JP2013157516A - 銅配線半導体用洗浄剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、銅または銅合金配線を腐食させることなく、金属残渣の除去性に優れ、かつ有機残渣除去性にも優れる銅および銅合金配線半導体用の洗浄剤を提供することを目的とする。
【解決手段】 銅または銅合金の配線を有する半導体の製造において、化学的機械的研磨の後の工程で使用する洗浄剤であって、アミノ酸(A)、脂肪族アミン(B)および水を必須成分とすることを特徴とする化学的機械的研磨用銅配線半導体用洗浄剤を使用する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、半導体の製造工程における化学的機械的研磨(以下、「化学的機械的研磨」をCMPと略称する。)工程の後の洗浄工程に用いられる洗浄剤(以下、CMP後洗浄剤と略記する。)に関するものであって、特に表面に銅または銅合金の配線が施された半導体のCMP後洗浄剤に関する。
シリコン半導体に代表される半導体素子は、高性能化、小型化等の市場ニーズに対応して微細化、高集積化が進んでいる。これに伴い微細な配線パターンを作成するための高度な平坦化技術が必須となり、半導体の製造工程において、ウエハ表面をアルミナやシリカの微粒子を含む研磨スラリー(以下、CMPスラリーと略称する。)を用いて研磨するCMP工程が導入されている。
しかしながらこのCMP工程では、CMPスラリー中のアルミナやシリカなどの研磨微粒子、研磨を促進するために添加された硝酸鉄水溶液、金属腐食抑制目的で添加されている防食剤、銅配線金属が研磨さることで発生する金属残渣などが、研磨後のウエハ上に残留しやすい。これら残留物は配線間の短絡など半導体の電気的な特性に悪影響を及ぼすため、これら残留物を除去し、ウエハ表面を清浄化する必要がある。
このような残留物を除去し、ウエハ表面を清浄化する方法としては、特定のアルカリ度をもち、第四級アンモニウム、極性有機アミン、腐食防止剤からなる清浄液を使用する方法(特許文献1)、および分子内にチオール基を有するアミノ酸またはその誘導体を含んでなる金属腐食防止剤を含んでなる洗浄剤を用いる方法(特許文献2)が知られている。
しかし、特許文献1の技術では、ウエハ上の残留物のうち、研磨剤の微粒子や金属イオン成分の除去には効果があるものの、銅配線に付着する研磨剤由来の有機残渣(防錆剤と銅イオンから生成する不溶性錯体など)を除去する効果が不十分であるばかりでなく、金属配線材料(銅、タングステン等)が腐食するという問題がある。また、特許文献2の技術では、銅配線の腐食性が低いものの、有機残渣除去性が低いという問題がある。
しかし、特許文献1の技術では、ウエハ上の残留物のうち、研磨剤の微粒子や金属イオン成分の除去には効果があるものの、銅配線に付着する研磨剤由来の有機残渣(防錆剤と銅イオンから生成する不溶性錯体など)を除去する効果が不十分であるばかりでなく、金属配線材料(銅、タングステン等)が腐食するという問題がある。また、特許文献2の技術では、銅配線の腐食性が低いものの、有機残渣除去性が低いという問題がある。
そこで本発明は、銅配線を腐食させることなく、金属残渣の除去性に優れ、かつ有機残渣除去性に優れる銅および銅合金配線半導体用の洗浄剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、銅または銅合金の配線を有する半導体の製造において、化学的機械的研磨の後の工程で使用する洗浄剤であって、アミノ酸(A)、脂肪族アミン(B)および水を必須成分とすることを特徴とする洗浄剤;およびこの洗浄剤を使用して製造された半導体基板および半導体素子である。
すなわち、本発明は、銅または銅合金の配線を有する半導体の製造において、化学的機械的研磨の後の工程で使用する洗浄剤であって、アミノ酸(A)、脂肪族アミン(B)および水を必須成分とすることを特徴とする洗浄剤;およびこの洗浄剤を使用して製造された半導体基板および半導体素子である。
本発明は、CMP工程の後の洗浄工程に用いられる洗浄剤であって、銅配線の腐蝕を引き起こすことなく、ウエハ表面に存在する有機物残渣、砥粒および研磨屑を効果的に除去することができ、基板表面を高清浄化しうる洗浄剤を提供することができる。
