JP6313554B2 - チョコレート - Google Patents

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Description

本発明は、ソフトでスッキリとした口どけを有するチョコレートおよび該チョコレートの製造に適したハードバターに関するものである。
ブロック状、板状の形に成型されたチョコレートは、チョコレートが緩んで製品が変形することがないよう、カカオ脂の他に比較的融点の高い固形脂を加えて製造されることが多い。これは、流通段階で温度コントロールができず、高温にさらされることが珍しくなかったという事情が多分に影響していると思われる。ところが近年は、食品の種類に合わせてさまざまな温度帯での配送が可能になった。流通の段階でチョコレートが溶ける心配をする必要はなくなり、より良い口どけを追及したチョコレートの開発が進められている。
また、求められるチョコレートの口どけについても、従来は、良好なスナップ性(パキッと割れる性質)と相応してシャープ(ハード)な口どけがよいとされていたが、消費者の嗜好の変化もあり、いわゆるソフトな口どけに人気が出ている。
より良い口どけのチョコレートを開発するために、その手段の1つとしてパーム中融点部(PMF)の利用が検討されている。例えば特許文献1には、PMFと、PMFの結晶をβ’で安定化させるために必要な量のSSO型トリグリセリドを含む脂肪組成物が記載されている。また、特許文献2には、溶剤分別により得られたSSU型トリグリセリド含量が高いPMFにポリグリセリン脂肪酸エステルを1重量%以上添加したハードバターが記載されている。しかしながら、特許文献1、2に記載のハードバターは、非テンパータイプのチョコレートに使用するものであり、生地へのココアバターの使用量が制限されることから、得られるチョコレートがチョコレート風味に乏しいという難点があった。
パーム中融点部のテンパータイプのチョコレートへの利用としては、例えば特許文献3には、PMFをエステル交換後分別することにより対称型トリグリセリドの比率を高めたハードバターが記載されており、また、特許文献4には、ドライ分別と溶剤分別を組み合せて複数回の分別を行うことで得られるリノレイルジパルミチン(P2L)の含有量が2〜8重量%であり、オレオイルジパルミチン(P2O)の含有量が70重量%以上であるハードバターが記載されている。しかしながら、特許文献3、4に記載のハードバターを使用したチョコレートは、テンパリング処理の温度管理が非常に難しく、また、得られたチョコレートはスナップ性が良好でシャープな口どけではあるものの、例えれば、氷のようにエッジが立ったシャープな口どけであり、ソフトでスッキリとした口どけではなかった。
特開平5−211837 特開2000−270769 特開平11−169191 特開2000−336389
ブロック状、板状、粒状等の成型が可能なチョコレートでありながら、ソフトでスッキリトした口どけ(口の中でふわっと広がり冷涼感のあるスッキリとした口どけ)を有するチョコレートを提供することである。また、該チョコレートの製造に適したハードバターを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、チョコレート中の油脂を構成するトリグリセリドを、特定の組成とすることで本課題が解決できることを見いだした。また、本発明のチョコレート製造に適した、特定のトリグリセリド組成を有するハードバターを見いだした。
すなわち、本発明の一態様によれば、油脂含量が25〜65質量%であるチョコレートであって、該油脂が以下の条件(1)〜(5)を満たす、チョコレートが提供される。
(1)SOSの含有量が65〜88質量%
(2)POPの含有量が25〜44質量%
(3)StOStの含有量が10〜25質量%
(4)POStの含有量が15〜32質量%
(5)液状油脂の含有量が9質量%以上14質量%未満
ただし、
SOS:2位にオレイン酸、1、3位に炭素数16以上の飽和脂肪酸が結合したトリグリセリド
POP:1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリン
StOSt:1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセリン
