JP2014114070A - オーバーキャップ及びオーバーキャップ付き容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器蓋付きの容器にICタグを容易に装着すること。
【解決手段】オーバーキャップ4は、天面壁15と該天面壁15から降下する周壁16を有し、容器本体2の口部7を閉塞する容器蓋3の周りに被せられる。このオーバーキャップ4は、容器本体2の口部7に設けられた環状凸部8に係止される折返片19と、該折返片19を含む部分の破断によって折返片が環状凸部8との係止状態を解除する切断タブ17と、周壁16の内周面に装着され、任意の情報が記録されたICタグとを備え、切断タブ17の破断時において、ICタグのリード線を切断するようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、汎用性を有するとともに装着されているICタグの記録情報を変更することができるオーバーキャップ及びオーバーキャップ付き容器に関する。
従来、各種の製品には、製造年月日、製造・販売者名、使用期限などの製品情報を表示したバーコードが広く利用されている。
ところで、バーコードは、コード化された情報をリーダーで読取るため、バーコードの印刷面を平面とする必要があり、このため、ボトルやキャップなどの包装材料の分野では、バーコードの印刷面が制限され、また、コード化できる情報量も限られたものとなってしまうという問題がある。
そこで、最近では、ICタグを用いた情報表示の技術が利用されるようになってきた。ICタグとは、RFID(Radio Frequency Identification)とも呼ばれるものであり、所定の情報が記憶されたICチップを無線アンテナとともに樹脂やガラス等の誘電体材料に埋め込んでタグ(荷札)状に形成した超小型の通信端末である。このようなICタグは、無線通信により、ICチップに記憶された製品情報を読取るものであり、例えばICチップのメモリには、数百バイトのデーターを記録することができ、多くの製品情報を記録できるという利点がある。また、ICタグは、非接触で記録された情報を読取ることができ、接触による摩耗などの問題もなく、さらには、商品の形態に併せた形状に加工したり、小型化、薄型化なども可能であるという利点がある。
例えば、特許文献1には、頂板にICタグが埋め込まれた容器蓋が開示されている。
このようなICタグを、容器の開封履歴の表示のために使用することも提案されており、例えば、特許文献2には、容器蓋を開封したとき、ICタグ中のICチップとアンテナとを結ぶリード線が断線することにより、開封を検出する方法が提案されている。
また、特許文献3には、容器口部に装着されるキャップ本体に連結された上蓋を開封した時、オーバーキャップに設けられているアンテナ回路が切断され、これにより、開封の事実を認識できることが開示されている。
これら特許文献2及び3の何れも、ICタグの回路が切断されているという事実を外部読み取り装置により検知することにより、開封の事実を認識できるというものであるが、未だ解決すべき課題が残されている。
特開2005−321935号公報 特許4047821号 特開2011−213378号公報
すなわち、特許文献1の容器蓋は、開封前と開封後において、ICタグの情報の変更ができず、また、ICタグを装着した容器蓋を覆うキャップは、いわゆるオーバーキャップの形態を採用しているが、オーバーキャップを外すために、ICタグを破断する動作と、オーバーキャップを外す2段階の動作をしなければならず、その手間がかかり、構造も複雑化している。
特許文献2,3の容器蓋は、アンテナ又はアンテナ線を切断し、ICタグを通信不能にすることによって、開封履歴の有無を検知しているが、アンテナ線の切断後は、容器の情報や製造年月日などの情報が全て検知できないという問題があった。
特に、商品の販売後、ユーザに容器が渡った後に、製品等のキャンペン情報や、懸賞の当否、あるいはキャップの開封後に、該キャップの材質などを記録しておけば、リサイクルの仕分けなどが可能になる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、容器蓋の開封時の前後において、ICタグの情報の変更が可能であり、さらには、汎用性をもって現行の容器蓋若しくは容器本体に装着可能であり、しかも、外し易く簡単な構造で容器蓋若しくは容器本体に装着可能なオーバーキャップ及びオーバーキャップ付き容器を提供することを目的とする。
