JP2014114103A - 無端状ベルト及びベルト駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】補強テープの継ぎ目部分でベルト本体が座屈変形を繰り返すことを防止すると共に、補強テープの剥がれを防止して、無端状ベルトの長寿命化を実現可能にした無端状ベルト及びベルト駆動装置を提供する。
【解決手段】無端状ベルト(M)は、無端状のベルト本体(10e)と、ベルト本体の周方向(J)に直交する幅方向の両端部をその外周面に巻き付け貼付した補強テープ(46)によって補強する補強部(36)とを備える。補強部(36)は、両端部の外周面に対して補強テープ(46)を一周以上巻き付け、且つ、巻き始めの一端部(46f)を越えるときに周方向(J)での一端部より所定距離(G)手前の部位から一端部と重なる部分まで補強テープ(46)を撓ませた撓み部(16)を有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、プリンタ、複写機などの画像形成装置に用いられる無端状ベルト、及びこの無端状ベルトを走行駆動するベルト駆動装置に関する。
従来、プリンタ、複写機などの画像形成装置には、中間転写ベルトや記録材搬送ベルト等の無端状ベルトを採用したものがある。このような無端状ベルトを備える画像形成装置では、ベルト駆動時に発生するベルトの寄り(片寄り)を規制する必要がある。ここで、「ベルトの寄り」とは、無端状ベルトの搬送方向(回転方向)に直交する幅方向に無端状ベルトが移動することを意味する。
ベルト寄りの規制効果を高めるために、無端状ベルトのベルト本体の幅方向両端部にそれぞれ補強テープを複数周巻いた場合、補強テープの継ぎ目である段差部分において、補強テープがベルト本体から剥がれる現象が起きる可能性がある。これは、補強テープが、張架ローラなど曲率半径の小さい箇所を通過する際に、外周部と内周部との間で長さの差を生じて、補強テープを引き剥がす方向に力が働くからである。
また、ベルトクリーニング装置端部のシール部材などがベルト外周から当接する場合にも、外周部に拘束力が働くことになり、補強テープがベルト本体から引き剥がれやすくなる。補強テープが剥がれた状態で更に無端状ベルトを走行駆動すると、曲率半径の小さい箇所を通過するときにベルト内周部に圧縮力が働き、ベルト本体が座屈変形することがある。このような座屈変形を繰り返すうちに、無端状ベルトが破損するという問題を生じるおそれがある。
そこで、この問題を解消するように構成したベルト駆動装置が提案されている(特許文献1参照)。この装置では、図10に示すように、無端状ベルト50のベルト本体の周方向(周回方向:矢印Hの方向)に直交する幅方向にて、長尺方向両端部同士を重ね合わせることなく補強テープ56が貼り付けられている。補強テープ56において重ね合わされずに継ぎ目を介在する両端部は、周方向(矢印Hの方向)に対して傾斜し、その傾斜部同士に貼り付けられた継ぎ目補強フィルム57によって連結されている。
特開2002−68513号公報
しかし、特許文献1に記載のベルト駆動装置によると、無端状ベルトの破損を防止する効果は少なかった。即ち、無端状ベルトが、張架ローラ等の曲率半径の小さい箇所を通過する際に、外周部と内周部間で長さの差を生じるという現象は変わらずに起きるが、斜めにカットされた補強テープ56の両端部は、貼り付けられた継ぎ目補強フィルム57で連結されている。そのため、ベルト本体や補強テープ56の変形が抑制され、外周部と内周部間の長さの差を吸収することができず、これによりベルト本体と補強テープとが剥がれる、などの不都合を生じるおそれがある。
ベルト本体と補強テープが剥がれると、内周部に位置するベルト本体が座屈変形を繰り返して破れるおそれがある。また、ベルトクリーニング装置端部のシール部材などが外周から当接する場合には、継ぎ目補強フィルム57が剥がれてしまうという問題も起きる可能性がある。
本発明は、補強テープの継ぎ目部分でベルト本体が座屈変形を繰り返すことを防止すると共に、補強テープの剥がれを防止して、無端状ベルトの長寿命化を実現可能にした無端状ベルト及びベルト駆動装置を提供することを目的とする。