POSt:2位にオレオイル基を有し、1,3位にパルミトイル基とステアロイル基を各1基づつ有するトリグリセリド
液状油脂:炭素数16以上の脂肪酸が結合したトリグリセリドであって、1分子中に二重結合を2つ以上持つトリグリセリド
である。
本発明の好ましい態様によれば、上記油脂が、さらに以下の条件(6)を満たす、チョコレートが提供される。
(6)POSt含量に対するStOSt含量の質量比(StOSt/POSt)が1.2以下
本発明の好ましい態様によれば、上記油脂が、さらに以下の条件(7)を満たす、チョコレートが提供される。
(7)POStとStOStの合計含量に対するPOP含量の質量比(POP/(POSt+StOSt))が0.60以上
また、本発明の一態様によれば、以下の条件(a)〜(e)を満たす、ハードバターが提供される。
(a)SOSの含有量が65〜88質量%
(b)POPの含有量が41〜70質量%
(c)StOStの含有量が3〜19質量%
(d)POStの含有量が3〜19質量%
(e)液状油脂の含有量が5〜20質量%
ただし、
SOS:2位にオレイン酸、1、3位に炭素数16以上の飽和脂肪酸が結合したトリグリセリド
POP:1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリン
StOSt:1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセリン
POSt:2位にオレオイル基を有し、1,3位にパルミトイル基とステアロイル基を各1基づつ有するトリグリセリド
液状油脂:炭素数16以上の脂肪酸が結合したトリグリセリドであって、1分子中に二重結合を2つ以上持つトリグリセリド
である。
本発明の好ましい態様によれば、上記ハードバターが、さらに以下の条件(f)を満たす、ハードバターが提供される。
(f)POSt含量に対するStOSt含量の質量比(StOSt/POSt)が2.0以下
本発明の好ましい態様によれば、上記ハードバターが、さらに以下の条件(g)を満たす、ハードバターが提供される。
(g)POStとStOStの合計含量に対するPOPの質量比(POP/(POSt+StOSt))が4.0以下
本発明の好ましい態様によれば、上記ハードバターは、POPを40質量%以上含有する油脂Aを60〜90質量%と、StOStを60質量%以上含有する油脂Bを3〜23質量%とを含むハードバターである、ハードバターが提供される。
また、本発明の一態様によれば、上記チョコレートの製造方法であって、チョコレートの原材料中に上記ハードバターを10〜35質量%配合し、油脂含量を25〜65質量%に調整した融液状のチョコレートを、テンパリング処理後、冷却固化する、チョコレートの製造方法が提供される。
また、本発明の一態様によれば、上記チョコレート、および/または、上記ハードバターを使用してなる、食品が提供される。
本発明によれば、ブロック状、板状、粒状等の成型が可能なチョコレートでありながら、ブルーム耐性が良好で、ソフトでスッキリとした口どけを有するチョコレートを提供することができる。また、該チョコレートの製造に適したハードバターを提供することができる。
定義・分析
本発明において、トリグリセリドとは、1分子のグリセロールに、3分子の脂肪酸がエステル結合した構造を有するものである。トリグリセリドの1、2、3位とは、脂肪酸が結合した位置を表す。なお、トリグリセリドの構成脂肪酸の略称として、以下を用いる。S:炭素数16以上の飽和脂肪酸、P:パルミチン酸、St:ステアリン酸、A:アラキジン酸、U:炭素数16以上の不飽和脂肪酸、O:オレイン酸。
油脂のトリグリセリド組成の分析は、ガスクロマトグラフ法(JAOCS,vol70,11,1111−1114(1993)準拠)及び銀イオンカラム−HPLC法(J.High Resol.Chromatogr.,18,105−107(1995)準拠)を用いて行うことができる。
油脂の構成脂肪酸の分析は、ガスクロマトグラフ法(AOCS Ce1f−96準拠)を用いて行うことができる。
以下、本発明のチョコレートについて順を追って記述する。
