JP2014106164A - コネクタの嵌合状態検査方法及び嵌合状態検査装置 - Google Patents

コネクタの嵌合状態検査方法及び嵌合状態検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ケーブルを連結するコネクタの嵌合状態を複数のパラメータを用いて判定することで、精度良く効率的に検査可能なコネクタの嵌合状態検査方法及び嵌合状態検査装置を提供する。
【解決手段】コネクタの嵌合状態検査方法は、コネクタをカメラ(撮像装置に相当)により撮像する撮像工程S4と、撮像された撮像画像GSの濃淡を示す濃淡画像パターンを作成する画像処理工程S5と、濃淡画像パターン内から濃淡値が所定閾値未満の黒色領域又は所定値以上の白色領域の面積を計測する面積計測工程と、濃淡画像パターンと、予め正常な濃淡の画像パターンとして設定されたモデル画像パターンとの相関を示す相関値を算出する相関値算出工程S6と、黒色領域又は白色領域の面積及び相関値に基づいて、コネクタの嵌合状態が正常であるか否かを判定する第1判定工程S12と、を備える。
【選択図】図11

Description

本発明は、コネクタの嵌合状態を検査する嵌合状態検査方法及び嵌合状態検査装置に関する。
車両のエンジン等の組立て作業工程では、コネクタによって複数の配線接続が行われている。コネクタの嵌合状態が不完全であると、組立て不良の原因となるばかりか、製品の品質低下にもつながる。
このため、コネクタの嵌合が適切に行われたか否かを、コネクタ嵌合作業時の「カチッ」という音の有無、目視による「爪部のかかり具合」の確認等によって、コネクタの全ての嵌合箇所について実施している。
ところで、コネクタの嵌合状態を確認する方法とは異なるが、例えば、特許文献1には、車両のチューブにホースを差し込み、これらの接続部分をクリップで固定する際の組付け状態を検査する検査方法が開示されている。
この検査方法は、チューブとホースとの連結部分をカメラで撮像し、撮像画像の配管画像Mに対して濃淡レベルをスキャンして、チューブの拡径部分であるスプール部の位置座標、ホース先端の位置座標及びクリップ先端の位置座標をそれぞれ検出し、スプール部からホース先端までの距離L1及びホース先端からクリップ先端までの距離L2を算出する。その後、距離L1、L2が予め設定された許容範囲内であれば、外観検査は合格と判定するものである。
特開2001−82928号公報
しかしながら、上述した音による確認作業は、様々な作業音が発生している検査ラインの環境下で行われているため、他の作業音によって聞き取れないおそれがある。したがって、嵌合確認の十分な信頼性を担保することが難しいという問題があった。そして、目視による確認作業は、人が行うため時間がかかり、作業効率向上の妨げとなっている。
また、特許文献1に記載の検査方法では、距離L1、L2のパラメータのみに基づいて嵌合状態を判定しているため、判定結果の信頼性が低いという問題点があった。
そこで、本発明は、ケーブルを連結するコネクタの嵌合状態を複数のパラメータを用いて判定することで、精度良く効率的に検査可能なコネクタの嵌合状態検査方法及び嵌合状態検査装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決する本発明に係るコネクタの嵌合状態検査方法は、雌形の嵌合体と、前記雌形の嵌合体内に挿入されて前記雌形の嵌合体に嵌合可能な雄形の挿入体とから構成されるコネクタの嵌合状態検査方法であって、
前記雌形の嵌合体と前記雄形の挿入体とが接続された状態で予め設定された所定位置から前記挿入体及び前記嵌合体に光を照射して、前記挿入体及び前記嵌合体を撮像装置により撮像する撮像工程と、
前記撮像工程にて撮像された撮像画像内の前記挿入体と前記嵌合体の係合部分の反射光の濃淡を示す濃淡画像パターンを作成する画像処理工程と、
前記画像処理工程にて画像処理された前記濃淡画像パターン内から白色領域と黒色領域との境界を示す濃淡値が、予め規定された所定閾値未満の黒色領域の面積、又は、当該所定値以上の白色領域の面積を計測する面積計測工程と、
前記撮像工程にて撮像された撮像画像内の前記係合部分の各画素の濃淡値と、予め正常な濃淡の画像パターンとして設定された前記係合部分のモデル画像パターンの各画素の濃淡値との相関を示す相関値を算出する相関値算出工程と、
前記面積計測工程にて計測された前記黒色領域若しくは前記白色領域の面積及び前記相関値算出工程にて算出された相関値に基づいて、コネクタの嵌合状態が正常であるか否かを判定する第1判定工程と、を備えることを特徴とする。
上記コネクタの嵌合状態検査方法によれば、面積計測工程にて計測された黒色領域又は白色領域の面積及び相関値算出工程にて算出された相関値の複数のパラメータに基づいて、コネクタの嵌合状態が正常であるか否かを判定するため、コネクタの嵌合状態を精度良く検査することができる。
また、撮像装置にて撮像された撮像画像に基づいてコネクタの嵌合状態が正常であるか否かを判定するため、人の手を煩わせることなく、短時間で判定することができる。これにより、検査の作業効率を向上させることができる。
また、前記挿入体と前記嵌合体が接続された状態で、前記挿入体の外観上に予め設定された第1位置から前記嵌合体の外観上に予め設定された第2位置までの距離を算出する距離算出工程を更に備えており、
前記第1判定工程により、前記コネクタの嵌合状態が正常であると判定された場合に、前記距離算出工程にて算出された距離及び前記相関値算出工程にて算出された相関値に基づいて、コネクタの嵌合状態が正常であるか否かを判定する第2判定工程を更に備えていてもよい。