本発明のオーバーキャップは、上記目的を達成するために、天面壁と該天面壁から降下する周壁を有し、容器本体の口部の開口を閉塞する容器蓋の周りに被せられるオーバーキャップにおいて、前記容器本体の口部又は前記容器蓋のいずれかに設けられた係止部に係止される係合部と、該係合部の破断によって前記係合部が前記係止部との係止状態を解除する切断部と、前記天面壁の内面又は前記周壁の内周面に装着され、任意の情報が記録されたICタグとを備え、該ICタグを前記切断部によって分断される位置に配置し、前記切断部の破断時において、前記ICタグの回路を切断するようにした。
また、本発明のオーバーキャップ付き容器は、天面壁と該天面壁から降下する周壁を有し、容器本体の口部の開口を閉塞する容器蓋の周りに被せられるオーバーキャップを備えたオーバーキャップ付き容器において、
前記容器本体の口部又は前記容器蓋のいずれかに設けられた係止部に係止される係合部と、該係合部の破断によって前記係合部が前記係止部との係止状態を解除する切断部と、前記天面壁の内面又は前記周壁の内周面に装着され、任意の情報が記録されたICタグとを備え、該ICタグを前記切断部によって分断される位置に配置し、前記切断部の破断時において、前記ICタグの回路を切断するようにした。
上記オーバーキャップの前記ICタグの回路は、前記ICチップから外部に引き出したリード線を設け、前記切断部の破断時に前記リード線を切断することによって、該リード線の切断後に生じた前記ICチップの新たな記録情報をさらに検知することができる。
上記オーバーキャップの前記係止部は、前記容器本体の口部の外周面から半径方向外側へ突出する凸部であって、前記係合部は、前記周壁の下部から半径方向内側上部に突出する折返片であって、前記オーバーキャップの装着時において前記凸部の底面に前記折返片の先端を引っかけることによって前記オーバーキャップが前記容器本体に係止されることが好ましい。
本発明のオーバーキャップ又はオーバーキャップ付き容器は、容器本体の口部又は容器蓋のいずれかに設けられた係止部に係止される係合部と、該係合部の破断によって前記係合部が前記係止部との係止状態を解除する切断部と、天面壁の内面又は周壁の内周面に装着され、任意の情報が記録されたICタグとを備え、該ICタグを前記切断部によって分断される位置に配置し、前記切断部の破断時において、前記ICタグの回路を切断するようにしたので、ICタグの切断動作が容易になり、オーバーキャップの構造が簡略化する。
また、オーバーキャップのICタグの回路は、ICチップから外部に引き出したリード線を設け、前記切断部の破断時に前記リード線を切断することによって、該リード線の切断後に生じた前記ICチップの新たな記録情報をさらに検知することができる。よって、商品の購入前のみならず、購入後もICタグの情報を検知できるとともに、最終ユーザに新たな情報をもたらすことができる。
本発明の実施形態におけるオーバーキャップ付き容器の口部の斜視図である。 図1のオーバーキャップ付き容器のオーバーキャップを外した状態の斜視図である。 図1のオーバーキャップを透過させてみたオーバーキャップ付き容器口部の斜視図である。 Aは、図1のオーバーキャップの周壁の下部に形成された折返片が容器の凸部に係止されている状態を示す拡大断面図である。 図1のオーバーキャップに装着されているICタグの斜視図である。 図1のオーバーキャップのタブ切断部を部分的に破断した状態の斜視図である。 図1のオーバーキャップのタブ切断部の全体を破断した状態の斜視図である。 図1のオーバーキャップに装着されているICタグの変形例であって、Aは、データ変更用のリード線付きの900MHz帯のUHFタグの斜視図、Bはデータ変更用のリード線無しの900MHz帯のUHFタグの斜視図、Cは13.56MHz帯のNFCタグの斜視図である。
以下、本発明のオーバーキャップ付き容器について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態におけるオーバーキャップ付き容器の口部の斜視図、図2はオーバーキャップ付き容器のオーバーキャップを外した状態の斜視図、図3はオーバーキャップを透過させてみたオーバーキャップ付き容器口部の斜視図である。
オーバーキャップ付き容器1は、内容物が充填される容器本体2、容器本体2の口部7の上部側に被せられ、該口部7の開口を閉塞する容器蓋3、さらに該容器蓋3を覆うオーバーキャップ4と、任意の情報が記録されるICタグ5とを備えている。