本発明は、無端状ベルトにおいて、無端状のベルト本体と、前記ベルト本体の周方向に直交する幅方向の両端部をその外周面に巻き付け貼付した補強テープによって補強する補強部と、を備え、前記補強部は、前記両端部の外周面に対して前記補強テープを一周以上巻き付け、且つ、巻き始めの一端部を越えるときに前記周方向での前記一端部より所定距離手前の部位から前記一端部と重なる部分まで前記補強テープを撓ませた撓み部を有することを特徴とする。
本発明によると、補強テープの継ぎ目部分でベルト本体が座屈変形を繰り返すことを防止できると共に、補強テープの剥がれを防止でき、無端状ベルトの長寿命化を実現可能にすることができる。
本発明に係る実施形態における画像形成装置の概略構成を示す概略断面図。 本実施形態における中間転写ベルトユニットの斜視図。 本実施形態における中間転写ベルトユニットの平面図。 湾曲部分における内周部と外周部の差によって生じるベルト座屈を表す説明図。 湾曲部分における補強テープに作用する力を表す説明図。 補強テープの繋ぎ目を無くして隙間を設けた貼り方を表す説明図。 補強テープの浮きを設けた貼り方を表す説明図。 補強テープの浮かし量を表す説明図。 補強テープの弾性部材を用いた貼り方を表す説明図。 従来の補強テープ及び継ぎ目補強フィルムの貼り方を表す説明図。
図1は、本発明に係る実施形態の中間転写ベルトユニット10を備えた画像形成装置の概略断面図である。なお、本実施形態では、画像形成装置の一例としてレーザビームプリンタ100を例示して説明をする。
[レーザビームプリンタの全体構成]
レーザビームプリンタ100は装置本体100Aを有し、装置本体100A内には、上部に中間転写ベルトユニット10が配設されている。中間転写ベルトユニット10の下部には、中間転写ベルトM(図2参照)の回転方向(図1における反時計回り方向)に沿って上流側から下流側にかけて配置された4個の画像形成部3a,3b,3c,3dが配設されている。
中間転写ベルトユニット10では、所定の位置関係に配置された駆動ローラ10g、従動ローラ10f及びテンションローラ10hに、無端状ベルトとしての中間転写ベルトMが張架されている。中間転写ベルトMは、無端状のベルト本体10eと、補強部36とを備えている。補強部36は、ベルト本体10eの周方向J(図4参照)に直交する幅方向(図4の手前−奥方向)の両端部をその外周面に巻き付け貼付した補強テープ46(46a,46b)によって補強する(図2、図3参照)。
中間転写ベルトMのベルト本体10eは、一次転写ローラ10a,10b,10c,10dによって裏面側から押圧され、その表面が、各画像形成部3a〜3dにおける感光体ドラム1a〜1dに当接されている。ベルト本体10eは、テンションローラ10hによって図1中の矢印T方向に張力を掛けられている。
一次転写ローラ10a,10b,10c,10dは、感光体ドラム1a,1b,1c,1dの夫々に対向して、中間転写ベルトMの内側に配設されている。一次転写ローラ10a,10b,10c,10dには、それぞれ不図示のバイアス印加手段により転写バイアスが印加される。
上記構成により、感光体ドラム1a〜1dと中間転写ベルトMとの間には、一次転写部としての一次転写ニップがそれぞれ形成されている。中間転写ベルトMは、二次転写対向ローラを兼ねる駆動ローラ10gの反時計回り方向の回転に伴って同方向に回転させられる。中間転写ベルトMの回転速度は、各感光体ドラム1a〜1dの回転速度(プロセススピード)とほぼ同じに設定されている。
画像形成部3a,3b,3c,3dは、この順に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する構成を有している。画像形成部3a,3b,3c,3dは、それぞれ潜像担持体としてドラム形の電子写真感光体(以下「感光体ドラム」という)1a,1b,1c,1dを備えている。感光体ドラム1a,1b,1c,1dはそれぞれ、図1における時計回り方向に回転駆動されるように構成されている。
