JP2014117257A - ハードバター - Google Patents
ハードバター Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014117257A JP2014117257A JP2012277001A JP2012277001A JP2014117257A JP 2014117257 A JP2014117257 A JP 2014117257A JP 2012277001 A JP2012277001 A JP 2012277001A JP 2012277001 A JP2012277001 A JP 2012277001A JP 2014117257 A JP2014117257 A JP 2014117257A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- oil
- chocolate
- hard butter
- fat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Confectionery (AREA)
- Edible Oils And Fats (AREA)
Abstract
【解決手段】(a)〜(c)の条件を満たすパーム分別油を、50〜100質量%含有するハードバターを使用することにより解決した。
(a) トリ飽和トリグリセリド(SSS)が0.1〜1質量% (b) オレオイルジパルミチン(P2O)の含有量が30〜65質量% (c) 1(3)−オレオイルジパルミチン(PPO)の質量%/2−オレオイルジパルミチン(POP)の質量%が0.4以下
【選択図】なし
Description
一方、本出願人らはすでに、リノレイルジパルミチンの含有量が2〜8重量%であり、オレオイルジパルミチン(P2O)の含有量が70重量%以上であるパーム分別油を含有するハードバター(特許文献5)、及び2−オレオジ飽和トリグリセリド、2−オレオパルミトアラキジン、三飽和トリグリセリド、ジヒドロキシ脂肪酸含有トリグリセリドの含有量を規定した油脂組成物(特許文献6)について報告している。しかし、これらの方法では噛み出しの軟らかさと口どけを両立することが困難であった。
本発明のハードバターは、下記(a)〜(c)の条件を満たすパーム分別油を、50〜100質量%、好ましくは70〜99質量%、最も好ましくは75〜98質量%含有するものである。(但し、下記において、Sは炭素数16〜22の飽和脂肪酸、Pはパルミチン酸、Oはオレイン酸を表す。)
(a) トリ飽和トリグリセリド(SSS)の含有量が0.1〜1質量%[パーム分別油基準]
(b) オレオイルジパルミチン(P2O)の含有量が30〜65質量%[パーム分別油基準]
(c) 1(3)−オレオイルジパルミチン(PPO)の質量%/2−オレオイルジパルミチン(POP)の質量%が0.4以下
本発明で使用するパーム分別油は、トリ飽和トリグリセリド(以下、SSSと呼ぶこともある)の含有量が0.1〜1質量%、好ましくは0.12〜0.7質量%、より好ましくは0.14〜0.6質量%、最も好ましくは0.15〜0.5質量%である。(但し、Sは炭素数16〜22の飽和脂肪酸を表す。)SSSの含有量が0.1質量%よりも少ないと、ハードバターを後述するソフトチョコレートに使用した場合において、経日的に噛み出しが硬く口どけが悪いものとなってしまい、またブルームも発生しやすくなる。また、SSSの含有量が1質量%よりも多いとソフトチョコレートとしての噛み出しが硬く、口どけの悪いものとなってしまう。
本発明のパーム分別油は、オレオイルジパルミチン(以下、P2Oと呼ぶこともある)の含有量が30〜65質量%、好ましくは35〜60質量%、最も好ましくは40〜55質量%である。(但し、Pはパルミチン酸、Oはオレイン酸を表す。)ここで、オレオイルジパルミチン(P2O)は、1,2位にパルミチン酸、3位にオレイン酸が結合した1(3)−オレオイルジパルミチン(以下、PPOとよぶこともある)と、1,3位にパルミチン酸、2位にオレイン酸が結合した2−オレオイルジパルミチン(以下、POPとよぶこともある)の合計を示すものである。P2Oの含有量が30質量%よりも少ないと、良好な口どけが得られない。また、P2Oの含有量が65質量%よりも多いと、噛み出しが硬いものとなってしまう。
上記パーム分別油は1(3)−オレオイルジパルミチン(PPO)の質量%/2−オレオイルジパルミチン(POP)の質量%が0.4以下である必要があり、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.25以下である。PPO/POPが0.4よりも大きいとチョコレートに使用したときに良好な口どけが得られなくなってしまう。
また、上記油脂配合物中の脂肪酸組成において、炭素数20以上の飽和脂肪酸含量を、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下とする。
そのため、上記パーム極度硬化油脂以外の油脂として、パーム油、パーム分別油等の、炭素数16の飽和脂肪酸(パルミチン酸)を多く含み、且つ、炭素数16の飽和脂肪酸含量より炭素数18の飽和脂肪酸(ステアリン酸)含量が少ない油脂を使用することが好ましい。
