JP2014106150A - 磁気素子制御装置、磁気素子制御方法及び磁気検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の磁気素子制御装置は、磁性体コアに設けられた複数の励磁コイルに交番信号を印加し、磁性体コアに設けられた検出コイルから、交番信号に対応した極性の異なるパルスの波形を検出し、この極性の異なるパルスの検出間隔で、定常磁界を検出する磁気素子を制御する装置であり、励磁コイルのうち第1励磁コイルに印加する、第1の交番信号を生成する第1励磁信号生成部と、励磁コイルのうち第1励磁コイルと巻線の巻き方向が逆である第2励磁コイルに印加する、第1の交番信号と同期した極性の異なる第2の交番信号を生成する第2励磁信号生成部と、交番信号の電流方向が切替る際の誘導起電力で発生する正又は負電圧の検出信号であるパルスを検出する検出信号比較部とを備える。
【選択図】図1
Description
図14は、時間分解型FG方式の磁気素子(磁界比例式測定)の構成例を示す図である。この図14において、FG方式の磁気素子は、高透磁率材からなる磁性体コアの外周面に対し、励磁巻線と検知巻線とが巻かれている。励磁巻線の巻かれている領域は励磁信号により駆動される励磁コイルとして機能し、検知巻線の巻かれている領域は検知信号を出力する検出コイルとして機能する。定常磁界Hexは、磁性体コアの励磁巻線及び検知巻線の作る円筒空間を貫通する磁界である。
これにより、励磁電流の向きが変化する時間(励磁電流の正負の交番時間帯)において、図15(c)の場合には、時刻t1及び時刻t2において、検出コイルが誘導起電力による正負のパルス(ピックアップ信号、すなわちpu信号)が発生する。以下、このパルスの電圧Vp(ピックアップ電圧)を検知信号とする。この検知信号は、三角波電流信号の周期に対応して、連続的に正負の極性の電圧を有するパルスとして、検出コイルの端子間に発生する(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
その結果、このオフセットによって、交番する励磁信号により励磁コイルの駆動状態が変化し、すなわち、励磁電流Idの流れる向きが変化する時刻が、定常磁界Hexが印加されている場合と、定常磁界Hexが印加されていない場合とで変化する。
そして、磁束の方向が変化した際、検出コイルに対して磁束の変化を打ち消す方向に誘導起電力が発生し、すなわち励磁電流Idが正から負に変化するタイミングにおいて検知信号が負電圧のパルスとして発生する。一方、励磁電流Idが負から正に変化するタイミングにおいて検知信号が正電圧のパルスとして発生する。
したがって、FG型の磁気素子を用いた磁気検出装置は、負電圧及び正電圧のパルス状の検知信号の発生する時間間隔を測定することにより、外部から印加された定常磁界Hexの強度を測定している(例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照)。
すなわち、図15に示すように、時刻t0から時刻t3までが、励磁信号の一周期であり、この周期幅は時間Tである。定常磁界Hexが印加されていない場合(Hex=0)、負電圧の検知信号(以下、第1検知信号とする)が出力される時刻t1から、正の電圧の検知信号(以下、第2検知信号とする)が検出される時刻t2までの時間Twは、励磁信号の半周期となるため、時間T/2となる。
磁気素子制御装置400は、磁気素子制御部401とクロック信号生成部402とクロック信号調整部403とから構成されている。
クロック信号生成部402は、周期Tのクロックを生成して、クロック信号調整部403に対して出力する。
クロック信号調整部403は、供給されるクロックの信号レベルを調整して、調整されたクロックを磁気素子制御部401へ出力する。
励磁信号生成部4018は、クロック信号調整部403から供給されるクロックから、例えば、図16(a)に示す励磁信号である三角波を生成する。
励磁信号調整部4017は、励磁信号生成部4018から供給される励磁信号の電圧レベルを調整して、励磁信号として励磁コイル501に対して供給する。
検出コイル502は、磁性体コア内における励磁信号の正負の交番時間帯に、パルスを発生する。
検出信号増幅部4012は、検出コイル502から供給されるパルスの電圧レベルを増幅し、検出信号として検出信号比較部4013へ出力する。
検出信号比較部4013は、パルス(検出信号)の時刻t1と時刻t2との時間幅と、T/2との差分を求め、この差分を出力信号生成部4015へ出力する。
データ信号変換部4016は、内部記憶部に予め書き込まれて記憶されている電圧値磁界テーブルから、電圧情報の電圧値に対応する磁界強度を読み出して、磁気素子500に印加されている磁界の強度を求める。電圧値磁界テーブルは、上記電圧情報の電圧値と印加された定常磁界Hexの強度との対応を示すテーブルである。データ信号出力端子には、磁界強度検出装置(不図示)が接続されている。
図18(a)は、磁気素子の励磁コイルに供給される励磁電流を示し、縦軸が励磁電流の電流値を示し、横軸が時間を示している。励磁電流は、基準電流値0A(ゼロアンペア)を境にした正負の交番信号である。図18(b)は、磁気素子のFBコイルに印加する電流であるFB信号(すなわち帰還信号)を示す図であり、縦軸がFB信号の電流値を示し、横軸が時間を示している。図18(c)は、磁気素子の検出コイルが誘導起電力により発生するパルスの電圧値を示す図であり、縦軸がピックアップ信号の電圧値を示し、横軸が時間を示している。
磁界平衡式においては、磁性体コア内における定常磁界を打ち消すための磁界を発生するコイルとして、励磁コイル及び検出コイルに加えて、上記FBコイルが磁気素子に設けられている。
以下、本明細書においては、FB信号を印加して磁性体コア内の定常磁界を打ち消し、磁界の測定を行う方式をFBコイルFB制御とする。
例えば、図18(c)において、時刻t1と時刻t2との時間幅が、T/2より広くなると、図18(a)に示すように負の方向の定常磁界Hexが印加され、実質的に励磁信号の波形が波形L0から波形L2へと変化したこととなる。このため、励磁信号の波形L2を、時刻t1と時刻t2との時間幅が、T/2となる曲線L0の位置に戻すため、FBコイルに対して図18(b)における波形FB2によって表される電流値のFB信号を印加する。
そして、時刻t1と時刻t2との時間幅が、T/2となるようにFBコイルに印加したFB信号の電流値から、磁気素子に印加される定常磁界の強度を求めることになる。
磁気素子制御装置200は、磁気素子制御部201とクロック信号生成部202とクロック信号調整部203とから構成されている。
クロック信号生成部202は、周期Tのクロックを生成して、クロック信号調整部203に対して出力する。
クロック信号調整部203は、供給されるクロックの信号レベルを調整して、調整されたクロックを磁気素子制御部201へ出力する。
励磁信号生成部2018は、クロック信号調整部203から供給されるクロックから、例えば、図18(a)に示す励磁信号である三角波を生成する。
励磁信号調整部2017は、励磁信号生成部2018から供給される励磁信号の電圧レベルを調整して、励磁信号として励磁コイル301に対して供給する。
