JP2014100108A - 糖類含浸粒状大豆蛋白の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、粒状大豆蛋白と糖類を混合したものを、脱気状態下又はエタノール存在下で、40℃〜100℃に加熱する糖類含浸粒状大豆蛋白の製造方法で、該粒状大豆蛋白100質量部に対する糖類の固形分含量が100〜300質量部で、該糖類含浸粒状大豆蛋白の乾燥重量が60〜77質量%であることを特徴とする糖類含浸粒状大豆蛋白の製造方法を提供する。また、本発明は、糖類含浸粒状大豆蛋白を使用したパン又は菓子を提供する。
【選択図】なし
Description
具体的には、大豆蛋白と糖を混合した可塑性ものを、パン類の原料であるフィリング、トッピング材として使用する方法が開発されている(特許文献1)。
また、干ぶどうのような食感の製菓用素材として、粒状大豆蛋白(組織状大豆蛋白とも言われている。)を含糖調味液中で加熱することにより、組織を柔軟化し、かつ組織内に含浸された汁糖度を65以上とすることで、干ぶどうに似たゼリー状の食感の製菓用素材の製造が開発されている(特許文献2、3)。
しかしながら、特許文献2、3に記載の方法では、組織状大豆蛋白の水戻し、脱水という工程があり、製造において手間がかかってしまうという問題点があった。
本発明の第2の態様は、前記糖類が、砂糖、蜂蜜、水飴、異性化液糖、糖アルコールから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の糖類含浸粒状大豆蛋白の製造方法である。
本発明の第3の態様は、前記加熱前に、ゲル化剤を添加することを特徴とする第1又は第2に態様に記載の糖類含浸粒状大豆蛋白の製造方法。
本発明の第4の態様は、前記加熱前又は加熱後に、調味料、酒類、色素、香料から選ばれる1種又は2種以上を添加することを特徴とする第1〜第3のいずれか1つの態様に記載の糖類含浸粒状大豆蛋白の製造方法。
本発明の第5の態様は、前記第1〜第4のいずれか1つの態様に記載の製造方法で製造された糖類含浸粒状大豆蛋白を使用したパン又は菓子。
本発明の第6の態様は、前記パン又は菓子が、食パン、菓子パン、デニッシュ類、パイ類、チョコレート類、ビスケット類、スナック類、クッキー類、ケーキ類、ワッフル類、揚げ菓子、米菓子、豆菓子、冷菓から選ばれる1種である第5の態様に記載の菓子。
粒状大豆蛋白は、組織状大豆蛋白とも言われているもので、粒状大豆蛋白は、脱脂大豆をエクストルーダー等によって組織化し、これを乾燥させることで得られる。
粒状大豆蛋白の形状は特に限定されないが、粒状、フレーク状、丸状、ブロック状、スライス状、棒状繊維束、顆粒状等のものを使用でき、複数の形状を組み合わせて使用してもよい。
また、粒状大豆蛋白の粒径は特に限定されないが、例えば、粒径300〜10000μmのものを使用できる。
また、粒状大豆蛋白の水分含有量は、特に限定されないが、例えば粒状大豆蛋白中の水分含有量が10%以下であるものが好ましい。
なお、ニューソイミーS11、ニューソイミーS21F、ニューソイミーS21MKJ、ニューソイミーS22F、ニューソイミーS31B、ニューコミテックスA−318、ニューコミテックスA−320、ニューコミテックスA−321Sは、粒状大豆蛋白製造時に着色されているものである。
糖類は、固体状や粉末状のものであっても、液状やペースト状のものであっても使用することができる。具体的には、砂糖、蜂蜜、水飴、異性化液糖、糖アルコール等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
ここで、異性化液糖として、例えば、ぶどう糖果糖液糖、果糖ぶどう糖液糖、高果糖液糖、砂糖混合液糖等が挙げられ、糖アルコールとしては、還元水飴、ソルビトール、エリスリトール、ラクチトール、イソマルト、マルチトール、マンニトール、キシロース等が挙げられる。
