JP2014103349A - 銅配線半導体用洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 表面にベアシリコン、アモルファスシリコンもしくは酸化シリコンと銅配線を同時に有する半導体基板を洗浄する工程において、使用時の泡立ちが少なく、金属残渣や砥粒残渣を除去することができる半導体用洗浄剤組成物を提供すること目的とする。
【解決手段】 表面に結晶シリコン、アモルファスシリコン又は酸化シリコンと銅配線を有する半導体用洗浄剤組成物であって、一般式(1)を満足する界面活性剤(A)及び過酸化水素を必須成分とする銅配線半導体用洗浄剤組成物を使用する。
【選択図】 なし
【解決手段】 表面に結晶シリコン、アモルファスシリコン又は酸化シリコンと銅配線を有する半導体用洗浄剤組成物であって、一般式(1)を満足する界面活性剤(A)及び過酸化水素を必須成分とする銅配線半導体用洗浄剤組成物を使用する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、半導体の製造工程における化学的機械的研磨(以下、「化学的機械的研磨」をCMPと略称する。)工程の後の洗浄工程に用いられる洗浄剤組成物(以下、CMP後洗浄剤と略記する。)に関するものであって、特に表面に結晶シリコン、アモルファスシリコン又は酸化シリコンと銅配線を有する半導体のCMP後洗浄剤組成物に関する。
シリコン半導体に代表される半導体素子は、高性能化、小型化等の市場ニーズに対応して微細化、高集積化が進んでいる。これに伴い微細な配線パターンを作成するための高度な平坦化技術が必須となり、半導体の製造工程において、ウェハ表面をアルミナやシリカの微粒子を含む研磨スラリー(以下、CMPスラリーと略記する。)を用いて研磨するCMP工程が導入されている。
しかし、CMP工程後のウェハ表面には金属研磨くずやCMP工程で用いる研磨剤の砥粒が薄膜上に残っており、残留物が残ったまま半導体デバイスを作成すると配線の短絡や電気抵抗が上がる原因となるためウェハを洗浄し、表面を清浄化する必要がある。
また近年、高集積化技術の一つとしてシリコンを貫通している細いビアを作成し、銅やタングステン等の導電体を充填し電極を作成する技術(以下、TSV技術と略称する。)の開発が進んでいる(非特許文献1)。上記の電極を作成する際にもCMP工程が用いられ、シリコンウェハの薄膜化、平坦化が行われる。CMP工程後の表面はTSV技術によって、酸化シリコンと銅になる場合や、結晶シリコンと銅になる場合がある。前者の場合はCMP工程後の洗浄工程に用いる洗浄剤として、上記、分散剤及び界面活性剤の少なくともいずれかひとつと、シュウ酸等の有機酸化合物とを含有する洗浄剤(特許文献1)や、ポリアルキレンポリアミンを主成分とするアルカリ性の洗浄剤(特許文献2)が知られている。後者の場合は、シリコンや金属残渣をオゾンで酸化した後にフッ化水素酸で洗浄する方法や、酸性洗浄剤で洗浄する方法(特許文献3)、酸化性の洗浄液で処理した後に超音波振動を付与しつつ還元性の洗浄液で洗浄する方法(特許文献4)が知られている。
しかしながら、特許文献1〜2のような洗浄方法では、金属残渣物の除去性に優れているものの、銅配線に対する腐食が大きいという問題がある。また、オゾンで酸化した後にフッ化水素酸で洗浄する方法では金属配線を腐食する問題がある。また、特許文献3〜4のような洗浄方法では、銅配線の腐食は抑制されるが結晶シリコン表面への濡れ性が悪いためにシリコン上の金属残渣除去が不充分という問題がある。
また、現在の洗浄装置では、薬液のバッファ槽の液面をセンサーで検知、管理しているため、洗浄剤の泡の発生はセンサーを誤作動させてしまう。また、洗浄剤はポンプで循環させているため、泡が多量に発生すると、ポンプがエアをかみ、送液に不具合を起こす。このため特許文献1のような洗浄方法では、泡が発生してしまい作業性に欠けるという問題があった。
「三次元実装のためのTSV技術」(傳田精一著、2009年、工業調査会発行)の12〜16頁
本発明は、使用時の泡立ちが少なく、銅配線を腐食することなく、CMP工程で発生した結晶シリコン、アモルファスシリコン又は酸化シリコン及び銅配線上に残留した金属残渣や砥粒残渣を除去することができる洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、表面に結晶シリコン、アモルファスシリコン又は酸化シリコンと銅配線を有する半導体用洗浄剤組成物であって、下記一般式(1)を満足する界面活性剤(A)及び過酸化水素を必須成分とする銅配線半導体用洗浄剤組成物;並びに洗浄剤組成物を使用して製造された半導体基板又は半導体素子である。
すなわち、本発明は、表面に結晶シリコン、アモルファスシリコン又は酸化シリコンと銅配線を有する半導体用洗浄剤組成物であって、下記一般式(1)を満足する界面活性剤(A)及び過酸化水素を必須成分とする銅配線半導体用洗浄剤組成物;並びに洗浄剤組成物を使用して製造された半導体基板又は半導体素子である。
Ds×(HLB)s≦14.5 (1)
[式(1)中、Dsは界面活性剤(A)の密度、及び(HLB)sは界面活性剤(A)のHLBを表す。]
[式(1)中、Dsは界面活性剤(A)の密度、及び(HLB)sは界面活性剤(A)のHLBを表す。]
本発明の銅配線半導体用洗浄剤組成物は安定性が高く、使用時の泡立ちを抑制し、金属残渣の除去性だけでなく、銅配線の耐腐食性に優れ、かつ有機残渣及び砥粒の除去性にも優れている。