本発明の銅配線半導体用洗浄剤は、銅または銅合金の配線を有する半導体の製造において、化学的機械的研磨の後の工程で使用する洗浄剤であって、アミノ酸(A)、脂肪族アミン(B)および水を必須成分とすることを特徴とする。
本発明において、アミノ酸(A)としては、中性アミノ酸(A1)、酸性アミノ酸(A2)、塩基性アミノ酸(A3)が挙げられる。
中性アミノ酸(A1)としては、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、システイン、セレノシステイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、プロリン、アスパラギン、グルタミン、シスチン、セレノメチオニン、ヒドロキシプロリン、γ−アミノ酪酸等が挙げられる。
酸性アミノ酸(A2)としては、アスパラギン酸、グルタミン酸、タウリン等が挙げられる。
塩基性アミノ酸(A3)としては、ヒドロキシリジン、3-メチルヒスチジン、リジン、ヒスチジン、アルギジン、オリニチン、シトルリン、アンセリン、カルノシン、クレアチン等が挙げられる。
これらのアミノ酸(A)のうち、銅配線耐腐食性の観点から好ましくは、ピロイル基、フェニル基、アミド基、イミダゾイル基、チオール基、チオエーテル基および水酸基を有する中性アミノ酸(A1)、塩基性アミノ酸(A3)である。
さらにCMP工程後のウエハ上に残留する有機残渣の除去性の観点からより好ましくは、3−メチルヒスチジン、ヒスチジン、システイン、メチオニン、プロリン、アンセリン、カルノシンであり、特に好ましくは、3−メチルヒスチジン、ヒスチジン、システインである。
さらにCMP工程後のウエハ上に残留する有機残渣の除去性の観点からより好ましくは、3−メチルヒスチジン、ヒスチジン、システイン、メチオニン、プロリン、アンセリン、カルノシンであり、特に好ましくは、3−メチルヒスチジン、ヒスチジン、システインである。
これらのアミノ酸(A)は、D体、L体のいずれで使用してもよく、単独もしくは2種以上併用して使用することができる。
アミノ酸(A)の含有量は、銅配線耐腐食性および有機残渣除去性の観点から、アミノ酸(A)、脂肪族アミン(B)、および水の使用時の合計重量に基づいて、通常0.0001〜10重量%であり、好ましくは0.0005〜5重量%、さらに好ましくは0.001〜1重量%、特に好ましくは0.004〜0.5重量%である。
本発明の銅配線半導体用洗浄剤の第2の必須成分である脂肪族アミン(B)としては、アルキルアミン(B1)、アルカノールアミン(B2)、アルキレンジアミン(B3)、アミノ基を3〜6個有する脂肪族ポリアミン(B4)等が挙げられる。
アルキルアミン(B1)としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ヘキシルアミン等のモノアルキルアミン;ジメチルアミン、エチルメチルアミン、プロピルメチルアミン、ブチルメチルアミン、ジエチルアミン、プロピルエチルアミン、ジイソプロピルアミン等のジアルキルアミン;トリメチルアミン、エチルジメチルアミン、ジエチルメチルアミン、トリエチルアミン、トリn−プロピルアミン、トリn−ブチルアミン等のトリアルキルアミン等が挙げられる。
アルカノールアミン(B2)としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、N−(アミノエチル)エタノールアミン等が挙げられる。
アルキレンジアミン(B3)としては、1,2‐ジアミノエタン、1,2‐プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,6−ジアミノヘキサン、1,2−ビス(2-アミノエトキシ)エタン等が挙げられる。
アミノ基を3〜6個有するポリアミン(B4)としては、2個のアミノ基の間にアルキレン鎖が挟まれたポリアミンであって、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ヘキサエチレンペンタミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン及びペンタエチレンヘキサミン等が挙げられる。
これらの脂肪族アミン(B)のうち、水溶性の観点から好ましくは、アルカノールアミン(B2)であり、錯化作用の観点等からさらに好ましくは、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノエタノール)である。
