JP2014107412A - 搬送システム及び成膜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板を安定して搬送する。
【解決手段】真空チャンバー内にて基板を載置するトレイを搬送する搬送システム1であって、前記真空チャンバー内に載置された搬送台115と、前記搬送台に設けられ、前記トレイを搬送する複数のローラー100と、前記複数のローラーを駆動する駆動機構と、を備え、前記トレイMには、前記複数のローラー上を移動するレールMrが着脱可能に固定され、前記複数のローラーは、テーパー形状Tを有し、前記搬送台の中心側に向けて径が小さくなるように前記搬送台の両側に配置されていることを特徴とする搬送システムが提供される。
【選択図】図4

Description

本発明は、搬送システム及び成膜装置に関する。
半導体ウエハやガラス基板等の基板に薄膜を形成する方法として、蒸着やCVD(Chemical Vapor Deposition)がある。基板を成膜するシステムでは、基板の搬入、マスクと基板のアライメント、マスクと基板の成膜室への搬送、成膜室からのマスクと基板の搬出等の一連の工程を真空チャンバー内にてインラインで行うシステム形態が多く採用されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2012−146855号公報
しかしながら、基板がますます大型化する近年においては、例えば、マスクと基板とをチャッキングステージに吸着させながら搬送する際、重量が500kg以上にもなり、搬送物(マスク付き基板)が搬送時に大きく蛇行してしまうという課題を有していた。そのため、例えば、ローラー搬送においては、マスク付き基板の蛇行抑制のためのサイドローラーを配置しなければならず、部品点数の増加につながり高コストとなっていた。
また、搬送中の搬送物の熱膨張や振動により部材同士が擦れて発塵し、パーティクルが発生するという課題も有していた。
上記課題に対して、本発明の目的は、基板を安定して搬送することが可能な搬送システム及び成膜装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の一態様によれば、
真空チャンバー内にて基板を載置するトレイを搬送する搬送システムであって、
前記真空チャンバー内に載置された搬送台と、
前記搬送台に設けられ、前記トレイを搬送する複数のローラーと、
前記複数のローラーを駆動する駆動機構と、を備え、
前記トレイには、前記複数のローラー上を移動するレールが着脱可能に固定され、
前記複数のローラーは、テーパー形状を有し、前記搬送台の中心側に向けて径が小さくなるように前記搬送台の両側に配置されていることを特徴とする搬送システムが提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別態様によれば、
基板を搬入する基板搬入部と、
前記搬入された基板を成膜する成膜部と、
前記成膜された基板を搬出する基板搬出部と、
前記基板搬入部と前記基板搬出部とを連結するリターン部と、
前記成膜部と連結し、第1の空間において基板の搬送速度を調整しながら該基板を該成膜部まで搬送する第1の調整部と、
前記成膜部と連結し、第2の空間において基板の搬送速度を調整しながら該成膜部から搬出された該基板を搬送する第2の調整部と、
前記基板搬入部と前記第1の調整部とを連結し、前記第1の空間内に搬入する前に基板を一時収納可能な1段以上の収納室を有する搬入側バッファ部と、
前記第2の調整部と前記基板搬出部とを連結し、前記第2の空間内から搬出した後に基板を一時収納可能な1段以上の収納室を有する搬出側バッファ部と、を備えた成膜装置であって、
前記各部のうち少なくともいずれかの真空チャンバー内にて、請求項1〜15のいずれか一項に記載の搬送システムにより前記基板を載せたトレイを搬送することを特徴とする成膜装置が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別態様によれば、
真空チャンバー内にて基板を載置するトレイを搬送し、該真空チャンバー内でトレイに載置された基板を成膜処理する成膜装置であって、
前記真空チャンバー内に載置された搬送台と、
前記搬送台に設けられ、前記トレイを搬送する複数のローラーと、
前記複数のローラーを駆動する駆動機構と、
前記搬送された基板を成膜する成膜機構と、を備え、
前記トレイには、前記複数のローラー上を移動するレールが着脱可能に固定され、
前記複数のローラーは、テーパー形状を有し、前記搬送台の中心側に向けて径が小さくなるように前記搬送台の両側に配置されていることを特徴とする成膜装置が提供される。
本発明によれば、基板を安定して搬送することができる。
一実施形態に係る成膜装置の全体構成を模式的に示した図。 一実施形態に係る成膜部を模式的に示した縦断面図。 図2のA−A断面図。 一実施形態に係るローラー搬送機構の縦断面図。 一実施形態に係るマスクトレイの蛇行抑制を説明するための図。 一実施形態に係るベアリングの配置と荷重との関係を示した図。 一実施形態に係るパーティクルトラップの配置例を示した図。 一実施形態に係る磁気カップリング部材を説明するための図。 一実施形態に係る駆動系のレイアウト例を示した図。 一実施形態に係る駆動系のレイアウト例を示した図。 一実施形態に係る駆動系のレイアウト例を示した図。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
<はじめに>