即ち、上記油脂配合物では、パーム極度硬化油脂以外の油脂として、パーム油、及び/又は、パーム分別油を使用することが好ましい。
また、上記加工油脂は、構成脂肪酸組成において、炭素数20以上の飽和脂肪酸含量が好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下であることが好ましい。
上記HLBが5以下であるショ糖脂肪酸エステルのより好ましい含量は0.3〜4質量%、最も好ましくは0.5〜3質量%である。0.1質量%よりも少ないと、十分な効果が発揮できず、また5質量%よりも多いと異味が生じ風味が悪いものとなりやすいため好ましくない。
本発明のチョコレートは、全国チョコレート業公正取引協議会で規定されたチョコレート、準チョコレートだけでなく、カカオマス、ココアバター、ココア等を利用した生チョコレート、ホワイトチョコレート、カラーチョコレート等の油脂加工食品も含むものであり、カカオマスやココアパウダー、粉乳等の各種粉末食品、油脂類、糖類、乳化剤、香料、色素等の中から選択した原料を任意の割合で混合し、常法により、ロール掛け、コンチング処理して得たものをいう。
本発明では、必要により、上記のココアバター、乳脂、本発明のハードバター以外の食用油脂を用いてもよいが、ココアバター、乳脂、本発明のハードバター由来の油脂以外の食用油脂の含有量は、チョコレートの油分中、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下、最も好ましくは1質量%以下である。
ただし、本発明においてSUSは、炭素数16〜22の飽和脂肪酸残基がグリセリンの1位及び3位に結合し、炭素数16以上の不飽和脂肪酸残基がグリセリンの2位に結合しているトリグリセリドを示すものとする。
[製造例1]
ヨウ素価45のパーム中融点部を60℃で完全に融解させた後、25℃まで冷却し、10時間結晶を析出させた。続いて結晶部分を除去し、パーム分別油Aを得た。(SSS:0.15%、P2O:50%、PPO/POP=0.19)
ヨウ素価45のパーム中融点部を60℃で完全に融解させた後、26℃まで冷却し、10時間結晶を析出させた。続いて結晶部分を除去し、パーム分別油Bを得た。(SSS:0.5%、P2O:48%、PPO/POP=0.17)
ヨウ素価45のパーム中融点部を60℃で完全に融解させた後、27℃まで冷却し、10時間結晶を析出させた。続いて結晶部分を除去し、パーム分別油Cを得た。(SSS:0.7%、P2O:45%、PPO/POP=0.13)
ヨウ素価45のパーム中融点部100質量部に対して50質量部のアセトンを加え、17℃で10時間結晶を析出させた。続いて結晶部分を取り出し、パーム分別油Dを得た。(SSS:1.2%、P2O:70%、PPO/POP=0.17)
ヨウ素価45のパーム中融点部を60℃で完全に融解させた後、23℃まで冷却し、10時間結晶を析出させた。続いて結晶部分を除去し、パーム分別油Eを得た。(SSS:0.1%未満、P2O:50%、PPO/POP=0.19)
<加工油脂aの製造>
パーム油(ヨウ素価48)65質量部とパーム油をヨウ素価1未満となるまで硬化したパーム極度硬化油脂35質量部を70℃にて混合溶解して得た油脂配合物を、Naメチラートを触媒としてランダムエステル交換反応を行い、常法により精製してエステル交換油脂a’を得た。
尚、上記エステル交換に用いる油脂配合物におけるS/Uの質量比は2.1、炭素数18の飽和脂肪酸/炭素数16の飽和脂肪酸(以下、St/Pともいう)の質量比は0.47であり、炭素数14以下の飽和脂肪酸含量は3質量%未満、炭素数20以上の飽和脂肪酸含量は0.5質量%未満であった。
このエステル交換油脂a’からアセトン分別により高融点部と液状部を除去し、得られた中融点部を常法により精製して、加工油脂aとした。
尚、得られた加工油脂aのトリ飽和トリグリセリド含有量は2.7質量%、トリ不飽和トリグリセリドとモノ飽和ジ不飽和トリグリセリドの合計した含有量は6.8質量%、炭素数14以下の飽和脂肪酸含量は3質量%未満、炭素数20以上の飽和脂肪酸含量は0.5質量%未満であった。
油脂配合物におけるパーム油65質量部及びパーム極度硬化油35質量部を、パーム油55質量部とパーム極度硬化油脂45質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、エステル交換油脂b’を得た。
尚、上記エステル交換に用いる油脂配合物におけるS/Uの質量比は2.6であり、St/Pの質量比は0.58であり、炭素数14以下の飽和脂肪酸含量は3質量%未満、炭素数20以上の飽和脂肪酸含量は0.5質量%未満であった。
このエステル交換油脂b’からドライ分別により高融点部を除去し、得られた低融点部を常法により精製して、加工油脂bとした。
尚、得られた加工油脂bのトリ飽和トリグリセリド含有量は9.4質量%、トリ不飽和トリグリセリドとモノ飽和ジ不飽和トリグリセリドの合計した含有量は25.8質量%、炭素数14以下の飽和脂肪酸含量は3質量%未満、炭素数20以上の飽和脂肪酸含量は0.5質量%未満であった。
パーム油(ヨウ素価48)を、パーム油:アセトン=1:2の質量比率で50℃にて混合溶解し、続いて25℃まで冷却した後、結晶部(ステアリン画分)を濾別して液状部を得た。該液状部から常法によりアセトンを除去し、続いて常法により精製してヨウ素価55のパーム軟部油を得た。このパーム軟部油を原料油脂とし、Naメチラートを触媒としてランダムエステル交換反応を行い、常法により精製して加工油脂cとした。
