JP2014105176A - ケラチン繊維を処理する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】短い処理時間、ケラチン繊維変形効果の長時間持続性、十分なパーマ効率、より少ないケラチン繊維の劣化、良好な保色性及び無臭のうち、少なくとも1つの効果を提供すること。
【解決手段】ケラチン繊維、好ましくは毛髪を処理する方法であって、少なくとも1種の還元剤を含む第1の化粧用組成物をケラチン繊維上に適用する工程と;ケラチン繊維をすすぐ工程と;ケラチン繊維を乾燥する第1の乾燥工程と;乾燥させたケラチン繊維上に少なくとも1種の酸化剤を含む第2の化粧用組成物を適用する工程と;ケラチン繊維から第2の化粧用組成物をすすぎ落さずにケラチン繊維を乾燥する第2の乾燥工程とを含む、方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪等のケラチン繊維を処理する美容方法、特にケラチン繊維のためのパーマネント変形方法に関する。
多くのヘアケア製品が、毛髪を容易にスタイリングし、テクスチャライズし、とりわけ細い髪に重みを加えるために現在市販されており、その中でフォーム、スタイリングジェル又はヘアラッカーを例として挙げることができる。これらの製品は、毛髪の成形を可能にするが、シャンプーにより除去され、このため毎日適用される必要がある。
長時間持続する毛髪の変形を得るための最も一般的な技術は、第1の工程において、ケラチンのS-Sジスルフィド(シスチン)結合を好適な還元剤を含む組成物で開裂すること(還元工程)、次いで、このように処理された毛髪を一般的には水ですすいだら、第2の工程において、最終的に毛髪に所望の形態を与えるように、例えばカーラーを使用して張力下に事前に置かれた毛髪上に酸化組成物を適用することによって、前記ジスルフィド結合を再形成すること(酸化工程、また固定工程とも呼ばれる)からなる。
上記で説明されているもの等の、化学的処理によって毛髪に与えられる新しい形状は、フォーム、スタイリングジェル又はラッカーを使用して一時的に毛髪を再成形する通常の単純な方法と比較して、相当長時間持続し、水又はシャンプーによる洗浄操作に対して相当保持効果がある。
上記の化学的処理のための多くの組成物及び方法が提案されている。一般に、それらは、処理の日に良好な性能を提供する。
欧州特許出願公開第0354835号 欧州特許出願公開第0368763号 欧州特許出願公開第0432000号 欧州特許出願公開第0514282号 仏国特許出願公開第2679448号 仏国特許出願公開第2814948号 仏国特許出願公開第2870119号 米国特許第2528378号 米国特許第2781354号 米国特許第4874554号 米国特許第4137180号 仏国特許出願公開第8516334号 米国特許第4957732号 欧州特許第0186507号 欧州特許出願公開第0342834号 欧州特許出願公開第337354号 仏国特許第2270846号 仏国特許第2383660号 仏国特許第2598611号 仏国特許第2470596号 仏国特許第2519863号 仏国特許第2505348号 仏国特許第2542997号 欧州特許出願公開第080976号 仏国特許第2077143号 仏国特許第2393573号 仏国特許第1492597号 米国特許第4131576号 米国特許第3589578号 米国特許第4031307号 仏国特許第2162025号 仏国特許第2280361号 仏国特許第2252840号 仏国特許第2368508号 仏国特許第1583363号 米国特許第3227615号 米国特許第2961347号 仏国特許第2080759号 仏国追加特許第2190406号 仏国特許第2320330号 仏国特許第2270846号 仏国特許第2316271号 仏国特許第2336434号 仏国特許第2413907号 米国特許第2273780号 米国特許第2375853号 米国特許第2388614号 米国特許第2454547号 米国特許第3206462号 米国特許第2261002号 米国特許第2271378号 米国特許第3874870号 米国特許第4001432号 米国特許第3929990号 米国特許第3966904号 米国特許第4005193号 米国特許第4025617号 米国特許第4025627号 米国特許第4025653号 米国特許第4026945号 米国特許第4027020号 米国特許第4157388号 米国特許第4702906号 米国特許第4719282号 欧州特許出願公開第122324号
「Handbook of Surfactants」、M.R.Porter、Blackie & Son出版(グラスゴー及びロンドン)、1991年、116〜178頁 Walter NOLL、「Chemistry and Technology of Silicones」、(1968年)、Academic Press Cosmetics and Toiletries、第91巻、1976年1月、27〜32頁、TODD & BYERS、「Volatile Silicone fluids for cosmetics」
しかしながら、消費者の期待の観点から適さないことがある上記の化学的処理方法において、以下のとおり様々な欠点が存在する:
- 長い処理時間;
- 環境ストレス(ブラッシングによる機械的圧迫、頻繁なシャンプー、光曝露、高湿度等)に対する不十分な長時間持続性;
- 不十分なパーマ効率;
- とりわけ、繰り返される適用における、又は、酸化的着色等の別の化学的処理との組合せにおける高レベルの毛髪劣化;
- 人工的に着色した毛髪(例えば酸化的着色による)の退色;及び
- 残臭。
このため、本発明の目的は、短い処理時間をもたらすことができる、毛髪等のケラチン繊維のための新しい処理方法、特にパーマネント変形方法を提供することである。
本発明の別の目的は、ケラチン繊維変形効果の長時間持続性をもたらすことができる、毛髪等のケラチン繊維のための新しい処理方法、特にパーマネント変形方法を提供することである。
本発明の別の目的は、十分なパーマ効率をもたらすことができる、毛髪等のケラチン繊維のための新しい処理方法、特にパーマネント変形方法を提供することである。
本発明の別の目的は、ケラチン繊維の劣化を少なくすることができる、毛髪等のケラチン繊維のための新しい処理方法、特にパーマネント変形方法を提供することである。
本発明の別の目的は、良好なケラチン繊維の保色性をもたらすことができる、毛髪等のケラチン繊維のための新しい処理方法、特にパーマネント変形方法を提供することである。
本発明の別の目的は、無臭をもたらすことができる、毛髪等のケラチン繊維のための新しい処理方法、特にパーマネント変形方法を提供することである。
本発明の上記の目的のいずれもが、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を処理する方法であって、
- 少なくとも1種の還元剤を含む第1の化粧用組成物をケラチン繊維上に適用する工程と;
- ケラチン繊維をすすぐ工程と;
- ケラチン繊維を乾燥する第1の乾燥工程と;
- 乾燥させたケラチン繊維上へ、少なくとも1種の酸化剤を含む第2の化粧用組成物を適用する工程と;
- ケラチン繊維から第2の化粧用組成物をすすぎ落とさずにケラチン繊維を乾燥する第2の乾燥工程とを含む方法により達成することができる。
本発明による方法は、ケラチン繊維上に第1の化粧用組成物を適用する工程の前及び/又は後に、ケラチン繊維に機械的張力を付与する工程を更に含む。
本発明による方法の一実施形態によれば、ケラチン繊維は、ケラチン繊維の第1の乾燥工程及び/又は第2の乾燥工程の間に、35から70℃、好ましくは40から60℃、より好ましくは45から55℃で加熱してもよい。
本発明による方法の別の実施形態によれば、ケラチン繊維は、ケラチン繊維の第1の乾燥工程及び/又は第2の乾燥工程の間に、70から150℃、好ましくは80から130℃、より好ましくは90から100℃で加熱してもよい。
本発明による方法の別の実施形態によれば、ケラチン繊維は、ケラチン繊維の第1の乾燥工程及び/又は第2の乾燥工程の間に、150から250℃、好ましくは160から200℃、より好ましくは170から180℃で加熱してもよい。
本発明による方法において、ケラチン繊維は、第1の乾燥工程及び/又は第2の乾燥工程の間に、熱風、熱蒸気、高周波誘導加熱、マイクロ波加熱、赤外線照射、超音波、レーザー及びフラッシュランプ照射からなる群から選択される少なくとも1つを供給する少なくとも1つの加熱器により加熱してもよい。
第1の組成物中の還元剤は、チオール還元剤及び非チオール還元剤から選択されることが好ましく、好ましくはチオグリコール酸、システイン、システアミン、及びそれらの塩、ならびに亜硫酸ナトリウムから選択される。
第2の化粧用組成物中の酸化剤は、過酸化水素であることが好ましい。
第2の化粧用組成物中の酸化剤の濃度は、組成物の合計重量に対して0.1から2.0重量%、好ましくは0.2から1.9重量%、より好ましくは0.3から1.8重量%であることが好ましい。
第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物は、少なくとも1種の界面活性剤、好ましくは陽イオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含むことが好ましい。
第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物は、少なくとも1種のシリコーン、好ましくはアミノシリコーンを含むことが好ましい。
第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物は、少なくとも1種の陽イオン性ポリマーを含むことが好ましい。
第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物は、少なくとも1種の多価アルコールを含むことが好ましい。
第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物は、少なくとも1種の一価アルコールを含むことが好ましい。
本発明の別の態様は、還元し乾燥させたケラチン繊維を固定するための化粧用組成物の使用であって、化粧用組成物は、ケラチン繊維からすすぎ落とされず、化粧用組成物は、過酸化水素を、組成物の合計重量に対して約0.1から2.0重量%、好ましくは約0.2から1.9重量%、より好ましくは0.3から1.8重量%の量で含む。
本発明は、還元し乾燥させたケラチン繊維を処理するための、付けたままにしておく化粧用組成物にも関し、過酸化水素を、組成物の合計重量に対して約0.1から2.0重量%、好ましくは約0.2から1.9重量%、より好ましくは0.3から1.8重量%の量で含む。
一般に、毛髪等のケラチン繊維の変形(カールする、又は直毛化する)方法は、以下の工程を含む:還元工程、第1の濯ぎ工程、酸化工程、第2の濯ぎ工程、及び、乾燥する工程。
還元工程は、相当高濃度の1種又は複数の還元剤を含有する還元組成物を、高アルカリ条件下でケラチン繊維に適用することを含む。酸化工程は、過酸化水素及び臭素酸ナトリウム等の、相当高濃度の1種又は複数の酸化剤を含有する酸化組成物を、ケラチン繊維に適用することを含む。
鋭意検討の結果、本発明者らは、短い処理時間、ケラチン繊維変形効果の長時間持続性、十分なパーマ効率、より少ないケラチン繊維の劣化、良好な保色性及び無臭のうちの少なくとも1つをもたらすことができる、毛髪等のケラチン繊維の新しいパーマネント変形を実施することが可能であることを発見した。
本発明によるケラチン繊維を処理する方法は、還元し、すすいだケラチン繊維を乾燥する第1の乾燥工程を含む。したがって、本発明による方法では、1種又は複数の酸化剤を含んだ、ケラチン繊維を酸化させるための第2の化粧用組成物が、還元し乾燥したケラチン繊維上に適用される。更に、本発明による方法では、ケラチン繊維上の酸化剤をすすがずに、酸化されたケラチン繊維を乾燥させる第2の乾燥工程が実施される。本発明によれば、酸化されることになるケラチン繊維は乾燥しており、酸化剤はケラチン繊維からすすぎ落とされない。
このように、酸化されたケラチン繊維は、本発明による方法では、もはやすすぐことはなく、そのため、この方法に要する合計時間を短縮することができる。したがって、本発明による方法は、短い処理時間をもたらすことができる。加えて、本発明による方法は、ケラチン繊維から酸化剤をすすぎ落とさない第1の乾燥工程と第2の乾燥工程との組合せであることに起因して、ケラチン繊維変形効果の長時間持続性、十分なパーマ効率、より少ないケラチン繊維の劣化、良好な保色性、及び/又は無臭をもたらすこともできる。
加えて、ケラチン繊維を酸化させるための第2の化粧用組成物は、相当低濃度の酸化剤を含有していてもよい。したがって、本発明による化粧用組成物及びその使用は、ケラチン繊維変形効果の長時間持続性、良好な保色性等をもたらし得るだけでなく、ケラチン繊維の損傷又は劣化を減らすこともできる。
これ以降、本発明によるケラチン繊維を処理する方法、及び本発明による使用及び化粧用組成物のそれぞれを、詳細に説明する。
(ケラチン繊維を処理する方法)
本発明によるケラチン繊維、好ましくは毛髪を、処理する方法は、
- 少なくとも1種の還元剤を含む第1の化粧用組成物をケラチン繊維上に適用する工程と;
- ケラチン繊維をすすぐ工程と;
- ケラチン繊維を乾燥する第1の乾燥工程と;
- 少なくとも1つの酸化剤を含む第2の化粧用組成物を、乾燥させたケラチン繊維上へ適用する工程と;
- ケラチン繊維から第2の化粧用組成物をすすぎ落とさずにケラチン繊維を乾燥する第2の乾燥工程とを含む。
本発明の、ケラチン繊維を処理する方法、特に毛髪等のケラチン繊維のパーマネント変形のための方法によれば、ケラチン繊維に、例えばパーマネント変形のために典型的に使用される機械的張力をかけてもよい。このため、本発明による方法は、ケラチン繊維上に第1の化粧用組成物を適用する工程の前及び/又は後に、ケラチン繊維に機械的張力を付与する工程を更に含むことができる。
本発明の一実施形態によるケラチン繊維のためのパーマネント変形方法は、ケラチン繊維に機械的張力を加える場合、次のように実施することができる。
まず、ケラチン繊維に、変形のために機械的張力をかける。機械的張力は、意図した形状にケラチン繊維を変形する任意の手段により、ケラチン繊維に加えることができる。例えば、機械的張力は、カーラー、ローラー、クリップ、プレート及びアイロンからなる群から選択される少なくとも1つの再成形手段又は機械的張力付与手段により付与されてもよい。ケラチン繊維をカーラーに巻き付ける場合、この巻上げは、ケラチン繊維の全長に対して、又は、例えばケラチン繊維の半分の長さに対して実施してもよい。例えば所望の髪型形状及びカール量によっては、巻上げは、多少太い束で実施してもよい。
次に、少なくとも1種の還元剤を含む第1の化粧用組成物を、ケラチン繊維に適用する。第1の化粧用組成物の適用は、ブラシ及び櫛等の任意の手段により実施することができる。機械的張力を加えておいたケラチン繊維を、第1の化粧用組成物で処理することが好ましい。
第1の化粧用組成物が適用されたケラチン繊維は、少しの間、好ましくは5分から1時間、より好ましくは10から30分間、そのままの状態にしておくことが可能である。
次いで、ケラチン繊維を、典型的には水道水等の水ですすぐ。
次に、すすいだケラチン繊維を乾燥させる(第1の乾燥工程)。第1の乾燥は室温で実施してもよい。室温は、本明細書では、20から30℃、典型的には25℃を意味する。しかしながら、乾燥プロセスを加速させるために、ケラチン繊維を加熱することが好ましい。第1の乾燥工程の間、ケラチン繊維を、35から70℃、好ましくは40から60℃、より好ましくは45から55℃で加熱してもよい。第1の乾燥工程の間、ケラチン繊維を、70から150℃、好ましくは80から130℃、より好ましくは90から100℃で加熱することも可能である。第1の乾燥工程の間、ケラチン繊維を、150から250℃、好ましくは160から200℃、より好ましくは170から180℃で加熱することも可能である。第1の乾燥は、部分的乾燥又は全体的乾燥であってもよい。好ましくは、第1の乾燥は全体的である(ウェットタッチなし)。
ケラチン繊維を加熱する手段は限定されない。ケラチン繊維上に負の影響を与えない限り、任意の加熱手段を使用することができる。1つ又は複数の加熱手段を使用してもよい。加熱手段又は加熱器は、熱風、熱蒸気、高周波誘導加熱、マイクロ波加熱、赤外線照射、超音波、レーザー及びフラッシュランプ照射からなる群から選択される少なくとも1つを供給してもよい。
成形手段又は機械的張力付与手段は、少なくとも1つの加熱器を備えることができる。
次に、少なくとも1種の酸化剤を含む第2の化粧用組成物を、乾燥させたケラチン繊維に適用する。第2の化粧用組成物の適用は、ブラシ及び櫛等の任意の手段により実施することができる。機械的張力を加えておいたケラチン繊維を、第2の化粧用組成物で処理することが好ましい。
次に、ケラチン繊維を、すすがずに乾燥させる(第2の乾燥工程)。第2の乾燥は、室温で実施してもよい。しかしながら、乾燥プロセスを加速させるために、ケラチン繊維を加熱することが好ましい。第2の乾燥の間、ケラチン繊維を、35から70℃、好ましくは40から60℃、より好ましくは45から55℃で加熱してもよい。第2の乾燥工程の間、ケラチン繊維を、70から150℃、好ましくは80から130℃、より好ましくは90から100℃で加熱することも可能である。第2の乾燥工程の間、ケラチン繊維を、150から250℃、好ましくは160から200℃、より好ましくは170から180℃で加熱することも可能である。第2の乾燥は、部分的乾燥又は全体的乾燥であってもよい。好ましくは、第2の乾燥は全体的である(ウェットタッチなし)。
