JP2014100874A - インクジェット記録装置、バーコードデータ補正方法およびプログラム - Google Patents

インクジェット記録装置、バーコードデータ補正方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】インク滴の滲みを考慮した最適なバーコードデータを容易に作成するインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】記録対象のバーコードデータが表わすバーコードが記録される記録媒体に、相異なる複数のスペース幅が規定された複数のパッチ画像を記録させる。その複数のパッチ画像のうち、スペース幅が視認可能で最小のスペース幅を有するパッチ画像の選択をユーザから受け付ける。選択を受け付けたパッチ画像に対応するスペース幅に基づいて、バーコードデータを補正する。
【選択図】図9

Description

本発明は、バーコードデータを作成するインクジェット記録装置、バーコードデータ補正方法およびプログラムに関する。
従来より、記録媒体に記録を行う記録装置の記録方式として、ワイヤードット方式、感熱方式、熱転写方式、インクジェット記録方式等、様々な方式が知られている。その中でもインクジェット記録方式は、記録媒体に非接触記録が可能である、ランニングコストが安い、カラー化が容易である、ノンインパクト方式であり静粛性に富む、等の利点があり、広く用いられている。
インクジェット記録装置は、通常の文書だけでなく、棚表示ラベルやバーコード、タグ等を記録する目的で用いられることも多い。インクジェット記録装置等で記録された一次元バーコード(以下、バーコードという)は、一般的に、記録媒体上でインク滴が滲む現象により、バーコードの黒バーが太く、白バー(スペース)が細くなる傾向がある。黒バーの太りと白バーの細りは、バーコードの読み取り精度に大きく影響し、読み取り不可能なバーコードになってしまうことがある。
特許文献1では、バーコードを記録する指示が入力された際に、予め設定された白バー及び黒バーの幅の指定値に基づき、幅の指定値を相異ならせた複数の調整用パターンを記録することが記載されている。そして、記録された調整用パターンのうち各バーの幅の寸法基準値(理想値)に最も近いパターンに基づいて記録することで、バーコードの精度を維持することができると記載されている。
特開平9−30054号公報
インク滴の滲み量は、記録媒体の種類、インク受容層の厚さ、黒バー幅のドット数、湿度等や、ノズルのインク吐出量等様々な要因により変化する。特許文献1の方法によっては、上記の様々な要因を考慮するほど、指定値に応じて多くの調整用パターンを用意しなくてはならない。
本発明の目的は、このような従来の問題点を解決することにある。上記の点に鑑み、本発明は、インク滴の滲みを考慮した最適なバーコードデータを容易に作成するインクジェット記録装置、バーコードデータ補正方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るインクジェット記録装置は、記録データに基づき記録媒体上にインクを吐出して複数のドットからなるバーコードを記録可能な記録手段を備えるインクジェット記録装置であって、前記記録媒体に、相異なる複数のスペース幅が規定された複数のパッチ画像を形成するためのパッチデータを記録データとして前記記録手段に供給するパッチデータ供給手段と、前記記録媒体に記録された前記複数のパッチ画像のうち、所定の見え方に対応するパッチ画像の選択を受け付ける受付手段と、前記受付手段が選択を受け付けた前記パッチ画像に対応するスペース幅に基づいて、前記バーコードデータを補正する補正手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、インク滴の滲みを考慮した最適なバーコードデータを容易に作成することができる。