本発明の各実施形態にかかる成膜装置は、ガラス基板(以下、基板と呼ぶ。)と基板を運ぶトレイとシャドウマスクとを使用して真空(1.0E−5Pa〜0.1Pa)下にて成膜する装置である。マスクとトレイは一体でも良いし、別々の物を組み合わせて使用しても良い。以下では、マスクとトレイとが一体化したマスクトレイを例に挙げて説明する。マスクトレイは、基板に所定のパターンを形成するために基板と密着した状態で成膜部内に導入される。マスクは、ファインマスクであっても、エリアマスクであっても良い。成膜面はフェイスアップ、フェイスダウン、成膜面を垂直に立てたものでも構わない。本発明の実施形態にかかる成膜装置では、フェイスダウン(成膜面が下向き)を例に挙げる。
[成膜装置の全体構成]
まず、本発明の一実施形態に係る成膜装置の全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係る成膜装置の全体構成図である。
成膜装置は、基板搬入部10、基板回転部10a、アライメント部10b、搬入側バッファ部20、第1の調整部30、成膜部40、第2の調整部50、搬出側バッファ部60、マスクデチャック部70b、基板回転部70a、基板搬出部70、リターン部80を有する。
基板搬入部10は、ゲートバルブV3の開閉により基板Sを搬入し、ゲートバルブV15の開閉及び搬送によりチャッキングステージCを搬入する。次に、基板搬入部10でチャッキングステージC上に基板Sを載せる。その状態で、チャッキングステージCの静電吸着力により基板SをチャッキングステージCに吸着させる。チャッキングステージCは、セラミックで形成された本体の内部に、電源が接続される電極(図示せず)が埋め込まれたものであり、この電極に高電圧が印加されることによって、チャッキングステージCの表面に基板Sを吸着させる。ここで、チャッキングステージCはチャッキングストック部93にストックされており、搬入されてくる基板Sと対になるように基板搬入部10に搬入される。
基板回転部10aは、基板SがチャッキングステージCに吸着した状態でチャッキングステージCを反転させた後、アライメント部10bに搬送する。基板回転部10aがチャッキングステージCを反転させることによって、成膜部40では、基板Sの成膜面が下を向くようにする。アライメント部10bは、マスクトレイMとチャッキングステージC上の基板Sとのアライメントを実行し、マスクトレイM上にチャッキングステージC及び基板Sを配置する。搬入側バッファ部20は、アライメント部10bと第1の調整部30とを連結し、基板を第1の調整部30に搬入する前に一時収納する。搬入側バッファ部20は、基板搬入時やアライメントの処理時間のばらつきを吸収するバッファ機構として機能する。
第1の調整部30は、成膜部40と連結し、基板の加減速を制御しながら基板を成膜部40まで搬送する。成膜部40は、搬入された基板を搬送方向に搬送させながら、蒸着ガスの付着により所望の膜を成膜する。成膜部40では、図2に示したように、マスクトレイMに装着された基板Sが、フェイスダウンの状態でチャッキングステージCに吸着されている。
図2のA−A断面を図3に示す。マスクトレイMは、底面に所望のパターンが形成された、中空の矩形の枠体である。マスクトレイMの内部には基板Sがフェイスダウンで配置され、チャッキングステージCに吸着されている。マスクトレイMの側壁上部は張り出し、その端部にレールMrが設けられている。成膜部40及び図1に示した各部に載置された搬送台115の両側には、ローラー100が配置されている。マスクトレイMは、回転するローラー100上をレールMrと接触しながら搬送される。ローラー100は、固体潤滑ベアリング105,110に回転可能に支持されている。ローラー100は、磁気カップリングとしての円盤部材200及び円筒部材205を介して動力が伝達され、回転する。
磁歪式直線変位センサ140は、マスクトレイMに埋め込まれた磁石145が搬送中に磁歪式直線変位センサ140に近づくと検出信号を出力する。これにより、搬送中のマスクトレイMの位置が検出される。磁歪式直線変位センサ140は、マスクトレイMが搬送される経路に沿って平行に配置される。
図2に示したように、成膜部40の底部には、真空ポンプPが設けられ、成膜部40の内部を所望の真空状態に保持する。複数の蒸着源41には、それぞれ所望の蒸着材料が収納されている。各蒸着材料は、各蒸着源41にて蒸発し、ガスGとなって蒸着ヘッド42のノズル44から成膜部40内の空間に導入される。ノズル44の開口上部には、各蒸着材料のガスGを遮断可能なシャッター43が設けられ、シャッター43の開閉により、各蒸着材料のガスGの拡散が制御される。図2では、一つのシャッター43が開いている。よって、基板は、シャッター43が開いている蒸着ヘッド42の蒸着材料のガスGにより成膜され、その他の蒸着材料のガスGは遮断される。
図1に戻り、成膜部40にて成膜された基板は、第2の調整部50内に搬送される。第2の調整部50は、基板の加減速を制御しながら成膜部40から搬出された基板を搬送する。
第1の調整部30及び第2の調整部50では、成膜部40内の蒸着エリアにて成膜中のマスクトレイMに装着されている基板の搬送速度に影響を与えることなく、前後の基板を加速又は減速することが可能である。具体的には、磁歪式直線変位センサ140の検出値に基づくマスクトレイMの位置情報により、加減速の領域においてタクトタイムを一定にするようにマスクトレイMを加速したり減速したりすることができる。つまり、磁歪式直線変位センサ140を用いて所定のマスクトレイMの位置情報を得ておき、所定の位置からレシピに応じてタクトタイムに合わせた加減速の制御を行う。これにより、異なる成膜プロセス毎に異なる成膜速度を設定しても、設定された成膜速度に応じてマスクトレイMの間隔を制御することができる。
搬出側バッファ部60は、第2の調整部50とマスクデチャック部70bとを連結し、第2の調整部50から搬出された後に基板を一時収納可能な収納室を有する。搬出側バッファ部60は、成膜時や基板搬出時のばらつきを吸収するバッファ機構の一つである。
