JP2014104308A - 格技用畳の製造方法及び格技用畳 - Google Patents

格技用畳の製造方法及び格技用畳 Download PDF

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【課題】
夏季においても畳表がたるんだり、皺になったりすることがなく、畳表が汚れたり破損した場合に、畳表を容易に取り換えることができる格技用畳を製造する方法及び格技用畳を提供することを目的とする。
【解決手段】
芯材11に衝撃吸収板12を固定して畳床14とする畳床作製工程と、畳表15と当接する面にホットメルト糊を適用した布帛16を衝撃吸収板12の上に固定して、その上に畳表15を被せて畳表15に張力を掛けながら畳床14に縫い付けて畳表15と畳床14を固定する縫着工程と、畳表15の上から加圧及び加熱し畳表15と衝撃吸収板12を固定するホットプレス工程とで処理することを特徴とする格技用畳1の製造方法、及びその方法により製造された格技用畳1である。
【選択図】図2

Description

本発明は、柔道場や合気道場の床に敷設して使用する格技用畳及びその製造方法に関する。
格技用畳としては、特許文献1のようなものが知られている。特許文献1の畳は、木くずや紙くずなどの木質繊維からなるインシュレーションボードに、発泡ポリエチレン等からなる衝撃吸収板を積層し、さらにその上に1cm厚程度のフェルトを積層して畳床とし、この畳床を軟質ポリ塩化ビニルシートからなる畳表で包み込んで畳としたものである。
格技用畳は、畳表と畳床が接着されているか否かによって、カバー式と、密着式に分類される。カバー式の格技用畳は、畳床を畳表で包み込み、畳の側面部分で畳表を畳床に縫い付けたものである。カバー式の格技用畳は畳表が汚れたり、傷ついたりした場合は畳表を簡単に交換することができるという利点がある。しかし、畳表と畳床は平面部分においては互いに固定されていないので、使用するにつれて畳表がたるんだり、しわになったりして、競技者の足運びの妨げとなり、転倒や骨折の原因となることがあった。
一方、密着式の格技用畳は、畳床の表面にコーターで粘着剤を塗布し、この畳床を畳表で包み込んでなるものである。密着式の格技用畳は、しわや、たるみが生じにくいものの、それでも夏季には室温の上昇に伴い粘着剤の粘度が低下し、畳表がたるんだり、しわになったりして競技者の足運びの妨げになるという問題があった。さらに、畳床と畳表を粘着剤で接着すると、畳表を剥離する作業が煩わしく、畳表の張り替えに使用する器具や作業者の手が粘着剤で汚染されるという問題があった。
特開平7−313623号公報
本発明では、夏季においても畳表がたるんだり、しわになったりすることがなく、畳表が汚れたり破損した場合に、畳表を容易に取り換えることができる格技用畳を製造する方法及び格技用畳を提供することを目的とする。
本発明者は、畳表にたるみやしわが生じ難い格技用畳について研究したところ、畳表と畳床の間にホットメルト糊を適用した布帛を挟んでおき、畳表の一辺を畳床の側面に縫い付けて固定し、畳表に張力を掛けながら畳表の他方の一辺を畳床に縫い付けて固定し、同様に残りの二辺の畳表を縫い付けて固定し、その後、畳表の上から加圧及び加熱して、布帛に適用したホットメルト糊を溶融固化させて畳表と畳床を固定すれば、畳表にたるみやしわが生じ難い格技用畳を製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、芯材に衝撃吸収板を固定して畳床とする畳床作製工程と、畳表と当接する面にホットメルト糊を適用した布帛を衝撃吸収板の上に固定して、その上に畳表を被せて畳表に張力を掛けながら畳床に縫い付けて畳表と畳床を固定する縫着工程と、畳表の上から加圧及び加熱し畳表と衝撃吸収板を固定するホットプレス工程とで処理する格技用畳の製造方法である。当該製造方法によれば、芯材及び該芯材に固定される衝撃吸収板からなる畳床と、前記衝撃吸収板の上に固定され、畳表との当接面にホットメルト糊を適用した布帛と、該布帛の上に積層される畳表と、該畳表を前記畳床に縫い付けるための縫着糸とからなる格技用畳が得られる。