インクジェット記録装置の構成を示す図である。 バーコード作成アプリケーションの設定画面の一例を示す図である。 バーコード生成システムのモジュール構成を示す図である。 補正用データの一例を示す図である。 記録データの構造の一例を示す図である。 記録媒体に記録されたバーコードの一例を示す図である。 バー幅とスペース幅とを説明するための図である。 記録ドットの滲みを説明するための図である。 バーコード生成処理の手順を示すフローチャートである。 テストチャートの一例を示す図である。 補正用パラメータを求めるためのテーブルを示す図である。 補正用データを求めるためのテストチャートの一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施例を詳しく説明する。尚、以下の実施例は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施例で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
[インクジェット記録装置の構成]
図1は、バーコードデータに基づいてバーコードを記録媒体に記録するインクジェット記録装置10の構成を示す図である。インクジェット記録装置10は、ホストコンピュータ12と接続されている。本実施例において、ホストコンピュータ12は、インクジェット記録装置10の一例である。ホストコンピュータ12は、例えば、汎用的なPCであり、バーコードデータを作成する。ホストコンピュータ12は、ホストコンピュータ12全体を制御するCPUを含み、ハードディスク(HDD)やROM等から読み込まれたプログラムをRAMに展開して実行する。HDDは、後述するフローチャートに示される処理を実行するためのプログラム等を格納する。また、ホストコンピュータ12は、ユーザの各種設定を受け付けるためのユーザインタフェースを表示するディスプレイや、ディスプレイを制御するためのディスプレイドライバを含む。ユーザは、デバイスインタフェースを介して接続されたポインティングデバイスやキーボードを用いてユーザインタフェース上で操作を行なうことで、記録対象のバーコードについての各種設定を行うことができる。
インクジェット記録装置10は、ホストコンピュータ12から送信される、バーコードデータ等を含む記録データに基づき、記録ヘッド22K、記録ヘッド22C、記録ヘッド22M、記録ヘッド22Yに搭載されたノズルからインクを吐出して記録媒体Pに記録する。図1においては4つの記録ヘッドが示されているが、特色インク等、他のインクに対応する記録ヘッドがさらに搭載されていても良い。
4つの記録ヘッド22K、記録ヘッド22C、記録ヘッド22M、記録ヘッド22Yは、記録媒体Pの搬送方向(図中、矢印A方向)に沿って配置されている。各記録ヘッドは搬送方向上流から、記録ヘッド22K、記録ヘッド22C、記録ヘッド22M、記録ヘッド22Yの順に配置されている。各記録ヘッドはライン型の記録ヘッドであり、記録媒体搬送方向に対し記録幅全域に渡って平行に配置されている。インクジェット記録装置10は、各記録ヘッドを移動させることなく記録媒体Pを搬送して記録を行う。また、インクジェット記録装置10は、記録ヘッド上のヒータを駆動することにより、ノズルからインクを記録媒体上に吐出して記録を行う。
記録が行われる際に、各記録ヘッドのノズル面22Ks、ノズル面22Cs、ノズル面22Ms、ノズル面22Ysにゴミやインク滴等の異物が付着することがある。その場合には、インクの吐出状態が変化して記録に影響を与えることがある。各記録ヘッドからインクを安定的に吐出可能とするために、インクジェット記録装置10には、回復装置40が構成されている。回復装置40が各ノズル面を定期的にクリーニングすることで、各記録ヘッドのノズルからのインク吐出状態を良好に維持することができる。回復装置40は、各記録ヘッドのノズル面に対向して、各ノズル面に滞留したインクを除去するためのキャップ50を備えている。キャップ50は、各記録ヘッドと独立して設けられており、不図示のブレード、インク除去部材、ブレード保持部材、キャップ等を含んで構成されている。
ロール紙である記録媒体Pは、ロール紙供給部24から供給され、搬送機構26によって矢印A方向に搬送される。搬送機構26は、記録媒体Pを載置して搬送するための搬送ベルト26aと、搬送ベルト26aを回転させるための搬送モータ26bと、搬送ベルト26aに張力を与えるためのローラ26cを含んでいる。記録時に搬送中の記録媒体Pが記録ヘッド22Kの下部に到達すると、ホストコンピュータ12から送信された記録データに基づいて記録ヘッド22Kからブラックインクが記録媒体P上に吐出される。引き続き、記録ヘッド22C、記録ヘッド22M、記録ヘッド22Yの順に、各色インクが記録媒体P上に吐出されることでカラー記録が行われる。
