これらによって混合流路140が構成されている。
なお、第1筐体1と第2筐体2とを重ね合わせた際に、収容室144a,144bと、後述する第2筐体2の収容室244a,244bとが互いに重なり合い、混合供給流路141と、第2筐体2の混合供給流路241とが互いに重なり合い、混合排出流路142と、第2筐体2の混合排出流路242とが互いに重なり合うようになっており、これによって1本の混合流路4が構成されている(図2、図3参照)。
収容室144a,144bには、グレーチング材32がそれぞれ収容されている。
混合連結流路145は、収容室144a,144bを形成する内壁面のうち長手方向の内壁面で、図4中、左側端部の内壁面が切り欠かれることによって形成されている。また、混合連結流路145は、第1狭持板11、第1シート材12及び第1保持板13に形成されたオゾン供給流路112,122,132に連通している。
混合連結流路145の径(幅)Hは、収容室144a,144bの径(幅)Nよりも小さくなっている。
ここで、混合連結流路145の径とは、流水方向に対して直交する方向の幅Hを言い、収容室144a,144bの径とは、混合連結流路145が形成される収容室144a,144bの長手方向の内壁面における幅Nを言う。
具体的に、混合連結流路145の径(幅)Hは、5〜10mm程度が好ましい。収容室144a,144bの径(幅)Nは、30〜40mm程度が好ましい。なお、これらの径は、φ86の第1パッキン材14の場合である。
混合供給流路141及び混合排出流路142は、平面視円弧状をなしている。
混合供給流路141の一端部は、収容室144aの右側端部に連通している。混合供給流路141の他端部は、第1パッキン材14上に第1保持板13が重ね合わされることによって、第1狭持板11、第1シート材12及び第1保持板13に形成されたオゾン供給流路111,121,131に連通するようになっている(図2参照)。
混合排出流路142の一端部は、収容室144bの右側端部に連通している。混合排出流路142の他端部は、第1パッキン材14上に第1保持板13が重ね合わされることによって当該混合排出流路142は塞がれるようになっている(図2参照)。
混合供給流路141,142は、平面視した際に、収容室144a,144bに対して鋭角となるように連通している。
詳細には、混合供給流路141を形成する内壁面に接する接線と、収容室144aを形成する長手方向内壁面に接する延長線のなす角度αが鋭角であり、具体的には5〜30°程度が好ましい。なお、混合排出流路142と収容室144bにおける鋭角の好ましい範囲も、上記と同様である。
混合供給流路141及び混合排出流路142の径Lは、収容室144a,144bの径Nよりも小さく、オゾン供給流路111,121,131の径Kとほぼ同じ大きさとなっている。
ここで、混合供給流路141及び混合排出流路142の径とは、流水方向に対して直交する方向の幅Lを言い、収容室144a,144bの径とは、混合供給流路141及び混合排出流路142が形成される収容室144a,144bの内壁面における幅Nを言う。
具体的に、混合供給流路141及び混合排出流路142の径(幅)Lは、3〜5mm程度が好ましい。
収容室144a,144bの周囲には、複数のボルト貫通穴143が等間隔に形成されている。
<第2筐体>
第2筐体2は、最も外側に配置される第2狭持板21と、第2狭持板21の内側に配置される第2保持板23と、第2狭持板21及び第2保持板23の間に配置される第2シート材22と、第2保持板23の内側に配置されて、グレーチング材33が収容される第2パッキン材(水密材)24と、から構成されている。
≪第2狭持板≫
第2狭持板21は、円板状をなしており、例えば、プラスチック製とすることが好ましい。
第2狭持板21には、表裏面を貫通する貫通穴の原料水供給流路211及び排出流路212が形成されている。
原料水供給流路211には、原料水が流れる配管90の一方の基端部93が嵌め込まれるようになっている。
排出流路212には、原料水とオゾンガスまたはオゾン水がミキシングされた後の混合水(オゾン水)を外部に排出するための配管90の他方の基端部94が嵌め込まれるようになっている。
これら原料水供給流路211及び排出流路212の周囲に複数のボルト貫通穴213が等間隔に形成されている。
≪第2保持板≫
第2保持板23は、第2狭持板21と平面視が同じ大きさの円板状をなしており、第2狭持板21の厚さよりも薄くなっている。
第2保持板23は、例えば、金属製とすることが好ましい。
第2保持板23には、第2狭持板21の原料水供給流路211及び排出流路212に対応する位置に、それぞれ原料水供給流路231及び排出流路232が形成されている。
