JP2014109942A - 情報処理装置及び情報処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】情報処理装置の受付手段は、読取装置によって読み取られた、用紙上に印刷された情報画像に含まれる用紙識別情報を受け付け、検出手段は、前記読取装置による読取動作が、複数の用紙が一連の用紙群であることを検出し、統合手段は、前記検出手段によって前記一連の用紙群であることを示す動作が検出されると、前記読取動作の間に受付手段が受け付けた複数の前記用紙識別情報がそれぞれ示す複数の用紙に対応する情報を統合する。
【選択図】図1
Description
請求項1の発明は、読取装置によって読み取られた、用紙上に印刷された情報画像に含まれる用紙識別情報を受け付ける受付手段と、前記読取装置による読取動作が、複数の用紙が一連の用紙群であることを検出する検出手段と、前記検出手段によって前記一連の用紙群であることを示す動作が検出されると、前記読取動作の間に受付手段が受け付けた複数の前記用紙識別情報がそれぞれ示す複数の用紙に対応する情報を統合する統合手段と、を有する情報処理装置である。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するの意である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態に応じて、又はそれまでの状況・状態に応じて定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という意味を有する記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
本実施の形態である情報処理装置は、複数枚の用紙に印刷された情報画像を解析するものであって、図1の例に示すように、受付モジュール110、検出モジュール120、統合モジュール130、出力モジュール140を有している。
本実施の形態は、紙面に電子ペンで筆記することにより、その筆記を電子化した筆記情報を取得する技術に関するものである。こうした技術では、まず、紙面に対し、紙面上の位置に固有な情報画像(符号パターン)を印刷しておく。これにより、電子ペンで紙面に筆記すると、電子ペンがペン先の位置にある情報画像を読み取って復号し、筆記位置を判別する。そして、判別された複数の筆記位置から筆記情報を生成する。電子ペンの詳細な説明は、図5等を用いて後述する。
また、情報画像内には座標情報も含まれており、受付モジュール110は、情報画像内の座標情報をも受け付けるようにしてもよい。
また、受付モジュール110は、読取装置が読み取りできなかったことを示す読取不可情報をも受け付けるようにしてもよい。例えば、読取装置は、情報画像がない領域(例えば、空白領域等)を読み込んだ場合等に、読取不可情報を出力する。
また、検出モジュール120は、開始情報から終了情報までの間に複数の異なる用紙識別情報がある場合には、統合動作が行われたと検出するようにしてもよい。例えば、前述のように、筆圧ON情報から筆圧OFF情報までの間の情報(1つのストローク情報)に、複数の異なる用紙識別情報があれば、図10(a)を用いて後述する統合動作が行われたものと判断する。
また、検出モジュール120は、予め定められた時間内に複数の異なる用紙識別情報がある場合には、統合動作が行われたと検出するようにしてもよい。例えば、予め定められた時間として、1枚目の用紙に最後の筆記を行い、用紙をめくって、次の2枚目の用紙に筆記を行うまでの時間(この時間は予め計測しておく)未満であれば、統合動作が行われたものと判断する。
また、検出モジュール120は、第1の用紙識別情報と第2の用紙識別情報の間に読取不可情報がある場合には、統合動作が行われたと検出するようにしてもよい。なお、もちろんのことながら、第2の用紙識別情報は、第1の用紙識別情報とは異なる用紙識別情報である。また、開始情報から終了情報までの間であること、予め定められた時間内であること、予め定められた領域内の座標であることを条件に付加してもよい。
図12は、統合文書テーブル1200のデータ構造例を示す説明図である。統合文書テーブル1200は、統合文書ID欄1210、用紙数欄1220、紙ID(1)欄1230、紙ID(2)欄1240等を有している。統合文書ID欄1210は、統合文書IDを記憶している。用紙数欄1220は、その統合文書に含まれている用紙数を記憶している。この用紙数の数だけ、紙ID(1)欄1230が続く。紙ID(1)欄1230、紙ID(2)欄1240等は、その統合文書に含まれている用紙の用紙識別情報を記憶している。なお、筆記情報内における時系列の順番の通りに、紙ID(1)欄1230以降に並べて用紙識別情報を格納することによって、その統合文書におけるページとしてもよい。
