JP6913446B2 - 電極保持具、複極式電解槽および電解水生成装置 - Google Patents

電極保持具、複極式電解槽および電解水生成装置 Download PDF

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本発明は、電解質水溶液を電気分解することで電解生成物を生成する複極式電解槽用の電極保持具、そのような電極保持具を備えて構成された複極式電解槽、およびそのような複極式電解槽を備えて構成された電解水生成装置に関するものである。
例えば、下記の特許文献には、電解質水溶液を電気分解して電解生成物質を生成する複極式電解槽(以下、単に「電解槽」ともいう)の発明が開示されている。この電解槽では、複数の電極板がスペーサを挟んで対向配置された状態でケーシング内(円筒状の胴体内)に収容されている。また、この電解槽では、各電極板のうちの両端に配置された電極板における中央部に金属製の電極棒がそれぞれ接続されている。この場合、上記のスペーサは、ケーシング内において各電極板を互いに非接触の状態で等間隔に配置するための部材であって、ケーシングにおける胴体の内側形状に合わせて円板状に形成されると共に、電極板の外側形状に合わせて矩形状の中空孔が形成されている。
この電解槽では、スペーサにおける中空孔の口縁部に形成された段部に電極板を嵌め込むようにしてスペーサおよび電極板を交互に配置することにより、隣接する一対のスペーサによって電極板が保持されると共に、隣接する一対の電極板の間に位置しているスペーサによって両電極板の間に隙間が形成される構成が採用されている。これにより、この電解槽では、電極棒を介して両端部の電極板に直流電圧を印加しつつ、ケーシング内に電解質水溶液を導入して上記の両電極板の間の隙間(スペーサにおける中空孔内)に進入させることにより、電解質水溶液が電気分解されて電解生成物が生成される。
特開2010−59487号公報(第5−9頁、第1−6図)
ところが、上記特許文献に開示されている電解槽には、以下の問題点が存在する。すなわち、上記の電解槽では、各電極板の外側形状に合わせた矩形状の中空孔が形成されているスペーサを隣り合う一対の電極板の間に配置することにより、各電極板を互いに非接触の状態で等間隔に配置して、電解質水溶液の進入が可能な隙間を両電極板の間に形成する構成が採用されている。この場合、複極式の電解槽では、各電極板の間の隙間に進入した電解質水溶液を好適に電気分解可能とするために、隣接する電極板同士を十分に接近させて配置する必要がある。したがって、上記特許文献に開示の電解槽においても、隣接する電極板の間の距離が非常に短くなっている(両電極板の間の隙間が非常に狭くなっている)。
このため、上記特許文献に開示の電解槽では、隣り合う両電極板の間の隙間において電気分解によって電解質水溶液内に発生する微小気泡(電解生成物)が合体して大きな気泡になったときに、この気泡が両電極板に接した状態になり易くなっている。この場合、電解生成物の気泡が隣接する両電極板に接した状態では、気泡の部位において電極板が電解質水溶液に接していない状態となり、これに起因して、電解質水溶液の電気分解効率が低下することとなる。
このため、両電極板の間に大きな気泡が生じた状態では、単位時間当りにおける電解生成物の生成量が減少する。また、単位時間当りにおける電解生成物の生成量(電解槽内における気体の発生量)が減少したときには、電気分解処理時における電解槽内の圧力上昇率も低下する結果、電解槽からの電解生成物の排出効率も低下する。さらに、電解生成物の排出効率が低下した状態では、両電極板の間の隙間に発生した気泡(電解生成物)が電解槽から排出されずに両電極板の間に存在した状態が維持される結果、その気泡が一層大きな気泡に成長して電気分解効率が一層低下することとなる。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、十分な量の電解生成物を確実に生成し、かつ生成した電解生成物を好適に排出可能な複極式電解槽を製造し得る電極保持具、およびそのような電極保持具を備えて構成された複極式電解槽、並びにそのような複極式電解槽を備えて構成された電解水生成装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1記載の電極保持具は、処理槽内に立設された複数の板状電極を備えて当該処理槽内に導入される電解質水溶液を電気分解することで電解生成物を生成する複極式電解槽において隣り合う一対の当該板状電極の間に配設されて当該両板状電極を当該処理槽内において相互に離間させた状態で保持する電極保持具であって、前記両板状電極の外縁部にそれぞれ接して当該両板状電極を保持する枠状保持部を備えると共に、保持状態の前記両板状電極の間における前記枠状保持部の内側空間を当該両板状電極の幅方向で隣り合う複数の単位空間に仕切る仕切部が当該両板状電極の上下方向に沿って当該内側空間に配設されている。