ケラチン繊維を加熱する時間は限定されないが、好ましくは5分から1時間、より好ましくは15から30分間である。
ケラチン繊維を加熱する手段は限定されない。ケラチン繊維上に負の影響を与えない限り、任意の加熱手段を使用することができる。1つ又は複数の加熱手段を使用してもよい。加熱手段又は加熱器は、熱風、熱蒸気、高周波誘導加熱、マイクロ波加熱、赤外線照射、超音波、レーザー及びフラッシュランプ照射からなる群から選択される少なくとも1つを供給してもよい。
再成形手段又は機械的張力付与手段は、少なくとも1つの加熱器を備えることができる。
必要に応じて、機械的張力をケラチン繊維に加える前に、本発明による第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物をケラチン繊維に適用してもよい。
ケラチン繊維は、必要に応じ、機械的張力をケラチン繊維に加える前及び/又は後に、第1の化粧用組成物をケラチン繊維に適用する前及び/又は後に、及び/又は第2の化粧用組成物をケラチン繊維に適用する前に、及びケラチン繊維を加熱する前及び/又は後に、一定の長さの時間にわたり、そのままの状態にしておくことが可能である。例えば、第1の(すすがれていない組成物である)化粧用組成物が適用されているケラチン繊維を、少しの間、好ましくは5分から1時間、より好ましくは10から30分間、そのままの状態にしておくことが可能である。
本発明による方法に要する合計時間は、数分間から2時間、好ましくは5分から1時間、より好ましくは10から30分間の範囲であり得る。
本発明によるケラチン繊維を処理する方法の、コールドパーマ方法等の一実施形態は、ケラチン繊維、特に毛髪を、再成形する又はパーマネント変形するための方法であって、
a)ケラチン繊維のカールを形成するために、少なくとも1つの再成形手段又は機械的張力付与手段上にケラチン繊維を巻き上げることにより、ケラチン繊維を機械的張力下に置く工程と;
b)少なくとも1種の還元剤を含む第1の化粧用組成物をケラチン繊維に適用する工程と;
c)ケラチン繊維をすすぐ工程と;
d)ケラチン繊維を乾燥する第1の乾燥(例えば乾燥器で35から70℃で)工程と;
e)乾燥させたケラチン繊維上に、少なくとも1種の酸化剤を含む第2の化粧用組成物を適用する工程と;
f)ケラチン繊維から第2の化粧用組成物をすすぎ落とさずにケラチン繊維を乾燥する第2の乾燥工程と
を含む方法であってもよい。
再成形手段又は機械的張力付与手段からケラチン繊維を取り外す工程を、上記の工程d)、e)又はf)の後に実施してもよい。
本発明によるケラチン繊維を処理する方法の、デジタルパーマ方法等の別の実施形態は、ケラチン繊維、特に毛髪を、再成形する又はパーマネント変形するための方法であって、
a)少なくとも1種の還元剤を含む第1の化粧用組成物をケラチン繊維に適用する工程と;
b)ケラチン繊維をすすぐ工程と;
c)ケラチン繊維のカールを形成するために、少なくとも1つの再成形手段又は機械的張力付与手段上にケラチン繊維を巻き上げることにより、ケラチン繊維を機械的張力下に置く工程と;
d)ケラチン繊維を乾燥する第1の乾燥(例えばデジタルパーマ装置で70から150℃で)工程と;
e)乾燥させたケラチン繊維上に、少なくとも1種の酸化剤を含む第2の化粧用組成物を適用する工程と;
f)ケラチン繊維から第2の化粧用組成物をすすぎ落とさずにケラチン繊維を乾燥する第2の乾燥工程と
を含む方法であってもよい。
再成形手段又は機械的張力付与手段からケラチン繊維を取り外す工程を、上記の工程d)、e)又はf)の後に実施してもよい。
本発明による、毛髪等のケラチン繊維のパーマネント変形のための方法の、ホットアイロン方法等の別の実施形態は、ケラチン繊維、特に毛髪を再成形又はパーマネント変形するための方法であって、
a)少なくとも1種の還元剤を含む第1の化粧用組成物をケラチン繊維に適用する工程と;
b)ケラチン繊維をすすぐ工程と;
c)ケラチン繊維を乾燥する第1の乾燥(例えばホットアイロンで150から250℃で)工程と;
e)乾燥させたケラチン繊維上に、少なくとも1種の酸化剤を含む第2の化粧用組成物を適用する工程と;
f)ケラチン繊維から第2の化粧用組成物をすすぎ落とさずにケラチン繊維を乾燥する第2の乾燥工程と
を含む方法であってもよい。
本発明によれば、ケラチン繊維の温度が、個体の頭の上で(ケラチン繊維が毛髪である場合)±2又は3℃の変動で一定に保持されることが好ましい。このため、髪型は、毛髪の全体にわたり均一かつ均質になり、より優れた髪型を最終的に得ることができる。
I.還元剤
本発明による方法において使用される第1の化粧用組成物は、少なくとも1つの還元剤を含む。2種以上の還元剤を組み合わせて使用してもよい。このため、単一の種類の還元剤を使用してもよく、又は異なる種類の還元剤の組合せを使用してもよい。
還元剤は、チオール還元剤及び非チオール還元剤から選択することができる。
用語「チオール還元剤」は、本明細書では、少なくとも1つのチオール基を有する還元剤を意味する。チオール還元剤は、好ましくは、チオグリコール酸及びその誘導体、とりわけそのエステル(モノチオグリコール酸グリセリン又はモノチオグリコール酸グリコール等);チオ乳酸及びその誘導体、とりわけそのエステル(モノチオ乳酸グリセリン等);3-メルカプトプロピオン酸及びその誘導体、とりわけそのエステル(3-メルカプトプロピオン酸グリセリン及び3-メルカプトプロピオン酸エチレングリコール等);システアミン及びその誘導体、とりわけそのC1〜4アシル誘導体(N-アセチルシステアミン及びN-プロピオニルシステアミン等);モノチオグリセリン及びその誘導体、とりわけエステル;システイン及びその誘導体、とりわけエステル(N-アセチルシステイン、N-アルカノイルシステイン及びシステインアルキルエステル等);ならびにそれらの塩からなる群から選んでもよい。
前述の塩として、例えば、アンモニウム塩;第一級、第二級又は第三級アミン塩;アルカリ金属塩、及びアルカリ土類金属塩を挙げることができる。第一級、第二級、又は第三級アミンとして、例えば、それぞれに対応して、モノエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、又はトリエタノールアミンを挙げることができる。
本発明のための化粧用組成物中で使用してもよいチオール還元剤の他の好適な例には、糖N-メルカプトアルキルアミド[N-(メルカプト-2-エチル)グルコンアミド、β-メルカプトプロピオン酸、及びそれらの誘導体等];チオリンゴ酸;パンテテイン;N-(メルカプトアルキル)ω-ヒドロキシアルキルアミド(欧州特許出願公開第0354835号に記載されているもの等)及びN-モノ-又はN,N-ジアルキルメルカプト4-ブチルアミド(欧州特許出願公開第0368763号に記載されているもの等);アミノメルカプトアルキルアミド(欧州特許出願公開第0432000号に記載されているもの等)及びアルキルアミノメルカプトアルキルアミド(欧州特許出願公開第0514282号に記載されているもの等);(2/3)ヒドロキシ-2プロピルチオグリコラート;ならびに仏国特許出願公開第2679448号に記載されているヒドロキシ-2メチル-1エチルチオグリコラート系混合物(67/33)が挙げられるが、これらに限定されない。
チオール還元剤は、第1の化粧用組成物の合計重量に対して0.01から10重量%、好ましくは0.01から8.0重量%、より好ましくは0.1から6.0重量%、更により好ましくは1.0から4.0重量%の合計量で使用することができる。
用語「非チオール還元剤」は、本明細書では、チオール基を含まない還元剤を意味する。非チオール還元剤は、好ましくは、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、スルフィネート、ホスフィン、糖、レダクトン及び水素化物からなる群から選んでもよい。より好ましくは、非チオール還元剤は、アンモニウムの亜硫酸塩及び亜硫酸水素塩、ならびに金属の亜硫酸塩及び亜硫酸水素塩、より好ましくはアルカリ金属又はアルカリ土類金属の亜硫酸塩及び亜硫酸水素塩、より好ましくは亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムから選択してもよい。
スルフィネートとしては、スルフィン酸塩及びベンゼンスルフィン酸塩(例えばそれらのナトリウム塩等)を挙げることができる。仏国特許出願公開第2814948号に記載されているスルフィン酸誘導体も使用できる。好ましいスルフィネート化合物は、2-ヒドロキシ-2-スルフィナト酢酸二ナトリウム塩である。
ホスフィンとして、仏国特許出願公開第2870119号に記載されているモノホスフィン及びジホスフィンを挙げることができる。本発明の特定の一実施形態によれば、ホスフィンは、式(I)
Figure 2014105176
[式中、
Lは、酸素原子、硫黄原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1個又は複数のヘテロ原子を任意選択で含む、共有結合又は二価の炭化水素系基を表すリンカーであり;
mは、0又は1に等しい整数であり;
qは、1又は2に等しい整数であり;
pは、0又は1に等しい整数であり;
R31、R32及びR33は、同一であっても異なってもよく、
水素原子;
ハロゲン原子;
ヒドロキシル基;
カルボキシル基;
一価の炭化水素系基
(硫黄原子、酸素原子、窒素原子、リン原子及びケイ素原子から選ばれる1個又は複数のヘテロ原子を任意選択で含み、
ハロゲン原子、
ヒドロキシル基、
アルコキシ基、
ハロアルキル基、
アミノ基、
カルボキシル基、
アルコキシカルボニル基、
アミド基、
アルキルアミノカルボニル基、
アシルアミノ基、
モノ又はジ(アルキル)アミノ基、
モノ又はジ(ヒドロキシアルキル)アミノ基、
N-アリール-N-アルキルアミノ基、
非置換か、又はハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基及びモノ若しくはジ(アルキル)アミノ基から選ばれる1つ又は複数の基で置換されている芳香環又は芳香族複素環、
シアノ基、
スルホン酸基、スルフィン酸基、ホスホン酸基又はカルボン酸基等の、水中でのホスフィンの溶解性を増進させる基、
置換又は非置換、芳香族又は非芳香族の複素環基;
置換又は非置換のアリール基;
置換又は非置換のアリールアルキル基;
アリールアルキルオキシ基;
置換又は非置換、芳香族又は非芳香族の複素環基;
シリル基
から選ばれる1つ又は複数の基により任意選択で置換される)
を表し、
q=1であるとき、m=0、p=1であり、
q=2であるとき、m=1、p=0又は1であり、その場合
p=0であるとき、リンカーLは、リン原子に付着しており、
p=1であるとき、リンカーLは、R31基、R32基及びR33基のうちの1つに付着していると理解される]
の化合物、ならびにその酸付加塩から選ぶことができる。
上記の定義すべてにおいて、基が置換されているとき、置換基は、ハロ、ヒドロキシル、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アミノ、モノ又はジアルキルアミノ、モノ又はジヒドロキシアルキルアミノ及びカルボキシルから選ばれる。例えば、p-メトキシフェニル基は、置換されているアリール基である。
好ましくは、R31基、R32基及びR33基が同時に水素原子を表すことはない。
有利には、ただし任意選択であるが、R31基、R32基及びR33基のうち少なくとも1つは、炭化水素系基として、任意選択で置換されているアルキル基を表す。
本発明の特定の一実施形態によれば、R31、R32及びR33は、水素原子;アルキル基;1つ又は複数のアルキル基で任意選択で置換されているシクロアルキル基;アルコキシ基;アルコキシアルキル基;ハロアルキル基;シアノアルキル基;ヒドロキシアルキル基;カルボキシアルキル基;ハロゲン原子;ヒドロキシル基;カルボキシル基;アルケニル基;モノ又はジアルキルアミノ基;N-アリール-N-アルキルアミノアルキル基;アルキル基、アルコキシ基、モノ又はジアルキルアミノ基、モノ又はジアルキルアミノアルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、及びモノ又はジアルキルアミノアルキル基で置換されているアリール基から選ばれる1つ又は複数の基で任意選択で置換されているアリール基;アリールアルキル基;アリールアルキルオキシ基;ピロリジノ基;フリル基;モルホリノ基;チエニル基;ピリジル基;トリアルキルシリル基;ならびにピロリジノ基、フリル基、モルホリノ基又はチエニル基で置換されているアルキル基から選ばれる。
例として、R31、R32及びR33は、水素原子;メチル基;エチル基;プロピル基;イソプロピル基;n-ブチル基;イソブチル基;tert-ブチル基;オクチル基;シクロヘキシル基;シクロペンチル基;メトキシ基;エトキシ基;メトキシプロピル基;クロロエチル基;シアノエチル基;ヒドロキシメチル基;ヒドロキシプロピル基;カルボキシエチル基;塩素原子;ヒドロキシル基;カルボキシル基;トリフルオロメチル基;クロロメチル基;アリル基;ビニル基;ジメチルアミノ基;ジエチルアミノ基;ジ(イソプロピル)アミノ基;フェニル基;o-トリル基;m-トリル基;p-トリル基;ジメチルフェニル基;トリメチルフェニル基;o-メトキシフェニル基;m-メトキシフェニル基;p-メトキシフェニル基;ジメトキシフェニル基;トリメトキシフェニル基;o-(ジメチルアミノ)フェニル基;m-(ジメチルアミノ)フェニル基;p-(ジメチルアミノ)フェニル基;ジ(tert-ブチル)フェニル基;トリ(tert-ブチル)フェニル基;トリフルオロメチルフェニル基;ビス(トリフルオロメチル)フェニル基;o-フルオロフェニル基;m-フルオロフェニル基;p-フルオロフェニル基;o-クロロフェニル基;m-クロロフェニル基;p-クロロフェニル基;o-ヒドロキシフェニル基;m-ヒドロキシフェニル基;p-ヒドロキシフェニル基;4-(ジエチルアミノメチル)フェニル基;3,5-ジメチル-4-メトキシフェニル基;2-メチルビフェニル基;ベンジル基;ベンジルオキシ基;ナフチル基;モルホリノ基;モルホリノメチル基;ピロリジノ基;フリル基;ピリジル基;チエニル基;トリメチルシリル基;2-(4-ジエチルアミノメチルフェニル)フェニル基;5-メチル-2-イソプロピルシクロヘキシル基;N-メチル-N-フェニルアミノメチル基;及びカルボキシフェニル基から選択することができる。
本発明に関する場合に有用であるホスフィンは、任意選択で、鉱物の強酸で塩化してもよく、例としては、HCl、HBr、H2SO4若しくはHBF4があり、又は有機酸で塩化してもよく、例としては、酢酸、乳酸、酒石酸、クエン酸若しくはコハク酸がある。
本発明の特定の一実施形態によれば、本発明に関する場合に有用であるホスフィンは、モノホスフィンから選ばれる。例えば、ホスフィンが式(I)のものであるとき、qは、その場合、好ましくは1に等しい。
挙げられるモノホスフィンの例には、トリ(ヒドロキシメチル)ホスフィン;トリ(ヒドロキシプロピル)ホスフィン;ビス(ヒドロキシメチル)(フェニル)ホスフィン;アリルジフェニルホスフィン;ベンジルジフェニルホスフィン;ビス(3,4,5-トリメトキシフェニル)クロロホスフィン;ビス(3,4,5-トリメトキシフェニル)ホスフィン;ベンジルオキシ(ジ-イソプロピルアミノ)メチルホスフィン;ビス(ジ-イソプロピルアミノ)クロロホスフィン;ビス(2-シアノエチル)ホスフィン;ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)クロロホスフィン;ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-フェニル)ホスフィン;ビス(ジエチルアミノ)メチルホスフィン;ビス(ジエチルアミノ)クロロホスフィン;ビス(ジエチルアミノ)フェニルホスフィン;ビス(3,5-ジメチル-4-メトキシフェニル)クロロホスフィン;ビス(3,5-ジメチル-4-メトキシフェニル)ホスフィン;ビス(3,5-ジメチルフェニル)クロロホスフィン;ビス(3,5-ジメチルフェニル)ジエチルアミノホスフィン;ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィン;ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)クロロホスフィン;ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィン;ビス(4-フルオロフェニル)クロロホスフィン;ビス(2-フリル)クロロホスフィン;ビス(2-フリル)ホスフィン;ビス(ヒドロキシメチル)フェニルホスフィン;ビス(4-メトキシフェニル)フェニルホスフィン;ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィン;ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-フェニル)クロロホスフィン;ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフィン;ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)クロロホスフィン;ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィン;ビス(4-フルオロフェニル)クロロホスフィン;ビス(4-メトキシフェニル)クロロホスフィン;ビス(4-メトキシフェニル)フェニルホスフィン;ビス(4-メチルフェニル)クロロホスフィン;ビス(4-メチルフェニル)ホスフィン;ビス(4-トリフルオロメチルフェニル)クロロホスフィン;ビス(4-トリフルオロメチルフェニル)ホスフィン;ビス(ジエチルアミノ)メチルホスフィン;ビス(ジエチルアミノ)フェニルホスフィン;ビス(ヒドロキシメチル)フェニルホスフィン;ビス(o-トリル)クロロホスフィン;ビス(o-トリル)ホスフィン;ビス(ピロリジノ)メチルホスフィン;ブチルジクロロホスフィン;ブチルジフェニルホスフィン;tert-ブチルジフェニルホスフィン;シクロヘキシル(ジエチルアミノ)クロロホスフィン;シクロヘキシル(ジメチル-アミノ)クロロホスフィン;シクロヘキシルジクロロホスフィン;シクロヘキシルジフェニルホスフィン;2-クロロエチルジフェニルホスフィン;2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル;2-ジシクロ-ヘキシルホスフィノ-2'-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル;ジエチル-アミノジエチルホスフィン;ジメチルアミノジクロロホスフィン;(4-ジメチルアミノフェニル)ジフェニルホスフィン;N-[(ジフェニル-ホスフェニル)メチル]-N-メチルアニリン;o-ジフェニルホスフィノ安息香酸;2-メトキシ(ジクロロホスフィノ)ベンゼン;4-メトキシフェニル(ジエチルアミノ)クロロホスフィン;4-メトキシフェニル(ジメチルアミノ)クロロホスフィン;(2-メトキシフェニル)メチルフェニルホスフィン;2-メトキシホスフィノベンゼン;(5-メチル-2-イソプロピルシクロヘキシル)ジフェニルホスフィン;トリフェニルホスフィン;ジアリルフェニルホスフィン;ジベンジルホスフィン;ジブチルフェニルホスフィン;ジブチルホスフィン;ジシクロヘキシルクロロホスフィン;ジシクロヘキシルフェニルホスフィン;ジシクロヘキシルホスフィン;ジエチルクロロホスフィン;ジエチルフェニルホスフィン;ジエチルホスフィン;ジイソブチルホスフィン;ジイソプロピルクロロホスフィン;ジイソプロピルホスフィン;ジメチル(フェニル)ホスフィン;ジメチル(トリメチルシリル)ホスフィン;ジメチルクロロホスフィン;ジフェニル(o-トリル)ホスフィン;ジフェニル(p-トリル)ホスフィン;ジフェニル(トリメチルシリル)ホスフィン;ジフェニルクロロホスフィン;ジフェニルホスフィン;ジフェニルプロピルホスフィン;ジフェニルビニルホスフィン;ジ-tert-ブチルクロロホスフィン;ジ-tert-ブチルヒドロキシホスフィン;ジ-tert-ブチルメチルホスフィン;ジ-tert-ブチルフェニルホスフィン;ジ-tert-ブチルホスフィン;ジビニルフェニルホスフィン;エチル-ジクロロホスフィン;エチルジフェニルホスフィン;イソプロピル-ジクロロホスフィン;メトキシジエトキシホスフィン;メチル-ジクロロホスフィン;メチルジフェニルホスフィン;メチル-フェニルクロロホスフィン;フェニルホスフィン;プロピルジクロロホスフィン;tert-ブチルビス(トリメチルシリル)ホスフィン;tert-ブチルジクロロホスフィン;tert-ブチルジエチルホスフィン;tert-ブチルジフェニルホスフィン;tert-ブチルホスフィン;トリ(m-トリル)ホスフィン;トリ(o-トリル)ホスフィン;トリ(p-トリル)ホスフィン;トリシクロヘキシルホスフィン;トリシクロペンチルホスフィン;トリエチルホスフィン;トリ-イソブチルホスフィン;トリ-イソプロピルホスフィン;トリメチルホスフィン;トリ-n-ブチルホスフィン;トリ-n-オクチルホスフィン;トリプロピルホスフィン;トリス(1-ナフチル)ホスフィン;トリス(2,4,6-トリメチルフェニル)ホスフィン;トリス(2,6-ジメトキシフェニル)ホスフィン;トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン;トリス(2-シアノエチル)ホスフィン;トリス(2-フリル)ホスフィン;トリス(2-メトキシフェニル)ホスフィン;トリス(2-チエニル)ホスフィン;トリス(3,5-ジメチル-4-メトキシ)ホスフィン;トリス(3-クロロフェニル)ホスフィン;トリス(3-フルオロ-フェニル)ホスフィン;トリス(3-メトキシフェニル)ホスフィン;トリス(3-メトキシプロピル)ホスフィン;トリス(4-クロロフェニル)ホスフィン;トリス(4-フルオロフェニル)ホスフィン;トリス(4-メトキシフェニル)ホスフィン;トリス(4-モルホリノ)ホスフィン;トリス(ヒドロキシメチル)ホスフィン;トリス(トリメチルシリル)ホスフィン;トリス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ホスフィン;トリ-tert-ブチルホスフィン;2-シアノエチルジフェニルホスフィン;2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2'-メチルビフェニル;ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)ホスフィン;及び2-(ジ-tert-ブチル-ホスフィノ)ビフェニルがある。
好ましくは、モノホスフィンは、トリヒドロキシメチルホスフィン;トリヒドロキシプロピルホスフィン;及びビス(ヒドロキシメチル)フェニルホスフィンから選ばれる。
本発明の別の特定の実施形態によれば、本発明に関する場合に有用であるホスフィンは、ジホスフィンである。ホスフィンが式(I)のものであるとき、qは、その場合、好ましくは2に等しい。
好ましくは、pは0に等しく、リンカーLは、ビナフチレン基;メチレン基;エチレン基;プロピレン基;ブチレン基;ペンチレン基;へキシレン基;フェニレン基;メタジメチレンベンゼン基;N-メチル-N'-メチルヒドラゾ基;ビニレン基;及びジエチレンオキシ基から選ばれる、共有結合又は二価基である。
本発明に関する場合に有用であるジホスフィンの例として、2,2'-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル;2,2'-ビス[ビス(3,5-ジメチルフェニルホスフィノ)]-1,1'-ビナフチル;1,4-ビス[ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィノ]ブタン;1,2-ビス[ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィノ]エタン;ビス[ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィノ]メタン;1,5-ビス[ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィノ]ペンタン;1,3-ビス[ビス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィノ]プロパン;2,2'-ビス[ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]-1,1'-ビナフチル;1,4-ビス[ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]ブタン;1,2-ビス[ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]エタン;ビス[ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]メタン;1,5-ビス-[ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]ペンタン;1,3-ビス[ビス(3,5-ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]-プロパン;1,2-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ベンゼン;1,4-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ブタン;1,2-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)エタン;1,3-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノメチル)ベンゼン;1,3-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)プロパン;1,2-ビス(ジクロロホスフィノ)ベンゼン;1,3-ビス(ジクロロホスフィノ)ベンゼン;1,4-ビス(ジクロロホスフィノ)ベンゼン;1,4-ビス(ジクロロホスフィノ)ブタン;1,2-ビス(ジクロロホスフィノ)-1,2-ジメチルヒドラジン;1,2-ビス(ジクロロホスフィノ)エタン;ビス(ジクロロホスフィノ)メタン;1,3-ビス(ジクロロホスフィノ)プロパン;1,2-ビス(ジシクロヘキシル-ホスフィノ)ベンゼン;2,2'-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル;1,4-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン;(2R,3R)ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン;(2S,3S)-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン;1,2-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタン;ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)メタン;1,3-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)プロパン;ビス[2-(4-ジエチルアミノメチルフェニル)フェニルホスフィノ]エチルエーテル;1,2-ビス(ジエチルホスフィノ)エタン;1,2-ビス(ジメチル-ホスフィノ)ベンゼン;1,4-ビス(ジメチルホスフィノ)ブタン;1,2-ビス(ジメチルホスフィノ)エタン;ビス(ジメチルホスフィノ)メタン;1,3-ビス(ジメチルホスフィノ)プロパン;1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン;1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン;1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン;2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル;1,4-ビス(ジ-フェニルホスフィノ)ブタン;1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン;cis-1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エチレン;trans-1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エチレン;ビス(2-ジフェニルホスフィノ)エチルエーテル;1,6-ビス(ジフェニルホスフィノ)ヘキサン;ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン;1,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン;1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン;1,2-ビス(ジトリフルオロメチルホスフィノ)エタン;1,2-ビス[(2-メトキシフェニル)フェニルホスフィノ]エタン;1,2-ビス-(フェニルホスフィノ)エタン;1,3-ビス(フェニルホスフィノ)プロパン;ビス-2-[(フェニル)(3-ピリジル)ホスフィノエチル]エーテル;1,2-ビス(ホスフィノ)ベンゼン;1,2-ビス(ホスフィノ)エタン;ビス(ホスフィノ)メタン;1,2-ビス(トリフルオロ-メチル)ホスフィノ)エタン;ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ペンタン;及びテトラフェニルビホスフィンを挙げることができる。
本発明の特定の一実施形態によれば、本発明に関する場合に有用であるホスフィンは、美容品として許容できる媒質中で可溶性である。好ましくは、本発明に関して有用であるホスフィンは、水溶性である。
本発明に関する場合、用語「水溶性の」は、その、水中での溶解性が20℃で0.01重量%を超える任意のホスフィンを意味する。好ましくは、ホスフィンは、トリヒドロキシメチルホスフィンである。
糖として、リボース、グルコース、マルトース、ガラクトース、ラクトース及びキシロースを挙げることができる。
レダクトンとして、アスコルビン酸及びエリトルビン酸を挙げることができる。
水素化物として、水素化ホウ素(水素化ホウ素ナトリウム等)、水素化リチウム及び水素化リンを挙げることができる。水素化物の前駆体、とりわけ水素化ホウ素の前駆体(ジボラン、テトラボラン、ペンタボラン、デカボラン及びドデカボラン等)を使用することができる。
好ましい非チオール系還元剤は、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩及びホスフィンから選ばれる。
非チオール還元剤は、第1の化粧用組成物の合計重量に対して0.01から10重量%、好ましくは0.01から8.0重量%、より好ましくは0.1から6.0重量%、更により好ましくは1.0から4.0重量%の合計量で使用することができる。
還元剤は、チオグリコール酸、システイン、システアミン、及びその塩、ならびに亜硫酸ナトリウムから選択されることが好ましい。
II. 酸化剤
本発明による方法において使用される第2の化粧用組成物は、少なくとも1種の酸化剤を含む。2種以上の酸化剤を組み合わせて使用できる。このため、単一の種類の酸化剤、又は異なる種類の酸化剤の組合せを使用してもよい。
酸化剤は、過酸化水素、アルカリ金属臭素酸塩、フェリシアン化物、過酸化塩(peroxygenated salt)及び加水分解によって過酸化水素を生成することができる化合物から選ばれてもよい。例えば、酸化剤は、過酸化水素水溶液、過酸化尿素、アルカリ金属臭素酸塩、ならびに過ホウ酸塩及び過硫酸塩等の過酸塩から選ぶことができる。
好ましい実施形態では、酸化剤は、過酸化水素、及びアルカリ金属臭素酸等の臭素酸から選ぶことができる。
酸化剤は、過酸化水素であることが好ましい。
第2の化粧用組成物中の酸化剤の濃度は、組成物の合計重量に対して0.1から2.0重量%、好ましくは0.2から1.9重量%、より好ましくは0.3から1.8重量%とすることができる。
第2の化粧用組成物中の酸化剤の濃度は、すすぎ落とす酸化組成物における濃度と比べると、相当低くてもよい。したがって、第2の化粧用組成物によるケラチン繊維への損傷は、第2の化粧用組成物が、付けたままにしておく酸化組成物であってケラチン繊維上に残されることになるにもかかわらず、少ない。付けたままにしておく酸化組成物の使用は、ケラチン繊維変形効果の長時間持続性、良好な保色性等をもたらし得るだけでなく、ケラチン繊維の損傷又は劣化を減らすこともできる。
一実施形態では、酸化剤が過酸化水素である場合、第2の組成物は少なくとも1種の過酸化水素の安定剤を含んでもよく、これは、例えばアルカリ金属及びアルカリ土類金属ピロリン酸塩、アルカリ金属及びアルカリ土類金属スズ酸塩、フェナセチン、ならびに酸とオキシキノリンとの塩、例えば硫酸オキシキノリンから選ぶことができる。別の実施形態では、少なくとも1種のピロリン酸塩と任意選択で組み合わせた少なくとも1種のスズ酸塩が使用される。
サリチル酸及びその塩、ピリジンジカルボン酸及びその塩、ならびにパラセタモールを使用することも可能である。
第2の化粧用組成物において、過酸化水素安定剤の濃度は、第2の化粧用組成物の全重量に対して0.0001から5重量%、例えば0.01から2重量%等の範囲とすることができる。
過酸化水素を含む第2の化粧用組成物において、過酸化水素と安定剤の濃度比は、0.05:1から1,000:1、例えば0.1:1から500:1等、更に例えば1:1から300:1の範囲とすることができる。
III. 界面活性剤
第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物は、少なくとも1種の界面活性剤を含んでもよい。2種以上の界面活性剤を使用できる。このため、単一の種類の界面活性剤、又は異なる種類の界面活性剤の組合せを使用してもよい。
任意の界面活性剤を、本発明のために使用することができる。界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤からなる群から選択することができる。好ましくは本発明によれば、「界面活性剤」は、添加剤なしに、水でフォームを形成することが可能である。第2の化粧用組成物が、陽イオン性界面活性剤及び/又は非イオン性界面活性剤を含むことが好ましい。
(1)陰イオン性界面活性剤