電子ペン用紙印刷システム220、筆記情報処理システム230は、通信回線299(有線、無線、その混合を問わない回線)を介して接続されている。電子ペン用紙印刷システム220には印刷装置225が接続されており、筆記情報処理システム230には電子ペン235が接続されている。なお、図1に例示したモジュール構成は、主に、筆記情報処理システム230に構築されている。
電子ペン用紙印刷システム220は、紙IDを用いて情報画像(以下、ドットコード画像ともいう)を重ね合わせた文書を用紙に印刷装置225を用いて印刷するシステムである。筆記情報処理システム230は、電子ペン用紙印刷システム220によって情報画像が印刷された用紙に対して、電子ペン235を用いて筆記が行われた場合に、その筆記情報を文書に重ね合わせるシステムである。そして、電子ペン235を操作している操作者の統合動作を検出した場合は、それらの用紙を一連の用紙群として統合する。
ステップS302では、受付モジュール110が、電子ペン235から筆記情報を受け付ける。
ステップS304では、検出モジュール120が、受付モジュール110が受け付けた筆記情報が統合動作であるか否かを判断し、統合動作である場合はステップS306へ進み、それ以外の場合はステップS308へ進む。
ステップS306では、統合モジュール130が、統合動作である筆記情報に含まれる紙IDを統合する処理を行う。
ステップS308では、出力モジュール140が、処理結果を出力する。
例えば、紙IDは、32bitの空間内の数値である。文字列表記の場合は、16進文字列により表記する。よって、紙IDの範囲は「00000000」から「FFFFFFFF」である。
概要を説明する。電子ペン用紙599上に電子ペン235で筆記する際、圧力センサがONになると、電子ペン用紙599上のドットコード画像を撮像し、デコードして、電子ペン用紙599の紙IDと電子ペン用紙599上の位置情報(X,Y座標値)を取り出し、メモリに格納する。そして、メモリに格納された情報は、通信回路を経由して筆記情報処理システム230に送信する。なお、圧力センサがONになった情報として前述の筆圧ON情報、圧力センサがOFFになった情報として前述の筆圧OFF情報をもメモリに格納してもよい。また、それぞれの情報が発生した時刻に関する情報(年、月、日、秒、秒以下、又はこれらの組み合わせであってもよい)を含ませるようにしてもよい。そして、前述の読取不可情報が含まれていてもよい。
そして、制御回路501には、電子ペン235による筆記動作をペンチップ509に加わる圧力によって検出する圧力センサ502が接続されている。また、用紙上に赤外光を照射する赤外LED503と、画像を入力する赤外CMOS504も接続されている。さらに、紙ID及び位置情報等を記憶するための情報メモリ505と、外部装置と通信するための通信回路506と、ペンを駆動するためのバッテリ507と、ペンの識別情報(ペンID)を記憶するペンIDメモリ508も接続されている。
電子ペン235による筆記が行われると、ペンチップ509に接続された圧力センサ502が、筆記動作を検出する。これにより、赤外LED503が点灯し、赤外CMOS504がCMOSセンサによって用紙上の画像を撮像する。
なお、赤外LED503は、消費電力を抑制するために、CMOSセンサのシャッタタイミングに同期させてパルス点灯する。
また、赤外CMOS504は、撮像した画像を同時に転送できるグローバルシャッタ方式のCMOSセンサを使用する。そして、赤外領域に感度があるCMOSセンサを使用する。また、外乱の影響を低減するために、CMOSセンサ全面に可視光カットフィルタを配置している。CMOSセンサは、70fps〜100fps(frame per second)程度の周期で、画像を撮像する。なお、撮像素子はCMOSセンサに限定するものではなく、CCD等、他の撮像素子を使用してもよい。
以下、このときの制御回路501の動作について説明する。
図6は、電子ペン235(制御回路501)による処理例を示すフローチャートである。
ステップS601では、画像処理部501aは、画像を入力する。