上記の他に、インクジェット記録装置10は、各記録ヘッドに供給されるインクを貯めておくインクタンク28K、インクタンク28C、インクタンク28M、インクタンク28Yや、各記録ヘッドにインクを補充するためのポンプや、クリーニング動作をするためのポンプ等を含んで構成されている。
図2は、ホストコンピュータ12上で実行されるバーコード作成アプリケーションの設定画面の一例を示す図である。図2(a)に示すように、設定画面200は、ユーザがバーコードの種類(一次元バーコード、若しくは、二次元バーコード等)を選択肢の中から選択するためのバーコード種類選択欄201と、ユーザがデータの種類を選択肢の中から選択するためのデータ種類選択欄202と、ユーザがバーコードで表現するデータの内容を入力するためのデータ入力欄203とを含む。また、図2(b)に示すように、設定画面200は、基準となるバーの最小幅情報としての最小黒バー幅(NB)のドット数をユーザが入力するためのドット数入力欄204と、ユーザがバーの高さを入力するためのバー高さ入力欄205と、ユーザがデータ内容を示すテキストのフォーマットを入力するためのオプション欄206とを含む。また、図2(c)に示すように、設定画面200は、ユーザがバーコードのサイズ、回転角度、傾斜角度、反転等を選択するためのブロック選択欄を含む。このように、ユーザは、設定画面200上で、バーコードの種類、データの内容、最小黒バー幅(NB)等のバーコードについての全般的な設定を行うことができる。また、ユーザは、設定画面200上で記録する際の記録解像度も設定できる。
図3は、ホストコンピュータ12におけるバーコード生成システムのモジュール構成を示す図である。設定画面200上でバーコードの種類とデータの内容と最小黒バー幅(NB)とがユーザにより指示されると、その指示された情報と、プリンタドライバで設定されている記録媒体の種類及び記録解像度とが、バーコードを構成する黒バー及び白バーの最適な幅を算出するための算出モジュール(ライブラリ)に送信される。ここで、黒バー及び白バーの最適な幅とは、インク滴の滲みを考慮し、かつ、バーコードの規格(黒バーと白バーの比率が1:1等)を満たすための黒バー及び白バーの幅をいう。算出モジュールは、プリンタドライバで設定された記録媒体の種類及び記録解像度に応じて、ハードディスク等の記憶領域に記憶された補正用データ保存フォルダから対応する補正用データを読み込む。ここで、補正用データとは、データ上の黒バーの幅(ドット数)と、記録後の黒バーの幅(μm)とを対応付けたテーブルである。また、テーブルでなく、図4に示すような、データ上の黒バー幅方向の記録ドット数と、記録後の黒バーの幅とを一次関数の関係で対応付けたグラフ等の対応データであっても良い。次に、算出モジュールは、その読み込んだ補正用データを用いて、記録後の滲みを考慮した各黒バー及び白バーの最適な幅のデータを算出し、その結果を、バーコード作成アプリケーションに送信する。
バーコード作成アプリケーションは、受信した算出値に基づいて、バーコードのイメージ画像を作成し、ホストコンピュータ12の画面上に表示する。その後、ユーザが記録を指示すると、黒バー及び白バーの最適な幅のドット数が設定されたバーコードデータをプリンタドライバに送る。その際に、現在の記録解像度の設定値が、バーコード作成時の記録解像度と異なる場合には、現在の記録解像度の設定値に合わせて、再度、黒バー及び白バーの最適な幅のドット数を算出し直して、プリンタドライバにバーコードデータを送信する。
本実施例においては、記録媒体の種類及び記録解像度毎に、図4に示すような補正用データを格納している。また、算出モジュールが補正用データを読み出した際に、後述するテストチャートを記録する。テストチャートには、スペース幅を相異ならせた複数のパッチ画像が記録されており、ユーザは、その中から、スペース幅が滲みにより潰れているとみなす画像(若しくは、スペース幅が視認できる限界のパッチ画像)を選択する。算出モジュールは、そのユーザの選択に基づいて、読み出した補正用データを調整する。バーコード作成アプリケーションは、算出モジュールにより調整された補正用データに基づいて、ユーザから指定されたバーコードを記録する際に、インク滴の滲みを考慮した最適なバーコードデータを作成する。その結果、ユーザに対して記録されるテストパターンは1種類ですみ、且つ、インク滴の滲みを考慮した最適なバーコードデータを容易に作成することができる。
[記録データの構造]