感光体ドラム1a〜1dの各周囲には、その回転方向に沿って順に、帯電手段としての一次帯電器2a,2b,2c,2dと、現像手段としての現像装置6a(7a)、6b(7b)、6c(7c)、6d(7d)とが配設されている。更に感光体ドラム1a〜1dの各周囲には、その回転方向に沿って順に、一次転写手段としての一次転写ローラ10a,10b,10c,10dと、感光体クリーニング手段としてのクリーニングブレード8a,8b,8c,8dとが配設されている。画像形成部3a〜3dの下方には、各画像形成部3a〜3dに対する潜像形成手段としての露光装置9が配設されている。
中間転写ベルトM表面における、駆動ローラ10gに対向する位置には、二次転写ローラ13aが配設されている。二次転写ローラ13aは、駆動ローラ10gとの間に中間転写ベルトMを挟持している。二次転写ローラ13aと中間転写ベルトMとの間の二次転写ニップ部によって二次転写部13が形成されている。
二次転写部13は、中間転写ベルトMに形成されたトナー像を、給送部20又は給送部90から送り出された記録材Sに転写する。二次転写部13の二次転写ローラ13aには、正極性のバイアスが印加される。正極性のバイアスが二次転写ローラ13aを介して二次転写部13に印加されることで、レジストローラ対14により搬送された記録材Sに、中間転写ベルトMのベルト本体10e上の4色のトナー像が二次転写される。
また、中間転写ベルトM表面における、テンションローラ10hに対向する位置には、中間転写体クリーナとしてのベルトクリーニング装置11が当接するように配設されている。
二次転写部13の上方には、定着ローラ15aと加圧ローラ15bとで構成される定着装置15が設けられている。トナー像が転写された記録材Sは、定着ローラ15aと加圧ローラ15bとのニップに搬送され、定着ローラ15aと加圧ローラ15bとによって加熱及び加圧されてその表面に、転写されていたトナー像が定着される。
装置本体100Aの下部には、画像形成に供される記録材Sが積載される給紙カセット21を収納する給送部20が配設され、給送部20の更に下方には、記録材Sが積載される給送部90が配設されている。
給送部20では、給紙カセット21内の記録材Sが、給紙ローラ(搬送ローラ)22及びリタードローラ23を介して一枚ずつ搬送路24に送り出され、レジストローラ対14等を有する給搬送装置を経由して二次転写部13に供給される。
記録材Sの搬送方向に沿った二次転写部13の下流側には、定着ローラ15aとこれに加圧される加圧ローラ15bとを有する定着装置15が配設されている。さらに、定着装置15の下流側には、排紙ローラ対18と、排紙トレイ19とが配設されている。なお、図1における符号30は、手差しトレイを示している。
以上の構成を備えるレーザビームプリンタ100では、感光体ドラム1a〜1d上にそれぞれ形成されたトナー像が、順次、反時計回り方向に回転する中間転写ベルトMのベルト本体10e上に一次転写される。
感光体ドラム1a〜1dから中間転写ベルトMへのトナー像の転写は、一次転写ローラ10a〜10dにそれぞれ正極性のバイアスが印加されることによりなされる。このように中間転写ベルトMのベルト本体10e上に4色のトナー像が重なった状態で形成されたトナー像は、二次転写部13へ移動させられる。
一方、トナー像転写後に、感光体ドラム1a〜1dの各表面に残ったトナーは、クリーニングブレード8a〜8dによってそれぞれに除去される。また、記録材Sへの二次転写後に中間転写ベルトMのベルト本体10e上に残ったトナーは、ベルトクリーニング装置11によって除去される。除去されたトナーは、回収トナー搬送路(不図示)を介して回収トナー容器(不図示)へと回収される。
[中間転写ベルトユニット]
次に、中間転写ベルトユニット10について、図2を用いて説明する。図2は、本発明に係る中間転写ベルトユニット10を示す斜視図である。なお、図2では、中間転写ベルトユニット10の内部を視認し易くするために、便宜上、中間転写ベルトMの中央部を省略して両端部のみを図示している。
図2に示すように、中間転写ベルトユニット10は、同図の左右方向に長尺に構成され、長手方向の両側に中間転写ベルトメインフレーム43をそれぞれ備えている。この中間転写ベルトユニット10は、中間転写ベルトMを張架する複数の張架部材としての駆動ローラ10g、従動ローラ10f及びテンションローラ10hを備えている。