なお、第1の調整部30及び第2の調整部50はゲートバルブV1,V2により成膜部40と分離可能となっている。
マスクデチャック部70bは、マスクトレイM上に載置されているチャッキングステージCを当該チャッキングステージCに吸着された基板Sと共に分離する。チャッキングステージCから分離したマスクトレイMは、リターン部80を介して、アライメント部10bに回送される。チャッキングステージC及び基板Sは、基板回転部70aに搬送される。基板回転部70aにてチャッキングステージC及び基板Sを反転させて成膜面を上向きにした後、基板搬出部70に搬送される。基板搬出部70の構成は、前述の基板搬入部10の構成と反対に構成される。すなわち、成膜部40を経たチャッキングステージCと基板Sとを基板搬出部70にて分離する。基板Sは、ゲートバルブV4の開閉により基板搬出部70から搬出される。基板Sから分離したチャッキングステージCは、バルブ13の開閉によりチャッキングストック部92に回収される。
リターン部80は、アライメント部10bとマスクデチャック部70bとを連結し、マスクトレイMをアライメント部10bまで戻す。このようにしてマスクトレイMは回送されて繰り返し使用される。リターン部80には、繰り返し使うマスクトレイMの高温化防止のためのマスク冷却機構86やマスククリーニング機構87を設けることができる。
成膜装置は、更に、搬入用マスクストッカ90a、搬入用マスクストッカロードロック91a、搬出用マスクストッカ90b、搬出用マスクストッカロードロック91bを有し、これによりマスク交換を行う。
リターン部80には、マスクトレイMを交換するマスク交換部81a、81bがある。マスク交換部81aは、ゲートバルブV5を介して搬入用マスクストッカ90aから未使用のマスクトレイMを搬入する。搬入用マスクストッカ90aには未使用のマスクトレイMがストックされている。マスク交換部81bは、ゲートバルブV6を介して搬出用マスクストッカ90bに使用済のマスクトレイMを搬出する。搬出用マスクストッカ90bには使用済のマスクトレイMがストックされる。また、マスクトレイMの交換時、搬入用マスクストッカロードロック91a、搬出用マスクストッカロードロック91bにて搬送空間を大気から真空又は真空から大気に切り替えることができる。
チャッキングストック部92は、基板搬出部70で回収されたチャッキングステージCをストックする。
制御部2は、図示しないCPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)を有する。CPUはこれらの記憶領域に格納された各種レシピに従って、成膜部40における蒸着処理や第1の調整部30及び第2の調整部50における加減速処理を実行する。
制御部2は、例えば、磁歪式直線変位センサ140の検出値に基づき、マスクトレイMの間隔を100mmに制御して複数のマスクトレイMを100mm間隔で搬送するように制御する。このように、制御部2は、マスクトレイ搬送時のタクトタイムの管理、マスクトレイMの加速開始位置、加速制御の管理、蒸着状態とログ情報との照合等を行う。また、制御部2は、成膜装置に取り付けられた各部、たとえば真空ポンプや各種の駆動機構等を制御する。また、制御部2は、随時、蒸着ヘッド42から導入される蒸着材料のガスG量や各ゲートバルブの開閉を制御する。なお、制御部2は、ホストコンピュータ(図示せず)等とも接続されている。
以上、本実施形態にかかる成膜装置の全体構成について説明した。かかる構成によれば、バッファ機構により様々な処理時間のばらつきを吸収し、成膜装置のタクトタイムを一定に保ち、装置稼働率を高めることができる。また、成膜装置の構成がシンプルなため、成膜装置のフットプリントを小さくすることができる。
次に、本実施形態にかかる成膜装置の各部の真空チャンバー内にマスクトレイMと基板Sとを安定して搬送する搬送システムについて説明する。
[ローラー搬送]
マスクトレイMと基板SとチャッキングステージCとの総重量は、500kg以上と重い。このような重量の搬送物を蛇行させず、真空チャンバー内の減圧状態で安定して搬送する必要がある。そこで、本実施形態に係る搬送システムでは、ローラーの回転によりマスクトレイMを搬送する。その際、マスクトレイの蛇行を抑制し、パーティクルやアウトガスを極力を出さないようにすることが重要である。
そのため、本実施形態に係る搬送システムでは、マスクトレイの蛇行を抑制し、自立的に搬送方向に直進するためのローラー機構3及びマスクトレイの構造を有する。その構造について、図4を参照しながら説明する。図4は、図3のBに示したローラー機構3の拡大図である。図4は、ローラー機構3の片側の拡大図であり、ローラー機構3は、搬送台115の反対側にも対向して設けられている。
(自立調芯トレイ)
ローラー機構3のローラー100は、搬送台の両側に複数設けられている。複数のローラー100には後述するモーターが連結され、モーターの動力により回転することでマスクトレイMを搬送する。マスクトレイMの張り出し部Mpの下部には、ローラー100上を移動するレールMrが着脱可能に固定されている。
ローラー100は、マスクトレイM側に傾斜が下がるテーパー形状Tを有する。つまり、ローラー100は、搬送台115の中心側に向けて径が小さくなるように搬送台115の両側に配置されている。テーパー角度は、1〜2°である。ローラー100のテーバー幅は、対向するレールMrの幅より広くなっている。このようにローラー100をテーパー形状Tとし、かつテーパー部分の幅を広げクリアランスをとることにより、マスクトレイMのレールMrとローラー100との接触部分が面から線になる。よって、ローラー100が搬送時、部材間の摩擦により加熱して膨張しても、ローラー100に設けられたクリアランスによりローラー100とレールMrとの接触位置が変わるだけで接触面積はほとんど変わらないため、熱膨張の影響を受け難い構造となっている。また、ローラー100のテーパー形状Tにより、マスクトレイMの推進が高められ、蛇行を抑制することができる。