ステップS602では、画像に含まれるノイズを除去するための処理を行う。ここで、ノイズとしては、CMOS感度のばらつきや電子回路により発生するノイズ等がある。ノイズを除去するために如何なる処理を行うかは、電子ペン235の撮像系の特性に応じて決定すべきである。例えば、ぼかし処理やアンシャープマスキング等の先鋭化処理を適用することができる。
ステップS603では、画像処理部501aは、画像からドットパターン(ドット画像の位置)を検出する。例えば、2値化処理によりドットパターン部と背景部とを切り分け、2値化された個々の画像位置からドットパターンを検出することができる。2値化画像にノイズ成分が多数含まれる場合は、例えば、2値化画像の面積や形状によりドットパターンの判定を行うフィルタ処理を組み合わせる必要がある。
次いで、ステップS605では、データ処理部501bは、受け渡されたデジタルデータから、図7(a)に示した2つのドットの組み合わせからなるビットパターンを検出する。例えば、ビットパターンに対応するブロックの境界位置を2次元配列上で動かし、ブロック内に含まれるドットの数が2つになるような境界位置を検出することにより、ビットパターンを検出することができる。
このようにしてビットパターンが検出されると、ステップS606では、データ処理部501bは、ビットパターンの種類を参照することにより、同期符号を検出する。
そして、ステップS607では、同期符号からの位置関係に基づいて、識別符号及び位置符号を検出する。
その後、ステップS608では、データ処理部501bは、識別符号を復号して紙IDを取得し、位置符号を復号して位置情報を取得する。識別符号については、RS復号処理を施すことで紙IDを得る。一方、位置符号については、読み出した部分系列の位置を、画像生成時に使用したM系列と比較することで、位置情報を得る。
筆記情報格納用電子文書は、電子ペン235によって電子ペン用紙599に筆記された内容を、フィールド定義とともにまとめたデータである。以下から構成される。
(1)紙ID:その筆記情報格納用電子文書に対応付けられた電子ペン用紙に割り当てられている紙ID
(2)フィールド定義:その筆記情報格納用電子文書への筆記を処理するために使用するフィールド定義
そして、以下を含めてもよい。
(3)帳票イメージ:その筆記情報格納用電子文書に印刷されている帳票イメージ
図7は、本実施の形態で取り扱う情報画像(コードパターン画像)の例を示す説明図である。
まず、コードパターンを構成するビットパターンについて説明する。
図7(a)に、ビットパターンの配置の一例を示す。
ビットパターンとは、情報埋め込みの最小単位である。ここでは、図7(a)に示すように、9箇所の中から選択した2箇所にビットを配置する。図では、黒の四角が、ビットが配置された位置を示し、斜線の四角が、ビットが配置されていない位置を示している。9箇所の中から2箇所を選択する組み合わせは、36(=9C2)通りある。したがって、このような配置方法により、36通り(約5.2ビット)の情報を表現することができる。
ただし、紙ID及び位置情報は、この36通りのうち32通り(5ビット)を使用して表現するものとする。
ところで、図7(a)に示した最小の四角は、600dpiにおける2ドット×2ドットの大きさを有している。600dpiにおける1ドットの大きさは0.0423mmなので、この最小の四角の一辺は、84.6μm(=0.0423mm×2)である。コードパターンを構成するドットは、大きくなればなるほど目に付きやすくなるため、できるだけ小さいほうが好ましい。ところが、あまり小さくすると、プリンタで印刷できなくなってしまう。そこで、ドットの大きさとして、50μmより大きく100μmより小さい前記の値を採用している。これにより、プリンタで印刷可能な最適な大きさのドットを形成することができる。つまり、84.6μm×84.6μmが、プリンタで安定的に形成可能な最小の大きさなのである。
なお、ドットをこのような大きさにすることで、1つのビットパターンの一辺は、約0.5(=0.0423×2×6)mmとなる。
また、このようなビットパターンから構成されるコードパターンについて説明する。
図7(b)に、コードパターンの配置の一例を示す。
ここで、図7(b)に示した最小の四角が、図7(a)に示したビットパターンに相当する。すなわち、紙IDを符号化した識別符号は、16(=4×4)個のビットパターンを使用して埋め込まれる。また、X方向の位置情報を符号化したX位置符号と、Y方向の位置情報を符号化したY位置符号とは、それぞれ、4個のビットパターンを使用して埋め込まれる。さらに、左上角部に、コードパターンの位置と回転を検出するための同期符号が、1つのビットパターンを使用して埋め込まれる。