駆動ローラ10g、従動ローラ10f及びテンションローラ10hは、各軸方向の両端部を、軸受け41,40,42によりそれぞれ回転可能に支持された状態で、巻き掛けられた無端状の中間転写ベルトMを張架している。この中間転写ベルトMの周方向両端部には、それぞれ補強テープ46(46a,46b)が貼り付けられている。なお、図2における符号10a,10b,10c,10dは、図1における一次転写ローラ10a,10b,10c,10dのローラ部を図示省略して軸部のみを示している。
駆動ローラ10gは、軸受け41を介して中間転写ベルトメインフレーム43に支持され、不図示の駆動手段から駆動を伝達されて回転することにより、中間転写ベルトMをその周方向に回転駆動させる。駆動ローラ10gの表面は、中間転写ベルトMを滑り無く搬送するために、摩擦係数の高いゴム層で形成されている。
従動ローラ10fは、軸受け40を介して中間転写ベルトメインフレーム43に支持され、中間転写ベルトMの周方向J(図4参照)の回転に伴って連れ回り回転(従動回転)する。
テンションローラ10hは、軸受け42を介してテンションローラ支持側板44と共に中間転写ベルトメインフレーム43に対してスライド可能となるように、中間転写ベルトメインフレーム43に支持されている。テンションローラ10hは、圧縮バネで構成されるテンションバネ45のバネ力により、中間転写ベルトMを中間転写ベルトメインフレーム43から離れる方向に付勢して張架している。
以上構成の中間転写ベルトユニット10は、無端状ベルトとしての中間転写ベルトMと、中間転写ベルトMを張架する複数の張架ローラとしての駆動ローラ10g、従動ローラ10f及びテンションローラ10hとを備えるベルト駆動装置を構成している。このベルト駆動装置により、中間転写ベルトMは、張架ローラの1つである駆動ローラ10gの駆動により周方向J(図4参照)に回転させられる。
ベルト本体10eの基層は、ポリイミド(PI)やポリビニリデンフロライド(PVDF)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等で形成される。基層を形成するこれらの素材は、引っ張り強度が高い樹脂系素材である。成形や強度、変形のしにくさなどの要件から、基層は、厚さが例えば40μm〜100μmの間で作られることが多い。
また、トナーを転写する効率を高めるため、基層の外周面全体に亘ってゴム層などの異なる層を張り合わせた多層構造の中間転写ベルトも存在する。本発明に係る中間転写ベルトMのベルト本体10eは、これらいずれの組成でも構わない。
[ベルト寄り規制構成]
次に、ベルト寄り規制構成について図3を用いて説明する。なお、図3は、本発明に係る中間転写ベルトユニット10を示す平面図(上面図)である。
本実施形態では、ベルト本体10eの外周面両端部に、ベルト回転方向(周方向)に亘って補強テープ46(46a,46b)が貼り付けられており、これら補強テープ46a,46bによってベルト寄りを防止している。
補強テープ46a,46bは、各幅が例えば2〜3mm以上あれば良く、スペースが許す限り何ミリでも構わない。また、補強テープ46a,46bの各厚みは、例えば10μm以上あれば良く、それ以上何ミリでも構わない。さらに、補強テープ46aと補強テープ46bとで幅や厚みが異なっていたり、別の材質で備えられたりしても構わない。
補強テープ46(46a,46b)には、ポリエステルなどの樹脂系材料の他、ベルト本体10eの基層と同じように、ポリイミド(PI)等のフィルム粘着テープが用いられる。基本的には、十分な引っ張り強度があれば材質は何であっても構わない。また、粘着剤には、アクリル系やシリコーン系などの一般的な材料を用いることができる。
補強テープ46a,46bの引っ張り強度が高いほど、ベルト寄り規制の効果は高まる。ただし、相対的にベルト本体10eの方が硬いと、その効果は低くなる。そのため、補強テープ46a,46bの引っ張り強度が低い場合や、ベルト本体10eの材質が極めて硬い場合には、補強テープ46a,46bを、或る程度の幅と高さを有する構成にする。実際には、ベルト本体10eと同等程度のヤング率を持つ材質で、厚さが例えば20〜50μmで、幅が数ミリ程度とするのが現実的である。