糖類は、粒状大豆蛋白100質量部に対し、糖類の固形分含量として100〜300質量部、好ましくは、150〜300質量部、より好ましくは150〜280質量部となる量を添加する。
エタノールは、純度が95質量%以上の高純度のものも使用できるが、水分含量が5〜40質量%の含水エタノールを使用することもできる。エタノールを使用すると、粒状大豆蛋白に糖が浸透しやすく、脱気処理をする必要もない。
エタノールの使用は、粒状大豆蛋白100質量部に対して、エタノールの量として50〜100質量部であることが好ましく、60〜90質量部であることがより好ましく、60〜80質量部であることが最も好ましい。
例えば、70質量%の含水エタノール(エタノール含量70質量%)を使用する場合、その含水エタノールの使用量は、粒状大豆蛋白100質量部に対して、71.4〜142.9質量部(エタノールの量として50〜100質量部)であることが好ましく、85.7〜128.6質量部(エタノールの量として60〜90質量部)であることがより好ましく、85.7〜114.3質量部(エタノールの量として60〜80質量部)であることが最も好ましい。
ゲル化剤として、例えば、寒天、こんにゃく、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グアガム、カラギーナン、ジェランガム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
ゲル化剤は、粒状大豆蛋白100質量部に対して、1〜20質量部使用するのが好ましく、1〜15質量部使用するのがより好ましく、1〜12質量部使用するのが最も好ましい。
本発明において使用できる調味料は、特に限定されないが、天然調味料、化学調味料等が挙げられる。
本発明において使用できる色素は、特に限定されないが、天然色素、合成色素等が挙げられる。
本発明において使用できる香料は、特に限定されないが、水性香料、油性香料等が挙げられ、例えば、オレンジフレーバー、オレンジオイル、ラム酒フレーバー、ラムレーズンレバーが挙げられる。
これらの量は、粒状大豆蛋白100質量部に対して、1〜70質量部、好ましくは5〜65質量部添加することができる。
まず、粒状大豆蛋白と、砂糖、水飴、蜂蜜、異性化液糖、転化型液糖等の糖類を脱気可能な容器又は袋に入れ混合する。必要に応じて、ゲル化剤、調味料、酒類、色素、香料、水等を添加する。
ここで、ゲル化剤は、加熱後に添加しても、粒状大豆蛋白に含浸しないため、加熱前に添加する必要がある。
原材料を入れた容器又は袋の中を脱気する。脱気方法については、特に限定しないが、例えば、容器を使用する場合、減圧ポンプにより行うことができ、袋を使用する場合、真空包装機で脱気シールをすることにより行うことができる。脱気条件は、−800〜−1000mbarであることが好ましく、−900〜−1000mbarであることがより好ましい。ここで、1気圧(1013mbar)から脱気の数値の値を引くと、脱気状態の気圧が求められる。例えば、真空包装機の脱気の目盛が−900mbarであった場合、脱気状態は、1気圧から900mbar低くなっており、脱気状態の気圧は113mbarということになる。
次に、原材料の入った脱気状態の容器又は袋を、40℃〜100℃、好ましくは60〜100℃、より好ましくは80〜100℃の恒温水槽中で加熱する。加熱は、5〜60分間行うのが好ましく、10〜30分間行うのがより好ましい。
加熱をした後、必要に応じて、調味料、酒類、色素、香料等を添加し混合する。
このようにして、糖類含浸粒状大豆蛋白を製造することができる。
