JP2014105215A - 固体樹脂の接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】接合環境が増圧環境に限定されず、大気圧下でも固体樹脂を他の固体に接合できる固体樹脂の接合方法を提供する。
【解決手段】固体樹脂1を他の固体としての固体樹脂2に接合する際には、まず、固体樹脂1を配置した高圧容器3内に二酸化炭素流体6を供給する。二酸化炭素流体6を充填後、高圧容器3内を増圧し二酸化炭素流体6を超臨界状態、亜臨界状態または液状にして、二酸化炭素を固体樹脂1に含浸させる。また、二酸化炭素が含浸した状態の固体樹脂1の周囲にドライアイス層7を生成する。その後、このドライアイス層7から固体樹脂1を取り出し、取り出した固体樹脂1と、同様に二酸化炭素を含浸させた固体樹脂2とをプレス接合などで接合する。
【選択図】図1

Description

本発明は、二酸化炭素の可塑化効果を利用して、固体樹脂を他の固体に接合するための固体樹脂の接合方法に関するものである。
二酸化炭素は、圧力に比例して固体樹脂に対する溶解度が増加し、固体樹脂における二酸化炭素の溶解度が増加すると、二酸化炭素の可塑化効果により、固体樹脂の粘度が低下する。
このような二酸化炭素の可塑化効果を利用した固体樹脂の接合方法としては、固体樹脂が配置された高圧容器内に二酸化炭素を供給し、高圧容器内を増圧し二酸化炭素を超臨界状態または亜臨界状態にして固体樹脂に溶解させて含浸させ、増圧した状態の容器内にて、二酸化炭素の可塑化効果により固体樹脂の表面粘度を低下した状態の固体樹脂を、他の固体樹脂に接合する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2008−231355号公報
上述のように、二酸化炭素の固体樹脂への溶解度は雰囲気の圧力に比例しているため、増圧下では、固体樹脂に二酸化炭素が含浸した状態を保持できるが、その後、例えば、高圧容器から固体樹脂を取り出して増圧下から大気圧下になると、固体樹脂に二酸化炭素が含浸した状態を保持できず、固体樹脂から二酸化炭素が放出されてしまう。また、固体樹脂から二酸化炭素が放出されると、二酸化炭素による可塑化効果を維持できず、固体樹脂を粘度が復元する。
したがって、上述の特許文献1の方法では、増圧下でなければ、二酸化炭素の可塑化効果により固体樹脂を他の固体に接合できないため、接合環境が増圧環境に限定されてしまう。すなわち、高圧容器内にて増圧したまま接合する必要があるため、例えば、接合する材料の形状や大きさなどが高圧容器の大きさに限定されて、用途などが制限されてしまう。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、接合環境が増圧環境に限定されず、大気圧下でも固体樹脂を他の固体に接合できる固体樹脂の接合方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載された固体樹脂の接合方法は、固体樹脂を他の固体に接合する固体樹脂の接合方法であって、前記固体樹脂が配置された容器内に二酸化炭素流体を供給し、前記容器内を増圧し、前記二酸化炭素流体を超臨界状態、亜臨界状態または液状にして前記固体樹脂に含浸させ、二酸化炭素が含浸した状態の固体樹脂の周囲にドライアイス層を形成し、このドライアイス層から前記固体樹脂を取り出し、この取り出した固体樹脂を他の固体と接合するものである。
請求項2に記載された固体樹脂の接合方法は、請求項1記載の固体樹脂の接合方法において、容器内を増圧して固体樹脂に二酸化炭素を含浸させた後に、容器内を断熱状態にして急減圧し、前記容器内における前記固体樹脂に含浸していない二酸化炭素をドライアイス化して前記固体樹脂の周囲にドライアイス層を形成するものである。