図5は、ホストコンピュータ12から送信される記録データの構造の一例を示す図である。図5に示すように、記録データは、開始コマンド51とコンテンツ55と終了コマンド54とから大きく構成される。開始コマンド51は、記録領域全体(例えば、文書全体)についての記録設定内容を表わす。開始コマンド41は、例えば、記録装置を識別するための識別コードと、記録媒体における記録基準位置と、記録媒体内での有効記録範囲と、記録枚数とを含む。コンテンツ55は、例えば文書に含まれる画像や文字等の各フィールドごとに、その種別や位置を設定するための属性部52と、記録内容を表わす実データを格納するデータ部53とを含む。フィールドの種類がキャラクタ(文字)である場合には、属性部52には、識別コード、フォント種類、文字サイズ、文字色、文字の装飾情報、文字間隔、文字の回転情報が設定される。また、フィールドの種類がイメージ(画像)である場合には、属性部52には、識別コード、縦横サイズ、イメージの種類、描画色が設定される。また、フィールドの種類がバーコードである場合には、属性部52には、識別コード、バーコードの種類、倍率、バーコード高さ、バーコードの回転情報が設定される。インクジェット記録装置10は、ホストコンピュータ12から送信された記録データの属性部52を参照することによってバーコード情報を検出する。データ部53には、データ長と、内容を表わすデータとが設定される。終了コマンド54は、識別コードのみで構成されることによって記録データの終了を表わす。
[バーコードの構成]
図6は、インクジェット記録装置10によって記録媒体に記録されたバーコードの一例を示す図である。図6(a)は、記録媒体に記録されたバーコードの一例を示し、図6(b)は、バーコードのバーを構成する記録ドットの記録状態を模式的に示している。図6(b)において、黒丸はインク滴が着弾することによって形成された記録ドットを示している。また、白丸は説明上、記録ドットを仮想的に位置付けるものであるが、実際にはインク滴は吐出されていない。
図7は、バーコードの黒バー幅と白バー幅とをノズルピッチに基づいて説明するための図である。図7に示すように、記録装置によって記録されるバーコードの黒バー幅と白バー幅には、記録ヘッドのノズルピッチが大きく影響する。図7に示すように、一般的な黒バー幅(Lb)と白バー幅(Ls)は、式(1)及び(2)によって算出される。
Lb=(ノズルピッチ)×(ドット数−1)+ドット直径 ・・・(1)
Ls=(ノズルピッチ)×(ドット数+1)−ドット直径 ・・・(2)
バーコードは正確に読み取られるために、一定の規格や精度を満たす必要がある。つまり、バーコードを構成する黒バー幅と白バー幅との比率が一定の規格範囲内に収まっていることが必要とされる。特に、小型のバーコードを印刷する場合には、上記の比率はより顕著に表れる。従って、ホストコンピュータ12上でユーザにより、バーコードに含まれる複数のバーのうち、同比率の黒バー幅と白バー幅との差が大きいバーについては黒バー幅と白バー幅とを調整し、比率が規格範囲内に収まるように制御される。
インクジェット記録装置10においてバーコードを印刷する場合、インク滴が記録媒体に着弾して記録ドットを形成するが、複数の記録ドットが隣接する場合には、図8に示すように、隣接する記録ドットが繋がってしまい、インクが存在しない方向に滲んでいく現象が発生する。この滲む距離は黒バー幅を形成するドット数によって変化する。従って、黒バーについては、最小黒バーの記録幅に対して各黒バーの記録幅の比率が規格内に収まるように設計する。また、白バーについては、黒バーから滲んでくる量に対応したドット数を算出し、記録後に黒バーと同じスペース幅になるようにバーコードデータを生成する。
[バーコード生成フロー]
図9は、本実施例におけるバーコードデータ補正処理の手順を示すフローチャートである。図9に示す処理は、例えば、ホストコンピュータ12のCPUがホストコンピュータ12内の各部を制御することにより実行される。
まず、図2に示すバーコード作成アプリケーションの設定画面200上でユーザにより設定されたバーコードの種類、最小黒バー幅(NB)、記録解像度を取得する(S901)。そして、CPUは、プリンタドライバからバーコードを記録する記録媒体の種類を取得し、その記録媒体の種類および記録解像度に対応した補正用データが補正用データ保存フォルダに格納されているか否かを判定する(S902)。ここで、補正用データが補正用データ保存フォルダに格納されていると判定された場合には対応する補正用データを補正用データ保存フォルダから読み出して、S903に進む。一方、補正用データが補正用データフォルダに格納されていないと判定された場合には、S911(後述)に進む。次に、CPUは、最小黒バー幅(NB)が予め定められた規定値(閾値)以上であるか否かを判定する(S903)。
