JP2014104617A - インクジェット記録装置および記録制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】上流側および下流側の搬送ローラ対で記録媒体を挟持する前に予備吐出を行うことにより、画像品質の低下を防止しつつ、全体として記録に要する時間が増大することを防止する。
【解決手段】記録ヘッドの位置よりも記録媒体の搬送方向上流側に配置されて記録媒体を挟持しながら搬送する上流側の搬送手段と、記録ヘッドよりも搬送方向下流側に配置されて記録媒体を挟持しながら搬送する下流側の搬送手段と、吐出口面と対向して記録媒体を支持する支持面を有する支持手段と、記録媒体が上流側の搬送手段に挟持され下流側の搬送手段には挟持されていない場合は吐出口面と支持面との間隔を第1の距離とし、上流側の搬送手段及び下流側の搬送手段の両方に記録媒体が挟持されている場合は間隔を第1の距離よりも狭い第2の距離に変更する変更手段を備え、記録媒体が下流側の搬送手段に挟持される前から記録ヘッドに画像の記録に関係しないインクを吐出させる。
【選択図】図4

Description

本発明はインクジェット記録装置および記録制御方法に関し、特に、インクを吐出する吐出口を複数並列させた記録ヘッドに対して、記録媒体を相対的に搬送して当該記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置および記録制御方法に関する。
インクジェット記録装置において、記録ヘッドの吐出口が設けられている面(以下、「吐出口面」という)と記録媒体との間隔(距離)は、画像品質の低下を防ぐために、記録時に適当な間隔となっていることが望ましい。
特許文献1には、搬送方向上流側又は下流側の搬送用ローラ対のみによって記録媒体を挟持する場合は吐出口面と記録媒体との間隔を比較的広くし、また、両方のローラ対によって挟持する場合はその間隔を比較的狭くし、画像を記録する記録装置が記載されている。これにより、一方のローラ対のみによって挟持されているときに記録媒体が浮いて吐出口面を擦るなどの弊害を防止することができる。
特開2005−161598号公報
特許文献1に記載のように、一方のローラ対のみにて記録媒体を挟持し吐出口面と記録媒体との間隔が比較的広い状態で記録を行う場合は吐出されたインクが記録媒体上で着弾すべき位置からずれる等して、結果として記録される画像の品質が低下することがある。
これに対し、記録媒体が一方のローラ対で挟持された状態で搬送されるときは、記録のための動作を行わず、上流側および下流側の両方のローラ対で挟持されてから記録のための動作を開始する態様が考えられる。
例えば、記録を開始するときなどに、搬送される記録媒体が先ず上流側のローラ対のみによって挟持された状態で搬送され、その後下流側を含め両方のローラ対で記録媒体を挟持して初めて、画像の記録のための動作を開始する態様が考えられる。この画像の記録のための動作としては、例えば、記録ヘッドの吐出性能を維持するための予備吐出などがある。しかしながら、この場合には、予備吐出後の記録を開始するまでの時間が比較的長くなるという問題が派生する。
本発明は上記課題に鑑みなされたものである。その目的は、上流側および下流側の搬送ローラ対で記録媒体を挟持する前に予備吐出などを行うことにより、画像品質の低下を防止しつつ、全体として記録に要する時間が増大することを防止できるインクジェット記録装置および記録制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るインクジェット記録装置は、インクを吐出する複数の吐出口が記録媒体の幅方向に配列されている吐出口面を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドの位置よりも記録媒体の搬送方向上流側に配置されて記録媒体を挟持しながら搬送する上流側の搬送手段と、前記記録ヘッドの位置よりも記録媒体の搬送方向下流側に配置されて記録媒体を挟持しながら搬送する下流側の搬送手段と、前記吐出口面と対向して記録媒体を支持する支持面を有する支持手段と、記録媒体が前記上流側の搬送手段に挟持され前記下流側の搬送手段には挟持されていない場合は前記吐出口面と前記支持面との間隔を第1の距離とし、前記上流側の搬送手段及び前記下流側の搬送手段の両方に記録媒体が挟持されている場合は前記間隔を前記第1の距離よりも狭い第2の距離に変更する変更手段と、を備えるインクジェット記録装置において、記録媒体が前記下流側の搬送手段に挟持される前から前記記録ヘッドに画像の記録に関係しないインクを吐出させることを特徴とする。
上記構成によれば、搬送方向上流側の搬送手段にて記録媒体が挟持され、上流側の搬送手段および下流側の搬送手段の両方にて記録媒体が挟持される前から画像の記録に関係しないインクを吐出する。そうすることにより、画像品質の低下を防止しつつ、全体として記録に要する時間が増大することを防止できる。