このように、コネクタの嵌合状態が正常であると判定された場合に、距離算出工程にて算出された距離と相関値算出工程にて算出された相関値に基づいて、コネクタの嵌合状態が正常であるか否かを更に判定するため、コネクタの嵌合状態をより精度良く検査することができる。
また、前記挿入体と前記嵌合体が接続された状態で、前記挿入体の外観上に予め設定された第1位置から前記嵌合体の外観上に予め設定された第2位置までの距離を算出する距離算出工程を更に備えており、
前記第1判定工程により、前記コネクタの嵌合状態が正常であると判定された場合に、前記距離算出工程にて算出された距離及び前記面積計測工程にて計測された黒色領域又は白色領域の面積に基づいて、コネクタの嵌合状態が正常であるか否かを判定する第3判定工程を更に備えていてもよい。
このように、コネクタの嵌合状態が正常であると判定された場合に、距離算出工程にて算出された距離と面積計測工程にて計測された黒色領域又は白色領域の面積に基づいて、コネクタの嵌合状態が正常であるか否かを更に判定するため、コネクタの嵌合状態をより精度良く検査することができる。
また、前記撮像装置は、前記挿入体と前記嵌合体とを接続して構築される組立て対象物の検査ラインの側方に設けられたロボットに搭載されており、
前記ロボットは、予め設定された前記挿入体と前記嵌合体との接続位置情報に基づいて、前記挿入体及び前記嵌合体を撮像可能な所定位置に前記撮像装置を移動させるとともに、前記撮像装置にて前記挿入体及び前記嵌合体を撮像してもよい。
このように、対象物の機種に応じて異なる挿入体及び嵌合体の撮像位置をそれぞれロボットに指示することで、多機種混合ラインでもコネクタの嵌合状態の検査に柔軟に対応することができる。
そして、本発明に係るコネクタの嵌合状態検査装置は、雌形の嵌合体と、前記雌形の嵌合体内に挿入されて前記雌形の嵌合体に嵌合可能な雄形の挿入体とから構成されるコネクタの嵌合状態検査装置であって、
前記雌形の嵌合体と前記雄形の挿入体とが接続された状態で予め設定された所定位置から前記挿入体及び前記嵌合体に光を照射して、前記挿入体及び前記嵌合体を撮像する撮像装置と、
前記撮像装置にて撮像された撮像画像内の前記挿入体と前記嵌合体の係合部分の反射光の濃淡を示す濃淡画像パターンを作成する画像処理手段と、
前記画像処理手段により画像処理された前記濃淡画像パターン内から白色領域と黒色領域との境界を示す濃淡値が、予め規定された所定閾値未満の黒色領域の面積、又は、当該所定値以上の白色領域の面積を計測する面積計測手段と、
前記撮像手段にて撮像された撮像画像内の前記係合部分の各画素の濃淡値と、予め正常な濃淡の画像パターンとして設定された前記係合部分のモデル画像パターンの各画素の濃淡値との相関を示す相関値を算出する相関値算出手段と、
前記面積計測手段にて計測された前記黒色領域若しくは前記白色領域の面積及び前記相関値算出手段にて算出された相関値に基づいて、コネクタの嵌合状態が正常であるか否かを判定する標準判定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明のコネクタの嵌合状態検査装置によれば、面積計測工程にて計測された黒色領域又は白色領域の面積及び相関値算出工程にて算出された相関値の複数のパラメータに基づいて、コネクタの嵌合状態が正常であるか否かを判定するため、コネクタの嵌合状態を精度良く検査することができる。
また、撮像装置にて撮像された撮像画像に基づいてコネクタの嵌合状態が正常であるか否かを判定するため、人の手を煩わせることなく、短時間で判定することができる。これにより、検査の作業効率を向上させることができる。
本発明によれば、ケーブルを連結するコネクタの嵌合状態を複数のパラメータを用いて判定することで、精度良く効率的に検査可能なコネクタの嵌合状態検査方法及び嵌合状態検査装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るコネクタの嵌合状態検査装置及びエンジンの検査ラインを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るコネクタの嵌合状態検査装置及びエンジンの検査ラインを示す平面図である。 本発明の実施形態に係るコネクタを構成する挿入体及び嵌合体の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るコネクタの嵌合状態を示す図であり、(a)は正常な嵌合状態を示し、(b)は異常な嵌合状態を示す。 本発明の実施形態に係るコネクタの嵌合状態検査装置のブロック図である。 本発明の実施形態に係る相関値の算出方法を示す模式図であり、(a)は正常な嵌合状態における各画素毎の濃淡を示すモデル画像パターンPPを示す図であり、(b)は相関値が100%の濃淡画像パターンを示す図であり、(c)は相関値が87.5%の濃淡画像パターンを示す図であり、(d)は相関値が25%の濃淡画像パターンを示す図である。 本発明の実施形態に係る面積と相関値の関係に基づいてコネクタの嵌合状態を判定するための判定図である。 嵌合状態が正常なコネクタ及び異常なコネクタをそれぞれ撮像して、面積と相関値の関係をプロットした図であり、(a)はカメラを予め設定された基準位置に配置した場合の面積と相関値の関係を示し、(b)はカメラを最大ズレ位置に配置した場合の面積と相関値の関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る距離Dと相関値の関係に基づいてコネクタの嵌合状態を判定するための判定図である。 本発明の実施形態に係る面積Sと距離Dの関係に基づいてコネクタの嵌合状態を判定するための判定図である。 本発明の実施形態に係るコネクタの嵌合状態検査方法を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態に係る距離Dの算出方法を説明するフローチャートである。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。なお、以下の実施形態では、カムポジションセンサ用のコネクタを用いた場合について説明するが、カムポジションセンサに限定されるものではなく、他の機器のコネクタについても適用可能である。