上記製造方法において、布帛と衝撃吸収板の固定は、縫着工程において両面にホットメルト糊を適用した布帛を衝撃吸収板の上に載置し、その後のホットプレス工程で畳表の上から加圧及び加熱することで布帛及び衝撃吸収板並びに布帛及び畳表を同時に固定することが好ましい。布帛と衝撃吸収板は、芯材、衝撃吸収板及び布帛が一体となるように縫い合わせて固定することもできる。しかし、後者の場合、畳表を張り替える際に糸を解かなければならないので煩雑である。また、縫った部分の畳表が少し窪むことから畳の見栄えもよくない。そこで、前者のようにすれば、熱を加えれば布帛の部分から畳表を容易に剥がすことができるので、畳表の張り替えを簡易に行うことができるし、畳表が窪むおそれもないので、畳を美しく仕上げることができる。
発泡ポリプロピレンは反発力及び復元力に優れる。したがって、本発明では衝撃吸収板の素材として発泡ポリプロピレンを用いることが好ましい。
本発明では、布帛として、ポリエチレンテレフタレート又はポリプロピレンを芯とし、直鎖状低密度ポリエチレンを鞘とする複数の芯鞘繊維を熱接着してなる不織布を好適に使用することができる。このような芯鞘繊維は鞘が直鎖状低密度ポリエチレンで構成されており柔軟性に富む一方で、芯はポリエチレンテレフタレート又はポリプロピレンで構成されているため、強度が高い。畳の上で柔道の投げ込みを行った場合等に、強度の不足により不織布が破断したり、柔軟性の不足により、不織布が畳表又は衝撃吸収材から剥離することを防ぐことができる。
本発明においては、可塑剤の添加量によって柔軟性を適宜調節し得ることから、畳表は軟質ポリ塩化ビニルからなるシートで構成することが好ましい。ホットメルト糊としては、その融点が35〜85℃であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと称する)を主成分とするホットメルト糊を使用することが好ましい。EVAは酢酸ビニル基に起因する柔軟性を備え、酢酸ビニル基の含有率及びメルトフローレート(MFR)を調節することにより、軟化点を調節することが可能であるため、本発明において好適に使用される。軟質ポリ塩化ビニルシートには畳柄をエンボス加工で付与することが多い。そして、軟質ポリ塩化ビニルのviscat法による軟化点は、92℃程度である。したがって、上述の様な融点のホットメルト糊を使用すれば、ホットプレス工程の熱により畳柄が消失する心配がない。また、EVAは、柔軟性に富むことから、畳の上で柔道の投げ込みを行った場合でも、ホットメルト糊が衝撃により砕けて布帛が畳表又は衝撃吸収材から剥離するようなことが起こりにくい。
本発明では、畳表に張力を掛けながら畳床に縫い付けて固定する。そして、畳表の上から、畳表と畳床の間に挟んでおいたホットメルト糊を適用した布帛を、加熱及び加圧して畳表と畳床を固定する。ホットメルト糊を使用するので、気温が高くなる夏季においても、ホットメルト糊が溶けることによって、畳床から畳表が剥離するおそれがない。格技用畳に使用されることが多い軟質ポリ塩化ビニルシートからなる畳表は、夏季においてたるみや皺が生じやすいが、本発明の製造方法により製造された畳ではそのおそれがない。さらに、畳表の張り替えに際しては、畳表の上から加熱することによりホットメルト糊を溶かして容易に畳表を張り替えることが可能である。
本発明の柔道用畳の斜視図である。 図1のA?A断面図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
本発明は、格技用畳の製造方法及びその製造方法によって製造される格技用畳1に係る。図1に示すように、本発明の格技用畳1の外観は従来の畳と変わらない。使用方法も従来と同様であり、複数の格技用畳1を柔道場等の床に敷き詰めて使用する。図1は縁無畳であるが、畳縁を取り付けてもよい。
本発明の格技用畳の製造方法を図2の断面図を参照して説明する。図2に示した格技用畳1は、芯材11及びこの芯材11に固定される衝撃吸収板12とからなる畳床14と、衝撃吸収板12の上に固定され、畳表15との当接面にホットメルト糊を適用した布帛16と、布帛16の上に積層される畳表15と、畳表15を畳床14の側面部分に縫い付けるための縫着糸18とからなる。
前記格技用畳1を製造するには、芯材11に衝撃吸収板12を固定して畳床14とする畳床作製工程を行う。本工程は、芯材11と衝撃吸収板12を重ねて、両者を固定するものである。芯材11と衝撃吸収材12を固定する方法は特に制限されず、公知の接着剤による接着や、糸によって芯材11と衝撃吸収板12を縫い合わせて固定すればよい。図2の例では、芯材11を2枚の衝撃吸収板12で挟み込む構成を示したが、下側の衝撃吸収板12は省略しても構わない。また、図2の例では、下側の衝撃吸収板12の下に補強シート13を縫着しているがこれを省略してもよい。