本発明においてチョコレートとは、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」(全国チョコレート業公正取引協議会)乃至法規上の規定により限定されるものではなく、食用油脂、糖類を主原料とし、必要によりカカオ成分(カカオマス、ココアパウダー等)、乳製品、香料、乳化剤等を加え、チョコレート製造の工程(混合工程、微粒化工程、精練工程、成形工程、冷却工程等の全部乃至一部)を経て製造されたもののことである。また、本発明におけるチョコレートは、ダークチョコレート、ミルクチョコレートの他に、ホワイトチョコレート、カラーチョコレートも含むものである。
本発明のチョコレートは、油脂を25〜65質量%含有する。本発明のチョコレートの油脂含量は、のぞましくは28〜60質量%であり、よりのぞましくは30〜55質量%である。なお、本発明においてチョコレート中の油脂は、配合する油脂以外に、含油原料(カカオマス、ココアパウダー、全脂粉乳等)由来の油脂(ココアバター、乳脂等)も含むものである。例えば、一般的に、カカオマスの油脂(ココアバター)含量は55質量%であり、ココアパウダーの油脂(ココアバター)含量は11質量%であり、全脂粉乳の油脂(乳脂)含量は25質量%であるから、チョコレート中の油脂は、各原料のチョコレート中の配合量(質量%)に含油率を掛け合わせたものを合計した値となる。
本発明のチョコレートはテンパータイプに適したチョコレートであり、チョコレートの油脂中に、2位にオレイン酸、1、3位に炭素数16以上の飽和脂肪酸が結合したSOS型トリグリセリド(以下、SOSとも記載する)を含有することを特徴とする。SOSの含有量は、チョコレートの油脂中に65〜88質量%である。のぞましくは70〜85質量%、さらにのぞましくは75〜85質量%である。SOSの1、3位には炭素数16以上の飽和脂肪酸が結合していれば、必ずしも同じ飽和脂肪酸が結合していなくともよい。1、3位に結合する飽和脂肪酸は、炭素数が16〜26であることがのぞましく、炭素数16〜20であることがよりのぞましい。また、炭素数16〜18の飽和脂肪酸が90質量%以上であることがのぞましく、95質量%以上であることがよりのぞましい。
本発明のチョコレートは、チョコレートの油脂中にSOS型トリグリセリドの1つとして、2位にオレイン酸、1、3位にパルミチン酸が結合したPOP型トリグリセリド(1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリン、以下POPとも記載する)を含有することを特徴とする。チョコレート中の油脂のPOP含有量は、25〜44質量%である。のぞましくは29〜42質量%、さらにのぞましくは31.5質量%より大きく40質量%以下である。
本発明のチョコレートは、チョコレートの油脂中にSOS型トリグリセリドの1つとして、2位にオレイン酸、1、3位にステアリン酸が結合したStOSt型トリグリセリド(1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセリン、以下StOStとも記載する)を含有することを特徴とする。チョコレート中の油脂のStOSt含有量は、10〜25質量%である。のぞましくは13〜25質量%、さらにのぞましくは13〜22質量%、最ものぞましくは16〜22質量%である。
本発明のチョコレートは、チョコレートの油脂中にSOS型トリグリセリドの1つとして、POSt型トリグリセリド(2位にオレオイル基を有し、1,3位にパルミトイル基とステアロイル基を各1基づつ有するトリグリセリド、以下POStとも記載する)を含有することを特徴とする。チョコレート中の油脂のPOSt含有量は、15〜32質量%である。のぞましくは18〜30質量%、さらにのぞましくは20〜30質量%である。
本発明のチョコレートは、チョコレートの油脂中のPOSt含量に対するStOSt含量の質量比(以下、StOSt/POStとも記載する)が1.2以下であることがのぞましい。StOSt/POStは、よりのぞましくは1.1以下、さらにのぞましくは0.35〜1.1、最ものぞましくは0.7〜1.0である。
本発明のチョコレートは、チョコレートの油脂中のPOStとStOStの合計含量に対するPOP含量の質量比(以下、POP/(POSt+StOSt)とも記載する)が0.60以上であることがのぞましい。POP/(POSt+StOSt)は、よりのぞましくは0.60〜1.2、さらにのぞましくは0.60〜1.1、最ものぞましくは0.70〜0.90である。