このローラー100のテーパー形状Tによる蛇行抑制について、図5を参照しながら説明する。図5(a)は、対向するローラー100に対してマスクトレイMが左に偏ったとき、図5(b)は、右に偏ったとき、テーパー形状Tによる蛇行抑制を説明するための図である。
図5(a)に示したように、搬送中にマスクトレイMが左に偏ったとき、ローラー100がテーパー形状Tを有するため、左側のローラー100とマスクトレイMとの接触径が大きくなり、右側のローラー100とマスクトレイMとの接触径が小さくなる。そうすると、マスクトレイMは、ローラー100との接触径が大きい左側からローラー100との接触径が小さい右側へ自立的に進行方向を修正する。このように、ローラー100をテーパー形状Tにすることにより、搬送中、マスクトレイMは、搬送台115の両側のローラー100の接触径の差が小さくなる方向に自立的に移動し、搬送方向を修正する。このようにして、マスクトレイMが左側又は右側へ偏ると中心側へ戻ろうとするメカニズムに基づき、マスクトレイMの蛇行を抑制し、マスクトレイMの搬送方向を直進方向に随時修正しながらマスクトレイMを搬送することができる。
テーパー形状でない通常のローラーでは、マスクトレイMを蛇行させないためにローラーの他にサイドローラーが必要であり、サイドローラーからパーティクルが発生するという課題を有していた。しかしながら、かかる構成のローラー100を使用すると、ローラー100だけでマスクトレイMの蛇行を抑制できる。よって、サイドローラーが不要になり、パーティクルの発生源を減らすことができるとともに、部品点数を減らすことができ、製造コストを低減できる。また、かかる構成では、ローラー100とレールMrとの接触部分を小さくすることができ、これによっても、パーティクルの発生を抑制できる。
なお、テーパー形状の替わりにローラー100にV字形状の溝を作ってマスクトレイMを搬送する方法も考えられる。しかし、これでは、搬送中、マスクトレイMが、ローラーのV溝の一部に強く当たってマスクトレイMに歪が生じ、摩擦でパーティクルが発生することが懸念される。V字形状の溝の替わりに球面形状の凹みを作ることも考えられる。しかし、球面形状の凹みは形状が複雑であり、機械加工が難しい。これに対して、本実施形態のローラーのテーパー形状Tは、簡単な構造でマスクトレイの蛇行抑制が可能である。
更に、図4のローラー100の形状では、ローラーの回転軸110a側の端部にフランジFが形成されている。ローラーのテーパー形状TとフランジFとの間はフィレット形状R1になっている。レールMr側も、端部がフィレット形状R2になっている。これにより、マスクトレイMが搬送される際、ローラーのフィレット形状R1とレールMrのフィレット形状R2が対向するようになっている。本実施形態では、前述したようにテーパー形状Tの幅を、対向するレールMrの幅より広く形成することでクリアランスをとっている。よって、テーパー形状Tの面内でマスクトレイMとローラー100とが接触し、ローラー100とレールMrのフィレット形状R1,R2は接触しないように設計されている。ただし、マスクトレイMの蛇行が抑制しきれないとき、ローラー100のフィレット形状R1でマスクトレイMの蛇行を抑制するようになっている。また、ローラー100のフランジFは、マスクトレイMの搬送経路からの飛び出しを防止する。
ローラー100は、レールMrの硬さより硬い。例えば、ローラー100に強磁性体のステンレスを使いかつ熱処理することで、ローラー100をレールMrより硬く加工することができる。ローラー100は、アルミナ(Al)セラミックスで形成されてもよい。この場合にもローラー100をレールMrの硬さより硬くする。これにより、搬送時のローラー100とレールMrとの摩擦によってローラー100が磨耗することを抑制することができる。レールMrが消耗した場合にはマスクトレイMから取り外して交換する。
(ベアリング)
ローラー100は、固体潤滑ベアリング105,110によりローラー100の先端側と根元側とで回転可能に支持されている。固体潤滑ベアリング105は、ローラー100の根元側にて回転軸100aに取り付けられている。固体潤滑ベアリング110は、ローラー100の先端側の回転軸100aに対応する凸部100bに取り付けられている。かかる構成により、ローラー100は、その両側から2つの固体潤滑ベアリング105,110により回転可能に搬送台115に固定される。
固体潤滑ベアリング105,110はグリスレスなので、グリスを使ったベアリングに対して、パーティクルの発塵量が1/100以下である。また、固体潤滑ベアリング105,110は、グリスレスなので基油(ベースオイル)が蒸発するリスクがない。更に、固体潤滑ベアリング105,110は、アウトガスがほとんど出ない。よって、固体潤滑ベアリング105,110を使用することで、真空チャンバー内を汚染せず、ローラー機構3の寿命を延ばすことができる。
図6は、本実施形態に係るベアリングの配置と荷重との関係を示したグラフである。図6(a)は、ローラー100が、片側のみでベアリングBに支持されている場合の荷重を示し、図6(b)は、ローラー100が、両側からベアリングBに支持されている場合の荷重を示す。
図6(a)及び図6(b)では、重量150kgのチャッキングステージ、重量400kgのマスクトレイM、及び総重量550kgのチャッキングステージ付きマスクトレイMを搬送物とする。これらの搬送物が、ローラー100上を移動する際、各搬送物からローラー100に加わる荷重をローラーの個数に対応して示している。