まず、粒状大豆蛋白にエタノールを添加して含浸させる。次に、砂糖、蜂蜜、水飴、異性化液糖、糖アルコール等の糖類を容器又は袋に入れ混合する。必要に応じて、ゲル化剤、調味料、酒類、色素、香料、水等を添加する。得られた液糖に、含水エタノールを含浸させた粒状大豆蛋白を添加して混合し、40℃〜100℃、好ましくは60〜100℃、より好ましくは80〜100℃の恒温水槽中で加熱する。加熱は、5〜60分間行うのが好ましく、10〜30分間行うのがより好ましい。
加熱をした後、必要に応じて、調味料、酒類、色素、香料等を添加し混合する。
このようにして、糖類含浸粒状大豆蛋白を製造することができる。
なお、加熱は、開放系、密閉系のどちらで行ってもよいが、加熱前に香料を添加した場合には、加熱による香料の揮発を防ぐために、密閉系で加熱をするのが好ましい。
また、糖類含浸粒状大豆蛋白中のエタノールは、加熱により揮発させてもよく、また、残存させたままであってもよい。
そして、糖類含浸粒状大豆蛋白の衛生性を高め、また、糖類含浸粒状大豆蛋白を食品に添加した際の食品への水分移行を防止するために、糖類含浸粒状大豆蛋白の乾燥重量は、60〜77質量%であり、好ましくは65〜75質量%である。原材料中の水分やエタノール含量の調整、製造時の加熱による水やエタノールの揮発量の調整等により、最終的に得られる糖類含浸粒状大豆蛋白の乾燥重量をこの範囲に調製することができる。
糖類含浸粒状大豆蛋白の乾燥重量は、6〜9gを105℃で4時間乾燥することにより測定することができる。
例えば、オレンジ香料を添加して製造した糖類含浸粒状大豆蛋白は、オレンジピールに似た外観・食感・風味となるので、食パン、クッキー、ケーキ等の製造時に添加することで、オレンジ風味パンやオレンジピールが入ったようなクッキー、ケーキを作ることができる。
また、ラムフレーバーを添加して製造した糖類含浸粒状大豆蛋白は、干ぶどうに似た外観・食感・風味となるので、食パン、クッキー、ケーキ等の製造時に添加することで、レーズン風味パンやレーズン入ったようなクッキー、ケーキを作ることができる。
また、アイスクリーム等へのドライフルーツ様トッピング剤としても使用することができる。
表1示す配合の各原料を脱気用ビニール袋に入れて混合・加熱し、オレンジ風味及びラム風味の味付けをした果糖ぶどう糖液糖(以下、味付け液糖ともいう。)を調製した。味付け液糖が入った脱気用ビニール袋に、粒状大豆蛋白35.0gを入れて、味付け液糖を粒状大豆蛋白全体になじませた後、真空包装機(MULTIVAC社製)で脱気シール(脱気:−900〜−1000mbar)をした。脱気シールをしたビニール袋を90〜95℃の恒温水槽に入れ20分間加熱した。加熱後、恒温水槽からビニール袋を取り出して流水中で冷却し、糖類含浸粒状大豆蛋白を得た。ビニール袋に入れた味付け液糖は、すべて粒状大豆蛋白の中に含浸していた。
得られた糖類含浸粒状大豆蛋白を105℃で4時間乾燥することにより、乾燥重量を測定した。また、糖類含浸粒状大豆蛋白の外観及び官能の評価をした。それらの結果について表2に示す。
なお、1気圧(1013mbar)から脱気シールをした脱気の数値の値を引くと、脱気状態の気圧が求められる。本実験では、脱気の数値が−900〜−1000mbarであることから、脱気状態の気圧は、13〜113mbarである。
また、粒状大豆蛋白は、オレンジ風味の味付けの方には、ニューソイミーS20F(日清オイリオグループ(株)製、チキンタイプ小粒)、ラム風味の味付けの方には、ニューソイミーS31B(日清オイリオグループ(株)製、ビーフタイプ大粒)を使用した。
表3に示す配合の各原料を脱気用ビニール袋に入れて混合・加熱し、オレンジ風味及びラム風味の味付けをした果糖ぶどう糖液糖(以下、味付け液糖ともいう。)を調製した。味付け液糖が入った脱気用ビニール袋に、粒状大豆蛋白35.0gを入れて、味付け液糖を粒状大豆蛋白全体になじませた後、脱気処理しないで開口部をシールした。
ビニール袋を90〜95℃の恒温水槽に入れ20分間加熱した。加熱後、恒温水槽からビニール袋を取り出して流水中で冷却し、糖類含浸粒状大豆蛋白を得た。