第1実施形態のインクジェット記録装置の構成を示す概略図である。 第1実施形態の記録ヘッドの吐出口の配列を示す摸式図である。 (a)〜(c)は記録ヘッドと記録媒体との間隔を示す摸式図である。 (a)および(b)は記録動作を示すフローチャートである。 (a)〜(d)はキャリッジ位置と時間経過との関係を示すグラフである。 (a)および(b)は画像および予備吐出パターンを示す模式図である。 第2実施形態のインクジェット記録装置の構成を示す概略図である。 第2実施形態の記録ヘッドの吐出口の配列を示す摸式図である。 (a)〜(c)は記録ヘッドと記録媒体との間隔を示す摸式図である。 (a)および(b)は記録動作を示すフローチャートである。 (a)〜(d)はキャリッジ位置と時間経過との関係を示すグラフである。 (a)および(b)は画像および予備吐出パターンを示す模式図である。
以下に図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本実施形態におけるインクジェット記録装置18(以下、「記録装置18」という)の構成を示す概略図である。同図に示すように記録装置18は、搬送ローラ対2、搬送ローラ対3、記録媒体カセット4、プラテン5、記録ヘッド6、キャリッジ7、カッター8、およびソータ9を備える。
搬送ローラ対2、3は、後述する搬送制御部によって駆動されるローラと、当該ローラの動きを補助するローラとの1対のローラによって夫々構成されており、1対のローラの間に記録媒体1を挟持して、回転することにより記録媒体1を搬送する。搬送ローラ対2は記録媒体1の搬送方向上流側に設けられており、搬送ローラ対3は下流側に設けられている。記録媒体カセット4はロール状の記録媒体1を保持している。
プラテン5は、搬送ローラ対2と搬送ローラ対3との間であり、記録媒体1を挟んで記録ヘッド6と対向する位置に配置されている。プラテン5は記録時に記録面の裏面から記録媒体1を支持する支持面を有しており、記録媒体1を支持する。
記録ヘッド6には吐出口が設けられており、当該吐出口からインクを吐出することにより、記録媒体1に画像を記録する。記録ヘッド6について詳細は後述する。キャリッジ7は記録ヘッド6を搭載している。キャリッジ7は記録媒体1に近づく方向および離れる方向に、移動できるように構成されている。本実施形態においては、キャリッジ7がこのように移動することによって、吐出口が設けられている面(以下、「吐出口面」という)と支持面との間隔を適宜変更する。具体的な変更方法については、図3(a)〜(c)を参照しながら後述する。
カッター8は記録媒体1を所定の大きさに切断する。ソータ9は切断された記録媒体1を載せ置く。
すなわち、記録媒体カセット4から供給された記録媒体1は、搬送ローラ対2の回転によって吐出口面と支持面との間の位置まで搬送され、記録ヘッド6から吐出されたインクによって記録がされ、カッター8にて所定の大きさに切断され、ソータ9に置かれる。
また同図に示すように、記録装置18は、制御部として、搬送制御部10、キャリッジ制御部11、記録ヘッド制御部12、およびカッター制御部13を備える。搬送制御部10は搬送ローラ対2および搬送ローラ対3の回転を制御する。キャリッジ制御部11はキャリッジ7を制御する。記録ヘッド制御部12は記録ヘッド6の吐出口からのインクの吐出を制御する。カッター制御部13はカッター8を制御する。
図2は本実施形態の記録ヘッド6の吐出口の配列を示す摸式図である。同図に示すように、記録ヘッド6は複数の吐出口14を備える。本実施形態においては、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、およびブラック(K)の4色のインクを夫々吐出する吐出口14が設けられている。複数の吐出口14は、同じ色を吐出する吐出口14により構成された吐出口列を形成している。
本実施形態においては、記録媒体の搬送方向と交差する方向に沿って吐出口列が形成されており、シアン吐出口列、マゼンタ吐出口列、イエロー吐出口列、およびブラック吐出口列は記録媒体の幅方向に沿ってそれぞれ形成されている。
同図に示すように、本実施形態において、記録ヘッド6には1024個の吐出口14により構成された吐出口列が4列設けられている。また、解像度は1200dpiとなっている。
図3(a)〜(c)は記録ヘッド6と記録媒体1との間隔を示す摸式図である。同図(a)は記録ヘッド6と記録媒体1との間隔の変更方法を示しており、同図(b)は記録媒体1が理想的な位置から浮いている状態を示しており、同図(c)は記録ヘッド6と記録媒体1との間隔が記録に最適な状態を示している。なお、図3(a)〜(c)は記録ヘッド6の周辺の構成を示している。
図3(a)に示すように、記録ヘッド6と記録媒体1との間隔は、記録媒体1を支持しているプラテン5に近づく方向および離れる方向(同図(a)における両矢印)へ、キャリッジ7が移動することにより変更されて調整される。距離Zは、記録ヘッド6の吐出口が設けられている面6a(吐出口面)と記録媒体1との間の距離を示している。また、同図(a)においては、記録媒体1が搬送ローラ対2、3両方により挟持されている状態を示している。
図3(b)は、搬送ローラ対2のみによって挟持されており、未だ搬送ローラ対3によって挟持されていない記録媒体1を示している。記録媒体1の理想的な位置は、プラテン5の支持面5a(記録ヘッド6の吐出口面6aと対向する面)に接する位置である。しかしながら、図3(b)において、記録媒体1は、プラテン5の支持面5aから離れ、記録ヘッド6の吐出口面6aに近づいている。