規定値以上のバー幅を有するバーコードの場合には、記録媒体のロット差(インク受容層厚さの公差)によるインクの滲み量の影響は小さい。しかしながら、規定値未満のバー幅を有する小型のバーコードの場合には、インクの滲み量の影響が大きいので、公差中心から離れた記録媒体の場合には、品位が低下したバーコードが記録されるおそれがある。S903で規定以上でないと判定された場合には、インクの滲み量の影響が大きいということである。その際に、ユーザにその旨を警告通知するようにしても良い。この通知は、テキストや記号、画像等、任意のメッセージの表示または音によるものでも良い。規定以上でないと判定された場合に、CPUは、補正用データを調整する指示があるか否かを判定する(S904)。これは、例えば、バーコード作成アプリケーションの設定画面200上で設けられた不図示の、補正用データの調整可否を示す設定項目に基づいて判定するようにしても良い。ここで、S904で補正用データを調整する指示があったと判定された場合には、補正用データの調整を行う(S905)。
ここで、S905の補正用データの調整について説明する。
S905では、図10に示すようなテストチャートの記録を行う。図10(a)は、記録するためのテストチャートデータであり、図10(b)は、インクジェット記録装置10において記録されたテストチャートの一例である。また、本テストチャートは、バーコードを記録すべき記録媒体に記録される。本テストチャートは、各パッチ画像についてX型にスペース幅が設けられており、角パッチに番号が振られている。X型のスペース幅は番号が大きくなるにつれて、段階的に太くなっている。図10(b)に示すように、例えば、0番〜1番の画像については、スペース幅が潰れている。ユーザは、印刷された図10(b)のテストチャートを見て、スペース幅が視認可能なパッチ画像のうち最小のスペース幅を有するパッチ画像の番号を指定する。ユーザからの指定は、例えば、バーコード作成アプリケーションの設定画面200上で受付けるようにしても良い。
インク滴の滲みは、記録媒体の種類、インク受容層の厚さ、黒バー幅のドット数、湿度や、ノズルのインク吐出量等様々な要因により影響される。従って、ユーザがテストチャートを記録する際の環境によって、図10(b)の様相も異なる。
ユーザが小さい番号を選択するほど、インクジェット記録装置10のノズルの吐出特性や湿度等の環境要因から、インク滴が滲みにくいことを意味する。反対に、ユーザが大きい番号を選択するほど、インク滴が滲みやすいことを意味する。つまり、本実施例においては、ユーザが選択した番号に応じてユーザが指定していた記録媒体の種類に対応する補正用データを調整することで、湿度や吐出量との他の要因を考慮した、より正確な理想ドット幅と記録幅とが対応付けられた補正用データを作成することができる。その結果、読取精度をより向上させたバーコードデータを作成することができる。
既に説明したように、補正用データは、図4に示すようなグラフである。ここで、テストチャート上でユーザが大きい番号を選択した場合には、インク滴が滲みやすいということなので、図4に示す補正用データをそのままバーコードデータの作成に使用すると、スペース幅が潰れてバーコード判読不可能となるおそれがある。従って、その場合には、図4に示すグラフの傾きを急峻にするように調整する。反対に、テストチャート上でユーザが小さい番号を選択した場合には、インク滴が滲みにくいということなので、図4に示す補正用データをそのままバーコードデータの作成に使用すると、黒バーと白バーの比率が異なってバーコードの基準を満たさない懼れがある。従って、その場合には、図4に示すグラフの傾きを緩やかにするように調整する。