パーム油(ヨウ素価48)60質量部とパーム油をヨウ素価1未満となるまで硬化したパーム極度硬化油脂40質量部を70℃にて混合溶解して得た油脂配合物を、Naメチラートを触媒としてランダムエステル交換反応を行い、常法により精製して加工油脂dとした。
上記パーム分別油A75質量部と加工油脂a25質量部を60℃で溶解・混合し、本発明のハードバターA1とした。
続いて、得られたハードバターA1を19質量部、カカオマス(油分含有量55質量%)8質量部、ココアバター(SSS含量:1質量%)13.6質量部、全脂粉乳(油分含有量25質量%)14質量部、砂糖45.3質量部、香料0.1質量部をホバートミキサーに投入し、ビーターを用いて中速で3分間混合し、さらに、ロール掛け、コンチングして、チョコレート生地を得た。これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して本発明のソフトチョコレートA2を得た。(ソフトチョコレートA2の油分のSFC:20℃で47、25℃で31、30℃で9、ソフトチョコレートA2の油分に占めるSUSの割合:59%)
評価は下記評価基準に従って行い、10人のパネラーの合計点を評価点数とし、結果を下記のようにして[表1]に示した。
41〜50点:◎+、31〜40点:◎、21〜30点:○、11〜20点:△、0〜10点:×
・噛み出し
5点 きわめて良好である。
3点 良好である。
1点 やや不良である。
0点 不良である。
・口どけ
5点 きわめて良好な口どけである。
3点 良好である。
1点 やや不良である。
0点 不良である。
41〜50点:◎+、31〜40点:◎、21〜30点:○、11〜20点:△、0〜10点:×
・噛み出し
5点 きわめて良好である。
3点 良好である。
1点 やや不良である。
0点 不良である。
・口どけ
5点 きわめて良好な口どけである。
3点 良好である。
1点 やや不良である。
0点 不良である。
・ブルームの評価基準
−:ブルームが見られずツヤがある
±:ブルームは見られないがツヤがない
+:一部にブルームが見られる
++:激しいブルームが見られる
上記パーム分別油B80質量部と加工油脂b20質量部を60℃で溶解・混合し、本発明のハードバターB1とした。
続いて、ハードバターA1に代えてハードバターB1を19質量部とした以外、実施例1と同様にして、チョコレート生地を得た。これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して本発明のソフトチョコレートB2を得た。(ソフトチョコレートB2の油分のSFC:20℃で49、25℃で33、30℃で10、ソフトチョコレートB2の油分に占めるSUSの割合:59%)
得られたハードバターB1及びソフトチョコレートB2について、実施例1と同様に評価し、[表1]及び[表2]に示した。
上記パーム分別油A90質量部と加工油脂a10質量部を60℃で溶解・混合し、本発明のハードバターC1とした。
続いて、ハードバターA1に代えてハードバターC1を19質量部とした以外、実施例1と同様にして、チョコレート生地を得た。これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して本発明のソフトチョコレートC2を得た。(ソフトチョコレートC2の油分のSFC:20℃で45、25℃で29、30℃で7、ソフトチョコレートC2の油分に占めるSUSの割合:61%)
得られたハードバターC1及びソフトチョコレートC2について、実施例1と同様に評価し、[表1]及び[表2]に示した。
上記パーム分別油A98質量部とショ糖脂肪酸エステル(HLB1)2質量部を60℃で溶解・混合し、本発明のハードバターD1とした。
続いて、ハードバターA1に代えてハードバターD1を19質量部とした以外、実施例1と同様にして、チョコレート生地を得た。これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して本発明のソフトチョコレートD2を得た。(ソフトチョコレートD2の油分のSFC:20℃で46、25℃で30、30℃で8、ソフトチョコレートD2の油分に占めるSUSの割合:62%)
得られたハードバターD1及びソフトチョコレートD2について、実施例1と同様に評価し、[表1]及び[表2]に示した。
上記パーム分別油A1を98質量部とポリグリセリン脂肪酸エステル2質量部を60℃で溶解・混合し、本発明のハードバターE1とした。
続いて、ハードバターA1に代えてハードバターE1を19質量部とした以外、実施例1と同様にして、チョコレート生地を得た。これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して本発明のソフトチョコレートE2を得た。(ソフトチョコレートE2の油分のSFC:20℃で46、25℃で30、30℃で8、ソフトチョコレートE2の油分に占めるSUSの割合:62%)
得られたハードバターE1及びソフトチョコレートE2について、実施例1と同様に評価し、[表1]及び[表2]に示した。