本発明のチョコレートは、チョコレートの油脂中に液状油脂を含有することを特徴とする。チョコレート中の油脂の液状油脂含量は、9質量%以上14質量%未満である。のぞましくは11.0質量%以上14質量%未満、さらにのぞましくは12.0質量%以上14質量%未満である。本発明でいう液状油脂は、炭素数16以上の脂肪酸が結合したトリグリセリドであって、1分子中に二重結合を2つ以上持つトリグリセリドの合計量をいう。本発明のチョコレートの油脂中に含有される液状油脂のトリグリセリドは、例えば、PLP、POO、PLSt、POL、PLL、StOO、StLSt、OOO、StOL、OOLである。ここで、Pはパルミチン酸、Lはリノール酸、Oはオレイン酸、Stはステアリン酸である。
本発明のチョコレートは、チョコレート中の油脂の含量およびトリグリセリドの構成が上記範囲内にあると、ブロック状、板状、粒状等の成型が可能なチョコレートでありながら、ブルーム耐性が良好で、ソフトでスッキリとした口どけ有するものである。
本発明のチョコレートは、チョコレート中の油脂の含量およびトリグリセリドの構成が上記範囲を満たしている限り、どのような油脂原料を使用してもよい。例えば、ヤシ油、パーム核油、パーム油、パーム分別油(パームオレイン、パームスーパーオレイン等)、シア脂、シア分別油、サル脂、サル分別油、イリッペ脂、大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、ひまわり油、米油、コーン油、ゴマ油、オリーブ油、乳脂、ココアバター等やこれらの混合油、加工油脂等を使用することができる。本発明のチョコレートは特に、チョコレート中の油脂の原材料として本発明のハードバターを使用したものがのぞましい。
以下、本発明のハードバターについて順を追って記述する。
本発明のハードバターはテンパータイプのチョコレートに適したハードバターであり、2位にオレイン酸、1、3位に炭素数16以上の飽和脂肪酸が結合したSOS型トリグリセリド(以下、SOSとも記載する)を含有することを特徴とする。SOSの含有量は、ハードバター中に65〜88質量%である。のぞましくは68〜85質量%、さらにのぞましくは70〜83質量%である。SOSの1、3位には炭素数16以上の飽和脂肪酸が結合していれば、必ずしも同じ飽和脂肪酸が結合していなくともよい。1、3位に結合する飽和脂肪酸は、炭素数が16〜26であることがのぞましく、炭素数16〜20であることがよりのぞましい。また、炭素数16〜18の飽和脂肪酸が90質量%以上であることがのぞましく、95質量%以上であることがよりのぞましい。
本発明のハードバターは、SOS型トリグリセリドの1つとして、2位にオレイン酸、1、3位にパルミチン酸が結合したPOP型トリグリセリド(1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリン、以下POPとも記載する)を含有することを特徴とする。ハードバター中のPOP含有量は、41〜70質量%である。のぞましくは48〜66質量%、さらにのぞましくは57〜64質量%である。
本発明のハードバターは、SOS型トリグリセリドの1つとして、2位にオレイン酸、1、3位にステアリン酸が結合したStOSt型トリグリセリド(1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセリン、以下StOStとも記載する)を含有することを特徴とする。ハードバター中のStOSt含有量は、3〜19質量%である。のぞましくは4〜15質量%、さらにのぞましくは5〜12質量%である。
本発明のハードバターは、SOS型トリグリセリドの1つとして、POSt型トリグリセリド(2位にオレオイル基を有し、1,3位にパルミトイル基とステアロイル基を各1基づつ有するトリグリセリド、以下POStとも記載する)を含有することを特徴とする。ハードバターのPOSt含有量は、3〜19質量%である。のぞましくは4〜17質量%、さらにのぞましくは5〜15質量%である。
本発明のハードバターは、POSt含量に対するStOSt含量の質量比(以下、StOSt/POStとも記載する)が2.0以下であることがのぞましい。StOSt/POStは、のぞましくは0.5〜1.1、さらにのぞましくは0.7〜1.1である。
本発明のハードバターは、POStとStOStの合計含量に対するPOP含量の質量比(以下、POP/(POSt+StOSt)とも記載する)が4.0以下であることがのぞましい。POP/(POSt+StOSt)は、よりのぞましくは2.0〜3.5、さらにのぞましくは2.5〜3.0である。