また、ベルト寄り規制の効果をより高めるために、図3のように補強テープ46a,46bが貼り付けられている部位の内周長を、補強テープ46a,46bが貼り付けられていない部分よりも短くなるようにする。ここでいう「内周長」とは、補強テープ46a,46bを備えた部分と、補強テープ46a,46bを備えない部分の、それぞれの平均的な内周長さ(ベルト幅方向、即ち周方向に直交する方向で平均化した内周長さ)のことを示す。従って、細かな凹凸による、部分的な内周長のことを指すのではない。
図3においては、中間転写ベルトMや補強テープ46a,46bの理解が容易になるように、サイズ等を誇張して描いている。実際には、補強テープ46a,46bを備える部位と、補強テープ46a,46bを備えない部位との内周長差は、極めて僅かである。内周長差は、目視で明確に分かるほどの大きさではない。
内周長差を付けるように補強テープ46a,46bを備える場合には、補強テープ46にバックテンションを掛けて、十分に引っ張りながら貼り付けるとよい。引っ張るときの力を強めるほど内周長差は大きくなり、ベルト寄り規制の効果はより高まる。
このように補強テープ46を貼り付けた上で、従動ローラ10f、駆動ローラ10g及びテンションローラ10hのスラスト長さ(軸方向長さ)を適切に設定することによって、効果をより十分に発揮することができる。例えば、一方の補強テープ46aの内側端面から他方の補強テープ46bの内側端面までのベルト幅方向寸法M(内側端面間寸法)を、ベルト本体10eがローラ10f,10g,10hの何れかに当接する領域のベルト幅方向の当接寸法Kより短くする。
また、一方の補強テープ46aの外側端面から他方の補強テープ46bの外側端面までのベルト幅方向寸法N(外側端面間寸法)を、ベルト本体10eが何れかのローラ(10f,10g,10h)に当接する領域のベルト幅方向の当接寸法Kより長くする。特に、駆動ローラ10gの端部が、補強テープ46aと補強テープ46bとの貼られた部分に乗り上げるようにスラスト寸法を設定すると、ベルト寄り規制効果は高い。
このようにローラ10f〜10hのスラスト長さ、及び補強テープ46aと補強テープ46bの間隔を適切に設定すると、ベルト本体10eが片側に寄った際に、補強テープ46a側と補強テープ46b側のベルト回転周期に差を生み出すことができる。生み出された回転周期の差によって、ベルト本体10eの片寄りは規制され、中間転写ベルトMが中央の位置に戻ってくる。
例えば、ベルト本体10eが寄って、駆動ローラ10gの端部に補強テープ46aが乗り上げる量が多かったとすると、補強テープ46a側の1回転の周期は、補強テープ46b側の1回転の周期よりも早くなる。
それにより、ベルト本体10eは、駆動ローラ10gに対して僅かに斜めに傾き、その傾きによって補強テープ46aの乗り上げ量が減る方向にベルト本体10eは移動していく。つまり、中間転写ベルトMは、中央の位置に戻っていくことになる。逆に、ベルト本体10eが寄って、補強テープ46bが乗り上げる量が多かった場合にも、同様のことが起こる。
このように、ベルト本体10eがどちらかに寄っていたとしても、中間転写ベルトMには、中央の位置に戻ろうとする作用が働くのである。
ベルト寄り規制の効果を高めるためには、上述したように、補強テープ46にバックテンションを付けて貼り付けることが有効である。その他にも、補強テープ46を何周にも巻き付けることや、厚みのあるテープを用いることや、引っ張り強度が高いテープを巻き付けることが有効である。
しかし、このように規制効果を高めようとすればするほど、補強テープ46の継ぎ目である段差部分では、補強テープ46がベルト本体10eから剥がれる可能性が高まる。図4及び図5は、補強テープ46(46a,46b)の継ぎ目である段差部分46cにおいて、補強テープ46がベルト本体10eから剥がれる現象を表す説明図である。