図1は、本発明の実施形態に係るコネクタの嵌合状態検査装置及びエンジンの検査ラインを示す斜視図である。
図1に示すように、エンジン11(組立て対象物に相当)の生産ライン12の終盤は、エンジン11にワイヤリングハーネス、各種配管などが組み付けられるドレスアップライン13と呼ばれ、このドレスアップライン13の中に、コネクタの嵌合状態を検査する検査ライン14が設けられ、この検査ライン14にコネクタの嵌合状態検査装置20が設置されている。
検査ライン14は、複数のローラーを有するコンベア16と、このコンベア16上の所定軌道を搬送される複数のパレット17(図中には1台のみ図示)とを備え、各パレット17に機種の異なるエンジン11がそれぞれ1台ずつ位置決めされた状態で載置されている多機種混合ラインである。
検査ライン14では、各パレット17及びエンジン11は、一定の流れの途中でコネクタ42の嵌合状態の検査のために一時停止される。
コネクタの嵌合状態検査装置20は、予め設定された所定位置に設けられてコネクタの嵌合状態を撮像する2台のカメラ(撮像装置に相当)21、21と、各カメラ21にそれぞれ付設されて撮像対象としてのコネクタを照らす照明灯22と、各カメラ21及び各照明灯22をそれぞれ支持するために検査ライン14の両側に配置されたアーム型のロボット23a、23bと、これらのロボット23a、23b間でパレット17の位置を検知するとともにパレット17に載せられたエンジン11の各種情報を取得するパレットセンサ25と、ロボット23a、23bを制御するとともに各カメラ21で撮像された画像に基づいて検査処理を行う検査処理装置26とからなる。
また、検査ライン14、両カメラ21、21、両照明灯22、22及びロボット23a、23bを囲う安全柵35が設けられている。安全柵35は、外部からの光が各カメラ21及び撮像対象へ入射しないようにする外乱光防止柵を兼ねている。
図2は、本発明の実施形態に係るコネクタの嵌合状態検査装置20及びエンジン11の検査ライン14を示す平面図である。
図2に示すように、検査ライン14の両側にそれぞれロボット23a、23bが配置され、各パレット17及びエンジン11が一時停止中に、ロボット23a、23bの先端にそれぞれ取付けられたカメラ21が独立してエンジン11近傍の異なる所定位置(エンジン11の機種毎に定められた位置)に移動し、コネクタがカメラ21で撮像される。
カメラ21は、予め設定された座標位置(以下、基準位置という)に配設されることが好ましいが、撮像する度に必ず当該基準位置に配設されるとは限らない。
このため、基準位置から予め設定された所定幅の範囲内(例えば、基準位置からX軸、Y軸及びZ軸方向にそれぞれ+3mmとし、ロール角、ピッチ角及びヨー角はそれぞれ+5°とする。)にカメラ21が配設された場合に、カメラ21は所定位置に配設されたものとする。
図3は、本発明の実施形態に係るコネクタを構成する挿入体及び嵌合体の一例を示す図である。
図3に示すように、カムポジションセンサ用のコネクタ42は、爪部44aを有する嵌合体44と、爪部44aに係止可能な係止穴43aを有する挿入体43と、を備えている。挿入体43を嵌合体44の差込口44bから挿入して、係止穴43a内に爪部44aが係合することで挿入体43の抜け出しを防止する。
本実施形態では、カムポジションセンサ用のコネクタ42を用いたが、これに限定されるものではなく、爪部44aを有する嵌合体44及び係止穴43aを有する挿入体43とからなるコネクタ42であればよい。
図4は、コネクタ42の嵌合状態を示す図であり、(a)は正常な嵌合状態を示し、(b)は異常な嵌合状態を示す。
図4(a)に示すように、コネクタ42の嵌合状態が正常な場合は、嵌合体44の隙間(図4(a)のI枠内)に挿入体43の中央部43bが存在する。一方、コネクタ42の嵌合状態が異常な場合、例えば、挿入体43が嵌合体44内に十分に挿入されていない場合は、図4(b)に示すように、嵌合体44の隙間(図4(b)のI枠内)に挿入体43の中央部43bが存在していない。
図5は、本発明の実施形態に係るコネクタ42の嵌合状態検査装置20のブロック図である。
図5に示すように、コネクタ42の嵌合状態検査装置20は、カメラ21と、パレットセンサ25と、検査処理装置26と、照明灯22と、ロボット23a、23bとを備えている。
検査処理装置26は、検査司令部51と処理・制御部52とを備えている。
パレットセンサ25は、検査ライン14にパレットが到着して一時停止したことを検知したら、パレットが到達した旨のパレット位置信号PPSを検査司令部51へ出力する。
検査司令部51は、パレット位置信号PPSが入力したら、照明灯22を点灯させる点灯信号TSSを作成し、各照明灯22へ出力する。点灯信号TSSが入力した照明灯22は、点灯する。
また、検査司令部51は、パレット位置信号PPSが入力したら、各種処理及び制御(詳細は後述する)を指令する制御信号SSを作成し、処理・制御部52へ出力する。