陰イオン性界面活性剤が、(C6〜C30)アルキル硫酸塩、(C6〜C30)アルキルエーテル硫酸塩、(C6〜C30)アルキルアミドエーテル硫酸塩、アルキアリールポリエーテル硫酸塩、モノグリセリド硫酸塩;(C6〜C30)アルキルスルホン酸塩、(C6〜C30)アルキルアミドスルホン酸塩、(C6〜C30)アルキルアリールスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩;(C6〜C30)アルキルリン酸塩;(C6〜C30)アルキルスルホコハク酸塩、(C6〜C30)アルキルエーテルスルホコハク酸塩、(C6〜C30)アルキルアミドスルホコハク酸塩;(C6〜C30)アルキルスルホ酢酸塩;(C6〜C24)アシルサルコシン酸塩;(C6〜C24)アシルグルタマート;(C6〜C30)アルキルポリグリコシドカルボキシルエーテル;(C6〜C30)アルキルポリグリコシドスルホコハク酸塩;(C6〜C30)アルキルスルホスクシナマート;(C6〜C24)アシルイセチオナート;N-(C6〜C24)アシルタウリン酸塩;C6〜C30脂肪酸塩;ココナッツ油酸塩又は水素化ココナッツ油酸塩;(C8〜C20)アシル乳酸塩;(C6〜C30)アルキル-D-ガラクトシドウロン酸塩;ポリオキシアルキル化(C6〜C30)アルキルエーテルカルボン酸塩;ポリオキシアルキル化(C6〜C30)アルキルアリールエーテルカルボン酸塩;及びポリオキシアルキル化(C6〜C30)アルキルアミドエーテルカルボン酸塩;ならびに相当する酸の形態からなる群から選択されることが好ましい。
少なくとも一実施形態では、陰イオン性界面活性剤は塩の形態にあり、例えばアルカリ金属(例としてはナトリウム)の塩;アルカリ土類金属(例としてはマグネシウム)の塩;アンモニウム塩;アミン塩;及びアミノアルコール塩等である。条件によっては、陰イオン性界面活性剤は酸の形態にあってもよい。
陰イオン性界面活性剤が、(C6〜C30)アルキル硫酸塩の塩、塩化されている又は塩化されていない、(C6〜C30)アルキルエーテル硫酸塩又はポリオキシアルキル化(C6〜C30)アルキルエーテルカルボン酸から選択されることが更に好ましい。
(2)両性界面活性剤
両性界面活性剤又は双性イオン界面活性剤は、例えば(非限定的に挙げると)、脂肪族第二級アミン又は脂肪族第三級アミン等のアミン誘導体、及び任意選択で第四級化されたアミンの誘導体とすることができるのであって、その脂肪族基は、8から22個の炭素原子を含んで、少なくとも1つの、水に可溶化させる陰イオン基(例えばカルボン酸イオン、スルホン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン又はホスホン酸イオン)を含有している、直線状又は分枝状の鎖である。
両性界面活性剤は、好ましくはベタイン及びアミドアミンカルボキシル化誘導体からなる群から選択することができる。
ベタイン型両性界面活性剤は、好ましくは、アルキルベタイン、アルキルアミドアルキルベタイン、スルホベタイン、ホスホベタイン及びアルキルアミドアルキルスルホベタイン、特に(C8〜C24)アルキルベタイン、(C8〜C24)アルキルアミド(C1〜C8)アルキルベタイン、スルホベタイン及び、(C8〜C24)アルキルアミド(C1〜C8)アルキルスルホベタインからなる群から選択される。一実施形態では、ベタイン型の両性界面活性剤は、(C8〜C24)アルキルベタイン、(C8〜C24)アルキルアミド(C1〜C8)アルキルスルホベタイン、スルホベタイン及びホスホベタインから選ばれる。
挙げられる非限定的な例には、CTFA辞典、第9版、2002年において、単独で又は混合物として、ココベタイン、ラウリルベタイン、セチルベタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、パルミタミドプロピルベタイン、ステアラミドプロピルベタイン、コカミドエチルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、オレアミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココヒドロキシスルタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン及びココスルタインという名称で分類されている化合物がある。
ベタイン型両性界面活性剤は、好ましくは、アルキルベタイン及びアルキルアミドアルキルベタイン、特にココベタイン及びコカミドプロピルベタインである。
アミドアミンカルボキシル化された誘導体のうち、Miranolの名称で販売されている製品を挙げることができ、これは、米国特許第2,528,378号及び第2,781,354号に記載されており、CTFA辞書、第3版、1982年において(これらの開示は参照により本明細書に組み込まれている)、アンホカルボキシグリシナートおよアンホカルボキシプロピオナートの名称で分類されており、それぞれの構造式は、
R1-CONHCH2CH2-N+(R2)(R3)(CH2COO-)M+X- (B1)
(式中、
R1は、加水分解ココナッツ油中に存在する酸R1-COOHのアルキル基、ヘプチル、ノニル又はウンデシル基を表し、
R2は、β-ヒドロキシエチル基を表し、
R3は、カルボキシメチル基を表し、
M+は、ナトリウム等のアルカリ金属に由来する陽イオン性イオン;アンモニウムイオン;又は有機アミンに由来するイオンを表し;
X-は、ハロゲン化物、酢酸塩、リン酸、硝酸塩、アルキル(C1〜C4)硫酸塩、アルキル(C1〜C4)-又はアルキル(C1〜C4)アリール-スルホン酸塩、特にメチル硫酸塩及びエチル硫酸塩等の有機又は無機の陰イオンを表し;又はM+及びX-は存在せず);
R1'-CONHCH2CH2-N(B)(C) (B2)
[式中、
R1'は、ココナッツ油中若しくは加水分解亜麻仁油中に存在する酸R1'-COOHのアルキル基と、C7、C9、C11若しくはC13アルキル基等のアルキル基、C17アルキル基及びそのイソ型、又は不飽和C17基を表し、
Bは、-CH2CH2OX'を表し、
Cは、z=1又は2のときに-(CH2)z-Y'を表し、
X'は、-CH2-COOH基、-CH2-COOZ'、-CH2CH2-COOH、-CH2CH2-COOZ'又は水素原子を表し、
Y'は、-COOH,-COOZ'、-CH2-CHOH-SO3Z'、-CH2-CHOH-SO3H基又はCH2-CH(OH)-SO3-Z'基
(式中、Z'は、ナトリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属のイオン、アンモニウムイオン、又は有機アミンに由来するイオンを表す)を表す];
ならびに
Ra''-NH-CH(Y'')-(CH2)n-C(O)-NH-(CH2)n'-N(Rd)(Re) (B'2)
[式中、
Y''は、-C(O)OH、-C(O)OZ''、-CH2-CH(OH)-SO3H又はCH2-CH(OH)-SO3-Z''
(式中、Z''は、ナトリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属のイオン、アンモニウムイオン、又は有機アミンに由来するイオンを表す)を表し;
Rd及びReは、C1〜C4アルキル基又はC1〜C4ヒドロキシアルキル基を表し;
Ra''は、酸からのC10〜C30アルキル基又はアルケニル基を表し;
n及びn'は、それぞれ独立に、1から3の整数を表す]
である。
式B1及び式B2を有する両性界面活性剤は、(C8〜C24)アルキルアンホアセタート、(C8〜C24)アルキルアンホジアセタート、(C8〜C24)アルキルアンホモノプロピオナート及び(C8〜C24)アルキルアンホジプロピオナートから選択されることが好ましい。
これらの化合物は、CTFA辞典、第5版、1993年において、ココアンホジ酢酸二ナトリウム、ラウロアンホジ酢酸二ナトリウム、カプリルアンホジ酢酸二ナトリウム、カプリルアンホジ酢酸二ナトリウム、ココアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホプロピオン酸二ナトリウム、カプリルアンホジプロピオン酸二ナトリウム、カプリルアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホジプロピオン酸及びココアンホジプロピオン酸という名称で分類されている。
例として、Rhodia Chimie社によりMiranol(登録商標)C2M濃縮物の商標名で販売されているココアンホジ酢酸塩を挙げることができる。
式(B'2)の化合物のうち、CHIMEXANE HBの商品名でCHIMEXが市販しているジエチルアミノプロピルココアスパルタミドナトリウム(CTFA)を挙げることができる。
(3)陽イオン性界面活性剤
陽イオン性界面活性剤は、任意選択でポリオキシアルキレン化された、第一級、第二級及び第三級脂肪アミン塩、第四級アンモニウム塩、及びそれらの混合物からなる群から選択することができる。
挙げられる第四級アンモニウム塩の例には、一般式(B3)
Figure 2014105176
(式中、
R1、R2、R3及びR4は、同一であっても異なってもよく、1から30個の炭素原子及び任意選択で酸素、窒素、硫黄及びハロゲン等のヘテロ原子を含む、直鎖及び分枝鎖の脂肪族基から選ばれる。脂肪族基は、例えばアルキル、アルコキシ、C2〜C6ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、(C12〜C22)アルキルアミド(C2〜C6)アルキル、(C12〜C22)アルキルアセタート基及びヒドロキシアルキル基;ならびにアリール及びアルキルアリール等の芳香族基から選ばれることができ、X-は、ハロゲン化物、リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、(C2〜C6)アルキルスルフェート及びアルキル-又はアルキルアリール-スルフォネートから選ばれる)のもの;
イミダゾリンの第四級アンモニウム塩で、例えば式(B4)
Figure 2014105176
(式中、
R5は、8から30個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基、例えば獣脂の、若しくはココナッツの脂肪酸誘導体から選ばれ;
R6は、水素、C1〜C4アルキル基、及び8個から30個の炭素原子を有するアルケニル基及びアルキル基から選ばれ;
R7は、C1〜C4アルキル基から選ばれ;
R8は、水素及びC1〜C4アルキル基から選ばれ;
X-は、ハロゲン化物、リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩及びアルキルアリールスルホン酸塩から選ばれる。一実施形態では、R5及びR6は、例えば12から21個の炭素原子を有するアルケニル基及びアルキル基から選ばれる基の混合物であり、獣脂の脂肪酸誘導体等があり、R7はメチルであり、R8は水素である。こうした生成物の例には、クオンテリウム-27(CTFA 1997)及びクオンテリウム-83(CTFA 1997)が挙げられ、これらはWitco社により「Rewoquat(登録商標)」W75、W90、W75PG及びW75HPGの名称で販売されているがこれに限定されない)のもの;
式(B5)
Figure 2014105176
[式中、
R9は、16から30個の炭素原子を有する脂肪族基から選ばれ;
R10は、1から4個の炭素原子を有する水素基若しくはアルキル基、又は基-(CH2)3(R16a)(R17a)(R18a)N+X-から選ばれ;
R11、R12、R13、R14、R16a、R17a及びR18aは、同一であっても異なってもよく、1から4個の炭素原子を有する水素基及びアルキル基から選ばれ;
X-は、ハロゲン化物、酢酸塩、リン酸塩、硝酸塩、硫酸エチル及び硫酸メチルから選ばれる。こうしたジ第四級アンモニウム塩の例には、FINETEX(クオンテリウム-89)又はFINQUAT CT(クオンテリウム-75)のFINQUAT CT-Pがある]のジ又はトリ第四級アンモニウム塩;
ならびに、
少なくとも1つのエステル官能基を有する第四級アンモニウム塩で、式(B6)
Figure 2014105176
(式中、
R22は、C1〜C6アルキル基、ならびにC1〜C6ヒドロキシアルキル基及びジヒドロキシアルキル基から選ばれ;
R23は、基
Figure 2014105176
直鎖及び分枝鎖の、飽和及び不飽和の、C1〜C22炭化水素系基R27、及び水素から選ばれ、
R25は、基
Figure 2014105176
直鎖及び分枝鎖の、飽和及び不飽和のC1〜C6炭化水素系基R29、及び水素から選ばれ、
R24、R26及びR28は、同一であっても異なってもよく、直鎖及び分枝鎖の、飽和及び不飽和のC7〜C21炭化水素系基から選ばれ;
r、s及びtは、同一であっても異なってもよく、2から6の範囲の整数から選ばれ;
r1及びt1のそれぞれは、同一であっても異なってもよく、0又は1であり、r2+r1=2rであり、t1+t2=2tであり;
yは、1から10の範囲の整数から選ばれ;
x及びzは、同一であっても異なってもよく、0から10の範囲の整数から選ばれ;
X-は、単体及び錯体の、有機及び無機の、陰イオンから選ばれ;但しx+y+zの和は1から15の範囲であり、但しxが0であるときR23はR27を表し、但しzが0であるときR25はR29を表す。R22は、直鎖及び分枝鎖のアルキル基から選ぶことができる。一実施形態では、R22は、直鎖のアルキル基から選ばれる。別の実施形態では、R22は、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基及びジヒドロキシプロピル基から選ばれ、例えばメチル基及びエチル基から選ばれる。一実施形態では、x+y+zの和は、1から10の範囲である。R23が炭化水素系基R27であるとき、それは、長鎖で12から22個の炭素原子を含むものであってもよく、又は短鎖で1から3個の炭素原子を含むものであってもよい。R25が炭化水素系基R29であるとき、それは、例えば1から3個の炭素原子を含んでいてもよい。非限定的な例として、一実施形態では、R24、R26及びR28は、同一であっても異なってもよく、直鎖及び分枝鎖の、飽和及び不飽和のC11〜C21炭化水素系基から選ばれ、例えば直鎖及び分枝鎖の、飽和及び不飽和のC11〜C21アルキル基及びアルケニル基から選ばれる。別の実施形態では、x及びzは、同一であっても異なってもよく、0又は1である。一実施形態では、yは1に等しい。別の実施形態では、r、s及びtは、同一であっても異なってもよく、2又は3に等しく、例えば2に等しい。陰イオンX-は、例えば、塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオンから選ぶことができ;メチル硫酸塩等のC1〜C4アルキル硫酸塩から選ぶことができる。しかし、メタンスルホン酸塩、リン酸塩、硝酸塩、トシラートと、酢酸及び乳酸等の有機酸に由来の陰イオン、ならびにエステル官能基を含むアンモニウムに適合する任意の他の陰イオンが、本発明により使用できる陰イオンの、他の非限定的な例である。一実施形態では、陰イオンX-は、塩化物及び硫酸メチルから選ばれる)
のもの等が挙げられるがそれらに限定されない。
別の実施形態では、式(B6)のアンモニウム塩を使用することができ、式中、
R22は、メチル基及びエチル基から選ばれ、
x及びyは、1に等しく;
zは、0又は1に等しく;
r、s及びtは、2に等しく;
R23は、基
Figure 2014105176
メチル基、エチル基、及びC14〜C22炭化水素系基、水素から選ばれ;
R25は、基
Figure 2014105176
及び水素から選ばれ;
R24、R26及びR28は、同一であっても異なってもよく、直鎖及び分枝鎖の、飽和及び不飽和のC13〜C17炭化水素系基、例えば直鎖及び分枝鎖の、飽和及び不飽和のC13〜C17アルキル基及びアルケニル基から選ばれる。
一実施形態では、炭化水素系基は直鎖である。
式(B6)の化合物の、挙げられる非限定的な例には、塩、例えば、ジアシルオキシエチル-ジメチルアンモニウムの、ジアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-メチルアンモニウムの、モノアシルオキシエチル-ジヒドロキシエチル-メチルアンモニウムの、トリアシルオキシエチル-メチルアンモニウムの、モノアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-ジメチル-アンモニウムの、クロリド及びメチル硫酸塩が、及びそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、アシル基は、14から18個の炭素原子を含んでもよく、例えば、植物油に、例としてはパーム油及びヒマワリ油等に由来してもよい。化合物がいくつかのアシル基を含有する場合、これらの基は同一であっても異なっていてもよい。
これらの生成物は、例えば、任意選択でオキシアルキレン化されたトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アルキルジエタノールアミン又はアルキルジイソプロパノールアミンを、脂肪酸に、又は植物起源若しくは動物起源の脂肪酸の混合物に、直接エステル化することによって、又はそれらのメチルエステルをエステル交換することによって得ることができる。このエステル化は、その後、ハロゲン化アルキル、例えばハロゲン化メチル及びハロゲン化エチル;硫酸ジアルキル、例えば硫酸ジメチル及び硫酸ジエチル;メタンスルホン酸メチル;パラ-トルエンスルホン酸メチル;グリコールクロロヒドリン;及びグリセリンクロロヒドリンから選ばれるアルキル化剤を用いて第四級化することができる。
こうした化合物は、例えば、Cognis社によりDehyquart(登録商標)という名称で、Stepan社によりStepanquat(登録商標)という名称で、Ceca社によりNoxamium(登録商標)という名称で、Rewo-Goldschmidt社により「Rewoquat(登録商標)WE 18」という名称で販売されている。