本発明のハードバターは、液状油脂を含有することを特徴とする。ハードバターの液状油脂含量は、5〜20質量%である。のぞましくは10〜16質量%未満、さらにのぞましくは11〜16質量%未満である。本発明でいう液状油脂は、炭素数16以上の脂肪酸が結合したトリグリセリドであって、1分子中に二重結合を2つ以上持つトリグリセリドの合計量をいう。本発明のハードバターに含有される液状油脂のトリグリセリドは、例えば、PLP、POO、PLSt、POL、PLL、StOO、StLSt、OOO、StOL、OOLである。ここで、Pはパルミチン酸、Lはリノール酸、Oはオレイン酸、Stはステアリン酸である。
本発明のハードバターのトリグリセリドの構成が上記範囲内にあると、本発明のハードバターを用いて製造されたチョコレートは、テンパリング適性が良好であり、ブロック状、板状、粒状等の成型が可能なチョコレートでありながら、ブルーム耐性があり、ソフトでスッキリとした口どけ有するものに調整が容易である。
本発明のハードバターは、本発明の構成要件を満たしていればどのような油脂原料、加工方法を用いてもよい。天然油脂原料を単品で用いても、2種以上をブレンドしてもよい。また分別、エステル交換、水素添加等の加工を施した油脂を用いてもよい。本発明のハードバターに用いられる好ましい油脂原料として、例えばパーム分別油、シア脂ステアリン、サル脂ステアリン、エステル交換により製造したSOS型トリグリセリドに富む油脂などが挙げられる。
パーム分別油は、パーム油を乾式分別または溶剤分別あるいは乳化分別することによって得られるオレイン部(液状部)、ステアリン部(固体脂部)の両方を使用することができる。パームステアリン部をさらに分別したオレイン部や、パームオレイン部をさらに分別したステアリン部などのパーム油の中融点部(以下、PMFとも記載する)は、本発明のハードバターに含有されるPOP型トリグリセリドの供給源とすることができる。
また、パームオレイン部、パームオレイン部をさらに2段階分別あるいは3段階分別したオレイン部は、本発明のハードバターに含有される液状油脂の供給源とすることができる。本発明のハードバターに含有される液状油脂(炭素数16以上の脂肪酸が結合したトリグリセリドであって、1分子中に二重結合が2つ以上存在するトリグリセリド)の供給源として、これらのパーム分別軟質油が好ましい。
SOS型トリグリセリドに富む油脂は、例えばトリグリセリドの2位にオレイン酸が多いハイオレイックヒマワリ油等の油脂とステアリン酸エチルエステル、パルミチン酸エチルエステルなどを用い、1、3位選択性を有する酵素剤を使用し、既知の方法によりエステル交換反応を行うことで製造することができる。分別により中融点部を分取することで、SOS型トリグリセリドの濃度が高まるため、本発明のハードバターの好適なSOS供給源とすることができる。特にStOSt型トリグリセリドの供給源としてのぞましい。
本発明のハードバターは、POPを40質量%以上含有する油脂Aを含むことがのぞましい。例えば上記パーム油の中融点部でPOPを40質量%以上含有するものが挙げられる。上記油脂AのPOP含量は、よりのぞましくは50〜75質量%であり、さらにのぞましくは60〜73質量%である。本発明のハードバターは、また、StOStを60質量%以上含有する油脂Bを含むことがのぞましい。例えば上記シア脂ステアリン、サル脂ステアリン、もしくは、ハイオレイックヒマワリ油等の油脂とステアリン酸エチルエステルとのエステル交換と分別によって得られた、StOStを60質量%以上含有する油脂が挙げられる。特に、アラキジン酸の含量が低い、エステル交換と分別によって得られるものがのぞましい。上記油脂BのStOSt含量は、よりのぞましくは60〜75質量%であり、さらにのぞましくは65〜75質量%である。本発明のハードバターは、また、炭素数16以上の脂肪酸が結合したトリグリセリドであって、1分子中に二重結合を2つ以上持つトリグリセリドを50質量%以上含有する油脂Cを含むことがのぞましい。例えば、菜種油、大豆油、コーン油、綿実油、ヒマワリ油等の液体油および上記パーム分別軟質油が挙げられ、特にパーム分別軟質油がのぞましい。上記油脂Cの炭素数16以上の脂肪酸が結合したトリグリセリドであって、1分子中に二重結合を2つ以上持つトリグリセリド含量は、よりのぞましくは50〜85質量%であり、さらにのぞましくは50〜80質量%である。油脂A、BおよびCは、それぞれ複数の種類の油脂を混合して使用してもよい。