また、これら原料水供給流路231及び排出流路232の周囲で、第2狭持板21のボルト貫通穴213に対応する位置に、複数のボルト貫通穴233が等間隔に形成されている。
≪第2シート材≫
第2シート材22は、第2狭持板21と第2保持板23との間に設けられ、第2狭持板21及び第2保持板23の間の水密性を確保するためのパッキンとして機能する。第2シート材22は、第2狭持板21及び第2保持板23と平面視が同じ大きさの円板状をなしており、例えば、シリコン製とすることが好ましい。
また、第2シート材22には、第2狭持板21の原料水供給流路211及び排出流路212に対応する位置にそれぞれ原料水供給流路221及び排出流路222が形成されている。
また、原料水供給流路221及び排出流路222の周囲に複数のボルト貫通穴223が形成されている。
≪第2パッキン材≫
第2パッキン材24は、第2保持板23の内側に設けられて、第1狭持板21及び第1保持板23よりも小さな円板状をなしており、例えば、シリコン製とすることが好ましい。
第2パッキン材24には、混合流路240が形成されている。混合流路240は、2つの平面視矩形状の収容室244a,244bと、これら2つの収容室244a,244bを連結する混合連結流路245と、混合供給流路241及び混合排出流路242と、を備えている。すなわち、混合供給流路241、収容室244a、混合連結流路245、収容室244b及び混合排出流路242が連通して混合流路240が構成されている。
収容室244a,244bには、グレーチング材33がそれぞれ収容されている。
混合連結流路245の径(幅)は、収容室244a,244bの径(幅)よりも小さくなっている。
混合供給流路241及び混合排出流路242は、平面視円弧状をなしている。
混合供給流路241の一端部は、収容室244aの右側端部に連通し、他端部は、第2狭持板21、第2シート材22及び第2保持板23に形成された原料水供給流路211,221,231に連通している。
混合排出流路242の一端部は、収容室244a,244bの右側端部に連通し、他端部は、第2狭持板21、第2シート材22及び第2保持板23に形成された排出流路212,222,232に連通している。
また、混合供給流路241及び混合排出流路242は、平面視した際に、収容室244a,244bに対して鋭角となるように連通している。鋭角となるように連通する点については、上述した混合供給流路141の場合と同様である。
混合供給流路241及び混合排出流路242の径(幅)は、収容室244a,244bの径(幅)よりも小さく、原料水供給流路211,221,231及び排出流路212,222,232の径(幅)とほぼ同じ大きさとなっている。
混合連結流路245、混合供給流路241及び混合排出流路242の径(幅)、収容室244a,244bの径(幅)の定義及び好ましい範囲については、上述の第1筐体1の場合と同様である。
第2パッキン材24の周囲には、リング状部材25が設けられている。リング状部材25には、複数のボルト貫通穴253が等間隔に形成されている。
リング状部材25は、例えば、シリコン製とすることが好ましい。
リング状部材25の内部に第2パッキン材24が嵌めこまれるようになっており、リング状部材25の内部に第2パッキン材24を嵌め込んだ状態の平面視の大きさが、第1パッキン材14と同じ大きさとなっている。
≪グレーチング材≫
グレーチング材32,33は、平面視矩形状をなしており、第1パッキン材14に形成された2つの収容室144a,144b及び第2パッキン材24に形成された2つの収容室242a,242bにそれぞれ配置される大きさとなっている。
グレーチング材32,33は、鋼材を格子状に組み付けて形成されたものであり、通水可能となっている。このようなグレーチング材32,33に、原料水とオゾンガスまたはオゾン水が衝突することによって、細かな乱流が生じ、原料水とオゾンガスまたはオゾン水とがより攪拌されて確実に混合される。
また、グレーチング材32,33としては、白金、金またはその被覆金属を使用することが好ましく、特にチタンに白金を被覆した金属を使用すると製造コストを安価に抑えることができる。被覆処理としては、例えばメッキや熱着等により行うことができる。
ミキシング装置100を組み立てる手順としては、図2に示すように、下側の部材から順に、第2狭持板21、第2シート材22、第2保持板23、リング部材25及び第2パッキン材24を重ね合わせていき、さらに、第2パッキン材24に形成された収容室244a,244bにグレーチング材33を収容し、さらに、第1パッキン材14を重ね合わせる。第1パッキン材14に形成された収容室144a,144bにグレーチング材32を収容し、さらに、第1保持板13、第1シート材12及び第1狭持板11を重ね合わせる。