処理・制御部52は、カメラ21によって撮像されたコネクタ42の撮像画像GSに基づいて、反射光の濃淡を示す濃淡画像パターンR1、R2、R3を形成する画像処理部54と、エンジン機種毎の正常な嵌合状態のコネクタ42の濃淡を示すモデル画像パターンPPが保存された記憶部55と、画像処理部54から出力される濃淡画像パターンR1と記憶部55から出力されるモデル画像パターンPPとの相関値を算出する相関値算出部56と、を備えている。
カメラ21は、予め設定された所定位置に設けられた照明灯22からの光が照射されたコネクタ42全体を撮像する。カメラ21によって撮像された撮像画像GSは、カメラ21から画像処理部54に出力される。
画像処理部54は、撮像画像GS内の挿入体43の中央部43b付近(図4(a)のI部分)を抽出し、各画素毎の濃淡レベルをスキャンして、濃淡を示す濃淡画像パターンR1を作成する。作成された濃淡画像パターンR1は、相関値算出部56及び後述する面積計測部64へ出力される。
また、画像処理部54は、撮像画像GS内の挿入体43の基端43c部分(図4(a)のII部分)を抽出し、濃淡を示す濃淡画像パターンR2を作成する。
さらに、画像処理部54は、撮像画像GS内の嵌合体44の基端44c部分(図4(a)のIII部分)を抽出し、濃淡を示す濃淡画像パターンR3を作成する。作成された濃淡画像パターンR2、R3は、後述する座標検出部60へ出力される。
<相関値について>
相関値算出部56は、入力した濃淡画像パターンR1の各画素の濃淡と、記憶部55から出力される正常な嵌合状態を示すモデル画像パターンPPの各画素の濃淡との相関を示す相関値Cを算出する。相関値Cの算出方法について以下で説明する。
図6は、相関値Cの算出方法を示す模式図であり、(a)は正常な嵌合状態における各画素毎の濃淡を示すモデル画像パターンPPの模式図であり、(b)は相関値Cが100%の濃淡画像パターンを示す図であり、(c)は相関値Cが87.5%の濃淡画像パターンを示す図であり、(d)は相関値Cが25%の濃淡画像パターンを示す図である。
図6(a)に示すように、モデル画像パターンPPは、各画素毎に白色と黒色との濃淡(明度)で表されている。例えば、薄い灰色の嵌合体44は白色で表され、黒色の挿入体43は黒色で表される。そして、16画素のうち、4画素部分が白色、12画素部分が黒色に表されている。
また、図6(b)に示すように、16画素の全ての濃淡がモデル画像パターンPPの濃淡と一致する場合には、相関値Cは100%となる。
具体的に、相関値算出部56は、濃淡画像パターンR1の各画素の濃淡と、当該各画素に対応する位置のモデル画像パターンPPの画素の濃淡とが一致しているか否かを確認する。そして、一致する画素の合計数を算出するとともに、合計数を全体の画素数で除算して相関値Cを算出する。
例えば、図6(c)に示すように、16画素のうち14画素の濃淡がモデル画像パターンPPの濃淡と一致する場合には、相関値Cは87.5(=(14/16)×100)%となる。
また、例えば、図6(d)に示すように、16画素のうち4画素の濃淡がモデル画像パターンPPの濃淡と一致する場合には、相関値Cは25(=(4/16)×100)%となる。
上述した方法にて相関値算出部56により算出された相関値Cは、後述する判定部57へ出力される。
<面積について>
図5に示すように、処理・制御部52は、面積計測部64を備えている。
面積計測部64は、画像処理部54からの濃淡画像パターンR1内の濃淡値が所定閾値未満の黒色領域の面積Sを計測する。
濃淡画像パターンR1には、薄い灰色の嵌合体44が白色で表され、黒色の挿入体43が黒色で表されており、本実施形態では、白色と黒色との境界の濃淡値を所定閾値とする。なお、白色と黒色との境界の濃淡値は、各現場によって異なる値となるため、予め設計等により決定されている。
そして、所定閾値以下の黒い黒色領域の面積Sを計測する。計測された面積Sは、判定部57へ出力される。なお、本実施形態では、黒色領域の面積Sを計測したが、これに限定されるものではなく、所定閾値以上の白い白色領域の面積を計測してもよい。
<距離について>
また、図5に示すように、処理・制御部52は、座標検出部60と、距離算出部61と、を備えている。
座標検出部60は、入力した濃淡画像パターンR2、R3より、挿入体43の基端43c及び嵌合体44の基端44cのX座標をそれぞれ検出する。
座標検出部60は、挿入体43部分と当該挿入体43の周囲との濃淡の違いによって、挿入体43の基端43cのX座標を検出する。
また、嵌合体44部分と当該嵌合体44の周囲との濃淡の違いによって、嵌合体44の基端44cのX座標を検出する。
検出された挿入体43の基端43c及び嵌合体44の基端44cのX座標値は、それぞれ距離算出部61に出力される。
距離算出部61は、入力した挿入体43の基端43c及び嵌合体44の基端44cのX座標値に基づいて、挿入体43の基端43cから嵌合体44の基端44cまでの距離Dを算出する。算出された距離Dは、判定部57へ出力される。
また、図5に示すように、処理・制御部52は、判定部57と、表示部58とを備えている。
<相関値C及び面積Sに基づく判定について>
判定部57は、まず、相関値算出部56からの相関値C及び面積計測部64からの面積Sに基づいてコネクタ42の嵌合状態を判定する。
図7は、面積Sと相関値Cとの関係に基づいてコネクタ42の嵌合状態を判定するための判定図である。
図7に示すように、判定部57は、相関値C及び面積Sが第1直線閾値よりも図中右上の正常範囲内に存在するか否かを確認する。
相関値C及び面積Sが正常範囲内に存在している場合は、相関値Cが高く、且つ面積Sが大きい場合であり、コネクタ42の嵌合状態は正常であると判定する。