また、請求項2記載の電極保持具は、請求項1記載の電極保持具において、前記仕切部は、前記保持状態の両板状電極の間における中間部位から当該両板状電極に近付くほど徐々に幅狭となるように形成されて当該両板状電極の上下方向に沿った線的領域にそれぞれ接するように前記内側空間内に配設されている。
また、請求項3記載の複極式電解槽は、請求項1または2記載の電極保持具を備えると共に、当該電極保持具によって前記各板状電極が前記処理槽内に保持されている。
また、請求項4記載の電解水生成装置は、請求項3記載の複極式電解槽と、前記複極式電解槽に接続されると共に当該複極式電解槽において生成された前記電解生成物および源水を混合させて電解水を生成する混合器とを備えている。
請求項1記載の電極保持具では、隣り合う一対の板状電極の外縁部にそれぞれ接して両板状電極を保持する枠状保持部を備えると共に、保持状態の両板状電極の間における枠状保持部の内側空間を両板状電極の幅方向で隣り合う複数の単位空間に仕切る仕切部が両板状電極の上下方向に沿って内側空間に配設されている。また、請求項3記載の複極式電解槽では、上記の電極保持具によって各板状電極が処理槽内に保持されている。さらに、請求項4記載の電解水生成装置では、上記の複極式電解槽と、複極式電解槽に接続されると共に複極式電解槽において生成された電解生成物および源水を混合させて電解水を生成する混合器とを備えている。
したがって、請求項1記載の電極保持具、請求項3記載の複極式電解槽、および請求項4記載の電解水生成装置によれば、処理槽内において隣り合う板状電極の間において電気分解によって発生する気体成分の気泡が合体して過剰に大きく成長する事態を好適に回避できる結果、板状電極の十分に広い領域に電解質水溶液が接した状態を維持して電気分解効率を十分に高いレベルに維持することができるため、十分な量の電解生成物を確実に生成し、かつ生成した電解生成物を好適に排出可能な複極式電解槽、およびそのような複極式電解槽を備えた電解水生成装置を提供することができる。
また、請求項2記載の電極保持具、そのような電極保持具を備えた複極式電極、およびそのような複極式電極を備えた電解水生成装置によれば、保持状態の両板状電極の間における中間部位から両板状電極に近付くほど徐々に幅狭となるように形成した仕切部を両板状電極の上下方向に沿った線的領域にそれぞれ接するように内側空間に配設したことにより、電解質水溶液が板状電極に接することができる面積(有効電極面積)が、仕切部が板状電極に接することで大きく減少する事態を好適に回避できる結果、電気分解効率の低下を招くことなく、電解生成物における気体成分の気泡が過剰に大きく成長する事態を回避することができる。
上水道、被電解水タンク2および電解水タンク3を接続した状態の電解水生成装置1の構成図である。 電解槽10の外観斜視図である。 電解槽10の分解斜視図である。 接続用導体24の部位において垂直方向に切断した電解槽10の断面図である。 接続用導体24の部位において水平方向に切断した電解槽10の断面図である。 電極保持具25の外観斜視図である。 電極保持具25の他の外観斜視図である。
以下、本発明に係る電極保持具、複極式電解槽および電解水生成装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示す電解水生成装置1は、「電解水生成装置」に相当し、一例として、被電解水タンク2から供給される「電解質水溶液(被電解水)」を電気分解して「電解生成物」を生成し、生成した「電解生成物」を「源水」と混合させることで「電解水」を生成して電解水タンク3に貯留することができるように構成されている。なお、本例の電解水生成装置1では、一例として、「電解質水溶液(被電解水)」としての水、食塩水および希塩酸などを電気分解して生成した「電解生成物」を「源水」としての水道水と混合させることで「電解水」としての次亜塩素酸水を生成することができるように構成されている。
