JP2014101555A - 耐海水孔食性と美観に優れたステンレスクラッド鋼 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 Cr(質量%)+3.3Mo(質量%)+16N(質量%)で示される孔食指数(Pitting Index)を40.0以上とし、Bを10〜40ppm含有し、かつ、表面のσ相面積率を1.0%以下とするステンレス鋼を合わせ材としたステンレスクラッド鋼であり、JISZ8741「鏡面光沢度−測定方法」に準拠して測定角度60°で測定した圧延方向、圧延垂直方向および圧延45°方向の各々の光沢度が60以上であることを特徴とする耐海水孔食性と美観に優れたステンレスクラッド鋼。
【選択図】なし
Description
[1] Cr(質量%)+3.3Mo(質量%)+16N(質量%)で示される孔食指数(Pitting Index)を40.0以上とし、Bを10〜40ppm含有し、かつ、表面のσ相面積率を1.0%以下とするステンレス鋼を合わせ材としたステンレスクラッド鋼であり、JISZ8741「鏡面光沢度−測定方法」に準拠して測定角度60°で測定した圧延方向、圧延垂直方向および圧延45°方向の各々の光沢度が60以上であることを特徴とする耐海水孔食性と美観に優れたステンレスクラッド鋼。
[2] 前記ステンレスクラッド鋼は、スラブを900℃〜1250℃に加熱し、熱間圧延を行った後、冷却速度0.2℃/s〜20℃/sで冷却することにより製造されることを特徴とする前記[1]に記載の耐海水孔食性と美観に優れたステンレスクラッド鋼。
[3] 前記ステンレスクラッド鋼は、スラブを950℃〜1150℃に加熱し、熱間圧延を行った後常温まで冷却し、再加熱して、800〜1000℃で焼きならし処理後、冷却速度1.0℃/s〜20℃/sで冷却することにより製造されることを特徴とする前記[1]に記載の耐海水孔食性と美観に優れたステンレスクラッド鋼。
本発明の合わせ材であるステンレス鋼としては、Cr(質量%)+3.3Mo(質量%)+16N(質量%)で示される孔食指数(Pitting Index)は、40.0以上とする。好ましくは42.0以上である。なお、製造性の観点から上限値としては50.0以下とする。
なお、港湾構造部材の場合は、航空障害(防眩性)の観点から130(2D相当)以下とすることが好ましい。
表面性状の調整方法としては、機械的な処理(研磨、研削)がある。機械的な処理方法としては、通常のベルト研磨、砥石研磨などが挙げられる。これらの既存の各種表面研磨手法を組み合わせて行うことで、表面の粗さを低く抑えることができる。また、表面の介在物除去と不動態皮膜強化の観点から、機械的な処理に加え化学的な処理を行うことが好ましい。化学的な処理方法としては特に限定はしないが、硝酸やふっ硝酸、硫酸、塩酸中における酸洗処理またはこれら酸溶液中または中性塩溶液における電解処理(例えば、ルスナ−法:20%硫酸ナトリウム溶液や硝酸ナトリウム)が好ましい。
試験温度を70℃にする以外は、JIS G 0577に準拠して孔食電位を測定した。なお、本発明では電流密度が100μA/cm2に到達する電位を孔食電位として表記した。本発明において、600mV以上を合格とした。
ASTMG48(method E)に準拠し、6%FeCl3+1%HCl溶液中、5℃間隔で24時間の浸漬試験を行った。試験片サイズは幅20mm×長さ50mm×板厚2.0mmである。各条件において浸漬試験を3回行い、発生した孔食腐食のうちの最大孔食腐食深さが0.025mmに達した場合は不合格とした。3回とも最大孔食腐食深さが0.025mm未満の場合を合格とし、結果が合格となる最高温度をCPT(℃)とした。なお、CPTの合格値は60℃以上、好ましくは65℃以上である。
上記CPT(臨界孔食発生温度)と同様に、ASTMG48Method D(すき間腐食発生臨界温度(CCT)の測定)記載の方法に準拠して行った。試験溶液は6%FeCl3+1%HCl溶液中、5℃間隔で72時間の浸漬試験を行った。試験片サイズは幅20mm×長さ50mm×板厚2.0mmである。この試験方法は、ASTMG48Method D記載のテフロン(登録商標)製ワッシャーを試験片の両面に取り付け、ボルト・ナットで固定して試験溶液に浸漬して実施した。一定温度で72時間浸漬の後、試験片のワッシャー接触部分に、すき間腐食が発生したかどうかを調べた。
なお、試験温度は5℃ピッチで試験温度を上げ下げし、CCTを求めた(なお、CCTは、すき間腐食が発生しない最大の温度ではなくすき間腐食が発生する最低の温度を示す)。各条件において浸漬試験を3回行い、発生した孔食腐食のうちの最大孔食腐食深さが0.025mmに達した場合は不合格とした。3回とも最大孔食腐食深さが0.025mm未満の場合を合格とし、結果が合格となる最高温度をCCT(℃)とした。なお、CCTの合格値は40℃以上、好ましくは45℃以上である。
孔食指数はCr(質量%)+3.3Mo(質量%)+16N(質量%)で示される指数で、実績成分から求めた。孔食指数は40.0以上を合格とした。
1000倍で50μm×50μmの視野を5箇所SEM観察し、各々の写真を画像処理してσ相の面積率を求め、それらの平均値をσ相面積率として算出した。
σ相の面積率は1.0%以下を合格とした。尚、好ましくは低いほど良好であるが、0.5%以下とする。
引張試験JIS G 3601に準拠し、引張試験を行い、強度490MPa以上を合格とした。
衝撃試験JIS G 3106に準拠し、シャルピー衝撃試験を行い、シャルピー衝撃値を求めた。シャルピー衝撃値試験で吸収エネルギーが−40℃で50J以上を合格とした。
Claims (3)
- Cr(質量%)+3.3Mo(質量%)+16N(質量%)で示される孔食指数(Pitting Index)を40.0以上とし、Bを10〜40ppm含有し、かつ、表面のσ相面積率を1.0%以下とするステンレス鋼を合わせ材としたステンレスクラッド鋼であり、JISZ8741「鏡面光沢度−測定方法」に準拠して測定角度60°で測定した圧延方向、圧延垂直方向および圧延45°方向の各々の光沢度が60以上であることを特徴とする耐海水孔食性と美観に優れたステンレスクラッド鋼。
- 前記ステンレスクラッド鋼は、スラブを900℃〜1250℃に加熱し、熱間圧延を行った後、冷却速度0.2℃/s〜20℃/sで冷却することにより製造されることを特徴とする請求項1に記載の耐海水孔食性と美観に優れたステンレスクラッド鋼。
- 前記ステンレスクラッド鋼は、スラブを950℃〜1150℃に加熱し、熱間圧延を行った後常温まで冷却し、再加熱して、800〜1000℃で焼きならし処理後、冷却速度1.0℃/s〜20℃/sで冷却することにより製造されることを特徴とする請求項1に記載の耐海水孔食性と美観に優れたステンレスクラッド鋼。
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2012
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