このように、記録媒体1がプラテン5の支持面5aから浮いてしまうと、記録ヘッド6の吐出口面6aと記録媒体1とが接触し、吐出口面6aに記録媒体1が擦れてしまうことがある。そうすると、記録媒体1に記録されたインクが擦れたり、吐出口面6aに付着していたインクが記録媒体1に付着するなどして、画像品質が低下する虞がある。
そこで、支持面5aから記録媒体1が浮いた場合においても記録ヘッド6の吐出口面6aと記録媒体1とが接触しない位置に、キャリッジ7を移動させる。本実施形態においては、この位置を「退避ポジション」という。この退避ポジションは、プラテン5の支持面5aから記録ヘッド6の吐出口面6aが距離Z1(第1の距離)離れた位置である。
図3(c)は記録ヘッド6の吐出口面6aと記録媒体1(プラテン5の支持面5a)との間隔が、距離Z1よりも狭く、記録に適している距離Z2(第2の距離)である場合を示している。この位置を「記録ポジション」という。
このように、キャリッジ7がプラテン5の支持面5aに近づく方向および離れる方向へ移動することにより、記録ヘッド6の吐出口面6aと記録媒体1との間隔を適宜変更する。
図4(a)および(b)は記録動作を示すフローチャートである。同図(a)は本実施形態における記録動作を示しており、同図(b)は従来例における記録動作を示している。同図(a)を参照して本実施形態における記録制御方法を説明する。
非記録時はインクの固着防止のため記録ヘッド6にキャップがされているので、記録ヘッド6による記録開始の指示がされると、図4(a)に示すように、記録を開始するために記録ヘッド6のキャップが開かれる(S1)。そして、キャリッジ制御部11の制御によって、キャリッジ7を、プラテン5の支持面5aから距離Z1離れた位置である退避ポジションに移動させる(S2)。次に、搬送制御部10が記録媒体カセット4を駆動することによって、記録媒体カセット4から記録媒体1が供給される(S4)。
供給された記録媒体1は、搬送制御部10による搬送ローラ対2の回転によって、搬送ローラ対2に挟持され搬送されて、記録ヘッド6の吐出口面6aとプラテン5の支持面5aとの間の位置に到達する。
記録ヘッド6の吐出口面6aとプラテン5の支持面5aとの間の位置を、記録媒体1の先端部が通過した後、記録ヘッド制御部12が記録ヘッド6の吐出口14からインクを吐出するように制御することによって、予備吐出が行われる(S4)。この際の記録ヘッド6の吐出口面6aとプラテン5の支持面5aとの間隔は距離Z1であり比較的広いが、予備吐出によって吐出されるインクのドットによる記録物、すなわち予備吐出パターンは画像とは異なり、画像品質に与える影響がないので、問題とはならない。
記録媒体1がさらに搬送されて、その先端部が搬送ローラ対3に挟持されると、キャリッジ7はプラテン5の支持面5aの方向へ近づき、プラテン5の支持面5aから距離Z2である記録ポジションに移動する(S5)。そして、画像の記録が開始され(S5)、画像の記録が終了する(S6)。画像の記録が終了すると、記録ヘッド6に再びキャップがされ(S7)、一連の動作が終了する(S8)。
また、両面記録の場合は、一方の面における画像の記録が終了すると、搬送制御部10が搬送ローラ対2、3を制御することによって、記録媒体1が巻き戻される(S6)。そして、記録ヘッド6に一旦キャップがされ(S7)、一方の面の記録動作が終了する(S8)。そして、他方の面を記録するために、上記と同じ動作が行われる。このような動作により、記録媒体1への画像および予備吐出パターンの記録が行われる。
図4(a)および(b)に示すように、本実施形態における記録動作と従来例における記録動作とは、予備吐出パターンの記録開始のタイミングが異なる。その他の動作である、図4(b)に示す従来例の記録動作S21〜S23およびS26〜S28は、図4(a)における本実施形態の記録動作S1〜S3およびS6〜S8と、夫々同じである。したがって、従来例の動作のうち本実施形態の記録動作と同じ動作については、その説明を省略する。
図4(b)に示すように、本実施形態とは異なり従来例においては、記録媒体の先端部が搬送方向下流側の搬送ローラ対に挟持された後に、予備吐出が行われている。すなわち、搬送されてきた記録媒体の先端部が記録ヘッドの吐出口面とプラテンの支持面との間を通過し、記録媒体の先端部が搬送方向下流側の搬送ローラ対によって挟持された後に、キャリッジが記録ポジションに移動する(S24)。そして、記録ポジションにキャリッジが移動してから、予備吐出が行われ(S24)、その後、画像の記録が開始される(S25)。その後の動作は本実施形態と同じである。
図5(a)〜(d)はキャリッジの位置と時間経過との関係を示すグラフである。同図(a)は本実施形態におけるキャリッジ7の位置と時間経過との関係を示すグラフであり、同図(b)は本実施形態における予備吐出回数と時間経過との関係を示すグラフである。また、図5(c)は従来例におけるキャリッジの位置と時間経過との関係を示すグラフであり、同図(d)は従来例における予備吐出回数と時間経過との関係を示すグラフである。