検出コイル303は、磁性体コア内における励磁信号の正負の交番時間帯に、パルスを発生する。
FBコイル302は、供給されるFB信号により、磁気素子300の磁性体コアに印加される定常磁界Hexを打ち消す磁界を発生する。
検出信号増幅部2012は、検出コイル303から供給されるパルスの電圧レベルを増幅し、検出信号として検出信号比較部2013へ出力する。
検出信号比較部2013は、パルス(検出信号)の時刻t1と時刻t2との時間幅と、T/2との差分を求め、この差分を帰還信号変換部2015へ出力する。
帰還信号変換部2015は、求められた差分から、FBコイル302に供給するFB信号の電流値を求める。
帰還信号調整部2014は、帰還信号変換部2015から供給されるFB信号の電流値を、D/A(Digital/Analog)変換して、生成されたFB信号としての電流を、FBコイル302に対して出力する。また、帰還信号調整部2014は、帰還信号変換部2015から供給されるFB信号の電流値を、データ信号変換部2016へ出力する。
一方、時間分解型FG方式の磁気素子を用いて磁界平衡式における磁気検出を行う場合、磁気素子300に対して印加される定常磁界Hexによらず、一定の時間間隔(T/2)で検出信号が出力されるように、磁性体コア近傍の磁界を平衡状態として維持している。このため、磁気素子300全体の電源電圧により制限、すなわちFB信号の電流値が供給可能な範囲で磁界の測定を行うことができる。
一方、時間分解型FG方式の磁気素子を用いて磁界平衡式における磁気検出を行う場合、磁気素子の特性として、励磁効率の磁界依存性が小さいため、検出信号の波形と、検出信号の発生する時間間隔の定常性とが維持され易い。
そのため、たとえば、最大数百A(アンペア)程度の電流により発生する磁界を全測定電流範囲において線形性を維持した状態で測定する磁気素子に適用する場合、従来、磁界比例式に比較して、磁界平衡式における磁気検出が主に用いられている。
このため、最大測定電流が数百A程度の電流センサとして、磁界比例式の磁気素子を適用する場合、磁気素子単体の出力の線形性の磁界の強度に対する依存性に加え、磁気素子を駆動する電源電圧や許容最大電流値の制限により、高い精度の出力の線形性が得られる磁界の測定範囲が制限される問題がある。
すでに述べたように、FB制御信号における電流値と、この電流値により発生する磁界の強度とが比例関係にあり、励磁信号を電流制御とすることにより、理論上において磁気感度の温度依存性が発生しない。したがって、磁気感度の温度補償が不必要となる利点がある。しかし、励磁信号は、電流制御により行う場合であっても、一旦は電圧制御により励磁三角波を生成する方法が一般的である。このため、電圧制御で生成した電圧の励磁三角波を電圧電流変換回路を用いて、電流制御に用いる電流の励磁三角波を生成する必要がある。この結果、電圧電流変換回路に用いるアンプのオフセット値の温度依存性に依存した一定磁界環境下での磁気センサの出力値の温度変化が発生するという問題がある。
したがって、励磁三角波を電圧制御及び電流制御のいずれで行ったとしても、磁気感度の温度依存性と出力値の温度依存性との双方の温度依存性を同時に低減することが困難である。
一方、磁界に比例した電流のFB信号が必要となるため、磁気比例式と比較して、帰還コイルの制御回路における消費電流が増加することになる。さらに、FB信号が電流制御の場合、一定電流を生成するため、電圧電流変換回路を導入する必要があり、制御回路全体の消費電流が増加するという問題がある。
しかしながら、励磁コイルを駆動する三角波信号の制御方法に対するオフセットの温度依存性と、磁気感度の温度依存性とに関する特性は、制御方法の種別に関係なく共通に有している。
すなわち、励磁コイルに対する励磁信号を電流制御とした場合、磁気感度の温度依存性は抑制されるが、磁気素子の出力値の温度依存性が発生することになる。一方、励磁信号を電圧制御とした場合、磁気素子の出力値の温度依存性を低減できるが、磁気感度の温度依存性が発生する。
したがって、励磁コイルの制御方法を変更したとしても、磁気感度の温度依存性と磁気素子の出力値の温度依存性との双方を同時に低減させることは困難である。
これにより、本発明によれば、電流制御によって磁気感度の温度依存性を抑制し、かつ第1励磁信号生成部及び第2励磁信号生成部の各々におけるオフセットの変化の極性が正及び負の温度特性で逆のため、互いのオフセットをキャンセルすることができ、磁気素子の出力値の温度依存性を抑制する。したがって、本発明によれば、オフセットの温度特性を補償するための温度補償用回路を設ける必要がなく、励磁コイルの制御方法によらずに、磁気感度の温度依存性と磁気素子の出力値の温度依存性との双方を同時に抑制することができる。
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。本実施形態は、FG方式の磁気素子を用いて、磁気比例式の磁気検出処理を行う磁気制御装置である。図1は本発明の第1の実施形態による磁気素子制御装置10及び磁気素子50からなる磁気検出装置の構成を説明する図である。磁気素子制御装置10は、磁気素子制御部11と、クロック信号生成部102と、クロック信号調整部103と、データ信号判定部104とを備えている。
磁気素子制御部11は、検出信号増幅部111、検出信号比較部112、時間−出力信号変換部113、データ信号変換部115、励磁信号調整部116及び励磁信号生成部117を備えている。
クロック信号調整部103は、供給されるクロック信号の信号レベルを増幅したり、クロック信号の周期の変更などの処理を行い、処理結果のクロック信号を励磁信号生成部117に対して出力する。
検出信号比較部112は、極性の異なる検出信号の出力される時刻t1(第1検出信号)と時刻t2(第2検出信号)との時間幅と、T/2との差分を求め、この差分に対応したデューティ比を有するパルスの列(時系列に一定周期で送出されたパルスの列)を、時間−出力信号変換部113に対して出力する。
データ信号変換部115は、測定電圧から予め測定されたゼロ磁界におけるオフセット電圧を減算し、所定の増幅率で増幅してデータ信号としてデータ信号判定部104に対して出力する。
励磁信号調整部116は、励磁信号生成部117の生成した三角波信号を所定の増幅率にて増幅し、三角波電流信号である第1励磁信号DR1を生成して、第1励磁コイル51対して印加する。
また、励磁信号調整部116は、同様に上記三角波電流信号を反転させた(すなわち、位相を180度ずらした)反転三角波電流信号である第2励磁信号DR2を第2励磁コイル52に対して印加する。
インバータ2003は、出力端子が作動増幅器2002の(−)端子(反転入力端子)に接続されており、電流Iの極性を変え(流れる方向を逆とし)、作動増幅器2002の(−)端子へ供給する。すなわち、インバータ2003は、駆動電流Iに対して電流の絶対値が等しく、位相が180度ずれた負の電流(−I)の駆動電流を差動増幅器2002の(−)端子に対して印加する。励磁電圧Vexである場合、駆動電流Iである励磁電流Iexは、以下の式により求められる。
Iex=(Vex−(V−))/R=(Vex−Vref)/R
また、差動増幅器2001と差動増幅器2002との各々は、駆動電流Iが供給されると、電圧Vrefを基準電位とし、第1励磁信号DR1(電流値Iex)を第1励磁コイル51に対して、また第2励磁信号DR2(電流値−(−Iex))を第2励磁コイル52に対して供給する。
