JP2014111561A - 芳香族化合物の重水素化方法 - Google Patents

芳香族化合物の重水素化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】触媒を予め水素ガス又は重水素ガスで活性化することなく、或いは、水素ガス又は重水素ガスを反応系内に共存させることなく、効率よく目的の芳香族化合物の水素を重水素化できる重水素化方法の提供。
【解決手段】2−プロパノール、2−ブタノール及び3−ペンタノールから選ばれる少なくとも1種の溶液と、白金触媒、ロジウム触媒及びルテニウム触媒から選ばれる触媒との共存下で、重水及び重水素化溶媒から選ばれる重水素源と芳香族化合物とを接触させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、水素ガス又は重水素ガスを必要としない芳香族化合物の重水素化方法に関する。
重水素化(ジュウテリウム化及びトリチウム化)された化合物(重水素化化合物)は、種々の目的に有用であるとされている。例えば、重水素化化合物は、反応機構及び物質代謝などの解明に非常に有用であり、標識化合物として広く利用されており、更に該化合物は、その同位体効果によって化合物自体の安定性や性質が変化することから、医薬品、農薬品、有機EL材料等としても有用であるとされている。また、医薬品等の吸収、分布、血中濃度、排泄、代謝等を動物実験等で調査する際の標識化合物として有用であるとされている。そのため、近年、これらの分野においても重水素化化合物を用いた研究が盛んに行われている。
従来、このような重水素化された化合物を得るために様々な方法が用いられているが、中でも芳香環の重水素化は難しく、効率的且つ工業的に得るために種々の検討がなされていた。しかしながら、従来の芳香族化合物の重水素化反応では、使用する金属触媒を予め水素ガス又は重水素ガスで活性化した後に重水素化反応を行うか、水素ガス又は重水素ガス共存下で重水素化反応を行う必要があった。そのため、反応系に密閉性が求められ、操作が煩雑である等の問題点があった。
本件発明者等は、上記問題点を解決すべく鋭意研究した結果、2−プロパノール、2−ブタノール又は3−ペンタノールの存在下で白金触媒を用いて芳香族化合物の重水素化反応を行うと、触媒を予め水素ガス又は重水素ガスで活性化することなく、且つ、水素ガス又は重水素ガスを反応系内に共存させることなく、効率よく目的の化合物の水素を重水素化できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、2−プロパノール、2−ブタノール及び3−ペンタノールから選ばれる少なくとも1種の溶液と、白金触媒、ロジウム触媒及びルテニウム触媒から選ばれる触媒の共存下で、重水及び重水素化溶媒から選ばれる重水素源と芳香族化合物とを接触させることを特徴とする、当該芳香族化合物の重水素化方法に関する。
本発明の方法によれば、水素ガス又は重水素ガスを必要としないため、安全に反応を進めることができる。また、100℃を超える高温としなくても反応が進むため、安全に反応を進めることができ、且つ、オートクレーブ等の耐圧容器を用いる必要がなく簡便な操作を可能とする。
更に、本発明の方法によれば、芳香族化合物中の水素原子、特に、芳香環の水素原子を効率よく重水素化することが可能となる。従来重水素化されにくいとされていた無置換の芳香族炭化水素やフッ素原子を置換基として有する芳香族炭化水素、硫黄原子を含む芳香族複素環であっても、その水素原子を重水素化することができる。また、化合物がカルボニル基又は二重結合を有していても、これらが還元されることがなく、目的の化合物の水素原子を重水素化することができるという効果も奏する。
[本発明に係る触媒]
本発明に係る触媒としては、白金触媒、ロジウム触媒又はルテニウム触媒が挙げられ、中でも高い重水素化率を示す白金触媒が好ましい。なお、本発明に係る触媒は、水素ガスや重水素ガス等で予め活性化しておく必要はないが、活性化したものであってもよい。
本発明に係る白金触媒としては、白金原子の原子価が通常0〜4価、好ましくは0〜2価、より好ましくは0価のものが挙げられ、具体的には例えば白金金属、白金化合物、白金錯体等が挙げられる。
白金金属としては、金属そのものであっても、白金金属を活性炭等の炭素材料、アルミナ、シリカ、珪藻土、モレキュラーシーブ、絹、高分子等の担体に固定化したものであってもよい。該担体としては、この分野で用いられる自体公知のものであれば何れも用いることができる。上記白金金属としては、具体的には、白金炭素、白金アルミナが好ましく、白金炭素がより好ましい。
白金化合物としては、二酸化白金等の酸化白金、塩化白金等が挙げられる。
白金錯体としては、1,5−シクロオクタジエン(COD)、ジベンジリデンアセトン(DBA)、トリシクロヘキシルホスフィン(PCy3),トリエトキシホスフィン(P(OEt)3),トリtert−ブトキシホスフィン(P(OtBu)3),ビピリジン(BPY)、フェナントロリン(PHE)、トリフェニルホスフィン(PPh3),1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(DPPE),トリフェノキシホスフィン(P(OPh)3)、トリo−トリルホスフィン(P(o−tolyl)3)を配位子として有するもの等が挙げられ、具体的には例えばPtCl2(COD)、PtCl2(DBA)、PtCl2(PCy32、PtCl2(P(OEt)32、PtCl2(P(OtBu)32、PtCl2(BPY)、PtCl2(PHE)、Pt(PPh34、Pt(COD)2、Pt(DBA)2、Pt(BPY)2、Pt(PHE)2等が挙げられる。
上記白金触媒の中でも、白金金属、白金化合物が好ましく、中でも白金炭素、白金アルミナ、酸化白金が好ましく、白金炭素がより好ましい。
本発明に係るロジウム触媒としては、ロジウム原子の原子価が通常0〜3価、好ましくは0価のものが挙げられ、具体的には例えばロジウム金属、ロジウム化合物、ロジウム錯体等が挙げられる。
ロジウム金属としては、金属そのものであっても、ロジウム金属を活性炭等の炭素材料(カーボン)、アルミナ、シリカ、ゼオライト、モレキュラーシーブ、イオン交換樹脂、高分子等の担体に固定化したものであってもよく、カーボンやアルミナ等に固定化したものが好ましく、カーボンに担持したものがより好ましい。該担体としては、この分野で用いられる自体公知のものであれば何れも用いることができる。上記ロジウム金属としては、具体的には、ロジウム炭素等が挙げられる。