本発明による組成物において使用できるアンモニウム塩の、他の非限定的な例には、米国特許第4,874,554号及び第4,137,180号に記載されている、少なくとも1種のエステル官能基を含むアンモニウム塩が挙げられる。
上記のうち、本発明による組成物において使用できる第四級アンモニウム塩には、式(I)に相当するもの、例えばテトラアルキルアンモニウムクロリド、例えばジアルキルジメチルアンモニウムクロリド及びアルキルトリメチルアンモニウムクロリド(そこでアルキル基は約12から22個の炭素原子を含み、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド及びベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド等がある);パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド;及びVan Dyk社により「Ceraphyl(登録商標)70」という名称で販売されているステアラミドプロピルジメチル(ミリスチルアセタート)アンモニウムクロリド等が挙げられるが、それらに限定されない。
一実施形態によれば、本発明の組成物において使用できる陽イオン性界面活性剤は、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、クオタニウム-83、クオタニウム-87、クオタニウム-22、ベヘニルアミドプロピル-2,3-ジヒドロキシプロピルジメチルアンモニウムクロリド、パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、及びステアラミドプロピルジメチルアミンから選ばれる。
(4)非イオン性界面活性剤
非イオン性界面活性剤は、周知の化合物である(例えば、この点に関して、「Handbook of Surfactants」、M.R.Porter、Blackie & Son出版(グラスゴー及びロンドン)、1991年、116〜178頁を参照されたい)。このため、非イオン性界面活性剤は、例えば、ポリエトキシル化、ポリプロポキシル化又はポリグリセリン化されており、例えば8から18個の炭素原子を含む少なくとも1つの脂肪鎖を有する、アルコール、α-ジオール、アルキルフェノール及び脂肪酸のエステルから選んでもよく、エチレンオキシド基又はプロピレンオキシド基の数は1から100までの範囲であり、グリセリン基の数は1から30までの範囲とすることが可能である。マルトース誘導体もまた挙げることができる。非限定的であるが、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのコポリマー;エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの、脂肪アルコールとの縮合物;例えば1から30molのエチレンオキシドを含むポリエトキシル化脂肪アミド;例えば1から5個の、1.5から4個等のグリセリン基を含むポリグリセリン化脂肪アミド;2から30molのエチレンオキシドを含む、ソルビタンのエトキシル化脂肪酸エステル;植物由来のエトキシル化油;スクロースの脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;グリセロールの脂肪酸モノエステル又はジエステル;(C6〜C24)アルキルポリグリコシド;N-(C6〜C24)アルキルグルカミン誘導体、(C10〜C14)アルキルアミンオキシド又はN-(C10〜C14)アシルアミノプロピルモルホリンオキシド等のアミンオキシド;ならびにそれらの混合物もまた挙げることができる。
非イオン性界面活性剤は、好ましくはモノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化された、モノグリセリン化又はポリグリセリン化された、非イオン性界面活性剤から選ばれる。オキシアルキレン単位は、より具体的にはオキシエチレン単位若しくはオキシプロピレン単位、又はそれらの組合せであり、好ましくはオキシエチレン単位である。
オキシアルキレン化非イオン性界面活性剤の例には、
オキシアルキレン化(C8〜C24)アルキルフェノール、
飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝鎖の、オキシアルキレン化C8〜C30アルコール、
飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝鎖の、オキシアルキレン化C8〜C30アミド、
飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝鎖の、C8〜C30酸のエステル、及びポリエチレングリコールのエステル、
飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝鎖の、C8〜C30酸のポリオキシエチレン化エステル、及びソルビトールのポリオキシエチレン化エステル、
飽和又は不飽和の、オキシエチレン化植物油、
酸化エチレン及び/又は酸化プロピレンの、中でも、単独で又は混合物としての縮合物
が挙げられる。
界面活性剤は、酸化エチレン及び/又は酸化プロピレンのモル数を、1から100の間、好ましくは2から50の間、有することができる。有利には、非イオン性界面活性剤は、オキシプロピレン単位を一切含まない。
本発明の好ましい一実施形態によれば、オキシアルキレン化非イオン性界面活性剤は、オキシエチレン化C8〜C30アルコール、又はエトキシル化脂肪エステルから選ばれる。
エトキシル化脂肪アルコール(又はC8〜C30アルコール)の例には、酸化エチレンの、ラウリルアルコールとの付加物、とりわけ9から50のオキシエチレン基を有するもの、更に特に10から12のオキシエチレン基を有するもの(CTFA名はラウレス-10からラウレス-12);酸化エチレンの、ベヘニルアルコールとの付加物、とりわけ9から50のオキシエチレン基を有するもの(CTFA名はベヘネス-9からベヘネス-50);酸化エチレンの、セテアリルアルコールとの付加物(セチルアルコールとステアリルアルコールとの混合物)、とりわけ10から30のオキシエチレン基を有するもの(CTFA名はセテアレス-10からセテアレス-30);酸化エチレンの、セチルアルコールとの付加物、とりわけ10から30のオキシエチレン基を有するもの(CTFA名はセテス-10からセテス-30);酸化エチレンの、ステアリルアルコールとの付加物、とりわけ10から30のオキシエチレン基を有するもの(CTFA名はステアレス-10からステアレス-30);酸化エチレンの、イソステアリルアルコールとの付加物、とりわけ10から50のオキシエチレン基を有するもの(CTFA名はイソステアレス-10からイソステアレス-50)及びその混合物が挙げられる。
エトキシル化脂肪エステルの例には、酸化エチレンの、ラウリン酸のエステル、パルミチン酸のエステル、ステアリン酸のエステル又はベヘン酸のエステルとの付加物、及びそれらの混合物、とりわけPEG-9からPEG-50ラウリン酸エステル等の9から50のオキシエチレン基を有するもの(CTFA名はPEG-9ラウリン酸エステルからPEG-50ラウリン酸エステル);PEG-9からPEG-50パルミチン酸エステル(CTFA名はPEG-9パルミチン酸エステルからPEG-50パルミチン酸エステル);PEG-9からPEG-50ステアリン酸エステル(CTFA名はPEG-9ステアリン酸エステルからPEG-50ステアリン酸エステル);PEG-9からPEG-50パルミトステアリン酸エステル;PEG-9からPEG-50ベヘナート(CTFA名はPEG-9ベヘン酸エステルからPEG-50ベヘン酸エステル);及びそれらの混合物が挙げられる。
これらの、脂肪アルコールの及び脂肪エステルのオキシエチル化誘導体の混合物も使用することができる。
本発明の好ましい一実施形態によれば、本発明による化粧用組成物は、少なくとも1種のエトキシル化脂肪アルコールを含む。
モノグリセリン化非イオン性界面活性剤又はポリグリセリン化非イオン性界面活性剤の例として、モノグリセリン化又はポリグリセリン化されたC8〜C40アルコールを好ましくは使用する。
具体的には、モノグリセリン化C8〜C40アルコール又はポリグリセリン化C8〜C40アルコールは、式
RO-[CH2-CH(CH2OH)-O]m-H又はRO-[CH(CH2OH)-CH2O]m-H
(式中、Rは、直鎖又は分枝鎖のC8〜C40アルキル基又はアルケニル基、好ましくはC8〜C30アルキル基又はアルケニル基を表し、mは1から30、好ましくは1から10の範囲である数を表す)
に相当する。
本発明に関する場合に適した化合物の例として、4molのグリセリンを含有するラウリルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4ラウリルエーテル)、1.5molのグリセリンを含有するラウリルアルコール、4molのグリセリンを含有するオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4オレイルエーテル)、2molのグリセリンを含有するオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-2オレイルエーテル)、2molのグリセリンを含有するセテアリルアルコール、6molのグリセリンを含有するセテアリルアルコール、6molのグリセリンを含有するオレオセチルアルコール、及び6molのグリセリンを含有するオクタデカノールを挙げることができる。
アルコールは、そのmの値が統計値を表すのと同様にアルコールの混合物を表すことができ、このことは、市販の製品において、いくつかの種のポリグリセリン化脂肪アルコールが、混合物の形態において共存できることを意味する。
モノグリセリン化アルコール又はポリグリセリン化アルコールのうち、1molのグリセリンを含有するC8/C10アルコール、1molのグリセリンを含有するC10/C12アルコール、及び1.5molのグリセリンを含有するC12アルコールを使用することが更に特に好ましい。
本発明の一実施形態によれば、界面活性剤の量は、第1の化粧用組成物と第2の化粧用組成物との合計重量に対して0.01から20重量%、好ましくは0.05から10重量%、より好ましくは0.1から5重量%の範囲とすることができる。
IV. シリコーン
第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物は、少なくとも1種のシリコーンを含んでもよい。2種以上のシリコーンを使用できる。このため、単一の種類のシリコーン、又は異なる種類のシリコーンの組合せを使用してもよい。
本発明により使用されるシリコーンは、ポリジアルキルシロキサン[ポリジメチルシロキサン(PDMS)等]、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリジアリールシロキサン、及び有機修飾されたポリシロキサン[ポリ(オキシアルキレン)部分、アミン部分、アルコキシ部分、ヒドロキシル化部分、アシルオキシアルキル部分、カルボン酸部分、ヒドロキシアシルアミノ部分、アクリル部分、ポリアミン部分及びオキサゾリン部分から選ばれる少なくとも1つの官能性部分を含む]、ならびにシリコーン系セルロースから選ぶことができる。
有機修飾されたポリシロキサンは、アミン基、C1〜C4アルコキシ基、カルボキシル基、アクリル基及びポリアミン基から選ばれる少なくとも1つの官能基で有機修飾されたポリジアルキルシロキサンから好ましくは選ぶことができる。
本発明による使用に適したシリコーンには、揮発性又は不揮発性の、環状、直鎖又は分枝鎖の、25℃で、5×10-6から2.5m2/sの範囲、例えば1×10-5から1m2/sの範囲の粘度を有する有機部分で任意選択で修飾されたシリコーンが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明において使用できるシリコーンは、本発明による化粧用組成物中で可溶性であっても不溶性であってもよく、例えば、本発明による化粧用組成物中で可溶性ではないポリオルガノシロキサンであってもよい。シリコーンは、液、蝋、樹脂及びガムから選ばれる形態であってもよい。
オルガノポリシロキサンは、例えばWalter NOLLにより「Chemistry and Technology of Silicones」、(1968)、Academic Pressにおいて定義されている。オルガノポリシロキサンは、揮発性であっても不揮発性であってもよい。
シリコーンが揮発性であるとき、シリコーンは、沸点が60℃から260℃の範囲であるものから選んでもよく、例えば
(i)3から7個のケイ素原子、例としては4から5個のケイ素原子を含む環状のポリジアルキルシロキサン。こうしたシロキサンの非限定的な例には、オクタメチルシクロテトラシロキサン[例としては、UNION CARBIDEによりVOLATILE SILICONE(登録商標)7207の商品名で、及びRHODIAによりSILBIONE(登録商標)70045 V2として市販されているもの]、デカメチルシクロペンタシロキサン[UNION CARBIDEによりVOLATILE SILICONE(登録商標)7158の商品名で、及びRHODIAによりSILBIONE(登録商標)70045 V5として市販されているもの]、ならびにそれらの混合物が挙げられる。シクロメチコンを使用することもでき、例えばDOW CORNINGによりDC244、DC245、DC344、DC345及びDC246の参照名で市販されているものがある。ジメチルシロキサン/メチルアルキルシロキサン型のシクロコポリマーも使用することができ、例えば式
Figure 2014105176
(式中、
Figure 2014105176
)の、UNION CARBIDEが市販しているSILICONE VOLATILE(登録商標)FZ 3109等も使用できる。
環状のポリジアルキルシロキサンとケイ素由来有機化合物との組合せも使用することができ、オクタメチルシクロテトラシロキサンとテトラトリメチルシリルペンタエリトリトールとの(50/50)混合物、及びオクタメチルシクロテトラシロキサンとオキシ-1,1'-(ヘキサ-2,2,2',2',3,3'-トリメチルシリルオキシ)ビス-ネオペンタンとの混合物;及び/又は
(ii)2から9個のケイ素原子を含み、粘度が、25℃で、5×10-6m2/s以下である、直鎖の揮発性ポリジアルキルシロキサン。こうした化合物の非限定的な例には、デカメチルテトラシロキサンがあり、例としてはTORAY SILICONEにより「SH-200」の商品名で市販されている。このクラスに属するシリコーンも、例えば、Cosmetics and Toiletries、第91巻、1976年1月、27〜32頁、TODD & BYERS、「Volatile Silicone fluids for cosmetics」に記載されている。
少なくとも1つの実施形態において、シリコーンは、ポリジアルキルシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリジアリールシロキサン、蝋、ガム、シリコーン樹脂、及び前述の有機官能部分で修飾されているポリオルガノシロキサン等の不揮発性シリコーンから選ぶことができる。
別の実施形態では、シリコーンは、ポリジアルキルシロキサンから選ばれ、例えばジメチコンの商品名で知られている、トリメチルシリル末端基を有するポリジメチルシロキサンである。これらのシリコーンの粘度は、ASTM445規格の補遺Cに従って25℃で測定する。
こうしたポリジアルキルシロキサンに相当する市販の製品の非限定的な例には、
RHODIAにより市販されているSILBIONE(登録商標)液47シリーズ及び70047シリーズならびにMIRASIL(登録商標)液、例えば70047液V 500000;
RHODIAにより市販されているMIRASIL(登録商標)シリーズの液;
DOW CORNINGにより市販されている200シリーズの液、例えば粘度が60,000mm2/sのDC200;
GENERAL ELECTRICのVISCASIL(登録商標)液、及びGENERAL ELECTRICのSFシリーズのいくつかの液(例えばSF 96及びSF 18);ならびに
DOW CORNINGによりDC 1664の参照名で市販されている液
が挙げられる。
ジメチルシラノール末端基を有するポリジメチルシロキサンも使用することができ、例えばジメチコノール(CTFA)の商品名で販売されているもの、RHODIAにより市販されている48シリーズの液等がある。
このクラスのポリジアルキルシロキサンに属する、GOLDSCHMIDTにより「ABIL Wax(登録商標)9800及び9801」の商品名で市販されている製品は、ポリジアルキル(C1〜C20)シロキサンであり、これを使用することもできる。
ポリジメチルシロキサン蝋を使用することもできる。
本発明による使用に適したシリコーンガムには、単独又は溶媒中の混合物としてのポリジアルキルシロキサン(200,000〜1,000,000の範囲にある数平均分子量の高いポリジメチルシロキサン等)が挙げられるが、これらに限定されない。この溶媒は、揮発性のシリコーン、ポリジメチルシロキサン(PDMS)液、ポリフェニルメチルシロキサン(PPMS)液、イソパラフィン、ポリイソブチレン、塩化メチレン、ペンタン、ドデカン、トリデカン、及びそれらの混合物から選ぶことができる。シリコーンガムは、例えばアモジメチコン(DOW CORNINGによりDC929 Emulsion及びDC939 Emulsionの参照名で市販されている製品、ならびにWACKERにより市販されている製品Belsil ADM LOG1等)から選ぶこともできる。
少なくとも一実施形態によれば、シリコーンの組合せも使用することができ、例えば、