実際に洗浄に使用される時の脂肪族アミン(B)の含有量は、有機残渣除去性及び銅配線耐腐食性の観点から、アミノ酸(A)、脂肪族アミン(B)、および水の使用時の合計重量に基づいて、通常0.0001〜5重量%であり、好ましくは0.0005〜3重量%、さらに好ましくは0.001〜2重量%である。
本発明の銅配線半導体用洗浄剤は、水が必須成分であり、具体的には、電気伝導率(μS/cm;25℃)が小さいものが挙げられる。
具体的には、電気伝導率は、有機残渣および金属残渣の除去性、入手のしやすさ、及び銅配線の再汚染(水中の金属イオンの銅配線への再付着)防止の観点から、通常0.055〜0.2μS/cm、好ましくは0.056〜0.1μS/cm、さらに好ましくは0.057〜0.08μS/cmである。このような電気伝導率が小さい水としては、超純水が好ましい。
なお、電気伝導率は、JIS K0400−13−10:1999に準拠して測定される。
具体的には、電気伝導率は、有機残渣および金属残渣の除去性、入手のしやすさ、及び銅配線の再汚染(水中の金属イオンの銅配線への再付着)防止の観点から、通常0.055〜0.2μS/cm、好ましくは0.056〜0.1μS/cm、さらに好ましくは0.057〜0.08μS/cmである。このような電気伝導率が小さい水としては、超純水が好ましい。
なお、電気伝導率は、JIS K0400−13−10:1999に準拠して測定される。
本発明の銅配線半導体用洗浄剤の使用時のpHは、8.0〜14.0であり、好ましくは9.0〜13.0、さらに好ましくは10.0〜12.0である。pHがこの範囲であると銅配線に対する耐腐食性に優れる。
本発明の銅配線半導体用洗浄剤は、金属残渣除去性を向上させる目的で、必須成分であるアミノ酸(A)、脂肪族アミン(B)、水以外に、アスコルビン酸(C)を併用することにより、銅配線耐腐食性と金属残渣除去性の両性能も満足することができる。
アスコルビン酸(C)として、具体的には、L−アスコルビン酸、イソアスコルビン酸(エリソルビン酸)が挙げられる。
アスコルビン酸(C)として、具体的には、L−アスコルビン酸、イソアスコルビン酸(エリソルビン酸)が挙げられる。
アスコルビン酸(C)の含有量は、金属残渣除去性の観点から、アミノ酸(A)、脂肪族アミン(B)、および水の使用時の合計重量に基づいて、通常0.001〜5重量%であり、好ましくは0.01〜3重量%、さらに好ましくは0.05〜2重量%、特に好ましくは0.06〜1重量%である。
本発明の銅配線半導体用洗浄剤は、銅腐食性をさらに向上させる目的で、必須成分であるアミノ酸(A)、脂肪族アミン(B)、水以外に、窒素原子含有複素環式化合物(D)を併用することにより、銅配線耐腐食性と有機残渣除去性の両性能を高度に満足することができる。
窒素原子含有複素環式化合物(D)としては、アデニン、アデノシン、チアゾール、イミダゾールなどが挙げられる。
窒素原子含有複素環式化合物(D)の含有量は、有機残渣除去性の観点から、アミノ酸(A)、脂肪族アミン(B)、および水の使用時の合計重量に基づいて、通常0.00001〜1重量%であり、好ましくは0.00003〜0.5重量%、さらに好ましくは0.00005〜0.1重量%、特に好ましくは0.0001〜0.01重量%である。
本発明の銅配線半導体用洗浄剤には、洗浄性能を損なわない範囲で、(A)、(B)、(C)、(D)および水以外に、必要に応じて、ポリフェノール系還元剤(カテコール、カフェー酸、アリザリン、エンドクロシン、ウルシオール、フラボン、レゾルシノール、ヒドロキノン、エモジン、ピロガロール、没食子酸など)、第4級アンモニウムヒドロキシド(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(コリン)など)などの添加剤を添加してもよい。
本発明の銅配線半導体用洗浄剤は、アミノ酸(A)、脂肪族アミン(B)、および必要によりその他の成分を、水と混合することによって製造することができる。
混合する方法としては、特に限定されないが、容易かつ短時間で均一に混合できるという観点等から、水と脂肪族アミン(B)を混合し、続いてアミノ酸(A)、必要によりその他の成分を混合する方法が好ましい。
均一混合する際の温度及び時間には制限はなく、製造する規模や設備等に応じて適宜決めることができる。