ロジウム化合物としては、酸化ロジウム、塩化ロジウム、ロジウムアセテート等が挙げられる。
ロジウム錯体としては、例えばトリフェニルホスフィンを配位子とするRhCl(PPh33等が挙げられる。
本発明に係るルテニウム触媒としては、ルテニウム原子の原子価が通常0〜8価、好ましくは0価のものが挙げられ、具体的には例えばルテニウム金属、ルテニウム化合物、ルテニウム錯体等が挙げられる。
ルテニウム金属としては、金属そのものであっても、ルテニウム金属を活性炭等の炭素材料(カーボン)、アルミナ、シリカ、ゼオライト、モレキュラーシーブ、イオン交換樹脂、高分子等の担体に固定化したものであってもよく、カーボンやアルミナ等に固定化したものが好ましく、カーボンに担持したものがより好ましい。該担体としては、この分野で用いられる自体公知のものであれば何れも用いることができる。ルテニウム金属としては、具体的には、ルテニウム炭素等が挙げられる。
ルテニウム化合物としては、水酸化ルテニウム、二酸化ルテニウム、四酸化ルテニウム、塩化ルテニウム、ルテニウムアセテート等が挙げられる。
ルテニウム錯体としては、例えばトリフェニルホスフィンを配位子とするRuCl2(PPh33等が挙げられる。
本発明に係る触媒の使用量は、触媒の種類により異なるが、基質に対して通常0.1〜20mol%、好ましくは1〜10mol%、より好ましくは1〜5mol%である。
本発明の方法においては、上記本発明に係る触媒以外に白金族触媒(以下、本発明に係る白金族触媒と略記する場合がある)を混合触媒として共存させて、即ち、白金、ロジウム及びルテニウムから選ばれる触媒と当該触媒以外の白金族触媒との混合触媒として共存させて、本発明に係る芳香族化合物と本発明に係る重水素源とを接触させてもよい。該白金族触媒を用いると、重水素化率をより向上させることができる。本発明に係る白金族触媒としては、例えば白金触媒、パラジウム触媒、ロジウム触媒、ルテニウム触媒、ニッケル触媒、コバルト触媒等が挙げられ、これら触媒は自体公知のものであれば何れを用いてもよい。これら白金族触媒の中でも、パラジウム触媒が好ましい。
上記本発明に係る白金族触媒としての白金触媒、ロジウム触媒、及びルテニウム触媒の具体例は、上記本発明に係る触媒で記載したものと同じものが挙げられ、好ましいものも同じである。
上記パラジウム触媒としては、パラジウム原子の原子価が通常0〜4価、好ましくは0〜2価、より好ましくは0価のものが挙げられる。
該パラジウム触媒の具体例としては、例えばパラジウム金属、パラジウム炭素、例えばPd(OH)等の水酸化パラジウム触媒、例えばPdO等の酸化パラジウム触媒、例えばPdBr、PdCl、PdI等のハロゲン化パラジウム触媒、例えばパラジウムアセテート(Pd(OAc))、パラジウムトリフルオロアセテート(Pd(OCOCF)等のパラジウム酢酸塩触媒、例えばアセテートビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム[Pd(OAc)(PPh]、Pd(PPh、Pd(dba)、Pd(NHCl、Pd(CHCN)Cl、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム[Pd(PhCN)Cl]、Pd(PPh)(CHCN)Cl等の配位子に配位されたパラジウム金属錯体触媒等が挙げられ、中でも、パラジウム炭素が好ましい。
上記ニッケル触媒としては、ニッケル原子の原子価が通常0〜2価、好ましくは0価のものが挙げられる。
該ニッケル触媒の具体例としては、例えばニッケル金属、例えばNiCl、NiO等のニッケル触媒、例えばNiCl(PPh、Ni(PPh、Ni(P(OPh)、Ni(cod)等の配位子に配位されたニッケル触媒等が挙げられる。
上記コバルト触媒としては、コバルト原子の原子価が通常0又は1価、好ましくは1価のものが挙げられる。
該コバルト金属触媒の具体例としては、例えばCo(C){P(OCH等の配位子に配位されたコバルト金属錯体触媒等が挙げられる。
本発明に係る白金族触媒の使用量は、本発明に係る触媒の使用量により異なるが、基質1molに対して通常0.5〜20mol%、好ましくは1〜10mol%、より好ましくは1〜5mol%である。
[本発明に係る溶液]
本発明に係る溶液は、2−プロパノール、2−ブタノール及び3−ペンタノールから選ばれる少なくとも1種のものである。これら溶液は、重水素化された2−プロパノール、重水素化された2−ブタノール、又は重水素化された3−ペンタノールであってもよい。これらを用いる場合、重水素源としても用いることができる。
本発明に係る溶液は、本発明に係る触媒の活性化に寄与していると考えられるため、その使用量は、本発明に係る触媒に対して過剰量であればよく、例えば本発明に係る触媒1molに対して通常10〜2000mol、好ましくは10〜1000mol、より好ましくは10〜200molである。但し、本発明に係る溶液は溶媒としても用いることができるため、共溶媒である本発明に係る有機溶媒を用いない場合、その使用量は、通常基質1mmolに対して1〜100mL、好ましくは1〜10mLである。
[本発明に係る重水素源]
本発明に係る重水素源は、重水又は重水素化溶媒が挙げられるが、重水が好ましい。
重水素化溶媒としては、例えば重水素化された2−プロパノール(2−プロパノール−d8、2−プロパノール−d1)、重水素化された2−ブタノール(2−ブタノール−d10、2−ブタノール−d1)、重水素化された3−プロパノール(3−プロパノール−d1)等が挙げられる。
重水又は重水素化溶媒の使用量は、基質(本発明に係る芳香族化合物)中の軽水素量に対して過剰量であればよく、例えば芳香族化合物中の軽水素の総モルに対して通常10〜1000倍mol、好ましくは、10〜100倍molである。
[本発明に係る芳香族化合物]
基質として用いられる、本発明に係る芳香族化合物としては、(i)置換基を有する又は無置換の芳香族炭化水素化合物、(ii)置換基を有する又は無置換の芳香族複素環化合物、(iii)置換基を有する又は無置換の一般式[1]で示される化合物が挙げられる。