上記衝撃吸収板12は、例えば投げられた競技者に対する衝撃が緩和されるように芯材11の上に配置する。衝撃吸収材を構成する素材としては、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリウレタン等の発泡合成樹脂や、フェルトが挙げられる。そのうち、発泡ポリプロピレンは、衝撃吸収力、反発力及び復元力に優れるので好適に使用することができる。
上記補強シート13は、下側の衝撃吸収材12が摩擦により汚損しないようにするためのものである。補強シート13を構成する素材としては、例えば、紙の基材にポリエチレン製フラットヤーンシートを積層したものを使用することができる。
上記芯材11は、格技用畳1の運搬や敷設の際の取り回しに必要な強度を付与するものである。外部からの応力に対して容易に破断する素材でなければ使用可能である。例えば、木材などの繊維を板状に成形したもの(いわゆる、インシュレーションボード)を好適に使用することができる。図2の例では、2枚のインシュレーションボード19を重ねて芯材11としている。
畳床作成工程に次いで、畳表15と当接する面にホットメルト糊を適用した布帛16を衝撃吸収板12の上に固定し、その上に畳表15を被せて、畳表15に張力を掛けながら畳床14に縫い付けて畳表15と畳床14を固定する縫着工程を行う。上記布帛16は、畳表15と当接する面にのみホットメルト糊を適用する構成とし、畳床14と布帛16の固定は、芯材11、衝撃吸収板12及び布帛16を一体に縫い合わせることにより固定してもよい。しかし、布帛16の両面にホットメルト糊を適用しておき、この布帛を畳表15と畳床の間に挟んでおいて、その後のホットプレス工程で畳表15の上から加圧及び加熱することで布帛16及び衝撃吸収板12並びに布帛16及び畳表15を同時に固定することが好ましい。後者の方法で固定すれば、衝撃吸収板12の表面に縫合糸が食い込むこむおそれがない。衝撃吸収板12の表面に縫合糸が食い込んだ状態で畳表15を被せると、衝撃吸収板12が窪んだ個所で畳表が凹み畳の美観を損ねてしまうが、後者の方法によればそのおそれがない。
畳表15を畳床14に被せて、畳表15に張力を掛けながら畳床14に縫い付けて畳表15と畳床14を固定するには、以下の要領で行うことが好ましい。まず、畳表14を畳床15の一方の辺に縫い付けて、畳表15と畳床14の間にホットメルト糊を適用した布帛16を挟み込む。そして、畳表15に張力を掛けながら畳床14の他方の辺に縫い付けて固定する。次いで、張力を掛けながら、同様の要領で残りの二辺の畳表15を畳床14に縫い付ける。縫い方は特に制限されないが、例えば、千鳥縫い、梯子縫いにより縫い付けることができる。
縫着工程後は、畳表15の上から加圧及び加熱し畳表15と衝撃吸収板12を固定するホットプレス工程を行う。この工程により、畳表15と衝撃吸収板12を隙間なく固定し、皺やたるみの発生を防止することができる。加熱及び加熱は、市販の畳用ホットプレス機を使用すればよく、例えば、極東産機株式会社の畳用上面ホットプレス機(品番:G11000)を使用することができる。
ホットプレス工程の加熱条件については、90℃以下で、60〜120秒間加熱することが好ましい。加熱温度が前記範囲を上回ると、畳表15が熱で傷んでしまう。特に畳表15が軟質ポリ塩化ビニルシートにエンボス加工で畳柄を形成したものである場合は、畳柄が薄くなったり消失してしまう。加熱温度の下限については、使用するホットメルト糊の溶融温度以上とすればよい。加熱時間については、60〜120秒加熱すれば、ホットメルト糊を溶融させるのに十分である。加圧条件については0.1〜2t/mでプレスすることが好ましい。加圧圧力が0.1t/m未満の場合は、畳表15と畳床14の固定が不十分になってしまう。一方、2t/m以上の場合は、畳表15が圧力で傷んでしまう。特に畳表15が軟質ポリ塩化ビニルシートにエンボス加工により畳柄を形成したものである場合は、畳柄が潰れてしまう。
畳表15としては、天然藺草又は人工藺草を編み上げて構成した畳表、柔軟性を有する合成樹脂シートから構成した畳表が使用可能である。そのうち、柔軟性を有する合成樹脂シートは、衝撃吸収板12の変形に応じて伸縮し畳表15の剥離を生じ難いことから、好適に使用することができる。柔軟性を有する合成樹脂シートとしては、安価で十分な強度を備えており可塑剤の添加量により柔軟性を調節することが可能な軟質ポリ塩化ビニルシートを好適に使用することができる。軟質ポリ塩化ビニルシートの裏面には、裏打ち材として目付30g/m程度の織布を張着してもよい。