最後に、各部材に形成されたボルト貫通穴113,123,133,143,213,223,233,253にボルトMを挿入して締結することによって圧接されて、ミキシング装置100が組み立てられる。
なお、上記のミキシング装置100の組み立て手順では、図2において、下側の部材から順に重ね合わせるとしたが、これに限らず、図2において上側の部材から順に部材を重ね合わせても良い。
なお、図2の符号中、カッコ書きの数字は、組み立てた際に形成される流路の符号を示している。
以上のようにして組み立てられたミキシング装置100では、第1狭持板11、第1シート材12及び第1保持板13に形成された一方のオゾン供給流路111,121,131が、互いに連通して一本のオゾン供給流路5とされる。このオゾン供給流路5は、第1パッキン材14の混合供給流路141及び第2パッキン材の混合供給流路241に連通している。
また、第1狭持板11、第1シート材12及び第1保持板13に形成された他方のオゾン供給流路112,122,132が、互いに連通して一本のオゾン供給流路6とされる。このオゾン供給流路6は、第1パッキン材14の混合連通流路145に連通している。
同様にして、第2狭持板21、第2シート材22及び第2保持板23に形成された原料水供給流路211,221,231が、互いに連通して一本の原料水供給流路7とされる。この原料水供給流路7は、第2パッキン材24の混合供給流路241及び第1パッキン材14の混合供給流路141に連通している。したがって、原料水供給流路7とオゾン供給流路5とは互いに対向する位置に配されている。
また、第2狭持板21、第2シート材22及び第2保持板23に形成された排出流路212,222,232が、互いに連通して一本の排出流路8とされる。この排出流路8は、第2パッキン材24の混合排出流路242及び第1パッキン材14の混合排出流路142に連通している。
さらに、第1筐体1と第2筐体2とが重ね合わされて、第1パッキン材14の混合流路140と、第2パッキン材24の混合流路240とが重なり合い、1本の混合流路4が構成されている。
このように混合流路4に対して、2つのオゾン供給流路5,6、原料水供給流路7及び排出流路8が連通しているので、オゾン供給流路5から供給されたオゾンガスまたはオゾン水と、原料水供給流路7から供給された原料水とが、始めに正面衝突するとともに、混合流路4内を流れてグレーチング材32,33によってさらに攪拌され、排出流路8からオゾン水となって排出される。また、混合流路4内では、もう一つのオゾン供給流路6からオゾンガスまたはオゾン水がさらに供給され、より高濃度のオゾン水とされる。
次に、オゾン供給流路5,6に供給するオゾンガスまたはオゾン水を生成する装置について説明する。
[オゾンガス発生器]
図5は、オゾンガス発生器の概略図である。
オゾンガスを生成する装置としては、放電式のオゾンガス発生器200を使用することができる。
オゾンガス発生器200は、少なくとも酸素ガスを放電管に供給して、放電管に高電圧を印加することによってオゾンガスを発生する放電式オゾンガス発生器である。すなわち、オゾンガス発生器200は、酸素供給部201、バルブ調整機器202、オゾンガス発生部93、電源装置204及び制御部205を備えている。
酸素供給部201は、例えば、酸素ボンベや酸素生成装置等であり、バルブ調整機器202に接続されている。
バルブ調整機器202は、オゾンガス発生部203に接続されており、開閉動作によって酸素供給部201からオゾンガス発生部203へ酸素を供給したり、供給量を調整するようになっている。バルブ調整機器202としては、例えば、電磁弁や電動式ボールバルブ等が挙げられる。
バルブ調整機器202は、制御部205に電気的に接続され、制御部205によって、開閉動作やオゾンガス発生部203への酸素供給量が制御されている。具体的には、図示しない流量計及び圧力計がバルブ調整機器202に設けられており、これら流量計及び圧力計に基づいて、制御部205はバルブ調整機器202の開閉動作及び酸素供給量を制御している。
オゾンガス発生部203は、酸素供給部201から供給された酸素を放電によって、オゾンガスを発生させるものである。具体的には、酸素ガスを放電管(図示しない)内に通過させるとともに、放電管に高周波高電圧を印加することによって、オゾンガスを発生させる。オゾンガス発生部203は、放電管に高周波高電圧を印加するための、電源装置204が接続されている。電源装置204は、制御部205に電気的に接続され、制御部205によって周波数及び印加電圧(パルス制御(PWM))の制御が行われている。
また、オゾンガス発生部203は、逆止弁206及びオゾン供給管91,92を介して、ミキシング装置200のオゾン供給流路5,6に連結されており、ミキシング装置200の混合流路4内にオゾンガスを送り込むようになっている。