また、半導体製造工程におけるCMP工程の後の工程において本発明の洗浄剤組成物を用いることにより、接触抵抗に優れ、かつ配線の短絡がない半導体基板又は半導体素子が容易に得られる。
また、半導体製造工程におけるCMP工程の後の工程において本発明の洗浄剤組成物を用いることにより、接触抵抗に優れ、かつ配線の短絡がない半導体基板又は半導体素子が容易に得られる。
本発明の半導体用洗浄剤組成物は、シリコン貫通電極等の表面に結晶シリコン、アモルファスシリコン又は酸化シリコンと銅配線を同時に有する半導体を製造する際のCMP工程後の半導体素子の洗浄に用いる洗浄剤組成物であって、界面活性剤(A)及び過酸化水素を必須成分として含むことを特徴とする。
本発明において、第1の必須成分である界面活性剤(A)は、低起泡性及び洗浄性向上を目的に使用され、上記一般数式(1)を満たす。
一般式(1)中、Ds(g/cm3)は界面活性剤(A)の密度、及び(HLB)sは界面活性剤(A)のHLBを表す。
本発明者は、上記一般式(1)を満足する界面活性剤(A)が洗浄特性、即ち、使用時の洗浄液の低起泡性、金属残渣の除去性だけでなく、銅配線の耐腐食性に優れ、かつ有機残渣の除去性にも優れていることを見いだした。一般式(1)は、Ds及び(HLB)sと起泡性及び洗浄特性の相関を解析した結果、導き出された経験的な式である。
上記一般式(1)で用いる界面活性剤(A)の密度(Ds)は、界面活性剤(A)の分子量(Ws)を界面活性剤の分子容(Vs)で除することにより得られる値である。
界面活性剤(A)の分子量(Ws)の値は、1H−NMR、滴定等による末端基(水酸基、カルボキシル基)定量法やゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。GPC測定の一例として、装置本体:Alliance(ウォーターズ社製)、カラム:東ソー株式会社製TSKgel SuperH4000、H3000、H2000、検出器:装置本体内蔵の示差屈折計検出器、溶離液:テトラヒドロフラン、溶離液流量:0.6mL/分、カラム温度:40℃、試料濃度:0.25%の溶離液溶液、注入量:10μL、標準物質:東ソー(株)製TSKTANDARD POLYETHYLENE OXIDEにより分子量を得ることができる。
界面活性剤(A)の分子容(Vs)の値は、例えばポリマー エンジニアリング アンド サイエンス(Polymer Engineering & Science)第14巻(1974)、147〜154頁に記載の方法で算出できる。
上記一般式(1)で用いる(HLB)s、は界面活性剤(A)のHLBを示す。ここでのHLBとは、親水性と親油性のバランスを示す指標であって、例えば「界面活性剤入門」〔2007年三洋化成工業株式会社発行、藤本武彦著〕212頁に記載されている小田法による計算値として知られているものであり、グリフィン法による計算値ではない。
HLB値は有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB=10×無機性/有機性
HLBを導き出すための有機性の値及び無機性の値については前記「界面活性剤入門」213頁に記載の表の値を用いて算出できる。
HLB値は有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB=10×無機性/有機性
HLBを導き出すための有機性の値及び無機性の値については前記「界面活性剤入門」213頁に記載の表の値を用いて算出できる。
上記一般式(1)を満足する界面活性剤(A)の(HLB)sは、洗浄剤組成物の洗浄特性等の観点から、7〜17であるものが好ましい。さらに好ましくは7〜16、特に好ましくは8〜15である。
上記一般式(1)の左辺が満足する範囲は通常14.5以下であり、好ましくは14.0以下である。さらに好ましくは13.5以下、特に好ましくは12.5以下である。一般式(1)の左辺が14.5を超えると泡立ち抑制の効果がなくなり、また洗浄特性が低下する。
界面活性剤(A)は上記一般式(1)を満足すればその種類は問わないが、使用時の泡立ち抑制及び金属と砥粒の残渣除去性向上の観点から好ましくは、ノニオン性界面活性剤(A1)及び/又はアニオン性界面活性剤(A2)が好ましく、2種類以上の界面活性剤(A)を併用しても差し支えない。
2種類以上の界面活性剤(A)を併用する場合、個々の界面活性剤(A)のDs及び(HLB)sの重量平均から併用した界面活性剤(A)のDs及び(HLB)sを算出する。
2種類以上の界面活性剤(A)を併用する場合、個々の界面活性剤(A)のDs及び(HLB)sの重量平均から併用した界面活性剤(A)のDs及び(HLB)sを算出する。
(A1)としては、一般式(1)を満足する、アルキルアミンのアルキレンオキサイド付加物、1価アルコールのアルキレンオキサイド付加物、多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物及びエチレンオキサイドプロピレンオキサイド共重合体等が挙げられる。
(A2)としては、一般式(1)を満足する、カルボン酸型アニオン性界面活性剤、スルホン酸型アニオン性界面活性剤、硫酸エステル型アニオン性界面活性剤、リン酸エステル型アニオン性界面活性剤等が挙げられる。
