JPS5835250B2 - 熱間加工性の優れた耐食性銅合金 - Google Patents

熱間加工性の優れた耐食性銅合金

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JPS5835250B2
JPS5835250B2 JP51078906A JP7890676A JPS5835250B2 JP S5835250 B2 JPS5835250 B2 JP S5835250B2 JP 51078906 A JP51078906 A JP 51078906A JP 7890676 A JP7890676 A JP 7890676A JP S5835250 B2 JPS5835250 B2 JP S5835250B2
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corrosion resistance
corrosion
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alloy
test
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邦夫 岸田
卓郎 岩村
栄治 清水
与司夫 滝沢
庸 竹内
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Mitsubishi Metal Corp
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Mitsubishi Metal Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、α単相組織をもつにもかかわらず、優れた
熱間加工性を有する耐食性銅合金に係り、さらに詳しく
はα単相組織をもつことから冷間加工性にも優れている
ことは勿論のこと、さらに流動海水あるいは地下水およ
び河川水などの淡水中での適用に際して優れた耐潰食性
および耐衝撃腐食性を示す銅合金に関するものである。
従来、ポンプ用部品や、バルブ及び水道用配管部品等の
製造には、Pb黄銅、ムンツメタル、および高力黄銅等
のα+βの2相黄銅が広く使用されている。
これら2相黄銅は優れた熱間加工性をもつことから、熱
間型鍛造によって容易に所望の形状に成形することがで
きるが、流動海水あるいは淡水中での適用に際しては潰
食、衝撃腐食、および脱亜鉛腐食等の腐食事故に遭遇す
ることがしばしばあった。
このようにα+βの2相黄銅は、脱亜鉛腐食感受性がき
わめて強いことから、流動海水あるいは淡水等の環境下
での使用には適さない材料ということができるが、熱間
加工性が優れているためにその製造コストが安くなると
いう点から、比較的多くの分野で使用されている。
一般に脱亜鉛腐食は、黄銅において亜鉛含有量が増すと
共に増加し、特に高亜鉛側で2相組織を呈するようにな
ると、脱亜鉛腐食感受性は著しく増大するようになるこ
とから、脱亜鉛腐食を防止するためには2相領域を避け
てα単相となるような比較的低亜鉛含有量とすることが
最も効果的である。
しかしながら、α単相の黄銅には、 (a)亜鉛含有量の低下による耐潰食性、耐衝撃腐食性
の低下、 (b)熱間加工性の劣化、 などの問題点がある。
このようにα単相の黄銅は、α+βの2相黄銅に比して
、耐脱亜鉛腐食性に優れ、かつ冷間加工性Iこも優れて
いるが、耐潰食性、耐衝撃腐食性、および熱間加工性に
劣ることから、これらα単相の黄銅にAl、Sn、など
の合金元素を添加含有させで、その特性の改善をはかる
ことが試みられ、その実用合金として、Cu −Z n
−A l系のCu−22%Zn−2%Al−0,05
%As合金や、Cu−Zn−8n系のCu−28%Zn
−1%Sn合金などがある。
しかし、前者の合金においては、耐潰食性および耐衝撃
腐食性は改善されて優れたものになるが、熱間加工性を
改善することはできず、このように熱間加工性の悪い合
金に型鍛造による熱間成形を適用することは適当でない
また、後者の合金は十分満足するものではないが、ある
程度改善された熱間加工性をもつが、耐潰食性および耐
衝撃腐食性の改善が不十分で、これらの耐食性は前者の
合金より劣るものである。
本発明者等は、上述のような従来銅合金のもつ問題点を
解決すべく、特にCu−Zn−Al系およびCu−Zn
−8n系のそれぞれの銅合金のもつ特性を生かすべくC
u Zn−A6−8nの4元系合金を基本にして研究を
行った結果、前記Cu−Zn−Al−8nの4元系合金
にMn成分を含有させると、α単相組織をもつにもかか
わらず、α単相組織のもつ優れた冷間加工性が損なわれ