容器本体2は、ペットボトル、金属製ボトル、陶器、ガラスなどが使用でき、容器本体2の肩部9よりも上方には円柱形の口部7が形成されている。本実施形態では、容器本体2の口部7に雄ネジ(図示せず)が形成され、容器蓋3の内周面に形成された雌ネジ(図示せず)と螺着して、容器蓋3を装着できる。
容器本体2の口部7の外周面側で、容器蓋3が装着される部分の下部には、容器本体2の半径方向外側へ突出する環状凸部8が形成されている。係止部としての環状凸部8の下面8aは、水平方向に向く水平面が形成されている(図4参照)。
容器蓋3は樹脂材料で形成され、円板形状の頂壁11と、頂壁11の周縁から降下したスカート壁12とからなる。スカート壁12の外周面には、周方向に見て交互に存在する凹凸形状から構成された滑り止め用のローレット13が形成されている。
なお、口部7と容器蓋3とをネジ螺合にしたが、両者をネジ螺合とせずに単なる嵌合で口部7を閉塞するようにしてもよい。
樹脂材料で形成されたオーバーキャップ4は、円板形状天面壁15と該天面壁15から降下する円筒形の周壁16を有している。オーバーキャップ4は、容器本体2に装着され、容器蓋3を覆うことができる。詳しくは、オーバーキャップ4の周壁16の下部における内周面には、係合部としての折返片19を形成している。折返片19は、無負荷時において、周壁16の下部内周面から半径方向内側上部に向かって斜めに突出する折返片19であって、折返片19は周壁16の周方向に等間隔を空けて複数個が形成されている。
折返片19は、外的作用が負荷すると、基端側が揺動(回動)中心となって、先端部が周壁16の内周面側若しくは、周壁の中心側に移動可能であって、外的作用が無くなると弾性力によってもとの傾斜角に復帰する。
この折返片19は、容器本体2の口部7にオーバーキャップ4が装着された状態で、折返片19の先端を結んだ円の直径は、上述した環状凸部8の外径よりも小さく形成されている。そして、容器本体2の環状凸部8の下面8aにその先端が当接することによって、オーバーキャップ4の上方への移動が規制され、オーバーキャップ4は容器本体2から抜け止めされる。
オーバーキャップ4の容器本体2への装着時において、オーバーキャップ4と容器蓋3との間には、僅かな隙間が形成されるか、若しくは僅かに接触する程度であり、オーバーキャップ4を周方向へ回転させても、該オーバーキャップ4が空回りするだけであって、容器蓋3がオーバーキャップ4に伴って回転することはない。
オーバーキャップ4の天面壁15から周壁16に亘って、切断部としての切断タブ17が形成されている。切断タブ17は、全体として帯状であって、天面壁15の径方向一端側近くから天面壁の中心を通り、径方向他端側の天面壁15の外周縁まで延び、該外周縁から降下して周壁16の下端まで延びている。切断タブ17の天面壁15側では、先端部が半円形であって、この半円形の部分の内方には、同じく半円形の窪み21が形成されている。全体として切断タブ17の周囲は薄肉のスコア18が形成され、スコア18は人手によって引き裂くことができる程度の強さに形成される。
オーバーキャップ4の周壁16の内周面には、図5に示すフィルム状のICタグ5が貼着されている。ICタグ5は、四角形状の厚さの薄い樹脂製のフィルム基材33、記録媒体を有するICチップ34,ICチップ34に接続されている情報送受信用のアンテナ35、同じくICチップ34から引き出されたリード線37を備えている。
フィルム基材33は、一般に熱溶着可能な熱可塑性樹脂から形成されている。このような熱可塑性樹脂は特に制限されないが、一般には、このICタグ5が取付けられるオーバーキャップ4や容器蓋3を構成する樹脂基材と同様の樹脂が使用される。例えば、ポリオレフィン製のオーバーキャップ4にICタグ5を設ける場合には、ポリオレフィンによりフィルム基材33を形成するのがよい。また、ICチップ34や金属アンテナ35がポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムに設けられた状態で市販されているICタグ5もあるが、このような場合には、適宜、酸変性オレフィン系樹脂などの接着剤を用いて、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム基材33の裏面にポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂層を積層させておくことが、キャップにICタグ5を取付ける上で好ましい。