本発明のハードバターは、上記POPを40質量%以上含有する油脂Aを60〜90質量%、上記StOStを60質量%以上含有する油脂Bを3〜23質量%含有することがのぞましく、油脂Aを70〜90質量%、油脂Bを5〜20質量%含有することがよりのぞましい。液状油脂含量の調整が必要な場合は、上記の炭素数16以上の脂肪酸が結合したトリグリセリドであって、1分子中に二重結合を2つ以上持つトリグリセリドを50質量%以上含有する油脂Cを1〜20質量%含有することがのぞましく、5〜15質量%含有することがよりのぞましい。
本発明のハードバターには、先に挙げた油脂以外でも本発明の構成要件を満たしていればどのような油脂原料を用いることができる。例えば、大豆油、菜種油、パーム油、綿実油、サフラワー油、ひまわり油、米油、コーン油、ゴマ油、オリーブ油、牛脂、豚脂、乳脂などの動植物油脂あるいはそれらの加工油脂の中から1種以上を選択して使用することができる。
本発明のハードバターは、本発明の効果を損なわない限りにおいて、通常、ハードバターに添加される油脂以外の成分を少量加えることができる。これらは、油脂に溶解する油溶性成分であることがのぞましく、例えば、乳化剤、抗酸化剤(トコフェロール、レシチン等)、香料等が挙げられる。これらの添加量はハードバターに対して好ましくは5質量%未満、より好ましくは3質量%未満、さらに好ましくは1質量%未満である。
本発明のチョコレートは、本発明のハードバターを原材料として使用したものがのぞましい。本発明のチョコレートは、本発明のハードバターを、のぞましくは10〜35質量%、よりのぞましくは15〜30質量%使用することにより、本発明のチョコレートを容易に調整することができる。本発明のチョコレートは、チョコレート中の、本発明のハードバター以外の油脂として、ココアバターを含有することがのぞましい。ココアバターは、本発明のチョコレートに10〜35質量%含有されることがのぞましく、15〜30質量%含有されることがよりのぞましい。
本発明のチョコレートは、油脂以外に好ましくは糖類を含有する。糖類としては、例えば、ショ糖(砂糖、粉糖)、乳糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、還元澱粉糖化物、液糖、酵素転化水飴、異性化液糖、ショ糖結合水飴、還元糖ポリデキストロース、オリゴ糖、ソルビトール、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトース、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、ラフィノース、デキストリン等を使用することができる。本発明のチョコレートに含まれる糖類の含量は、のぞましくは20〜60質量%であり、よりのぞましくは25〜55質量%であり、さらにのぞましくは30〜50質量%である。
本発明のチョコレートは、油脂、糖類以外にも、チョコレートに一般的に配合される原料を使用することができる。具体的には、例えば、全脂粉乳、脱脂粉乳等の乳製品、カカオマス、ココアパウダー等のカカオ成分、大豆粉、大豆蛋白、果実加工品、野菜加工品、抹茶粉末、コーヒー粉末等の各種粉末、ガム類、澱粉類、酸化防止剤、着色料、香料等を使用することができる。
本発明のチョコレートは、従来公知の方法により製造することができる。本発明のチョコレートは、例えば、油脂、カカオ成分、糖類、乳製品、乳化剤等を原料として、チョコレートの最終油脂含量が25〜65質量%となるように、混合工程、微粒化工程(リファイニング)、精練工程(コンチング)、冷却工程等を経て製造することができる。特に、精錬工程の後に、テンパリング処理を行い、テンパータイプのチョコレートとすることがのぞましい。テンパリング処理は、チョコレート中の油脂のSOS型トリグリセリドを安定な結晶として固化させるために、安定結晶の結晶核を生じさせる操作であり、例えば、40〜50℃で融解しているチョコレートを、品温が27〜28℃程度になるまで下げた後に、再度29〜31℃程度まで加温する操作である。テンパリング操作の替りに、SOS型トリグリセリドの安定結晶であるシード剤を使用してもよい。