この電解水生成装置1は、電解槽10、定量ポンプ11、逆止弁12、電源部13、電磁弁14、流量センサ15およびコントローラ16を備えている。電解槽10は、電解槽本体10a(「複極式電解槽」の一例)と、電解槽本体10aにおいて生成された「電解生成物」を水道水に混合させて次亜塩素酸水を生成する混合部10b(「混合器」の一例)とが一体的に形成されている。具体的には、図2,3に示すように、電解槽10は、容器体21および蓋体22と、複数の電極板23と、一対の接続用導体24と、複数の電極保持具25とを備えて構成されている。
なお、この種の装置による希塩酸の電気分解に際しては、塩素、水素および酸素等の「気体成分」と、水(希塩酸の生成に際して塩化水素の希釈に用いられた水:電気分解せずに残留した塩化水素を含む極く低濃度の希塩酸)等の「液体成分」との「混合流体」が「電解生成物」として生成される。また、上記の「気体成分」を構成する塩素の一部は、上記の「液体成分」としての水と反応し、これにより、電解槽内において次亜塩素酸水が生成される。
しかしながら、電気分解によって生成される「電解生成物」、すなわち、電解槽から排出される「混合流体」については、「電解質水溶液(被電解液)」として用いる希塩酸の濃度や、電解処理条件(単位時間あたりに電解槽に供給する希塩酸の供給量、および電解槽内の電極に印加する直流電圧の電圧値等)によって、「液体成分」としての次亜塩素酸水の濃度(電気分解によって発生した塩素のうちのどの程度の量が電解槽内において水と反応するか)や、「気体成分」に占める塩素等の割合などが相違する。したがって、本例では、電解水生成装置1の構成についての理解を容易とするために、上記の「混合流体」からなる「電解生成物」に含まれる塩素、水素および酸素を区別せずに「気体成分」と称し、「電解生成物」に含まれる次亜塩素酸水を「液体成分」と称して以下に説明する。
容器体21は、処理槽側容器体21a、混合部側容器体21bおよび仕切部21c(図4参照)が樹脂材料(一例として、塩化ビニル)によって一体形成されている。処理槽側容器体21aは、一面が開口された箱状の容器体であって、蓋体22と相俟って電解槽本体10aの「処理槽」を構成し、電極板23や電極保持具25などを収容可能な電解処理空間S1(図4,5参照)を形成する。この処理槽側容器体21aには、後述するように電解処理空間S1内において生成される「電解生成物」を混合部10b(混合部側容器体21b内)に供給する複数の供給用孔31(図4参照)と、電解処理空間S1内に収容された電極板23に接続されている接続用導体24を挿通可能な挿通用孔32(図4,5参照)とが形成されている。
混合部側容器体21bは、図2,3に示すように、円筒状に形成されて混合部10bの混合処理空間S4(図4参照)を形成する。この混合部側容器体21bには、一端部側の導入口35を上水道に接続するためのフランジ35aと、他端部側の排出口36を電解水タンク3に接続するためのフランジ36aとがそれぞれ形成されている。仕切部21cは、図4に示すように、混合部側容器体21bの混合処理空間S4を、導入口35から水道水が導入される上流側空間S4aと、各供給用孔31から「電解生成物」が導入される下流側空間S4bとに仕切るように混合部側容器体21bと一体形成されると共に、上流側空間S4aから下流側空間S4bへの水道水の通過を許容する図示しない連通孔が設けられている。
蓋体22は、容器体21における処理槽側容器体21aの開口部を閉塞して処理槽側容器体21aと相俟って電解処理空間S1を形成する部材であって、図2〜5に示すように、電解水タンク3から供給される希塩酸を電解処理空間S1内に導入する導入用孔33と、電解処理空間S1内に収容された電極板23に接続されている接続用導体24を挿通可能な挿通用孔34とが形成されている。この場合、本例の電解槽10(電解槽本体10a)では、電極板23や接続用導体24を収容した処理槽側容器体21aに対して蓋体22を装着した状態において処理槽側容器体21aと蓋体22との接触部位を超音波溶着することによって両者が一体化されている。
電極板23は、「板状電極」の一例であって、図3に示すように、塩酸等に対する耐食性が高い金属材料(一例として、白金やルテニウム等の貴金属酸化物でコーティングされたチタン板)によって平面視矩形状に形成されている。なお、図3においては、電解槽10の構成要素の形状等に関する理解を容易とするために、電解槽10が備えている7枚の電極板23のうちの3枚だけを図示している。この場合、本例の電解槽10(電解槽本体10a)では、図4,5に示すように、各電極板23が電解処理空間S1内に立設された状態で収容されている。