請求項3に記載された固体樹脂の接合方法は、請求項2記載の固体樹脂の接合方法において、容器内を冷却してから断熱状態にして急減圧するものである。
本発明によれば、二酸化炭素を含浸させた固体樹脂の周囲にドライアイス層を生成することにより、このドライアイス層から取り出した固体樹脂は、大気圧下になっても二酸化炭素の放出が抑制されるため、接合環境が増圧環境に限定されず、大気圧下でも固体樹脂を他の固体に接合できる。
本発明の一実施の形態による固体樹脂の接合方法を示す工程図である。 本発明における固体樹脂の接合方法の変形例を示す工程図である。 実施例1における接合面を示す写真である。 (a)ないし(c)は、実施例1における接合面の一部を拡大した写真である。 (a)ないし(c)は、実施例2における接合面の一部を拡大した写真である。 実施例3における接合面を示す写真である。 実施例4における接合面を示す写真である。 実施例5における接合面を示す写真である。 実施例6における接合面を示す写真である。 実施例7における接合面を示す写真である。 比較例である未接合の場合の樹脂同士の界面を示す写真である。
以下、本発明の一実施の形態の構成について図面を参照しながら説明する。
図1に示す本実施の形態に係る固体樹脂の接合方法は、例えば非晶質樹脂などの固体樹脂1と、他の固体としての固体樹脂2とを接合するものである。
固体樹脂1と固体樹脂2とを接合する際には、まず、固体樹脂1を容器としての密閉型の高圧容器3内に配置する。
図1(a)に示すように、高圧容器3には二酸化炭素が充填されたガスボンベ4がポンプ5を介して接続されており、固体樹脂1が配置された高圧容器3内に、ガスボンベ4から二酸化炭素流体6を供給する。
二酸化炭素流体6を高圧容器3内に充填し、固体樹脂1の周囲に二酸化炭素流体6が存在した状態にて、高圧容器3内を増圧して、固体樹脂1および二酸化炭素流体6を増圧下で一定時間保持する。
ここで、二酸化炭素は、31℃以上、7.4MPa以上の環境下では、超臨界状態となる。
また、圧力に比例して固体樹脂1に対する二酸化炭素の飽和溶解量が上昇する。そこで、固体樹脂1の周囲の二酸化炭素を高圧に保持することにより、高圧の二酸化炭素(臨界状態、亜臨界状態または液状)は、その圧力における飽和溶解度に達するまで固体樹脂1に含浸する。
そして、固体樹脂1に二酸化炭素が含浸すると、二酸化炭素の可塑化効果により固体樹脂1が膨潤して固体樹脂1の表面粘度が低下する。
なお、高圧容器3内を増圧する際の圧力である含浸圧力は、5MPa以上40MPa以下の範囲が好ましい。
次いで、このように固体樹脂1に二酸化炭素を含浸させた状態にて、高圧容器3内を例えば冷媒などを用いて冷却する。
また、高圧容器3内を冷却した後、高圧容器3を断熱状態にして、図1(b)に示すように高圧容器3内を二酸化炭素の固体域まで急減圧する。
断熱状態にて急減圧することにより、高圧容器3内における固体樹脂1に含浸していない二酸化炭素をドライアイス化させ、固体樹脂1の周囲にドライアイス層7を形成する。
なお、急減圧する前に高圧容器3内を冷却する際には、二酸化炭素が含浸した固体樹脂1のガラス転移温度(Tg)より低い温度に冷却することにより、減圧による固体樹脂1の発泡を抑制できるとともに、低い温度の方が固体樹脂1における二酸化炭素の溶解量が高くなり固体樹脂1の粘性がより低下するので好ましい。
また、ドライアイス層を形成する際には、1MPa/min以上の減圧速度で急減圧することが好ましい。