そして、混合流路4内で、オゾンガス発生器200から供給されたオゾンガスと、原料水供給流路7から送り込まれた原料水とがミキシングされ、オゾン水とされる。
なお、ミキシング装置100でミキシングされることによって、主にオゾン水が得られるが、その他に、原料水に溶解しない酸素と残留オゾンとの混合ガス(廃ガス)が得られる。この混合ガスは、ミキシング装置100より下流側の配管90に設置された気液分離器(図示しない)によって、オゾン水と分離される。
さらに、気液分離器によって分離された廃ガスは、気液分離器に接続された廃ガス分解器(図示しない)によって、無害化され大気中に排出されるようになっている。
[オゾン水生成セル]
図6は、オゾン水生成セルの概略図である。
オゾン供給流路5,6に供給するオゾン水を生成する装置としては、直接電解式のオゾン水生成セル300を使用することができる。
オゾン生成セル300は、原料水が供給されるセル本体310内に触媒電極320を配置して構成したものであり、触媒電極320に直流電圧を印加することによって陽極電極322側にオゾン気泡を発生させて、そのオゾン気泡を水に溶解させることによりオゾン水を生成する直接電解式のオゾン水生成セルである。
セル本体310は、上下に長尺でその上下両端が閉塞された直方体状をなしている。セル本体310の下面に、セル本体310内に原料水を供給するための供給流路311a,311bが設けられ、セル本体310の上面にセル本体310内で生成された陽極電極322側のオゾン水及び陰極電極323側の陰極水を排出するための排出流路312a,312bが設けられている。
2つの供給流路311a,311bの間のセル本体310の内壁面には、後述する陽イオン交換膜321の下端部が挿入される挿入孔314が形成され、2つの排出流路312a,312bの間のセル本体310の内壁面にも、陽イオン交換膜321の上端部が挿入される挿入孔313が形成されている。
セル本体310内には、供給流路311a,311bから原料水が供給され、供給流路311a,311bから排出流路312a,312bへと水流が発生している。
陽極電極322及び陰極電極323の供給流路311a,311bの上流側は、原料水供給部330に接続されている。原料水供給部330としては、水道栓や、水道水や純水等の原料水が貯留されたタンク及びタンクに接続された低吐出圧の小型ポンプ等からなるものが挙げられる。
陽極電極322の排出流路312aの下流側は、逆止弁360及びオゾン供給管91,92(図3参照)を介して、ミキシング装置100のオゾン供給流路5,6に連結されており、オゾン供給流路5,6内に、オゾン水生成セル300で生成したオゾン水を送り込むようになっている。
触媒電極320は、セル本体310内の略中央部に配置されて、陽イオン交換膜321と、陽イオン交換膜321の両面のうち一方の面に圧接された陽極電極322と、他方の面に圧接された陰極電極323とを備えている。
陽イオン交換膜321は、上端部が挿入孔313に嵌め込まれ、下端部が挿入孔314に嵌め込まれて固定されている。さらに、セル本体310の内壁面のうち陽極電極322側を向く面には凹部が形成されて、この凹部内に陽極電極322を保持する保持板315が取り付けられて、陽極電極322が保持板315に保持されている。同様に、セル本体310の内壁面のうち陰極電極323側を向く面にも凹部が形成されて、この凹部内に陰極電極323を保持する保持板316が取り付けられ、陰極電極323が保持板316に保持されている。
このように、セル本体310内に陽イオン交換膜321と、陽極電極322及び陰極電極323とを配置することにより、陽イオン交換膜321によって陽極電極322側と陰極電極323側が分離され、陽イオン交換膜321の外周をセル本体310に固定でき、原料水、オゾン水並びに陰極水などが外部に漏れないように密閉されている。また、保持板315,316によって陽極電極322及び陰極電極323が陽イオン交換膜321側に適度に圧接されている。そして、供給流路311a,311bから供給された原料水がそれぞれ陽極電極322と陰極電極323に連続的に接触するようになっている。
また、陽極電極322と陰極電極323との間には、電源装置340の出力端324が電気的に連結され、直流電圧が印加されるように構成されている。すなわち、陽極電極322及び陰極電極323は、各電極322,323に導線を介して電源装置340に連結されている。印加する直流電圧は、例えば6〜15ボルトが好ましい。
陽イオン交換膜321としては、従来公知のものを使用することができ、発生するオゾンに耐久性の強いフッ素系陽イオン交換膜を使用することができ、例えば厚さ100〜300μmが好ましい。