芳香族炭化水素化合物、芳香族複素環化合物、又は一般式[1]で示される化合物の置換基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲノ基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜7のアルキルカルボニル基、炭素数7〜11のアリールカルボニル基、炭素数8〜13のアリールアルケニル基、炭素数7〜13のアリールオキシアルキル基、炭素数8〜14のアリールカルボニルオキシアルキル基、炭素数2〜10のアルキルアミノカルボニル基、炭素数2〜10のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数4〜7のアルキルカルボニルアルケニル基、炭素数4〜7のアルキルカルボニルアルキル基、炭素数12〜20のジアリールシラノール基、炭素数6〜10のアリールスルホニル基、炭素数6〜10のアリールスルホニルオキシ基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数2〜12のアルキルホスホリルアルキル基、複素環基等が挙げられる。
(i)置換基を有する又は無置換の芳香族炭化水素化合物
本発明に係る置換基を有する又は無置換の芳香族炭化水素化合物における芳香族炭化水素化合物としては、1〜6の環を有する多環芳香族化合物が挙げられ、具体的には、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ナフタセン、ピレン、ベンゾピレン等が挙げられる。置換基を有する芳香族炭化水素化合物においては、ナフタレン又はベンゼンが好ましく、ベンゼンがより好ましい。無置換の芳香族炭化水素化合物においては、ナフタレン、アントラセン、ナフタセン、ピレン、ベンゾピレン等が好ましく、ナフタレン、アントラセン、ナフタセン、ピレン等がより好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数1〜6のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1,2−ジメチルブチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等が好ましく、エチル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基等がより好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数2〜6のアルケニル基としては、直鎖状、分枝状、或いは環状でもよく、上記アルキル基のうち炭素数が2以上のものの鎖中に炭素−炭素二重結合が1つ以上含まれているものが挙げられ、具体的には、例えばビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、 3−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、4−ペンテニル基、3−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−ペンテニル基、 1,3−ペンタジエニル基、2,4−ペンタジエニル基、1,1−ジメチル−2−プロペニル基、1−エチル−2−プロペニル基、1,2−ジメチル−1−プロペニル基、1−メチル−1−ブテニル基、5−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、1−ヘキセニル基、1−シクロプロペニル基、2−シクロペンテニル基、 2,4−シクロペンタジエニル基、1−シクロヘキセニル基、2−シクロヘキセニル基、3−シクロヘキセニル基等が挙げられ、中でも、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基等が好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数1〜6のアルコキシ基としては、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、具体的には、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、tert−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられ、中でも、メトキシ基、イソプロピルオキシ基等が好ましく、メトキシ基がより好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数6〜10のアリール基としては、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、中でも、フェニル基等が好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基におけるハロゲノ基としては、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基等が挙げられ、フルオロ基等が好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、具体的には、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、sec−ブチルオキシカルボニル基、tert−ブチルオキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、イソヘキシルオキシカルボニル基、tert−ヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられ、中でも、エトキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基等が好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数2〜7のアルキルカルボニル基としては、直鎖状でも分枝状でもよく、具体的には、例えばメチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボニル基、tert−ブチルカルボニル基、n−ペンチルカルボニル基、 