(A2)としては、一般式(1)を満足する、カルボン酸型アニオン性界面活性剤、スルホン酸型アニオン性界面活性剤、硫酸エステル型アニオン性界面活性剤、リン酸エステル型アニオン性界面活性剤等が挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物は、そのまま、あるいは使用時にさらに水で希釈して洗浄液として使用されるが、使用時の洗浄液中の界面活性剤(A)の含有量は、泡立ち抑制、金属残渣及び有機残渣の除去性の観点から、洗浄液の使用時の合計重量に基づいて、通常0.001〜1.0重量%であり、好ましくは0.005〜0.5重量%、さらに好ましくは0.01〜0.3重量%である。
本発明において、第2の必須成分である過酸化水素は、銅残渣を酸化して除去効率を上げる目的で用いられるが、第1の必須成分である界面活性剤(A)と合わせて使用することで、特に結晶シリコン、アモルファスシリコンもしくは酸化シリコン上の銅残渣を効果的に除去できる。
本発明の洗浄剤組成物は、そのまま、あるいは使用時にさらに水で希釈して洗浄液として使用されるが、使用時の洗浄液中の過酸化水素の含有量は、通常0.001〜5.0重量%、好ましくは0.01〜2.0重量%、さらに好ましくは0.05〜1.0重量%である。洗浄剤組成物が過酸化水素を有さない場合、銅残渣除去性が不充分であり、5.0重量%を超えると銅配線の腐食が起こる。
本発明の洗浄剤組成物は、通常、水系洗浄剤であり、電気伝導率(μS/cm;25℃)が小さい水を使用することが好ましい。具体的には、電気伝導率は、有機残渣及び金属残渣の除去性、入手のしやすさ、及び銅配線の再汚染(水中の金属イオンの銅配線への再付着)防止の観点から、通常0.055〜0.2μS/cm、好ましくは0.056〜0.1μS/cm、さらに好ましくは0.057〜0.08μS/cmである。このような電気伝導率が小さい水としては、超純水が好ましい。
なお、電気伝導率は、JIS K0552に準拠して測定される。
なお、電気伝導率は、JIS K0552に準拠して測定される。
本発明の洗浄剤組成物は、さらに、銅残渣除去性向上の目的で酸成分(B)を含有することが好ましい。
この目的でさらに配合する酸成分(B)としては、有機酸と無機酸が挙げられ、銅配線耐腐食効果の観点から有機酸が好ましい。
有機酸としてはカルボン酸、有機リン酸、有機スルホン酸が挙げられ、銅残渣除去性の観点からカルボン酸が好ましい。
カルボン酸としては脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸等が挙げられる。
脂肪族カルボン酸としては、脂肪族モノカルボン酸、脂肪族ポリカルボン酸、脂肪族オキシカルボン酸挙げられるが、銅残渣除去性の観点から脂肪族オキシカルボン酸が好ましい。
脂肪族カルボン酸としては、脂肪族モノカルボン酸、脂肪族ポリカルボン酸、脂肪族オキシカルボン酸挙げられるが、銅残渣除去性の観点から脂肪族オキシカルボン酸が好ましい。
芳香族カルボン酸としては、芳香族モノカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸、芳香族オキシカルボン酸が挙げられるが、銅残渣除去性の観点から芳香族オキシカルボン酸が好ましい。
これらのうち本発明に用いられる酸成分(B)として好ましいものとしては、シュウ酸、クエン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、没食子酸、エチドロン酸、メタンスルホン酸等の有機酸が挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物は、そのまま、あるいは使用時にさらに水で希釈して洗浄剤として使用されるが、使用時の洗浄剤中の酸成分(B)の含有量は、銅配線の腐食性の観点から、通常は0〜3.0重量%、好ましくは0.01〜2.0重量%、さらに好ましくは0.1〜1.0重量%である。
本発明の洗浄剤組成物は、さらに、金属残渣除去性向上の目的でアンモニウムヒドロキシド(C1)又はアミン化合物(C2)であるアルカリ成分(C)を含有することが好ましい。
アンモニウムヒドロキシド(C1)としては、銅配線耐腐食性の観点から、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、(ヒドロキシアルキル)トリアルキルアンモニウムヒドロキシド、ビス(ヒドロキシアルキル)ジアルキルアンモニウムヒドロキシド、トリス(ヒドロキシアルキル)アルキルアンモニウムヒドロキシドが好ましい。
また、金属残渣除去性の観点から、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、(ヒドロキシアルキル)トリアルキルアンモニウムヒドロキシドが好ましい。
また、金属残渣除去性の観点から、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、(ヒドロキシアルキル)トリアルキルアンモニウムヒドロキシドが好ましい。
アミン化合物(C2)としては、例えば脂肪族アミン(C21)、環式アミン(C22)、アルカノールアミン(C23)等が挙げられる。
脂肪族アミン(C21)としては、アルキルアミン(C211)、アミノ基を2個以上有する脂肪族ポリアミン(C212)等が挙げられる。
アルキルアミン(C211)としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ヘキシルアミン等のモノアルキルアミン;ジメチルアミン、エチルメチルアミン、プロピルメチルアミン、ブチルメチルアミン、ジエチルアミン、プロピルエチルアミン、ジイソプロピルアミン等のジアルキルアミン;トリメチルアミン、エチルジメチルアミン、ジエチルメチルアミン、トリエチルアミン、トリn−プロピルアミン、トリn−ブチルアミン等のトリアルキルアミン等が挙げられる。
アミノ基を2個以上有する脂肪族ポリアミン(C212)としては、2‐ジアミノエタン、1,2‐プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ジアミノヘキサン、1,2−ビス(2-アミノエトキシ)エタン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン等が挙げられる。
環式アミン(C22)としては、芳香族アミン(C221)、脂環式アミン(C222)及び複素環式アミン(C223)が挙げられる。
芳香族アミン(C221)としては、アニリン、1,3−フェニレンジアミン、2,4‐トリレンジアミン、1,3‐キシリレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,3−アントラセンジアミン等が挙げられる。
脂環式アミン(C222)としては、イソホロンジアミン、1,2‐シクロヘキサンジアミン等が挙げられる。
複素環式アミン(C223)、としてはピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン等が挙げられる。
アルカノールアミン(C23)としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、N−(アミノエチル)エタノールアミン及び2−(2−アミノエチルアミノエタノール)等が挙げられる。
これらのアミン化合物(C2)のうち金属残渣除去性の観点から脂肪族アミン又はアルカノールアミンが好ましく、さらに好ましくはアルカノールアミンである。
本発明の洗浄剤組成物は、そのまま、あるいは使用時にさらに水で希釈して洗浄液として使用されるが、使用時の洗浄剤中のアルカリ成分(C)の含有量は、銅配線の表面荒れの観点から、通常0〜5.0重量%、好ましくは0.01〜1.0重量%、さらに好ましくは0.05〜0.5重量%である。
本発明の洗浄剤組成物は、表面に結晶シリコン、アモルファスシリコンもしくは酸化シリコンと銅配線を同時に有する半導体基板、半導体素子、半導体洗浄性評価用の銅メッキ基板等の洗浄に使用することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%を示す。
<実施例1〜5及び比較例1〜4>
ポリエチレン製容器内で表1に記載の配合を行い、本発明の銅配線半導体用洗浄剤組成物及び比較のための洗浄剤組成物を超純水で希釈した洗浄液を得た。
ポリエチレン製容器内で表1に記載の配合を行い、本発明の銅配線半導体用洗浄剤組成物及び比較のための洗浄剤組成物を超純水で希釈した洗浄液を得た。
なお、表中の記号は以下の化合物を表す。
(A−1):ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー(三洋化成工業(株)社製:ニューポールPE−62)
(A−2):ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル(三洋化成工業(株)社製エマルミン50)
(A−3):ポリオキシエチレンオレイルエーテル(三洋化成工業(株)社製エマルミンCO100)
(A−4):ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル(三洋化成工業(株)社製エマルミン110)
(A’−1):ラウリルアルコールのエチレンオキサイド9モル付加物
(A’−2):アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物(エアープロダクツアンドケミカルズ社製サーフィノール485)
(B−1):グルコン酸
(C−1):トリエチルアンモニウムヒドロキシド
(C−2):N,N−ジメチル−2−アミノエタノール
(A−1):ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー(三洋化成工業(株)社製:ニューポールPE−62)
(A−2):ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル(三洋化成工業(株)社製エマルミン50)
(A−3):ポリオキシエチレンオレイルエーテル(三洋化成工業(株)社製エマルミンCO100)
(A−4):ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル(三洋化成工業(株)社製エマルミン110)
(A’−1):ラウリルアルコールのエチレンオキサイド9モル付加物
(A’−2):アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物(エアープロダクツアンドケミカルズ社製サーフィノール485)
(B−1):グルコン酸
(C−1):トリエチルアンモニウムヒドロキシド
(C−2):N,N−ジメチル−2−アミノエタノール
