JP2014114070A - オーバーキャップ及びオーバーキャップ付き容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オーバーキャップ4は、天面壁15と該天面壁15から降下する周壁16を有し、容器本体2の口部7を閉塞する容器蓋3の周りに被せられる。このオーバーキャップ4は、容器本体2の口部7に設けられた環状凸部8に係止される折返片19と、該折返片19を含む部分の破断によって折返片が環状凸部8との係止状態を解除する切断タブ17と、周壁16の内周面に装着され、任意の情報が記録されたICタグとを備え、切断タブ17の破断時において、ICタグのリード線を切断するようにした。
【選択図】図2
Description
ところで、バーコードは、コード化された情報をリーダーで読取るため、バーコードの印刷面を平面とする必要があり、このため、ボトルやキャップなどの包装材料の分野では、バーコードの印刷面が制限され、また、コード化できる情報量も限られたものとなってしまうという問題がある。
このようなICタグを、容器の開封履歴の表示のために使用することも提案されており、例えば、特許文献2には、容器蓋を開封したとき、ICタグ中のICチップとアンテナとを結ぶリード線が断線することにより、開封を検出する方法が提案されている。
また、特許文献3には、容器口部に装着されるキャップ本体に連結された上蓋を開封した時、オーバーキャップに設けられているアンテナ回路が切断され、これにより、開封の事実を認識できることが開示されている。
これら特許文献2及び3の何れも、ICタグの回路が切断されているという事実を外部読み取り装置により検知することにより、開封の事実を認識できるというものであるが、未だ解決すべき課題が残されている。
特許文献2,3の容器蓋は、アンテナ又はアンテナ線を切断し、ICタグを通信不能にすることによって、開封履歴の有無を検知しているが、アンテナ線の切断後は、容器の情報や製造年月日などの情報が全て検知できないという問題があった。
特に、商品の販売後、ユーザに容器が渡った後に、製品等のキャンペン情報や、懸賞の当否、あるいはキャップの開封後に、該キャップの材質などを記録しておけば、リサイクルの仕分けなどが可能になる。
また、本発明のオーバーキャップ付き容器は、天面壁と該天面壁から降下する周壁を有し、容器本体の口部の開口を閉塞する容器蓋の周りに被せられるオーバーキャップを備えたオーバーキャップ付き容器において、
前記容器本体の口部又は前記容器蓋のいずれかに設けられた係止部に係止される係合部と、該係合部の破断によって前記係合部が前記係止部との係止状態を解除する切断部と、前記天面壁の内面又は前記周壁の内周面に装着され、任意の情報が記録されたICタグとを備え、該ICタグを前記切断部によって分断される位置に配置し、前記切断部の破断時において、前記ICタグの回路を切断するようにした。
上記オーバーキャップの前記ICタグの回路は、前記ICチップから外部に引き出したリード線を設け、前記切断部の破断時に前記リード線を切断することによって、該リード線の切断後に生じた前記ICチップの新たな記録情報をさらに検知することができる。
上記オーバーキャップの前記係止部は、前記容器本体の口部の外周面から半径方向外側へ突出する凸部であって、前記係合部は、前記周壁の下部から半径方向内側上部に突出する折返片であって、前記オーバーキャップの装着時において前記凸部の底面に前記折返片の先端を引っかけることによって前記オーバーキャップが前記容器本体に係止されることが好ましい。
また、オーバーキャップのICタグの回路は、ICチップから外部に引き出したリード線を設け、前記切断部の破断時に前記リード線を切断することによって、該リード線の切断後に生じた前記ICチップの新たな記録情報をさらに検知することができる。よって、商品の購入前のみならず、購入後もICタグの情報を検知できるとともに、最終ユーザに新たな情報をもたらすことができる。
図1は、本発明の実施形態におけるオーバーキャップ付き容器の口部の斜視図、図2はオーバーキャップ付き容器のオーバーキャップを外した状態の斜視図、図3はオーバーキャップを透過させてみたオーバーキャップ付き容器口部の斜視図である。
オーバーキャップ付き容器1は、内容物が充填される容器本体2、容器本体2の口部7の上部側に被せられ、該口部7の開口を閉塞する容器蓋3、さらに該容器蓋3を覆うオーバーキャップ4と、任意の情報が記録されるICタグ5とを備えている。
容器本体2の口部7の外周面側で、容器蓋3が装着される部分の下部には、容器本体2の半径方向外側へ突出する環状凸部8が形成されている。係止部としての環状凸部8の下面8aは、水平方向に向く水平面が形成されている(図4参照)。
なお、口部7と容器蓋3とをネジ螺合にしたが、両者をネジ螺合とせずに単なる嵌合で口部7を閉塞するようにしてもよい。