上記パーム分別油A80質量部、加工油脂a18質量部、ショ糖脂肪酸エステル(HLB1)2質量部を60℃で溶解・混合し、本発明のハードバターF1とした。
続いて、ハードバターA1に代えてハードバターF1を19質量部とした以外、実施例1と同様にして、チョコレート生地を得た。これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して本発明のソフトチョコレートF2を得た。(ソフトチョコレートF2の油分のSFC:20℃で46、25℃で30、30℃で8、ソフトチョコレートF2の油分に占めるSUSの割合:59%)
得られたハードバターF1及びソフトチョコレートF2について、実施例1と同様に評価し、[表1]及び[表2]に示した。
上記パーム分別油A84質量部、加工油脂a15質量部、ショ糖脂肪酸エステル(HLB1)1質量部を60℃で溶解・混合し、本発明のハードバターG1とした。
続いて、ハードバターA1に代えてハードバターG1を19質量部とした以外、実施例1と同様にして、チョコレート生地を得た。これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して本発明のソフトチョコレートG2を得た。(ソフトチョコレートG2の油分のSFC:20℃で45、25℃で29、30℃で7、ソフトチョコレートG2の油分に占めるSUSの割合:60%)
得られたハードバターG1及びソフトチョコレートG2について、実施例1と同様に評価し、[表1]及び[表2]に示した。
上記パーム分別油B80質量部、加工油脂c20質量部を60℃で溶解・混合し、本発明のハードバターH1とした。
続いて、ハードバターA1に代えてハードバターH1を19質量部とした以外、実施例1と同様にして、チョコレート生地を得た。これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して本発明のソフトチョコレートH2を得た。(ソフトチョコレートH2の油分のSFC:20℃で37、25℃で27、30℃で7、ソフトチョコレートH2の油分に占めるSUSの割合:58%)
得られたハードバターH1及びソフトチョコレートH2について、実施例1と同様に評価し、[表1]及び[表2]に示した。
上記パーム分別油B80質量部、加工油脂d20質量部を60℃で溶解・混合し、本発明のハードバターI1とした。
続いて、ハードバターA1に代えてハードバターI1を19質量部とした以外、実施例1と同様にして、チョコレート生地を得た。これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して本発明のソフトチョコレートI2を得た。(ソフトチョコレートI2の油分のSFC:20℃で44、25℃で35、30℃で13、ソフトチョコレートI2の
油分に占めるSUSの割合:58%)
得られたハードバターI1及びソフトチョコレートI2について、実施例1と同様に評
価し、[表1]及び[表2]に示した。
上記パーム分別油C98質量部、ショ糖脂肪酸エステル(HLB1)2質量部を60℃で溶解・混合し、本発明のハードバターJ1とした。
続いて、ハードバターA1に代えてハードバターJ1を19質量部とした以外、実施例1と同様にして、チョコレート生地を得た。これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して本発明のソフトチョコレートJ2を得た。(ソフトチョコレートJ2の油分のSFC:20℃で43、25℃で29、30℃で7、ソフトチョコレートJ2の油分に占めるSUSの割合:62%)
得られたハードバターJ1及びソフトチョコレートJ2について、実施例1と同様に評価し、[表1]及び[表2]に示した。
上記本発明のハードバターA1を27質量部、カカオマス(油分含有量55%)8質量部、ココアバター5.6質量部、全脂粉乳(油分含有量25%)14質量部、砂糖45.3質量部、香料0.1質量部をホバートミキサーに投入し、ビーターを用いて中速で3分間混合し、さらに、ロール掛け、コンチングして、チョコレート生地を得た。
これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して本発明のソフトチョコレートK2を得た。(ソフトチョコレートK2の油分のSFC:20℃で44、25℃で28、30℃で6、ソフトチョコレートK2の油分に占めるSUSの割合:50%)
得られたソフトチョコレートK2について、実施例1と同様に評価し、[表2]に示した。
上記本発明のハードバターA1を27質量部、カカオマス(油分含有量55%)8質量部、ココアバター9質量部、脱脂粉乳(油分含有量1%)10.6質量部、砂糖45.3質量部、香料0.1質量部をホバートミキサーに投入し、ビーターを用いて中速で3分間混合し、さらに、ロール掛け、コンチングして、チョコレート生地を得た。
これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して本発明のソフトチョコレートL2を得た。(ソフトチョコレートL2の油分のSFC:20℃で46、25℃で29、30℃で8、ソフトチョコレートL2の油分に占めるSUSの割合:58%)
得られたソフトチョコレートL2について、実施例1と同様に評価し、[表2]に示した。
