JP2014111739A - アミンアルキレンオキサイド付加物の製造方法 - Google Patents

アミンアルキレンオキサイド付加物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 色調が良好で、かつ低粘度で、かつウレタン化時の反応性が適切となるアミンアルキレンオキサイド付加物の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 分子内に窒素原子を2個以上有するアミン(B)の活性水素にアルキレンオキサイド(C)を付加するアミンアルキレンオキサイド付加物の製造方法であって、(B)の活性水素1モルに対してアルキレンオキサイド(C)1モルを無触媒で付加して得られたものに、エチレンオキサイドを無触媒で付加する工程(I)を有し、工程(I)の付加する際の反応温度が80〜135℃であるアミンアルキレンオキサイド付加物(A)の製造方法。アミンアルキレンオキサイド付加物(A)の水酸基価(mgKOH/g)が300〜1000であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、アミンアルキレンオキサイド付加物の製造方法、およびそれを含有するポリオール成分を用いる硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。
アミンのアルキレンオキサイド付加物、特にエチレンオキサイド付加物は、界面活性剤及び樹脂原料として用いられ、利用分野は繊維の染色助剤、繊維柔軟仕上げ剤、殺菌剤、農薬展着剤、帯電防止剤、塗膜表面改質剤及びウレタンフォーム用原料など家庭用、工業用及び農業用等多岐にわたっている。
アミンアルキレンオキサイド付加物は、一般的には無触媒、又はアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物などのアルカリ触媒の存在下で、アミンにアルキレンオキサイドを付加して製造されているが、これらの触媒を使用すると色調が悪く、特にエチレンオキサイドの付加モル数が多くなるにつれて、着色が顕著になるという問題がある。
かかる問題を解決するため、前記着色を防止する方法として、低温で反応させる方法(例えば特許文献1)などが提案されている。
しかしながら、これらの方法で、色調改善効果が得られるものの、この低温で反応させて得られたアミンアルキレンオキサイド付加物をウレタンフォーム原料として使用した際、ウレタン化反応時に反応性が大きくなり、適切な反応性となるものが得られない。また、粘度も高くなる。
特開2003−96186号公報
本発明は、前記の従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、アルキレンオキサイド、特にエチレンオキサイド付加物であって色調が良好で、かつ低粘度で、かつウレタン化時の反応性が適切となるアミンアルキレンオキサイド付加物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らはこれら問題点を解決するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明のアミンアルキレンオキサイド付加物(A)の製造方法は、分子内に窒素原子を2個以上有するアミン(B)の活性水素にアルキレンオキサイド(C)を付加するアミンアルキレンオキサイド付加物の製造方法であって、(B)の活性水素1モルに対してアルキレンオキサイド(C)1モルを無触媒で付加して得られたものに、エチレンオキサイドを無触媒で付加する工程(I)を有し、工程(I)の付加する際の反応温度が80〜135℃であることを要旨とする。また、本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、上記の製造方法により得られたアミンアルキレンオキサイド付加物(A)を含んでなるポリオール成分とポリイソシアネート成分(D)とを、発泡剤の存在下に反応させることを要旨とする。
本発明のアミンアルキレンオキサイド付加物の製造方法を使用すると、色調が良好で、粘度が低く、ウレタン化反応時に反応性が適切となるアミンアルキレンオキサイド付加物が製造できる。
本発明における分子内に窒素原子を2個以上有するアミン(B)としては、ポリアミン等が含まれる。具体的には、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン及びジエチレントリアミン等の炭素数1〜20の脂肪族ポリアミン;ピペラジン及びN−アミノエチルピペラジン等の炭素数4〜20の複素環式ポリアミン;ジシクロヘキシルメタンジアミン及びイソホロンジアミン等の炭素数4〜20の脂環式ポリアミン;フェニレンジアミン、トリレンジアミン及びジフェニルメタンジアミン等の炭素数6〜20の芳香族ポリアミン;ジカルボン酸と過剰のポリアミンとの縮合により得られるポリアミドポリアミン;ポリエーテルポリアミン;ヒドラジン(ヒドラジン及びモノアルキルヒドラジン等)、ジヒドラジッド(コハク酸ジヒドラジッド及びテレフタル酸ジヒドラジッド等)、グアニジン(ブチルグアニジン及び1−シアノグアニジン等);ジシアンジアミド等;などが挙げられる。