陽極電極322は、陽イオン交換膜321を全面的に覆い隠すように密着されるものではなく、多数の通孔を設けて、陽イオン交換膜321に接触部と非接触部とを有して重ねられている。すなわち、陽極電極322はグレーチング状又はパンチングメタル状とすることが好ましい。なお、図6では陽極電極322がグレーチング状の場合を示している。具体的に、グレーチング状とは線材を溶接した格子状で、パンチングメタル状とは金属板に多数の通孔を形成した多孔板状である。
陽極電極322としては、オゾン発生触媒機能を有する材料を使用する。具体的には、安定性が良い点で、白金、金又はその被覆金属を使用することが好ましく、特にチタンに白金を被覆した金属を使用すると製造コストを安価に抑えることができる。また、シリコンウェハにダイヤモンドを成膜したものを使用しても良い。
ダイヤモンド成膜は、例えば、プラズマCVD法や熱フェラメントCVD法によって成膜することができる。
このようにグレーチング状の陽極電極322とすることによって、陽極電極322を構成する部材の交点部位が尖って外面に突出し、水流と接触して渦流を生じ、陽極電極322で発生したオゾンの微泡を巻き込んで溶解を早めることができる。
陰極電極323としては、オゾン発生触媒機能を有する金属を使用する。具体的には、安定性が良い点で、白金、金又はその被覆金属を使用することが好ましく、特にチタンに白金を被覆した金属を使用すると製造コストを安価に抑えることができる。また、シリコンウェハにダイヤモンド成膜したものを使用しても良い。
ダイヤモンド成膜は、上述と同様にプラズマCVD法や熱フェラメントCVD法によって成膜することができる。
また、陰極電極323も陽極電極322と同様にグレーチング状とすることが好ましく、特に、陰極電極323は陽極電極322よりも目の粗さが粗くなるように形成されていることが好ましい。
以上の陽イオン交換膜321、陽極電極322及び陰極電極323は平板状に形成されて触媒電極320とされている。触媒電極320はセル本体310内の保持板315,316で圧接保持されている。
以上のように、本発明のミキシング装置100によれば、ケーシング10を備え、ケーシング10には、当該ケーシング10の厚さ方向に貫通する原料水供給流路7と、原料水供給流路7に対向して設けられたオゾン供給流路5と、混合流路6と、排出流路8と、が形成されており、混合流路4内にはグレーチング材32,33が収容され、混合流路4は、ケーシング10の厚さ方向に直交する平面方向に延在しているので、まず、互いに対向する原料水供給流路7及びオゾン供給流路5から供給された原料水とオゾンガスまたはオゾン水とが、障害物が無い状態で正面衝突する。このとき、原料水とオゾンガスまたはオゾン水との接触面積が大きくなることから、大部分の原料水及びオゾンガスまたはオゾン水が混合される。また、この正面衝突後、流れを変えて、原料水供給流路7及びオゾン供給流路5から、ケーシング10の厚さ方向に直交する平面方向に延在する混合流路4内へと流れ込む。すなわち、図3のP部分に示すように、流水方向が、側面視において鉛直方向から水平方向に急激に変化するので、大きな回転渦流が発生し、この際にも、原料水及びオゾンガスまたはオゾン水が混合される。
なお、図8は、図3のP部分における、原料水L1と、オゾンガスGとの正面衝突後オゾン水L2とされ、直交する方向に流れ込む状態を示した模式図であり、この図8に示すように、まず、原料水L1とオゾンガスGとは、障害物が無い状態で正面衝突する。その際に大部分の原料水L1とオゾンガスGとが混合されてオゾン水L2となり、その後、流水方向が側面視鉛直方向から水平方向に急激に変化することによって大きな回転渦流が発生する。
また、図8は、原料水L1とオゾンガスGとの場合を示しているが、原料水とオゾン水を混合する場合も、原料水とオゾンガスの場合と同様にして混合されてオゾン水となり、その後大きな回転渦流が発生する。
その後、混合しきれなかった原料水及びオゾンガスまたはオゾン水は、混合流路4内のグレーチング材32,33に衝突することによって、細かな乱流が発生し、より攪拌されて確実に混合されることになる。
以上のようにして、大流量の配管90内に流された原料水と、オゾンガスまたはオゾン水を確実に混合させることができるので、高濃度のオゾン水を得ることができる。したがって、このようにして得られたオゾン水によって、配管洗浄することができる。
また、ケーシング10の内部に第1及び第2のパッキン材14,24を有し、混合流路4は第1及び第2のパッキン材14,24に形成された混合流路140,240によって構成されているので、第1及び第2のパッキン材14,24に形成する混合流路140,240の形状を適宜変更することによって、様々な形状の混合流路4を容易に形成することができる。