磁気素子50は、磁性体コア54に対して3系統の巻線が巻かれており、第1系統の巻線で構成された第1励磁コイル51、第2系統の巻線で構成された第2励磁コイル52と、第3系統の巻線で構成された検出コイル53とからなる。
この図3から判るように、磁性体コア54に対する第1励磁コイル51と第2励磁コイル52との巻方向は逆である。すなわち、第1励磁コイル51は、例えば、磁性体コア54に対して時計回りに巻かれている。一方、第2励磁コイル52は、第1励磁コイル51とは巻線の巻方向が異なり、磁性体コア54に対して反時計回りに巻かれている。
図4に示しているように、差動増幅器2001が温度に対して正の温度依存性のオフセットを有しているため、オフセット(一点鎖線)は温度が上昇するに従い増加するため、ゼロ磁界出力が増加することになる。一方、差増増幅器2002は、差動増幅器2001と逆の温度依存性のオフセットを有している。したがって、差動増幅器2002が温度に対して負の温度依存性のオフセットを有しているため、オフセット(破線)は温度が上昇するに従い低下するため、ゼロ磁界出力が低下することになる。
これにより、磁気コア54内に発生される磁界のオフセット値は、温度が変化した際、差増増幅器2001及び差動増幅器2002互いに逆の極性によるオフセット値の変化により相殺される。したがって、ゼロ磁界出力の有するオフセット値が温度変化に依存しない一定値とすることができ、磁気素子50の検出コイル53の出力値の温度依存性を抑制することができる。このゼロ磁界出力は、上述した上昇と下降との比率が同様のオフセットの合成となり、温度に依存せずに一定の値となるため、出力する際に容易に補正することができる。
なお、図2記載のインバータ2003を用いず、図3記載の励磁コイル51と励磁コイル52の巻方向を同一とした場合も、図3記載の磁性体コア54の長尺方向に対して発生する磁界の方向は同一となる。したがって、図2の差動アンプ2002と差動アンプ2003のオフセットの温度特性の極性が異なり、絶対値が同一の場合も、磁気素子50の検出コイル53の出力値の温度依存性を抑制することができる。
図15(a)において、例えば磁気素子50の第1励磁コイル51に対し、第1励磁信号DR1(励磁電流Id)が供給されている。この場合、図15(a)において、縦軸が第1励磁信号DR1の電流値を示し、横軸が時刻を示している。ここでは、第1励磁コイル51に供給される第1励磁電流DR1に対し、位相が180度ずれている第2励磁電流DR2の波形は省略されている。すなわち、第2励磁電流DR2は、第1励磁電流DR1と位相が180度シフトして第2励磁コイル52に対して供給されている。
したがって、オフセットの温度依存性が無くなることにより、図15(c)における磁気素子の検出コイルが誘導起電力により発生するパルスの位置の温度依存性を抑制することができる。すなわち、磁気素子50の出力値の温度依存性を抑制することができる。また、図15の説明における極性の異なるパルス(時刻t1における第1検出信号と時刻t2における第2検出信号)から定常磁界を測定する方法については、従来例での説明と同様である。
ステップS1:
検出信号増幅部111は、磁気素子50における検出コイル53の両端の電圧を増幅し、検出信号比較部112に対して出力する。
検出信号比較部112は、増幅された電圧と所定の閾値とを比較し、所定の閾値(正及び負の各々の電圧に対する閾値)を超える(あるいは下回る)電圧を検出信号とする。
すなわち、検出信号比較部112は、検出信号として第1検出信号及び第2検出信号を検出する。そして、検出信号比較部112は、第1検出信号(図15における時刻t1のパルスに対応)及び第2検出信号(図15における時刻t2のパルスに対応)の出力される周期(定常磁界の強度に対応した時間情報、Tm、T0、Tpなど)に基づき、電圧情報であるデューティ比を有するパルスの列(以下、パルス列とする)を生成する。
そして、検出信号比較部112は、生成したパルス列を電圧情報(第1検出信号及び第2検出信号の出力される周期の情報を有する電圧情報)として、時間−出力信号変換部113へ出力する。
時間−出力信号変換部113は、検出信号比較部112から供給されるデューティ比を有するパルス列を、PWM回路などを用いて直流電圧を生成して測定電圧とする。
そして、時間−出力信号変換部113は、生成した測定電圧をデータ信号変換部115に対して出力する。
データ信号変換部115は、時間−出力信号変換部113から測定電圧が供給されると、この測定電圧からオフセット電圧を減算する。このオフセット電圧は、例えば、本実施形態における差動増幅器2001及び差動増幅器2002の各々で相互にキャンセルされた定常的なオフセット値であり、事前に実験で測定されている。また、データ信号変換部115は、自身内部に記憶部を有している。このデータ信号変換部115の内部の記憶部には、実験で求められた定常的なオフセット電圧をが予め書き込まれている。
そして、データ信号変換部115は、オフセット電圧を用いて補正した測定電圧を、予め設定されている増幅率により増幅し、データ信号としてデータ信号判定部104に対して出力する。
データ信号判定部104は、データ信号変換部115から供給されるデータ信号の示す電圧値が、内部の判定回路に設定されている2個の閾値電圧で規定されるデータ範囲に含まれているか否かの判定を行う。このとき、データ信号判定部104は、データ信号の示す電圧値がデータ範囲に含まれている場合、処理をステップS6へ進める。一方、データ信号判定部104は、データ信号の示す電圧値がデータ範囲に含まれていない場合、処理をステップS7へ進める。このデータ範囲は、後述の磁界強度と電圧との対応が線形的な範囲を示している。
次に、データ信号判定部104は、データ信号変換部115から供給されたデータ信号を、外部の磁界検出装置に対して出力する。
この磁界検出装置は、A/D変換によりデータ信号の電圧をデジタル値に変換し、変換したデジタル値により内部の記憶部に記憶されている磁界強度テーブルから、磁気素子制御装置10から供給されたデータ信号の示す電圧値に対応する磁界強度を読み出し、自身の表示部に対して表示する。なお、データ信号判定部104の出力データ信号はアナログ値であるが、磁気素子制御装置10内で、A/D変換することにより、出力データ信号をデジタル化することも可能である。
次に、データ信号判定部104は、データ信号変換部115から供給されたデータ信号を破棄し、エラー信号を外部の磁界検出装置に対して出力する。
この磁界検出装置は、すでに述べたように、磁気素子制御装置10からエラー信号が供給されると、印加されている定常磁界が測定不能であることを示す通知を、自身の表示部に対して表示する。
以下、図面を参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態は、FG方式の磁気素子を用いて、磁気平衡式の磁気検出処理を行う。図6は、本発明の第2の実施形態による磁気素子制御装置20及び磁気素子50からなる磁気検出装置の構成を説明する図である。磁気素子制御装置20は、磁気素子制御部21と、クロック信号生成部102と、クロック信号調整部103と、データ信号判定部104とを備えている。第1の実施形態と同様の構成には同一の符号を付してある。