鎖の末端でヒドロキシル化されているポリジメチルシロキサン又はジメチコノール(CTFA)と、シクロメチコン(CTFA)とも呼ばれる環状ポリジメチルシロキサンとの混合物(DOW CORNINGにより市販されているQ2 1401製品等);
ポリジメチルシロキサンガムと環状シリコーンとの混合物(GENERAL ELECTRICにより市販されているSF1214 Silicone Fluid製品等で、こうした製品は、数平均分子量が500,000でSF1202 Silicone Fluid中で可溶化されているジメチコンに相当するSF30ガムであり、デカメチルシクロペンタシロキサンに相当する製品である);及び
粘度の異なる2つのPDMSの混合物、例えばPDMSガムとPDMS液との混合物(GENERAL ELECTRICにより市販されているSF1236製品等)。SF 1236製品は、粘度が20m2/sである上記で定義されたもの等のSE 30ゴムと、粘度が5×10-6m2/sであるSF 96液の混合物である。こうした製品は、SE 30ゴムを15%、SF 96液を85%、構成することができる。
本発明による使用に適したオルガノポリシロキサン樹脂には、単位
R2SiO2/2、R3SiO1/2、RSiO3/2及びSiO4/2
(式中、Rは、1から16個の炭素原子を含むアルキル基である。少なくとも1つの実施形態によれば、Rは、メチル基等の低級C1〜C4アルキル基である)
の少なくとも1つを含む架橋したシロキサン系が挙げられるが、これらに限定されない。
こうした樹脂には、例えば「DOW CORNING593」の商品名で市販されている製品、及びGENERAL ELECTRICにより「SILICONE FLUID SS4230及びSS4267」の商品名で市販されている製品が挙げられ、これらは、ジメチル/トリメチルシロキサン構造のシリコーンである。
トリメチルシロキシシリケート型の樹脂も使用することができ、例としては、信越化学工業株式会社によりX22-4914、X21-5034及びX21-5037の商品名で市販されているものがある。
ポリアルキルアリールシロキサンは、粘度が、25℃で、1×10-5から5×10-2m2/sの、ポリジメチル/メチルフェニルシロキサン、ならびに直鎖及び/又は分枝鎖のポリジメチル/ジフェニルシロキサンから選ぶことができる。
こうしたポリアルキルアリールシロキサンの非限定的な例には、以下の商品名で市販されている製品が挙げられる:
RHODIA製のSILBIONE(登録商標)液の70641シリーズ;RHODIA製のRHODORSIL(登録商標)液の70633シリーズ及び763シリーズ;
DOW CORNINGによりDOW CORNING 556 COSMETIC GRADE FLUIDの参照名で市販されているフェニルトリメチコン液;
BAYER製のPKシリーズのシリコーン、例えばPK20製品;
BAYER製のPNシリーズ、PHシリーズのシリコーン、例えばPN1000製品及びPH1000製品;ならびに
GENERAL ELECTRIC製のいくつかのSFシリーズの液、例えばSF 1023、SF 1154、SF 1250及びSF 1265。
本発明により使用することができる有機修飾されたシリコーンには、既に定義された、これらの構造内に炭化水素基によって結合した少なくとも1つの有機官能基部分を含むもの等のシリコーンが挙げられるが、それらに限定されない。
有機修飾シリコーンには、例えば
C6〜C24アルキル部分を任意選択で含むポリエチレンオキシ及び/又はポリプロピレンオキシ部分を含むポリオルガノシロキサン(DOW CORNINGによりDC1248の商品名及びDC Q2-5220の商品名で市販されているジメチコンコポリオールと呼ばれる製品、ならびに、UNION CARBIDEにより市販されているSILWET(登録商標)L722、L7500、L77及びL711液、ならびに、DOW CORNINGによりQ2 5200の商品名で市販されている(C12)アルキルメチコンコポリオール;
任意選択で置換されているアミン部分を含むポリオルガノシロキサン、例えばGENESEEによりGP4 Silicone Fluid及びGP7100の商品名で市販されている製品、ならびにDOW CORNINGによりQ2 8220、DOW CORNING 929及び939の商品名で市販されている製品。置換されているアミン部分は、例えばアミノC1〜C4アルキル部分から選ぶことができる。アミノシリコーンは、追加的なC14アルコキシ官能基を有してもよく、例えばWACKER BELSIL ADM LOG1製品に相当するもの;
アルコキシル化された部分を含むポリオルガノシロキサン、例えばSWS SILICONESにより「SILICONE COPOLYMER F-755」の商品名で、及びGOLDSCHMIDTによりABIL WAX(登録商標)2428、2434及び2440の商品名で市販されている製品;
ヒドロキシル化された部分を含むポリオルガノシロキサン、例としては、仏国特許出願公開第8516334号に記載されている、ヒドロキシアルキル官能基を含有するポリオルガノシロキサン等;
アシルオキシアルキル部分を含むポリオルガノシロキサン、例えば米国特許第4,957,732号に記載されているポリオルガノシロキサン;
カルボン酸タイプの陰イオン性部分を含むポリオルガノシロキサン、例えばチッソ株式会社により市販されている、欧州特許第0186507号に記載されている製品、ならびにカルボキシルアルキルの陰イオン性部分を含むポリオルガノシロキサン、例えば信越化学工業株式会社により市販されているX-22-3701E製品中に存在するもの;
2-ヒドロキシアルキルスルホネート及び2-ヒドロキシアルキルチオスルフェートを含むポリオルガノシロキサン、例えばGOLDSCHMIDTによりABIL(登録商標)S201及びABIL(登録商標)S255の商品名で市販されている製品;
ヒドロキシル化部分を含むポリオルガノシロキサン、例えば欧州特許出願公開第0342834号に記載されているポリオルガノシロキサンで、対応する市販の製品の非限定的な例には、DOW CRONINGにより市販されている製品Q2-8413がある;
アクリル部分を含むポリオルガノシロキサン、例えば3MによりVS80及びVS70の名称で市販されている製品;ならびに
ポリアミン部分、及び
オキサゾリン部分
Figure 2014105176
を含むポリオルガノシロキサンを挙げることができる。
本発明により使用することができるシリコーンは、1つ又は2つのオキサゾリン基、例えばポリ(2-メチルオキサゾリン-b-ジメチルシロキサン-b-2-メチルオキサゾリン)及びポリ(2-エチル-2-オキサゾリン-ジメチルシロキサン)を含んでもよい。KAOによりOX-40、OS-51、OS-96及びOS-88の参照名で市販されている製品も使用できる。
本発明により使用することができる好適なシリコーンベースのセルロースには、X-22-8401及びX-22-8404の参照名で信越化学工業株式会社により市販されている製品が挙げられる。
好ましくは、本発明のシリコーンは、有機修飾されたシリコーンである。より好ましくは、本発明のシリコーンは、アミノシリコーンである。
第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物におけるシリコーンの量は限定されない。シリコーンの量は、第2の化粧用組成物の合計重量に対して0.01から20重量%、好ましくは0.1から10重量%、より好ましくは0.5から5重量%とすることができる。
V 陽イオン性ポリマー
第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物は、少なくとも1つの陽イオン性ポリマーを含んでもよい。2種以上の陽イオン性ポリマーを使用できる。このため、単一の種類の陽イオン性ポリマー、又は異なる種類の陽イオン性ポリマーの組合せを使用してもよい。
本発明の目的のためには、用語「陽イオン性ポリマー」は、陽イオン性基、及び/又は陽イオン性基中へイオン化されてもよい基を有する任意のポリマーを表すことに留意されたい。
こうしたポリマーは、それ自体が毛髪の美容的性質を改善すると既に知られているものから選ばれてもよく、すなわち、特に欧州特許出願公開第337354号において、及び仏国特許第2270846号、第2383660号、第2598611号、第2470596号及び第2519863号において記載されているものがある。
好ましい陽イオン性ポリマーは、第一級、第二級、第三級及び/又は第四級アミン基を有する単位を含有するものから選ばれ、これらは、主ポリマー鎖の一部を形成するものでも、主ポリマー鎖に直接結合している側鎖置換基により担持されているものでも、いずれでもよい。
使用される陽イオン性ポリマーの数平均分子量は、一般におよそ500からおよそ5*106の間、好ましくは103から3*106の間である。
より詳細に挙げられる陽イオン性ポリマーの中には、ポリアミン、ポリアミノアミド及びポリ第四級アンモニウム型のポリマーがある。
これらは、既知の製品である。こうしたポリマーは、具体的には、仏国特許第2505348号及び第2542997号において記載されている。前記ポリマーの中では、以下のものを挙げることができる。
(1)アクリル酸のエステル若しくはアミド、又はメタクリル酸のエステル若しくはアミドに由来し、式(I)、(II)、(III)又は(IV)
Figure 2014105176
(式中、
R3は、同一であっても異なってもよく、水素原子又はCH3基を表し;
Aは、同一であっても異なってもよく、直鎖又は分枝鎖の、1〜6個、好ましくは2個又は3個の炭素原子のアルキル基、又は1〜4個の炭素原子のヒドロキシアルキル基を表し;
R4、R5及びR6は、同一であっても異なってもよく、1から18個の炭素原子を有するアルキル基、又は1から6個の炭素原子を有するベンジル基、好ましくはアルキル基を表し;
R1及びR2は、同一であっても異なってもよく、1〜6個の炭素原子を有する水素基又はアルキル基、好ましくはメチル又はエチルを表し;
Xは、無機酸若しくは有機酸に由来する陰イオン、例えばメト硫酸塩アニオン、又は塩化物若しくは臭化物等のハロゲン化物を表す)
の単位の少なくとも1つを含むホモポリマー又はコポリマー。
ファミリー(1)のポリマーは、コモノマーに由来する1つ又は複数の単位を含有することもでき、こうしたコモノマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、窒素上にて低級(C1〜C4)アルキルで置換されているアクリルアミド及びメタクリルアミド、アクリル酸若しくはメタクリル酸又はそれらのエステル、ビニルラクタム(ビニルピロリドン又はビニルカプロラクタム等)、及びビニルエステルからなるファミリーから選んでもよい。
そのため、ファミリー(1)のこれらのポリマーのうち、以下のものを挙げることができる:
- アクリルアミドと、硫酸ジメチル又はハロゲン化ジメチルで第四級化されたメタクリル酸ジメチルアミノエチルとのコポリマー、例えばHercules社によりHercoflocという名称で販売されている製品;
- アクリルアミドとメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドとのコポリマー、例えば欧州特許出願公開第080976号に記載され、Ciba Geigy社によりBina Quat P 100という名称で販売されているもの;
- アクリルアミドとメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメト硫酸塩とのコポリマーで、Hercules社によりRetenという名称で販売されているもの;
- 第四級化又は非第四級化ビニルピロリドン/アクリル酸若しくはメタクリル酸ジアルキルアミノアルキルのコポリマー、例えばISP社により「Gafquat」という名称で販売されている製品、例としては「Gafquat 734」又は「Gafquat 755」、又はそうでなければ「Copolymer 845、958及び937」として知られているもの(これらのポリマーは、仏国特許第2077143号及び第2393573号に詳細に記載されている);
- ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドンのターポリマー、例えばGaffix VC 713の名称でISP社により販売されている製品;
- ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルジメチルアミンのコポリマーで、ISPにより特にStyleze CC 10の名称で販売されているもの、及び第四級化されたビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドのコポリマーで、例えば「Garquat HS 100」の名称でISP社により販売されている製品;
- 架橋されたメタクリロイルオキシ(C1〜C4)アルキルトリ(C1〜C4)アルキルアンモニウム塩のポリマー、例えば、塩化メチルで第四級化されたメタクリル酸ジメチルアミノエチルを単独重合し、又は塩化メチルで第四級化されたメタクリル酸ジメチルアミノエチルとアクリルアミドとを共重合し、単独重合又は共重合の後に、メチレンビスアクリルアミド等のオレフィン性不飽和を含む化合物と架橋結合することによって得られるポリマー。鉱物油中に前記コポリマーを50重量%含んだ分散液の形態にある架橋アクリルアミド/メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドのコポリマー(重量比20/80)を、より具体的には使用することができる。この分散剤は、Allied Colloids社により「Salcare(登録商標) SC 92」という名称で販売されている。約50重量%のホモポリマーを鉱物油中又は液体のエステル中に含有する、架橋された塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムホモポリマーを使用することもできる。これらの分散剤は、例えばAllied Colloids社により「Salcare(登録商標) SC 95」及び「Salcare(登録商標) SC 96」という名称で販売されている。
(2)陽イオン性多糖類
a)陽イオン性セルロール誘導体
陽イオン性ポリマーには、第四級アンモニウム基を有するセルロースエーテル誘導体が挙げられ、これは、仏国特許第1492597号に記載されており、特にUnion Carbide Corporation社により「JR」(JR 400、JR 125、JR 30M)又は「LR」(LR 400、LR 30M)の名称で販売されているポリマーがある。これらのポリマーは、CTFA辞典で、トリメチルアンモニウム基で置換されたエポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロース第四級アンモニウムとしても定義されている。
陽イオン性ポリマーにはまた、特に米国特許第4131576号に記載されている、セルロースのコポリマー、又は水溶性の第四級アンモニウムモノマーでグラフト化されたセルロース誘導体が挙げられ、例えばヒドロキシアルキルセルロース、例としては、特にメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム又はジメチルジアリルアンモニウム塩でグラフト化された、ヒドロキシメチル-、ヒドロキシエチル-又はヒドロキシプロピルセルロースがある。
この定義に相当する市販の製品は、より特定すれば、National Starch社によりCelquat L 200及びCelquat H 100の名称で販売されている製品である。
b)陽イオン性グアーガム
陽イオン性グアーガムは、より特定すれば、米国特許第3589578号及び第4031307号に記載されており、例えば陽イオン性のトリアルキルアンモニウム基を有するグアーガムがある。例えば、2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウムの塩(例えばクロリド)で修飾されているグアーガムが使用される。こうした製品は、特にMeyhall社によりJaguar C13S、Jaguar C15、Jaguar C17、及びJaguar C162の商品名で販売されている。
(3)ピペラジニル単位と、二価のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基とからなるポリマー(直鎖又は分枝鎖を有し、任意選択で酸素原子、イオウ原子若しくは窒素原子が割り込んでおり、又は芳香族環若しくは複素環が割り込んでおり)、更には、これらのポリマーを酸化及び/又は第四級化させた製品。こうしたポリマーは、具体的には仏国特許第2162025号及び第2280361号に記載されている。
(4)特に酸性化合物とポリアミンとの重縮合によって調製される、水溶性ポリアミノアミド;これらのポリアミノアミドは、エピハロヒドリン、ジエポキシド、二無水物、不飽和二無水物、ビス-不飽和誘導体、ビス-ハロヒドリン、ビス-アゼチジニウム、ビス-ハロアシルジアミン、ビス-ハロゲン化アルキルで、又はそうでなければ、ビス-ハロヒドリン、ビス-アゼチジニウム、ビス-ハロアシルジアミン、ビス-ハロゲン化アルキル、エピハロヒドリン、ジエポキシド又はビス-不飽和誘導体と反応性のある二官能性化合物の反応から得られるオリゴマーで、架橋してもよく;架橋結合剤は、ポリアミノアミドのアミン基当たり0.025から0.35molの範囲の割合で使用され;これらのポリアミノアミドはアルキル化されることが可能であり、これらが1つ又は複数の第三級アミン官能基を有する場合は、第四級化することができる。こうしたポリマーは、具体的には仏国特許第2252840号及び第2368508号に記載されている。