本発明の銅配線用半導体用洗浄剤組成物及び比較のための銅配線半導体用洗浄剤組成物を超純水で希釈した実施例1〜5及び比較例1〜4の洗浄液について、起泡性、金属残渣除去性、銅配線耐腐食性、ならびに有機残渣除去性を以下の方法で測定し、評価した。
評価結果を表1に示す。
評価結果を表1に示す。
<起泡性>
起泡性はロス・マイルス試験[JIS K3362(2008)]に準じて測定することができ、本JISで定める装置を用い、実施例1〜5及び比較例1〜4の洗浄液200mLを30℃で900mmの高さから30秒間で液面上に落下させ、落下直後の泡の高さ(mm)を目視にて測定し、下記の判定基準で起泡性を評価した。
○:40mm未満
×:40mm以上
起泡性はロス・マイルス試験[JIS K3362(2008)]に準じて測定することができ、本JISで定める装置を用い、実施例1〜5及び比較例1〜4の洗浄液200mLを30℃で900mmの高さから30秒間で液面上に落下させ、落下直後の泡の高さ(mm)を目視にて測定し、下記の判定基準で起泡性を評価した。
○:40mm未満
×:40mm以上
<金属残渣除去性の評価方法1>
金属残渣除去性の評価を、以下に示す手順によりおこなった。
(1)酸化シリコン単層膜を有するウェハの前処理
酸化シリコン単層膜を有するシリコンウェハ(アドバンテック社製、「P−TEOS1.5μ」、酸化シリコンの膜厚=1.5μm)を、縦1.0cm×横2.0cmの切片に切断し、10%酢酸水溶液に1分間浸漬した後、超純水で洗浄した。
金属残渣除去性の評価を、以下に示す手順によりおこなった。
(1)酸化シリコン単層膜を有するウェハの前処理
酸化シリコン単層膜を有するシリコンウェハ(アドバンテック社製、「P−TEOS1.5μ」、酸化シリコンの膜厚=1.5μm)を、縦1.0cm×横2.0cmの切片に切断し、10%酢酸水溶液に1分間浸漬した後、超純水で洗浄した。
(2)金属イオンを含有する水溶液の調製
硝酸亜鉛0.1g、硝酸鉄0.1g及び硝酸マグネシウム0.1gに、全量が100gになるように水を加え、亜鉛、鉄、マグネシウムの金属イオンをそれぞれ0.1%含有する水溶液を調製した。
硝酸亜鉛0.1g、硝酸鉄0.1g及び硝酸マグネシウム0.1gに、全量が100gになるように水を加え、亜鉛、鉄、マグネシウムの金属イオンをそれぞれ0.1%含有する水溶液を調製した。
(3)金属イオン水溶液によるウェハの汚染処理
前処理したウェハの切片を、金属イオンを含有する水溶液10gに1分間浸漬した後、窒素ブローで乾燥させることにより、ウェハの表面に金属イオンを付着させた。
前処理したウェハの切片を、金属イオンを含有する水溶液10gに1分間浸漬した後、窒素ブローで乾燥させることにより、ウェハの表面に金属イオンを付着させた。
(4)ウェハの洗浄
汚染処理したウェハの切片を、洗浄液各10gに浸漬した。25℃で3分間静置した後、洗浄液から取り出した。
汚染処理したウェハの切片を、洗浄液各10gに浸漬した。25℃で3分間静置した後、洗浄液から取り出した。
(5)ウェハの表面から洗浄液中に溶出した金属イオン濃度の測定
浸漬させた後の洗浄液を5g取り出し、硝酸水溶液でpHを3.0に調整した。
その後、全量が10gになるまで超純水を加えて測定液とした。測定液中に含有する亜鉛、鉄、及びマグネシウム金属イオンの濃度を、ICP−MS分析装置(誘導結合プラズマ質量分析装置)(アジレントテクノロジー社製、Agilent7500cs型)を用いて測定した。
浸漬させた後の洗浄液を5g取り出し、硝酸水溶液でpHを3.0に調整した。
その後、全量が10gになるまで超純水を加えて測定液とした。測定液中に含有する亜鉛、鉄、及びマグネシウム金属イオンの濃度を、ICP−MS分析装置(誘導結合プラズマ質量分析装置)(アジレントテクノロジー社製、Agilent7500cs型)を用いて測定した。
(6)ウェハの表面から洗浄液中に溶出した金属イオンの溶出量の計算
下記数式(1)を用いて各金属イオンの溶出量を計算した。
下記数式(1)を用いて各金属イオンの溶出量を計算した。
Metalcon:ICP−MS分析で定量した測定液中の各金属イオン濃度(ppb(ng/g))
G1:試験片を浸漬させた洗浄液の液量(g)
G2:pH調整前に取り出した洗浄液の液量(g)
G3:測定液の液量(g)
SSiO2:酸化シリコンの単層膜を有するウェハにおける酸化シリコン膜の面積(cm2)
G1:試験片を浸漬させた洗浄液の液量(g)
G2:pH調整前に取り出した洗浄液の液量(g)
G3:測定液の液量(g)
SSiO2:酸化シリコンの単層膜を有するウェハにおける酸化シリコン膜の面積(cm2)
(7)金属残渣除去性の評価判定
算出した各金属イオンの溶出量の合計量から、金属残渣除去性を評価し、ウェハ単位面積あたりの金属イオンの溶出量が多いほど、金属残渣除去性が優れていると判定した。
具体的には、以下の判定基準で金属残渣除去性を判定した。
○:15ng/cm2以上
△:5ng/cm2以上15ng/cm2未満
×:5ng/cm2未満
算出した各金属イオンの溶出量の合計量から、金属残渣除去性を評価し、ウェハ単位面積あたりの金属イオンの溶出量が多いほど、金属残渣除去性が優れていると判定した。
具体的には、以下の判定基準で金属残渣除去性を判定した。
○:15ng/cm2以上
△:5ng/cm2以上15ng/cm2未満
×:5ng/cm2未満
<金属残渣除去性の評価方法2>
金属残渣除去性の評価は、以下に示す手順によりおこなった。