なお、1つのコードパターンの大きさは、ビットパターンの5個分の幅に等しいため、約2.5mmとなる。本実施の形態では、このように生成したコードパターンを画像化したコードパターン画像を、用紙全面に配置する。
まず、紙IDの符号化について説明する。
紙IDの符号化には、ブロック符号化方式のRS(リードソロモン)符号が使用される。図7で説明した通り、本実施の形態では、5ビットの情報を表現できるビットパターンを用いて情報を埋め込む。したがって、情報の誤りも5ビット単位で発生するため、ブロック符号化方式で符号化効率がよいRS符号を使用している。ただし、符号化方式はRS符号に限定するものでなく、その他の符号化方式、例えば、BCH符号等を使用することもできる。
前述したように、本実施の形態では、5ビットの情報量をもつビットパターンを用いて情報を埋め込む。したがって、RS符号のブロック長を5ビットとする必要がある。そのため、紙IDを5ビットずつに区切り、ブロック化する。図8では、紙ID「0011101101001…」から、第1のブロック「00111」と、第2のブロック「01101」とが切り出されている。
そして、ブロック化された紙IDに対し、RS符号化処理を行う。図8では、「blk1」、「blk2」、「blk3」、「blk4」、…というようにブロック化した後、RS符号化が行われる。
ところで、本実施の形態において、紙IDは、16(=4×4)個のブロックに分けられる。そこで、RS符号における符号ブロック数を16とすることができる。
また、情報ブロック数は、誤りの発生状況に応じて設計することができる。例えば、情報ブロック数を8とすれば、RS(16,8)符号となる。この符号は、符号化された情報に4ブロック(=(16−8)÷2)の誤りが発生しても、それを補正することができる。また、誤りの位置を特定できれば、訂正能力をさらに向上することができる。なお、この場合、情報ブロックに格納される情報量は、40ビット(=5ビット×8ブロック)であるが、このうち32ビットを用いる。
位置情報の符号化には、擬似乱数系列の一種であるM系列符号が使用される。ここで、M系列とは、K段の線形シフトレジスタで発生できる最大周期の系列であり、2K−1の系列長をもつ。このM系列から取り出した任意の連続したKビットは、同じM系列中の他の位置に現れない性質をもつ。そこで、この性質を利用することにより、位置情報を符号化することができる。
ところで、本実施の形態では、符号化すべき位置情報の長さから、必要なM系列の次数を求め、M系列を生成している。しかしながら、符号化する位置情報の長さが予め分かっている場合は、M系列を毎回生成する必要はない。すなわち、固定のM系列を予め生成しておき、それをメモリ等に格納しておけばよい。
例えば、系列長8191のM系列(K=13)を使用したとする。
この場合、位置情報も5ビット単位で埋め込むため、系列長8191のM系列から5ビットずつ取り出してブロック化する。図8では、M系列「11010011011010…」が、5ビットずつブロック化されている。
また、横方向に配置された「1」、「2」、「3」、「4」、…がX位置符号を、縦方向に配置された「1」、「2」、「3」、「4」、…がY位置符号を、それぞれ意味している。位置符号は、用紙の位置が異なれば異なる情報が配置されるので、座標位置に対応する数字で示しているのである。一方、斜線部分の四角が識別符号を意味している。識別符号は、用紙の位置が異なっても同じ情報が配置されるので、全て同じマークで示しているのである。
ところで、図からも分かる通り、2つの同期符号の間には、4個のビットパターンがある。したがって、20(=5×4)ビットのM系列の部分系列を配置することができる。20ビットの部分系列から13ビットの部分系列を取り出せば、その13ビットが全体(8191)の中のどの部分の部分系列なのかを特定することができる。このように、20ビットのうち13ビットを位置の特定に使用した場合、取り出した13ビットの誤りの検出又は訂正を、残りの7ビットを使用して行うことができる。すなわち、M系列を生成したときと同じ生成多項式を使用して、20ビットの整合性を確認することで、誤りの検出と訂正が可能となるのである。
その後、各ブロックにおけるビットパターンが、ドット画像を参照することにより画像化される。そして、図8の最右に示すようなドットで情報を表す出力画像が生成される。