また、フィルム基材33としては、紙を使用することもできる。
ICチップ34は、フリップチップ実装などにより、上記のアンテナ35に導通するように設けられるものであり、このICタグ5が取付けられる製品に関する情報が記憶されるものである。そして、上記のアンテナ35を介しての信号の送信により、所定の情報が記憶され、またアンテナ35を介してICタグ5に記憶された情報が読取られるものである。
なお、上記のICチップ34は、一般に、ポリイミド、ビスマレイミド樹脂などの電気絶縁性の硬化樹脂等により、封止されて保護されている。さらに、紙の貼り合わせによりICチップ34を封止することもできる。
このようなICチップ34には、既に述べた通り、包装容器に充填されている内容物に関する情報(例えば生産者、製造業者、生産年月日、出荷日時など)や容器、キャンペンに関する情報などが入力されており、抵抗、電圧変化などで開封の有無などを知る情報も入力されている。このような情報の入力や出力は、高周波信号により行われ、一般に900MHz付近のUHF帯や13.56MHzの周波数帯が主として利用される。
ICチップ34への信号の送受信のために使用されるアンテナ35は、使用される信号の周波数に応じた共振長さなどを有する。
また、開封検出用のリード線37は、これが切断したときの抵抗変化によりICチップ34での電圧変化などをもたらすものであればよい。
上記のようなアンテナ35やリード線37は、通常、アルミニウム、銅、銀、金などの低抵抗金属の薄膜(厚みが5乃至50μm程度)からなるものであり、例えば金属箔の貼り合わせやメッキ、エッチング、銀ペーストなどの導電性インキを用いての印刷により形成することができる。
なお、フィルム基材33の厚みは、その表面にICチップ34を実装する作業やアンテナ35及びリード線37を形成するためのメッキ作業などを行い得る程度の強度を示すようなものであればよく、後述するオーバーキャップへの装着形態に応じて適宜の厚みとすることができる。例えば、フィルム基材33の裏面(ICチップ等が設けられていない側の面)或いは表面の金属製アンテナが存在しない部分でのヒートシールによりオーバーキャップ4に装着する場合には、比較的薄肉でよいが、嵌め込みなどによりオーバーキャップ4に装着する場合には、比較的厚肉とすることが必要である。このような観点から、フィルム基材33の厚みは、一般に、5〜1000μm程度の範囲とし、この範囲内で、装着形態に応じた厚みとすることが好適である。
また、図5では、フィルム基材33は四角形状を有しているが、その取り付け形態や回路の破断位置などに応じて適当な形状を有していればよく、四角形である必要はない。
アンテナ35はほぼ円形に形成され、ICチップ34が配設された側で、アンテナ35の両端部がICチップ34側に曲げられICチップ34と接続されている。リード線37はICチップ34からアンテナ35と反対側から引き出されている。
リード線37は、上述したように、リード線37を切断することによって、リード線37の切断前と切断後にICチップ34内にて電気的変化が生じることによって、リード線37が切断されたか否かを検知できる。
周壁16に設けられるICタグ5は、切断タブ17のスコア18を横断して配置される。周壁16の内周面にICタグ5を取付けるときには、接着材や溶着などで取付けることができる。本実施形態では、ICタグ5の取付けの際には、周壁16の切断タブ17側にリード線37を配置し、切断タブ17の存在しない側にICチップ34及びアンテナ35を配置している。したがって、リード線37がスコア18の部分を横断し、切断タブ17を引き裂いてスコア18を破断すると、リード線37が破断される。
このようなオーバーキャップ付き容器1は、容器本体2に容器蓋3がネジ螺合によって、装着される。本実施形態では、容器蓋3に開封履歴情報を知る手段は設けられていない。オーバーキャップ4を容器本体2に装着するときは、容器本体2に容器蓋3が被さっている状態で、そのままオーバーキャップ4を容器蓋3に被せる。オーバーキャップ4は、内径が容器蓋3の外径よりも大きく、周壁16の高さがスカート壁12の高さよりも充分に大きいので、容器蓋3の全体を覆うことができる。周壁16の内周壁に形成されている折返片19は、無負荷状態では折返片19の先端を結ぶ円の直径は、容器蓋3のスカート壁12及び環状凸部8の外径よりも少し小さいので、折返片19の先端が周壁16の内周面側に曲げられる。そして、折返片19が環状凸部を越えると折返片19の先端が周壁16の中心側に戻り、折返片19が環状凸部8の下面8aに係止される。こうして、オーバーキャップ4は容器本体2に装着される。