この結果から、図6(a)の片側のみでベアリングBに支持されているローラー100には、図6(b)の両側からベアリングBに支持されているローラー100より約5倍の荷重がローラー100に掛かっていることがわかる。ローラー100が片側のみでベアリングBに支持されている場合、搬送物からローラー100に掛かる荷重は、ローラー100に掛かる荷重の許容値875(N)を超える場合があり、ローラー100の寿命を短くする。一方、ローラー100が両側からベアリングBに支持されている場合、搬送物からローラー100に掛かる荷重は、前記許容値875(N)を超えないため、ローラー100の寿命を長く保つことができる。
このように、ローラー100に対して固体潤滑ベアリングを1つ設けると、耐荷重が低い。よって、本実施形態に係る搬送システム1では、ローラー100の先端側と根元側に固体潤滑ベアリングを2つ設けて、耐荷重を高めている。
(パーティクルシールド)
マスクトレイMは、固体潤滑ベアリング110に沿って鉛直方向に深くなるように形成されている。より具体的には、マスクトレイMがローラー100上を搬送する際、ローラー100の先端側に設けられた固体潤滑ベアリング110にマスクトレイMの側壁が対向して、マスクトレイMと固体潤滑ベアリング110との間に隙間(以下、パーティクルシールド120と呼ぶ。)が形成される。このようにして形成されたパーティクルシールド120は、クリアランスが狭く長いので、ローラー100とレールMrとの接触により発生するパーティクルの蒸着源側への拡散を抑制することができる。また、固体潤滑ベアリング110自体から発生するパーティクルの拡散も抑制することができる。更に、固体潤滑ベアリング110の替わりに真空グリスベアリングを使用した場合に蒸発した基油の拡散を抑制することができる。
(パーティクルトラップ)
搬送台115上のローラー100の下部には、棒状の磁石130が設けられている。磁石130は、ローラー100及びレールMrで発生したメタル成分のパーティクルをトラップする。
磁石130の他の配置例を図7に示す。図7(a)では、磁石130は環状に形成され、ローラー100の回転軸100aに通され、固体潤滑ベアリング105に隣接して固定されている。
図7(b)では、磁石130は筒状に形成され、ローラー100の内部に埋め込まれている。この場合には、ローラー100が強磁性体であることを利用して、ローラー100に磁力線を通し、ローラー100自体でパーティクルをトラップすることができる。
以上のように、各ローラー100の内部、表面又は近傍の少なくともいずれかに磁石130を設けることで、ローラー機構3にて発生したメタル成分のパーティクルをトラップすることができる。
(磁歪式直線変位センサ)
本実施形態に係る搬送システム1には、図4に示した磁歪式直線変位センサ140が設けられている。磁歪式直線変位センサ140は、アウトガスを回避するために筒状の保護管142に収納されている。保護管142は、ステンレスにより形成されている。
マスクトレイMには、磁石145が埋め込まれている。磁石145もアウトガスを回避するためにステンレスのケース146に収納されている。ケース146に磁石145を収納後、蓋をして溶接によってケース146を完全に密閉する。ケース146に収納された磁石145は、マスクトレイMに埋め込まれ、ネジ147で固定される。なお、磁歪式直線変位センサ140及び磁石145を収納する部材は、必ずしもステンレスに限られず、その他の導電性部材でもよい。
このように、本実施形態に係る搬送システム1では、磁歪式直線変位センサ140をステンレス製の保護管142内に収め、ガスが出ないようにして真空チャンバー内で使用可能とする。磁石145もステンレス製のケース146に入れて溶接によりガスが出ないようにして、真空チャンバー内で使用可能とする。
このようにして保護管142に内蔵された磁歪式直線変位センサ140を搬送台115の近傍にてマスクトレイMの搬送方向に配置する。磁歪式直線変位センサ140は、ローラー機構3やマスクトレイMに対して非接触に設けられる。
移動するマスクトレイM側には磁石が埋め込まれているので、マスクトレイMが移動し、保護管142内の磁歪式直線変位センサ140に10mm程度まで近づくと磁歪式直線変位センサ140がそれを検知する。このようにして、磁歪式直線変位センサ140は、非接触でマスクトレイMの位置及び速度を検出することができる。
制御部2(図1参照)は、磁歪式直線変位センサ140が検出した検出結果に基づき、マスクトレイMの位置及び速度の情報を算出する。制御部2は、算出したマスクトレイMの位置及び速度の情報に基づき、マスクトレイMの位置及び速度を管理する。
例えば、本実施形態に係る搬送システム1では、マスクトレイMの間隔を100mmに制御して、複数のマスクトレイMを100mm間隔で搬送する。そのために、磁歪式直線変位センサ140を使用して、各マスクトレイMを検出する。制御部2は、検出結果に基づき算出されたマスクトレイMの位置及び速度の情報に基づき、各マスクトレイMの位置、速度、加速度等を管理し、隣接するマスクトレイMが衝突したり、離れすぎたりしないように管理する。これによって、マスクトレイMの搬送時のタクトタイムの管理、マスクトレイの加速開始位置、加速制御の管理を行う。また、制御部2は、磁歪式直線変位センサ140の検出結果の履歴情報に基づき、成膜部40での蒸着状態を管理する。
(磁気カップリング)
ローラー100を回転するための駆動機構は、モーター等の駆動源の動力を、回転により非接触で直交させながら伝達する一対の磁気部材を有する。一対の磁気部材の一例として、磁気カップリングを図8に示す。磁気カップリングは、円盤部材200と円筒部材205とから構成されている。円盤部材200は、N極とS極とが風車のように斜め方向に湾曲しながら区切られ、交互に配置された構造をしている。円筒部材205も同様に、N極とS極とが斜め方向に湾曲して区切られ、交互に配置された構造をしている。