このようにドライアイス層7を生成することにより、固体樹脂1がドライアイス層7に包埋される。
そして、図1(c)に示すように、ドライアイス層7から固体樹脂1を分離するように取り出す。
ここで、上述のように固体樹脂1などの樹脂に対する二酸化炭素の溶解度は圧力に比例するため、上記特許文献1などの従来の方法では、二酸化炭素を含浸した樹脂は、増圧下から大気圧下になると、含浸していた二酸化炭素が放出されて、粘度が高くなり復元してしまう。
しかしながら、二酸化炭素を含浸した固体樹脂1を一旦ドライアイス層7で包埋することにより、ドライアイス層7から取り出された二酸化炭素を含浸した固体樹脂1は、増圧下から大気圧下になっても、二酸化炭素の放出が抑制され、固体樹脂1に二酸化炭素が含浸して粘度が低下した状態が保持される。
そして、図1(d)に示すように、ドライアイス層7から取り出し粘度が低下した固体樹脂1、および、固体樹脂1と同様に粘度が低下した固体樹脂2を、プレス接合機8にセットする。
また、図1(e)に示すように、プレス接合機8にて固体樹脂1と固体樹脂2とを加圧してプレス接合することにより、図1(f)に示すように、粘度が低下した固体樹脂1および固体樹脂2の接触面が融合し、固体樹脂1と固体樹脂2との境界面が接合される。
また、固体樹脂1および固体樹脂2に含浸している二酸化炭素は、しばらくの間は含浸した状態が保持されるが、時間経過とともに固体樹脂1および固体樹脂2から放出され、固体樹脂1および固体樹脂2の粘度も復元して、固体樹脂1と固体樹脂2とが強固に接合される。
次に、上記一実施の形態の効果を説明する。
上記固体樹脂の接合方法によれば、固体樹脂1に二酸化炭素を含浸させた状態で、固体樹脂1の周囲にドライアイス層7を形成することにより、このドライアイス層7から取り出された固体樹脂1は、増圧下から大気圧下になっても二酸化炭素の放出が抑制されるため、常温の大気圧下でも固体樹脂1に二酸化炭素が含浸した状態を保持でき、固体樹脂1における二酸化炭素の可塑化効果を維持できる。そのため、上記特許文献1のように接合環境が増圧環境に限定されず、大気圧下でも二酸化炭素の可塑化効果を利用して接着剤などを使用せずに固体樹脂1を固体樹脂2に接合できる。
また、接合環境が増圧下に限定されず、高圧容器3内で接合する必要がないため、接合する固体樹脂1の大きさや形状が制限されず、ハンドリング性も良好であり、多様な成形品の製造に適用できる。
高圧容器3内にて固体樹脂1に二酸化炭素を含浸させた後に、容器内を断熱状態にして急減圧することにより、固体樹脂1に含浸せず高圧容器3に残存した二酸化炭素をドライアイス化できるため、固体樹脂1の周囲にドライアイス層7を確実に形成できる。
また、このように、高圧容器3内における固体樹脂1に含浸せずに残存した二酸化炭素にて固体樹脂1の周囲にドライアイス層7を形成することにより、固体樹脂1への二酸化炭素の含浸と、ドライアイス層7の形成とを連続して行うことができるため、固体樹脂1からの二酸化炭素の放出をより確実に防止できる。
また、高圧容器3内にて固体樹脂1に二酸化炭素を含浸させた後に、高圧容器3内を一旦冷却してから断熱状態にて急減圧することにより、高圧容器3内の二酸化炭素がドライアイス化しやすいため、固体樹脂1の周囲にドライアイス層7を確実に形成できる。
そして、このように二酸化炭素の可塑化効果を利用して固体樹脂1を他の固体としての固体樹脂2に接合することにより、接着剤や溶剤などを使用する必要がないため、接合後の製品の割れ(ストレスクラッキング)を防止できるとともに、地球環境への影響も少なく、熱劣化も生じにくい。