(5)ポリアルキレンポリアミンとポリカルボン酸との縮合、それに続く二官能性剤でのアルキル化から得られるポリアミノアミド誘導体。例えば、アジピン酸/ジアルキルアミノヒドロキシアルキルジアルキレントリアミンのポリマーであって、そのアルキル基が1〜4個の炭素原子を有し、好ましくはメチル、エチル又はプロピルを表すものが挙げられる。こうしたポリマーは、具体的には仏国特許第1583363号に記載されている。
これらの誘導体のうち、より特定すれば、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピル/ジエチレントリアミンのポリマーを挙げることができ、これはSandoz社により「Cartaretine F、F4又はF8」の名称で販売されているる。
(6)2つの第一級アミン基及び少なくとも1つの第二級アミン基を含有するポリアルキレンポリアミンと、ジグリコール酸及び3から8個の炭素原子を有する飽和脂肪族ジカルボン酸から選択されるジカルボン酸との反応によって得られるポリマー。ポリアルキレンポリアミンとジカルボン酸の間のモル比は、0.8:1から1.4:1の間であり;そこから生じるポリアミノアミドは、エピクロロヒドリンと、エピクロロヒドリン対ポリアミノアミドの第二級アミン基のモル比0.5:1から1.8:1の間で反応させる。こうしたポリマーは、具体的には米国特許第3227615号及び第2961347号に記載されている。
この種のポリマーは、特に、「Hercosett 57」の名称でHercules Inc.社により販売されており、又はそうでなければ、アジピン酸/エポキシプロピル/ジエチレントリアミンのコポリマーの場合には、「PD 170」又は「Delsette 101」の名称でHercules社により販売されている。
(7)アルキルジアリルアミンの、又はジアルキルジアリルアンモニウムのシクロポリマーで、例えば式(V)又は(VI)
Figure 2014105176
(式中、
k及びtは0又は1に等しく、和k+tは1に等しく;R9は、水素原子又はメチル基を表し;R7及びR8は、互いに独立して、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、アルキル基が好ましくは1から5個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、低級(C1〜C4)アミドアルキル基を表し、又は、R7及びR8は、それらが結合している窒素原子と共に、ピペリジル若しくはモルホニル等の複素環基を表すことができ;R7及びR8は、互いに独立して、好ましくは1から4個の炭素原子を有するアルキル基を表し;Y-は、臭化物イオン、塩化物イオン、酢酸イオン、ホウ酸イオン、クエン酸イオン、酒石酸イオン、硫酸水素イオン、亜硫酸水素イオン、硫酸イオン又はリン酸イオン等の陰イオンである)
に相当する単位を、鎖の主要な構成要素として含んだホモポリマー又はコポリマー。これらのポリマーは、具体的には、仏国特許第2080759号及びその追加特許第2190406号に記載されている。
上で定義したポリマーのうち、より具体的には、例えばCalgon社により「Merquat 100」という名称で販売されているジメチルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー(及び重量平均分子量の低い、その同族体)、ならびに「Merquat 550」という名称で販売されている、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドとアクリルアミドとのコポリマーを挙げることができる。
(8)第四級二アンモニウムポリマーで、次式
Figure 2014105176
{式中、
R10、R11、R12及びR13は、同一であっても異なってもよく、1から20個までの炭素原子を有する脂肪族基、脂環式基若しくはアリール脂肪族基、又は低級ヒドロキシアルキル脂肪族基を表し、そうでなければR10、R11、R12及びR13は、一緒に又は別々に、それらが結び付いている窒素原子と一緒に、窒素以外の第2のヘテロ原子を任意選択で含有する複素環を構成し、又はそうでなければR10、R11、R12及びR13は、ニトリル基、エステル基、アシル基、アミド基又はCO-O-R14-D基若しくはCO-NH-R14-D基(式中、R14はアルキレンであり、Dは第四級アンモニウム基である)によって置換されている直鎖又は分枝鎖のC1〜C6アルキル基を表し;
A1及びB1は、2から20個までの炭素原子を有するポリメチレン基を表し、これは直鎖又は分枝鎖であってもよく、飽和又は不飽和であってもよく、主鎖につながれた、又は挿入された1つ若しくは複数の芳香族環、又は1つ若しくは複数の酸素原子若しくは硫黄原子又はスルホキシド基、スルホン基、ジスルフィド基、アミノ基、アルキルアミノ基、ヒドロキシル基、第四級アンモニウム基、ウレイド基、アミド基若しくはエステル基を含んでいてもよく、
X-は、無機酸又は有機酸に由来の陰イオンを表し;
A1、R10及びR12は、それらに結合している2個の窒素原子と共に、ピペラジン環を形成することができ;加えて、A1が、直鎖若しくは分枝鎖の、飽和若しくは不飽和の、アルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表す場合、B1は、-(CH2)n-CO-D-OC-(CH2)n-基{式中、Dは、
i)式-O-Z-O-のグリコール残基[式中、Zは、直鎖又は分枝鎖の炭化水素系基、又は式
-(CH2-CH2-O)x-CH2-CH2-;及び
-[CH2-CH(CH3)-O]y-CH2-CH(CH3)-
(式中、x及びyは、定義された固有の重合度を表す1〜4の整数を表すか、又は平均重合度を表す1から4までの任意の数を表す)
のうちの1つに相当する基を表す]も表すことができ};
ii)ビス-第二級ジアミン残基、例えばピペラジン誘導体;
iii)式-NH-Y-NH-(式中、Yは、直鎖若しくは分枝鎖の炭化水素系基、又はそうでなければ二価基
-CH2-CH2-S-S-CH2-CH2-基を表す)のビス第一級ジアミン残基;又は
iv)式-NH-CO-NH-のウレイレン基
を表す}
に相当する繰り返しの単位を含有するもの。
好ましくは、X-は、塩化物イオン又は臭化物イオン等の陰イオンである。
これらのポリマーは、一般に1,000から100,000の間の数平均分子量を有する。
この種のポリマーは、仏国特許第2320330号、第2270846号、第2316271号、第2336434号及び第2413907号、ならびに米国特許第2273780号、第2375853号、第2388614号、第2454547号、第3206462号、第2261002号、第2271378号、第3874870号、第4001432号、第3929990号、第3966904号、第4005193号、第4025617号、第4025627号、第4025653号、第4026945号及び第4027020号に詳細に記載されている。
繰り返しの単位で構成されているポリマーを用いることが、より特に好ましく、それは式(VIII)
Figure 2014105176
(式中、
R10、R11、R12及びR13は、同一であっても異なってもよく、およそ1から4個の炭素原子を含むアルキル基又はヒドロキシアルキル基を表し、n及びpは、およそ2から20までの範囲の整数であり、X-は、鉱物酸又は有機酸に由来する陰イオンである)
に相当するものである。
(9)ポリ第四級アンモニウムで、式(IX)
Figure 2014105176
[式中、pは、およそ1から6までの範囲の整数を表し、Dは不在であってもよく、又は(CH2)r-CO-基(式中、rは、4又は7に等しい数を表し、X-は陰イオンである)を表していてもよい]
の単位で構成されるもの。
こうしたポリマーは、米国特許第4157388号、第4702906号及び第4719282号に記載されている方法により調製することができる。こうしたポリマーは、特に欧州特許出願公開第122324号に記載されている。
これらのポリマーのうち、挙げられる例には、Miranol社により販売されている製品「Mirapol A15」、「Mirapol AD1」、「Mirapol AZ1」及び「Mirapol 175」がある。
(10)ビニルピロリドン及びビニルイミダゾールの第四級ポリマー、例としては、BASF社によりLuviquat FC 905、FC 550、及びFC 370の名称で販売されている製品。
(11)ポリアミン、例えばHenkelにより販売されているPolyquart Hで、これは、CTFA辞典に「ポリエチレングリコール(15)タロウポリアミン」という参照名が付されている。
(12)本発明に関する場合に使用することができる、他の陽イオン性ポリマーは、ポリアルキレンイミンであり、具体的には、ポリエチレンイミン;ビニルピリジン単位又はビニルピリジニウム単位を有するポリマー;ポリアミンとエピクロロヒドリンとの縮合物;ポリ第四級ウレイレンである。
陽イオン性ポリマーは、以下のポリマーから選ばれることが好ましい:
ポリクオタニウム-5、例えばCalgonにより販売されている製品Merquat 5;
ポリクオタニウム-6、例えばCibaにより販売されている製品Salcare SC 30、及びCalgonにより販売されている製品Merquat 100;
ポリクオタニウム-7、例えばCalgonにより販売されている製品Merquat S、Merquat 2200及びMerquat 550、及びCibaにより販売されている製品Salcare SC 10;
ポリクオタニウム-10、Amercholにより販売されている製品Polymer JR400;
ポリクオタニウム-11、例えばISPにより販売されている製品Gafquat 755、Gafquat 755N、Gafquat 734;
ポリクオタニウム-15、例えばRohmにより販売されている製品Rohagit KF 720 F;
ポリクオタニウム-16、例えばBASFにより販売されている製品Luviquat FC905、Luviquat FC370、Luviquat HM552及びLuviquat FC550;
ポリクオタニウム-22、例えばCalgonにより販売されている製品Merquat 280;
ポリクオタニウム-28、例えばISPにより販売されている製品Styleze CC10;
ポリクオタニウム-39、例えばCalgonにより販売されている製品Merquat Plus 3330;
ポリクオタニウム-44、例えばBASFにより販売されている製品Luviquant Care;
ポリクオタニウム-46、例えばBASFにより販売されている製品Luviquat Hold;
ポリクオタニウム-47、例えばCalgonにより販売されている製品Merquat 2001。
第1の化粧用組成物及び第2の化粧用組成物における陽イオン性ポリマーの量は限定されないが、陽イオン性ポリマーの量は、化粧用組成物の合計重量に対して0.01から20重量%、好ましくは0.05から10重量%、より好ましくは0.1から5重量%の範囲とすることができる。
VI. 多価アルコール
第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物は、少なくとも1つの多価アルコールを含んでもよい。2種以上の多価アルコールを使用できる。このため、単一の種類の多価アルコール、又は異なる種類の多価アルコールの組合せを使用してもよい。
多価アルコールは、2から8個の炭素原子、2つから6つのヒドロキシ官能基を有する化合物であることができる。これらの化合物のうち、エチレングリコール、グリセリン、1,2-プロパンジオール、ジグリセリン、エリトリトール、アラビトール、アドニトール、ソルビトール及びズルシトールを挙げることができる。
多価アルコールはまた、平均分子量が150から600との間であるポリエーテルアルコールとすることもでき、これらのうち、ポリエチレングリコール300及びポリグリセリン500を挙げることができる。
第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物中の多価アルコールの量は限定されないが、組成物の合計重量に対して0.01から20重量%、好ましくは0.05から10重量%、より好ましくは0.1から5重量%とすることができる。
VII. 一価アルコール
第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物は、少なくとも1種の一価アルコールを含んでもよい。2種以上の一価アルコールを使用できる。このため、単一の種類の一価アルコール、又は異なる種類の一価アルコールの組合せを使用してもよい。
一価アルコールは、第一級、第二級又は第三級アルコールであってもよい。一価アルコールは、C16芳香族アルコールであってもよく、例えばエタノール及びイソプロパノール、又はベンジルアルコール等のC610芳香族アルコールである。
第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物中の一価アルコールの量は限定されないが、一価アルコールの量は、組成物の合計重量に対して0.01から20重量%、好ましくは0.05から10重量%、より好ましくは0.1から5重量%の範囲であってもよい。
VIII. 他の成分
第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物は、水を含んでもよい。好ましくは、第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物は水性である。水の量は、組成物の合計重量に対して99重量%以下、好ましくは50から99重量%、より好ましくは60から95重量%、更により好ましくは70から90重量%とすることができる。
第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物の形態は特に限定されず、O/W型エマルション、W/O型エマルション、濃縮されていてもされていなくてもよい水性ゲル、水性溶液、ローション、クリーム、フォーム等の様々な形態をとってもよい。O/W型エマルションの形態が好ましい。
第1の化粧用組成物のpHは、6から12までであってもよい。それは、7から12、好ましくは8から11の範囲とすることができ、少なくとも1種のアルカリ剤及び/又は少なくとも1種の酸性剤を用いて所望の値に調整することができる。
第2の化粧用組成物のpHは、8未満であってもよい。それは、好ましくは1.5から7.9、より好ましくは1.5から7、更により好ましくは2から4の範囲とすることができ、少なくとも1種のアルカリ剤及び/又は少なくとも1種の酸性剤を用いて所望の値に調整してもよい。
アルカリ剤は、無機アルカリ剤であってもよい。無機アルカリ剤は、アンモニア;アルカリ金属水酸化物;アルカリ土類金属水酸化物;アルカリ金属リン酸塩及び一水素リン酸塩(リン酸ナトリウム又はリン酸一水素ナトリウム等)からなる群から選択されることが好ましい。アンモニア由来の悪臭を減らすために、アンモニア以外のアルカリ剤を用いることが好ましい。
無機アルカリ金属水酸化物の例として、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムを挙げることができる。アルカリ土類金属水酸化物の例として、水酸化カルシウム及び水酸化マグネシウムを挙げることができる。無機アルカリ剤として、水酸化ナトリウムが好ましい。
アルカリ剤は、有機アルカリ剤であってもよい。有機アルカリ剤は、モノアミン及びそれらの誘導体;ジアミン及びそれらの誘導体;ポリアミン及びそれらの誘導体;塩基性アミノ酸及びそれらの誘導体;塩基性アミノ酸とそれらの誘導体とのオリゴマー;塩基性アミノ酸とそれらの誘導体とのポリマー;尿素及びその誘導体;ならびにグアニジン及びその誘導体からなる群から選択されることが好ましい。
有機アルカリ剤の例として挙げられるのは、アルカノールアミン(モノ-、ジ-及びトリ-エタノールアミンならびにイソプロパノールアミン等);尿素、グアニジン及びそれらの誘導体;塩基性アミノ酸(リシン、オルニチン又はアルギニン等);ならびに構造式
Figure 2014105176
(式中、
Rは、ヒドロキシル基又はC1〜C4アルキル基により任意選択で置換されているプロピレン等のアルキレンを表し、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基又はC1〜C4ヒドロキシアルキル基を表し、これには1,3-プロパンジアミン及びその誘導体を例示することができる)
において説明されているもの等のジアミンがある。アルギニン、尿素及びモノエタノールアミンが好ましい。
アルカリ剤は、その溶解性に応じて、組成物の合計重量に対して0.1から30重量%、好ましくは0.2から20重量%、より好ましくは0.3から10重量%の合計量で使用することができる。
酸性剤は、例えば鉱酸又は有機酸とすることができ、例としては塩酸、リン酸、カルボン酸(例としては酒石酸、クエン酸、乳酸)、又はスルホン酸とすることができる。
酸性剤の量は限定はされないが、その溶解性に応じて、組成物の合計重量に対して0.1から30重量%、好ましくは0.2から20重量%、より好ましくは0.3から10重量%とすることができる。
本発明において使用される組成物はまた、上に記載したものとは異なる1種又は複数の美容薬剤を含んでもよい。美容薬剤の量は限定されないが、組成物の合計重量に対して0.1から10重量%とすることができる。美容薬剤は、陰イオン性、非イオン性又は両性のポリマー、ペプチド及びそれらの誘導体、タンパク質加水分解物、合成又は天然の蝋、とりわけ脂肪アルコール、膨張剤及び浸透剤、抜け毛防止剤、抗フケ剤、会合型又はそうではない、天然又は合成の増粘剤、懸濁化剤、金属イオン封鎖剤、不透明化剤、染料、日焼け止め剤、充填剤、ビタミン若しくはプロビタミン、ミネラル、植物油若しくは合成油、ならびに香料、保存剤、安定化剤、ならびにそれらの混合物からなる群から選択することができる。