る墓となく、熱間加工性が著しく改善されるようになり
、さらにこれにFeを含有させると、一段と優れた耐潰
養性および耐衝撃腐食性をもつようになるという知見を
得るに至ったのである。
したがって、この発明は、上記知見にもとづいてなされ
たものであって、重量%で、Al:0.5〜3.0%、
Sn:1.0%超〜2.5%、 Mn : 0.1〜0
.5%、 Zn : 15.0〜30,0%を含有し、
さらに必要に応じてFe:0.1〜1.8%を含有し、
残りがCuと不可避不純物からなる組成、並びにα単相
組織を有し、かつ優れた耐脱亜鉛腐食性、耐潰食性、お
よび耐衝撃腐食性(これらの性質を総称して耐食性とい
う)を有し、さらにα単相組織をもつにもかかわらず、
α単相組織のもつ優れた冷間加工性を保持した状態で、
優れた熱間加工性を有する銅合金に特徴を有するもので
ある。
また、この発明の銅合金においては、 (4)合金の耐脱亜鉛腐食性を一段と向上させる目的で
、P 、 As 、Cd zおよびsbのうちの1種ま
たは2種以上・・・・・・固溶限以下あるいは単相範囲
内、 (B) 合金の強度および耐衝撃腐食性をより一層向
上させる目的で、Ni、Si、Ag、Ti、Cr、Zr
■、およびCoのうちの1種または2種以上・・・・・
・固溶限以下あるいは単相範囲内、 (C) 合金表崩に保護皮膜を形成させて耐食性をよ
り向上させる目的で、Mg、Ca、およびLiのうちの
1種または2種以上・・・・・・固溶限以下あるいは単
相範囲内、 以上(4)〜(0群のうちの1種または2種以上を、上
記のこの発明の銅合金に含有させることによって、さら
に一層の合金特性向上をはかることができる。
ついで、この発明の銅合金において、その成分組成範囲
を上記の通りに限定した理由lこついて説明する。
(a) Zn Zn成分には、耐衝撃腐食性を向上させる作用があるが
、その含有量が15.0%未満では所望の耐衝撃腐食性
を確保することができず、方30.0%を越えて含有さ
せると、α単相組織がくずれ、合金組織にα十βの2相
が表われるようになって脱亜鉛腐食感受性が急激に増大
するようになるばかりでなく、冷間加工性も劣化するよ
うになることから、その含有量を15.0〜30.0%
と定めた。
(b) Ae A7成分には、耐潰食性および耐衝撃腐食性を向上させ
ると共に、合金強度を高める作用があるが、そめ含有量
が0.5%未満では、前記作用、特に耐食性に所望の向
上効果が得られず、一方3.0%を越えて含有させると
合金の加工性が劣化するようになることから、その含有
量を0.5〜3.0%と定めた。
(c) 5n Sn成分は、脱亜鉛腐食を抑制するのに最も効果的な元
素であり、しかもAd酸成分同様に耐潰食性、耐衝撃腐
食性、および強度を向上させる作用をもつが、その含有
量が1.0%以下では前記作用Iこ所望の効果を確保す
ることができないので、1.0%を越えた含有が必要で
ある。
このようにSn含有量が固溶範囲内にある場合ζこは後
述のMn成分によってもたらされる優れた熱間加工性を
損なうことはないが、2.5%を越えて含有させると合
金素地中に異相が析出して急激に熱間加工性が劣化する
ようになるので前記上限値を越えて含有させてはならな
い。
(d) Mn Mn成分には、特にα単相組織のもつ優れた冷間加工性
を損なうことなく、熱間刀ロエ性を改善する作用がある
が、その含有量が0.1%未満では、所望の熱間加工性
向上効果を得ることができないので、01%以上の含有
が必要である。
しかし、0.5%を越えて含有させると耐食性に劣化傾
向が現われるようになるので前記上限値を越えて含有さ
せるのは望ましくない。
(e) Fe Fe成分には耐潰食性および耐衝撃腐食性を一段と向上
させる作用があるので、特にこれらの特性が要求される
場合に必要に応じて含有されるが、その含有量が0.1
%未満では前記作用に所望の向上効果が確保できず、一
方1.8%を越えて含有させると前記耐食性に劣化傾向
が現われるようになることから、その含有量を0.1〜
1.8%と定めた。
(f) P 、 As、Cd 、およびsbこれらの
成分には、Snとの共存において合金の耐脱亜鉛腐食性
を一層向上させる作用があるが、固溶限を越えて含有さ
せると、上述の単相特性が害なわれて熱間加工性が劣化
するようになるので固溶限を越えて含有させてはならな
い。
(g) Ni 、Si、Ag、Ti 、Cr、Zr、
V、およびC。
これらの成分には、合金の強度および耐衝撃腐食性を一
段と向上させる作用があるが、固溶限あるいは単相範囲
を越えて含有させると、析出相や異相が出現して耐食性
が劣化するようになるので、その含有量は固溶限以下あ