なお、上記一実施の形態では、固体樹脂1に二酸化炭素を含浸させた後に、高圧容器3内を冷却し断熱状態で急減圧することにより、高圧容器3内における固体樹脂1に含浸せずに残存した二酸化炭素にて固体樹脂1の周囲にドライアイス層7を形成する構成としたが、このような方法には限定されず、他の方法にて固体樹脂1の周囲にドライアイス層7を形成してもよい。
また、高圧容器3内において残存した二酸化炭素をドライアイス化して固体樹脂1の周囲にドライアイス層7を形成する構成の場合には、高圧容器3内を冷却してから急減圧する構成には限定されず、高圧容器3内を冷却せずに急減圧してドライアイス層7を形成してもよい。また、急減圧によるドライアイス化以外の方法で、高圧容器3内における残存した二酸化炭素をドライアイス化してもよい。
さらに、ドライアイス層7から取り出した固体樹脂1と固体樹脂2とをプレス接合により接合したが、このような構成には限定されず、例えば、超音波接合、振動接合および回転接合などの接着剤や溶剤などを使用しない他の接合方法を適用してもよい。
また、上記一実施の形態では、二酸化炭素の可塑化効果にて粘度が低下した樹脂同士を接合したが、図2に示す変形例のように、二酸化炭素の可塑化効果にて粘度が低下した固体樹脂1と、二酸化炭素を含浸させず粘度が低下していない樹脂や樹脂以外の固体である他の固体9とを接合してもよい。なお、二酸化炭素を含浸させていない固体樹脂を他の固体9として用いる場合には、固体樹脂1と同じ樹脂および異なる樹脂のいずれであってもよい。また、固体樹脂1と異種接合させる樹脂以外の他の固体9としては、アルミニウムなどの金属やセラミックスなどが考えられる。
この変形例では、図2(h)に示すように、ドライアイス層7から取り出した固体樹脂1と、他の固体9とをプレス接合機8にセットし、図2(i)に示すようにプレス接合する。
そして、二酸化炭素の可塑化効果により粘度が低下した状態の固体樹脂1と、他の固体9とを加圧してプレス接合することにより、図2(j)に示すように、粘度が低下した固体樹脂1における他の固体9との接触面が、他の固体9に融合して、固体樹脂1と他の固体9とが一体化する。また、固体樹脂1からの二酸化炭素の放出とともに、強固に接合される。
このように、大気圧下における二酸化炭素の放出を抑制できることにより、異種材接合にも容易に適用できる。
また、固体樹脂1を他の固体9に接合するだけでなく、この固体樹脂1を接着剤として利用することも可能である。
以下、本実施例および比較例について説明する。
二酸化炭素を含浸させた樹脂同士、すなわち固体樹脂1と固体樹脂2とを図1に示す接合方法にて接合したものを実施例1とした。
この実施例1では、固体樹脂1および固体樹脂2としてアクリル樹脂(PMMA)を用いた。
また、実施例1では、含浸圧力を10MPaとし、含浸温度を20℃とし、含浸時間を20時間として、固体樹脂1に二酸化炭素を含浸させた。その後、高圧容器3内の温度を5℃に冷却し、急減圧して固体樹脂1の周囲にドライアイス層7を生成した。また、このドライアイス層7から固体樹脂1を取り出した。さらに、固体樹脂2に固体樹脂1と同様の方法で二酸化炭素を含浸させた。
そして、固体樹脂1と固体樹脂2とをプレス接合した。プレス接合は、プレス圧力を15MPaとし、プレス温度を20℃とし、プレス時間を4624分とした。
実施例1におけるプレス接合後の接合面の写真を図3に示す。また、図4(a)は図3におけるAの拡大写真であり、図4(b)は図3におけるBの拡大写真であり、図4(c)は図3におけるCの拡大写真である。
これら図3および図4に示すように、固体樹脂1と固体樹脂2と界面は確認できず、固体樹脂1と固体樹脂2とが一体に接合されている。