相関値C及び面積Sが正常範囲内に存在している場合、判定部57は、続いて、コネクタ42の距離Dに基づいた嵌合状態の判定を行う。
一方、相関値C及び面積Sが第1直線閾値よりも図中左下の異常範囲内に存在している場合は、コネクタ42の嵌合状態は異常であると判定する。
相関値C及び面積Sが異常範囲内に存在している場合、判定部57は、コネクタ42の距離Dに基づいた嵌合状態の確認を行うことなく、不合格信号RSを作成する。作成された不合格信号RSは、表示部58に出力される。
さらに、相関値C及び面積Sが正常範囲と異常範囲との間の不確実領域内に存在している場合は、再度、コネクタ42を撮像し、相関値C及び面積Sを算出する。
次に、第1直線閾値の設定方法について説明する。
図8は、嵌合状態が正常なコネクタ42及び異常なコネクタ42をそれぞれ撮像して、面積Sと相関値Cとの関係をプロットした図であり、(a)はカメラ21を予め設定された基準位置に配置した場合の面積Sと相関値Cとの関係を示し、(b)はカメラ21を最大ズレ位置に配置した場合の面積Sと相関値Cとの関係を示す図である。なお、本実施形態では、最大ズレ位置とは、基準位置からX軸、Y軸、Z軸方向へそれぞれ+3mm移動し、且つロール角、ピッチ角及びヨー角がそれぞれ+5°回転している状態とする。
図8(a)に示すように、まず、嵌合状態が正常なコネクタ42の相関値C及び面積Sのデータ(図中の右上群)から、相関値Cと面積Sとの関係を示す回帰直線NL1を求める。次に、回帰直線NL1に対して、当該回帰直線NL1を中心に下側に標準偏差に基づく下限直線UN1を設定する。そして、下限直線UN1よりも図中の右上側(下限直線UN1と相関値100%の直線と面積7mmの直線とで囲まれる範囲)を正常範囲と規定する。
また、正常なコネクタ42の場合と同様に、嵌合状態が異常なコネクタ42の相関値C及び面積Sのデータ(図中の左下群)から、相関値Cと面積Sとの関係を示す回帰直線EL1を求める。次に、回帰直線EL1に対して、当該回帰直線EL1を中心に上側に標準偏差に基づく上限直線UP1を設定する。そして、上限直線UP1よりも図中の左下側(上限直線UP1と相関値100%の直線と面積0mmの直線と相関値0%の直線と面積7mmの直線とで囲まれる範囲を異常範囲と規定する。
そして、カメラ21を最大ズレ位置に配置した場合においても、カメラ21を予め設定された基準位置に配置した場合と同様に、図8(b)に示すように、まず、嵌合状態が正常なコネクタ42の相関値C及び面積Sのデータ(図中の右上群)から、相関値Cと面積Sとの関係を示す回帰直線NL2を求める。次に、回帰直線NL2に対して、当該回帰直線NL2を中心に下側に標準偏差に基づく下限直線UN2を設定する。そして、下限直線UN2よりも図中の右上側(下限直線UN2と相関値100%の直線と面積7mmの直線とで囲まれる範囲)を正常範囲と規定する。
また、正常なコネクタ42の場合と同様に、嵌合状態が異常なコネクタ42の相関値C及び面積Sのデータ(図中の左下群)から、相関値Cと面積Sとの関係を示す回帰直線EL2を求める。次に、回帰直線EL2に対して、当該回帰直線EL2を中心に上側に標準偏差に基づく上限直線UP2を設定する。そして、上限直線UP2よりも図中の左下側(上限直線UP2と相関値100%の直線と面積0mmの直線と相関値0%の直線と面積7mmの直線とで囲まれる範囲を異常範囲と規定する。
図8(a)と図8(b)とを比較すると、正常範囲は、カメラ21を基準位置に配置した場合(図8(a))が、カメラ21を最大ズレ位置に配置した場合(図8(b))よりも広いことが確認される。
一方、異常範囲は、カメラ21を最大ズレ位置に配置した場合(図8(b))が、カメラ21を基準位置に配置した場合(図8(a))よりも広いことが確認された。
また、カメラ21を基準位置に配置した場合、及びカメラ21を最大ズレ位置に配置した場合共に、正常範囲と異常範囲との間には、広い空白領域が形成される。
この空白領域を少なくするため、カメラ21を基準位置に配置した場合の正常範囲と、カメラ21を最大ズレ位置に配置した場合の異常範囲とを重ね合わせて図7に示す判定図を作成した。
そして、カメラ21を基準位置に配置した場合の正常範囲の下限を示す下限直線UN1と、カメラ21を最大ズレ位置に配置した場合の異常範囲の上限を示す上限直線UP2との中央を通過する直線を第1閾値直線と設定した。
なお、第1直線閾値は、予め設定されており、記憶部55に格納されている。
相関値C及び面積Sが共に第1直線閾値を上回っている場合に、判定部57は、続いて、入力した距離D及び相関値Cに基づいてコネクタ42の嵌合状態を判定する。
<相関値C及び距離Dに基づく判定について>
図9は、相関値Cと距離Dとの関係に基づいてコネクタ42の嵌合状態を判定するための判定図である。
図9に示すように、判定部57は、相関値C及び距離Dが第2直線閾値よりも図中左上の正常範囲内に存在するか否かを確認する。
相関値C及び距離Dが正常範囲内に存在している場合、コネクタ42の嵌合状態は正常であると判定する。係る場合に、判定部57は、続いて、距離Dと面積Sとの関係に基づいた嵌合状態の判定を行う。
なお、第2直線閾値は、予め設定されており、記憶部55に格納されている。
一方、相関値C及び距離Dが第2直線閾値よりも図中右下の異常範囲内に存在している場合、コネクタ42の嵌合状態は異常であると判定する。係る場合に、判定部57は、不合格信号RSを作成する。作成された不合格信号RSは、表示部58に出力される。
さらに、相関値C及び距離Dが正常範囲と異常範囲との間の不確実領域内に存在している場合は、再度、コネクタ42を撮像し、相関値C及び距離Dを算出する。