本発明のチョコレートは、ブロック状、板状、粒状等の成型が可能なチョコレートでありながら、ブルーム耐性が良好で、ソフトでスッキリとした口どけ有するチョコレートである。本発明のチョコレートは、型抜きされたチョコレート塊としてそのまま食する他、製菓製パン製品、例えば、パン、ケーキ、洋菓子、焼き菓子、ドーナツ、シュー菓子等に、コーティング、フィリング、または、チップ状として生地へ混ぜ込む等して使用することができる。
次に、実施例及び比較例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。
以下において「%」とは、特別な記載がない場合、質量%を示す。
油脂のトリグリセリド組成の分析は、ガスクロマトグラフ法(JAOCS,vol70,11,1111−1114(1993)準拠)及び銀イオンカラム−HPLC法(J.High Resol.Chromatogr.,18,105−107(1995)準拠)を用いて行った。
油脂の構成脂肪酸の分析は、ガスクロマトグラフ法(AOCS Ce1f−96準拠)を用いて行った。
〔ハードバターの製造〕
ハイオレイックヒマワリ油とステアリン酸エチルエステルとを、1、3位位置特異性リパーゼによりエステル交換を行い、トリグリセリドの1又は3位にステアリン酸が結合するように反応させた。このエステル交換油を分別により、StOSt型トリグリセリド濃度を高めた油脂B(StOSt含量71.2質量%、日清オイリオグループ株式会社:社内製)を製造した。
さらに油脂Bと、油脂A−1(パーム中融点部1、POP含量71.7質量%、日清オイリオグループ株式会社社内製)、油脂A−2(パーム中融点部2、POP含量62.4質量%、日清オイリオグループ株式会社社内製)、油脂A−3(パーム中融点部3、POP含量44.1質量%、日清オイリオグループ株式会社社内製)および油脂C(パーム分別軟質油、液状油脂含量77.0質量%、日清オイリオグループ株式会社社内製)を種々の割合で混合し、表1のようなハードバター、実施例1〜3と比較例1〜2を得た。
Figure 0006313554
〔チョコレートの製造〕
表2に示す原材料配合により、実施例1〜3と比較例1〜2のハードバターをそれぞれ使用して、実施例4〜6と比較例3〜4のダークチョコレート(油脂含量40質量%)、および、実施例7〜9と比較例5〜6のミルクチョコレート(油脂含量40質量%)を、常法に従って、混合、微粒化(リファイニング)、精練(コンチング)、テンパリング処理を経て、冷却固化することで製造した。
Figure 0006313554
*1;ココアバターおよびカカオマス含有ココアバターの組成:
SOS含量85.3質量%、POP含量15.4質量%、
StOSt含量28.6質量%、POSt含量39.7質量%、
液状油脂含量11.9質量%
〔チョコレートの評価〕
上記で製造した、実施例4〜6と比較例3〜4のダークチョコレート、および、実施例7〜9と比較例5〜6のミルクチョコレートについて、型抜け、ブルーム耐性および口どけについて以下の評価方法に従って評価した。
〔チョコレートの評価方法〕
(1)型抜けの評価方法
10℃での冷却固化後15分後の離型率(型から抜けるチョコレートの割合)
◎:非常に良好 (離型率90%以上)
○:良好 (離型率70%以上90%未満)
△:一部剥がれない部分有り(離型率0%を超え70%未満)
×:不可 (離型率0%)

(2)ブルーム耐性の評価方法
型抜けしたチョコレートを20℃(±2℃)に調温した部屋で保管した場合のブルームが発生するまでの日数
◎:非常に良好 (6か月以上)
○:良好 (3〜5か月)
△:不良 (1〜2か月)
×:不可 (0〜3週間)

(3)口どけの評価方法
以下の基準に従って、5名のパネラーにより、総合的に評価した。
◎:口の中でふわっと広がり冷涼感のあるスッキリとした口どけで、非常に良好である
○:口の中でふわっと広がり冷涼感のあるスッキリとした口どけで、良好である
△:スッキリとした口どけである
▲:ふつうの口どけである
×:口どけが悪い
〔チョコレートの評価結果〕
上記で評価した、実施例4〜6と比較例3〜4のダークチョコレート、および、実施例7〜9と比較例5〜6のミルクチョコレートの、油脂のトリグリセリドの構成および評価結果を、表3、4に示した。