次に、実施例2として、二酸化炭素を含浸させた固体樹脂1(PMMA)と、二酸化炭素を含浸させていない固体樹脂(PMMA)である他の固体9とを図2に示す接合方法にて接合した。
この実施例2では、含浸圧力を10MPaとし、含浸温度を20℃とし、含浸時間を20時間として、固体樹脂1に二酸化炭素を含浸させた。その後、高圧容器3内の温度を5℃に冷却し、急減圧して固体樹脂1の周囲にドライアイス層7を生成した。また、このドライアイス層7から固体樹脂1を取り出し、この固体樹脂1と他の固体9とをプレス接合した。
プレス接合は、プレス圧力を61MPaとし、プレス温度を40℃とし、プレス時間を1140分とした。
実施例2におけるプレス接合後の接合面の拡大写真を図5に示す。なお、図5(a)ないし(c)はそれぞれ接合面の異なる箇所を示す写真である。
図5に示すように、固体樹脂1と他の固体9との界面は確認できず、固体樹脂1と他の固体9とが一体に接合されている。
次に、実施例3として、二酸化炭素を含浸させた樹脂同士、すなわち固体樹脂1(PMMA)と固体樹脂2(PMMA)とを図1に示す接合方法にて接合した。
この実施例3では、実施例1に対して各種条件を変更するとともに、図1(b)に示す急減圧を行う前に高圧容器3内を冷却しなかった。
具体的に実施例3では、含浸圧力を10MPaとし、含浸温度を10℃とし、含浸時間を18時間として、固体樹脂に二酸化炭素を含浸させた。その後、高圧容器3内の温度が10℃のままで急減圧して固体樹脂1の周囲にドライアイス層7を生成した。また、このドライアイス層7から固体樹脂1を取り出した。さらに、固体樹脂2に固体樹脂1と同様に二酸化炭素を含浸させた。
そして、固体樹脂1と固体樹脂2とをプレス接合した。プレス接合は、プレス圧力を15MPaとし、プレス温度を22℃とし、プレス時間を60分とした。
実施例3における接合後の試料の接合面の拡大写真を図6に示す。
この図6に示すように、固体樹脂1と固体樹脂2との界面は確認できず、固体樹脂1と固体樹脂2とが一体に接合されている。
次に、実施例4として、二酸化炭素を含浸させた樹脂同士、すなわち固体樹脂1(PMMA)と固体樹脂2(PMMA)とを図1に示す接合方法にて接合した。
この実施例4では、実施例1に対して各種条件を変更するとともに、実施例3と同様に図1(b)に示す急減圧を行う前に高圧容器3内を冷却しなかった。
具体的に実施例4では、含浸圧力を10MPaとし、含浸温度を34℃とし、含浸時間を18時間として、固体樹脂に二酸化炭素を含浸させた。その後、高圧容器3内の温度が34℃のままで急減圧して固体樹脂1の周囲にドライアイス層7を生成した。また、このドライアイス層7から固体樹脂1を取り出した。さらに、固体樹脂2に固体樹脂1と同様の方法で二酸化炭素を含浸させた。
そして、固体樹脂1と固体樹脂2とをプレス接合した。プレス接合は、プレス圧力を15MPaとし、プレス温度を21℃とし、プレス時間を60分とした。
実施例4における接合後の試料の接合面の拡大写真を図7に示す。
この図7に示すように、固体樹脂1と固体樹脂2との界面は確認できず、固体樹脂1と固体樹脂2とが一体に接合されている。
次に、実施例5として、二酸化炭素を含浸させた樹脂同士、すなわち固体樹脂1(PMMA)と固体樹脂2(PMMA)とを図1に示す接合方法にて接合した。
この実施例5では、二酸化炭素の含浸時間を2時間に短縮した以外は、実施例3と同じ条件で接合を行った。
実施例5における接合後の試料の接合面の拡大写真を図8に示す。
この図8に示すように、固体樹脂1と固体樹脂2との界面は確認できず、固体樹脂1と固体樹脂2とが一体に接合されている。