筆記情報処理システム230は、筆記情報受付モジュール910、筆記情報解析モジュール920、文書データ編集モジュール930、筆記情報登録モジュール940、筆記情報記憶モジュール950を有している。筆記情報処理システム230は、電子ペン用紙上に電子ペン235で筆記した筆記情報をペンから取り出し、蓄積・管理するシステムである。図1に例示したモジュールと比較すると、筆記情報受付モジュール910は受付モジュール110に対応し、筆記情報解析モジュール920は検出モジュール120に対応し、文書データ編集モジュール930は統合モジュール130に対応し、筆記情報登録モジュール940は出力モジュール140に対応する。
筆記情報記憶モジュール950には、紙ID毎に以下のデータが管理されている。例えば、紙IDで特定された用紙に対応する文書データ、紙IDで特定された用紙に電子ペン235で筆記された筆記情報等が記憶されている。また、文書データが複数ページの用紙に対応することは許容される。そして、文書データは、文書のイメージデータ、文書を構成するフィールドの定義、各フィールドに属する筆記を手書き文字認識した結果のテキストデータ等から、構成される。そして、文書データが複数ページの用紙に対応する場合、これらの情報がページ数分文書データ内に存在することとなる。
(1)ステップ1(図10(a)):複数の紙面にまたがった筆記が実施される。
図10(a)の例に示すように、操作者は、各用紙の上部が見えるように電子ペン用紙1010、電子ペン用紙1020、電子ペン用紙1030を重ねる。そして、電子ペン235を用いて、各用紙の右上部分の領域に1ストロークによる筆記1050を行う。ここでは、電子ペン用紙1010、電子ペン用紙1020、電子ペン用紙1030の順で筆記1050が行われたとする。この動作が統合動作となる。
(2)ステップ2(図10(b)):筆記情報を電子ペンに取り込む。
筆記1050に関する情報を電子ペン235内のメモリに記憶させ、そして、その情報を筆記情報処理システム230へ転送する。
筆記情報処理システム230は、筆記情報から統合動作を検出した場合に、その筆記情報内に含まれている複数の紙IDを取り出す。これらの紙IDによって表される用紙が統合対象である。なお、図10(c)の例に示すように、電子ペン用紙1010に印刷された情報画像内の紙IDとして「335678」、次に電子ペン用紙1020に印刷された情報画像内の紙IDとして「023175」、次に電子ペン用紙1030に印刷された情報画像内の紙IDとして「760985」を取り出す。
(4)ステップ4(図10(d)):紙IDに対応する文書データを取得する。
筆記情報処理システム230は、紙IDによって示されている文書データを例えば文書データベース等から取得する。図10(d)の例に示すように、紙ID「335678」として文書データ1012、紙ID「023175」として文書データ1022、紙ID「760985」として文書データ1032を取得する。そして、それらの文書データに各用紙に筆記された情報が合成される。
(5)ステップ5(図10(e)):統合した文書データとする。
文書データ1012、文書データ1022、文書データ1032を一連の用紙群として統合する。例えば、文書データ1012、文書データ1022、文書データ1032の順にページが付された文書として利用できるようにする。
電子ペン235と筆記情報処理システム230が接続されると、電子ペン235のメモリ内の筆記情報が、筆記情報受付モジュール910経由で筆記情報処理システム230に取り込まれる。筆記情報処理システム230は、取り込まれた筆記情報を図11に例示したフローチャートにしたがった処理を行う。
ステップS1104では、筆記情報解析モジュール920が、筆記情報を一つ取り出す。
ステップS1106では、筆記情報解析モジュール920が、統合動作であるか否かを判断し、統合動作である場合はステップS1108へ進み、それ以外の場合はステップS1116へ進む。
ステップS1108では、文書データ編集モジュール930が、筆記情報に含まれる紙IDのリストを取り出す。
ステップS1112では、文書データ編集モジュール930が、文書データ群をまとめて、単一の文書データとして登録する。
ステップS1116では、筆記情報登録モジュール940が、紙IDに筆記情報を対応付けて登録する。
電子ペン用紙印刷システム220は、印刷指示受付モジュール1310、統合指示領域指定モジュール1320、統合指示領域記憶モジュール1330、画像生成モジュール1340、印刷モジュール1350を有している。