接続用導体24は、電解処理空間S1内に収容された7枚の電極板23のうちの両端部側に配置された2枚の電極板23を電源部13に接続するための導体であって、図3に示すように、一例として、チタン等の金属材料によって円柱状に形成されると共に、電極板23の中央部に立設された状態で電極板23に溶接されている。
電極保持具25は、「電極保持具」の一例であって、図4,5に示すように、隣り合う一対の電極板23,23の間に配設されて両電極板23,23を電解処理空間S1内において相互に離間させた状態で保持可能に構成されている。具体的には、図6,7に示すように、電極保持具25は、「枠状保持部」の一例である枠状保持部41と、「仕切部」の一例である9本の仕切部42とが樹脂材料(一例として、塩化ビニル)によって一体形成されている。
この場合、本例の電極保持具25では、図3〜7に示すように、枠状保持部41が容器体21における処理槽側容器体21aおよび電極板23の形状に合わせて四角枠状に形成されている。なお、図3においては、電解槽10の構成要素の形状等に関する理解を容易とするために、電解槽10が備えている6枚の電極保持具25のうちの2枚だけを図示している。また、本例の電極保持具25では、図4,5に示すように各電極板23と共に電極保持具25が電解処理空間S1内に収容された状態において、隣り合う両電極板23,23の外縁部に枠状保持部41が接して両電極板23,23を保持する構成が採用されている。
この場合、図6,7に示すように、枠状保持部41には、電極板23の外側形状よりもやや小さい矩形状の開口部41aが設けられており、この開口部41aの内側空間S2に等間隔で配置された各仕切部42によって内側空間S2が保持対象の電極板23の幅方向で隣り合う複数の単位空間S3に仕切られている。また、本例の電極保持具25では、図5に示すように、各仕切部42が、断面菱形状(「保持状態の両板状電極の間における中間部位から両板状電極に近付くほど徐々に幅狭となる」との形状の一例)で、かつ保持対象の電極板23における上下方向に沿って長い角柱状に形成されており、これにより、電極板23の上下方向に沿って長い線的領域に各仕切部42(具体的には、各仕切部42における断面菱形状の2つの先端部)が接するように形成されている。
さらに、本例の電極保持具25では、図6,7に示すように、導入用孔33から電解処理空間S1内に導入される希塩酸を蓋体22の近傍から処理槽側容器体21aにおける蓋体22との対向面側に流動可能とする複数の凹部45と、各凹部45を介して流動している希塩酸を内側空間S2(各単位空間S3)内に流動可能とする複数の凹部46とが枠状保持部41における下側の梁部にそれぞれ形成されている。また、本例の電極保持具25では、各単位空間S3内において発生した「電解生成物」の進入が可能な複数の凹部47と、各凹部47内に進入した「電解生成物」を各供給用孔31に案内する複数の孔48とが枠状保持部41における上側の梁部にそれぞれ形成されている。
なお、枠状保持部41の内側空間S2が9本の仕切部42によって10個の単位空間S3に仕切られている本例の電極保持具25では、上記の凹部45〜47および孔48が各単位空間S3に対応してそれぞれ10個ずつ設けられている。また、容器体21には、各孔48の位置に対応して前述した供給用孔31が10箇所設けられている。
この場合、本例の電解槽10(電解槽本体10a)では、図4,5に示すように、7枚の電極板23のうちの両端部側の2枚(接続用導体24がそれぞれ接続されている電極板23)の一方が、6枚の電極保持具25のうちの1枚と蓋体22との間に挟み込まれるようにして電解処理空間S1内に保持され、2枚の電極板23のうちの他方が、6枚の電極保持具25のうちの他の1枚と処理槽側容器体21aにおける供給用孔31の形成面との間に挟み込まれるようにして電解処理空間S1内に保持されている。
また、本例の電解槽10(電解槽本体10a)では、各電極保持具25の枠状保持部41が互いに接した状態で電解処理空間S1内に収容されると共に、隣り合う2つの電極保持具25,25における枠状保持部41,41の間に外縁部が挟み込まれるようにして7枚の電極板23のうちの上記の2枚を除く5枚がそれぞれ電解処理空間S1内に保持されている。