次に、本発明のオーバーキャップ付き容器1の作用について説明する。
ICタグ5には、予め製品情報などが記録される。例えば、容器本体2の内容物である飲料の製造年月日、生産地、消費期限、開封履歴情報などの基本的な製品情報やその他、製品のキャンペン情報などを記録できる。さらには、容器が飲料や食品でない場合は、例えば、洗剤などであれば使用方法や注意書きなどが記録できる。よって、ユーザは、容器の購入前には、店頭に備えた読取り装置や、携帯電話などの読取器などで商品情報を知ることができる。
本実施形態では、オーバーキャップ4の開封後もICタグ5との通信が可能であるので、開封前の情報や、開封後に新たな内容を知らせしめることができる。例えば、商品に当たりくじなどを付す場合は、製品購入前に店頭などで検知されないようにする必要がある。
よって、製品を購入してからキャップの開封後に、当たりくじをユーザに知らせしめることが必要である。そのようなキャップの当たり情報などを、開封前はユーザに知られないように、記録させておく。そして、ICタグ5のリード線37が切断されたときに、新たな当たり情報がICタグ5から読み取れるようにすればよい。
ユーザが容器蓋3を開封するときは、先ず、オーバーキャップ4から外す。オーバーキャップ4の離脱は、スコア18に沿って切断タブ17を引き剥がす。切断タブ17には、天面壁15側の先端に窪み21を形成しているので、例えば、窪み21を押して、切断タブ17の先端部を破断し、その隙間を掴むようにして切断タブ17を引き剥がせばよい。切断タブ17は周壁16の下端まで形成されているので、切断タブ17が引き剥がされることによって、天面壁15の一部と、周壁16が左右に破断され、切断タブ17が配置されていた部分を左右に広げることができる。すると、今まで係止されていた折返片19と環状凸部8との係合が解除され、オーバーキャップ4を容器本体2の口部7から除去できる。次いで、容器蓋3を開栓方向に回転させることによって、口部7とのネジ係合を解除し、容器蓋3を容器本体2から外すことができる。
オーバーキャップ4には、ICタグ5が貼着され、切断タブ17を引き剥がすことによって、スコア18の部分で、ICタグ5がリード線37を有する部分と、ICチップ34及びアンテナ35を有する部分とで破断される。よって、切断タブ17を除いたオーバーキャップ4側にICチップ34が存在する。ICチップ34には、未だアンテナ35が連結されているので、ユーザは、この先もICチップ34のデーターを読み取ることができる。よって、ユーザは容器(商品)の購入後に携帯電話などの読取り装置で、商品の製造年月日や消費期限を確認できる。ただし、ユーザに対して不必要なデーターは、リード線37の切断時に電気的に除去するようにしてもよい。
なお、スコア18の部分でICタグ5の切断を容易にするため、スコア18の位置に対応する部分のフィルム基材33に弱化部を形成し、破断し易くしてもよい。
よって、ユーザは、容器蓋3が未だ未開封である情報を確認でき、中身の交換などのいたずらが認知され、かつ防止される。
また、ユーザは、オーバーキャップ4の切断タブ17の引き裂き後に、ICタグに記録されている、当たりくじやキャンペン情報を知ることができる。
さらには、オーバーキャップ4が廃棄されて回収された後には、リサイクルにおいてキャップの種類や、色別情報を記録することで、識別、種類毎の自動的な仕分けなども可能となる。
このように、従来では、アンテナを断線していたので、容器蓋の開栓後は容器蓋からICタグ情報を得ることができなかったが、本実施形態では、容器蓋3の開栓後若しくはオーバーキャップ4の切断タブ17の引き裂き後にもICタグ情報を得ることができる。
以上、説明したように、本実施形態のオーバーキャップ4は、形態を合わせてことによって、容器蓋付きの容器の種類にこだわることなく後付けできるので、汎用性が大きく使い勝手がよい。また、切断タブ17が形成された単純形態のオーバーキャップ4に、ICタグ5を貼り付けるだけでよい。オーバーキャップ4の取外しと、ICタグ5の切断とが切断タブ17の引き剥がしの1動作で可能になり、構造が複雑になることなく安価で実施可能である。