図5(a)〜(d)において横軸は時間を示しており、同図(a)および(c)において縦軸はキャリッジの位置を示しており、同図(b)および(d)において縦軸は予備吐出回数を示している。また、図5(a)〜(d)における時間T1は予備吐出を開始するタイミングを示しており、時間T2は搬送方向上流側の搬送ローラ対にて記録媒体が既に挟持されており、さらに下流側の搬送ローラ対にて記録媒体を挟持するタイミングを示している。
図5(a)に示すように、本実施形態の予備吐出は、キャリッジ7が距離Z1(退避ポジション)に位置し、搬送ローラ対2によって記録媒体1が挟持され、記録ヘッド6の吐出口面とプラテン5の支持面5aとの間に記録媒体1が搬送されてきた時点に行われる。
そして、記録媒体1が搬送方向下流側の搬送ローラ対3によって挟持されると、キャリッジ7が距離Z2(記録ポジション)に移動して、画像の記録を開始する。それに対して、同図(c)に示すように、従来例において予備吐出は、搬送方向下流側に位置する搬送ローラ対にて記録媒体が挟持され、キャリッジが距離Z1から距離Z2へ移動した後に、行われる。
図5(b)に示すように、本実施形態において予備吐出は、搬送方向下流側の搬送ローラ対3にて記録媒体1が挟持される前に行われる。それに対して、図5(d)に示すように、従来例において予備吐出は、搬送方向下流側の搬送ローラ対にて記録媒体が挟持された後に行われる。なお、本実施形態において、予備吐出の回数は特に限定されず、各吐出口から固着したインクを排出できるのに十分な回数であればよい。
図6(a)および(b)は画像および予備吐出パターンを示す模式図である。同図(a)は本実施形態における画像および予備吐出パターンを示しており、同図(b)は従来例における画像および予備吐出パターンを示している。同図(a)および(b)に示すように、記録媒体には予備吐出パターンが記録された後に、画像が記録されている。予備吐出パターンは、色毎に独立したパターンとなっており、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの順に記録されている。
上述のように、本実施形態においては、搬送ローラ対3にて記録媒体1が挟持される前に予備吐出が行われるため、図6(a)に示すように、余白17aが搬送された後に予備吐出パターン15a、画像16aが記録される。
これに対して、従来例においては搬送方向下流側の搬送ローラ対にて記録媒体が挟持された後に予備吐出が行われるため、余白17aおよび余白17bが搬送された後に、予備吐出パターン15b、画像16bが記録される。余白17bは、予備吐出パターン15bを記録する際に必要な記録媒体の長さに相当する長さを有する。したがって、本実施形態においては、従来例に比べ予備吐出を行うのに必要な分だけ記録媒体の消費量を低減することができる。
上述のように、従来例においては、記録媒体がある程度搬送され、搬送方向下流側の搬送ローラ対に挟持された後に、キャリッジが記録ポジションに移動して予備吐出を開始するため、記録媒体を無駄に消費してしまう。また、従来例においては、搬送方向下流側の搬送ローラ対によって挟持されるまでは何も記録せずに、挟持された後に予備吐出パターン、画像の記録を開始するため、画像の記録完成までに時間を要する。
これに対し、本実施形態においては、記録媒体が搬送方向下流側の搬送ローラ対によって挟持される前に、かつキャリッジが記録ポジションに移動する前に、予備吐出が行われる。したがって、本実施形態においては、記録媒体の消費量を低減することができ、かつ全体として記録に要する時間の増大を防止することができる。
また、本実施形態は、画像の記録に関係しないインクの吐出時は、上流側または下流側の搬送ローラ対の一方で挟持された後に、記録ヘッドの吐出口面とプラテンの支持面に支持される場合の記録媒体の位置との間隔を比較的広くなるようにキャリッジを移動させる。一方、画像の記録時は、上流側および下流側の搬送ローラ対によって挟持された後に、記録ヘッドの吐出口面とプラテンの支持面に支持される場合の記録媒体の位置との間隔を比較的狭くするようにキャリッジを移動させる。本実施形態においては、このような構成とすることによって、画像品質の低下を防止することができる。
(第2実施形態)
本実施形態においては、記録ヘッドが複数設けられており、複数の記録ヘッドそれぞれが別のキャリッジに搭載されている構成について説明する。また、第1実施形態における2つの搬送ローラ対に加え、各記録ヘッド間に対向する位置に搬送ローラ対が設けられており、各搬送ローラ対間にプラテンが設けられている構成について説明する。その他の構成は第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
図7は本実施形態における記録装置47の構成を示す概略図である。同図に示すように、記録装置47は主搬送ローラ対32、副搬送ローラ対33a〜33d、記録媒体カセット34、プラテン35a〜35d、記録ヘッド36a〜36d、キャリッジ37a〜37d、カッター38、記録媒体カセット39、及びソータ40を備える。
主搬送ローラ対32および副搬送ローラ対33a〜33dは、夫々1対のローラにより構成されており、ローラ対の間に記録媒体31を挟持して回転することにより、記録媒体31を搬送する。記録媒体31の搬送方向に沿って主搬送ローラ対32、および副搬送ローラ対33a〜33dが順次設けられている。記録媒体カセット34はロール状の記録媒体31を保持し、主搬送ローラ対32aの方向へ記録媒体31を供給する。