一方、定量ポンプ11は、一例としてチューブポンプで構成され、コントローラ16の制御に従って被電解水タンク2から電解槽10(電解槽本体10a)に希塩酸を供給する。逆止弁12は、図1に示すように、定量ポンプ11と電解槽10(電解槽本体10aの導入用孔33)とを接続する接続用配管に配設されて定量ポンプ11(被電解水タンク2)から電解槽10に向かう向きでの希塩酸の通過を許容すると共に、電解槽10から定量ポンプ11に向かう向きでの希塩酸の通過を規制する。電源部13は、コントローラ16の制御に従い、両接続用導体24を介して電極板23,23の間に電解処理用の直流電圧を印加する。
電磁弁14は、上水道と電解槽10(混合部10bの導入口35)との間に配設され、コントローラ16の制御に従い、上水道から電解槽10への水道水の供給を許容/規制する。流量センサ15は、電磁弁14(上水道)と電解槽10との間に配設されて、電磁弁14を通過して電解槽10(混合部10b)に供給される水道水の流量を検出してセンサ信号を出力する。
コントローラ16は、電解水生成装置1を総括的に制御する。具体的には、コントローラ16は、定量ポンプ11を制御して被電解水タンク2から電解槽10(電解槽本体10a)に希塩酸を供給させ、かつ電源部13を制御して電解槽10(電解槽本体10aの各電極板23)に直流電圧を印加させると共に、流量センサ15からのセンサ信号に応じて電磁弁14を制御して規定量の水道水を電解槽10(混合部10b)に供給させる。
この電解水生成装置1では、図示しない操作部が操作されて次亜塩素酸水の生成開始を指示されたときに、コントローラ16が、定量ポンプ11を制御して被電解水タンク2から電解槽10(電解槽本体10a)に希塩酸を供給させると共に、電源部13を制御して電極板23,23間への直流電圧の印加を開始させる。この際に、定量ポンプ11によって供給された希塩酸は、導入用孔33から電解槽10(電解槽本体10a)の電解処理空間S1内に導入されて各電極保持具25に設けられた各凹部45を通過して電解処理空間S1における底部の全域に流動させられる。
また、定量ポンプ11によってさらに希塩酸が供給されたときには、各凹部45内の希塩酸が各凹部46を介して各単位空間S3内に流動し、電極保持具25を挟んで対向させられている各電極板23に希塩酸が接した状態となる。これにより、電極板23に接した希塩酸が電気分解されて「気体成分」および「液体成分」の「混合流体」からなる「電解生成物」が生成される。
この場合、本例の構成とは相違するが、枠状保持部41の内側空間S2内に仕切部42が存在しない電極保持具(以下、「電極保持具25x」ともいう)によって各電極板23を保持して電解処理空間S1内に配設した構成、すなわち、前述した特許文献に開示の複極式電解槽と同様にして隣り合う電極板23,23の間に電極板23の幅方向に沿って広い隙間が形成されている「複極式電解槽」では、希塩酸の電気分解によって発生する気泡(気体成分)が合体することにより、電極板23の幅方向に沿って広い非常に大きな気泡が内側空間S2内に形成されるおそれがある。そのような大きな気泡が内側空間S2内に発生した状態では、前述したように、内側空間S2内において希塩酸が電極板23に接していない面積が大きくなることに起因して、希塩酸の電気分解効率が低下する。
このため、電極保持具25xによって電極板23を保持する構成の「複極式電解槽」では、単位時間当りにおける「気体成分」の生成量が減少するだけでなく、生成量の減少に伴って電解槽内の圧力上昇率も低下する結果、「複極式電解槽」からの「電解生成物」の排出効率(「混合器」への供給効率)も低下する。また、「電解生成物」の排出効率が低下した状態では、両電極板23,23の間の気泡が一層大きく成長するおそれがあり、電気分解効率および排出効率が一層低下することとなる。
これに対して、枠状保持部41の内側空間S2内に配設した仕切部42によって内側空間S2が複数の単位空間S3に仕切られている電極保持具25を備えた本例の電解槽10(電解槽本体10a)では、希塩酸の電気分解によって内側空間S2内に発生する気泡(気体成分)が両電極板23,23の間において合体したとしても、各仕切部42によって仕切られた単位空間S3の幅を超える大きな気泡に成長する事態が回避される。したがって、内側空間S2内(各単位空間S3内)において希塩酸が電極板23に接していない面積が過剰に大きくなる事態が回避される結果、希塩酸の電気分解効率が好適な状態に維持される。