図4及び図5に示すように、補強テープ46が貼り付けられた状態の中間転写ベルトMを、継ぎ目のある段差部分46cにおいて湾曲させたとすると、湾曲させることによって、外周部と内周部とに長さの差が生じる。この際、湾曲させる曲率半径が小さければ小さいほど、外周部と内周部との長さの差は大きくなる。
このような長さの差を吸収するため、外周部の補強テープ46には、引き伸ばす方向(図5の矢印E、F方向)の力が働き、内周部のベルト本体10eには、圧縮させる方向の力が働く。しかし、補強テープ46の継ぎ目のように段差部分46cがあると、円弧の接線方向に引き伸ばす力が働く以外に、補強テープ46が剥がれる法線方向にも力が働くことになる。補強テープ46が剥がれる法線方向の力は、補強テープ46が厚くて段差が大きいほど大きく働く。
したがって、補強テープ46が薄いほど剥がれにくい傾向にある。よって、厚い補強テープを1周巻くより、薄い補強テープを数周巻いた方が良い。
しかし、どれだけ薄い補強テープを巻いたとしても、段差によって生じている、補強テープ46を剥がす方向の力をゼロにすることはできない。そのため、長期に亘って中間転写ベルトMを走行駆動するうちに、少しずつベルト本体10eから補強テープ46が剥がれる可能性がある。特に、外周からベルトクリーニング装置11端部のシール部材12などが当接する場合、外周部に拘束力が働くことになり、補強テープ46の剥がれを助長してしまう。
そして、補強テープ46が一部剥がれた状態で曲率半径の小さい位置を通過すると、ベルト本体10eが座屈変形するようになる。これは、内周部に中間転写ベルトMを圧縮させる方向の力が働いた際、薄いベルト1枚の状態では、座屈変形しやすいためである。
このとき、座屈変形したときのベルト本体10eの曲率半径が小さいため、座屈部分に大きな応力が発生することになる。そのため、長期に亘って走行駆動すると、何度も繰り返し大きな応力が働き、ベルト本体10eが破損することになる。
このような破損を防ぐには、補強テープ46とベルト本体10eとの剥がれ、或いは、座屈変形が起こらないようにする必要がある。これらに対する最も効果的な対策は、補強テープ46に繋ぎ目をつくらないようにベルト本体10eの回転方向(周回方向)に空間を空けて貼り付けることである。
図6は、隙間部46dを設けることで補強テープ46の繋ぎ目を無くした貼り方を表す説明図である。この場合、ベルト本体10e上の補強テープ46には繋ぎ目が無いため、ベルト本体10eの曲率半径を小さくしても、ベルト本体10eを圧縮させる力は働かない。ただし、急激な中間転写ベルトMの曲がりを防ぐため、隙間部46dは、ベルト本体10eの回転方向(周方向)において2mm以上あることが望ましい。
しかし、隙間部46dを設けて補強テープ46を貼り付けた場合であっても、補強テープ46がベルト本体10eから剥がれる問題が発生する可能性はある。つまり、補強テープ46の隙間部46dにおける切断面が曲率半径の小さい場所に位置するとき、補強テープ46の屈曲に対する復元力によって補強テープ46は剥がれようとする。なお、図6における符号46,46,46,46は、補強テープ46の1層目、2層目、3層目、4層目をそれぞれ示す。また、a,a,a,aは、補強テープ46の1層目46の巻き始めの一端部、2層目46の一端部、3層目46の一端部、4層目46の一端部をそれぞれ示す。さらに、b,b,b,bは、補強テープ46の1層目46の巻き終わりの他端部、2層目46の他端部、3層目46の他端部、4層目46の他端部をそれぞれ示す。
さらに、図6に示すように、外周からベルトクリーニング装置11端部のシール部材12などが当接する場合には、当接物が補強テープ46の隙間部46dに引っ掛かって補強テープ46を引き剥がすおそれがある。
このように、補強テープ46に隙間部46dを設けて貼り付けるだけの方法では、中間転写ベルトMの破れに対して効果はあるものの、補強テープ46の剥がれが起こるおそれがあり、好ましくない。
そこで、本発明に係る実施形態では、図7に示すように、全体が連続する一本の長尺テープとして構成された補強テープ46(46a,46b)を、ベルト本体10eの周方向Jに直交する両端部上に連続的に重ねて貼り付ける。この工程において、最初の重なり部は、ベルト本体10eに対して補強テープ46を浮かせた状態で貼り付けて、撓み部16を形成する。