各搬送ローラ対の間には記録媒体31を支持するための支持面を持ったプラテン35a〜35dがそれぞれ設けられている。具体的には、主搬送ローラ対32と副搬送ローラ対33aとの間にはプラテン35aが、副搬送ローラ対33aと副搬送ローラ対33bとの間にはプラテン35bが、副搬送ローラ対33bと副搬送ローラ対33cとの間にはプラテン35cが、設けられている。副搬送ローラ対33cと副搬送ローラ対33dとの間にはプラテン35dが設けられている。
記録ヘッド36a〜36dにはインクを吐出する吐出口が設けられている。記録ヘッド36aの吐出口からはブラックインクを、記録ヘッド36bの吐出口からはイエローインクを、記録ヘッド36cの吐出口からはマゼンタインクを、記録ヘッド36dの吐出口からはシアンインクを、それぞれ吐出する。図7に示すように、記録媒体31の搬送方向に沿って、記録ヘッド36a〜36dが設けられている。それぞれの吐出口からインクを吐出することによって、搬送されてきた記録媒体31へ記録が行われる。
キャリッジ37a〜37dは記録ヘッド36a〜36dを夫々搭載する。本実施形態においては、記録ヘッド36a〜36dとキャリッジ37a〜37dとが一対一の関係となっており、キャリッジ37a〜37dがそれぞれ別々に動くことができるので、記録ヘッド36a〜36bの位置をそれぞれ変更することができる。
カッター38は記録が行われた記録媒体31を所望の大きさに切断する。ソータ40はカッター38にて切断された記録媒体31を載せ置く。両面記録の場合、カッター38にて切断された記録媒体31は記録媒体カセット39にて巻き取られ、再び記録ヘッド36a〜36dとプラテン35a〜35dとの間へ供給される。
また、記録装置47は、搬送制御部41、キャリッジ制御部42、記録ヘッド制御部43、およびカッター制御部44を備える。搬送制御部41は記録媒体カセット34、主搬送ローラ対32、副搬送ローラ対33a〜33d、および記録媒体カセット39を制御する。キャリッジ制御部42はキャリッジ37a〜37dをそれぞれ制御する。記録ヘッド制御部43は記録ヘッド36a〜36dをそれぞれ制御する。カッター制御部44はカッター38を制御する。
図8は本実施形態の記録ヘッド36aの吐出口の配列を示す模式図である。同図においては記録ヘッド36aについて説明するが、他の記録ヘッド36b〜36dも同様の構成を有している。同図に示すように、記録ヘッド36aは、複数の吐出口45を有しており、この複数の吐出口45によって構成された4列の吐出口列A〜Dを有している。吐出口列A〜Dは、記録媒体31の幅方向を覆うように夫々配列されており、搬送方向下流側から、吐出口列A〜Dの順に設けられている。なお、本実施形態において吐出口列A〜Dは、1024個の吐出口45から夫々構成されている。
図9は(a)〜(c)は記録ヘッド36aと記録媒体31との間隔を示す摸式図である。同図(a)は記録ヘッド36aと記録媒体31との間隔の変更方法を示しており、同図(b)は記録媒体31が理想的な位置から浮いている状態を示しており、同図(c)は記録ヘッド36aと記録媒体31との間隔が記録に最適な状態を示している。なお、図9(a)〜(c)においては、記録ヘッド36aについて説明するが、他の記録ヘッド36b〜36dの位置も同様に変更されて調整される。なお、図9(a)〜(c)は記録ヘッド36aの周辺の構成を示している。
図9(a)に示すように、吐出口面と記録媒体31(プラテン35aの支持面(吐出口面と対向する面))との間隔は、記録媒体31に近づく方向および離れる方向(同図(a)における両矢印)へキャリッジ37aが移動することによって変更される。同図(a)においては、記録媒体31が主搬送ローラ対32および副搬送ローラ対33aによって挟持されている。
図9(b)は記録ヘッド36aの「退避ポジション」を示している。記録媒体31が主搬送ローラ対32のみによって挟持されている場合、同図(b)に示すように、記録媒体31がプラテン35の支持面から記録ヘッド36aの吐出口に向かって浮いてしまう場合がある。このような事態が起こった場合においても、記録ヘッド36aの吐出口面に記録媒体31が擦れない位置を、記録ヘッドの「退避ポジション」という。距離Z1は、記録媒体31の所望の位置(プラテン35aの支持面に支持される位置)と記録ヘッド36aの吐出口面との間隔を示している。
図9(c)は記録ヘッド36aの「記録ポジション」を示している。記録媒体31が主搬送ローラ対32および副搬送ローラ対33aにて挟持され、記録媒体31がプラテン35aの支持面に支持されている場合における記録媒体31と記録ヘッド36aの吐出口面との間の距離Z2は、記録ヘッド36aの記録ポジションを示す。
本実施形態においても、キャリッジ37aがプラテン35aの支持面に近づく方向および離れる方向へ移動することによって、記録ヘッド36aの位置を変更する。
図10(a)および(b)は記録動作を示すフローチャートである。同図(a)は本実施形態における記録動作を示しており、同図(b)は従来例における記録動作を示している。