混合装置としては、撹拌機又は分散機等が使用できる。撹拌機としては、メカニカルスターラー及びマグネチックスターラー等が挙げられる。分散機としては、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル及びビーズミル等が挙げられる。
混合する方法としては、特に限定されないが、容易かつ短時間で均一に混合できるという観点等から、水と脂肪族アミン(B)を混合し、続いてアミノ酸(A)、必要によりその他の成分を混合する方法が好ましい。
均一混合する際の温度及び時間には制限はなく、製造する規模や設備等に応じて適宜決めることができる。
混合装置としては、撹拌機又は分散機等が使用できる。撹拌機としては、メカニカルスターラー及びマグネチックスターラー等が挙げられる。分散機としては、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル及びビーズミル等が挙げられる。
本発明の銅配線半導体用洗浄剤は、銅配線を有する半導体基板、半導体素子、半導体洗浄性評価用の銅メッキ基板などの洗浄に使用することができる。
銅配線を有する半導体基板又は半導体素子などを洗浄する洗浄方法としては、枚葉方式とバッチ方式が挙げられる。枚葉方式は、一枚ずつ半導体基板又は半導体素子を回転させ、銅配線半導体用洗浄剤を注入しながら、ブラシを用いて洗浄する方法であり、バッチ方式とは複数枚の半導体基板又は半導体素子を銅配線半導体用洗浄剤に漬けて洗浄する方法である。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
<実施例1〜5および比較例1〜3>
ポリエチレン製容器内で表1に記載の配合を行い、本発明の銅配線半導体用洗浄剤および比較のための洗浄剤を得た。
ポリエチレン製容器内で表1に記載の配合を行い、本発明の銅配線半導体用洗浄剤および比較のための洗浄剤を得た。
本発明の銅配線用半導体用洗浄剤および比較のための銅配線半導体用洗浄剤について、有機残渣除去性ならびに銅配線耐腐食性を以下の方法で測定し、評価した。
評価結果を表1に示す。
評価結果を表1に示す。
<有機残渣除去性の評価方法>
有機残渣除去性の評価は、以下に示す手順によりおこなった。
(1)銅メッキされたシリコンウエハの洗浄
シリコンウエハに銅メッキが施されたウエハ(アドバンスマテリアルテクノロジー社製、「Cuメッキ10000A Wafer」、銅メッキの膜厚=1.0μm)を、縦0.9cm×横0.9cmに切断し、0.2%クエン酸水溶液中に1分間浸漬した後、超純水で洗浄した。
有機残渣除去性の評価は、以下に示す手順によりおこなった。
(1)銅メッキされたシリコンウエハの洗浄
シリコンウエハに銅メッキが施されたウエハ(アドバンスマテリアルテクノロジー社製、「Cuメッキ10000A Wafer」、銅メッキの膜厚=1.0μm)を、縦0.9cm×横0.9cmに切断し、0.2%クエン酸水溶液中に1分間浸漬した後、超純水で洗浄した。
(2)有機残渣液の調製
ベンゾトリアゾール0.4g、濃度30%の過酸化水素水0.6g、超純水200gを混合し、塩酸でpHが3.0になるように調整し、有機残渣液を作成した。
ベンゾトリアゾール0.4g、濃度30%の過酸化水素水0.6g、超純水200gを混合し、塩酸でpHが3.0になるように調整し、有機残渣液を作成した。
(3)有機残渣を付着させた銅メッキウエハの作成
銅メッキウエハを(2)で調整した有機残渣液に60秒間浸漬した後、超純水に60秒間浸漬し、有機残渣を付着させた銅メッキウエハを作成した。
銅メッキウエハを(2)で調整した有機残渣液に60秒間浸漬した後、超純水に60秒間浸漬し、有機残渣を付着させた銅メッキウエハを作成した。
(4)銅メッキウエハに付着させた有機残渣量の測定
有機残渣物であるベンゾトリアゾールに由来する窒素の量を、X線光電子分光(XPS)装置(アルバックファイ社製、ESCA−5400型)を用いて測定することによって、銅メッキウエハに付着した有機残渣量を測定した。
具体的には、XPSを用いて、結合エネルギー397eV〜399eVの範囲で光電子数の測定を行い、窒素に由来する397.5〜398.4eVの範囲におけるピーク面積値を求めた。軟X線は、MgKα線(1253.6eV)を使用した。