(1)単結晶シリコン膜を有するウェハの前処理
単結晶シリコン単層膜を有するシリコンベアウェハ(アドバンテック社製、「ベアウェハ」)を、縦1.0cm×横2.0cmの切片に切断し、10%酢酸水溶液に1分間浸漬した後、超純水で洗浄した。
金属残渣除去性の評価は、以下に示す手順によりおこなった。
(1)単結晶シリコン膜を有するウェハの前処理
単結晶シリコン単層膜を有するシリコンベアウェハ(アドバンテック社製、「ベアウェハ」)を、縦1.0cm×横2.0cmの切片に切断し、10%酢酸水溶液に1分間浸漬した後、超純水で洗浄した。
(2)金属イオンを含有する水溶液の調製
硝酸亜鉛0.1g、硝酸鉄0.1g及び硝酸マグネシウム0.1gに、全量が100gになるように水を加え、亜鉛、鉄、マグネシウムの金属イオンをそれぞれ0.1%含有する水溶液を調製した。
硝酸亜鉛0.1g、硝酸鉄0.1g及び硝酸マグネシウム0.1gに、全量が100gになるように水を加え、亜鉛、鉄、マグネシウムの金属イオンをそれぞれ0.1%含有する水溶液を調製した。
(3)金属イオン水溶液によるウェハの汚染処理
前処理したウェハの切片を、金属イオンを含有する水溶液10gに1分間浸漬した後、窒素ブローで乾燥させることにより、ウェハの表面に金属イオンを付着させた。
前処理したウェハの切片を、金属イオンを含有する水溶液10gに1分間浸漬した後、窒素ブローで乾燥させることにより、ウェハの表面に金属イオンを付着させた。
(4)ウェハの洗浄
汚染処理したウェハの切片を、洗浄液各10gに浸漬した。25℃で3分間静置した後、洗浄剤から取り出した。
汚染処理したウェハの切片を、洗浄液各10gに浸漬した。25℃で3分間静置した後、洗浄剤から取り出した。
(5)ウェハの表面から洗浄液中に溶出した金属イオン濃度の測定
浸漬させた後の洗浄液を5g取り出し、硝酸水溶液でpHを3.0に調整した。
その後、全量が10gになるまで超純水を加えて測定液とした。測定液中に含有する亜鉛、鉄及びマグネシウム金属イオンの濃度を、ICP−MS分析装置(誘導結合プラズマ質量分析装置)(アジレントテクノロジー社製、Agilent7500cs型)を用いて測定した。
浸漬させた後の洗浄液を5g取り出し、硝酸水溶液でpHを3.0に調整した。
その後、全量が10gになるまで超純水を加えて測定液とした。測定液中に含有する亜鉛、鉄及びマグネシウム金属イオンの濃度を、ICP−MS分析装置(誘導結合プラズマ質量分析装置)(アジレントテクノロジー社製、Agilent7500cs型)を用いて測定した。
(6)ウェハの表面から洗浄液中に溶出した金属イオンの溶出量の計算
下記数式(2)を用いて各金属イオンの溶出量を計算した。
下記数式(2)を用いて各金属イオンの溶出量を計算した。
Metalcon2:ICP−MS分析で定量した測定液中の各金属イオン濃度(ppb(ng/g))
G12:試験片を浸漬させた洗浄液の液量(g)
G22:pH調整前に取り出した洗浄液の液量(g)
G32:測定液の液量(g)
SSi:単結晶シリコン膜の面積(cm2)
G12:試験片を浸漬させた洗浄液の液量(g)
G22:pH調整前に取り出した洗浄液の液量(g)
G32:測定液の液量(g)
SSi:単結晶シリコン膜の面積(cm2)
(7)金属残渣除去性の評価判定
算出した各金属イオンの溶出量の合計量から、金属残渣除去性を評価し、ウェハ単位面積あたりの金属イオンの溶出量が多いほど、金属残渣除去性が優れていると判定した。
具体的には、以下の判定基準で金属残渣除去性を判定した。
○:15ng/cm2以上
△:5ng/cm2以上15ng/cm2未満
×:5ng/cm2未満
算出した各金属イオンの溶出量の合計量から、金属残渣除去性を評価し、ウェハ単位面積あたりの金属イオンの溶出量が多いほど、金属残渣除去性が優れていると判定した。
具体的には、以下の判定基準で金属残渣除去性を判定した。
○:15ng/cm2以上
△:5ng/cm2以上15ng/cm2未満
×:5ng/cm2未満
<銅配線耐腐食性の評価方法>
銅配線の耐腐食性評価は、以下に示す手順によりおこなった。
(1)銅単層膜を有するウェハの前処理
銅単層膜を蒸着したウェハ(アドバンスマテリアルズテクノロジー製、シリコン基板に銅金属を膜厚2μmで蒸着したもの)を、縦0.9cm×横0.9cmの切片に切断し、0.2%クエン酸水溶液に1分間浸漬した後、超純水で洗浄した。
銅配線の耐腐食性評価は、以下に示す手順によりおこなった。
(1)銅単層膜を有するウェハの前処理
銅単層膜を蒸着したウェハ(アドバンスマテリアルズテクノロジー製、シリコン基板に銅金属を膜厚2μmで蒸着したもの)を、縦0.9cm×横0.9cmの切片に切断し、0.2%クエン酸水溶液に1分間浸漬した後、超純水で洗浄した。
(2)銅の抽出
前処理した銅単層膜を有するウェハの切片を、洗浄液2gに浸漬し、25℃で45秒静置した後、洗浄液から取り出した。
前処理した銅単層膜を有するウェハの切片を、洗浄液2gに浸漬し、25℃で45秒静置した後、洗浄液から取り出した。
(3)銅イオン濃度の測定
切片を取り出した後の洗浄液から0.5g秤量し、0.1%硝酸水溶液を加えてpHを3.0に調整した。その後、全量が3.5gになるまで超純水を加えて測定用試料液とした。
測定用試料液中の銅イオン濃度を、ICP−AES分析装置(誘導結合プラズマ発光分光光度計)(Varian社製)を用いて測定した。