アミン(B)のうち、ウレタンフォームに使用した場合のフォームの圧縮強さの観点から、炭素数1〜20の脂肪族ポリアミンおよび炭素数6〜20の芳香族ポリアミンが好ましく、エチレンジアミンがさらに好ましい。
活性水素に付加させるアルキレンオキサイド(以下、AOと略す場合がある。)(C)としては、炭素数2〜6のAO、例えば、エチレンオキサイド(以下、EOと略す場合がある。)、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略す場合がある。)、1,3−プロピレオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド及び1,4−ブチレンオキサイド等が挙げられる。これらのうち、性状や反応性の観点から、EO、PO及び1,2−ブチレンオキサイドが好ましい。AOを2種以上使用する場合(例えば、PO及びEO)の付加方法としては、ブロック付加であってもランダム付加であってもよく、これらの併用であってもよい。付加方法としては、好ましくはPO/EOブロック付加である。
本発明のアミンアルキレンオキサイド付加物の製造方法は、アミン(B)の活性水素1モルに対してアルキレンオキサイド(C)1モルを無触媒で付加して得られたものに、エチレンオキサイドを無触媒で付加する工程(I)を有する。
アミン(B)の活性水素1モルに対してアルキレンオキサイド(C)1モルを無触媒で付加する際の反応温度としては、生産性及び着色性の観点から、80〜150℃が好ましく、更に好ましくは120〜145℃である。
アミン(B)の活性水素1モルに対してアルキレンオキサイド(C)1モルを付加するには無触媒で行う。
工程(I)において、活性水素1モルに対してアルキレンオキサイド1モルを無触媒で付加して得られたものに、エチレンオキサイドを無触媒で付加する反応温度は、好ましくは80〜135℃であり、更に好ましくは95〜115℃である。反応温度が80℃以上であれば粘度が低く、ウレタンフォーム化時、適切な反応性となる。130℃以下であれば着色しにくい。
本発明の製造方法により得られるアミンアルキレンオキサイド付加物(A)の水酸基価(mgKOH/g)は、ポリウレタンフォームに使用した場合のハンドリング及びフォームの圧縮強さの観点から、300〜1000が好ましく、さらに好ましくは350〜900、とくに好ましくは400〜850である。本発明における水酸基価は、JIS K 1557−1に記載の方法による。
本発明の製造方法により得られるアミンアルキレンオキサイド付加物(A)のガードナー色数は、ポリウレタンフォームに使用した場合の外観の観点から、0〜2が好ましく、さらに好ましくは0〜1である。
本発明の製造方法で得られたアミンアルキレンオキサイド付加物(A)を含んでなるポリオール成分とポリイソシアネート成分(D)とを、発泡剤の存在下で反応させることで、硬質ポリウレタンフォームを製造することができる。
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法に用いるポリオール成分には、本発明の製造方法で得られたアミンアルキレンオキサイド付加物(A)の他に、硬質ポリウレタンフォームを製造する際に通常用いられる他のポリオール(G)を含んでいてもよい。
アミンアルキレンオキサイド付加物(A)以外の他のポリオール(G)としては、2〜8価、水酸基当量20〜2000で、2〜8個の活性水素を含有する化合物(多価アルコール、多価フェノール、ポリカルボン酸、リン酸等)にアルキレンオキサイド(C)が付加されたもの等が挙げられる。
上記多価アルコールとしては、例えば、炭素数2〜18の2価アルコール[エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール及びネオペンチルグリコール等]、炭素数3〜18の3〜8価のアルコール[グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、α−メチルグルコシド、ソルビトール、キシリット、マンニット、グルコース、フラクトース及びショ糖等]及びこれらの2種以上の併用が含まれる。
多価フェノールとしては、ピロガロール、ハイドロキノン及びフロログルシン等の単環多価フェノール;ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールスルホン等のビスフェノール;フェノールとホルムアルデヒドの縮合物(ノボラック);たとえば米国特許第3265641号明細書に記載のポリフェノール等が挙げられる。
ポリオール成分中の、本発明の製造方法で得られたアミンアルキレンオキサイド付加物(A)の含有量は、ポリオール成分の重量を基準として、反応性と圧縮強度の観点から、25〜100重量%が好ましく、さらに好ましくは50〜100重量%である。