このため、本例の電解槽10(電解槽本体10a)では、単位時間当りに十分な量の「電解生成物(混合流体)」を生成することができ、これにより、電解槽本体10a内(各単位空間S3内)の圧力を好適に上昇させることができる結果、電解槽本体10aからの「電解生成物」の排出効率も好適な状態に維持される。
また、本例の電解槽10(電解槽本体10a)の電極保持具25では、前述したように、各仕切部42が断面菱形状に形成され、これにより、電極板23の上下方向に沿って長い線的な領域に各仕切部42が接するように形成されている。したがって、電極板23において仕切部42に接している面積、すなわち、電極板23において仕切部42の存在に起因して希塩酸に接することができない面積が非常に小さいため、仕切部42の存在によって希塩酸の電気分解効率が低下する事態も回避されている。
一方、各単位空間S3内において発生した「気体成分」は、気体の発生に伴う単位空間S3内の圧力の上昇、および定量ポンプ11によって希塩酸が順次供給されることで生じる電解処理空間S1内(各単位空間S3内)の圧力の上昇により、電極保持具25における各凹部47を介して各孔48内に進入し、各供給用孔31を介して混合部10bにおける混合処理空間S4(下流側空間S4b)に供給される。
また、コントローラ16は、定量ポンプ11による電解槽10(電解槽本体10a)への希塩酸の供給、および電源部13による電極板23,23間への直流電圧の印加についての上記の制御と並行して、流量センサ15からのセンサ信号を監視しつつ、電磁弁14を制御して電解槽10(混合部10b)への水道水の供給を開始させる。これにより、導入口35から混合部10bの混合処理空間S4(上流側空間S4a)内に規定量の水道水が供給される。
この際には、前述したように仕切部21cに形成されている連通孔を介して混合部10bの上流側空間S4aから下流側空間S4bに水道水が流入し、この水道水が、電解槽本体10aから各供給用孔31を介して下流側空間S4bに供給されている「電解生成物」と混合されることにより、次亜塩素酸水が生成される。
具体的には、「液体成分」としての極く低濃度の次亜塩素酸水と「気体成分」として十分な量の塩素とを含む「電解生成物(混合流体)」が電解槽本体10aから供給されたときには、「気体成分」としての塩素が混合部10bにおいて水道水と混合されることで所望の濃度の次亜塩素酸水が生成され、「液体成分」として高濃度の次亜塩素酸水を含む「電解生成物(混合流体)」が電解槽本体10aから供給されたときには、この次亜塩素酸水が混合部10bにおいて水道水と混合されて希釈されることで所望の濃度の次亜塩素酸水が生成される。この後、混合部10bにおいて生成された次亜塩素酸水は、排出口36から排出されて電解水タンク3に貯留される。
このように、この電極保持具25では、隣り合う一対の電極板23,23の外縁部にそれぞれ接して両電極板23,23を保持する枠状保持部41を備えると共に、保持状態の両電極板23,23の間における枠状保持部41の内側空間S2を両電極板23,23の幅方向で隣り合う複数の単位空間S3に仕切る仕切部42が両電極板23,23の上下方向に沿って内側空間S2に配設されている。また、この電解槽本体10a(電解槽10)では、上記の電極保持具25によって各電極板23が電解処理空間S1内に保持されている。さらに、この電解水生成装置1では、上記の電解槽本体10aと、電解槽本体10aに接続されると共に電解槽本体10aにおいて生成された「電解生成物(混合流体)」および「源水(本例では、水道水)」を混合させて「電解水(本例では、次亜塩素酸水)」を生成する混合部10bとを備えている。
したがって、この電極保持具25、電解槽本体10aおよび電解水生成装置1によれば、電解処理空間S1内において隣り合う電極板23,23の間において電気分解によって発生する「気体成分」の気泡が合体して過剰に大きく成長する事態を好適に回避できる結果、電極板23の十分に広い領域に希塩酸が接した状態を維持して電気分解効率を十分に高いレベルに維持することができるため、電解槽本体10aにおいて十分な量の「電解生成物(混合流体)」を確実に生成し、かつ生成した「電解生成物」を好適に排出可能な電解槽本体10a、およびそのような電解槽本体10aを備えた電解水生成装置1を提供することができる。