次に、実施例6として、上記実施例1ないし実施例5とは異なる樹脂である固体樹脂1(ABS樹脂)と固体樹脂2(ABS樹脂)とを図1に示す接合方法にて接合した。
この実施例6では、含浸圧力を10MPaとし、含浸温度を10℃とし、含浸時間を2時間として、固体樹脂に二酸化炭素を含浸させた。その後、高圧容器3内の温度が10℃のままで急減圧して固体樹脂1の周囲にドライアイス層7を生成した。また、このドライアイス層7から固体樹脂1を取り出した。さらに、固体樹脂2に固体樹脂1と同様の方法で二酸化炭素を含浸させた。
そして、固体樹脂1と固体樹脂2とをプレス接合した。プレス接合は、プレス圧力を290MPaとし、プレス温度を22℃とし、プレス時間を60分とした。
実施例6における接合後の試料の接合面の拡大写真を図9に示す。
この図9に示すように、固体樹脂1と固体樹脂2との界面は確認できず、固体樹脂1と固体樹脂2とが一体に接合されている。
次に、実施例7として、二酸化炭素を含浸させた固体樹脂1(ABS樹脂)と、二酸化炭素を含浸させていない固体樹脂(ABS樹脂)である他の固体9とを図2に示す接合方法にて接合した。
この実施例7では、含浸圧力を10MPaとし、含浸温度を10℃とし、含浸時間を2時間として、固体樹脂1に二酸化炭素を含浸させた。その後、高圧容器3内の温度が10℃のままで急減圧して固体樹脂1の周囲にドライアイス層7を生成した。また、このドライアイス層7から固体樹脂1を取り出し、この固体樹脂1と他の固体9とをプレス接合した。
プレス接合では、プレス圧力を290MPaとし、プレス温度を40℃とし、プレス時間を1時間とした。
実施例7におけるプレス接合後の試料の接合面の拡大写真を図10に示す。
この図10に示すように、固体樹脂1と他の固体9との界面は確認できず、固体樹脂1と他の固体9とが一体に接合されている。
次に、比較例として、未接合の場合の樹脂(PMMA)同士の未接合界面の写真を図11に示す。
この図11に示すように、未接合の場合は、写真の上下方向の略中央部に樹脂同士の界面を示す直線が確認できる。
本発明は、樹脂パイプなどの配管の接合、医療用などの微細部品の接合、バイオチップの基板の接合、繊維強化樹脂の接合、自動車部品の接合、および、アルミニウムなどの金属やセラミックスとの異種材接合などにおいて利用することができる。
1 固体樹脂
2 他の固体としての固体樹脂
3 容器としての高圧容器
6 二酸化炭素流体
7 ドライアイス層
9 他の固体

Claims (3)

  1. 固体樹脂を他の固体に接合する固体樹脂の接合方法であって、
    前記固体樹脂が配置された容器内に二酸化炭素流体を供給し、
    前記容器内を増圧し、前記二酸化炭素流体を超臨界状態、亜臨界状態または液状にして前記固体樹脂に含浸させ、
    二酸化炭素が含浸した状態の固体樹脂の周囲にドライアイス層を形成し、
    このドライアイス層から前記固体樹脂を取り出し、
    この取り出した固体樹脂を他の固体と接合する
    ことを特徴とする固体樹脂の接合方法。
  2. 容器内を増圧して固体樹脂に二酸化炭素を含浸させた後に、容器内を断熱状態にして急減圧し、前記容器内における前記固体樹脂に含浸していない二酸化炭素をドライアイス化して前記固体樹脂の周囲にドライアイス層を形成する
    ことを特徴とする請求項1記載の固体樹脂の接合方法。
  3. 容器内を冷却してから断熱状態にして急減圧する
    ことを特徴とする請求項2記載の固体樹脂の接合方法。
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