ポリイソシアネート成分(D)としては、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート(粗製MDI)、ポリメリックトリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなど;これらの変性ポリイソシアネート、すなわち、ポリイソシアネートの部分化学反応で得られる生成物であって、例えば、エステル、尿素、ビューレット、アロファネート、カルボジイミド、イソシアヌレート、ウレタンなどの基を含むポリイソシアネート;などが挙げられ、これらは1種単独であるいは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
上記のポリイソシアネート成分(D)の使用量は、イソシアネートインデックス(=ポリイソシアネートのNCO基/ポリオール成分の活性水素[当量比]×100)が、100〜300となる量が好ましく、さらに好ましくは100〜180となる量である。
発泡剤(E)としては、HFC134a、HFC245fa、HFC365mfc等のフルオロハイドロカーボン、ノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、イソブタン等のハイドロカーボン、その他一般的に硬質ポリウレタンフォームで使用される発泡剤が挙げられ、これらは1種単独あるいは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。また、水を併用することもできる。
その中でも、地球温暖化係数が小さく、常温で液体であるものが適しており、特に、得られる硬質ポリウレタンフォームの熱伝導率を低く抑えることができるHFC245fa、HFC365mfc及びシクロペンタンが好適である。発泡剤(E)〔水を除く〕の使用量は、ポリオール成分100重量部当たり、5〜40重量部が好ましく、水を併用する場合は、水を10重量部以下とすることが好ましい。
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法においては、発泡剤に加えて、必要により、通常用いられる触媒(H)および/または整泡剤(J)の存在下に、ポリオール成分とポリイソシアネート成分(D)とを反応させてもよい。
触媒(H)として、従来から一般に用いられているアミン触媒や金属触媒等が使用できる。このアミン触媒としては、例えばN,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、トリエチレンジアミン、N,N’,N’−トリメチルアミノエチルピペラジン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N’,N’’−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N−ジメチルアミノヘキサノール、1−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール等が使用できる。金属触媒としては、例えばスタナスオクトエート;ジブチルチンジラウレート;オクチル酸鉛;酢酸カリウムやオクチル酸カリウム等のカリウム塩等が使用できる。これらのアミン触媒や金属触媒の他に、蟻酸や酢酸等の脂肪酸の第4級アンモニウム塩等も使用できる。以上の触媒は、それぞれ1種単独で使用してもよいし、2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。本発明の製造方法における触媒(H)の使用量は、ポリオール成分100重量部当たり、好ましくは0〜15重量部、さらに好ましくは0.01〜10重量部である。
整泡剤(J)としては、従来から一般に用いられている整泡剤が使用でき、シリコーン系化合物及びフッ素系化合物などが挙げられる。整泡剤(J)の量は、ポリオール成分100重量部当たり、好ましくは0〜5重量部、さらに好ましくは0.01〜3重量部である。
硬質ポリウレタンフォームを製造する際には、その他の助剤を用いてもよい。
その他の助剤として、難燃剤(F)、架橋剤、相溶化剤、減粘剤、着色剤、安定剤等、硬質ポリウレタンフォームの製造に際して一般的に使用される添加剤を使用することができる。
以下に本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 ポリオール〔アミンアルキレンオキサイド付加物〕(A−1)の製造
温度計、加熱冷却装置、撹拌機、滴下ボンベ及びストリッピング装置を備えた1.5LのSUS製耐圧反応容器に、エチレンジアミン(東ソー(株)製)117.2g(1.0モル部)を投入し、窒素ガスで置換後、減圧下(−0.097MPa(ゲージ圧。以下の実施例及び比較例でも圧力はゲージ圧の意味である。)、135〜145℃に昇温した。次いでプロピレンオキサイド453.1g(4.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、135〜145℃の範囲で3時間かけて滴下した。滴下終了後、135〜145℃の範囲で2時間熟成し、80〜90℃に冷却後、エチレンオキサイド429.7g(5.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、80〜90℃の範囲で3時間かけて滴下し、滴下終了後、80〜90℃で30分間熟成してポリオール(A−1)を得た。水酸基価=438、EO単位の含有量=43.0重量%。