上記ホットメルト糊を適用する布帛16として、織布、不織布の両者が使用可能である。畳の上で行われる競技に起因する応力によって畳表15が伸び縮みするため、布帛16もそれに応じて伸縮するものであることが好ましい。伸縮可能な布帛16としては、ポリウレタン繊維を接着した不織布や、ポリエチレンテレフタレート又はポリプロピレンを芯とし、直鎖状低密度ポリエチレンを鞘とする複数の芯鞘繊維を熱接着してなる不織布が挙げられる。特に経年劣化の生じ難い後者を好適に使用することができる。柔軟性を備える不織布を使用すれば、畳に応力が加えられた際に畳表15と畳床14が剥離することを防ぐことができる。後者の不織布は低密度直鎖状ポリエチレンに起因する柔軟性と、ポリエチレンテレフタレート又はポリプロピレンに起因するコシの強さと強度を備え、本発明において好適に使用することができる。布帛16、特に不織布は表面積が大きいため、畳表15の裏面又は衝撃吸収板12の表面との接触面積を大きくすることができる。したがって、布帛16を用いて畳表15と畳床14を固定することでより強固に両者を固定することができる。また、布帛16そのものをホットメルト糊の素材からなる繊維で構成してよい。例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと称する)からなる繊維で不織布を製造し、これを畳表と畳床の固定用の布帛として利用することができる。布帛16の目付は10〜20g/mであることが好ましい。布帛16にホットメルト糊を適用するに際しては片面当たり目付10〜20g/mとなるようにホットメルト糊を適用することが好ましい。
本発明では、畳表15と畳床14を固定するために、ホットメルト糊を適用した布帛16を使用する。ホットメルト糊は硬化した状態で柔軟性を備えるものを使用することが好ましい。例えば、EVAは、柔軟性及びゴム弾性に優れており、比較的低温で溶融し、しかも酢酸ビニル基の含有率を変更することにより融点を調節することが容易であることから本発明において好適に使用することができる。畳表15として軟質ポリ塩化ビニルシートを使用する場合は、軟質ポリ塩化ビニルのviscat軟化点は92℃程度であるから、融点が35〜80℃であるホットメルト糊を使用することが好ましい。夏季における気温を考慮してホットメルト糊の融点は、50〜80℃とすることがより好ましい。
以下、本発明に係る柔道畳(実施例)と、従来の柔道畳(比較例)を対比して、本発明についてより詳細に説明する。
[実施例1]
ポリエチレンフラットヤーンを織成してなる厚さ0.5mmのフラットヤーンシート(補強シート13)、厚さ25mmの発泡ポリスチレンボード(下側の衝撃吸収板12)、厚さ10mmのインシュレーションボード19を2枚重ね合わせた芯材11、及び厚さ13mmの発泡ポリプロピレンボード(上側の衝撃吸収板12)を記載した順に積層して、これらを凧糸で縫い合わせて畳床14とした。
芯材成分をポリエチレンテレフタレート、鞘成分をポリエチレンとする目付18g/mのスパンボンド不織布であるユニチカ社製エルベス(登録商標)(T0203WDO)の両面に、JISK7121で測定した融点が60℃、JISK6924−2で測定したメルトフローレートが40、JISK7192で測定した酢酸ビニルの含有量が34%であるEVAを含有するホットメルト糊を両面に目付38g/m(片面当たり19g/m)となるように塗布したものを、ホットメルト糊を適用した布帛16とした。
上記のようにして得た幅900mm、長さ1800mm及び厚さ58mmの畳床2に畳表3を被せて、畳床14の側面部分の一辺を梯子縫いして畳表15を固定した。そして、上記で得たホットメルト糊を適用した布帛16を畳表15の間に挟んで、畳表15を引っ張った状態で、他方の側面部分の一辺を梯子縫いで縫い付けることで畳表15を畳床14に固定した。さらに、畳表15を引っ張った状態で残りの2辺も同様に梯子縫いで縫い付けて固定した。なお、畳表15としては、オカモト株式会社のPVCレザーにエンボス加工で畳柄を形成したものを使用した。
畳表15を縫い付けた格技用畳1を、プレス機にセットして85℃、1.0t/mで120秒間に亘って畳表側から加熱及び加圧して、畳表15と畳床14の平面部分を固定した。畳の外観を目視で確認したところ、畳表に形成した畳柄が消失することなく、見栄え良く仕上げることができた。