イソペンチルカルボニル基、sec−ペンチルカルボニル基、tert−ペンチルカルボニル基、ネオペンチルカルボニル基、n−ヘキシルカルボニル基、イソヘキシルカルボニル基、3−メチルペンチルカルボニル基、2−メチルペンチルカルボニル基、1,2−ジメチルブチルカルボニル基、シクロプロピルカルボニル基、シクロペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基等が挙げられ、中でも、メチルカルボニル基、tert−ブチルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基等が好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数7〜11のアリールカルボニル基としては、具体的には、例えばフェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基等が挙げられ、フェニルカルボニル基が好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数8〜13のアリールアルケニル基としては、具体的には、例えばフェニルビニル基、フェニルアリル基、フェニル−1−プロペニル基、フェニルイソプロペニル基、フェニル3−ブテニル基、フェニル−2−ブテニル基、フェニル−1−ブテニル基、フェニル−1,3−ブタジエニル基、フェニル−4−ペンテニル基、フェニル−3−ペンテニル基、フェニル−2−ペンテニル基、フェニル−1−ペンテニル基、フェニル−1,3−ペンタジエニル基、フェニル−2,4−ペンタジエニル基、フェニル−1,1−ジメチル−2−プロペニル基、フェニル−1−エチル−2−プロペニル基、フェニル−1,2−ジメチル−1−プロペニル基、フェニル−1−メチル−1−ブテニル基、フェニル−5−ヘキセニル基、フェニル−4−ヘキセニル基、フェニル−2−ヘキセニル基、フェニル−1−ヘキセニル基、フェニル−1−シクロプロペニル基、フェニル−2−シクロペンテニル基、フェニル−2,4−シクロペンタジエニル基、フェニル−1−シクロヘキセニル基、フェニル−2−シクロヘキセニル基、フェニル−3−シクロヘキセニル基、ナフチルビニル基、ナフチルアリル基、ナフチル−1−プロペニル基、ナフチルイソプロペニル基、ナフチル3−ブテニル基、ナフチル−2−ブテニル基、ナフチル−1−ブテニル基、ナフチル−1,3−ブタジエニル基、ナフチル−4−ペンテニル基、ナフチル−3−ペンテニル基、ナフチル−2−ペンテニル基、ナフチル−1−ペンテニル基、ナフチル−1,3−ペンタジエニル基、ナフチル−2,4−ペンタジエニル基、ナフチル−1,1−ジメチル−2−プロペニル基、ナフチル−1−エチル−2−プロペニル基、ナフチル−1,2−ジメチル−1−プロ ペニル基、ナフチル−1−メチル−1−ブテニル基、ナフチル−5−ヘキセニル基、ナフチル−4−ヘキセニル基、ナフチル−2−ヘキセニル基、ナフチル−1−ヘキセニル基、ナフチル−1−シクロプロペニル基、ナフチル−2−シクロペンテニル基、ナフチル−2,4−シクロペンタジエニル基、ナフチル−1−シクロヘキセニル基、ナフチル−2−シクロヘキセニル基、ナフチル−3−シクロヘキセニル基等が挙げられ、中でも、フェニルビニル基、ナフチルビニル基等が好ましく、フェニルビニル基がより好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数7〜13のアリールオキシアルキル基としては、フェニルオキシメチル基、フェニルオキシエチル基、フェニルオキシ−n−プロピル基、フェニルオキシイソプロピル基、ナフチルオキシメチル基、ナフチルオキシエチル基、ナフチルオキシ−n−プロピル基、ナフチルオキシイソプロピル基等が挙げられ、中でも、フェニルオキシメチル基、ナフチルオキシメチル基等が好ましく、フェニルオキシメチル基がより好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数8〜14のアリールカルボニルオキシアルキル基としては、フェニルカルボニルオキシメチル基、フェニルカルボニルオキシエチル基、フェニルカルボニルオキシ−n−プロピル基、フェニルカルボニルオキシイソプロピル基、ナフチルカルボニルオキシメチル基、ナフチルカルボニルオキシエチル基、ナフチルカルボニルオキシ−n−プロピル基、ナフチルカルボニルオキシイソプロピル基等が挙げられ、中でも、フェニルカルボニルオキシメチル基、ナフチルカルボニルオキシメチル基等が好ましく、フェニルカルボニルオキシメチル基がより好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数2〜10のアルキルアミノカルボニル基としては、メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、n−プロピルアミノカルボニル基、イソプロピルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ジ−n−プロピルアミノカルボニル基、ジイソプロピルアミノカルボニル基、エチルメチルアミノカルボニル基等が挙げられ、中でも、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基等が好ましく、メチルアミノカルボニル基がより好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数2〜10のアルキルカルボニルアミノ基としては、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、n−プロピルカルボニルアミノ基、イソプロピルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、ジエチルカルボニルアミノ基、ジ−n−プロピルカルボニルアミノ基、ジイソプロピルカルボニルアミノ基、エチルメチルカルボニルアミノ基等が挙げられ、中でも、メチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基等が好ましく、メチルカルボニルアミノ基がより好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数4〜7のアルキルカルボニルアルケニル基としては、メチルカルボニルビニル基、メチルカルボニルアリル基、メチルカルボニル−1−プロペニル基、メチルカルボニルイソプロペニル基、エチルカルボニルビニル基、エチルカルボニルアリル基、エチルカルボニル−1−プロペニル基、エチルカルボニルイソプロペニル基、n−プロピルカルボニルビニル基、n−プロピルカルボニルアリル基、n−プロピルカルボニル−1−プロペニル基、n−プロピルカルボニルイソプロペニル基等が挙げられ、メチルカルボニルビニル基、エチルカルボニルビニル基等が好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数4〜7のアルキルカルボニルアルキル基としては、メチルカルボニルメチル基、メチルカルボニルエチル基、メチルカルボニル−n−プロピル基、エチルカルボニルメチル基、エチルカルボニルエチル基、エチルカルボニル−n−プロピル基、n−プロピルカルボニルメチル基、n−プロピルカルボニルエチル基、n−プロピルカルボニル−n−プロピル基等が挙げられ、メチルカルボニルメチル基、メチルカルボニルエチル基等が好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数12〜20のジアリールシラノール基としては、ジフェニルシラノール基、ジアントラセニルフェニルシラノール基、アントラセニルフェニルシラノール基等が挙げられ、ジフェニルシラノール基が好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数6〜10のアリールスルホニル基としては、フェニルスルホニル基、アントラセニルスルホニル基等が挙げられ、フェニルスルホニル基が好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数6〜10のアリールスルホニルオキシ基としては、フェニルスルホニルオキシ基、アントラセニルスルホニルオキシ基等が挙げられ、フェニルスルホニルオキシ基が好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数1〜6のアルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、n-ブチルスルホニル基、tert-ブチルスルホニル基、n-ペンチルスルホニル基、n-ヘキシルスルホニル基等が挙げられ、メチルスルホニル基が好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数1〜6のアルキルスルホニルオキシ基としては、メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、n-プロピルスルホニルオキシ基、n-ブチルスルホニルオキシ基、tert-ブチルスルホニルオキシ基、n-ペンチルスルホニルオキシ基、n-ヘキシルスルホニルオキシ基等が挙げられ、メチルスルホニルオキシ基が好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における炭素数2〜12のアルキルホスホリルアルキル基としては、メチルホスホリルメチル基、ジメチルホスホリルメチル基、ジエチルホスホリルメチル基、ジ-n-プロピルホスホリルメチル基、ジイソプロピルホスホリルメチル基、ジメチルホスホリルエチル基、ジエチルホスホリルエチル基、ジ-n-プロピルホスホリルエチル基、ジイソプロピルホスホリルエチル基、ジメチルホスホリル-n-プロピル基、ジエチルホスホリル-n-プロピル基、ジ-n-プロピルホスホリル-n-プロピル基、ジイソプロピルホスホリル-n-プロピル基等が挙げられ、ジメチルホスホリルメチル基、ジエチルホスホリルメチル基等が好ましい。
芳香族炭化水素化合物の置換基における複素環基としては、ピペリジン由来の基、ピロリジン由来の基、ピロール由来の基、フラン由来の基、チオフェン由来の基、イミダゾール由来の基、ピラゾール由来の基、オキサゾール由来の基、イソオキサゾール由来の基、チアゾール由来の基、イソチアゾール由来の基、ピリジン由来の基等が挙げられ、中でも、フラン由来の基、ピリジン由来の基等が好ましい。
上記置換基の中でも、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、水酸基、カルボキシル基、ハロゲノ基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜7のアルキルカルボニル基、炭素数7〜11のアリールカルボニル基、炭素数8〜13のアリールアルケニル基、炭素数7〜13のアリールオキシアルキル基、炭素数8〜14のアリールカルボニルオキシアルキル基、炭素数2〜10のアルキルアミノカルボニル基、炭素数4〜7のアルキルカルボニルアルキル、炭素数2〜10のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数12〜20のジアリールシラノール基、炭素数1〜6のアルキルスルホニルオキシ基等が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、水酸基、カルボキシル基、炭素数2〜7のアルキルカルボニル基、炭素数7〜11のアリールカルボニル基、炭素数8〜13のアリールアルケニル基、炭素数2〜10のアルキルアミノカルボニル基、炭素数4〜7のアルキルカルボニルアルキル等がより好ましい。
本発明に係る置換基を有する芳香族炭化水素化合物は、上記置換基を、少なくとも1個有し、具体的には、通常1〜3個、好ましくは1〜2個、より好ましくは1個有する。その好ましい具体例としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、フェニル基、水酸基、カルボキシル基、フルオロ基、クロロ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基tert−ブチルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、フェニルカルボニル基、フェニルビニル基、ナフチルビニル基、フェノキシメチル基、フェノキシエチル基、フェニルカルボニルオキシメチル基、フェニルカルボニルオキシエチル基、メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、メチルカルボニルアミノ基、ジフェニルシラノール基、メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基から選ばれる通常1〜3個、好ましくは1〜2個、より好ましくは1個の置換基を有するベンゼンが挙げられる。
(ii)置換基を有する又は無置換の芳香族複素環化合物
置換基を有する芳香族複素環化合物及び無置換の芳香族複素環化合物における、芳香族複素環化合物としては、例えば、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、フラン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、インドール;ベンゾチアゾール、ベンゾチオフェン、ベンゾイミダゾール、ベンゾフラン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、クロメン、イソクロメン、クマリン、クロモン;フェノチアジン、フェノキサジン、カルバゾール、ジベンゾチオフェン等が挙げられ、中でも、フラン、インドール、カルバゾール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、クマリン、ジベンゾチオフェン等が好ましい。