その後は、連続して連なる補強テープ46を撓み部16に重ねるように複数回巻いていく。このように構成して、ベルト本体10eの回転方向を規定することで、補強テープ46の剥がれを防止することができる。ただし、上述のように、急激な中間転写ベルトMの曲がりを防ぐため、補強テープ46の撓み部16の領域である、撓み部16形成の直前部分46eと巻き始め部分46fとの間の所定距離Gは、中間転写ベルトMの回転方向で2mm以上あることが望ましい。
このように本実施形態の補強部36では、ベルト本体10eの周方向Jに直交する両端部の外周面に対して補強テープ46を一周以上巻き付ける。そして補強部36では、巻き始めの一端部(46f)を越えるときに周方向Jでの一端部(46f)より所定距離Gだけ手前(所定距離手前)の部位(46e)から一端部(46f)と重なる部分まで補強テープ46を撓ませて撓み部16を形成されている。
また、所定距離Gは、上記のように2mm以上に設定されることがベルト寄り規制効果を高める上で好ましいが、例えば10mmを超えるとベルト寄り規制効果が低くなることが考えられる。そのため、所定距離Gは、上限を10mmとして、2〜10mmの範囲内で設定されることがより好ましい。
上記のように補強テープ46を浮かせて貼り付けた場合でも、浮かし量が足りなければ、曲率半径の小さい部位に位置するとき、ベルト本体10eの重なり部分は圧縮の力を受けるおそれがある。圧縮力を受ける場合、ベルト本体10eは、圧縮力で座屈変形してこの座屈変形を繰り返して破損する可能性がある。
よって、補強テープ46の撓み部16の浮かし量を適切に設定することで、ベルト本体10eと補強テープ46とが互いに圧縮と引っ張りを起こさない状態になり、中間転写ベルトMの破損を防止することができる。
このときの補強テープ46の浮かし量について、図8を用いてより具体的に説明する。なお、図8は、補強テープ46の浮かし量を表す説明図である。
すなわち、図8のように、中間転写ベルトユニット10の駆動ローラ10g、従動ローラ10f及びテンションローラ10hのうちの最小径のローラの直径をφD、ベルト本体10eの厚みをt、補強テープ46の厚みをTとする。さらに、補強テープ46の撓み部(浮き領域)16の膨出部分46gにおける最小径ローラの中心Cに関する角度をX゜とする。
図8において、角度X゜に関するベルト本体10eの長さをA、補強テープ46の長さをBとするとき、長さAと長さBとの差(B−A)が0を超えていれば、ベルト本体10eと補強テープ46とは互いに圧縮と引っ張りを起こさない関係となる。つまり、この関係は、次式(1),(2),(3)のようになる。
A=π(D+2t)・X/360 …(1)
B=π(D+2t+2T+2T)・X/360 …(2)
B−A=π(4T)・X/360>0 …(3)
このような長さ関係に従って補強テープ46をベルト本体10eに貼り付けることで、撓み部16が適切な浮かし量となり、ベルト破れを防止することができる。
ここで例えば、補強テープ46を浮かせて貼り付けた構成において、補強テープ貼付け部分に外周からベルトクリーニング装置11端部のシール部材12などが当接する場合には、当接物により補強テープ46の撓み部16にストレスを与えることになる。
このような状態で中間転写ベルトMを使用し続けると、繰り返しのストレスで、撓み部16の補強テープ自身が切れてしまう可能性がある。これを未然に防止するためには、図9に示すように、撓み部16の内方に弾性部材17を挟み込むことが好ましい。つまり、ベルト本体10eの外周面における一端部(46f)と所定距離Gだけ手前の部位(46e)との間に弾性部材17を配置し、撓み部16を、弾性部材17を巻き付けるように設ける。
このように弾性部材17を挟み込むことで、撓み部16での補強テープ46の自由度を抑制して、当接物から受けるストレスを大幅に低減することができる。撓み部16に挟み込まれる弾性部材17は、弾性材料から構成されるため、ベルト本体10eと補強テープ46とが互いに圧縮と引っ張りを起こすこともない。