実施例2 ポリオール(A−2)の製造
実施例1と同等の装置を使用し、エチレンジアミン117.2g(1.0モル部)を投入し、窒素ガスで置換後、減圧下(−0.097MPa)、135〜145℃に昇温した。次いでプロピレンオキサイド453.1g(4.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、135〜145℃の範囲で3時間かけて滴下した。滴下終了後、135〜145℃の範囲で2時間熟成し、次に、125〜135℃に冷却後、エチレンオキサイド429.7g(5.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、125〜135℃の範囲で3時間かけて滴下し、滴下終了後、125〜135℃で30分間熟成してポリオール(A−2)を得た。水酸基価=438、EO単位の含有量=43.0重量%。
実施例3 ポリオール(A−3)の製造
実施例1と同等の装置を使用し、エチレンジアミン209.8g(1.0モル部)を投入し、窒素ガスで置換後、減圧下(−0.097MPa)、135〜145℃に昇温した。次いでプロピレンオキサイド405.6g(2.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、135〜145℃の範囲で3時間かけて滴下した。滴下終了後、135〜145℃の範囲で2時間熟成した。次に、エチレンオキサイド307.7g(2.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、135〜145℃の範囲で2時間かけて滴下した。次に80〜90℃に冷却後、エチレンオキサイド76.9g(0.5モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、80〜90℃の範囲で30分かけて滴下し、滴下終了後、80〜90℃で30分間熟成してポリオール(A−3)を得た。水酸基価=785、EO単位の含有量=38.5重量%。
実施例4 ポリオール(A−4)の製造
実施例1と同等の装置を使用し、エチレンジアミン209.8g(1.0モル部)を投入し、窒素ガスで置換後、減圧下(−0.097MPa)、135〜145℃に昇温した。次いでプロピレンオキサイド405.6g(2.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、135〜145℃の範囲で3時間かけて滴下した。滴下終了後、135〜145℃の範囲で2時間熟成した。次に、エチレンオキサイド307.7g(2.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、135〜145℃の範囲で2時間かけて滴下した。次に、125〜135℃に冷却後、エチレンオキサイド76.9g(0.5モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、125〜135℃の範囲で30分かけて滴下し、滴下終了後、125〜135℃で30分間熟成してポリオール(A−4)を得た。水酸基価=785、EO単位の含有量=38.5重量%。
実施例5 ポリオール(A−5)の製造
実施例1と同等の装置を使用し、トリレンジアミン(日本ポリウレタン(株)製)276.0g(1.0モル部)を投入し、窒素ガスで置換後、減圧下(−0.097MPa)、135〜145℃に昇温した。次いでプロピレンオキサイド524.9g(4.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、135〜145℃の範囲で3時間かけて滴下した。滴下終了後、135〜145℃の範囲で2時間熟成した。次に、エチレンオキサイド199.1g(2.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、100〜110℃の範囲で4時間かけて滴下した。滴下終了後、100〜110℃で2時間熟成してポリオール(A−5)を得た。水酸基価=507、EO単位の含有量=19.9重量%。
比較例1 ポリオール(A’−6)の製造
実施例1と同等の装置を使用し、エチレンジアミン117.2g(1.0モル部)を投入し、窒素ガスで置換後、減圧下(−0.097MPa)、135〜145℃に昇温した。次いでプロピレンオキサイド453.1g(4.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、135〜145℃の範囲で3時間かけて滴下した。滴下終了後、135〜145℃の範囲で2時間熟成し、65〜75℃に冷却後、エチレンオキサイド429.7g(5.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、65〜75℃の範囲で4時間かけて滴下し、滴下終了後、65〜75℃で2時間熟成してポリオール(A’−6)を得た。水酸基価=438、EO単位の含有量=43.0重量%。