置換基を有する芳香族複素環化合物の置換基は、上記芳香族炭化水素化合物の置換基と同じものが挙げられる。中でも、炭素数1〜6のアルキル基、アミノ基が特に好ましい。
置換基を有する芳香族複素環化合物は、置換基を、通常1〜3個、好ましくは1〜2個、より好ましくは1個有する。その好ましい具体例としては、例えばエチル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、フェニル基、水酸基、カルボキシル基、メチルカルボニル基、tert−ブチルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、フェニルカルボニル基、フェニルビニル基、ナフチルビニル基、メチルアミノカルボニル基から選ばれる通常1〜3個、好ましくは1〜2個、より好ましくは1個の置換基を有する、フラン、インドール、カルバゾール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ジベンゾチオフェン又はクマリンが挙げられる。
(iii)置換基を有する又は無置換の一般式[1]で示される化合物
一般式[1]で示される化合物としては、具体的には例えば下記構造のものが挙げられ、
中でも下記構造のものが好ましい。
置換基を有する一般式[1]で示される化合物の置換基は、上記芳香族炭化水素化合物の置換基と同じものが挙げられる。中でも、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜7のアルキルカルボニル基、炭素数6〜10のアリール基等が好ましい。
置換基を有する一般式[1]で示される化合物は、一般式[1]のベンゼン環又は5〜6員環のシクロアルカン中に通常1〜3個、好ましくは1〜2個、より好ましくは1個有する。その好ましい具体例としては、例えば、下記一般式[1−1]〜[1−9]
(上記式中、Rは、エチル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、フェニル基、水酸基、カルボキシル基、メチルカルボニル基、tert−ブチルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、フェニルカルボニル基、フェニルビニル基、ナフチルビニル基、メチルアミノカルボニル基、又はフェニル基を表し、2つのRがある場合には、それぞれ独立して異なるものであってもよい)等が挙げられ、中でも一般式[1−1]、[1−5]、[1−8]等が好ましい。
本発明に係る有機溶媒
本発明に係る有機溶媒は、本発明に係る溶液の共溶媒として用いられる。これらを用いることにより、基質の溶解性を向上させることができ、その結果重水素化率を向上させることもできるため、該有機溶媒を用いるのが好ましい。特に、本発明に係る溶液への溶解性が低い基質を用いる場合には、該基質の溶解度が高い適当な有機溶媒を選択して用いるのが好ましい。
該有機溶媒としては、メタノール、エタノール、ペンタノール、ヘキサノール等のアルコール、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン等のアルカン化合物、トルエン等が挙げられ、中でも、溶媒自身が酸化又は重水素化されにくいアルカン化合物が好ましく、n−ヘキサン、シクロヘキサンがより好ましく、シクロヘキサンが特に好ましい。
有機溶媒の使用量は、基質を溶解し得る量であればよいが、通常基質1mmolに対して1〜100mL、好ましくは1〜10mLである。また、本発明に係る溶液1mLに対して、通常0.1〜200mL、好ましくは1〜100mL用いられる。
[本発明の重水素化方法]
本発明に係る重水素化方法は、本発明に係る溶液と本発明に係る触媒の共存下で、重水素源と芳香族化合物とを接触反応させて、芳香族化合物中の水素原子を重水素化させることによりなされる。基質の種類により、有機溶媒を添加して反応させてもよい。
本発明に係る重水素化反応の反応時間は、通常1〜50時間、好ましくは1〜24時間、より好ましくは2〜5時間である。反応温度は、通常20〜100℃、好ましくは70〜100℃であり、従来の重水素化方法のように100℃を超える温度としなくても重水素化反応を進めることができる。反応時の圧力は、常圧〜1Mpaであればよいが、常圧で行うのが好ましい。重水素化反応は、アルゴン雰囲気下や窒素雰囲気下等の不活性雰囲気下で行うことが好ましい。
本発明の重水素化方法は、具体的には例えば以下の如くなされる。即ち、基質である上記本発明に係る芳香族化合物1mmolと例えば白金炭素0.03mmolとを、2−プロパノール、2−ブタノール又は/及び3−ペンタノール4〜8mLと重水4〜8mLの混合溶液中に加え、反応系内をアルゴン置換した後、100℃で1〜24時間反応させる。これにより、基質である芳香族化合物中の軽水素を重水素化することができる。
本発明の重水素化方法においては、芳香族化合物中の芳香族環に結合している軽水素全てが重水素化されるのが好ましいが、置換基中の軽水素の全て又は一部が重水素化されてもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらにより何等限定されるものではない。
実施例及び比較例に於ける重水素化率は以下のように求めた。
即ち、所定の反応終了後、反応液をエーテルで抽出して触媒を濾過し、濾液を減圧濃縮した後、適当な内部標準物質〔デュレン(1,2,4,5−テトラメチルベンゼン)、ベンゼン、アセトン、アセトニトリル、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタン等〕を加えて1H−NMR、2H−NMR及びMassスペクトルを測定して構造解析を行った。その結果を元に重水素化された水素の位置を同定し、反応基質が有する水素原子の重水素化率を求めた。
実施例1〜3.比較例1〜5.重水素化反応における触媒の活性化溶媒の検討
20 ml試験管にビフェニル38.5 mg (0.25 mmol)、10%白金炭素(Pt/C) 14.6 mg (0.0075 mmol, 3 mol%)、表1記載の溶媒2 ml、重水1 ml (55.27 mmol)を加え、反応系内をアルゴン置換後、100 ℃で24時間攪拌反応させた。尚、上記10%白金炭素とは、白金炭素中に10%の白金を含むことを意味し、カッコ内のmol%は、反応基質に対して3モル%の白金を含有する白金炭素を使用したことを意味する。以下、同様に記載する。反応終了後、エーテルを加えて、メンブランフィルター(Millex−LH 0.45μm)を用いて触媒を濾過し、濾液をエーテルで抽出した。得られたエーテル層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、目的とする重水素化合物を定量的に得た。