ところで、図9に示した、距離Dと相関値Cとの関係に基づいてコネクタ42の嵌合状態を判定するための判定図の作成方法及び第2直線閾値の設定方法は、図7に示した、面積Sと相関値Cとの関係に基づいてコネクタ42の嵌合状態を判定するための判定図及び第1直線閾値と同様であるため、説明を省略する。
<面積S及び距離Dに基づく判定について>
図10は、面積Sと距離Dとの関係に基づいてコネクタ42の嵌合状態を判定するための判定図である。
図10に示すように、判定部57は、面積S及び距離Dが第3直線閾値よりも図中左上の正常範囲内に存在するか否かを確認する。
面積S及び距離Dが正常範囲内に存在している場合、コネクタ42の嵌合状態は正常であると判定する。係る場合に、判定部57は、続いて、合格信号PSを作成する。作成された合格信号PSは、表示部58に出力される。
なお、第3直線閾値は、予め設定されており、記憶部55に格納されている。
一方、面積S及び距離Dが第3直線閾値よりも図中右下の異常範囲内に存在している場合、コネクタ42の嵌合状態は異常であると判定する。係る場合に、判定部57は、不合格信号RSを作成する。作成された不合格信号RSは、表示部58に出力される。
さらに、面積S及び距離Dが正常範囲と異常範囲との間の不確実領域内に存在している場合は、再度、コネクタ42を撮像し、面積S及び距離Dを算出する。
ところで、図10に示した、面積Sと距離Dとの関係に基づいてコネクタ42の嵌合状態を判定するための判定図の作成方法及び第3直線閾値の設定方法は、図7に示した、面積Sと相関値Cとの関係に基づいてコネクタ42の嵌合状態を判定するための判定図及び第1直線閾値と同様であるため、説明を省略する。
図5に示すように、表示部58は、入力した合格信号PS又は不合格信号RSを受けて、「合格」又は「不合格」を表示する。
また、処理・制御部52は、パレットセンサ25からのパレット位置信号PPSに基づきパレットが一時停止したときに検査司令部51からの制御信号SSを受けてロボット23a、23bに駆動信号ESを送って制御するロボット制御部59を備えている。
上述した構成からなるコネクタ42の嵌合状態検査装置20を用いたコネクタ42の嵌合状態検査方法について検査手順にしたがって以下で説明する。
図11は、本発明に係るコネクタ42の嵌合状態検査方法を説明するフローチャートである。
図11に示すように、まず、検査ライン14を流れてきたエンジン機種の検査情報を取得する(ステップS1)。
次に、パレット17に載置されたエンジン11が検査ライン14の所定位置に停止したかどうか判定する(ステップS2)。
エンジン11が検査ライン14の所定位置に停止していない(ステップS2:NO)と判定した場合は、再度、ステップS2を実行する。
一方、エンジン11が検査ライン14の所定位置に停止した(ステップS2:YES)と判定した場合は、続いて、カメラ21をロボット23a、23bによりそのエンジン機種の所定位置に移動させて、カメラ位置を固定する(ステップS3)。
その後、カメラ21をそのエンジン機種の所定の倍率までズームする。なお、ズーム機能のないカメラを使用してもよい。
次に、カメラ21でコネクタ42を撮像する(ステップS4)。
カメラ21によって撮像された撮像画像GSは、画像処理部54に出力される。
画像処理部54は、入力した撮像画像GSに基づいて、濃淡画像パターンR1、R2、R3を作成する(ステップS5)。
画像処理部54は、ステップS4にて撮像された撮像画像GS内の挿入体43の中央部43b付近(図4(a)のI部分)を抽出し、濃淡を示す濃淡画像パターンR1を作成する。作成された濃淡画像パターンR1は、相関値算出部56及び面積計測部64へ出力される。
また、画像処理部54は、撮像画像GS内の挿入体43の基端43c部分(図4(a)のII部分)を抽出し、濃淡を示す濃淡画像パターンR2を作成する。
さらに、画像処理部54は、撮像画像GS内の嵌合体44の基端44c部分(図4(a)のIII部分)を抽出し、濃淡を示す濃淡画像パターンR3を作成する。作成された濃淡画像パターンR2、R3は、座標検出部60へ出力される。
次に、濃淡画像パターンR1とモデル画像パターンPPとの相関を示す相関値Cを算出する(ステップS6)。
相関値算出部56は、入力した濃淡画像パターンR1の各画素の濃淡と、記憶部55から出力されるモデル画像パターンPPの各画素の濃淡との相関を示す相関値Cを算出する。算出された相関値Cは判定部57へ出力される。
次に、濃淡画像パターンR1内の濃淡値が所定閾値未満の黒色領域の面積Sを計測する(ステップS7)。
面積計測部64は、画像処理部54からの濃淡画像パターンR1内の濃淡値が所定閾値未満の黒色領域の面積Sを計測する。計測された面積Sは、判定部57へ出力される。
次に、挿入体43の基端43cから嵌合体44の基端44cまでの距離Dを算出する(ステップS8)。
図12は、本発明に係る距離Dの算出方法を説明するフローチャートである。
図12に示すように、まず、挿入体43の基端43cのX座標を検出する(ステップS9)。
座標検出部60は、入力した濃淡画像パターンR2より、挿入体43の基端43cのX座標を検出する。検出された挿入体43の基端43cのX座標値は、距離算出部61に出力される。
次に、嵌合体44の基端44cのX座標を検出する(ステップS10)。
座標検出部60は、入力した濃淡画像パターンR3より、嵌合体44の基端44cのX座標を検出する。検出された嵌合体44の基端44cのX座標値は、距離算出部61に出力される。
続いて、挿入体43の基端43cから嵌合体44の基端44cまでの距離Dを算出する(ステップS11)。