製造後室温で保管をし、糖類含浸粒状大豆蛋白の外観を観察した。結果を表4に示す。
また、粒状大豆蛋白は、オレンジ風味の味付けの方には、ニューソイミーS20F(日清オイリオグループ(株)製、チキンタイプ小粒)、ラム風味の味付けの方には、ニューソイミーS31B(日清オイリオグループ(株)製、ビーフタイプ大粒)を使用した。
表5に示す配合の各原料を脱気用ビニール袋に入れて混合・加熱し、オレンジ風味及びラム風味の味付けをした果糖ぶどう糖液糖(以下、味付け液糖ともいう。)を調製した。味付け液糖が入った脱気用ビニール袋に、粒状大豆蛋白35.0gを入れて、味付け液糖を粒状大豆蛋白全体になじませた後、脱気処理しないで開口部をシールし、糖類含浸粒状大豆蛋白を得た。ビニール袋に入れた味付け液糖は、すべてが粒状大豆蛋白に含浸しておらず、ビニール袋の底部に溜まっていた。
製造後室温で保管をし、糖類含浸粒状大豆蛋白の外観を観察した。結果を表6に示す。
また、粒状大豆蛋白は、オレンジ風味の味付けの方には、ニューソイミーS20F(日清オイリオグループ(株)製、チキンタイプ小粒)、ラム風味の味付けの方には、ニューソイミーS31B(日清オイリオグループ(株)製、ビーフタイプ大粒)を使用した。
実施例1及び2の糖類含浸粒状大豆蛋白を原料に使用した食パン(実施例3、4)をストレート法で作り、外観及び食感の評価を行った。なお、実施例3の食パンには、実施例1の糖類含浸粒状大豆蛋白を使用し、実施例4の食パンには、実施例2の糖類含浸粒状大豆蛋白を使用した。
まず、強力粉、上白糖、食塩、生イースト、水でミキシングを行い、途中ショートニングを添加し、再度ミキシングを行った。その後、糖類含浸粒状大豆蛋白を加え、再度ミキシングを行った。
次に、60分のフロアタイムを取り、220g/個に分割し、パンケース1本に3個詰め、38℃・85%で50分のホイロを行った。
その後、オーブン(上火200℃、下火200℃)で30分間焼成し、食パンを作った。食パンの配合を表7に示す。
また、得られた食パンの外観及び官能の評価を行った。評価結果を表8に示す。
実施例1及び2の糖類含浸粒状大豆蛋白を原料に使用した大豆バーを作り、食感評価を行った。なお、実施例5の大豆バーには、実施例1の糖類含浸粒状大豆蛋白を使用し、実施例6の大豆バーには、実施例2の糖類含浸粒状大豆蛋白を使用した。
まず、原料Aをホバートミキサービーター(ホバート社製)に入れて、2速の混合速度で3分間混合する。
次に、原料Bを添加し、ホバートミキサービーター(2速の混合速度)で3分間混合する。そして、全脂大豆粉製剤を入れ、ホバートミキサービーター(1速の混合速度)で30秒間混合する。そして、原料Cを入れ、ホバートミキサービーター(1速の混合速度)で15秒間混合する。得られた菓子生地を冷蔵庫で30分間ねかせてエージングをする。エージング後、菓子生地を15mmの厚さに伸ばし、15mm×60mmの大きさにカットする。カットした生地を、オーブン(上火140℃/下火120℃)で20分間焼成し、大豆バーを作った。大豆バーの配合を表9に示す。
なお、マーガリンは、日清オイリオグループ(株)製の商品(商品名:ロイヤルワイド100)を使用し、全脂大豆粉製剤は、日清オイリオグループ(株)販売の商品(商品名:ソイプルーブHA)を使用した。
また、得られた大豆バーの外観及び官能の評価を行った。評価結果を表10に示す。
実施例1及び2の糖類含浸粒状大豆蛋白を原料に使用したチョコレートを作り、食感評価を行った。なお、実施例7のチョコレートには、実施例1の糖類含浸粒状大豆蛋白を使用し、実施例8のチョコレートには、実施例2の糖類含浸粒状大豆蛋白を使用した。
まず、市販のチョコレート(大東カカオ(株)社製、商品名:クーベルチュールスペリオール レガール)を加熱して溶解し、シード剤を加え混合した。糖類含浸粒状大豆蛋白を添加し、型に流し込んだ後、冷蔵庫で冷却し固め、チョコレートを作った。チョコレートの配合を表11に示す。