本発明において使用される第1の化粧用組成物及び第2の化粧用組成物は、上記の必須成分及び任意成分を、ミキサー及びホモジナイザー等の従来技術の混合手段を使用して混合することにより調製することができる。
(使用及び化粧用組成物)
本発明はまた、上に説明した、第2の化粧用組成物の一実施形態の使用、ならびに第2の化粧用組成物の一実施形態の使用に関する。
そのため、本発明は、還元され乾燥させたケラチン繊維を固定するための化粧用組成物の使用に関し、
化粧用組成物は、ケラチン繊維からすすぎ落とされず、
化粧用組成物は、過酸化水素を、組成物の合計重量に対して約0.1から2.0重量%、好ましくは0.2から1.9重量%、より好ましくは0.3から1.8重量%の量で含む。
本発明は、還元し乾燥させたケラチン繊維を処理するための、付けたままにしておく化粧用組成物にも関し、過酸化水素を、組成物の合計重量に対して0.1から2.0重量%、好ましくは0.2から1.9重量%、より好ましくは0.3から1.8重量%の量で含む。
化粧用組成物中の過酸化水素の濃度は、従来技術のすすぎ落とす酸化組成物における過酸化水素の濃度と比べると相当低い。したがって、本発明による化粧用組成物及びその使用は、ケラチン繊維変形効果の長時間持続性、良好な保色性等をもたらすだけでなく、ケラチン繊維の損傷又は劣化を減らすこともできる。
化粧用組成物は、過酸化水素と、任意選択の成分とを、ミキサー及びホモジナイザー等の従来技術の混合手段を使用して混合することにより調製することができる。
(実施例)
本発明を、実施例を通じて更に詳細に説明するが、この実施例は、本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
[調製物]
Table 1(表1)に示している製剤1から5による以下の組成物を、Table 1(表1)に示す成分を混合して調製した。Table 1(表1)に示している成分の量についての数値は全て、活性原料の「重量%」に基づく。
Figure 2014105176
[評価]
製剤1から5による組成物を使用して、本発明による方法で処理した毛髪(実施例1から5)及び他の方法で処理した毛髪(比較例1から5)の、カール効率/脱カール効率、カール保持効果/脱カール保持効果、保色性、美容的性質及び悪臭を、以下のように評価した。
全ての評価は、毛髪束を使用して実施した。保色性の評価のために、酸化染色により着色しておいた、白人の天然の90%白髪束を使用した。他の評価のために、日本人の天然の(黒色)毛髪束を、カール効率及びカール保持効果を見るために使用し、またブラジル人の天然にカールした毛髪束を、直毛化の効率及び保持効果、すなわち脱カールの効率及び保持効果を見るために使用した。
(カール効率及びカール保持効果/脱カール効率及び脱カール保持効果)
カール効率及びカール保持効果を、カールさせた束の長さに対するウェーブ効率を測定して評価した。各束は、重量を1g、長さを270mmとした。ウェーブ効率は方程式
(270-x)/270*100=y
(式中、xはパーマをかけた乾燥毛髪の長さ(mm)を意味し、yはウェーブ効率(%)を意味する)
から計算した。ウェーブ効率の値が大きいほど、カール深度が良好であることを意味する。
ウェーブ効率の判定基準は以下のとおりである。
20%超:非常に良好
15〜20%:良好
10〜15%:並み
5〜10%:不良
5%未満:非常に不良
カール保持効果は、カールさせた束をシャンプーすることにより判定した。各束を、水中、シャンプー0.4gで1分間洗った。シャンプー及びすすぎ落としの工程を20回反復し、カールしている束の長さを測定してカール保持効果を判定した。束の長さが短いほど、カール保持効果が良好であることを意味する。
カール保持効果の判定基準は、20回のシャンプーの前と後とのウェーブ効率の差により、以下のように判定する:
4%未満:非常に良好
4〜6%:良好
6〜8%:並み
8に10%:不良
10%超:非常に不良
脱カール効率及び脱カール保持効果を、目視観察により評価した。毛髪束の本来のカールが消失し、古典的なアイロンパーマ方法で処理した毛髪束(比較例5)よりも毛髪束のカールが減っていた場合、それを「良好」とランク付けた。「並み」は、古典的なアイロンパーマ方法(比較例5)により処理した毛髪の外観として規定した。毛髪束の本来のカールが変わらなかった場合、それを「不良」とランク付けた。毛髪束の形状が、20回のシャンプー後に変わらなかった場合、それを「良好」とランク付けた。毛髪束の形状が、20回のシャンプー後に、カールしている非処理の毛髪束よりも直毛ではないがまだ良好である場合、それを「並み」とランク付けた。毛髪束の形状が、20回のシャンプー後に、本来カールしている非処理の毛髪束と同じになった場合、それを「不良」とランク付けた。
(保色性)
保色性を、カラーメーターにより毛髪束の色を測定して評価した。20回のシャンプーの前及び後に、各毛髪束のデルタEを測定した。
保色性の判定基準は、以下のように、デルタEにおける差により判定する。
3未満:非常に良好
3〜5:良好
5〜8:並み
8超:不良
10超:非常に不良
(美容的性質)
毛髪の滑らかさ及び柔らかさを、パネリストによる感覚評価で評価した。製剤1及び製剤2を使用したときの毛髪束に触った感触を、「並み」と規定した。滑らかさ及び柔らかさの双方が劣っていた場合、それを「非常に不良」とランク付けた。滑らかさ及び柔らかさのいずれかが劣っていた場合、それを「不良」とランク付けた。滑らかさ及び柔らかさのいずれかが優れていた場合、それを「良好」とランク付けた。滑らかさ及び柔らかさの双方が優れていた場合、それを「非常に良好」とランク付けた。
(悪臭)
実施例1から5による組成物、及び比較例1から5による組成物で処理した毛髪束からの悪臭を、パネリストにより調べさせた。
(比較例1)
比較例1は、古典的なパーマネントウェーブ方法に基づくものとした。
製剤1による還元剤2gを、1.4cmのパーマローラーに予め巻き上げておいた毛髪束1gに適用し、15分間置いた。次いで、還元剤を毛髪からすすぎ落とした。次に、製剤2による酸化剤2gを、濡らした毛髪に適用し、室温で5分間置いた。次いで、酸化剤を、水道水で毛髪からすすぎ落とし、乾燥させた。次いで、毛髪をパーマローラーから取り外した。
評価の結果をTable 2(表2)に示す。
(比較例2)
比較例2は、濡らして付けたままにしておく方法に基づくものとした。
製剤1による還元剤2gを、1.4cmのパーマローラーに予め巻き上げておいた毛髪束1gに適用し、15分間置いた。次いで、還元剤を毛髪からすすぎ落とした。次に、製剤3による酸化剤2gを、濡らした毛髪に適用し、すすぎ落とさずに毛髪を乾燥させた。次いで、毛髪をパーマローラーから取り外した。
毛髪のカール効率及びカール保持効果は、比較例1により処理した毛髪のそれらよりも良好であったが、それらは依然として不十分であった。残臭は、毛髪から知覚されなかった。
評価の結果をTable 2(表2)に示す。
(比較例3)
比較例3は、濡らして付けたままにしておく別の方法に基づくものとした。
製剤1による還元剤2gを、1.4cmのパーマローラーに予め巻き上げておいた毛髪束1gに適用し、15分間置いた。次いで、還元剤を毛髪からすすぎ落とした。すすいだ毛髪を、室温で20分間置いた。次に、製剤3による酸化剤2gを濡れた毛髪に適用し、毛髪をすすがずに乾燥させた。次いで、毛髪をパーマローラーから取り外した。
毛髪のカール効率及びカール保持効果は、比較例1により処理した毛髪のカール効率及びカール保持効果よりも良好であったが、それは依然として不十分であった。残臭は、毛髪から知覚されなかった。
上記の評価の結果をTable 2(表2)に示す。
(比較例4)
比較例4は、古典的なデジタルパーマネントウェーブ方法に基づくものとした。
製剤1による還元剤2gを、毛髪束1gに適用し、15分間置いた。次いで、還元剤を毛髪からすすぎ落とした。濡らした毛髪を、デジタルパーマ機(Oohiro、型番ODIS-2)に接続した1.4cmのパーマローラー上で巻き上げ、デジタルパーマ方法にかけた(90℃で20分間)。次に、製剤2による酸化剤2gを乾燥した髪に適用し、毛髪を5分後にすすいだ。次いで、毛髪をパーマローラーから取り外した。
毛髪のカール保持効果は、比較例1により処理した毛髪のカール保持効果よりも良好であったが、それは依然として不十分であった。残臭は、毛髪から知覚されなかった。
上記の評価の結果をTable 2(表2)に示す。
(比較例5)
比較例5は、ホットアイロン直毛化方法と、酸化剤を付けたままにしておく方法との組合せに基づくものとした。
製剤2による酸化剤2gを、製剤1による還元剤で処理しておいた乾燥している毛髪束1gに適用し、次いでホットアイロン直毛化方法に180℃で供した。毛髪を、酸化剤が付いたまま室温で5分間置き、すすぎ落とし乾燥させた。
毛髪のカール保持効果は、比較例1により処理した毛髪のカール保持効果よりも良好であったが、それは依然として不十分であった。残臭は、毛髪から知覚されなかった。
上記の評価の結果をTable 2(表2)に示す。
(実施例1)
実施例1は、乾燥させて付けたままにしておく方法に基づくものとした。
製剤1による還元剤2gを、1.4cmのパーマローラーに予め巻き上げておいた毛髪束1gに適用し、15分間置いた。次いで、還元剤を毛髪からすすぎ落とし、毛髪を約50℃で20分間乾燥させた。次に、製剤3による酸化剤2gを乾燥した毛髪に適用し、毛髪をすすがずに乾燥させた。次いで、毛髪をパーマローラーから取り外した。
毛髪のカール効率及びカール保持効果は、比較例2又は3により処理した毛髪のカール効率及びカール保持効果よりも良好であった。実施例1による方法に要する合計時間は、従来のコールドパーマネントウェーブ方法に要する時間より短かった。残臭は、毛髪から知覚されなかった。
上記の評価の結果をTable 2(表2)に示す。
(実施例2)
実施例2は、乾燥して付けたままにしておく別の方法に基づくものとした。
実施例1によるプロセスを、製剤3による酸化剤の代わりに製剤4による酸化剤を使用した以外、繰り返した。
毛髪のカール保持効果は、実施例1により処理した毛髪のカール保持効果よりも良好であった。実施例2により処理した毛髪の美容的性質もまた、実施例1により処理したものより良好であった。実施例2による方法に要する合計時間は、従来のコールドパーマネントウェーブ方法に要する時間より短かった。残臭は、毛髪から知覚されなかった。
上記の評価の結果をTable 2(表2)に示す。
(実施例3)
実施例3は、別の、乾燥して付けたままにしておく方法に基づくものとした。
実施例1によるプロセスを、製剤3による酸化剤の代わりに製剤5による酸化剤を使用した以外、繰り返した。
毛髪のカール保持効果は、実施例1により処理した毛髪のカール保持効果よりも良好であった。実施例3により処理した毛髪の美容的性質もまた、実施例1又は2により処理したものより良好であった。実施例3による方法に要する合計時間は、従来のコールドパーマネントウェーブ方法に要する時間よりも短かった。残臭は、毛髪から知覚されなかった。
上記の評価の結果をTable 2(表2)に示す。
(実施例4)
実施例4は、付けたままにしておくデジタルパーマネントウェーブ方法に基づくものとした。
製剤1による還元剤2gを、毛髪束1gに適用し、15分間置いた。次いで、還元剤を毛髪からすすぎ落とした。濡らした毛髪を、Digital Perm Machine (Oohiro、型番ODIS-2)に接続した1.4cmのパーマローラー上に覆い、デジタルパーマ方法に供した(90℃で20分間)。次に、製剤2による酸化剤2gを、乾燥させた毛髪に適用し、毛髪をすすがずに乾燥させた。次いで、毛髪をパーマローラーから取り外した。
毛髪のカール効率及びカール保持効果、ならびに毛髪の保色性は、比較例4より、はるかに良好であった。実施例4により処理した毛髪の美容的性質もまた非常に良好であった。実施例4による方法に要する合計時間は、古典的なデジタルパーマネントウェーブ方法に要する時間よりも短かった。残臭は、毛髪から知覚されなかった。
上記の評価の結果をTable 2(表2)に示す。
(実施例5)
実施例5は、ホットアイロン直毛化方法と、酸化剤を付けたままにしておく方法との組合せに基づくものとした。
製剤2による2gの酸化剤を、製剤1による還元剤で処理しておいた乾燥している毛髪束1gに適用し、次いでホットアイロン直毛化方法に180℃で供した。毛髪を、室温で、酸化剤を付けたままにし、すすがず、乾燥させた。
毛髪の脱カール効率及び脱カール保持効果、ならびに毛髪の保色性は、比較例5より、はるかに良好であった。実施例5により処理した毛髪の美容的性質もまた非常に良好であった。実施例5による方法に要する合計時間は、古典的なホットアイロン直毛化方法に要する時間よりも短かった。残臭は、毛髪から知覚されなかった。
上記の評価の結果をTable 2(表2)に示す。
Figure 2014105176

Claims (16)

  1. ケラチン繊維、好ましくは毛髪を、処理する方法であって、
    少なくとも1種の還元剤を含む第1の化粧用組成物をケラチン繊維上に適用する工程と;
    ケラチン繊維をすすぐ工程と;
    ケラチン繊維を乾燥する第1の乾燥工程と;
    少なくとも1種の酸化剤を含む第2の化粧用組成物を乾燥したケラチン繊維上に適用する工程と;
    ケラチン繊維から第2の化粧用組成物をすすぎ落とさずに、ケラチン繊維を乾燥する第2の乾燥工程と
    を含む、方法。
  2. 第1の化粧用組成物をケラチン繊維上に適用する前及び/又は後に、機械的張力をケラチン繊維に付与する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. ケラチン繊維が、ケラチン繊維の第1乾燥工程及び/又は第2乾燥工程の間に、35から70℃、好ましくは40から60℃、より好ましくは45から55℃で加熱される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. ケラチン繊維が、ケラチン繊維の第1乾燥工程及び/又は第2乾燥工程の間に、70から150℃、好ましくは80から130℃、より好ましくは90から100℃で加熱される、請求項1又は2に記載の方法。
  5. ケラチン繊維が、ケラチン繊維の第1乾燥工程及び/又は第2乾燥工程の間に、150から250℃、好ましくは160から200℃、より好ましくは170から180℃で加熱される、請求項1又は2に記載の方法。
  6. ケラチン繊維が、第1の乾燥工程及び/又は第2の乾燥工程の間に、熱風、熱蒸気、高周波誘導加熱、マイクロ波加熱、赤外線照射、超音波、レーザー及びフラッシュランプ照射からなる群から選択される少なくとも1つを供給する少なくとも1つの加熱器により加熱される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 第1の化粧用組成物中の還元剤が、チオール還元剤及び非チオール還元剤から選択され、好ましくはチオグリコール酸、システイン、システアミン、及びそれらの塩、ならびに亜硫酸ナトリウムから選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 第2の化粧用組成物中の酸化剤が過酸化水素である、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 第2の化粧用組成物中の酸化剤の濃度が、前記組成物の合計重量に対して0.1から2.0重量%、好ましくは0.2から1.9重量%、より好ましくは0.3から1.8重量%である、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物が、少なくとも1種の界面活性剤、好ましくは陽イオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物が、少なくとも1種のシリコーン、好ましくはアミノシリコーンを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記第1の化粧用組成物及び/又は前記第2の化粧用組成物が、少なくとも1種の陽イオン性ポリマーを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物が、少なくとも1種の多価アルコールを含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 第1の化粧用組成物及び/又は第2の化粧用組成物が、少なくとも1種の一価アルコールを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 還元させ乾燥させたケラチン繊維を固定するための化粧用組成物の使用であって、
    化粧用組成物が、ケラチン繊維からすすぎ落とされず、
    化粧用組成物が、過酸化水素を、組成物の合計重量に対して0.1から2.0重量%、好ましくは0.2から1.9重量%、より好ましくは0.3から1.8重量%の量で含む、使用。
  16. 還元させ乾燥させたケラチン繊維を処理するための、付けたままにしておく化粧用組成物であって、過酸化水素を、組成物の合計重量に対して0.1から2.0重量%、好ましくは0.2から1.9重量%、より好ましくは0.3から1.8重量%の量で含む、組成物。
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