また、ケーシング10には、複数のオゾン供給流路5,6が形成されており、複数のオゾン供給流路5,6のうち1つのオゾン供給流路5が、原料水供給流路7に対向してケーシング10に形成され、他のオゾン供給流路6が、混合流路4に連通して形成されているので、複数個所からオゾンガスまたはオゾン水をケーシング10内に供給して、原料水と混合することができる。よって、より高濃度のオゾン水を生成することができる。
また、混合流路4(140,240)は、グレーチング材32,33が収容される収容室141a,141b,241a,241bと、混合供給流路141,241と、混合排出流路142,242と、を備え、収容室141a,141b,241a,241bの径Nは、混合供給流路141,241及び混合排出流路142,242の径Lよりも大きいので、径の小さな混合供給流路141,241から径の大きな収容室141a,241aに流れ込む際に、乱流が発生する。その結果、原料水とオゾンガスまたはオゾン水との攪拌がより促進される。さらに、径の大きな収容室141b,241bから径の小さな混合排出流路142,242に流れ込む際にも、乱流が発生し、この点においても原料水とオゾンガスまたはオゾン水との攪拌がより促進され、原料水とオゾンガスまたはオゾン水とが確実に混合される。
さらに、混合供給流路141,241及び混合排出流路142,242は、平面視した際に、収容室144a,144b,244a,244bに対してそれぞれ鋭角となるように連通しているので、収容室144a,144b,244a,244bにおいて発生する乱流が大きくなり、原料水とオゾンガスまたはオゾン水とがより一層確実に混合され、高効率でオゾン水を得ることができる。
また、収容室が複数に分割され、分割された収容室144a,144b,244a,244b同士を連通させる混合連通流路145,245が設けられ、混合連通流路145,245の径Hが、収容室144a,144b,244a,244bの径Nよりも小さいので、上流側の収容室144a,244aから下流側の収容室144b,244bへ流れ込む際にも乱流が発生する。その結果、この点においても高効率でオゾン水を得ることができる。
[ミキシング装置の設置構造]
図7は、ミキシング装置の設置構造を示した概略側断面図である。
図7に示すように、複数のミキシング装置100が、配管90に対して直列となるように連結されている。すなわち、最上流側のミキシング装置100において、原料水とオゾンガスまたはオゾン水がミキシングされて生成されたオゾン水は、その後、再び配管90内を流れて、次のミキシング装置100において、オゾンガスまたはオゾン水とミキシングされる。このミキシングによって、さらに高濃度のオゾン水が生成され、再び配管90内を流れて、次のミキシング装置100において、オゾンガスまたはオゾン水とミキシングされ、さらに高濃度のオゾン水が生成される。
なお、図7に示す配管90は、平面視直線状となるように設置しても良いし、平面視葛折り状に蛇行して設置しても良いし、また、鉛直方向にコイル状や階段状となるように設置しても良い。コイル状や階段状とした場合、葛折り状の場合に比べて配管スペースをコンパクト化することができる点で好ましい。
また、配管90にミキシング装置100を設置する箇所は、上記箇所に限定されず、適宜変更可能である。
また、配管90内において、最下流に位置するミキシング装置100の排出流路近傍や、各ミキシング装置100の排出流路近傍に、配管90内を流れるオゾン水の濃度を測定する濃度検出センサ(図示しない)を設けることが好ましい。そして、濃度検出センサで検出したオゾン濃度に基づいて、当該検出オゾン濃度が予め設定されたオゾン濃度と一致するように、例えば、オゾンガス発生部200の制御部205において、電源装置204の周波数及び印加電圧を制御するようにしても良い。また、オゾン水生成セル300の制御部350において、電源装置340の陽極322及び陰極323間の印加電圧を制御するようにしても良い。
濃度検出センサとしては、検出電極(図示しない)と、電位測定の基準となる比較電極(図示しない)と、これら検出電極及び比較電極の一方の端部に結線して電位を測定する電位差計等から構成されているものを使用することができる。
電位差計は、オゾンガス発生器200やオゾン水生成セル300の制御部205,350に電気的に接続されており、電位差計で測定された出力値が制御部205,350に出力されるようになっている。そして、検出電極及び比較電極がオゾン水に接触することで、検出電極のオゾン濃度変化による検出電極と比較電極との電位差を検出して濃度を測定する。
検出電極としては、例えば白金や金等からなる電極を使用し、比較電極としては銀や塩化銀を使用することが好ましい。