図10(a)に示すように、記録開始の指示があると、記録ヘッド36a〜36dのキャップが開かれる(S31)。そして、キャリッジ制御部42による制御によって、キャリッジ37a〜37dを、プラテン35a〜35dの支持面から距離Z1、離れた位置である退避ポジションへ移動させる(S32)。そして、搬送制御部41が記録媒体カセット34を駆動することにより、記録媒体カセット34からの記録媒体31の供給が開始される(S33)。
記録ヘッド36aの吐出口面とプラテン35aの支持面との間に記録媒体31の先端部が搬送されてきた際、記録ヘッド制御部43の制御によって、記録ヘッド36aの吐出口から予備吐出が開始される(S34)。記録媒体31がさらに搬送されて副搬送ローラ対33aにて挟持されると、キャリッジ37aが、プラテン35aから距離Z2の位置である記録ポジションに移動して、記録ヘッド36aの吐出口からインクを吐出することによって画像の記録が開始される(S35)。
記録ヘッド36bの吐出口面とプラテン35bの支持面との間に記録媒体31の先端部が搬送されてきた際、記録ヘッド36bの吐出口から予備吐出が開始される(S36)。記録媒体31がさらに搬送されて副搬送ローラ対33bに挟持されると、キャリッジ37bが記録ポジションに移動して、画像の記録が開始される(S37)。
記録ヘッド36cの吐出口面とプラテン35cの支持面との間に記録媒体31の先端部が搬送されてきた際、記録ヘッド36cの吐出口から予備吐出が開始される(S38)。記録媒体31がさらに搬送されて副搬送ローラ対33cに挟持されると、キャリッジ37cが記録ポジションに移動して、画像の記録が開始される(S39)。
記録ヘッド36dの吐出口面とプラテン35dの支持面との間に記録媒体31の先端部が搬送されてきた際、記録ヘッド36dの吐出口から予備吐出が開始される(S40)。記録媒体31がさらに搬送されて副搬送ローラ対33dに挟持されると、キャリッジ37dが記録ポジションに移動して、画像の記録が開始される(S41)。そして、画像の記録が終了し(S42)、記録ヘッド36a〜36dの吐出口面にキャップがされ(S43)、一連の動作が終了する(S44)。
両面記録の場合は、一方の面において画像の記録が終了すると(S42)、記録媒体31は巻き戻される(S42)。そして、記録ヘッド36a〜36dのキャップが一旦閉じて(S43)、一方の面における記録動作が終了する(S44)。そして、他方の面を記録するために、上記と同様の動作が行われる。
図10(b)におけるS51〜S53およびS62〜S64は、図10(a)におけるS31〜S33およびS42〜44と、夫々同様の動作であるのでその説明を省略する。
図10(b)に示すように、従来例においては、副搬送ローラ対33aによって記録媒体31の先端部が挟持されてから、キャリッジ37aが記録ポジションに移動し(S54)、記録ヘッド36aの吐出口から予備吐出が開始される(S54)。そして、記録ヘッド36aの吐出口からインクを吐出することによって画像の記録が開始される(S55)。
次に、副搬送ローラ対33bによって記録媒体31の先端部が挟持されてから、キャリッジ37bが記録ポジションに移動し(S56)、記録ヘッド36bの吐出口から予備吐出が開始される(S56)。そして、記録ヘッド36bの吐出口からインクを吐出することによって画像の記録が開始される(S57)。副搬送ローラ対33cによって記録媒体31の先端部が挟持されてから、キャリッジ37cが記録ポジションに移動し(S58)、記録ヘッド36cの吐出口から予備吐出が開始される(S58)。そして、記録ヘッド36cの吐出口からインクを吐出することによって画像の記録が開始される(S59)。
同様に、副搬送ローラ対33dによって記録媒体31の先端部が挟持されてから、キャリッジ37dが記録ポジションに移動し(S60)、記録ヘッド36dの吐出口から予備吐出が開始される(S60)。そして、記録ヘッド36dの吐出口からインクを吐出することによって画像の記録が開始される(S61)。
以上のように、従来例においては、各記録ヘッドに対応して搬送方向下流側に位置する搬送ローラ対によって記録媒体が挟持された後に、各記録ヘッドの吐出口から予備吐出を行う。
図11(a)〜(d)はキャリッジ位置と時間経過との関係を示すグラフである。同図(a)は本実施形態におけるキャリッジ37aの位置と時間経過との関係を示すグラフであり、同図(b)は本実施形態における予備吐出回数と時間経過との関係を示すグラフである。また、図5(c)は従来例におけるキャリッジの位置と時間経過との関係を示すグラフであり、同図(d)は従来例における予備吐出回数と時間経過との関係を示すグラフである。
図11(a)〜(d)において横軸は時間を示しており、同図(a)および(c)において縦軸はキャリッジの位置を示しており、同図(b)および(d)において縦軸は予備吐出回数を示している。また、図11(a)〜(d)における時間T1は予備吐出を開始するタイミングを示しており、時間T2は搬送方向上流側の搬送ローラ対にて記録媒体が既に挟持されており、さらに下流側の搬送ローラ対にて記録媒体を挟持するタイミングを示している。