比較例2 ポリオール(A’−7)の製造
実施例1と同等の装置を使用し、エチレンジアミン117.2g(1.0モル部)を投入し、窒素ガスで置換後、減圧下(−0.097MPa)、135〜145℃に昇温した。次いでプロピレンオキサイド453.1g(4.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、135〜145℃の範囲で3時間かけて滴下した。滴下終了後、140〜150℃の範囲で2時間熟成し、エチレンオキサイド429.7g(5.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、140〜150℃の範囲で3時間かけて滴下し、滴下終了後、140〜150℃で30分間熟成してポリオール(A’−7)を得た。水酸基価=438、EO単位の含有量=43.0重量%。
比較例3 ポリオール(A’−8)の製造
実施例1と同等の装置を使用し、エチレンジアミン209.8g(1.0モル部)を投入し、窒素ガスで置換後、減圧下(−0.097MPa)、135〜145℃に昇温した。次いでプロピレンオキサイド405.6g(2.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、135〜145℃の範囲で3時間かけて滴下した。滴下終了後、135〜145℃の範囲で2時間熟成した。次に、エチレンオキサイド307.7g(2.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、135〜145℃の範囲で2時間かけて滴下した。次に65〜75℃に冷却後、エチレンオキサイド76.9g(0.5モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、65〜75℃の範囲で2時間かけて滴下し、滴下終了後、65〜75℃で1時間熟成してポリオール(A’−8)を得た。水酸基価=785、EO単位の含有量=38.5重量%。
比較例4 ポリオール(A’−9)の製造
実施例1と同等の装置を使用し、エチレンジアミン209.8g(1.0モル部)を投入し、窒素ガスで置換後、減圧下(−0.097MPa)、135〜145℃に昇温した。次いでプロピレンオキサイド405.6g(2.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、135〜145℃の範囲で3時間かけて滴下した。滴下終了後、135〜145℃の範囲で2時間熟成した。次に、エチレンオキサイド307.7g(2.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、135〜145℃の範囲で2時間かけて滴下した。次に65〜75℃に冷却後、エチレンオキサイド76.9g(0.5モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、140〜150℃の範囲で2時間かけて滴下し、滴下終了後、140〜150℃で1時間熟成してポリオール(A’−9)を得た。水酸基価=785、EO単位の含有量=38.5重量%。
比較例5 ポリオール(A’−10)の製造
実施例1と同等の装置を使用し、トリレンジアミン276.0g(1.0モル部)を投入し、窒素ガスで置換後、減圧下(−0.097MPa)、135〜145℃に昇温した。次いでプロピレンオキサイド524.9g(4.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、135〜145℃の範囲で3時間かけて滴下した。滴下終了後、135〜145℃の範囲で2時間熟成した。次に65〜75℃に冷却後、エチレンオキサイド199.1g(2.0モル部)を圧力が0.3MPaを超えないように調整しながら、65〜75℃の範囲で4時間かけて滴下した。滴下終了後、65〜75℃で2時間熟成してポリオール(A’−10)を得た。水酸基価=507、EO単位の含有量=19.9重量%
実施例6〜10及び比較例6〜10における上記以外のポリウレタンフォーム原料は次の通りである。
ポリオール(G−1):グリセリン1.0モル、ショ糖0.5モルの混合物に水酸化カリウムを触媒として、105℃でPO10.6モル付加し、常法により水酸化カリウムを除去して得られたポリエーテルポリオール。水酸基価=450。
ポリオール(G−2):ペンタエリスリトール1.0モルに水酸化カリウムを触媒として、105℃でPO7.3モル付加し、常法により水酸化カリウムを除去して得られたポリエーテルポリオール。水酸基価=400。
ポリオール(G−3):グリセリン1.0モルに水酸化カリウムを触媒として、105℃でPO50.1モル付加し、常法により水酸化カリウムを除去して得られたポリエーテルポリオール。水酸基価=56。
触媒(H−1):トリエチレンジアミンのエチレングリコール溶液(東ソー(株)製「TEDA−L33」)
触媒(H−2):ジブチルチンジラウレート(日東化成(株)社製「ネオスタンU−100」)
触媒(H−3):N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン(サンアプロ(株)製「POLYCAT8」)