上記パーム分別油A1を100質量部を本発明のハードバターM1とした。
続いて、ハードバターA1に代えてハードバターM1を19質量部とした以外、実施例1と同様にして、チョコレート生地を得た。これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して本発明のソフトチョコレートM2を得た。(ソフトチョコレートM2の油分のSFC:20℃で41、25℃で27、30℃で5、ソフトチョコレートM2の油分に占めるSUSの割合:62%)
得られたハードバターM1及びソフトチョコレートM2について、実施例1と同様に評価し、[表1]及び[表2]に示した。
上記パーム分別油D1を100質量部を比較例であるハードバターN1とした。
続いて、ハードバターA1に代えてハードバターN1を19質量部とした以外、実施例1と同様にして、チョコレート生地を得た。これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して比較例であるチョコレートN2を得た。(チョコレートN2の油分のSFC:20℃で71、25℃で59、30℃で20、チョコレートN2の油分に占めるSUSの割合:71%)
得られたハードバターN1及びチョコレートN2について、実施例1と同様に評価し、[表1]及び[表2]に示した。
パーム分別中融点部(SSS:1.6%、P2O:50%、PPO/POP=0.16)100質量部を比較例であるハードバターO1とした。
続いて、ハードバターA1に代えてハードバターO1を19質量部とした以外、実施例1と同様にして、チョコレート生地を得た。これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して比較例であるソフトチョコレートO2を得た。(ソフトチョコレートO2の油分のSFC:20℃で50、25℃で36、30℃で14、ソフトチョコレートO2の油分に占めるSUSの割合:62%)
得られたハードバターO1及びソフトチョコレートO2について、実施例1と同様に評価し、[表1]及び[表2]に示した。
上記パーム分別油E100質量部を比較例であるハードバターP1とした。
続いて、ハードバターA1に代えてハードバターP1を19質量部とした以外、実施例1と同様にして、チョコレート生地を得た。これをテンパリング処理後、型に流し込み、冷却し、離型して比較例であるソフトチョコレートP2を得た。(ソフトチョコレートP2の油分のSFC:20℃で39、25℃で25、30℃で3、ソフトチョコレートP2の油分に占めるSUSの割合:62%)
得られたハードバターP1及びソフトチョコレートP2について、実施例1と同様に評価し、[表1]及び[表2]に示した。
Claims (6)
- (a)〜(c)の条件を満たすパーム分別油を、50〜100質量%含有するハードバター。(但し、下記において、Sは炭素数16〜22の飽和脂肪酸、Pはパルミチン酸、Oはオレイン酸を表す。)
(a) トリ飽和トリグリセリド(SSS)の含有量が0.1〜1質量%[パーム分別油基準]
(b) オレオイルジパルミチン(P2O)の含有量が30〜65質量%[パーム分別油基準]
(c) 1(3)−オレオイルジパルミチン(PPO)の質量%/2−オレオイルジパルミチン(POP)の質量%が0.4以下 - パーム極度硬化油脂を20〜60質量%含有し、脂肪酸組成においてS/Uの質量比が1.5〜4であり、炭素数14以下の脂肪酸含量が10質量%未満である油脂配合物をエステル交換したエステル交換油脂の低融点部又は中融点部である加工油脂を0.1〜30質量%含有する請求項1記載のハードバター。(但し、Uは炭素数16以上の不飽和脂肪酸を表す。)
- HLBが5以下であるショ糖脂肪酸エステルを0.1〜5質量%含有する請求項1又は2記載のハードバター。
- テンパリング型チョコレート用である、請求項1〜3いずれか一項記載のハードバター。
- 請求項1〜4のいずれか一項記載のハードバターを含有するチョコレート。
- ソフトチョコレートである、請求項5記載のチョコレート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012277001A JP6086477B2 (ja) | 2012-12-19 | 2012-12-19 | ハードバター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012277001A JP6086477B2 (ja) | 2012-12-19 | 2012-12-19 | ハードバター |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014117257A true JP2014117257A (ja) | 2014-06-30 |
JP6086477B2 JP6086477B2 (ja) | 2017-03-01 |
Family
ID=51172681
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012277001A Active JP6086477B2 (ja) | 2012-12-19 | 2012-12-19 | ハードバター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6086477B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015050165A1 (ja) * | 2013-10-06 | 2015-04-09 | 不二製油株式会社 | テンパリングタイプチョコレート用油脂 |