切片を取り出した後の洗浄液から0.5g秤量し、0.1%硝酸水溶液を加えてpHを3.0に調整した。その後、全量が3.5gになるまで超純水を加えて測定用試料液とした。
測定用試料液中の銅イオン濃度を、ICP−AES分析装置(誘導結合プラズマ発光分光光度計)(Varian社製)を用いて測定した。
(4)銅イオンの溶出量の算出
銅イオンの濃度を下記数式(3)に代入し、銅イオンの溶出量(ng/cm2)を算出した。
銅イオンの濃度を下記数式(3)に代入し、銅イオンの溶出量(ng/cm2)を算出した。
Cucon:ICP−AES分析で定量した測定液中の銅イオン濃度(ng/g)
H1:試験片を浸漬させた洗浄液の液量(g)
H2:pH調整前に取り出した洗浄液の液量(g)
H3:測定液の液量(g)
SCU:銅の単層膜を有するウェハにおける銅単層膜の面積(cm2)
H1:試験片を浸漬させた洗浄液の液量(g)
H2:pH調整前に取り出した洗浄液の液量(g)
H3:測定液の液量(g)
SCU:銅の単層膜を有するウェハにおける銅単層膜の面積(cm2)
(5)銅配線耐腐食性の評価判定
算出した銅イオンの溶出量から、銅配線耐腐食性を評価し、銅単層膜を有するウェハ単位面積あたりの銅イオンの溶出量が少ないほど、銅配線耐腐食性が優れていると判定した。具体的には、以下の判定基準で銅配線耐腐食性を判定した。
◎:200ng/cm2未満
○:200ng/cm2〜300ng/cm2
△:300ng/cm2〜450ng/cm2
×:450ng/cm2以上
算出した銅イオンの溶出量から、銅配線耐腐食性を評価し、銅単層膜を有するウェハ単位面積あたりの銅イオンの溶出量が少ないほど、銅配線耐腐食性が優れていると判定した。具体的には、以下の判定基準で銅配線耐腐食性を判定した。
◎:200ng/cm2未満
○:200ng/cm2〜300ng/cm2
△:300ng/cm2〜450ng/cm2
×:450ng/cm2以上
<有機残渣除去性の評価方法>
有機残渣除去性の評価は、以下に示す手順によりおこなった。
(1)銅メッキされたシリコンウェハの洗浄
シリコンウェハに銅メッキが施されたウェハ(アドバンスマテリアルテクノロジー社製、「Cuメッキ10000A Wafer」、銅メッキの膜厚=1.0μm)を、縦0.9cm×横0.9cmに切断し、0.2%クエン酸水溶液中に1分間浸漬した後、超純水で洗浄した。
有機残渣除去性の評価は、以下に示す手順によりおこなった。
(1)銅メッキされたシリコンウェハの洗浄
シリコンウェハに銅メッキが施されたウェハ(アドバンスマテリアルテクノロジー社製、「Cuメッキ10000A Wafer」、銅メッキの膜厚=1.0μm)を、縦0.9cm×横0.9cmに切断し、0.2%クエン酸水溶液中に1分間浸漬した後、超純水で洗浄した。
(2)有機残渣液の調製
ベンゾトリアゾール0.4g、濃度30%の過酸化水素水0.6g、超純水200gを混合し、塩酸でpHが3.0になるように調整し、有機残渣液を作成した。
ベンゾトリアゾール0.4g、濃度30%の過酸化水素水0.6g、超純水200gを混合し、塩酸でpHが3.0になるように調整し、有機残渣液を作成した。
(3)有機残渣を付着させた銅メッキウェハの作成
銅メッキウェハを(2)で調整した有機残渣液に60秒間浸漬した後、超純水に60秒間浸漬し、有機残渣を付着させた銅メッキウェハを作成した。
銅メッキウェハを(2)で調整した有機残渣液に60秒間浸漬した後、超純水に60秒間浸漬し、有機残渣を付着させた銅メッキウェハを作成した。
(4)銅メッキウェハに付着させた有機残渣量の測定
有機残渣物であるベンゾトリアゾールに由来する窒素の量を、X線光電子分光(XPS)装置(アルバックファイ社製、ESCA−5400型)を用いて測定することによって、銅メッキウェハに付着した有機残渣量を測定した。
具体的には、XPSを用いて、結合エネルギー397eV〜399eVの範囲で光電子数の測定を行い、窒素に由来する397.5〜398.4eVの範囲におけるピーク面積値を求めた。軟X線は、MgKα線(1253.6eV)を使用した。
有機残渣物であるベンゾトリアゾールに由来する窒素の量を、X線光電子分光(XPS)装置(アルバックファイ社製、ESCA−5400型)を用いて測定することによって、銅メッキウェハに付着した有機残渣量を測定した。
具体的には、XPSを用いて、結合エネルギー397eV〜399eVの範囲で光電子数の測定を行い、窒素に由来する397.5〜398.4eVの範囲におけるピーク面積値を求めた。軟X線は、MgKα線(1253.6eV)を使用した。
(5)銅メッキウェハに付着させた有機残渣の除去
洗浄液2gに、(3)で作成した有機残渣を付着させた銅メッキウェハを45秒間浸漬し、銅メッキウェハから有機残渣を除去した。その後、超純水1Lに60秒間浸漬し、窒素気流でウェハ表面を乾燥させた。
洗浄液2gに、(3)で作成した有機残渣を付着させた銅メッキウェハを45秒間浸漬し、銅メッキウェハから有機残渣を除去した。その後、超純水1Lに60秒間浸漬し、窒素気流でウェハ表面を乾燥させた。
(6)銅メッキウェハに残留した有機残渣量の測定
有機残渣物であるベンゾトリアゾールに由来する窒素の量を、(4)と同様に、XPSを用いて測定することによって銅メッキウェハに残留した有機残渣量を測定した。
有機残渣物であるベンゾトリアゾールに由来する窒素の量を、(4)と同様に、XPSを用いて測定することによって銅メッキウェハに残留した有機残渣量を測定した。