励磁信号調整部216は、励磁信号生成部217の生成した三角波信号を所定の増幅率にて増幅し、三角波電流信号を生成して、励磁コイル52対して印加する。
また、励磁信号調整部216は、第1励磁コイル51及び第2励磁コイル52の各々に対して印加する三角波電流信号、すなわち第1励磁信号DR1、第2励磁信号DR2のそれぞれに対して、後述するように帰還電流If、期間電流−Ifの電流成分を加えている。
また、上記第1励磁信号DR1及び第2励磁信号DR2の基準電流0Aにおける定常磁界(Hex)によるずれに対応し、第1検出信号(時刻t1)及び第2検出信号(時刻t2)の発生タイミングが時間的にずれることを示している。
検出信号比較部212は、検出信号増幅部211から供給される増幅された検出信号の電圧値と、予め定められた閾値電圧値とを比較し、第1検出信号及び第2検出信号(図7(b)参照)を検出する。
ここで、図7(b)に示すように、第1検出信号は、負極性のパルスであり、第1励磁コイル51に対して印加される第1励磁信号DR1の電流の極性が正から負、また第2励磁コイル52に対して印加される第2励磁信号DR2の電流の極性が負から正に変化する電流領域で誘導起電力により発生する。一方、第2検出信号は、正極性のパルスであり、第1励磁コイル51に対して印加される第1励磁信号DR1の電流の極性が負から正、また第2励磁コイル52に対して印加される第2励磁信号DR2の電流の極性が正から負に変化する電流領域で誘導起電力により発生する。
また、検出信号比較部212は、極性の異なる検出信号の時刻t1と時刻t2との時間幅(後述)と、T/2との差分を求め、この差分を時間−出力信号変換部213へ出力する。
また、帰還信号調整部214は、データ信号変換部215に対して、直流電圧の電圧値を示す電圧情報を供給する。
このデータ信号変換部215における増幅度は、予め線形的に測定可能な範囲の帰還信号の電圧値の範囲のみをデータ信号として出力する値に設定されている。すなわち、この増幅度は、定常磁界をキャンセルする磁界と、この磁界を発生する電圧値の帰還信号とが線形性を保つ範囲のみが増幅された電圧となり、範囲外の電圧を飽和させて一定電圧とするものである。すなわち、データ信号変換部215は、帰還信号に変換された電圧値とこの電圧値によって生成される磁界強度が線形性を有する帰還信号の電圧範囲外の帰還信号の電圧値が飽和する予め設定された増幅率により、帰還信号を増幅して出力する。
ここで、データ信号判定部104は、データ信号の電圧値がデータ範囲に含まれていない場合、エラーを示すデータ信号(エラー信号)を、外部の磁界強度検出装置に対して出力する。また、データ信号判定部104は、データ信号の電圧値がデータ範囲に含まれている場合、電圧値を示すデータ信号を、外部の磁界強度検出装置に対して出力する。
一方、第2検出信号から第1検出信号までの時間幅が、第1検出信号から第2検出信号までの時間幅に対して長い場合、定常磁界が正であるため、帰還信号調整部214は、定常磁界をキャンセルする負の磁界を発生させる直流電圧の帰還信号を発生する。
ここで、帰還信号調整部214は、例えば、オペアンプを用いて構成された電圧電流変換回路が設けられている。この電圧電流変換回路において、オペアンプ機能のアンプを用い、正入力と負入力の電位差がゼロに維持されるようにこのアンプが機能するため、アンプの出力から正入力への電流信号は、外部磁界と比例関係となる。
また、インバータ2003は、出力端子が作動増幅器2002の(−)端子(反転入力端子)に接続されており、電流Iの極性を変え(流れる方向を逆とし)、作動増幅器2002の(−)端子に対して供給する。これにより、差動増幅器2002は、差動増幅器2001とは電流の絶対値が等しく、極性の異なる駆動電流を第2励磁コイル52に対して供給する。
帰還信号調整部2141は、電圧情報であるパルス列が供給されると、このパルス列のデューティ比に対応した電流値の第1帰還信号(If)を生成し、この第1帰還信号を差動増幅器2001の(−)端子に対して供給する。これにより、第1励磁信号DR1(Iex)に対して、第1帰還信号が重畳される。
インバータ2003は、出力端子が作動増幅器2002の(−)端子(反転入力端子)に接続されており、電流Iの極性を変え(流れる方向を逆とし)、作動増幅器2002の(−)端子に対して供給する。これにより、差動増幅器2002は、差動増幅器2001とは極性が異なる駆動電流−Iexを第2励磁コイル52に対して供給する。
帰還信号調整部2141Aは、電圧情報であるパルス列が供給されると、このパルス列のデューティ比に対応した電流値の第1帰還信号(−If)を生成し、この第1帰還信号を差動増幅器2001の(+)端子に対して供給する。これにより、第1励磁信号DR1(Iex)に対して、第1帰還信号が重畳される。
また、帰還信号調整部2142Aは、電圧情報であるパルス列が供給されると、このパルス列のデューティ比に対応した電流値の第2帰還信号(If)を生成し、この第2帰還信号を差動増幅器2002の(+)端子に対して供給する。これにより、第2励磁信号DR2(−Iex)に対して、第2帰還信号が重畳される。
検出信号比較部212は、第1検出信号から第2検出信号までの時間幅を計測し、この時間幅Tw(Tp、Tmなど)と三角波の周期Tの半分の時間、すなわちT/2との差分Td(=Tw−(T/2))を求め、帰還信号変換部1014に対して出力する。
時間−出力信号変換部213は、検出信号比較部212から時間情報である差分Tdが供給されると、この差分Tdから、FB信号としての帰還信号の電圧を生成する電圧情報を生成する。
ここで、時間−出力信号変換部213には、差分Tdとこの差分Tdに対応したデジタル値の電圧情報との対応を示す時間電圧情報テーブルが内部の記憶部に予め書き込まれて記憶されている。
ここで、帰還信号調整部214は、電圧情報がデジタル値であるので、例えば内部にD/A変換器を備え、供給されるデジタル値である電圧情報をD/A変換器に入力して直流電圧を得て、これを直流電流に変換して、第1帰還信号、第2帰還信号として励磁信号調整部216Aに対して出力する。
励磁信号調整部216Aは、すでに述べたように、帰還信号調整部214から供給される第1帰還信号を重畳させた第1励磁信号DR1を第1励磁コイル51に対して供給し、第2帰還信号を重畳させた第2励磁信号DR2を第2励磁コイル52に対して、三角波電流信号として印加する。
このため、検出信号比較部212は、すでに第1励磁信号DR1及び第2励磁信号DR2の各々にそれぞれ第1帰還信号、第2帰還信号が重畳されている場合、出力する時間情報が、T/2とするに必要な帰還信号と現在印加している帰還信号との差分の電流値を示している。したがって、検出信号比較部212は、第1励磁信号DR1及び第2励磁信号DR2が印加されている場合、上述した差分の電流値を示す時間情報として差分Tdを時間−出力信号変換部213に対して出力する。
また、帰還信号調整部214は、内部に記憶部を有し、この記憶部に電圧情報が積算されて記憶され、この積算された電圧情報を用いて、励磁信号調整部216Aに対して出力する帰還信号(第1帰還信号及び第2帰還信号)の電流の生成を行い、励磁信号調整部216Aに対して出力する。