本実施形態では、弾性部材17として弾性接着剤を用いることができるが、これに限定されることはなく、例えばポリウレタンフォームやゴム系の発泡体などの軟質の弾性特性を有する材料を用いることもできる。
また、本実施形態のように、ベルト本体10eの周方向Jと直交する両端部に摺擦する摺擦部材としてシール部材12を備える場合、最後の一周分の補強テープ46の他端部46hを、中間転写ベルトMの周方向Jに対する上流側に向けて貼り付けている。この構成によれば、シール部材12がベルト本体10eの幅方向両端部に摺擦を繰り返しても、補強テープ46の他端部46hがシール部材12に引っ掛かることがない。従って、他端部46hがシール部材12を滑らかに受け流すことにより、補強テープ46の他端部46hから剥がれる不都合の発生を確実に回避することができる。
以上説明した補強部36は、両端部外周面に対し補強テープ46を一周以上巻き付け、巻き始めの一端部(46f)を越える時に周方向Jでの一端部より所定距離手前の部位から一端部(46f)と重なる部分まで補強テープを撓ませた撓み部16を有する。
これにより、上記ローラ10g,10f,10hのうちで曲率半径の小さいローラを補強テープ46が通過する時に生じる外周部と内周部との長さの差を、撓み部16を設けて経路長が長くなるように貼られた補強テープ46の外周部で吸収できる。このように、段差部分46c(図4参照)に対応する箇所の周長を長くし、補強テープ46の継ぎ目部分でベルト本体10eが座屈変形を繰り返すことを防止でき、補強テープ46の剥がれを防止でき、中間転写ベルトMの長寿命化を実現することができる。
さらに、補強テープ46の最後の1周の部分を、他の部分に比して薄く若しくは剛性を低くすることにより、ベルト本体10eの座屈を軽減することができ、ベルト破れを抑制することができる。
10…ベルト駆動装置(中間転写ベルトユニット)、10e…ベルト本体、10f,10g,10h…複数の張架ローラ(従動ローラ,駆動ローラ,テンションローラ)、12…摺擦部材(シール部材)、16…撓み部、17…弾性部材、36…補強部、46,46a,46b…補強テープ、46f…巻き始めの一端部(巻き始め部分)、G…所定距離、J…周方向、M…無端状ベルト(中間転写ベルト)

Claims (5)

  1. 無端状のベルト本体と、
    前記ベルト本体の周方向に直交する幅方向の両端部をその外周面に巻き付け貼付した補強テープによって補強する補強部と、を備え、
    前記補強部は、
    前記両端部の外周面に対して前記補強テープを一周以上巻き付け、且つ、巻き始めの一端部を越えるときに前記周方向での前記一端部より所定距離手前の部位から前記一端部と重なる部分まで前記補強テープを撓ませた撓み部を有する、
    ことを特徴とする無端状ベルト。
  2. 前記ベルト本体の外周面における前記一端部と前記所定距離手前の部位との間に弾性部材が配置され、
    前記撓み部は、前記弾性部材を巻き付けるように設けられる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無端状ベルト。
  3. 前記所定距離は、2mm以上に設定される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の無端状ベルト。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の無端状ベルトと、
    前記無端状ベルトを張架する複数の張架ローラと、を備え、
    前記複数の張架ローラのうちの何れかの駆動により前記無端状ベルトが前記周方向に回転させられる、
    ことを特徴とするベルト駆動装置。
  5. 前記ベルト本体の前記両端部に摺擦する摺擦部材を備え、
    最後の一周分の前記補強テープの他端部は、前記無端状ベルトの前記周方向に対する上流側を向いている、
    ことを特徴とする請求項4に記載のベルト駆動装置。
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