以上、本発明を実施形態に基づいて添付図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく、更に他の変形あるいは変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、オーバーキャップ4の切断タブ17をオーバーキャップ4から完全に切り離したが、周壁16に2本通るスコア18のうち、いずれか1つのスコア18の下端部にスコアを形成することなく(図6のaの領域で示す部分)、肉厚の部分を残すことによって、オーバーキャップ4と切断タブ17を完全に切り離さなくともよい。このようにすることで、オーバーキャップ4と切断タブ17とを分離させないですむ。
また、上記実施形態では、周壁16にICタグ5を貼着したが、天面壁15側にICタグ5を貼着してもよい。
なお、ICタグには、上記実施例で説明したものの他、図8に示すものがある。
例えば、Aは、データ変更用のリード線付きの900MHz帯のUHFタグであり、ICタグ5のアンテナ35は、ICチップ34の側部において、アンテナ35の端部がICチップ34側に曲げられることによってICチップ34と接続されている。アンテナ35の形状は、フィルム基材33の外周部に沿って、内外に2重に配設され、内側ではほぼ環状であって、外側は二股に分かれた円弧形状である。そして、リード線37はICチップ34からアンテナ35と反対側から引き出されている。リード線37は、上述したように、リード線37を切断することによって、リード線37の切断前と切断後にICチップ34内にて電気的変化が生じることによって、リード線37が切断されたか否かを検知できる。
また、図6のBはデータ変更用のリード線無しの900MHz帯のUHFタグであり、の斜視図、Cは13.56MHz帯のNFCタグである。これらのICタグ5を適宜使用できる。
よって、本実施形態では、リード線37を切断し、オーバーキャップ4の破断後でもICタグ5の情報を知るようにしたが、図6のB及びCに示すように、リード線37を省略して、アンテナ回路を切断しても良い。ただし、切断タブ17の破断後に情報を読み取ることはできない。
1 オーバーキャップ付き容器
2 容器本体
3 容器蓋
4 オーバーキャップ
5 ICタグ
7 口部
8 環状凸部(係止部)
8a 下面
15 天面壁
16 周壁
17 切断タブ(切断部)
18 スコア
19 折返片(係合部)
33 フィルム基材
34 ICチップ
35 アンテナ
37 リード線

Claims (4)

  1. 天面壁と該天面壁から降下する周壁を有し、容器本体の口部の開口を閉塞する容器蓋の周りに被せられるオーバーキャップにおいて、
    前記容器本体の口部又は前記容器蓋のいずれかに設けられた係止部に係止される係合部と、
    該係合部の破断によって前記係合部が前記係止部との係止状態を解除する切断部と、
    前記天面壁の内面又は前記周壁の内周面に装着され、任意の情報が記録されたICタグとを備え、
    該ICタグを前記切断部によって分断される位置に配置し、前記切断部の破断時において、前記ICタグの回路を切断するようにしたことを特徴とするオーバーキャップ。
  2. 天面壁と該天面壁から降下する周壁を有し、容器本体の口部の開口を閉塞する容器蓋の周りに被せられるオーバーキャップを備えたオーバーキャップ付き容器において、
    前記容器本体の口部又は前記容器蓋のいずれかに設けられた係止部に係止される係合部と、
    該係合部の破断によって前記係合部が前記係止部との係止状態を解除する切断部と、
    前記天面壁の内面又は前記周壁の内周面に装着され、任意の情報が記録されたICタグとを備え、
    該ICタグを前記切断部によって分断される位置に配置し、前記切断部の破断時において、前記ICタグの回路を切断するようにしたことを特徴とするオーバーキャップ付き容器。
  3. 前記ICタグの回路は、前記ICチップから外部に引き出したリード線を設け、前記切断部の破断時に前記リード線を切断することによって、該リード線の切断後に生じた前記ICチップの新たな記録情報をさらに検知するようにした請求項1又は2に記載のオーバーキャップ。
  4. 前記係止部は、前記容器本体の口部の外周面から半径方向外側へ突出する凸部であって、
    前記係合部は、前記周壁の下部から半径方向内側上部に突出する折返片であって、
    前記オーバーキャップの装着時において前記凸部の底面に前記折返片の先端を引っかけることによって前記オーバーキャップが前記容器本体に係止されている請求項1〜3のいずれかに記載のオーバーキャップ。
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