JP2017176016A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 不二製油株式会社 | 油脂組成物及び該油脂組成物を使用したチョコレート |
JP2018153148A (ja) * | 2017-03-21 | 2018-10-04 | 株式会社明治 | 甘味が改善された油脂性菓子 |
JP2019037224A (ja) * | 2017-08-23 | 2019-03-14 | 株式会社Adeka | チョコレート改良材 |
CN113115830A (zh) * | 2019-12-30 | 2021-07-16 | 丰益(上海)生物技术研发中心有限公司 | 用于巧克力的油脂组合物 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63248343A (ja) * | 1987-04-03 | 1988-10-14 | Fuji Oil Co Ltd | ハ−ドバタ−組成物 |
JPH0889172A (ja) * | 1994-09-22 | 1996-04-09 | Fuji Oil Co Ltd | チョコレート類 |
JPH11169191A (ja) * | 1997-12-11 | 1999-06-29 | Kao Corp | 油脂の改質方法 |
JP2000336389A (ja) * | 1998-09-22 | 2000-12-05 | Asahi Denka Kogyo Kk | パーム分別油及びその製造方法 |
JP2009232738A (ja) * | 2008-03-27 | 2009-10-15 | Nisshin Oillio Group Ltd | サンドクリーム用油脂組成物 |
JP2009284899A (ja) * | 2008-04-30 | 2009-12-10 | Adeka Corp | 非ラウリン、低トランス及び非テンパー型ハードバター組成物 |
JP2012034653A (ja) * | 2010-08-10 | 2012-02-23 | Nisshin Oillio Group Ltd | 冷凍菓子用チョコレート |
JP2012105547A (ja) * | 2010-10-19 | 2012-06-07 | J-Oil Mills Inc | 可塑性油脂組成物並びにその製造方法及び用途 |
-
2012
- 2012-12-19 JP JP2012277001A patent/JP6086477B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63248343A (ja) * | 1987-04-03 | 1988-10-14 | Fuji Oil Co Ltd | ハ−ドバタ−組成物 |
JPH0889172A (ja) * | 1994-09-22 | 1996-04-09 | Fuji Oil Co Ltd | チョコレート類 |
JPH11169191A (ja) * | 1997-12-11 | 1999-06-29 | Kao Corp | 油脂の改質方法 |
JP2000336389A (ja) * | 1998-09-22 | 2000-12-05 | Asahi Denka Kogyo Kk | パーム分別油及びその製造方法 |
JP2009232738A (ja) * | 2008-03-27 | 2009-10-15 | Nisshin Oillio Group Ltd | サンドクリーム用油脂組成物 |
JP2009284899A (ja) * | 2008-04-30 | 2009-12-10 | Adeka Corp | 非ラウリン、低トランス及び非テンパー型ハードバター組成物 |
JP2012034653A (ja) * | 2010-08-10 | 2012-02-23 | Nisshin Oillio Group Ltd | 冷凍菓子用チョコレート |
JP2012105547A (ja) * | 2010-10-19 | 2012-06-07 | J-Oil Mills Inc | 可塑性油脂組成物並びにその製造方法及び用途 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
加藤秋男編, パーム油・パーム核油の利用, JPN6016035422, pages 167 - 171, ISSN: 0003401652 * |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015050165A1 (ja) * | 2013-10-06 | 2015-04-09 | 不二製油株式会社 | テンパリングタイプチョコレート用油脂 |
US11330829B2 (en) | 2013-10-06 | 2022-05-17 | Fuji Oil Holdings Inc. | Oil or fat for tempering type chocolate |