図11(a)に示すように、本実施形態におけるキャリッジ37aの位置は予備吐出が開始された後、すなわち、時間T1を経過した後に、退避ポジション(距離Z1の位置)から記録ポジション(距離Z2の位置)へ移動する。これに対して従来例におけるキャリッジの位置は、図11(c)に示すように、搬送方向下流側の副搬送ローラ対にて記録媒体が挟持された後、すなわち、時間T2を経過した後に、距離Z1の位置から距離Z2の位置へ移動する。
また、図11(b)に示すように、本実施形態における記録ヘッド36aの吐出口からの予備吐出は搬送方向下流側に位置する副搬送ローラ対33aにて記録媒体31が挟持される前、すなわち、時間T2を経過する前に開始される。これに対して従来例における予備吐出は、各記録ヘッドに対応する搬送方向下流側の搬送ローラ対にて、記録媒体が挟持された後、すなわち時間T2を経過した後に開始される。
図12(a)および(b)は画像および予備吐出パターンを示す模式図である。同図(a)は本実施形態における画像および予備吐出パターンと示しており、同図(b)は従来例における画像および予備吐出パターンを示している。同図(a)および(b)に示すように、記録媒体には予備吐出パターンが記録された後に、画像が記録されている。
本実施形態においては、図12(a)に示すように、余白71aが搬送された後に予備吐出パターン72aが記録され、そして、画像73aが記録される。他方、従来例においては、図12(b)に示すように、余白71aおよび余白71bが搬送された後に予備吐出パターン72bが記録され、次いで画像73bが記録される。ここで、余白71bは1つの記録ヘッドの予備吐出パターンを記録するのに必要な領域と同じ大きさである。したがって、本実施形態においては、従来例と比べて、1つの記録ヘッドの予備吐出パターンを記録できる領域分だけ記録媒体の消費を低減することができる。
また、本実施形態においても、画像を記録する場合は、隣接する搬送ローラ対の両方にて挟持した後に、記録ヘッドの吐出口面とプラテンの支持面との間隔を比較的狭くする。これに対して、画像の記録動作のためのパターンを記録する場合は、隣接する搬送ローラ対の一方にて挟持した後に、記録ヘッドの吐出口面とプラテンの支持面との間隔を比較的広くする。このように、本実施形態においても、記録ヘッドの吐出口面と記録媒体との間隔を適宜変更することによって、画像品質の低下を防止することができる。
なお、本実施形態においては、各記録ヘッド36a〜36dの夫々搬送方向下流側に位置する副搬送ローラ対33a〜33dにて記録媒体31が挟持された後に、記録ヘッド36a〜36dを記録ポジション(距離Z2)へ夫々移動させる方法について説明した。しかしながら、記録ヘッドの記録ポジションへの移動のタイミングはこれに限定されない。
例えば、記録媒体1が副搬送ローラ対33aにて挟持されると同時に記録ヘッド36aを、記録媒体1が副搬送ローラ対33bにて挟持されると同時に記録ヘッド36bを、記録ポジションに夫々移動させてもよい。同様に、記録媒体1が副搬送ローラ対33cにて挟持されると同時に記録ヘッド36cを、記録媒体1が副搬送ローラ対33dにて挟持されると同時に記録ヘッド36dを、記録ポジションに夫々移動させてもよい。また、副搬送ローラ対33aにて記録媒体31の先頭部を挟持すると同時に、又は挟持した後に、記録ヘッド36a〜36dを記録ポジションに一斉に移動させてもよい。
(その他の実施形態)
上記実施形態においては、キャリッジが記録媒体に近づく方向および離れる方向に移動可能である構成について説明したが、記録ヘッドの吐出口面と記録媒体(プラテンの支持面)との間隔の変更方法はこれに限定されない。例えば、記録ヘッドの位置は固定して、プラテンの支持面の位置を移動可能とする構成であってもよい。どのような構成であっても、記録ヘッドの吐出口面と記録媒体(プラテンの支持面)との間隔を適宜変更できるものであればよい。
また、上記実施形態においては、記録ヘッドの吐出口面とプラテンの支持面との間に記録媒体が到達した時点から、搬送方向下流側に位置する搬送ローラ対によって記録媒体の先端部が挟持されるまでの間に、予備吐出を行う方法について説明した。しかしながら、搬送方向下流側の搬送ローラ対にて記録媒体の先端部が挟持されるまでに行われる回数のみでは、予備吐出の回数が不十分である場合には、搬送方向下流側の搬送ローラ対によって記録媒体の先端部が挟持された後も、予備吐出を行ってもよい。
上記実施形態においては、記録ヘッドの吐出口面とプラテンの支持面との間に記録媒体が到達した時点から予備吐出を開始しているが、プラテンが吸収体を兼ね備えている場合には、記録媒体がその位置に到達する前から吸収体に向けて予備吐出を開始してもよい。
また、上記実施形態においては、搬送方向下流側の搬送ローラ対に記録媒体が挟持される前に吐出口面と支持面との間隔を距離Z1として、予備吐出を行う構成について説明した。これに加えて、搬送方向下流側の搬送ローラ対のみにて記録媒体が挟持されている際にも、吐出口面と支持面との間隔を距離Z1として、記録ヘッドに画像の記録に関係しないインクを吐出させてもよい。
上記実施形態においては、画像の記録に関係しないインクの吐出として、記録ヘッドの吐出性能を維持するための予備吐出を例に挙げて説明したが、本実施形態において、画像の記録に関係しないインクの吐出はこれに限定されない。例えば、記録媒体の切断位置を示すためのカットマークを記録するためのインクの吐出であってもよい。すなわち、隣接する上流側または下流側の搬送ローラ対の一方にて記録媒体が挟持され、吐出口面と支持面との間隔が比較的広い場合に記録されるパターンは、予備吐出パターン以外のパターンであってもよい。