これらの結果を表1に示す。尚、重水素化率の(1)〜(3)は、表中の反応基質の(1)〜(3)の水素の重水素化率を表す。
表1の結果から明らかなように、2−プロパノール、2−ブタノール及び3−ペンタノールのみが、白金触媒を活性化し、重水素化率75%以上という高い効率で重水素化反応を行うことができることが判った。
実施例4〜7.ビフェニルの重水素化における触媒活性化溶媒量の検討
表2に示す所定の量の2−プロパノールと重水を用いて反応させた以外は、実施例1の方法と同様に、ビフェニルの重水化反応を行い、目的とする重水素化合物を定量的に得た。これらの結果を表2に示す。尚、表中の(1)〜(3)は、表1のビフェニル中の水素と同じ位置の重水素化率を表す。
表2の結果より、ビフェニル0.25 mmolを重水素化する場合、2−プロパノールを0.5 ml (6.54 mmol;白金触媒に対して約870倍mol)、重水1 ml (55.27 mmol;基質の水素量に対して22.1倍mol)以上用いれば、重水素化率85%以上で重水素化反応が進むことが判った。
実施例8〜15.ビフェニルの重水素化における共溶媒の検討
実施例8〜11においては、2−プロパノール1 mlの代わりに、2−プロパノール0.1 mlと表3に示す共溶媒0.9 mlを用いて反応させた以外は、実施例5と同様にして、ビフェニルの重水化反応を行い、目的とする重水素化合物を定量的に得た。実施例12においては、2−プロパノール1 mlの代わりに、2−プロパノール0.01 mlとシクロヘキサン0.99 mlを用いて反応させた以外は、実施例5と同様にして、ビフェニルの重水化反応を行い、目的とする重水素化合物を定量的に得た。
実施例13〜15においては、2−プロパノール1 mlの代わりに、2−プロパノール1 ml及び表3に示す共溶媒表9 ml又は3 mlを用い、重水2mlの代わりに40mlを、ビフェニル38.5mgの代わりに385mg(2.5mmol)を、10%白金炭素(Pt/C) 14.6 mg の代わりに146 mgを用いて反応させた以外は、実施例5と同様にして、ビフェニルの重水素化反応を行い、目的とする重水素化合物を定量的に得た。
これらの結果を表3に示す。尚、表中の(1)〜(3)は、表1のビフェニル中の水素と同じ位置の重水素化率を表す。
実施例16.3−ペンタノールにシクロヘキサンを共溶媒として用いたビフェニルの重水素化
2−プロパノール 0.1mlの代わりに3−ペンタノール 0.1mlを用いた以外は、実施例9と同様にして、ビフェニルの重水素化反応を行い、目的とする重水素化合物を定量的に得た。
結果を表3に、実施例8〜15と併せて示す。尚、表中の(1)〜(3)は、表1のビフェニル中の水素と同じ位置の重水素化率を表す。
実施例8〜15の結果より、表3に示す各種共溶媒を用いると、白金触媒の活性化溶媒である2−プロパノールの量を低減しても(実施例8〜11及び実施例13〜15は白金触媒に対して約170倍mol、実施例12は約17倍mol)、重水素化反応が進むことがわかった。また、共溶媒として、最も重水素化を受けにくいシクロヘキサンを用いると、重水素化率90%以上で反応が進行し、共溶媒を用いない場合に比べて重水素化率が高いことがわかった。更に、2−プロパノールの代わりに3−ペンタノールを用いた場合であっても、シクロヘキサンを共溶媒として用いると、共溶媒を用いない場合と比較して重水素化率が向上することが分かった。
このような共溶媒を用いれば、2−プロパノールや3−ペンタノールに溶解しにくい基質であっても重水素化できるため、種々の反応基質の重水素化が可能となる。
実施例17〜20.比較例6.ビフェニルの重水素化に於ける触媒種の検討
表4に示す触媒を用いて反応させた以外は、実施例9と同様にして、ビフェニルの重水素化反応を行い、目的とする重水素化合物を定量的に得た。これらの結果を、実施例9の結果と併せて表4に示す。尚、表中の(1)〜(3)は、表1のビフェニル中の水素と同じ位置の重水素化率を表す。
表4の結果より、本反応には白金触媒が最も効果的であることがわかった。白金触媒は活性炭やアルミナ等に担時させても担時させなくてもよく、白金金属の価数は0価でも4価でも高い重水素化率で反応は進行することがわかった。また、パラジウム触媒では重水素化反応は進まないが、ロジウム触媒やルテニウム触媒を用いた場合には、中程度の重水素率で反応が進行することがわかった。
実施例21.白金触媒の触媒量の検討
10%白金炭素(Pt/C)14.6 mg (3 mol%)の代わりに10%白金炭素(Pt/C)4.9 mg (1 mol%)を用いた以外は、実施例9と同様にして、ビフェニルの重水素化反応を行い、目的とする重水素化合物を定量的に得た。その結果、収率は99%で、重水素化率は、表1のビフェニル中の水素と同じ位置に関して、それぞれ(1)25%、(2)97%、(3)97%であった。
この結果より、白金触媒を1 mol%(0.0025 mmol)に低減させた場合であっても、ビフェニルのメタ位とパラ位[(2)と(3)の位置]は高い重水素化率で反応が進行することが判った。
実施例22〜23.反応温度の検討
表5に示す温度及び反応時間で反応を行った以外は、実施例9と同様にして、ビフェニルの重水素化反応を行い、目的とする重水素化合物を定量的に得た。その結果を表5に併せて示す。尚、表中の(1)〜(3)は、表1のビフェニル中の水素と同じ位置の重水素化率を表す。
表5の結果より、室温であっても、ビフェニルのメタ位とパラ位[(2)と(3)の位置]は高い重水素化率で反応が進行することが判った。
実施例24〜25.重水素化された2−プロパノールによる重水素化反応
溶媒2 ml及び重水1 mlの代わりに、2−プロパノール−d1[(CH32CHOD]又は2−プロパノール−d8[(CD32CDOD] 1mlを用い、80℃、3時間で反応を行った以外は、実施例1と同様にして、ビフェニルの重水素化反応を行い、目的とする重水素化合物を定量的に得た。
これらの結果を表6に示す。尚、表中の(1)〜(3)は、表1のビフェニル中の水素と同じ位置の重水素化率を表す。
表6の結果より、重水素化された2−プロパノールを使用した場合には、重水素化された2−プロパノールが重水素源ともなるため、重水等の重水素源を共存させなくても重水素化反応が進むことが判った。
実施例26〜48.各種基質の重水素化反応1