また、この電極保持具25、電解槽本体10aおよび電解水生成装置1によれば、保持状態の両電極板23,23の間における中間部位から両電極板23,23に近付くほど徐々に幅狭となるように形成した(本例では、断面菱形に形成した)仕切部42を両電極板23,23の上下方向に沿った線的領域にそれぞれ接するように内側空間S2に配設したことにより、希塩酸が電極板23に接することができる面積(有効電極面積)が、仕切部42が電極板23に接することで大きく減少する事態を好適に回避できる結果、電気分解効率の低下を招くことなく、「気体成分」の気泡が過剰に大きく成長する事態を回避することができる。
なお、「電極保持具」、「複極式電解槽」および「電解水生成装置」の構成は、上記の電極保持具25、電解槽10(電解槽本体10a)および電解水生成装置1の構成の例に限定されない。例えば、枠状保持部41の内側空間S2を9本の仕切部42によって10個の単位空間S3に仕切る構成の電極保持具25を例に挙げて説明したが、「電極保持具」に配設する「仕切部」の本数、すなわち、「枠状保持部の内側空間」を「単位空間」に分割する分割数は、電極保持具25の構成の例に限定されず、2以上の任意の複数に規定することができる。この場合、例えば、上記の内側空間S2内に「仕切部」を1本だけ配設して内側空間S2を電極板23の幅方向で隣り合う2つの「単位空間」に分割した構成であっても、内側空間S2内に発生する基本が「単位空間」の幅を超える大きな気泡に成長する事態を好適に回避できる結果、「仕切部」が存在しない構成とは異なり、電気分解効率の低下を好適に回避することができる。
また、仕切部42を断面菱形状に形成することで仕切部42が電極板23の上下方向に長い線的な領域に接する構成の電極保持具25を例に挙げて説明したが、「仕切部」の構成はこれに限定されず、断面円形状や断面楕円形状などの各種の形状となるように「仕切部」を形成することができる。さらに、電解処理空間S1内に収容する「板状電極(電極板23)」および「電極保持具(電極保持具25)」の枚数は、上記の電解槽本体10aの例に限定されず、「複極式電解槽」に求められる電気分解能力に応じて、任意の複数枚の「板状電極」と、それらを保持するのに必要な任意の枚数の「電極保持具」を収容することができる。加えて、「複極式電解槽」に相当する電解槽本体10aと「混合器」に相当する混合部10bとを一体的に形成した構成を例に挙げて説明したが、「複極式電解槽」および「混合器」を別体に形成することもできる。
1 電解水生成装置
10 電解槽
10a 電解槽本体
10b 混合部
21 容器体
21a 処理槽側容器体
21b 混合部側容器体
22 蓋体
23 電極板
24 接続用導体
25 電極保持具
31 供給用孔
32,34 挿通用孔
33 導入用孔
35 導入口
36 排出口
41 枠状保持部
41a 開口部
42 仕切部
45〜47 凹部
48 孔
S1 電解処理空間
S2 内側空間
S3 単位空間
S4 混合処理空間

Claims (3)

  1. 処理槽内に立設された複数の板状電極を備えて当該処理槽内に導入される電解質水溶液を電気分解することで電解生成物を生成する複極式電解槽において隣り合う一対の当該板状電極の間に配設されて当該両板状電極を当該処理槽内において相互に離間させた状態で保持する電極保持具であって、
    前記両板状電極の外縁部にそれぞれ接して当該両板状電極を保持する枠状保持部を備えると共に、保持状態の前記両板状電極の間における前記枠状保持部の内側空間を当該両板状電極の幅方向で隣り合う複数の単位空間に仕切る仕切部が当該両板状電極の上下方向に沿って当該内側空間に配設され、
    前記仕切部は、前記保持状態の両板状電極の間における中間部位から当該両板状電極に近付くほど徐々に幅狭となるように形成されて当該両板状電極の上下方向に沿った線的領域にそれぞれ接するように前記内側空間内に配設されている電極保持具。
  2. 請求項1記載の電極保持具を備えると共に、当該電極保持具によって前記各板状電極が前記処理槽内に保持されている複極式電解槽。
  3. 請求項2記載の複極式電解槽と、前記複極式電解槽に接続されると共に当該複極式電解槽において生成された前記電解生成物および源水を混合させて電解水を生成する混合器とを備えている電解水生成装置。
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