ここで、帰還信号調整部214は、差分Tdに対応する電圧情報が予め設定された設定電圧範囲内に含まれるか否かの判定を行う。
すなわち、帰還信号調整部214は、磁界強度を変化させる際の制御の精度の誤差となり、ほぼ第1検出信号及び第2検出信号の時間幅がT/2であると判定する。このとき、帰還信号調整部214は、この誤差範囲とされた電圧情報を、内部の記憶部の直前までの時間情報に積算せず、破棄する。
このデータ信号変換部215における増幅度は、予め線形的に測定可能な範囲の帰還信号の電圧値の範囲のみをデータ信号として出力する値に設定されている。すなわち、この増幅度は、定常磁界をキャンセルする磁界と、この磁界を発生する電圧値の帰還信号とが線形性を保つ範囲のみが増幅された電圧となり、範囲外の電圧を飽和させて一定電圧とするものである。すなわち、データ信号変換部215は、帰還信号の電圧値とこの電圧値によって生成される磁界強度が線形性を有する帰還信号の電圧範囲外の帰還信号の電圧値が飽和する予め設定された増幅率により、帰還信号を増幅して出力する。
磁界強度検出装置は、磁気素子制御装置20から供給される、データ信号の示す磁界電圧の電圧値に対応する磁界強度を、磁界強度テーブルから読み出し、定常磁界(Hex)の強度の数値とし、例えば、自身に設けられた表示部に表示する。本発明は、磁気素子制御装置100と上述した図示しない磁界強度検出装置とにより、磁気検出装置を構成する。
検出信号増幅部211は、検出コイル53の両端の電圧を増幅し、検出信号比較部212へ出力する。
そして、検出信号比較部212は、第1検出信号の検出された時刻t1及び第2検出信号が検出された時刻t2間の時間幅Twから、基準の時間幅であるT/2を減算し、減算結果の差分Tdを時間−出力信号変換部213に対して時間情報として出力する。また、この時間情報をデジタル値に変換する場合、TDC(Time to Digital Converter)等を用いることが望ましい。
次に、時間−出力信号変換部213は、供給される時間情報である差分Tdに対応した帰還信号の電圧値を示す電圧情報を、記憶部に記憶されている時間電圧情報テーブルから読み出す。この時間電圧情報テーブルは、時間情報とこの時間情報に対応する電圧情報(すなわち差分Tdを0とするための磁界強度に対応した電圧値を示す情報)とを対応付けたテーブルである。
そして、時間−出力信号変換部213は、読み出した電圧情報を、帰還信号調整部214に対して出力する。
次に、帰還信号調整部214は、内部の記憶部に記憶されている、現在の第1励磁信号DR1及び第2励磁信号DR2に重畳させている帰還信号(第1帰還信号及び第2帰還信号)を示す直前の電圧情報を読み出す。
そして、帰還信号調整部214は、記憶部から読み出した電圧情報に対して、検出信号から供給される電圧情報を加算する。
帰還信号調整部214は、加算結果の電圧情報に基づいて、この電圧情報の示す電圧値に対応する電流値の帰還信号を生成し、励磁信号調整部216に対して出力する。
また、帰還信号調整部214は、加算結果の電圧情報を新たな直前の電圧情報として、内部の記憶部に書き込んで記憶させ、かつこの電圧情報(デジタル値)をデータ信号変換部215に対して出力する。
次に、励磁信号調整部216には、第1帰還信号及び第2帰還信号が帰還信号調整部214から供給される。
そして、励磁信号調整部216は、クロック信号調整部103の出力するクロック信号に同期した三角波信号から生成した励磁信号に対して、帰還信号調整部214から供給される帰還信号を重畳する。すなわち、励磁信号調整部216は、第1励磁信号DR1に対して第1帰還信号を重畳し、第2励磁信号DR2に対して第2帰還信号を重畳する。
そして、励磁信号調整部216は、第1励磁信号DR1を第1励磁コイル51に対して印加し、第2励磁信号DR2を第2励磁コイル52に対して印加する。
次に、データ信号変換部215は、帰還信号調整部214より供給される電圧情報を予め設定したオフセット値によりオフセット調整し、かつ、予め設定した増幅度により増幅し、増幅結果をデータ信号としてデータ信号判定部104に対して出力する。
次に、データ信号判定部104は、データ信号の示す電圧値が予め設定されているデータ範囲に含まれているか否かの判定を行う。
このとき、データ信号判定部104は、データ信号の示す電圧値がデータ範囲に含まれている場合、処理をステップS17へ進め、一方、データ信号の示す電圧値がデータ範囲に含まれていない場合、処理をステップS18へ進める。
次に、データ信号判定部104は、データ信号がデータ範囲に含まれているため、このデータ信号をそのまま、外部に配置された磁界強度検出装置に対して出力する。
そして、外部の磁界強度検出装置は、供給されたデータ信号の示す電圧値に対応した磁界強度を、内部の記憶部に記憶された磁界強度テーブルから読み出し、自身の表示部に読み出した磁界強度を表示する。なお、データ信号判定部104の出力データ信号はアナログ値であるが、磁気素子制御装置10内で、A/D変換することにより、出力データ信号をデジタル化することも可能である。
一方、データ信号判定部104は、データ信号がデータ範囲に含まれていないため、このデータ信号を破棄し、エラー信号を外部に配置された磁界強度検出装置に対して出力する。
電源が供給されると、磁気素子制御装置20は、上述した図10に示すフローチャートに従い、ステップS11からステップS18の処理を行う。
また、磁気素子制御装置110に対して電源が投入された際、帰還信号調整部1013は、内部の記憶部にある電圧情報の積算されたデータをリセットし、初期値として0を書き込む。
また、本実施形態によれば、オフセット電圧とともに帰還信号を励磁信号に重畳させるため、周囲の環境による磁界強度に対応したオフセット電圧をオフセット電圧調整部1018に設定しておくことにより、精度良く容易に測定対象の磁界強度を測定することができる。
これにより、磁気素子50自体の発熱が抑制され、温度変化を低減することにより、より精度の高い磁界強度の測定が行える。
例えば、3個の磁気素子の各々の測定軸、すなわちx軸、y軸及びz軸の3軸のそれぞれを直交するように磁気素子を設け、3次元空間における磁界強度及び磁界の方向を測定する他軸の磁気素子の制御に用いることができる。
以下、図面を参照して、本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態は、FG方式の磁気素子を用いて、磁気平衡式及び磁気比例式の双方による磁気検出処理を行う。図11は、本発明の第3の実施形態による磁気素子制御装置30及び磁気素子50からなる磁気検出装置の構成を説明する図である。磁気素子制御装置30は、磁気素子制御部31と、クロック信号生成部102と、クロック信号調整部103と、データ信号判定部104とを備えている。第1の実施形態または第2の実施形態と同様の構成には同一の符号を付してある。
以下、図6の磁気素子制御装置20の各構成及び動作と異なる点を説明する。
すなわち、第3の実施形態は、第2の実施形態における磁気平衡式の磁界測定の構成を、磁気比例式の磁界測定の構成に、利用者が任意に選択して切り換えることができる。以下、帰還電圧を生成する処理をデジタル値によって行う場合で説明するが、帰還電圧の生成をアナログ処理で行う場合も同様である。