下記表7及び表8に示す基質を所定の温度及び反応時間で反応させた以外は、実施例9と同様にして、基質に対応するビフェニルの重水素化反応を行った。
但し、実施例30では、混合触媒として、10% Pt/C (3 mol%)以外に10% Pd/C (3 mol%)を共存させて反応を行った。また、実施例42では、10% Pt/C (3 mol%)の代わりに10% Pt/C (10 mol%)を使用し、実施例38、43、44、46では、10% Pt/C (3 mol%)の代わりに10% Pt/C (15 mol%)を使用した。
これらの結果を表7及び表8に示す。尚、表7及び表8における各水素の重水素化率は、各反応基質の構造式に付記された数字の位置にある水素原子の重水素化率を示す。
*1 実施例30 10% Pt/C (3 mol%)と10% Pd/C (3 mol%)を使用
*2 実施例42 10% Pt/C (10 mol%)を使用
*3 実施例38、43、44、46 10% Pt/C (15 mol%)を使用
上記結果より、基質によるバラツキはあるものの種々の芳香族化合物において、重水素化反応を効率よく進めることができることが判った。
また、実施例29及び30の結果より、白金炭素に更にパラジウム炭素を共存させて重水素化反応を行うと、置換基であるアルキル基部分の重水素化率が向上することが判った。パラジウム炭素は、重水素化反応において触媒活性を示していないが(比較例6)、混合触媒として用いると重水素化率を向上させることが判った。
実施例49〜66.各種基質の重水素化反応2
シクロヘキサンを9ml、2−プロパノールを1ml、重水を20ml、10%白金炭素(Pt/C)を146 mg用い、下記表9及び表10に示す基質(2.5mmol)を所定の温度及び反応時間で反応させた以外は、実施例8と同様にして、基質の重水素化反応を行った。
但し、実施例64では、2−プロパノールの使用量を0.3mlとした。
これらの結果を表9及び表10に示す。尚、表9及び表10における各水素の重水素化率は、各反応基質の構造式に付記された数字の位置にある水素原子の重水素化率を示す。

*3 実施例64 2-PrOHを0.3ml使用。
上記結果より、基質によるバラツキはあるものの種々の芳香族化合物において、重水素化反応を効率よく進めることができることが判った。特に、実施例54〜57のような硫黄原子を含む化合物は、硫黄原子の被毒化作用により従来の方法では重水素化することができなかったが、本願発明の方法によれば重水素化が進むことが判った。また、実施例62〜65のような置換基を有さない芳香族化合物やフッ素原子を含む芳香族化合物も従来の方法では重水素化することができなかったが、本願発明の方法によれば重水素化が進むことが判った。
実施例67〜70.各種基質の重水素化反応3
下記表11に示す基質を所定の温度及び反応時間で反応させた以外は、実施例9と同様にして、基質の重水素化反応を行った。
これらの結果を表11に示す。尚、表11における各水素の重水素化率は、各反応基質の構造式に付記された数字の位置にある水素原子の重水素化率を示す。
上記結果より、本発明の方法によれば、シラノール基、スルホニル基、スルホニルオキシ基、ホスホリル基を有するベンゼンであっても、ベンゼン中の水素の重水素化を効率よく進めることができることが判った。判った
以上の如く、本発明の方法によれば、水素ガスや重水素ガスを使用することなく、種々の芳香族化合物中の軽水素を重水素化することができる。また、従来の方法と異なり、カルボニル基や二重結合が還元されることなく重水素化することができるため、目的の重水素化化合物を容易に得ることが可能となる。

Claims (9)

  1. 2−プロパノール、2−ブタノール及び3−ペンタノールから選ばれる少なくとも1種の溶液と、白金触媒、ロジウム触媒及びルテニウム触媒から選ばれる触媒との共存下で、重水及び重水素化溶媒から選ばれる重水素源と芳香族化合物とを接触させることを特徴とする、当該芳香族化合物の重水素化方法。
  2. 触媒が、白金触媒である、請求項1記載の方法。
  3. 白金触媒が、白金炭素、白金アルミナ又は酸化白金である、請求項2記載の方法。
  4. 白金触媒、ロジウム触媒及びルテニウム触媒から選ばれる前記触媒と、当該触媒とは異なる白金族触媒との共存下で、重水素源と芳香族化合物とを接触させる、請求項1記載の方法。
  5. 白金族触媒が、白金触媒、パラジウム触媒、ロジウム触媒、ルテニウム触媒、ニッケル触媒、又はコバルト触媒である、請求項4記載の方法。
  6. 芳香族化合物が、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲノ基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜7のアルキルカルボニル基、炭素数7〜11のアリールカルボニル基、炭素数8〜13のアリールアルケニル基、炭素数7〜13のアリールオキシアルキル基、炭素数8〜14のアリールカルボニルオキシアルキル基、炭素数2〜10のアルキルアミノカルボニル基、炭素数2〜10のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数4〜7のアルキルカルボニルアルケニル基、炭素数4〜7のアルキルカルボニルアルキル基、炭素数12〜20のジアリールシラノール基、炭素数6〜10のアリールスルホニル基、炭素数6〜10のアリールスルホニルオキシ基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数2〜12のアルキルホスホリルアルキル基及び複素環基から選ばれる少なくとも一つの置換基を有する、芳香族炭化水素化合物、芳香族複素環化合物、又は下記一般式[1]で示される化合物
    (式中、Aは、メチレン基の1〜3個がカルボニル基又は/及び-O-で示される基に置換されていてもよい5〜6員環のシクロアルカンを表す。)、
    或いは、無置換の芳香族炭化水素化合物、無置換の芳香族複素環化合物又は無置換の上記一般式[1]で示される化合物である、請求項1〜5の何れかに記載の方法。
  7. 重水素源が重水である、請求項1〜6の何れかに記載の方法。
  8. 有機溶媒中で、芳香族化合物と重水素源を接触させる、請求項1〜7の何れかに記載の方法。
  9. 有機溶媒が、2−プロパノール、2−ブタノール及び3−ペンタノールを除く、アルコール、アルカン化合物、並びにトルエンから選ばれる、請求項8記載の方法。
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