樹脂材料で形成されたオーバーキャップ4は、円板形状天面壁15と該天面壁15から降下する円筒形の周壁16を有している。オーバーキャップ4は、容器本体2に装着され、容器蓋3を覆うことができる。詳しくは、オーバーキャップ4の周壁16の下部における内周面には、係合部としての折返片19を形成している。折返片19は、無負荷時において、周壁16の下部内周面から半径方向内側上部に向かって斜めに突出する折返片19であって、折返片19は周壁16の周方向に等間隔を空けて複数個が形成されている。
この折返片19は、容器本体2の口部7にオーバーキャップ4が装着された状態で、折返片19の先端を結んだ円の直径は、上述した環状凸部8の外径よりも小さく形成されている。そして、容器本体2の環状凸部8の下面8aにその先端が当接することによって、オーバーキャップ4の上方への移動が規制され、オーバーキャップ4は容器本体2から抜け止めされる。
オーバーキャップ4の容器本体2への装着時において、オーバーキャップ4と容器蓋3との間には、僅かな隙間が形成されるか、若しくは僅かに接触する程度であり、オーバーキャップ4を周方向へ回転させても、該オーバーキャップ4が空回りするだけであって、容器蓋3がオーバーキャップ4に伴って回転することはない。
フィルム基材33は、一般に熱溶着可能な熱可塑性樹脂から形成されている。このような熱可塑性樹脂は特に制限されないが、一般には、このICタグ5が取付けられるオーバーキャップ4や容器蓋3を構成する樹脂基材と同様の樹脂が使用される。例えば、ポリオレフィン製のオーバーキャップ4にICタグ5を設ける場合には、ポリオレフィンによりフィルム基材33を形成するのがよい。また、ICチップ34や金属アンテナ35がポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムに設けられた状態で市販されているICタグ5もあるが、このような場合には、適宜、酸変性オレフィン系樹脂などの接着剤を用いて、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム基材33の裏面にポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂層を積層させておくことが、キャップにICタグ5を取付ける上で好ましい。
また、フィルム基材33としては、紙を使用することもできる。
なお、上記のICチップ34は、一般に、ポリイミド、ビスマレイミド樹脂などの電気絶縁性の硬化樹脂等により、封止されて保護されている。さらに、紙の貼り合わせによりICチップ34を封止することもできる。
このようなICチップ34には、既に述べた通り、包装容器に充填されている内容物に関する情報(例えば生産者、製造業者、生産年月日、出荷日時など)や容器、キャンペンに関する情報などが入力されており、抵抗、電圧変化などで開封の有無などを知る情報も入力されている。このような情報の入力や出力は、高周波信号により行われ、一般に900MHz付近のUHF帯や13.56MHzの周波数帯が主として利用される。
また、開封検出用のリード線37は、これが切断したときの抵抗変化によりICチップ34での電圧変化などをもたらすものであればよい。
上記のようなアンテナ35やリード線37は、通常、アルミニウム、銅、銀、金などの低抵抗金属の薄膜(厚みが5乃至50μm程度)からなるものであり、例えば金属箔の貼り合わせやメッキ、エッチング、銀ペーストなどの導電性インキを用いての印刷により形成することができる。
また、図5では、フィルム基材33は四角形状を有しているが、その取り付け形態や回路の破断位置などに応じて適当な形状を有していればよく、四角形である必要はない。
リード線37は、上述したように、リード線37を切断することによって、リード線37の切断前と切断後にICチップ34内にて電気的変化が生じることによって、リード線37が切断されたか否かを検知できる。
ICタグ5には、予め製品情報などが記録される。例えば、容器本体2の内容物である飲料の製造年月日、生産地、消費期限、開封履歴情報などの基本的な製品情報やその他、製品のキャンペン情報などを記録できる。さらには、容器が飲料や食品でない場合は、例えば、洗剤などであれば使用方法や注意書きなどが記録できる。よって、ユーザは、容器の購入前には、店頭に備えた読取り装置や、携帯電話などの読取器などで商品情報を知ることができる。
よって、製品を購入してからキャップの開封後に、当たりくじをユーザに知らせしめることが必要である。そのようなキャップの当たり情報などを、開封前はユーザに知られないように、記録させておく。そして、ICタグ5のリード線37が切断されたときに、新たな当たり情報がICタグ5から読み取れるようにすればよい。
なお、スコア18の部分でICタグ5の切断を容易にするため、スコア18の位置に対応する部分のフィルム基材33に弱化部を形成し、破断し易くしてもよい。
また、ユーザは、オーバーキャップ4の切断タブ17の引き裂き後に、ICタグに記録されている、当たりくじやキャンペン情報を知ることができる。
さらには、オーバーキャップ4が廃棄されて回収された後には、リサイクルにおいてキャップの種類や、色別情報を記録することで、識別、種類毎の自動的な仕分けなども可能となる。