印刷指示受付モジュール1310は、統合指示領域指定モジュール1320と接続されている。キーボード、マウス、タッチパネル等に対する操作者の操作に基づいて、情報画像が付された文書の印刷に関する指示が行われ、印刷指示受付モジュール1310は、その指示を受け付ける。この指示内には、図16の例を用いて後述する統合指示領域1612の印刷指示が含まれていてもよい。
印刷モジュール1350は、画像生成モジュール1340と接続されている。印刷モジュール1350は、画像生成モジュール1340によって生成された情報画像が重ねられた文書イメージを印刷装置225に印刷させる。
ステップS1502では、印刷指示受付モジュール1310が、印刷指示を受け付ける。
ステップS1504では、統合指示領域指定モジュール1320が、統合指示領域を指定する。
ステップS1506では、統合指示領域指定モジュール1320が、統合指示領域記憶モジュール1330に紙IDと統合指示領域を対応付けて記憶する。
ステップS1508では、画像生成モジュール1340が、電子ペン用紙の画像を生成する。
ステップS1510では、印刷モジュール1350が、電子ペン用紙を印刷する。
単純に複数の紙IDを含む筆記をもとに文書データをまとめた場合、間違った筆記をもとに文書データがまとめられる可能性が高くなり、利用者の意図と異なることになる。
この可能性を減少させるために、文書データ中のフィールドの特殊なタイプとして、統合指示領域1612(文書取りまとめ用フィールド)を設け、複数の紙IDを含んだ筆記が、各用紙の統合指示領域1612を通るものであった場合に、文書データの統合処理を行うようにしてもよい。
統合指示領域1612は、文書データ中に定義されているが、筆記時に、用紙上のどこが統合指示領域1612にあたるかが分かるように、用紙上にそれと分かる内容(図16の例では「この領域は文書をまとめる際に使用します」等)が印刷されていてもよい。
電子ペン用紙1710は統合指示領域1712を有しており、電子ペン用紙1720は統合指示領域1722を有しており、電子ペン用紙1730は統合指示領域1732を有している。統合動作として、1ストローク内に統合指示領域1712、統合指示領域1722、統合指示領域1732内の座標が含まれていた場合は、電子ペン用紙1710、電子ペン用紙1720、電子ペン用紙1730を一連の用紙群として統合する。この際に、1ストローク内に統合指示領域1712、統合指示領域1722、統合指示領域1732以外の座標が含まれていても統合するようにしてもよい。逆に、1ストローク内に統合指示領域1712、統合指示領域1722、統合指示領域1732以外の座標が含まれている場合は、統合処理を行わないようにしてもよい。
図11の例に示したフローチャート内のステップS1106において、統合指示領域記憶モジュール1330に記憶されている統合指示領域1400を参照して、筆記情報内の位置情報は、その紙ID(紙ID欄1410)に対応する統合指示領域内(x1欄1420とy1欄1430、x2欄1440とy2欄1450の領域内)に含まれているか否かを判断する。
そして、その他の処理は図11の例に示す処理と同等である。
また、既に統合処理が行われた用紙群に対して、さらに、統合動作が行われた場合(例えば、1枚の用紙に複数本の統合動作の筆記が行われることになる)は、2回目以降の統合処理は行わないようにしてもよい。
また、逆に、既に統合処理が行われた用紙群に対して、さらに、統合動作が行われた場合は、既に統合処理が行われた用紙群を解除して、新たな統合処理を行うようにしてもよい。用紙群の解除とは、具体的には、例えば、その用紙の紙IDが含まれている統合文書テーブル1200の統合文書IDを削除すること、又は、その用紙の紙IDだけを統合文書テーブル1200から削除すること等である。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray Disc(登録商標))、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラム又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して
記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化など、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
120…検出モジュール
130…統合モジュール