例えば、駆動源に接続された円盤部材200の回転により、円盤部材200のN極と円筒部材205のS極、又は円盤部材200のS極と円筒部材205のN極が近づいたときには引き合い、円盤部材200のN極と円筒部材205のN極、又は円盤部材200のS極と円筒部材205のS極が近づいたときには反発する。これにより円盤部材200の回転を、円盤部材200の回転に対して回転方向が90度異なる円筒部材205の回転に非接触で伝達させることができる。このようにして、磁気カップリングは、非接触の直交ギアとして機能する。磁気カップリングは非接触であるため、動力伝達時にパーティクルが発生しないという利点がある。
(駆動系のレイアウト例)
次に、かかる構成のローラー機構3を用いた搬送システム1の駆動系のレイアウトについて、図9〜図11を参照しながら説明する。図9は、本実施形態に係る駆動系のレイアウトの一例である。本実施形態に係る搬送システム1は、磁気カップリングを複数有している。複数の磁気カップリングの一方は、複数のローラー100の回転軸に接続された第1の円形部材(図9では円盤部材200a、200b)又はモーター230に接続された第1の円形部材(図9では円盤部材200c)である。
複数の磁気カップリングの他方は、搬送台115上に搬送方向に設けられた中間シャフト215a,215b(以下、中間シャフトを総称して中間シャフト215ともいう。)に装着された第2の円形部材(図9では円筒部材205a、205b、205c、205d)である。このように複数の磁気カップリングの各一対を互いに近傍に非接触で配置させることにより、磁気カップリングを介して一つのモーター230からの動力を複数のローラー100のうち少なくとも2以上のローラー100に非接触で伝達することができる。
図9に示した駆動系のレイアウトでは、モーター230側に1つの円盤部材200cを配置する。また、2本の中間シャフト215a,215bの対向する端部に2つの円筒部材205c、205dを配置する。2つの円筒部材205c、205dは、1つの円盤部材200cに対して180℃ずれた位置に配置されているため、2つの円筒部材205c、205dには逆方向の回転が伝えられ、2本の中間シャフト215a,215bは逆方向に回転する。よって、ローラー100の回転方向を一方向に統一するためには、ローラー100側の円盤部材200a、200bと一対になる円筒部材205a、205bを180℃ずらした位置に配置する。具体的には、左側の中間シャフト215aに配設された円筒部材205aを円盤部材200aの回転軸(ローラー100の回転軸100a)に対して右側に配置する。これに対して、右側の中間シャフト215bに配設された円筒部材205bを円盤部材200bの回転軸に対して左側に配置する。これにより、円筒部材205a、205bの回転が逆向きの回転として円盤部材200a、200bに伝達され、最終的に、全てのローラー100がマスクトレイMの進行方向に向かって回転する。これにより、搬送方向へのローラー100の回転を利用して、マスクトレイMを搬送方向に搬送することができる。また、本実施形態では、2本の中間シャフトを用いて動力を伝達するため、1本の中間シャフトを用いて動力を伝達する場合より大きなトルクを得ることができる。
なお、モーター230は真空チャンバー外に配設される。よって、モーター230の動力を真空チャンバー内に伝達しながら真空チャンバー内の気密を保持するために、真空チャンバーは、磁性流体シール220により封止されている。これによれば、磁性流体シール220内の磁性流体をシール材とした真空シールにより、真空チャンバー内の気密を保持することができる。高真空状態でモーター230と連結したシャフトが高速回転しても磁性流体シール220内の磁石の力で磁性流体をシャフトの回りに保持できる。このため、回転するシャフトと磁石との間を磁性流体で常に満たすことで、モーター230のある大気側と円盤部材200cのある真空側との間を真空シールすることができる。
かかる構成の搬送システム1では、磁気カップリングを介して一つのモーター230からの動力を複数のローラー100に非接触で伝達することができるため、モーター230及び磁性流体シール220を一つずつ設ければよく、ローラー100の個数分設ける必要がない。このため、部品点数を減らして製造コストを低減し、更にパーティクルの発生も減らすことができる。
以下では、本実施形態の駆動系レイアウトの変形例について説明する。これらの変形例によっても、磁気カップリングを介して一つのモーター230からの動力を複数のローラー100のうち少なくとも2以上のローラー100に非接触で伝達することができる。
(駆動系レイアウトの変形例1)
図9の駆動系レイアウトでは、モーター230に接続された第1の円形部材(円盤部材200c)に対して、一対となる第2の円形部材(円筒部材205c、205d)が、2本の中間シャフト215a、215bにそれぞれ設けられた。これに対して、変形例1では、図10(a)に示したように、モーター230に接続された第1の円形部材(円盤部材200)と一対の第2の円形部材(円筒部材205)が、1本の中間シャフト215に一つ設けられる。これによっても、モーター230からの動力を複数のローラー100に非接触で伝達することができる。
(駆動系レイアウトの変形例2)
本実施形態の駆動系レイアウトの変形例2では、図10(b)に示したように、モーター230は、中間シャフト215の同軸上であって、真空チャンバーの外部に設けられている。変形例2では、モーター230に接続された第1の円形部材(円盤部材250b)と一対の第2の円形部材(円盤部材250a)との間に真空チャンバーの側壁を介在させる。これにより、真空チャンバー内を真空シールする磁性流体シール220を設ける必要がなくなり、製造コストを低減することができる。また、これによっても、モーター230からの動力を複数のローラー100に非接触で伝達することができる。