図11は、テストチャートの各番号と、グラフの傾き、切片とを対応付けるテーブルを示す図である。本実施例において、図11は、図4に示す補正用データを調整するための調整用パラメータの一例である。ホストコンピュータ12のCPUは、ユーザが選択した番号に対応付けられた傾きと切片を、図11に示すテーブルから取得する。グラフの傾きと切片は、以下、補正パラメータともいう。ホストコンピュータ12は、図11に示すテーブルを、インクジェット記録装置10が使用可能な記録媒体の種類および記録解像度ごとに予め保持している。また、図11の各番号に対応した傾き、即ち補正パラメータは、湿度、記録媒体のインク受容層の厚さ、ノズルのインク吐出量を考慮して決定されている。しかしながら、他の要因を考慮して補正パラメータが決定されていても良い。
再び、図9を参照する。
ホストコンピュータ12のCPUは、バーコード生成の指示をユーザから受け付けたか否かを判定する(S906)。その判定は、ホストコンピュータ12上で実行されるバーコード作成アプリケーション上での実行開始の指示の有無に基づいて判定されても良い。CPUは、黒バー幅及び白バー幅をドット数で算出する(S907)。
まず、ユーザにより指定された最小黒バー幅(NB)に対応する黒バーの記録幅は、選択された補正用データから求められる。ここで、補正用データは図4に示すようにグラフ(一次関数)の対応データであり、パラメータ傾き(a)、切片(b)を用い、各黒バーの印刷幅は、式(3)から求められる。
各黒バーの印刷幅=V×{(a×NB)+b} ・・・(3)
ここで、Vはバーコードの各黒(又は白)バーの幅の比率であり、EAN128規格のような4値のバーコードの場合には、1、2、3、4の各値となる。
各黒バー幅のドット数は、式(4)から求められる。
各黒バー幅のドット数(B)=(各黒バーの印刷幅−b)÷a
=(式(3)−b)÷a
=({(V×a×NB)+(V×b)}−b)÷a
={(a×V×NB+b×(V−1)}÷a
=(V×NB)+(b÷a)(V−1) ・・・(4)
各黒バー幅のドット数(B)を求めた後、白バー(スペース幅)幅のドット数を求める。一般的に、バーコードにおいて、白バーは両端を黒バーで挟まれ、両端の黒バーから滲んでくるインクによって、同比率の黒バーに比べて細くなる。本実施例においては、黒バーの滲み分のドット数を求め、そのドット数分を白バー幅に加えることで、白バーのデータを補正する。但し、本実施例においては、最も反射率が低下する、即ち、白バー幅が滲みにより最も狭くなる分についてのみ補正を行う。例えば、4値のバーコードにおいては、比率4の黒バーに挟まれた白バーについてのみ補正を行う。また、2値のバーコードにおいては、太いバーに挟まれた白バーについてのみ補正を行う。このように、補正する白バーを特定することにより、計算時間の短縮と、読取誤差の低減可能なバーコードデータの作成とを両立させることができる。
まず、各黒バーの滲み分のドット数は、式(5)から求められる。
各黒バーの滲み分のドット数={(a×Bv+b)−(P×Bv)}×(記録解像度)
={a{(V×NB)+(V−1)(b÷a)}+b−P{V×NB+(V−1)(b÷a)}}×(記録解像度)
={(V×NB)(a−P)+(V×b)−P(V−1)(b÷a)}×(記録解像度) ・・・(5)
ここで、Bvとは、式(4)で求められた各黒バー幅のドット数である。従って、最大黒バー幅の滲み分のドット数は、4値バーコードの場合には、式(6)から求められる。
最大黒バー幅の滲み分のドット数={(a×B4+b)−(P×B4)}×(記録解像度)
={a{(4×NB)+3(b÷a)}+b−P{4×NB+3(b÷a)}}×(記録解像度)
={(4×NB)(a−P)+(4×b)−3P(b÷a)}×(記録解像度)
・・・(6)
式(6)で求められた最大黒バー幅の滲み分のドット数を、最大黒バーに挟まれる白バー幅に加えて、白バー幅のドット数とする。
S907で求められた黒バー幅及び白バー幅のドット数に基づいて、バーコードデータを作成し、メモリ等に保存する(S908)。そして、CPUは、記録解像度に変更がないか否かを判定する(S909)。記録解像度に変更があると判定された場合には、その記録解像度によりS902からの処理を繰り返す。一方、記録解像度に変更がないと判定された場合には、S910に進み、バーコードデータはプリンタドライバを経由して、インクジェット記録装置10に送信されて、記録媒体に記録される。
以下、S911について説明する。S902において、ユーザから選択された記録媒体の種類が、補正用データ保存フォルダに補正用データが格納されていない記録媒体の種類の場合に、S911に進む。その場合には、ホストコンピュータ12のCPUは、図4に示すような補正用データを作成する。