140…出力モジュール
220…電子ペン用紙印刷システム
225…印刷装置
230…筆記情報処理システム
235…電子ペン
299…通信回線
910…筆記情報受付モジュール
920…筆記情報解析モジュール
930…文書データ編集モジュール
940…筆記情報登録モジュール
950…筆記情報記憶モジュール
1310…印刷指示受付モジュール
1320…統合指示領域指定モジュール
1330…統合指示領域記憶モジュール
1340…画像生成モジュール
1350…印刷モジュール
Claims (9)
- 読取装置によって読み取られた、用紙上に印刷された情報画像に含まれる用紙識別情報を受け付ける受付手段と、
前記読取装置による読取動作が、複数の用紙が一連の用紙群であることを検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記一連の用紙群であることを示す動作が検出されると、前記読取動作の間に受付手段が受け付けた複数の前記用紙識別情報がそれぞれ示す複数の用紙に対応する情報を統合する統合手段と、
を有する情報処理装置。 - 前記受付手段は、前記読取装置の書き込み開始を示す開始情報と前記書き込みの終了を示す終了情報を受け付け、
前記検出手段は、前記受付手段が受け付けた前記開始情報と前記終了情報の間に複数の前記用紙識別情報が存在する場合に、前記一連の用紙群であることを示す動作が行われたと検出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記検出手段は、予め定められた時間内に複数の異なる前記用紙識別情報が存在する場合に、前記一連の用紙群であることを示す動作が行われたと検出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記統合手段は、
複数の用紙に対応する情報として、用紙識別情報が示す用紙に対応する画像データを統合する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記画像データは、用紙に印刷される文書データと、用紙に加筆された筆記データのうちの少なくとも一方を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記情報画像は座標情報を含み、
前記受付手段は、前記情報画像に含まれる座標情報を受け付け、
前記検出手段は、前記受付手段が受け付けた前記座標情報が示す座標が、前記用紙の予め定められた領域内にあり、複数の異なる前記用紙識別情報が存在する場合に、前記一連の用紙群であることを示す動作が行われたと検出する、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記受付手段は、前記読取装置が読み取りできなかったこと示す読取不可情報を受け付け、
前記検出手段は、第1の用紙識別情報と第2の用紙識別情報の間に前記読取不可情報が存在すると、前記一連の用紙群であることを示す動作を検出する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。 - コンピュータを、
読取装置によって読み取られた、用紙上に印刷された情報画像に含まれる用紙識別情報を受け付ける受付手段と、
前記読取装置による読取動作が、複数の用紙が一連の用紙群であることを検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記一連の用紙群であることを示す動作が検出されると、前記読取動作の間に受付手段が受け付けた複数の前記用紙識別情報がそれぞれ示す複数の用紙に対応する情報を統合する統合手段
として機能させるための情報処理プログラム。 - コンピュータを、
読取装置によって読み取られた、用紙上に印刷された情報画像に含まれる用紙識別情報を受け付ける受付手段と、
前記読取装置による読取動作が、複数の用紙が一連の用紙群であることを検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記一連の用紙群であることを示す動作が検出されると、前記読取動作の間に受付手段が受け付けた複数の前記用紙識別情報がそれぞれ示す複数の用紙に対応する情報を統合する統合手段
として機能させるための情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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