(駆動系レイアウトの変形例3)
本実施形態の駆動系レイアウトの変形例3では、図10(c)に示したように、モーター230は、中間シャフト215の同軸上であって、真空チャンバーの外部に設けられている。変形例3では、磁気カップリング(円盤部材250a及び円盤部材250b)とモーター230との間に真空チャンバー内を真空シールする磁性流体シール220が設けられている。これによっても、モーター230からの動力を複数のローラー100に非接触で伝達することができる。
なお、磁気カップリングの一対の磁気部材は、円盤部材と円筒部材との対に限られず、円盤部材と円盤部材との対でもよいし、円筒部材と円筒部材との対でもよい。ただし、変形例2、3のように、直線上に動力を伝達する場合には、円盤部材と円盤部材との対が好ましい。
(駆動系レイアウトの変形例4)
図10(b)や図10(c)のように、中間シャフト215の同軸上にモーター230を設けると、モーター230の存在により2つの真空チャンバーを隣接させることができない。よって、本実施形態の駆動系レイアウトの変形例4では、図10(d)に示したように、中間シャフト215の同軸上に磁気カップリング(円盤部材250a及び円盤部材250b)を有し、磁気カップリングの間を真空チャンバーの壁面で真空シールする。更に、タイミングベルト260を介して中間シャフトとモーター230とを繋ぐ。これにより、タイミングベルト260を介してモーター230の動力を中間シャフトに伝えることができる。これによれば、モーター230の位置を中間シャフトの回転軸と同軸上の位置からずらして配置することができるため、複数の真空チャンバーを隣接して設置できる。
(駆動系レイアウトの変形例5)
以上に説明した、ローラー機構3及び磁気カップリングを用いた搬送システム1は、図1の基板搬入部10、基板回転部10a、アライメント部10b、搬入側バッファ部20、第1の調整部30、成膜部40、第2の調整部50、搬出側バッファ部60、マスクデチャック部70b、基板回転部70a、基板搬出部70、リターン部80をそれぞれ構成する各真空チャンバーに利用できる。
ただし、図11のように、例えば成膜部40には従来の機械式ギアを用い、第2の調整部50、搬出側バッファ部60には磁気カップリング(磁気ギア)を用いてもよい。急激な加減速を行う可能性のある成膜部40やリターン部80には、磁気ギアより機械式ギアを利用することが好ましい。一方、ほぼ一定スピードでの搬送を行う搬入側バッファ部20、第1の調整部30、第2の調整部50、搬出側バッファ部60では磁気ギアを利用することが好ましい。
以上、本実施形態及び各変形例に係る搬送システム1によれば、基板Sを載置したマスクトレイMを安定して搬送することができる。本実施形態及び各変形例に係る搬送システム1を適用可能な成膜装置としては、例えば有機ELの成膜を行う装置が挙げられる。ただし、本実施形態及び各変形例に係る搬送システム1が適用可能な装置は成膜装置に限られず、真空チャンバー内にて基板S及びマスクトレイMを搬送するすべての搬送システムに適用可能である。
以上、本発明の搬送システム及び成膜装置を実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。また、上記実施形態及び変形例が複数存在する場合、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
1:搬送システム、2:制御部、3:ローラー機構、10:基板搬入部、20:搬入側バッファ部、30:第1の調整部、40:成膜部、41:蒸着源、50:第2の調整部、60:搬出側バッファ部、70:基板搬出部、80:リターン部、81a:マスク交換部、81b:マスク交換部、90a:搬入用マスクストッカ、90b:搬出用マスクストッカ、100:ローラー、100a:回転軸、105,110:固体潤滑ベアリング、115:搬送台、120:パーティクルシールド、130:磁石、140:磁歪式直線変位センサ、142:保護管、145:磁石、146:ケース、200:円盤部材、205:円筒部材、215a,215b、215:中間シャフト、220:磁性流体シール、230:モーター、C:チャッキングステージ、F:フランジ、M:マスクトレイ、Mr:レール、S:基板

Claims (18)

  1. 真空チャンバー内にて基板を載置するトレイを搬送する搬送システムであって、
    前記真空チャンバー内に載置された搬送台と、
    前記搬送台に設けられ、前記トレイを搬送する複数のローラーと、
    前記複数のローラーを駆動する駆動機構と、を備え、
    前記トレイには、前記複数のローラー上を移動するレールが着脱可能に固定され、
    前記複数のローラーは、テーパー形状を有し、前記搬送台の中心側に向けて径が小さくなるように前記搬送台の両側に配置されていることを特徴とする搬送システム。
  2. 前記複数のローラーの回転軸側の端部にフランジが形成され、
    前記複数のローラーのテーパー形状とフランジとの間にフィレット形状を有することを特徴とする請求項1に記載の搬送システム。
  3. 前記レールは、フィレット形状を有し、
    前記トレイのフィレット形状と前記複数のローラーのフィレット形状とは、前記トレイが搬送される際に対向する位置に設けられることを特徴とする請求項2に記載の搬送システム。
  4. 前記駆動機構は、回転により動力を非接触で直交させながら伝達する一対の磁気部材を有し、該一対の磁気部材を介して一つの駆動源からの動力を前記複数のローラーのうち2以上のローラーに伝達することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の搬送システム。