すなわち、磁気素子制御部31は、磁気素子制御装置30の図示しない切替スイッチが、磁気平衡式の構成とする制御を示す状態であることを検出すると、第1アナログスイッチ321を導通状態(ON)とし、第2アナログスイッチ322を非導通状態(OFF)とする。
これにより、時間−出力変換部313で、時間を示す差分Tdが帰還信号調整部314へ出力され、第2の実施形態と同様の磁界の測定処理が行われる。
これにより、時間−出力信号変換部313は、時間を示す差分Tdに対応する電圧情報を求めた後、この電圧情報を帰還信号調整部314へ出力せず、データ信号変換部315に対して出力することになる。
そして、時間−出力変換部313は、上記切替スイッチが磁気比例式の構成とする制御を示す状態である場合、検出信号比較部312から供給される差分Tdに基づいて磁界強度を示す電圧値を出力する。
そして、時間−出力変換部313は、検出信号比較部312から供給される差分Tdに対応する電圧値を、磁気比例式電圧テーブルから読み出し、磁気比例式の場合に対応して設定された増幅率によりこの電圧値を増幅し、データ信号判定部104に対して出力する。この磁気比例式の場合の増幅率も、磁気比例式の場合の増幅率と同様に、電圧値と磁気強度とが線形関係にある領域のみを取り出すためのリミッタとなる値に設定されている。
したがって、データ信号変換部315は、磁気平衡式の構成である場合、磁気平衡式の場合に対応して設定された増幅率により帰還信号調整部314から供給される電圧情報を増幅し、データ信号の電圧値として、データ信号判定部104に対して出力する。
また、データ信号判定部104は、磁気比例式の場合も、磁気平衡式の場合と同様に、予め設定された線形関係が維持されている範囲内であるか否かの判定を行う。
検出信号増幅部311は、検出コイル53の両端の電圧を増幅し、検出信号比較部1012へ出力する。
検出信号比較部312は、第1検出信号の検出された時刻t1及び第2検出信号が検出された時刻t2間の時間幅Twから、基準の時間幅であるT/2を減算し、減算結果の差分Tdを時間−出力信号変換部313に対して、測定された時間情報として出力する。
磁気素子制御部31は、切替スイッチが磁気平衡式の構成として磁気素子制御装置30を使用すること示す帰還制御の状態(磁気平衡式モード)、あるいは磁気比例式の構成として磁気素子制御装置30を使用することを示す帰還制御でないことを示す状態(磁気比例式モード)のいずれであるかの検出を行う。
ここで、磁気素子制御部31は、切替スイッチが磁気平衡式モードである場合、処理をステップS23へ進め、一方、切替スイッチが磁気比例式モードである場合、処理をステップS34へ進める。
次に、磁気素子制御部31は、切替スイッチが磁気平衡モードである場合、第1アナログスイッチ321を導通状態とし、第2アナログスイッチ322を非導通状態とする。
これにより、時間−出力信号変換部313は、検出信号比較部312から供給される差分Tdから、この差分Tdに対応する電圧値を求め、この求めた電圧値を電圧情報として、帰還信号調整部314に対して出力する。この差分Tdから電圧値を求める処理は、第2の実施形態と同様である。
次に、時間−出力信号変換部313は、検出信号比較部312から供給される差分Tdから、この差分Tdに対応する電圧値を求め、この電圧値を電圧情報として帰還信号調整部314に対して出力する。
電圧情報が供給されると、帰還信号調整部314は、自身の記憶部に書き込まれている直前の帰還電圧の電圧値に対して、この電圧情報の示す電圧値を加算し、加算結果を新たな帰還電圧の電圧値とする。
次に、帰還信号調整部314は、加算結果の新たな帰還電流の電流値が予め設定した最大電流以下(指定範囲内)であるか否かの判定を行う。この最大電流は、第1励磁コイル51あるいは第2励磁コイル52に対して印加する帰還電流(第1帰還信号、第2帰還信号)の電流値の範囲を規定する第1電流湯閾値範囲(−から+の極性を有する電圧値の範囲)であり、例えば、重畳される第1励磁信号DR1、第2励磁信号DR3に対して印加すると、第1励磁コイル51、第2励磁コイル52が破損する絶対最大定格の電流値の90%程度の電流値に設定されている。
このとき、帰還信号調整部314は、この第1電流閾値範囲に含まれる場合、処理をステップS26へ進め、この第1電流閾値範囲に含まれない場合、処理をステップS28へ進める。
また、帰還信号調整部314は、帰還電流が第1電流閾値範囲に含まれると判定された場合、内部に設けられたカウンタのカウント処理、すなわちカウント値(処理の繰り返し回数)をインクリメント(カウント値に1を加算)する。
次に、帰還信号調整部314は、内部に設けられたカウンタのカウント値が、内部の記憶部に予め書き込まれて記憶され(内部の記憶部に設定され)ているカウント閾値未満か否かの判定を行う。
このとき、帰還信号調整部314は、カウンタのカウント値がカウント閾値未満である場合、処理をステップS27へ進め、一方、カウント値がカウント閾値以上である場合、処理をステップS28へ進める。
次に、帰還信号調整部314は、差分Tdから求められた電圧情報の電圧値から生成する帰還信号(第1帰還信号及び第2帰還信号)の絶対値が、予め設定された第2電流閾値未満か否かの判定を行う。
このとき、帰還信号調整部314は、差分Tdから求められた電圧情報の電圧値から生成する帰還信号の電流値が第2電流閾値以上である場合、処理をステップS30へ進め、一方、帰還信号の電流値が第2電流閾値未満である場合、処理をステップS29へ進める。
ここで、第2電流閾値範囲は、現在の帰還信号の電流値に加算しても、測定誤差を超える磁界強度を変化させる電流値か否かを判定するものである。したがって、帰還信号調整部314は、第2電流閾値範囲に含まれる電流値を、測定における誤差内の磁界強度の変化しか与えない電流値と判定し、この帰還信号の電流値を発生する電圧情報の示す電圧値を、内部の記憶部に積算されている帰還電圧に対して加算する処理をおこなわない。また、第2電流閾値範囲は、実験などにより求め、帰還信号調整部314の内部の記憶部に予め書き込まれて記憶されている。
帰還信号調整部314は、磁気素子50に対して現在印加されている定常磁界が測定不能として、データ信号判定部104を介し、外部の磁界強度検出装置に対してエラー信号を出力する。
エラー信号が供給されることにより、磁界強度検出装置は、磁気素子50に対して現在印加されている定常磁界が測定不能であることを示す通知を、自身の表示部に対して表示する。
次に、帰還信号調整部314は、新たに求めた帰還電圧を内部の記憶部に対し、直前の帰還電圧として書き込んで記憶させる。
また、帰還信号調整部314は、この新たに求めた帰還電圧の電圧値に対応する第1帰還信号(If)及び第2帰還信号(−If)を生成し、励磁信号調整部316に対して出力する。
そして、励磁信号調整部316は、励磁信号生成部317から供給される三角波から三角波電流信号を生成する。
励磁信号調整部1016は、生成した三角波電流信号に対して、帰還信号調整部314から供給される第1帰還信号を第1励磁信号DR1に重畳し、第2帰還信号を第2励磁信号DR2に重畳させ、それぞれ第1励磁コイル51、第2励磁コイル52に対して印加する。この後、励磁信号調整部316は、処理をステップS21へ戻す。