ホストコンピュータ12のCPUは、図12に示すような所定間隔ごとに1ドットづつ複数の黒バーを配列し、さらに、各黒バーの位置を検知するための基準線を備えた、補正パラメータ取得用テストパターンを記録するようにインクジェット記録装置10を制御する。なお、図12では幅の変動範囲は1〜35ドットとしたが、これに限定されるものではない。インクジェット記録装置10で記録されたテストパターンを、スキャナ等の画像読取装置で読み取る。その際の読取装置の読取解像度は滲みによって入力画像以上に太くなったバーを読み取るので、少なくとも記録解像度以上あることが必要である。次に、画像読取装置で読み取った画像データの各黒バーの幅を求めて、黒バー幅ドット数と、黒バーの記録幅との各プロット点から、一次関数の近似式を求める。その近似式は、傾きをa’、切片をb’とすると、式(7)として求められる。
(黒バーの記録幅)=a’×(黒バー幅のドット数)+b’ ・・・(7)
S911の処理後のS906以降については、既に説明したとおりである。
以上、本実施例において、ホストコンピュータ12が処理する機能をインクジェット記録装置10が備えても良い。
10 インクジェット記録装置
12 ホストコンピュータ

Claims (6)

  1. 記録データに基づき記録媒体上にインクを吐出して複数のドットからなるバーコードを記録可能な記録手段を備えるインクジェット記録装置であって、
    前記記録媒体に、相異なる複数のスペース幅が規定された複数のパッチ画像を形成するためのパッチデータを記録データとして前記記録手段に供給するパッチデータ供給手段と、
    前記記録媒体に記録された前記複数のパッチ画像のうち、所定の見え方に対応するパッチ画像の選択を受け付ける受付手段と、
    前記受付手段が選択を受け付けた前記パッチ画像に対応するスペース幅に基づいて、前記バーコードデータを補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. バー幅方向のドット数と、当該ドット数で記録されたバー幅との関係を表わす対応データを前記記録媒体に対応させて記憶する記憶手段と、
    前記受付手段が選択を受け付けた前記パッチ画像に対応する調整用パラメータにより、前記対応データを変更する変更手段と、をさらに備え、
    前記補正手段は、前記変更手段により変更された前記対応データにより、前記バーコードデータを補正する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット装置。
  3. 前記対応データは、バー幅方向のドット数と、当該ドット数で記録されたバー幅との関係を一次関数で表わすデータであることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記最小のバー幅方向のドット数が閾値より小さいか否かを判定する判定手段、をさらに備え、
    前記判定手段により前記閾値より小さいと判定された場合に、前記記録手段により、前記複数のパッチ画像を記録させる、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 記録データに基づき記録媒体上にインクを吐出して複数のドットからなるバーコードを記録可能な記録手段を備えるインクジェット記録装置において実行されるバーコードデータ補正方法であって、
    前記インクジェット記録装置のパッチデータ供給手段が、前記記録媒体に、相異なる複数のスペース幅が規定された複数のパッチ画像を形成するためのパッチデータを記録データとして前記記録手段に供給するパッチデータ供給工程と、
    前記インクジェット記録装置の受付手段が、前記記録媒体に記録された前記複数のパッチ画像のうち、所定の見え方に対応するパッチ画像の選択を受け付ける受付工程と、
    前記インクジェット記録装置の補正手段が、前記受付工程において選択を受け付けた前記パッチ画像に対応するスペース幅に基づいて、前記バーコードデータを補正する補正工程と、
    を有することを特徴とするバーコードデータ補正方法。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項のインクジェット記録装置の各手段としてコンピュータを機能させるプログラム。
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