(7)有機残渣除去性の評価判定
(4)と(6)のXPSで測定したそれぞれのピーク面積値を下記数式(4)に代入し、有機残渣除去率を算出した。
(4)と(6)のXPSで測定したそれぞれのピーク面積値を下記数式(4)に代入し、有機残渣除去率を算出した。
Xa:有機残渣除去前のベンゾトリアゾール由来の窒素のピーク面積値
Xb:有機残渣除去後のベンゾトリアゾール由来の窒素のピーク面積値
Xb:有機残渣除去後のベンゾトリアゾール由来の窒素のピーク面積値
算出したBTA残渣除去率から、以下の判定基準で有機残渣除去性を判定した。
○:有機残渣除去率が90%以上
△:有機残渣除去率が80%以上90%未満
×:有機残渣除去率が80%未満
○:有機残渣除去率が90%以上
△:有機残渣除去率が80%以上90%未満
×:有機残渣除去率が80%未満
表1に示すように、上記一般式(1)を満足する実施例1〜5の本発明の銅配線半導体用洗浄剤組成物は、起泡性、金属残渣除去性、銅配線耐腐食性及び有機残渣除去性で良好な結果が得られた。
一方、上記一般式(1)で示された値が14.5を超える比較例1及び2は、金属残渣除去性に優れるものの、起泡性が不十分であり、また、銅配線耐腐食性もしくは有機残渣除去性が不十分であった。また、界面活性剤(A)を含まない比較例3は起泡性、金属残渣除去性及び有機残渣除去性が不十分であった。また、過酸化水素を含まない比較例4では、起泡性は満足するものの、特に金属残渣除去性が不十分であった。
一方、上記一般式(1)で示された値が14.5を超える比較例1及び2は、金属残渣除去性に優れるものの、起泡性が不十分であり、また、銅配線耐腐食性もしくは有機残渣除去性が不十分であった。また、界面活性剤(A)を含まない比較例3は起泡性、金属残渣除去性及び有機残渣除去性が不十分であった。また、過酸化水素を含まない比較例4では、起泡性は満足するものの、特に金属残渣除去性が不十分であった。
本発明の銅配線半導体用洗浄剤組成物は、安定性が高く、使用時の泡立ちを抑制し、金属残渣の除去性だけでなく、銅配線の耐腐食性に優れ、かつ有機残渣の除去性にも優れていることから、表面に結晶シリコン、アモルファスシリコン又は酸化シリコンと銅配線を有する半導体用洗浄剤組成物として好適に使用できる。
また、半導体製造工程におけるCMP工程の後の工程において本発明の洗浄剤を用いることにより、接触抵抗に優れ、かつ配線の短絡がない半導体基板又は半導体素子が容易に得られる。
また、半導体製造工程におけるCMP工程の後の工程において本発明の洗浄剤を用いることにより、接触抵抗に優れ、かつ配線の短絡がない半導体基板又は半導体素子が容易に得られる。
Claims (7)
- 表面に結晶シリコン、アモルファスシリコン又は酸化シリコンと銅配線を有する半導体用洗浄剤組成物であって、下記一般式(1)を満足する界面活性剤(A)及び過酸化水素を必須成分とする銅配線半導体用洗浄剤組成物。
Ds×(HLB)s≦14.5 (1)
[式中、Dsは界面活性剤(A)の密度、及び(HLB)sは界面活性剤(A)のHLBを表す。] - (HLB)sが7〜17である請求項1記載の銅配線半導体用洗浄剤組成物。
- 洗浄剤組成物が、酸成分(B)を含有する請求項1又は2記載の銅配線半導体用洗浄剤組成物。
- 酸成分(B)がカルボン酸である請求項3記載の銅配線半導体用洗浄剤組成物。
- 洗浄剤組成物が、4級アンモニウム化合物(C1)又はアミン化合物(C2)であるアルカリ成分(C)を含有する請求項1〜4いずれか記載の銅配線半導体用洗浄剤組成物。
- 表面にベアシリコン、アモルファスシリコン又は酸化シリコンと銅配線を同時に有する半導体を請求項1〜5いずれか記載の洗浄剤組成物を使用して洗浄する洗浄方法。
- 請求項1〜5いずれか記載の洗浄剤組成物を使用して製造された、表面にベアシリコン、アモルファスシリコン又は酸化シリコンと銅配線を同時に有する半導体素子。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019160875A (ja) * | 2018-03-08 | 2019-09-19 | 株式会社フジミインコーポレーテッド | 表面処理組成物、表面処理組成物の製造方法、表面処理方法および半導体基板の製造方法 |
JP2020508369A (ja) * | 2017-02-10 | 2020-03-19 | フジフイルム エレクトロニック マテリアルズ ユー.エス.エー., インコーポレイテッド | 洗浄用調合物 |
JP7212974B1 (ja) | 2022-04-14 | 2023-01-26 | メック株式会社 | 洗浄剤、洗浄方法、および補給液 |
KR20240076736A (ko) | 2022-11-22 | 2024-05-30 | 가부시키가이샤 도쿠야마 | 실리콘 에칭액, 기판의 처리 방법 및 실리콘 디바이스의 제조 방법 |
KR20240076737A (ko) | 2022-11-22 | 2024-05-30 | 가부시키가이샤 도쿠야마 | 실리콘 에칭액, 기판의 처리 방법 및 실리콘 디바이스의 제조 방법 |
-
2012
- 2012-11-22 JP JP2012256046A patent/JP2014103349A/ja active Pending
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