また、上述のように配管90内に濃度検出センサを設けても良いが、これに加えて、オゾンガス発生器200やオゾン水生成セル300からミキシング装置100にオゾンガスやオゾン水を供給する前に、オゾンガス発生器200やオゾン水生成セル300において、濃度を検出し、予め設定されたオゾン濃度となるように電源装置204,350の印加電圧等を制御するように構成しても良い。
以上のように、本発明のミキシング装置100の設置構造によれば、複数のミキシング装置100が配管90に対して直列となるように連結されているので、上流側のミキシング装置100から下流側のミキシング装置100を流れるに伴って、オゾン水の濃度が順次高くなる。したがって、高濃度のオゾン水を高効率でかつ簡易に生成することができる。
以下、本発明のミキシング装置による効果について、実施例を挙げて説明する。
下記の試験条件に示すオゾンガス発生器で発生したオゾンガスを、配管内の原料水にミキシングし、ミキシング後のオゾン水の濃度を測定した。
<試験条件>
原料水:純水(導電率5.0μS/cm)、水温26.5℃
オゾンガス発生器:無声放電式 SRG100100
オゾンガス発生量:110mg/h、約0.4ppm
エアポンプ:榎本社製 型式:CM−50−12 5.0L/min、40kPa
<実施例1>
図1〜図3に示す本発明のミキシング装置を使用した。ミキシング装置のグレーチング材としては、チタン製である。
そして、上記エアポンプを用いて上記オゾンガス発生器で発生したオゾンガスを、上記ミキシング装置に供給し、配管内の原料水とミキシングした。なお、配管内の原料水の流量を0.6L/min、1.2L/min、2.0L/min、3.0L/minとした場合について、それぞれミキシング後のオゾン水の濃度を測定し、測定結果を下記表1に示した。
<比較例1>
上記エアポンプを用いてオゾンガス発生器で発生したオゾンガスを、チーズ形状の継手を使用して配管内の原料水とミキシングした。なお、配管内の原料水の流量を0.6L/min、1.2L/min、2.0L/min、3.0L/minとした場合について、それぞれミキシング後のオゾン水の濃度を測定し、測定結果を下記表1に示した。
Figure 2014117683
表1の結果に示されるように、本発明のミキシング装置を使用した場合、チーズ形状の継手を使用した場合(配管にオゾンガスを直接供給した場合)に比べて、得られるオゾン水の濃度が約2倍と高濃度になったことが認められる。
4 混合流路
5,6 オゾン供給流路
7 原料水供給流路
8 排出流路
10 ケーシング
14 第1のパッキン材
24 第2のパッキン材
32,33 グレーチング材
90 配管
93 配管の一方の基端部
94 配管の他方の基端部
100 ミキシング装置
141,241 混合供給流路
141a,141b,241a,241b 収容室
142,242 混合排出流路
L 混合供給流路の径、混合排出流路の径
N 収容室の径
請求項1の発明によれば、配管の中途部に設置されて、当該配管内を流れる原料水に対して、オゾンガスまたはオゾン水を供給してミキシングするミキシング装置であって、
前記配管の中途部に設置されるケーシングを備え、
前記ケーシングには、
当該ケーシングの厚さ方向に貫通し、前記配管の中途部において、前記配管の一方の基端部に連結され、当該配管内の原料水が供給される原料水供給流路と、
前記ケーシングの厚さ方向に貫通し、前記原料水供給流路に対向して設けられ、オゾンガスまたはオゾン水を供給するオゾン供給流路と、
前記原料水供給流路及び前記オゾン供給流路に連通して設けられ、前記原料水供給流路に供給された原料水と、前記オゾン供給流路に供給されたオゾンガスまたはオゾン水とをミキシングして流す混合流路と、
前記ケーシングの厚さ方向に貫通し、前記配管の中途部において、前記配管の他方の基端部に連結されるとともに前記混合流路の下流側端部に連通して設けられ、前記混合流路でミキシングにより得られたオゾン水を、再び前記配管内に排出する排出流路と、が形成されており、
前記混合流路内に通水可能なグレーチング材が収容され、
前記混合流路は、前記ケーシングの厚さ方向に直交する平面方向に延在しており、
前記オゾン供給流路は、前記ケーシングに複数形成されており、
複数のオゾン供給流路のうち少なくとも1つが、前記原料水供給流路に対向して前記ケーシングに形成されていることを特徴とするミキシング装置が提供される。
請求項2の発明によれば、配管の中途部に設置されて、当該配管内を流れる原料水に対して、オゾンガスまたはオゾン水を供給してミキシングするミキシング装置であって、
前記配管の中途部に設置されるケーシングを備え、
前記ケーシングには、