距離算出部61は、入力した挿入体43の基端43c及び嵌合体44の基端44cのX座標値に基づいて、挿入体43の基端43cから嵌合体44の基端44cまでの距離Dを算出する。算出された距離Dは、判定部57へ出力される。
次に、相関値C及び面積Sに基づいてコネクタ42の嵌合状態を判定する(第1判定工程に相当。ステップS12)。
判定部57は、相関値C及び面積Sが正常範囲内に存在しているか否かを確認する(図7参照)。そして、相関値C及び面積Sが正常範囲内に存在している場合に、コネクタ42の嵌合状態は正常であると判定する。コネクタ42の嵌合状態は正常であると判定した場合(ステップS12:YES)、判定部57は、続いて、ステップS13を実施する。
一方、相関値C及び面積Sが正常範囲内に存在していない場合(ステップS12:NO)は、続いて、ステップS14を実施する。
ステップS14では、相関値C及び面積Sが異常範囲内に存在しているか否かを判定する(図7参照)。
相関値C及び面積Sが異常範囲内に存在していると判定した場合(ステップS14:YES)、不合格信号RSを作成する。作成された不合格信号RSは、表示部58に出力される。
表示部58は、入力した不合格信号RSを受けて「不合格」を表示する(ステップS15)。
ところで、相関値C及び面積Sが異常範囲内に存在していない、即ち不確実領域に存在していると判定した場合(ステップS14:NO)、再び、ステップS4を実施する。
次に、ステップS13では、距離D及び相関値Cに基づいてコネクタ42の嵌合状態を判定する(第2判定工程に相当)。
判定部57は、相関値C及び距離Dが正常範囲内に存在しているか否かを確認する(図9参照)。そして、相関値C及び距離Dが正常範囲内に存在している場合に、コネクタ42の嵌合状態は正常であると判定する。コネクタ42の嵌合状態は正常であると判定した場合(ステップS13:YES)、判定部57は、続いて、ステップS16を実施する。
一方、相関値C及び距離Dが正常範囲内に存在していない場合(ステップS13:NO)は、続いて、ステップS17を実施する。
ステップS17では、相関値C及び距離Dが異常範囲内に存在しているか否かを判定する(図9参照)。
相関値C及び距離Dが異常範囲内に存在していると判定した場合(ステップS17:YES)、不合格信号RSを作成する。作成された不合格信号RSは、表示部58に出力される。
ところで、相関値C及び面積Dが異常範囲内に存在していない、即ち不確実領域に存在していると判定した場合(ステップS17:NO)、再び、ステップS4を実施する。
次に、ステップS16では、面積S及び距離Dに基づいてコネクタ42の嵌合状態を判定する(第3判定工程に相当)。
判定部57は、面積S及び距離Dが正常範囲内に存在しているか否かを確認する(図10参照)。そして、面積S及び距離Dが正常範囲内に存在している場合に、コネクタ42の嵌合状態は正常であると判定する。コネクタ42の嵌合状態は正常であると判定した場合(ステップS16:YES)、判定部57は合格信号PSを作成する。作成された合格信号PSは、表示部58に出力される。
表示部58は、入力した合格信号PSを受けて「合格」を表示する(ステップS18)。
一方、面積S及び距離Dが正常範囲内に存在していない場合(ステップS16:NO)は、続いて、ステップS19を実施する。
ステップS19では、面積S及び距離Dが異常範囲内に存在しているか否かを判定する(図10参照)。
面積S及び距離Dが異常範囲内に存在していると判定した場合(ステップS19:YES)、不合格信号RSを作成する。作成された不合格信号RSは、表示部58に出力される。
表示部58は、入力した不合格信号RSを受けて「不合格」を表示する(ステップS15)。
ところで、面積S及び面積Dが異常範囲内に存在していない、即ち不確実領域に存在していると判定した場合(ステップS19:NO)、再び、ステップS4を実施する。
上述した本発明に係るコネクタ42の嵌合状態検査装置20及び検査方法によれば、黒色領域の面積S及び相関値Cの複数のパラメータに基づいて、コネクタ42の嵌合状態が正常であるか否かを判定するため、コネクタ42の嵌合状態を精度良く検査することができる。
そして、コネクタ42の嵌合状態が正常であると判定された場合に、距離Dと面積S、及び距離Dと相関値Cに基づいて、それぞれコネクタ42の嵌合状態が正常であるか否かを更に判定するため、コネクタ42の嵌合状態をより精度良く検査することができる。
また、カメラ21にて撮像された撮像画像GSに基づいてコネクタ42の嵌合状態が正常であるか否かを判定するため、人の手を煩わせることなく、短時間で判定することができる。これにより、検査の作業効率を向上させることができる。
また、対象物の機種に応じて異なる挿入体43及び嵌合体44の撮像位置をそれぞれロボット23a、23bに指示することで、多機種混合ラインでもコネクタ42の嵌合状態の検査に柔軟に対応することができる。
さらに、複数のロボット23a、23bで同時に異なるコネクタ42を撮像することができる。これにより、検査時間を短縮して生産性を向上させることができる。
また、本発明によれば、カメラ21を基準位置から所定幅の範囲内に配設することで、撮像画像GSに対してコネクタ42からカメラ21までの距離に応じた補正を行うことなく、相関値C、面積S及び距離Dを算出することができるため、短時間でコネクタ42の嵌合状態を判定することができる。
なお、本実施形態では、相関値Cを算出(ステップS6、図11参照)し、次に、面積Sを算出(ステップS7)し、その後、距離Dを算出(ステップS8)する順番で説明したが、この順番に限定されるものではなく、逆の順番で実施してもよいし、これらを並行して実施してもよい。即ち、実施する順番は問わない。