[比較例1]
ポリエチレンフラットヤーンを織成してなる厚さ0.5mmのフラットヤーンシート、厚さ25mmの発泡ポリエチレンボード、厚さ10mmのインシュレーションボードを2枚重ね合わせた芯材、及び厚さ13mmの発泡ポリエチレンボードを記載した順に積層して、これらを凧糸で縫い合わせて畳床とした。このようにして得た畳床の上(厚さ13mmの発泡ポリエチレンボードの平面)に、合成ゴム系の粘着剤(中央樹脂化学株式会社製のCRボンド)を塗布し、上方から実施例1と同じ構成の畳表を被せて、畳表と畳床を固定した。
[比較例2]
比較例1と同様の畳床に、上方から実施例1と同じ構成の畳表を被せて、畳の側面部分を縫い付けて畳表と畳床を固定した。畳表と畳床の平面部分は相互に固定されていない。
実施例1、比較例1及び比較例2の柔道用畳を柔道場に敷き詰めて、使用したところ、比較例1及び2の柔道用畳は室温の低い秋から翌年の春までは問題なく使用できたが、夏季には、使用するにつれて畳表にたるみや皺が生じ、競技者の足運びの邪魔になるようになった。それに対して、実施例1の格技用畳1は、夏季においても畳表に皺やたるみが生じることがなく、長期に亘って使用することが可能であった。
次に、実施例1及び比較例1の畳表の張り替えを行った。端部から畳表を引っ張ることで畳表を剥がしたところ、比較例1の畳では、畳床の厚さ13mmのポリエチレンボードが一部破損してしまった。また、作業者の体が粘着剤で汚染され、張り替え作業は非常に煩雑であった。実施例1の格技用畳については、65℃で60秒間程度畳表の側から加熱することで、畳床のポリプロピレンボードを破損させることなく、簡単に畳表を取り外すことができた。
1 格技用畳
11 芯材
12 衝撃吸収材
13 補強シート
14 畳床
15 畳表
16 布帛
18 縫着糸
19 インシュレーションボード

Claims (10)

  1. 芯材に衝撃吸収板を固定して畳床とする畳床作製工程と、
    畳表と当接する面にホットメルト糊を適用した布帛を衝撃吸収板の上に固定して、その上に畳表を被せて畳表に張力を掛けながら畳床に縫い付けて畳表と畳床を固定する縫着工程と、
    畳表の上から加圧及び加熱し畳表と衝撃吸収板を固定するホットプレス工程とで処理することを特徴とする格技用畳の製造方法。
  2. 布帛と衝撃吸収板の固定は、縫着工程において両面にホットメルト糊を適用した布帛を衝撃吸収板の上に載置し、
    その後の、ホットプレス工程で畳表の上から加圧及び加熱することで布帛及び衝撃吸収板並びに布帛及び畳表を同時に固定する請求項1に記載の格技用畳の製造方法。
  3. 衝撃吸収板は、発泡ポリプロピレンからなる発泡樹脂板である請求項1に記載の格技用畳の製造方法。
  4. 布帛は、ポリエチレンテレフタレート又はポリプロピレンを芯とし、直鎖状低密度ポリエチレンを鞘とする複数の芯鞘繊維を熱接着してなる不織布である請求項1に記載の格技用畳の製造方法。
  5. 畳表は、軟質ポリ塩化ビニルからなるシートであって、
    ホットメルト糊は、融点が35〜85℃であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とするホットメルト糊である請求項4に記載の格技用畳の製造方法。
  6. 芯材及び該芯材に固定される衝撃吸収板からなる畳床と、
    前記衝撃吸収板の上に固定され、畳表との当接面にホットメルト糊を適用した布帛と、
    該布帛の上に積層される畳表と、
    該畳表を前記畳床に縫い付けるための縫着糸と、からなることを特徴とする格技用畳。
  7. 布帛は、両面にホットメルト糊を適用したものである請求項6に記載の格技用畳。
  8. 衝撃吸収板は、発泡ポリプロピレンからなる発泡樹脂板である請求項6に記載の格技用畳。
  9. 布帛は、ポリエチレンテレフタレート又はポリプロピレンを芯とし、直鎖状低密度ポリエチレンを鞘とする複数の芯鞘繊維を熱接着してなる不織布である請求項6に記載の格技用畳。
  10. 畳表は、軟質ポリ塩化ビニルからなるシートであって、
    ホットメルト糊は、融点が35〜85℃であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とするホットメルト糊である請求項6に記載の格技用畳。
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