次に、帰還信号調整部316は、内部の記憶部に記憶されている帰還電圧の電圧値を読み出し、データ信号変換部315に対して出力する。
そして、データ信号変換部1015は、帰還信号調整部1013から供給された帰還電圧の電圧値を予め設定された増幅率により増幅し、データ信号としてデータ信号判定部104に対して出力する。
次に、データ信号判定部104は、データ信号変換部315から供給されるデータ信号の示す電圧値が、内部の記憶部に記憶されているデータ範囲に含まれているか否かの判定をおこなう。このとき、データ信号判定部104は、データ信号の示す電圧値がデータ範囲に含まれている場合、処理をステップS32へ進める。一方、データ信号判定部104は、データ信号の示す電圧値がデータ範囲に含まれていない場合、処理をステップS33へ進める。
次に、データ信号判定部104は、データ信号変換部315から供給されたデータ信号を、外部の磁界検出装置に対して出力する。
この磁界検出装置は、すでに述べたように、内部の記憶部に記憶されている磁界強度テーブルから、磁気素子制御装置30から供給されたデータ信号の示す電圧値に対応する磁界強度を読み出し、自身の表示部に対して表示する。
次に、データ信号判定部104は、データ信号変換部315から供給されたデータ信号を破棄し、エラー信号を外部の磁界検出装置に対して出力する。
この磁界検出装置は、すでに述べたように、磁気素子制御装置30からエラー信号が供給されると、印加されている定常磁界が測定不能であることを示す通知を、自身の表示部に対して表示する。
次に、磁気素子制御部31は、切替スイッチが磁気比例モードである場合、第1アナログスイッチ321を非導通状態とし、第2アナログスイッチ322を導通状態とする。
これにより、時間−出力信号変換部313は、上記切替スイッチが磁気比例式の構成とする制御を示す構成であるため、検出信号比較部312から供給される差分Tdに基づいて磁界強度を示す電圧値を、データ信号変換部315に対して出力する。
次に、時間−出力信号変換部313は、検出信号比較部312から供給される差分Tdに基づいて磁界強度を示す電圧値を求め、求めた電圧値をデータ信号変換部315に対して出力する。
この磁界比例式による磁界強度の検出は、すでに述べた従来例の場合と同様である。
磁気素子制御部31は、切替スイッチが磁気平衡式の構成として磁気素子制御装置30を使用すること示す状態(磁気平衡式モード)、あるいは磁気比例式の構成として磁気素子制御装置30を使用することを示す状態(磁気比例式モード)のいずれであるかの検出を行う。
ここで、磁気素子制御部31は、切替スイッチが磁気平衡式モードである場合、処理をステップS42へ進め、一方、切替スイッチが磁気比例式モードである場合、処理をステップS51へ進める。
次に、磁気素子制御部31は、切替スイッチが磁気平衡モードである場合、第1アナログスイッチ321を導通状態とし、第2アナログスイッチ322を非導通状態とする。
これにより、磁気素子制御装置30は、磁気平衡式による磁界強度の検出をおこなう構成となる。
次に、検出信号増幅部311は、検出コイル53の両端の電圧を予め設定された所定の増幅率により増幅し、検出信号比較部312へ出力する。
そして、検出信号比較部312は、検出された第1検出信号及び第2検出信号を時間情報として、時間−出力信号変換部313に対して出力する。
検出信号が供給されると、時間−出力信号変換部313は、第1検出信号及び第2検出信号の出力される周期(時間情報)に基づき、電圧情報としてのデューティ比を有するパルスの列(以下パルス列)を生成し、このデューティ比を有するパルス列を電圧情報として帰還信号調整部314に対して出力する。
帰還信号調整部314は、供給されるデューティ比を有するパルス列により、PWM回路などにより、直流電圧を生成して、この直流電圧に対応した電流値の帰還信号(第1帰還信号及び第2帰還信号)を生成し、励磁信号調整部316に対して出力する。
ここで、帰還信号調整部314は、例えば、オペアンプを用いて構成された電圧電流変換回路が設けられている。この電圧電流変換回路において、オペアンプ機能のアンプを用い、正入力と負入力の電位差がゼロに維持されるようにこのアンプが機能するため、アンプの出力から正入力への電流信号は、外部磁界と比例関係となる。
次に、励磁信号調整部316は、帰還信号調整部314から供給される第1帰還信号及び第2期間信号の各々を、三角波から生成した三角波電流信号である第1励磁信号DR1、第2励磁信号DR2それぞれに対して重畳する。
そして、励磁信号調整部316は、生成した第1励磁信号DR1を第1励磁コイル51に対して印加し、第2励磁電流DR2を第2励磁コイル52に対して印加する。
次に、帰還信号調整部314は、PWM回路等により、デューティ比を有するパルス列を、積分器などにより生成した直流電圧を、データ信号変換部315へ出力する。
そして、データ信号変換部315は、帰還信号調整部314から供給された直流電圧の電圧値を予め設定されたオフセット値によりオフセット調整し、かつ、予め設定した増幅率により増幅し、増幅した結果をデータ信号としてデータ信号判定部104に対して出力する。
次に、データ信号判定部104は、データ信号変換部315から供給されるデータ信号の示す電圧値が、内部の判定回路に設定されている2個の閾値電圧で規定されるデータ範囲に含まれているか否かの判定をおこなう。このとき、データ信号判定部104は、データ信号の示す電圧値がデータ範囲に含まれている場合、処理をステップS49へ進める。一方、データ信号判定部104は、データ信号の示す電圧値がデータ範囲に含まれていない場合、処理をステップS50へ進める。
次に、データ信号判定部104は、データ信号変換部315から供給されたデータ信号を、外部の磁界検出装置に対して出力する。
この磁界検出装置は、すでに述べたように、A/D変換によりデータ信号の電圧をデジタル値に変換し、変換したデジタル値により内部の記憶部に記憶されている磁界強度テーブルから、磁気素子制御装置30から供給されたデータ信号の示す電圧値に対応する磁界強度を読み出し、自身の表示部に対して表示する。実施例1と同様に、データ信号判定部104の出力データ信号はアナログ値であるが、磁気素子制御装置10内で、A/D変換することにより、出力データ信号をデジタル化することも可能である。
次に、データ信号判定部104は、データ信号変換部315から供給されたデータ信号を破棄し、エラー信号を外部の磁界検出装置に対して出力する。
この磁界検出装置は、すでに述べたように、磁気素子制御装置30からエラー信号が供給されると、印加されている定常磁界が測定不能であることを示す通知を、自身の表示部に対して表示する。
次に、磁気素子制御部31は、切替スイッチが磁気比例モードである場合、第1アナログスイッチ321を非導通状態とし、第2アナログスイッチ322を導通状態とする。
これにより、時間−出力信号変換部313は、上記切替スイッチが磁気比例式の構成とする制御を示す構成であるため、検出信号比較部312から供給される差分Tdに基づいて磁界強度を示す電圧値を、データ信号変換部315に対して出力する。
次に、検出信号増幅部311は、検出コイル53の両端の電圧を増幅し、検出信号比較部312へ出力する。
そして、検出信号比較部312は、検出された第1検出信号及び第2検出信号を時間情報として、時間−出力信号変換部313に対して出力する。