1 記録媒体
2 搬送ローラ対(搬送手段)
3 搬送ローラ対(搬送手段)
5 プラテン(支持手段)
5a 支持面
6 記録ヘッド
6a 吐出口面
7 キャリッジ
14 吐出口
18 記録装置

Claims (10)

  1. インクを吐出する複数の吐出口が記録媒体の幅方向に配列されている吐出口面を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドの位置よりも記録媒体の搬送方向上流側に配置されて記録媒体を挟持しながら搬送する上流側の搬送手段と、前記記録ヘッドの位置よりも記録媒体の搬送方向下流側に配置されて記録媒体を挟持しながら搬送する下流側の搬送手段と、前記吐出口面と対向して記録媒体を支持する支持面を有する支持手段と、記録媒体が前記上流側の搬送手段に挟持され前記下流側の搬送手段には挟持されていない場合は前記吐出口面と前記支持面との間隔を第1の距離とし、前記上流側の搬送手段及び前記下流側の搬送手段の両方に記録媒体が挟持されている場合は前記間隔を前記第1の距離よりも狭い第2の距離に変更する変更手段と、を備えるインクジェット記録装置において、
    記録媒体が前記下流側の搬送手段に挟持される前から前記記録ヘッドに画像の記録に関係しないインクを吐出させることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記画像の記録に関係しないインクの吐出は、前記記録ヘッドの吐出性能を維持するための予備吐出であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記変更手段は記録媒体が前記下流側の搬送手段に挟持され前記上流側の搬送手段には挟持されていない場合も前記吐出口面と前記支持面との間隔を前記第1の距離とし、
    記録媒体が前記下流側の搬送手段のみに挟持されている際にも前記記録ヘッドに画像の記録に関係しないインクを吐出させることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記画像の記録に関係しないインクの吐出は、前記記録媒体を切断する位置を示すカットマークを記録するためのインクの吐出であることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録ヘッドを搭載するキャリッジをさらに備え、
    前記変更手段は、前記キャリッジを移動させることによって、前記吐出口面と前記支持面との間隔を変更することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記記録ヘッドは複数設けられており、当該複数の記録ヘッドをそれぞれ搭載するキャリッジをさらに備え、
    前記変更手段は、前記キャリッジをそれぞれ移動させることによって、前記吐出口面と前記支持面との間隔を変更することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記変更手段は、前記キャリッジを前記支持面に近づく方向および離れる方向へ移動させることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記支持手段は、前記吐出口に近づく方向および離れる方向へ移動可能であり、
    前記変更手段は、前記支持手段を移動させることによって、前記吐出口面と前記支持面との間隔を変更することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記支持手段は、インクを吸収する吸収体を含むことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  10. インクを吐出する複数の吐出口が記録媒体の幅方向に配列されている吐出口面を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドの位置よりも記録媒体の搬送方向上流側に配置されて記録媒体を挟持しながら搬送する上流側の搬送手段と、前記記録ヘッドの位置よりも記録媒体の搬送方向下流側に配置されて記録媒体を挟持しながら搬送する下流側の搬送手段と、前記吐出口面と対向して記録媒体を支持する支持面を有する支持手段と、記録媒体が前記上流側の搬送手段に挟持され前記下流側の搬送手段には挟持されていない場合は前記吐出口面と前記支持面との間隔を第1の距離とし、前記上流側の搬送手段及び前記下流側の搬送手段の両方に記録媒体が挟持されている場合は前記間隔を前記第1の距離よりも狭い第2の距離に変更する変更手段と、を備えるインクジェット記録装置の記録制御方法において、
    記録媒体が前記下流側の搬送手段に挟持される前から前記記録ヘッドに画像の記録に関係しないインクを吐出させることを特徴とするインクジェット記録装置の記録制御方法。
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