  5. 前記一対の磁気部材を複数有し、
    複数の前記一対の磁気部材の一方は、前記複数のローラーの回転軸又は前記駆動源に接続された第1の円形部材であり、複数の前記一対の磁気部材の他方は、前記搬送台に搬送方向に設けられた中間シャフトに装着された第2の円形部材であり、
    前記第2の円形部材と前記第1の円形部材とは、互いに近傍に非接触で配置され、互いの回転により動力を非接触で直交させながら伝達することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の搬送システム。
  6. 前記駆動源に接続された第1の円形部材と一対の前記第2の円形部材は、一本の前記中間シャフトに一つ設けられるか、複数本の前記中間シャフトのそれぞれに一つずつ設けられることを特徴とする請求項5に記載の搬送システム。
  7. 前記駆動源は前記真空チャンバーの外部に設けられ、
    前記駆動源に接続された第1の円形部材と該駆動源との間に、前記真空チャンバー内を真空シールするための磁性流体シールが設けられることを特徴とする請求項5または6に記載の搬送システム。
  8. 前記駆動源は前記真空チャンバーの外部に設けられ、
    前記駆動源に接続された第1の円形部材と一対の前記第2の円形部材との間に前記真空チャンバーの壁面を介在させることで前記真空チャンバー内を真空シールすることを特徴とする請求項5または6に記載の搬送システム。
  9. 前記駆動源と前記第1の円形部材とは、タイミングベルトにより接続され、該タイミングベルトを介して前記駆動源からの駆動を該第1の円形部材に伝達することを特徴とする請求項7又は8に記載の搬送システム。
  10. 前記複数のローラーの硬さは、前記レールの硬さより硬いことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の搬送システム。
  11. 前記複数のローラーの先端側に前記ローラーの回転軸に対応する凸部を設け、
    各ローラーは、前記凸部と該ローラーの回転軸にそれぞれ設けられた2つのベアリングにて支持されている請求項1〜10のいずれか一項に記載の搬送システム。
  12. 前記ベアリングは、固体潤滑ベアリングであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の搬送システム。
  13. 前記トレイが前記各ローラー上を搬送する際、前記各ローラーの先端側に設けられたベアリングに前記トレイの一部が対向して、前記トレイと前記ベアリングとの間に隙間が形成されるように、前記トレイの深さが前記ベアリングの径に対応して形成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の搬送システム。
  14. 前記各ローラーの内部、表面又は近傍の少なくともいずれかに磁石を設けることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の搬送システム。
  15. 導電性部材で被覆された磁歪式直線変位センサを前記搬送台の近傍の位置にて搬送方向に配置し、
    導電性部材で被覆された磁石を前記トレイに装着し、
    前記トレイの搬送時に前記トレイ内の磁石を前記磁歪式直線変位センサが検出した検出結果に基づき、前記トレイの位置を管理する制御部を更に備えることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の搬送システム。
  16. 基板を搬入する基板搬入部と、
    前記搬入された基板を成膜する成膜部と、
    前記成膜された基板を搬出する基板搬出部と、
    前記基板搬入部と前記基板搬出部とを連結するリターン部と、
    前記成膜部と連結し、第1の空間において基板の搬送速度を調整しながら該基板を該成膜部まで搬送する第1の調整部と、
    前記成膜部と連結し、第2の空間において基板の搬送速度を調整しながら該成膜部から搬出された該基板を搬送する第2の調整部と、
    前記基板搬入部と前記第1の調整部とを連結し、前記第1の空間内に搬入する前に基板を一時収納可能な1段以上の収納室を有する搬入側バッファ部と、
    前記第2の調整部と前記基板搬出部とを連結し、前記第2の空間内から搬出した後に基板を一時収納可能な1段以上の収納室を有する搬出側バッファ部と、を備えた成膜装置であって、
    前記各部のうち少なくともいずれかの真空チャンバー内にて、請求項1〜15のいずれか一項に記載の搬送システムにより前記基板を載せたトレイを搬送することを特徴とする成膜装置。
  17. 前記各部のうち少なくとも前記基板搬入部、前記第1の調整部、前記第2の調整部、前記基板搬出部のいずれかの真空チャンバー内にて、前記搬送システムにより前記トレイを搬送することを特徴とする請求項16に記載の成膜装置。
  18. 真空チャンバー内にて基板を載置するトレイを搬送し、該真空チャンバー内でトレイに載置された基板を成膜処理する成膜装置であって、
    前記真空チャンバー内に載置された搬送台と、
    前記搬送台に設けられ、前記トレイを搬送する複数のローラーと、
    前記複数のローラーを駆動する駆動機構と、
    前記搬送された基板を成膜する成膜機構と、を備え、
    前記トレイには、前記複数のローラー上を移動するレールが着脱可能に固定され、
    前記複数のローラーは、テーパー形状を有し、前記搬送台の中心側に向けて径が小さくなるように前記搬送台の両側に配置されていることを特徴とする成膜装置。
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