このように、従来では、アンテナを断線していたので、容器蓋の開栓後は容器蓋からICタグ情報を得ることができなかったが、本実施形態では、容器蓋3の開栓後若しくはオーバーキャップ4の切断タブ17の引き裂き後にもICタグ情報を得ることができる。
以上、説明したように、本実施形態のオーバーキャップ4は、形態を合わせてことによって、容器蓋付きの容器の種類にこだわることなく後付けできるので、汎用性が大きく使い勝手がよい。また、切断タブ17が形成された単純形態のオーバーキャップ4に、ICタグ5を貼り付けるだけでよい。オーバーキャップ4の取外しと、ICタグ5の切断とが切断タブ17の引き剥がしの1動作で可能になり、構造が複雑になることなく安価で実施可能である。
例えば、上記実施形態では、オーバーキャップ4の切断タブ17をオーバーキャップ4から完全に切り離したが、周壁16に2本通るスコア18のうち、いずれか1つのスコア18の下端部にスコアを形成することなく(図6のaの領域で示す部分)、肉厚の部分を残すことによって、オーバーキャップ4と切断タブ17を完全に切り離さなくともよい。このようにすることで、オーバーキャップ4と切断タブ17とを分離させないですむ。
また、上記実施形態では、周壁16にICタグ5を貼着したが、天面壁15側にICタグ5を貼着してもよい。
なお、ICタグには、上記実施例で説明したものの他、図8に示すものがある。
例えば、Aは、データ変更用のリード線付きの900MHz帯のUHFタグであり、ICタグ5のアンテナ35は、ICチップ34の側部において、アンテナ35の端部がICチップ34側に曲げられることによってICチップ34と接続されている。アンテナ35の形状は、フィルム基材33の外周部に沿って、内外に2重に配設され、内側ではほぼ環状であって、外側は二股に分かれた円弧形状である。そして、リード線37はICチップ34からアンテナ35と反対側から引き出されている。リード線37は、上述したように、リード線37を切断することによって、リード線37の切断前と切断後にICチップ34内にて電気的変化が生じることによって、リード線37が切断されたか否かを検知できる。
また、図6のBはデータ変更用のリード線無しの900MHz帯のUHFタグであり、の斜視図、Cは13.56MHz帯のNFCタグである。これらのICタグ5を適宜使用できる。
よって、本実施形態では、リード線37を切断し、オーバーキャップ4の破断後でもICタグ5の情報を知るようにしたが、図6のB及びCに示すように、リード線37を省略して、アンテナ回路を切断しても良い。ただし、切断タブ17の破断後に情報を読み取ることはできない。
2 容器本体
3 容器蓋
4 オーバーキャップ
5 ICタグ
7 口部
8 環状凸部(係止部)
8a 下面
15 天面壁
16 周壁
17 切断タブ(切断部)
18 スコア
19 折返片(係合部)
33 フィルム基材
34 ICチップ
35 アンテナ
37 リード線
Claims (4)
- 天面壁と該天面壁から降下する周壁を有し、容器本体の口部の開口を閉塞する容器蓋の周りに被せられるオーバーキャップにおいて、
前記容器本体の口部又は前記容器蓋のいずれかに設けられた係止部に係止される係合部と、
該係合部の破断によって前記係合部が前記係止部との係止状態を解除する切断部と、
前記天面壁の内面又は前記周壁の内周面に装着され、任意の情報が記録されたICタグとを備え、
該ICタグを前記切断部によって分断される位置に配置し、前記切断部の破断時において、前記ICタグの回路を切断するようにしたことを特徴とするオーバーキャップ。 - 天面壁と該天面壁から降下する周壁を有し、容器本体の口部の開口を閉塞する容器蓋の周りに被せられるオーバーキャップを備えたオーバーキャップ付き容器において、
前記容器本体の口部又は前記容器蓋のいずれかに設けられた係止部に係止される係合部と、
該係合部の破断によって前記係合部が前記係止部との係止状態を解除する切断部と、
前記天面壁の内面又は前記周壁の内周面に装着され、任意の情報が記録されたICタグとを備え、
該ICタグを前記切断部によって分断される位置に配置し、前記切断部の破断時において、前記ICタグの回路を切断するようにしたことを特徴とするオーバーキャップ付き容器。 - 前記ICタグの回路は、前記ICチップから外部に引き出したリード線を設け、前記切断部の破断時に前記リード線を切断することによって、該リード線の切断後に生じた前記ICチップの新たな記録情報をさらに検知するようにした請求項1又は2に記載のオーバーキャップ。
- 前記係止部は、前記容器本体の口部の外周面から半径方向外側へ突出する凸部であって、
前記係合部は、前記周壁の下部から半径方向内側上部に突出する折返片であって、
前記オーバーキャップの装着時において前記凸部の底面に前記折返片の先端を引っかけることによって前記オーバーキャップが前記容器本体に係止されている請求項1〜3のいずれかに記載のオーバーキャップ。
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