また、得られたチョコレートの外観及び官能の評価を行った。評価結果を表12に示す
表13〜15に示す配合の各原料を含浸させた糖類含浸粒状大豆蛋白を製造した。
まず、粒状大豆蛋白18.5gに含水エタノールを添加して含浸させた。次に、上白糖と寒天又は蒟蒻粉を粉体混合したものを、果糖ぶどう糖液糖に少しずつ添加した後、沸騰した湯せん中で撹拌して溶解した。得られた液糖に、含水エタノールを含浸させた粒状大豆蛋白を添加して混合し、沸騰した湯せん中で10分間撹拌・混合した。混合後、フレーバー等のその他の原料を添加し、室温で1分間撹拌後放冷し、糖類含浸粒状大豆蛋白を得た。
得られた糖類含浸粒状大豆蛋白を105℃で4時間乾燥することにより、乾燥重量を測定した。また、糖類含浸粒状大豆蛋白の外観及び官能の評価を行った。それらの結果について表16に示す。
なお、粒状大豆蛋白は、オレンジ風味の味付けの方には、ニューソイミーS20F(日清オイリオグループ(株)製、チキンタイプ小粒)、ラム風味の味付けの方には、ニューソイミーS31B(日清オイリオグループ(株)製、ビーフタイプ大粒)を使用し、寒天は、富士商事(株)販売の商品(商品名:パールアガー8)、蒟蒻粉は、北原産業(株)製の商品(商品名:蒟蒻つくりませんか。)を使用した。
表17に示す配合の各原料を含浸させた糖類含浸粒状大豆蛋白を製造した。
まず、上白糖と果糖ぶどう糖液糖を混合した後、沸騰した湯せん中で撹拌して溶解した。得られた液糖に、粒状大豆蛋白18.5gを添加して混合し、沸騰した湯せん中で10分間撹拌・混合した。混合後、フレーバー等のその他の原料を添加し、室温で1分間撹拌後放冷し、糖類含浸粒状大豆蛋白を得た。
得られた糖類含浸粒状大豆蛋白の外観を評価した。評価結果を表18に示す。
なお、粒状大豆蛋白は、オレンジ風味の味付けの方には、ニューソイミーS20F(日清オイリオグループ(株)製、チキンタイプ小粒)、ラム風味の味付けの方には、ニューソイミーS31B(日清オイリオグループ(株)製、ビーフタイプ大粒)を使用した。
表19に示す配合の各原料を含浸させた糖類含浸粒状大豆蛋白を製造した。
まず、上白糖と果糖ぶどう糖液糖を混合した後、沸騰した湯せん中で撹拌して溶解した。得られた液糖に、粒状大豆蛋白18.5gを添加して混合後、フレーバー等のその他の原料を添加し、室温で1分間撹拌後放冷し、糖類含浸粒状大豆蛋白を得た。
得られた糖類含浸粒状大豆蛋白の外観を評価した。評価結果を表20に示す。
なお、粒状大豆蛋白は、オレンジ風味の味付けの方には、ニューソイミーS20F(日清オイリオグループ(株)製、チキンタイプ小粒)、ラム風味の味付けの方には、ニューソイミーS31B(日清オイリオグループ(株)製、ビーフタイプ大粒)を使用した。
粒状大豆蛋白(商品名:ニューソイミーS20F、日清オイリオグループ(株)製、チキンタイプ小粒)を原料に使用した食パンをホームベーカリーで作り、外観及び食感の評価を行った。食パンの原料の配合を表21に示す。
まず、ホームベーカリー(商品名:自動ホームベーカリー(家庭用)HDB−100(1斤専用)、エムケー精工(株))のパンケースに、水及びショートニングを入れ、そこへ、強力粉(商品名:イーグル、日清製粉(株)製)、食塩、上白糖を粉体混合したものを入れ、水に触れないようにドライイーストを入れた。「食パン」モードで製造を開始し、ミックスコール音が鳴った時に、粒状大豆蛋白を投入し、食パンを製造した。
製造した食パンについて、外観及び焼成3日後の官能評価を行った。評価結果を表22に示す。
まず、粒状大豆蛋白(商品名:ニューソイミーS20F、日清オイリオグループ(株)製、チキンタイプ小粒)20gを70g(3.5倍量)の水に浸漬し、すべての水を蛋白に含浸させ、水含浸粒状大豆蛋白を製造した。