検出信号が供給されると、時間−出力信号変換部313は、第1検出信号及び第2検出信号の出力される周期(時間情報)に基づき、電圧情報としてのデューティ比を有するパルスの列(以下パルス列)を生成し、このデューティ比を有するパルス列を電圧情報としてデータ信号変換部315に対して出力する。
データ信号変換部35は、供給されるデューティ比を有するパルス列により、PWM回路などにより、直流電圧を生成して測定電圧とする。後段のステップS37においては、測定電圧を帰還信号として処理が行われる。
第3の実施形態は、第1アナログスイッチ321を非導通状態とし、第2アナログスイッチ322をオン状態とすることにより、帰還信号(第1帰還信号、第2帰還信号)を三角波電流信号である励磁信号(第1励磁信号DR1、第2励磁信号DR2)に重畳させない。すなわち、励磁信号に対して、磁気素子50に印加されている定常磁界をキャンセルする帰還信号を重畳させることをせずに、定常磁界をキャンセルする電圧を、測定電圧として直接に磁界強度に変換する構成を簡易な回路により実現している。
また、本実施形態によれば、オフセット電圧とともに帰還信号を励磁信号に重畳させるため、周囲の環境による磁界強度に対応したオフセット電圧をオフセット電圧調整部1018に設定しておくことにより、精度良く容易に測定対象の磁界強度を測定することができる。
一方、測定磁界範囲が広い、すなわち磁気比例式(第1アナログスイッチ321が導通状態、第2アナログスイッチ322を非道通状態の場合)における測定磁界範囲より磁界強度の大きい範囲における磁界測定を行う場合、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、磁気平衡式による磁界測定を行う必要がある。この磁気平衡式により、広い磁界強度の範囲で磁界と帰還信号との線形性を得ることができる。
これにより、磁気素子50自体の発熱が抑制され、温度変化を低減することにより、より精度の高い磁界強度の測定が行える。
例えば、3個の磁気素子の各々の測定軸、すなわちx軸、y軸及びz軸の3軸のそれぞれを直交するように磁気素子を設け、3次元空間における磁界強度及び磁界の方向を測定する他軸の磁気素子の制御に用いることができる。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
51…第1励磁コイル
52…第2励磁コイル
53…検出コイル
54…磁性体コア
10,20,30…磁気素子制御装置
11,21,31…磁気素子制御部
102…クロック信号生成部
103…クロック信号調整部
104…データ信号判定部
111,211,311…検出信号増幅部
112,212,312…検出信号比較部
113,213,313…時間−出力信号変換部
214,314,2141,2142、2141A,2142A…帰還信号調整部
115,215,315…データ信号変換部
116,216,216A,316…励磁信号調整部
117,217,317…励磁信号生成部
2001,2002…差動増幅器
2003…インバータ
2004…抵抗
Claims (7)
- 磁性体コアに設けられた複数の励磁コイルに対して交番信号を印加し、前記磁性体コアに設けられた検出コイルから、前記交番信号に対応して検出される極性の異なるパルス状信号の波形を検出し、この極性の異なるパルス状信号の検出間隔により、定常磁界を検出する磁気素子を制御する磁気素子制御装置であり、
前記励磁コイルのうち第1励磁コイルに印加する、前記交番信号における第1の交番信号を生成する第1励磁信号生成部と、
前記励磁コイルのうち前記第1励磁コイルと巻線の巻き方向が逆である第2励磁コイルに印加する、前記交番信号における前記第1の交番信号と同期した極性の異なる第2の交番信号を生成する第2励磁信号生成部と、
前記交番信号の電流方向が切替る際の誘導起電力で発生する正又は負電圧の検出信号を検出する検出信号比較部と
を備えることを特徴とする磁気素子制御装置。 - 前記第2励磁信号生成部が
前記第1励磁信号生成部における基準電位に対する信号変化の極性を反転する回路を備えていることを特徴とする請求項1に記載の磁気素子制御装置。 - 正電圧及び負電圧の検出信号間の時間幅を電圧情報に変換する出力信号生成部と、
前記電圧情報を、磁界強度を示すデータ信号として出力するデータ信号変換部と
をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁気素子制御装置。 - 正電圧及び負電圧の検出信号間の時間幅を電圧情報に変換する帰還信号生成部と、
前記電圧情報から前記磁気素子に印加されている定常磁界をキャンセルする磁界を前記帰還コイルに印加する帰還信号を生成する帰還信号調整部と、
前記帰還信号を、磁界強度を示すデータ信号として出力するデータ信号変換部と
をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁気素子制御装置。 - 前記第1励磁信号生成部及び前記第2励磁信号生成部の各々が、
前記第1の交番信号及び第2の交番信号のそれぞれに前記帰還信号を重畳させる励磁信号生成回路
を備えることを特徴とする請求項4に記載の磁気素子制御装置。 - 磁性体コアに設けられた複数の励磁コイルに対して交番信号を印加し、前記磁性体コアに設けられた検出コイルから、前記交番信号に対応して検出される極性の異なるパルス状信号の波形を検出し、この極性の異なるパルス状信号の検出間隔により、定常磁界を検出する磁気素子を制御する磁気素子制御方法であり、
前記励磁コイルのうち第1励磁コイルに印加する、前記交番信号における第1の交番信号を生成する第1励磁信号生成過程と、
前記励磁コイルのうち前記第1励磁コイルと巻線の巻き方向が逆である第2励磁コイルに印加する、前記交番信号における前記第1の交番信号と同期した極性の異なる第2の交番信号を生成する第2励磁信号生成過程と、
前記交番信号の電流方向が切替る際の誘導起電力で発生する正又は負電圧の検出信号を検出する検出信号比較過程と
を備えることを特徴とする磁気素子制御方法。 - 印加される定常磁界の強度を検出する磁気検出装置であり、
第1励磁コイル、第2励磁コイル及び検出コイルからなるフラックスゲート型の磁気素子と、
交番信号を生成する励磁信号生成部と、
前記第1励磁コイルに印加する、前記交番信号における第1の交番信号を生成する第1励磁信号生成部と、
前記第1励磁コイルと巻線の巻き方向が逆である第2励磁コイルに印加する、前記交番信号における前記第1の交番信号と同期した極性の異なる第2の交番信号を生成する第2励磁信号生成部と、
前記交番信号の電流方向が切替る際の誘導起電力で発生する正又は負電圧の検出信号を検出する検出信号比較部と
正又は負電圧の前記検出信号の間隔に基づき、磁界強度を示すデータ信号を出力するデータ信号変換部と
を備える
ことを特徴とする磁気検出装置。
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JPH01219580A (ja) * | 1988-02-26 | 1989-09-01 | Tokai Rika Co Ltd | 磁気センサ |
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