るいは単相範囲以内にとどめなければならない。
(h) Mg、Ca、およびLi これらの成分には、合金表面に保護皮膜を形成して耐食
性をより一層向上させる作用があるが、前記作用は固溶
限以下の含有において優れた効果を発揮することから、
その含有上限を固溶限と定めた。
つぎに、この発明の銅合金を実施例1こより比較例と対
比しながら具体的に説明する。
実施例 通常の溶解鋳造法によりそれぞれ第1表に示される成分
組成をもった本発明合金1〜10.および従来合金1,
2をそれぞれ調製した。
ついで、この結果得られた本発明合金1〜10および従
来合金1,2について、熱間加工性を評価する目的で熱
間圧延割れ感受性試験を行ない、さらに耐食性を評価す
る目的で回転翼車試験、高速噴流(ジェット)試験、お
よび衝撃腐食(キャビテーション・エロージョン)試験
をそれぞれ行なった。
なお、熱間圧延割れ感受性試験は、上記の合金をそれぞ
れ大気中、高周波溶解により各5kgづつ容製した後、
金型に鋳造して厚さ:40In7ILX幅=115mi
X長さ1130皿の寸法を有する鋳片とし、ついで面削
した後、加熱−熱間圧延を繰返して板厚=8朋とし、引
続いて750℃に加熱した後、2パスの熱間圧延により
板厚:2朋の熱延板とし、この熱延板の割れ発生状況を
観察することにより行なった。
この熱間圧延割れ感受性試験では、割れ発生のない場合
を○印、割れ(縦割れ)発生のある場合を×印で評価し
た。
また、回転翼車試験は、試験液二人工汚染海水(水道水
:150A、NaCl:3%、NH4cz :2ppf
fl、Na2S : 90.!i’ (lpl)m)
、 PHニア、O(0,1NHC4で調整)、液温:3
0℃、液速: 177L /sec試験時間:14日の
条件で行ない、試験後の腐食量を測定した。
高速噴流試験は、噴流液:水道水、空気量:3%、液温
:20〜25°C2液速: l Q、5771 /se
c 。
試験時間=100時間の条件で行ない、試験後、潰食の
程度を目視判定し、潰食きわめてわずかあり:A、潰食
少しあり:B、著しい潰食あり:Cでそれぞれ評価した
さらに、衝撃腐食試験は、試験液:水道水、浸漬深度:
3朋、振動数:6500サイクル、振幅:80μ、陽極
電流:0.7A、試験片重量:13g試験時間=30分
の条件で行ない、試験後、腐食減量を測定した。
これらの試験結果を第1表に合せて示した。
第1表に示されるように、本発明合金1〜10は、いず
れもすぐれた熱間加工性と耐食性とを兼ね備えているの
に対して、従来合金1,2は、いずれも熱間加工性およ
び耐食性の劣ったものになっており、特にMnを含有し
ない従来合金1,2においては熱間圧延割れ感受性試験
で著しい縦割れが発生しており、これらの結果からMn
の熱間加工性改善結果に及ぼす影響には犬なるものがあ
ることが明らかである。
上述のように、この発明の銅合金は、優れた熱間加工性
をもつと共に、優れた耐食性、特に耐潰食性および耐衝
撃腐食性をもつことから、ポンプ用部品、バルブおよび
水道用配管部品などの特に熱間型鍛造による製造に適し
、またその組織がα単相から構成されているので冷間加
工性にもすぐれ、したがって管、板、および線などへの
加工も容易にでき、熱交換器用管および復水管などの管
材や板状あるいは線状の安価なばね材にも適している。
さらに鋳造性にも優れているので舶用プロペラなどの製
造にも適するなど、きわめて広範な分野での使用に適す
る優れた特性を具備しているのである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 I A7 : 0.5〜3.0%、Sn:1.0%超
    〜2.5%。 Mn : 0.1〜0.5%、 Zn 二15.0〜3
    0.0%を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる
    組成(以上重量%)を有し、かつα単相組織を有するこ
    と一菱特徴とする熱間加工性の優れた耐食性銅合金。 、2 AA:0.5〜3.0%、Sn:1.0%超〜
    2.5%。 Mn: 0.1〜0.5%、 Zn :15.O〜30
    .0%を含有し、さらにFe:0.1〜1.8%を含有
    し、残りがCuと不可避不純物からなる組成(以上重量
    %)を有し、かつα単相組織を有することを特徴とする
    熱間加工性の優れた耐食性鋼合金。
JP51078906A 1976-07-05 1976-07-05 熱間加工性の優れた耐食性銅合金 Expired JPS5835250B2 (ja)

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