有機残渣物であるベンゾトリアゾールに由来する窒素の量を、X線光電子分光(XPS)装置(アルバックファイ社製、ESCA−5400型)を用いて測定することによって、銅メッキウエハに付着した有機残渣量を測定した。
具体的には、XPSを用いて、結合エネルギー397eV〜399eVの範囲で光電子数の測定を行い、窒素に由来する397.5〜398.4eVの範囲におけるピーク面積値を求めた。軟X線は、MgKα線(1253.6eV)を使用した。
(5)銅メッキウエハに付着させた有機残渣の除去
洗浄剤2gに、(3)で作成した有機残渣を付着させた銅メッキウエハを45秒間浸漬し、銅メッキウエハから有機残渣を除去した。その後、超純水1Lに60秒間浸漬し、窒素気流でウエハ表面を乾燥させた。
洗浄剤2gに、(3)で作成した有機残渣を付着させた銅メッキウエハを45秒間浸漬し、銅メッキウエハから有機残渣を除去した。その後、超純水1Lに60秒間浸漬し、窒素気流でウエハ表面を乾燥させた。
(6)銅メッキウエハに残留した有機残渣量の測定
有機残渣物であるベンゾトリアゾールに由来する窒素の量を、(4)と同様に、XPSを用いて測定することによって銅メッキウエハに残留した有機残渣量を測定した。
有機残渣物であるベンゾトリアゾールに由来する窒素の量を、(4)と同様に、XPSを用いて測定することによって銅メッキウエハに残留した有機残渣量を測定した。
(7)有機残渣除去性の評価判定
(4)と(6)のXPSで測定したそれぞれのピーク面積値を下記数式(1)に代入し、有機残渣除去率を算出した。
(4)と(6)のXPSで測定したそれぞれのピーク面積値を下記数式(1)に代入し、有機残渣除去率を算出した。
Xa:有機残渣除去前のベンゾトリアゾール由来の窒素のピーク面積値
Xb:有機残渣除去後のベンゾトリアゾール由来の窒素のピーク面積値
Xb:有機残渣除去後のベンゾトリアゾール由来の窒素のピーク面積値
算出したBTA残渣除去率から、以下の判定基準で有機残渣除去性を判定した。
◎:有機残渣除去率が95%以上
○:有機残渣除去率が90%以上95%未満
△:有機残渣除去率が80%以上90%未満
×:有機残渣除去率が80%未満
◎:有機残渣除去率が95%以上
○:有機残渣除去率が90%以上95%未満
△:有機残渣除去率が80%以上90%未満
×:有機残渣除去率が80%未満
<銅配線耐腐食性の評価方法>
銅配線の耐腐食性評価は、以下に示す手順によりおこなった。
(1)銅単層膜を有するウエハの前処理
銅単層膜を蒸着したウエハ(アドバスマテリアルズテクノロジー製、シリコン基板に銅金属を膜厚2μmで蒸着したもの)を、縦0.9cm×横0.9cmの切片に切断し、0.2%クエン酸水溶液に1分間浸漬した後、超純水で洗浄した。
銅配線の耐腐食性評価は、以下に示す手順によりおこなった。
(1)銅単層膜を有するウエハの前処理
銅単層膜を蒸着したウエハ(アドバスマテリアルズテクノロジー製、シリコン基板に銅金属を膜厚2μmで蒸着したもの)を、縦0.9cm×横0.9cmの切片に切断し、0.2%クエン酸水溶液に1分間浸漬した後、超純水で洗浄した。
(2)銅の抽出
前処理した銅単層膜を有するウエハの切片を、銅配線半導体用洗浄剤各 2gに浸漬し、25℃で45秒静置した後、洗浄剤から取り出した。
前処理した銅単層膜を有するウエハの切片を、銅配線半導体用洗浄剤各 2gに浸漬し、25℃で45秒静置した後、洗浄剤から取り出した。
(3)銅イオン濃度の測定
切片を取り出した後の銅配線半導体用洗浄剤から0.5g秤量し、0.1%硝酸水溶液を加えてpHを3.0に調整した。その後、全量が3.5gになるまで超純水を加えて測定用試料液とした。
測定用試料液中の銅イオン濃度を、ICP−AES分析装置(誘導結合プラズマ発光分光光度計)(Varian社製)を用いて測定した。
切片を取り出した後の銅配線半導体用洗浄剤から0.5g秤量し、0.1%硝酸水溶液を加えてpHを3.0に調整した。その後、全量が3.5gになるまで超純水を加えて測定用試料液とした。
測定用試料液中の銅イオン濃度を、ICP−AES分析装置(誘導結合プラズマ発光分光光度計)(Varian社製)を用いて測定した。
(4)銅イオンの溶出量の算出
銅イオンの濃度を下記数式(1)に代入し、銅イオンの溶出量(ng/cm2)を算出した。
銅イオンの濃度を下記数式(1)に代入し、銅イオンの溶出量(ng/cm2)を算出した。