次に、水70g、植物油脂(商品名:日清ベジフルーツオイル、日清オイリオグループ(株)製)70g、乳化剤(商品名:エマルジーP−100、理研ビタミン(株)製)14gを容器に入れ、ホモミキサー(特殊機化工業社(株)製)で10分間撹拌(回転数:3000rpm)して乳化液を得た。得られた乳化液154gに、粒状大豆蛋白(商品名:ニューソイミーS20F、日清オイリオグループ(株)製、チキンタイプ小粒)70gを入れ、すべての乳化液を蛋白に含浸させ、乳化液含浸粒状大豆蛋白を製造した。
水含浸粒状大豆蛋白又は乳化液含浸粒状大豆蛋白を原料に使用した食パン(比較例10、11)をホームベーカリーで作り、外観及び食感の評価を行った。食パンの原料の配合を表21に示す。なお、比較例10の食パンには、水含浸粒状大豆蛋白を使用し、比較例11の食パンには、乳化液含浸粒状大豆蛋白を使用した。
まず、ホームベーカリー(商品名:自動ホームベーカリー(家庭用)HDB−100(1斤専用)、エムケー精工(株))のパンケースに、水及びショートニングを入れ、そこへ、強力粉(商品名:イーグル、日清製粉(株)製)、食塩、上白糖を粉体混合したものを入れ、水に触れないようにドライイーストを入れた。「食パン」モードで製造を開始し、ミックスコール音が鳴った時に、水含浸粒状大豆蛋白又は乳化液含浸粒状大豆蛋白を投入し、食パンを製造した。
製造した食パンについて、外観及び焼成3日後の官能評価を行った。評価結果を表22に示す。
実施例10及び13の糖類含浸粒状大豆蛋白を原料に使用した食パン(実施例15、16)をホームベーカリーで作り、外観及び食感の評価を行った。食パンの原料の配合を表25に示す。なお、実施例15の食パンには、実施例10の糖類含浸粒状大豆蛋白を使用し、実施例16の食パンには、実施例13の糖類含浸粒状大豆蛋白を使用した。
まず、ホームベーカリー(商品名:自動ホームベーカリー(家庭用)HDB−100(1斤専用)、エムケー精工(株))のパンケースに、水及びショートニングを入れ、そこへ、強力粉(商品名:イーグル、日清製粉(株)製)、食塩、上白糖を粉体混合したものを入れ、水に触れないようにドライイーストを入れた。「食パン」モードで製造を開始し、ミックスコール音が鳴った時に、糖類含浸粒状大豆蛋白を投入し、食パンを製造した。
製造した食パンについて、外観及び官能の評価を行った。評価結果を表26に示す。
Claims (6)
- 粒状大豆蛋白と糖類を混合したものを、脱気状態下又はエタノール存在下で、40℃〜100℃に加熱する糖類含浸粒状大豆蛋白の製造方法で、該粒状大豆蛋白100質量部に対する糖類の固形分含量が100〜300質量部で、該糖類含浸粒状大豆蛋白の乾燥重量が60〜77質量%であることを特徴とする糖類含浸粒状大豆蛋白の製造方法。
- 前記糖類が、砂糖、蜂蜜、水飴、異性化液糖、糖アルコールから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の糖類含浸粒状大豆蛋白の製造方法。
- 前記加熱前に、ゲル化剤を添加することを特徴とする請求項1又は2に記載の糖類含浸粒状大豆蛋白の製造方法。
- 前記加熱前又は加熱後に、調味料、酒類、色素、香料から選ばれる1種又は2種以上を添加することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の糖類含浸粒状大豆蛋白の製造方法。
- 前記請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法で製造された糖類含浸粒状大豆蛋白を使用したパン又は菓子。
- 前記パン又は菓子が、食パン、菓子パン、デニッシュ類、パイ類、チョコレート類、ビスケット類、スナック類、クッキー類、ケーキ類、ワッフル類、揚げ菓子、米菓子、豆菓子、冷菓から選ばれる1種である請求項5項に記載の菓子。
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