Figure 0006313554
Figure 0006313554

Claims (9)

  1. 油脂含量が25〜65質量%であるチョコレートであって、該油脂が以下の条件(1)〜(5)および(6)を満たす、チョコレート。
    (1)SOSの含有量が65〜88質量%
    (2)POPの含有量が31.5質量%より大きく44質量%以下
    (3)StOStの含有量が10〜18.6質量%
    (4)POStの含有量が15〜32質量%
    (5)液状油脂の含有量が12.0質量%以上14質量%未満
    (6)POSt含量に対するStOSt含量の質量比(StOSt/POSt)が0.7〜1.2
    ただし、
    SOS:2位にオレイン酸、1、3位に炭素数16以上の飽和脂肪酸が結合したトリグリセリド
    POP:1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリン
    StOSt:1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセリン
    POSt:2位にオレオイル基を有し、1,3位にパルミトイル基とステアロイル基を各1基づつ有するトリグリセリド
    液状油脂:炭素数16以上の脂肪酸が結合したトリグリセリドであって、1分子中に二重結合を2つ以上持つトリグリセリド
    である。
  2. 前記油脂が、さらに以下の条件(7)を満たす、請求項に記載のチョコレート。
    (7)POStとStOStの合計含量に対するPOP含量の質量比(POP/(POSt+StOSt))が0.60以上
  3. 10〜35質量%のココアバターを含む、請求項1または2に記載のチョコレート。
  4. 以下の条件(a)〜(e)および(f)を満たす、ハードバター。
    (a)SOSの含有量が65〜88質量%
    (b)POPの含有量が41〜70質量%
    (c)StOStの含有量が3〜12質量%
    (d)POStの含有量が3〜19質量%
    (e)液状油脂の含有量が11〜20質量%
    (f)POSt含量に対するStOSt含量の質量比(StOSt/POSt)が0.5
    〜1.1
    ただし、
    SOS:2位にオレイン酸、1、3位に炭素数16以上の飽和脂肪酸が結合したトリグリ
    セリド
    POP:1,3−ジパルミトイル−2−オレオイルグリセリン
    StOSt:1,3−ジステアロイル−2−オレオイルグリセリン
    POSt:2位にオレオイル基を有し、1,3位にパルミトイル基とステアロイル基を各
    1基づつ有するトリグリセリド
    液状油脂:炭素数16以上の脂肪酸が結合したトリグリセリドであって、1分子中に二重
    結合を2つ以上持つトリグリセリド
    である。
  5. 前記条件(b)のPOP含有量が57〜70質量%である、請求項4に記載のハードバ
    ター。
  6. 前記ハードバターが、さらに以下の条件(g)を満たす、請求項4または5に記載のハ
    ードバター。
    (g)POStとStOStの合計含量に対するPOPの質量比(POP/(POSt+
    StOSt))が4.0以下
  7. 前記ハードバターは、POPを40質量%以上含有する油脂Aを60〜90質量%と、
    StOStを60質量%以上含有する油脂Bを3〜23質量%とを含むハードバターであ
    る、請求項4〜6のいずれか1項に記載のハードバター。
  8. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のチョコレートの製造方法であって、チョコレート
    の原材料中に請求項4〜7のいずれか1項に記載のハードバターを10〜35質量%配合
    し、油脂含量を25〜65質量%に調整した融液状のチョコレートを、テンパリング処理
    後、冷却固化する、チョコレートの製造方法。
  9. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のチョコレート、および/または、請求項4〜7の
    いずれか1項に記載のハードバターを使用してなる、食品。
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