Cucon:ICP−AES分析で定量した測定液中の銅イオン濃度(ppb(ng/g))
H1:試験片を浸漬させた銅配線半導体用洗浄剤の液量(g)
H2:pH調整前に取り出した銅配線半導体用洗浄剤の液量(g)
H3:測定液の液量(g)
SCU:銅の単層膜を有するウエハにおける銅単層膜の面積(cm2)
H1:試験片を浸漬させた銅配線半導体用洗浄剤の液量(g)
H2:pH調整前に取り出した銅配線半導体用洗浄剤の液量(g)
H3:測定液の液量(g)
SCU:銅の単層膜を有するウエハにおける銅単層膜の面積(cm2)
(5)銅配線耐腐食性の評価判定
算出した銅イオンの溶出量から、銅配線耐腐食性を評価し、銅単層膜を有するウエハ単位面積あたりの銅イオンの溶出量が少ないほど、銅配線耐腐食性が優れていると判定した。具体的には、以下の判定基準で銅配線耐腐食性を判定した。
◎:200ng/cm2未満
○:200ng/cm2〜300ng/cm2
△:300ng/cm2〜450ng/cm2
×:450ng/cm2以上
算出した銅イオンの溶出量から、銅配線耐腐食性を評価し、銅単層膜を有するウエハ単位面積あたりの銅イオンの溶出量が少ないほど、銅配線耐腐食性が優れていると判定した。具体的には、以下の判定基準で銅配線耐腐食性を判定した。
◎:200ng/cm2未満
○:200ng/cm2〜300ng/cm2
△:300ng/cm2〜450ng/cm2
×:450ng/cm2以上
表1に示すように、実施例1〜5の本発明の化学機械研磨用銅配線半導体用洗浄剤は、有機残渣除去性および銅腐食性で良好な結果が得られた。
一方、アミノ酸と超純水のみからなる比較例1は、有機残渣除去性が不良であった。また、脂肪族アミンと超純水のみからなる比較例2は、銅腐食性が不良で、有機残渣除去性も不十分であった。脂肪族アミン、アスコルビン酸、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドは含むが、アミノ酸を含まない比較例3は、有機残渣除去性、銅腐食性ともに不十分であった。
一方、アミノ酸と超純水のみからなる比較例1は、有機残渣除去性が不良であった。また、脂肪族アミンと超純水のみからなる比較例2は、銅腐食性が不良で、有機残渣除去性も不十分であった。脂肪族アミン、アスコルビン酸、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドは含むが、アミノ酸を含まない比較例3は、有機残渣除去性、銅腐食性ともに不十分であった。
本発明の化学機械研磨用銅配線半導体用洗浄剤は、有機残渣除去性に優れ、かつ銅腐食性に優れることから、銅または銅合金配線を形成する半導体製造工程中のCMP工程の後に続く工程において使用される洗浄剤として好適に使用できる。
Claims (11)
- 銅または銅合金の配線を有する半導体の製造において、化学的機械的研磨の後の工程で使用する洗浄剤であって、アミノ酸(A)、脂肪族アミン(B)および水を必須成分とすることを特徴とする洗浄剤。
- 該アミノ酸(A)が、分子内にピロイル基、フェニル基、アミド基、イミダゾイル基、チオール基、チオエーテル基および水酸基からなる群より選ばれる1種以上の官能基を有する請求項1記載の洗浄剤。
- 該アミノ酸(A)が、ヒスチジンまたはシステインである請求項1または2記載の洗浄剤。
- 該脂肪族アミン(B)が、アルカノールアミン(B2)である請求項1〜3のいずれか記載の洗浄剤。
- 使用時の該アミノ酸(A)の含有量が0.0001〜10重量%である請求項1〜4のいずれか記載の洗浄剤。
- 使用時の該脂肪族アミン(B)を0.0005〜3重量%含有する請求項1〜5のいずれか記載の洗浄剤。
- 使用時のpH8.0〜14.0である請求項1〜6いずれか記載の洗浄剤。
- さらにアスコルビン酸(C)を含有する請求項1〜7いずれか記載の銅配線半導体用洗浄剤。
- さらに窒素原子含有複素環式化合物(D)を含有する請求項1〜8いずれか記載の洗浄剤。
- 該窒素原子含有複素環式化合物(D)がアデニンである請求項9記載の洗浄剤。
- 銅または銅合金配線を形成する半導体製造工程中の化学的機械的研磨の後に続く工程において、請求項1〜10いずれか記載の洗浄剤を使用して製造された半導体基板および半導体素子。
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