当該ケーシングの厚さ方向に貫通し、前記配管の中途部において、前記配管の一方の基端部に連結され、当該配管内の原料水が供給される原料水供給流路と、
前記ケーシングの厚さ方向に貫通し、前記原料水供給流路に対向して設けられ、オゾンガスまたはオゾン水を供給するオゾン供給流路と、
前記原料水供給流路及び前記オゾン供給流路に連通して設けられ、前記原料水供給流路に供給された原料水と、前記オゾン供給流路に供給されたオゾンガスまたはオゾン水とをミキシングして流す混合流路と、
前記ケーシングの厚さ方向に貫通し、前記配管の中途部において、前記配管の他方の基端部に連結されるとともに前記混合流路の下流側端部に連通して設けられ、前記混合流路でミキシングにより得られたオゾン水を、再び前記配管内に排出する排出流路と、が形成されており、
前記混合流路内に通水可能なグレーチング材が収容され、
前記混合流路は、前記ケーシングの厚さ方向に直交する平面方向に延在しており、
前記混合流路は、前記グレーチング材が収容される収容室と、前記収容室と前記原料水供給流路及び前記オゾン供給流路との間に配される混合供給流路と、前記収容室と前記排出流路との間に配される混合排出流路と、を備え、
前記収容室の径は、前記混合供給流路及び前記混合排出流路の径よりも大きいことを特徴とするミキシング装置が提供される。
請求項の発明によれば、前記ケーシングの内部に、パッキン材を有し、
前記混合流路は、前記パッキン材に形成された流路によって構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のミキシング装置が提供される。
請求項の発明によれば、請求項1〜のいずれか一項に記載のミキシング装置が、前記配管の複数個所において設置されており、
各ミキシング装置が、前記配管に対して直列となるように設置されていることを特徴とするミキシング装置の設置構造が提供される。

Claims (5)

  1. 配管の中途部に設置されて、当該配管内を流れる原料水に対して、オゾンガスまたはオゾン水を供給してミキシングするミキシング装置であって、
    前記配管の中途部に設置されるケーシングを備え、
    前記ケーシングには、
    当該ケーシングの厚さ方向に貫通し、前記配管の中途部において、前記配管の一方の基端部に連結され、当該配管内の原料水が供給される原料水供給流路と、
    前記ケーシングの厚さ方向に貫通し、前記原料水供給流路に対向して設けられ、オゾンガスまたはオゾン水を供給するオゾン供給流路と、
    前記原料水供給流路及び前記オゾン供給流路に連通して設けられ、前記原料水供給流路に供給された原料水と、前記オゾン供給流路に供給されたオゾンガスまたはオゾン水とをミキシングして流す混合流路と、
    前記ケーシングの厚さ方向に貫通し、前記配管の中途部において、前記配管の他方の基端部に連結されるとともに前記混合流路の下流側端部に連通して設けられ、前記混合流路でミキシングにより得られたオゾン水を、再び前記配管内に排出する排出流路と、が形成されており、
    前記混合流路内に通水可能なグレーチング材が収容され、
    前記混合流路は、前記ケーシングの厚さ方向に直交する平面方向に延在していることを特徴とするミキシング装置。
  2. 前記ケーシングの内部に、パッキン材を有し、
    前記混合流路は、前記パッキン材に形成された流路によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のミキシング装置。
  3. 前記オゾン供給流路は、前記ケーシングに複数形成されており、
    複数のオゾン供給流路のうち少なくとも1つが、前記原料水供給流路に対向して前記ケーシングに形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のミキシング装置。
  4. 前記混合流路は、前記グレーチング材が収容される収容室と、前記収容室と前記原料水供給流路及び前記オゾン供給流路との間に配される混合供給流路と、前記収容室と前記排出流路との間に配される混合排出流路と、を備え、
    前記収容室の径は、前記混合供給流路及び前記混合排出流路の径よりも大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のミキシング装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のミキシング装置が、前記配管の複数個所において設置されており、
    各ミキシング装置が、前記配管に対して直列となるように設置されていることを特徴とするミキシング装置の設置構造。
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