また、本実施形態では、第2判定工程(ステップS14)の後に第3判定工程(ステップS15)を実施する順番で説明したが、これに限定されるものではなく、第3判定工程の後に第2判定工程を実施してもよいし、並行して実施してもよい。
本発明は、挿入体及び嵌合体とからなるコネクタを備えた装置に適用可能である。
11 エンジン(組立て対象物に相当)
12 生産ライン
13 ドレスアップライン
14 検査ライン
16 コンベア
17 パレット
20 嵌合状態検査装置
21 カメラ(撮像装置に相当)
22 照明灯
23a、23b ロボット
25 パレットセンサ
26 検査処理装置
35 安全柵
42 コネクタ
43 挿入体
43a 係止穴
43b 中央部
43c 基端
44 嵌合体
44a 爪部
44b 差込口
44c 基端
51 検査司令部
52 処理・制御部
54 画像処理部
55 記憶部
56 相関値算出部
57 判定部
58 表示部
59 ロボット制御部
60 座標検出部
61 距離算出部
64 面積計測部

Claims (5)

  1. 雌形の嵌合体と、前記雌形の嵌合体内に挿入されて前記雌形の嵌合体に嵌合可能な雄形の挿入体とから構成されるコネクタの嵌合状態検査方法であって、
    前記雌形の嵌合体と前記雄形の挿入体とが接続された状態で予め設定された所定位置から前記挿入体及び前記嵌合体に光を照射して、前記挿入体及び前記嵌合体を撮像装置により撮像する撮像工程と、
    前記撮像工程にて撮像された撮像画像内の前記挿入体と前記嵌合体の係合部分の反射光の濃淡を示す濃淡画像パターンを作成する画像処理工程と、
    前記画像処理工程にて画像処理された前記濃淡画像パターン内から白色領域と黒色領域との境界を示す濃淡値が、予め規定された所定閾値未満の黒色領域の面積、又は、当該所定値以上の白色領域の面積を計測する面積計測工程と、
    前記撮像工程にて撮像された撮像画像内の前記係合部分の各画素の濃淡値と、予め正常な濃淡の画像パターンとして設定された前記係合部分のモデル画像パターンの各画素の濃淡値との相関を示す相関値を算出する相関値算出工程と、
    前記面積計測工程にて計測された前記黒色領域若しくは前記白色領域の面積及び前記相関値算出工程にて算出された相関値に基づいて、コネクタの嵌合状態が正常であるか否かを判定する第1判定工程と、
    を備えることを特徴とするコネクタの嵌合状態検査方法。
  2. 前記挿入体と前記嵌合体が接続された状態で、前記挿入体の外観上に予め設定された第1位置から前記嵌合体の外観上に予め設定された第2位置までの距離を算出する距離算出工程を更に備えており、
    前記第1判定工程により、前記コネクタの嵌合状態が正常であると判定された場合に、前記距離算出工程にて算出された距離及び前記相関値算出工程にて算出された相関値に基づいて、コネクタの嵌合状態が正常であるか否かを判定する第2判定工程を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のコネクタの嵌合状態検査方法。
  3. 前記挿入体と前記嵌合体が接続された状態で、前記挿入体の外観上に予め設定された第1位置から前記嵌合体の外観上に予め設定された第2位置までの距離を算出する距離算出工程を更に備えており、
    前記第1判定工程により、前記コネクタの嵌合状態が正常であると判定された場合に、前記距離算出工程にて算出された距離及び前記面積計測工程にて計測された黒色領域又は白色領域の面積に基づいて、コネクタの嵌合状態が正常であるか否かを判定する第3判定工程を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のコネクタの嵌合状態検査方法。
  4. 前記撮像装置は、前記挿入体と前記嵌合体とを接続して構築される組立て対象物の検査ラインの側方に設けられたロボットに搭載されており、
    前記ロボットは、予め設定された前記挿入体と前記嵌合体との接続位置情報に基づいて、前記挿入体及び前記嵌合体を撮像可能な所定位置に前記撮像装置を移動させるとともに、前記撮像装置にて前記挿入体及び前記嵌合体を撮像することを特徴とする請求項1〜3のうち何れか一項に記載のコネクタの嵌合状態検査方法。
  5. 雌形の嵌合体と、前記雌形の嵌合体内に挿入されて前記雌形の嵌合体に嵌合可能な雄形の挿入体とから構成されるコネクタの嵌合状態検査装置であって、
    前記雌形の嵌合体と前記雄形の挿入体とが接続された状態で予め設定された所定位置から前記挿入体及び前記嵌合体に光を照射して、前記挿入体及び前記嵌合体を撮像する撮像装置と、
    前記撮像装置にて撮像された撮像画像内の前記挿入体と前記嵌合体の係合部分の反射光の濃淡を示す濃淡画像パターンを作成する画像処理手段と、
    前記画像処理手段により画像処理された前記濃淡画像パターン内から白色領域と黒色領域との境界を示す濃淡値が、予め規定された所定閾値未満の黒色領域の面積、又は、当該所定値以上の白色領域の面積を計測する面積計測手段と、
    前記撮像手段にて撮像された撮像画像内の前記係合部分の各画素の濃淡値と、予め正常な濃淡の画像パターンとして設定された前記係合部分のモデル画像パターンの各画素の濃淡値との相関を示す相関値を算出する相関値算出手段と、
    前記面積計測手段にて計測された前記黒色領域若しくは前記白色領域の面積及び前記相関値算出手段にて算出された相関値に基づいて、コネクタの嵌合状態が正常であるか否かを判定する標準判定手段と、
    を備えることを特徴とするコネクタの嵌合状態検査装置。
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