整泡剤(J−1):ジメチルシロキサン系整泡剤(東レ・ダウコーニング製「SH−193」)
整泡剤(J−2):整泡剤(東レ・ダウコーニング製「SF−2936F」)
発泡剤(E−1):水
発泡剤(E−2):HFC−245fa (セントラル硝子(株)製)
発泡剤(E−3):HFC−365mfc(日本ソルベイ(株)製「ソルカンHFC−365mfc」)
難燃剤(F−1):トリクロロプロピルホスフェート(第八化学(株)社製「TMCPP」)
ポリイソシアネート(D−1):粗製MDI:NCO%=31(日本ポリウレタン工業(株)製「ミリオネートMR−100」)
ポリイソシアネート(D−2):粗製MDI:NCO%=31(日本ポリウレタン工業(株)製「ミリオネートMR−200」)
実施例6〜10及び比較例6〜10
まず、表2に記載した配合処方にて、ポリイソシアネート成分(D)以外を所定量配合したポリオールプレミックスを所定量混合した。この混合物に25±5℃に温調したポリイソシアネート成分(D)を加えて、攪拌機[ホモディスパー:特殊機化(株)社製]にて4000rpm×6秒間急速混合し、混合液をすみやかに25℃の250×250mmの天蓋のないアルミ製の箱に流し入れ、フリー発泡による反応性を確認した。
実施例1〜5及び比較例1〜5で得られたポリオール〔アミンアルキレンオキサイド付加物〕(A)および(A’)について、<1>粘度、及び<2>ガードナー色数を下記の評価方法で評価した。結果を表1に示した。
また、実施例6〜10及び比較例6〜10において、<3>クリームタイム、<4>ゲルタイム、及び<5>ライズタイムを下記の評価方法で評価した。結果を表2に示した。
Figure 2014111739
Figure 2014111739
<試験項目と試験方法>
<1>:ガラス瓶に入れて密閉して25℃、24時間温調後、B型粘度計でローターNo3又は4を使用してで測定を行った。
<2>:JIS K0071−2に準拠した。
<3>:反応原料を混合してから、立ち上がってくるまでの時間。
<4>:反応原料を混合してから、発泡中に突きさした棒に糸が引くようになるまでの時間。
<5>:反応原料を混合してから、泡化して最高の高さに達するまでの時間。
比較例1で得られたポリオール〔アミンアルキレンオキサイド付加物〕は、実施例1、2で得られたポリオール〔アミンアルキレンオキサイド付加物〕に比べて粘度が高く、ハンドリングが悪い。また、このポリオールを使用した比較例6は、実施例6、7に比べて、反応性が高すぎ、したがって、工業的な発泡装置に適合させる場合の触媒使用量の調整等による処方調整が困難である。
比較例3で得られたポリオールも、比較例1と同様な結果である。すなわち、実施例3、4で得られたポリオールに比べて粘度が高く、また、このポリオールを使用した比較例8は、実施例8、9に比べて反応性が高い。
さらに、比較例5で得られたポリオールも、同様に、実施例5で得られたポリオールに比べて粘度が高く、また、このポリオールを使用した比較例10は、実施例10に比べて反応性が高い。
比較例2、4で得られたポリオールは、実施例1〜5で得られたポリオールに比べてポリオールが着色しているため、フォームの外観が悪くなる。
したがって、表1及び2の結果から、本発明の実施例のみにおいて、色調が良好で、低粘度かつ適切な反応性のアミンアルキレンオキサイド付加物が得られていることが分かる。
本発明の製造方法により得られたアミンアルキレンオキサイド付加物は、色調改善に優れ、低粘度かつ反応性が一定になる。
上記効果を奏することから、上記アミンアルキレンオキサイド付加物を用いる本発明の製造方法により得られたポリウレタンフォームは、硬質フォーム用として有用である。特にスプレーフォーム用として著しい有用性を発揮する。

Claims (4)

  1. 分子内に窒素原子を2個以上有するアミン(B)の活性水素にアルキレンオキサイド(C)を付加するアミンアルキレンオキサイド付加物の製造方法であって、(B)の活性水素1モルに対してアルキレンオキサイド(C)1モルを無触媒で付加して得られたものに、エチレンオキサイドを無触媒で付加する工程(I)を有し、工程(I)の付加する際の反応温度が80〜135℃であるアミンアルキレンオキサイド付加物(A)の製造方法。
  2. アミンアルキレンオキサイド付加物(A)の水酸基価(mgKOH/g)が300〜1000である請求項1に記載の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の製造方法により得られたアミンアルキレンオキサイド付加物(A)を含んでなるポリオール成分とポリイソシアネート成分(D)とを、発泡剤の存在下に反応させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  4. さらに触媒及び/又は整泡剤の存在下に反応させる請求項3に記載の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
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