JP2017176016A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 不二製油株式会社 | 油脂組成物及び該油脂組成物を使用したチョコレート |
JP2018153148A (ja) * | 2017-03-21 | 2018-10-04 | 株式会社明治 | 甘味が改善された油脂性菓子 |
JP2019037224A (ja) * | 2017-08-23 | 2019-03-14 | 株式会社Adeka | チョコレート改良材 |
JP7128045B2 (ja) | 2017-08-23 | 2022-08-30 | 株式会社Adeka | チョコレート改良材 |
CN113115830A (zh) * | 2019-12-30 | 2021-07-16 | 丰益(上海)生物技术研发中心有限公司 | 用于巧克力的油脂组合物 |
CN113115830B (zh) * | 2019-12-30 | 2024-03-26 | 丰益(上海)生物技术研发中心有限公司 | 用于巧克力的油脂组合物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6086477B2 (ja) | 2017-03-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5461879B2 (ja) | 非ラウリン、低トランス及び非テンパー型ハードバター組成物 | |
JP5998932B2 (ja) | 非ラウリン、非トランス、非テンパリング型製菓用油脂及びその製造法 | |
JP5479700B2 (ja) | 可塑性油脂組成物 | |
JP4653772B2 (ja) | ソフトチョコレート用油脂組成物 | |
KR102093389B1 (ko) | 내열성 초콜릿 및 내열성 초콜릿의 제조방법 | |
JP6086477B2 (ja) | ハードバター | |
JP6395747B2 (ja) | 油脂 | |
US20200323234A1 (en) | Oil or fat composition for lauric chocolates, and chocolate containing same | |
CN108135197B (zh) | 油性食品 | |
WO2016125791A1 (ja) | チョコレート用油脂組成物、及びこれを含有するチョコレート | |
JP5917261B2 (ja) | 気泡含有チョコレート用油脂組成物 | |
WO2014156523A1 (ja) | 食感劣化抑制油脂及びこれを配合してなるチョコレート用油脂 | |
KR102557536B1 (ko) | 유지 조성물 및 초콜릿 | |
JP6313554B2 (ja) | チョコレート | |
JP2012034653A (ja) | 冷凍菓子用チョコレート | |
JP6441443B2 (ja) | チョコレート及びハードバター | |
JP2018057312A (ja) | ハードバター | |
JP2020156415A (ja) | ブルーム抑制用油脂組成物及びこれを使用した油脂性菓子 | |
JP5625913B2 (ja) | 添加油脂組成物及びそれを用いたチョコレート類並びにその製造法 | |
JP6509398B2 (ja) | チョコレート | |
JP2018078841A (ja) | チョコレート、油脂含有組成物、及びチョコレートの製造方法 | |
JP6044722B2 (ja) | 油脂性食品の固化促進剤 | |
JP6448404B2 (ja) | シーディング剤及び該シーディング剤を使用したチョコレート生地の製造方法 | |
JP2018078842A (ja) | チョコレート、油脂含有組成物、及びチョコレートの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151001 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20160112 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160830 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160920 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161101 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170117 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20170126 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170126 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6086477 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |