以下、実施の形態の自動受付装置を、図面を参照して詳細に説明する。
<実施の形態>
図1は、実施の形態の受付システムの構成を示す図である。
図1において、受付システム1は、施設101と、施設101とは別の場所にある施設201とを有している。
施設101内には、自動受付装置111、112、113、管理端末装置114、およびルータ付ハブ115が設置されている。施設201内には、自動受付装置211、212、管理端末装置213、およびルータ付ハブ214が設置されている。
施設101、201は、例えばスポーツジム(Sports GYM)である。
自動受付装置111、112、113、および管理端末装置114はルータ付ハブ115を介してインターネット等のネットワーク401に接続されている。また自動受付装置211、212、および管理端末装置213はルータ付ハブ214を介してネットワーク401に接続されている。
顔認証サーバ301およびデータベース302は、ネットワーク401に接続されている。また、センターサーバ311およびデータベース312もネットワーク401に接続されている。このように、各装置はネットワーク401を介して相互に接続されている。
利用者は、会員登録を行う。この会員登録では、利用者に関するデータ(会員データ)をデータベース312に登録する。会員登録が完了すると、利用者(以下、会員と言う)には、本人を識別する会員ID(IDentity)番号が記憶された会員カードが発行される。会員カードとしては、例えばRFID(Radio Frequency Identification)によるIC(Integrated Circuit)カードを用いることができる。他にも、磁気カードやバーコードによるカード等、会員ID番号が記録できるものを用いることができる。
会員データには、例えば、会員の氏名、住所、生年月日、性別、その他の事項(以下、「登録事項」と言う)が含まれる。また、会員データには、会員ID番号が含まれる。さらに、会員データには、曜日や時間、トレーニングコース等の利用区分(例えば、一般会員、平日会員、ナイト会員、スイム会員、休日会員等)が含まれる。この利用区分は、ランクに応じて各地にある全施設利用可、指定施設利用可、当該施設のみ利用可等の区分分けがされている。
施設101の利用をする場合、会員は自動受付装置111、112、113のいずれかを操作することにより会員の顔画像をデータベース302に登録(初期登録)する。
会員登録が完了すると、施設101の利用を希望する会員は、自動受付装置111、112、113のいずれかを操作することにより、施設101を利用するための受付処理を実行する。受付処理では、会員が、例えば自動受付装置111を操作して会員カードの読み取り処理、顔認証処理等を行う。なお、各処理の内容については後に詳述する。
施設201の利用を希望する会員は、自動受付装置211、212のいずれかを操作することにより、施設201を利用するための受付処理を実行する。
管理端末装置114は、自動受付装置111、112、113を管理する。例えば、管理端末装置114は、自動受付装置111が受付処理を実行中に会員が呼び出し係員の呼び出しをした旨を管理端末装置114に接続されるモニタに表示する。
管理端末装置213は、自動受付装置211、212を管理する。管理端末装置213が備える機能は、管理端末装置114が備える機能と同様である。
センターサーバ311は、受付システム1全体を統括する。センターサーバ311は、自動受付装置111、112、113、211、212から会員データが送られてくると、データベース312に登録する。
図2は、データベースに記憶される情報を説明する図である。
データベース312では、情報がテーブル化されて記憶されている。テーブルT1には、会員ID番号と登録事項と利用区分の欄が設けられている。横方向に並べられた情報同士が互いに関連づけられている。図2に示すように、データベース312では、会員ID番号と登録事項と利用区分とが互いに関連づけられて記憶されている。再び図1に戻って説明する。
センターサーバ311は、自動受付装置111、112、113、211、212から会員を照合するためのデータ(照合データ)が送られてくると、送られてきた照合データとデータベース312に記録されている会員データとを比較し会員認証動作を行う。
顔認証サーバ301は、自動受付装置111、112、113、211、212から会員登録用の画像ファイルが送られてくると、送られてきた画像ファイルから顔の特徴を数値化した特徴ファイルを作成する。顔認証サーバ301は、画像ファイルと特徴ファイルを含む顔認証用データを作成する。顔認証サーバ301は、作成した顔認証用データを会員ID番号にリンクさせた情報を作成し、顔認証用データとともにデータベース302に記憶する。
図3は、データベースに記憶される情報を説明する図である。
データベース302では、情報がテーブル化されて記憶されている。テーブルT2には、会員ID番号と画像ファイル名と特徴ファイル名の欄が設けられている。横方向に並べられた情報同士が互いに関連づけられている。図3に示すように、データベース302では、会員ID番号と画像ファイル名と特徴ファイル名とが互いに関連づけられて記憶されている。再び図1に戻って説明する。
顔認証サーバ301は、自動受付装置111、112、113、211、212から顔認証用の画像ファイルが送られてくると、テーブルT2を参照してデータベース302に記憶されている顔認証用データを特定する。そして、特定した顔認証用データと顔認証用の画像ファイルとを比較し顔認証処理を行う。なお、顔認証処理については、後に詳述する。データベース302の設置箇所は、顔認証サーバ301が通信により顔認証用データを参照できる状態であるならば、何処にあってもよい。
次に、施設101内の自動受付装置111、112、113の配置を説明する。
図4は、施設内の自動受付装置の配置を示す図である。
施設101内には、受付カウンタ101aが設けられている。また、受付カウンタ101aの正面の、受付カウンタ101aから所定距離だけ離れた位置に自動受付装置111、112、113が並べられて設置されている。
受付カウンタ101aと自動受付装置111、112、113との間のスペースが受付ロビー101bになっている。受付ロビー101bに隣接して、更衣室やジム施設へと続くオープンスペース101cが設けられている。受付ロビー101bとオープンスペース101cとの間には入場ゲート101dが設けられている。入場ゲート101dは3本棒のターンスタイルゲート等で構成される。この入場ゲート101dにより受付ロビー101bとオープンスペース101cとが仕切られている。入場ゲート101dは、一旦オープンスペース101cに入場しても、受付ロビー101b側に戻ることが可能になっている。
自動受付装置111、112、113と施設101の外壁101eとの間のスペースは通路101fを形成している。自動受付装置113の端部と、外壁101eとの間に退場ゲート101gが設けられている。退場ゲート101gは3本棒で構成されたターンスタイルゲート等で構成される。退場ゲート101gは入場ゲート101dと異なり、一旦退場ゲート101gを通過すると、通路101f側へは戻れないようになっている。
なお、退場ゲート101gと自動受付装置111、112、113とを連動させて、退場者数の管理を行うこともできる。この退場ゲート101gは、省略することもできる。
通路101fと自動ドア101hとの間は、退場ゲート101gにより仕切られている。
本実施の形態では、自動受付装置111、112、113が複数設けられているため、同時に複数の会員の操作を受け付けることができる。
スポーツジムの利用を希望する会員は、自動ドア101hから施設101内に入場し、自動受付装置111、112、113のうち、いずれか1つの自動受付装置にて受付処理を行うことでロッカー鍵を入手する。
受付処理では、会員が、例えば自動受付装置111を操作して会員カードの読み取り処理、顔認証処理、利用券読み取り処理の3つの処理を行う。これら3つの処理がいずれも正常に行われると、会員は、ロッカー鍵を入手することができる。
ロッカー鍵を受取った会員は、入場ゲート101dを通過してオープンスペース101cに入る。この入場ゲート101dに自動受付装置111による会員が入場して良いか否かの判定結果を連動させ、例えば自動受付装置111が入場してよいと判断した場合には、1分間程度の時間、入場ゲート101dを入場可能状態とすることもできる。
会員は、オープンスペース101cからロッカールームに進む。そして、会員は、ロッカールームにおいて、ロッカー鍵により指定されたロッカー番号のロッカーを、入手したロッカー鍵を用いて開錠する。そして、会員は運動着等に着替えて、着替える前に着用していた衣服をロッカーに預けジム施設を利用する。また、会員は、ロッカールームの空いている任意のロッカーに預け、施錠するときに、ロッカー鍵のID番号をロッカーに登録することもできる。
図5は、ロッカー鍵を説明する図である。
図5(a)は、ロッカー鍵20の正面図であり、図5(b)は、ロッカー鍵20の側面図である。
ロッカー鍵20の形状は、例えば幅31mm、長さ270mm、厚さ10mm程度である。このロッカー鍵20には、ロッカーの開け閉めに使用する鍵としてのRFID機能をもったICチップが内蔵されている。また、ロッカー鍵20の表面には会員が利用するロッカーを識別するロッカー番号(図5では1031)が表示されている。ロッカー鍵20は、会員が施設を利用する際に、常に身に付けておけるようにリストバンドの形状をしている。
図5に示すロッカー鍵20を用いてロッカーの開け閉めを行うには、このICチップに記憶されているID番号を無線でやり取りする電気錠を用いる。具体的な動作としては、会員は、ロッカーに付属しているRFIDリーダに、ロッカー鍵20をかざす。RFIDリーダは、ロッカー鍵20についているICチップに記憶されているID番号を読み取り、予めICチップのID番号に対応しているロッカーの電気錠を開錠する。ロッカー使用後は、オートロック機能によりロッカーの扉を閉めれば自動的に施錠される。
会員は、ジム施設の利用が終了すると、会員が身につけているロッカー鍵20を用いてロッカー鍵20に表示されているロッカー番号のロッカーを解錠する。そして、衣服を着替える。着替えが完了すると、会員は、オープンスペース101cから通路101fを通り、自動受付装置111にロッカー鍵20を返却する。その後、会員は、退場ゲート101gを通過して自動ドア101hから退出する。
このように、入場時のロッカー鍵20の受取りと退場時のロッカー鍵20の返却が、それぞれ自動受付装置111、112、113の前面および背面で行うことができるので、ロッカー鍵20の再利用に関して人手を介さずに行うことができる。またジム施設外で行うロッカー鍵20の受け取り動作と、ジム施設内で行うロッカー鍵20の返却動作が自動受付装置111を境界にして分離しているので、この境界線上に入場ゲート101dと退場ゲート101gとを設けることにより、ジム施設を利用する有資格者のみジム施設内に入ることが容易にできる。従って、資格の無い人のジム施設内への入所を阻止することができる。
次に、自動受付装置111、112、113の機能を説明する。自動受付装置111、112,113が備える機能は等しいため、以下、代表的に自動受付装置111が備える機能を説明する。
図6および図7は、実施の形態の自動受付装置の外観図である。
図6は、受付ロビー101b側(前面側)から見た自動受付装置111を示している。
自動受付装置111は、筐体10と、複数の鍵収納箱11とを有している。また、自動受付装置111の前面側には、複数のLED12と、カードリーダ13と、モニタ14と、カメラ15と、利用券読み取り口16と、呼出ボタン17と、スピーカ18とが設けられている。
図6に示す鍵収納箱11は、列方向(横方向)に12個あり、それが行方向(縦方向)に20個あり、全部で240個ある。各鍵収納箱11それぞれには、ロッカー鍵20が収納される。
複数の鍵収納箱11は、1列毎にユニット構造をなしている。例えば鍵収納箱11を増設する場合には、ユニット単位で鍵収納箱11を自動受付装置111に増設することができる。
複数のLED12は、各鍵収納箱11に対応する位置に設けられている。LED12は、例えば会員が用いるロッカー鍵20が入っている鍵収納箱11を、会員に報知する際に点灯や点滅する。
モニタ14には、会員の顔画像等、各種画像が表示される。モニタ14としては、CRT(Cathode Ray Tube)を用いた表示装置や、液晶表示装置等が挙げられる。
カメラ15は、例えば会員の顔等を撮像する。
利用券読み取り口16には、ジム施設を利用する際の利用券が挿入される。会員は、実際に施設を利用する場合に利用種別に応じた料金を支払い、利用券を購入する。
利用券は利用券発券装置(図示せず)で発行され、その形態は感熱印刷や磁気印刷等で行われる紙の媒体等である。例えば感熱印刷の場合、利用形態や利用料金に対応したマークやバーコードとして印刷される。また磁気印刷の場合も同じように、利用形態や利用料金のデータが磁気情報として記録される。
スピーカ18は、会員の操作に伴い操作ガイダンス等、各種情報を音声出力する。
呼出ボタン17は、例えば操作ガイダンスだけでは操作が解決しないときに係員を呼び出すために設けられている。
図7は、通路101f側(背面側)から見た自動受付装置111を示している。自動受付装置111の背面側には、各鍵収納箱11に対応する位置に設けられている複数のLED19と、鍵リーダ30とが設けられている。
図8は、自動受付装置のハードウェア構成を示す図である。
自動受付装置111は、CPU50と、カードリーダ部51と、利用券読み取り部52と、カメラ部53と、呼出ボタン部54と、鍵センサ部55と、鍵リーダ部56と、表示画面部57と、LED部58と、スピーカ部59と、ドアロック部60と、通信部61と、通信入出力コネクタ62と、メモリ部63とを有している。
CPU50は、自動受付装置111の前面側および背面側それぞれに設けられた装置を制御する。
自動受付装置111は、CPU50によって装置全体が制御されている。CPU50には、図示しないバスを介してメモリ部63と複数の周辺機器が接続されている。
メモリ部63は、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を備える。メモリ部63は、自動受付装置111の主記憶装置として使用される。メモリ部63には、CPU50に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ部63には、CPU50による処理に使用する各種データ(例えば会員データや、利用券の読み取りの際に用いる情報等)が格納される。
カードリーダ部51は、カードリーダ13にかざされた会員カードから会員ID番号を読み取る。
カードリーダ51は、RFIDのカードリーダ機能をもち、会員カードに記録されている会員ID番号を無線で読み取る。
また会員カードが磁気カードであれば、カードリーダ部51は磁気カード読み取り機能で、カードの磁気情報から会員ID番号を読み取る。
カードリーダ部51は、読み取った会員ID番号をCPU50に送る。CPU50は、受け取った会員ID番号を通信部61、通信入出力コネクタ62を介して、センターサーバ311へ送信する。
利用券読み取り部52は、利用券読み取り口16から挿入される利用券が利用可能か否かを確認する。具体的には、利用券読み取り部52はローラを備える。利用券読み取り部52は、利用券読取り口16に挿入された利用券をローラで内部に吸い取る。そして、利用券読み取り部52は、利用券の種別に応じた読取装置で利用券に印刷されている情報を取り込む。例えば、利用券が感熱印刷の場合はスキャナーで印刷されている画像を取り込む。また、利用券が磁気印刷の場合は磁気リーダで情報を取り込む。取り込まれた画像は、予めメモリ部63に保存されている画像データとパターンマッチングを行い、合致した場合は利用券読み取り部52は、利用券により利用料金が支払われたと認識する。
利用券読み取り部52は、認識結果をCPU50に通知する。なお、読み取られた利用券は、自動受付装置111内にある保存箱(図示せず)に回収される。
カメラ部53は、カメラ15により撮像された画像から画像ファイルを作成する。例えば、カメラ部53は、カメラ15により撮像された顔画像を含む画像ファイルを作成する。カメラ部53は、作成した画像ファイルをCPU50に送る。CPU50は、受け取った画像ファイルを通信部61、通信入出力コネクタ62を介して、顔認証サーバ301へ送信する。
呼出ボタン部54は、呼出ボタン17が押下されると、呼出ボタン17が押下されたことをCPU50に通知する。CPU50は、管理端末装置114に呼出ボタン17が押下されたことを通信部61、通信入出力コネクタ62、ルータ付ハブ115を介して通知する。管理端末装置114は、自動受付装置の呼出ボタン17が押下されたという警告音を発生するとともに画面に警告画面を表示する。警告音を聞いた、または警告画面を見た施設の管理人は、どの自動受付端末からの呼出かを確認し、呼出を行った自動受付装置のところへ向かい、対応を行う。なお、呼出ボタン17が押下された場合、自動受付装置111が警告音を発生するようにしてもよい。
鍵センサ部55は、後述する鍵センサにより、ロッカー鍵20が鍵収納箱11に入っているか否かを鍵収納箱11単位で検出する。
鍵リーダ部56は、鍵リーダ30にかざされるロッカー鍵20に付属しているRFIDのICチップのID番号を読み取り、ロッカー鍵20のID番号を認識する。鍵リーダ部56は、認識したロッカー鍵20のID番号をCPU50に送る。
表示画面部57は、CPU50の命令に従って、例えば顔認証サーバ301から送られてきた画像や、カメラ部53が作成した画像ファイルの画像等各種画像をモニタ14に表示させる。また、表示画像部57は、受付操作のガイド画面をモニタ14に表示させる。 LED部58は、CPU50の指示により、LED12を点灯または点滅させる。
スピーカ部59は、CPU50の指示により、スピーカ18から出力させる音声を作成する。例えば、自動受付装置111、112が複数の会員を同時に受け付けた場合であって、自動受付装置111を操作する会員が利用するロッカー鍵20が、自動受付装置112に存在する場合がある。この場合は、スピーカ部59は音声ガイダンスで自動受付装置112で改めて受付操作を行うように誘導する音声を作成する。また、スピーカ部59は、カメラ15が顔を撮像しているときに、CPU50の指示により、「カメラに向かってください」、「顔認識できません。帽子や眼鏡マスク等を確認してください。」、「顔認識できました。利用券を挿入してください。」等状況に応じたガイダンス音声を作成する。
ドアロック部60は、鍵収納箱11の前面および背面に設けられている扉に設けられたロック機構を施錠または解錠する。
通信部61は、通信入出力コネクタ62を介してネットワーク401に接続されている。通信部61は、ネットワーク401を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータを送受信する。
メモリ部63には、現在の各鍵収納箱11の情報を記録する領域として箱情報テーブルが用意されている。
図9は、箱情報テーブルの一例を示す図である。
この箱情報テーブルM1には、ロッカー鍵20が存在するか否かが鍵収納箱11毎に記憶されている。箱情報テーブルM1の箱番号の欄には、鍵収納箱11の位置を特定する箱番号が設定されている。
ロッカー鍵ID番号の欄には、ロッカー鍵20が存在する場合には、鍵収納箱11に収納されているロッカー鍵20のRFID機能をもったICチップのID番号が記憶される。また、利用区分の欄には、図2に示すテーブルT1の利用区分と同様の情報が記憶される。なお、箱情報テーブルM1の利用区分の欄には、利用区分を識別できるロッカー鍵20のリストバンドの色の情報が記憶されていてもよい。
このように、箱情報テーブルM1には、箱番号とロッカー鍵ID番号と利用区分とが関連づけて記憶されている。
また、メモリ部63には、ロッカー鍵20に関する情報を記録する領域として鍵情報テーブルが用意されている。
図10は、鍵情報テーブルの一例を示す図である。
この鍵情報テーブルM2には、ロッカー鍵ID番号と利用区分の欄が設けられている。
ロッカー鍵ID番号と利用区分の欄に設定される情報は、箱情報テーブルM1と同様であるが、これらの情報は、例えば管理者により予め設定されて記憶されている。
このように、鍵情報テーブルM2には、ロッカー鍵ID番号と利用区分とが関連づけて記憶されている。
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。
次に、自動受付装置111が備える鍵収納箱11について説明する。
図11、図12、および図13は、鍵収納箱の構造を説明する図である。
図11中、紙面手前側が受付ロビー101b側に面しており、紙面奥側が通路101f側に面している。
図11に示す複数の鍵収納箱11の1つの大きさは一例として幅(左右方向の長さ)45mm、高さ(上下方向の長さ)40mm、奥行き270mm程度である。
以下、この鍵収納箱11を区別するために、便宜的に行の左側を01として右側を12まで、列の上を01として下側を20までとし、例えば上から7番目の行で左から5番目の鍵収納箱11を11−07−05と呼ぶことにする。なお、図11ではLED12の図示を省略している。また各鍵収納箱11の内部には、ロッカー鍵20が入っているかどうかを確認する鍵センサが設けられている。LED12および鍵センサは、それぞれLED部58と鍵センサ部55に電気的に接続されている。
鍵収納箱11は、取り出し扉31と、返却扉32と、前面つまみ33と、背面つまみ34と、床35と、仕切り板36と、ロック機構37とを有している。2つの鍵収納箱11で1つの仕切り板36を共有している。
ロック機構37は、各鍵収納箱11の取り出し扉31および返却扉32にそれぞれ設けられている。ロック機構37は電気錠で構成されている。ロック機構37は、ドアロック部60の指示により取り出し扉31および返却扉32をロック状態またはロック解除状態に設定する。
鍵収納箱11の取り出し扉31と返却扉32のいずれか一方または両方が、透明の素材であってもよい。この場合は、鍵収納箱11内部に載置されているロッカー鍵20の存在を、外から容易に確認することが可能になる。
また、鍵収納箱11には図示しない鍵センサが設けられている。この鍵センサは例えば床35面の下からLEDの光を照射し、上面に光センサを付けて、ロッカー鍵20が鍵収納箱11に存在しないときは光の存在があり、ロッカー鍵20が鍵収納箱11に存在するときは光が遮られることでロッカー鍵の存在の有無を検知することができる。
鍵収納箱の床35や仕切り板36には、例えばテフロン(登録商標)テープのような摩擦係数の小さい素材を貼って、ロッカー鍵20の出し入れ時の動きが滑らかになるようにするのが好ましい。この様にすべり易いテープの代わりに、市販の敷居すべりの様に筋状の凸凹を設け、鍵と床や仕切りとの接触面積を少なくして滑りやすくすることも可能である。また、ロッカー鍵20が水に濡れている場合を考慮して、鍵収納箱11は、内部が防水構造となっているのが好ましい。
なお、本実施の形態の鍵収納箱11の形状は中空の四角柱としたが、円筒状であってもよい。
図12は、鍵収納箱11にロッカー鍵20が載置されている様子を示している。
鍵収納箱11は、通路101f側に面する(自動受付装置111の背面側にある)返却扉32が、受付ロビー101b側に面する(自動受付装置111の前面側にある)取り出し扉31側より高い位置になるように床35が所定角度傾斜している。この傾斜角度は例えば30度程度とする。この傾斜により、会員がロッカー鍵20を鍵収納箱11に入れたときに重力により滑り、図12に示すように取り出し扉31に当接した状態で停止する。
図13に示すように、ロッカー鍵20の返却口38は、取り出し口39より高い位置に設けられている。
図13に示すように、鍵収納箱11からロッカー鍵20を取り出す場合、会員は、前面つまみ33をつまんで取り出し扉31を手前の方に開く。取り出し扉31の床35とのジョイント部分は取り出し口39の下側に設けられている。ジョイント部分は、例えば蝶番で形成されている。取り出し扉31を開いた状態で手を離せば、図13に示す様に、取り出し扉31は、地面に水平な位置で止まり、保持される。このことにより、まず取り出し扉31を手前に引く構造で、鍵収納箱11の開口面を上から覗く事ができるので、内部にロッカー鍵20が存在するか否かを容易に確認することができる。また取り出し扉31が水平位置で止まるので、ロッカー鍵20が傾斜で滑り落ちてきてもこの部分で止まる。これにより、ロッカー鍵20を落とすことも無く、ロッカー鍵20をスムーズに取り出すことができる。
図13に示すように、会員がロッカー鍵20を返却する場合、会員は背面つまみ34をつまんで返却扉32を手前の方に開く。返却扉32のジョイント部分は下の位置にある、返却扉32を開いた状態で図13に示す様に、水平位置で止まる。このことにより、まず返却扉32を手前に引く構造で、鍵収納箱11の開口面を上から覗く事ができるので、内部に異物や、ロッカー鍵20が無いかを確認することができる。また返却扉32が水平位置で止まるので、この部分にロッカー鍵20の先端を置く事ができて、ロッカー鍵20を落とすことも無く、ロッカー鍵20をスムーズに鍵収納箱11の内部に挿入することができる。
次に顔認証に関して説明する。
顔認証では、例えばカメラ等で撮影した画像をコンピュータに取込み、顔の輪郭や目鼻口耳等の位置と形状を数値化して顔の画像と共にデータベースとして登録しておく。次に認証する顔の画像をカメラ等で撮影して、前もって登録してある顔の画像データと比較して、認証する顔が、登録してある顔と「どの程度一致するか」で認証を行う。このパターンマッチングの方法は、いろいろあり、従来公知の方法を用いることができるため、詳細な説明は割愛する。
人間の顔は、経過時間や感情等で様々に変化するので、認証時に登録データと比較した場合に完全に一致するとは限らない。そこで数値化したデータのどの程度一致したかの閾値の設定度合いで認証確度が違ってくる。銀行のATM(Automated Teller Machine)等では、金銭に係るので認証確度が高くなくてはいけない。しかし、スポーツクラブ等で行う本人確認での顔認証は、本人であるかどうかの成りすましを確認するのが目的であり、ATMほど認証確度が高くなくても実用上問題がない場合が多い。そのため、従来の認証確度が高い顔認証をそのまま用いると、誤認識の可能性も高くなり、何度もやり直しの操作が生じることで、次の人を待たせてしまう場合がある、といった問題がある。
本実施の形態の顔認証は、上記のような事情に基づき機能の簡素化と稼働率向上とを目的としている。
以下、本実施の形態の顔認証の登録時の処理を説明する。
本実施の形態の顔認証の登録データであるが、受付システム1が実行する顔認証は、予め認証用データを登録しておくことは行わない。
会員が持参した会員カードをカードリーダ13にかざすと、カードリーダ部51は、会員が保持する会員カードに記憶された情報を読み取る。CPU50は、カメラ部53にカメラ15の撮像を許可する。そして、カメラ15で撮影された顔画像が、モニタ14に表示される。登録時には、同じ顔画像がモニタ14の左右2カ所に表示される。
カメラ15で撮像された画像は、カメラ部53でJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式等に圧縮され、画像データは10〜20Kバイトの大きさの画像ファイルとなる。この画像ファイルはCPU50、通信部61、通信入出力コネクタ62を介して、会員ID番号と共に顔認証サーバ301に送られる。顔認証サーバ301は、画像認識プログラムにより、送られてきた画像ファイルから顔の特徴を数値化して会員ID番号にリンクさせる。顔認証サーバ301は、会員ID番号と、数値化された顔の特徴と、顔の画像ファイルを含む顔認証用データをデータベース302に記録する。顔認証用データは、例えば3.5Kバイト程度の大きさである。なお、本実施の形態では顔認証サーバ301が顔認証用データを作成する例を示したが、自動受付装置111が顔認証用データを作成してもよい。
次に、自動受付装置111を用いた2回目以降の受付操作を行う場合の顔認証処理を説明する。
会員が持参した会員カードをカードリーダ13にかざすと、カードリーダ部51は、会員が保持する会員カードに記憶されている会員ID番号を読み取る。CPU50は、カメラ部53にカメラ15の撮像を許可する。そして、カメラ15で撮影された画像が、モニタ14に表示される。カメラ部53は、画像ファイルを作成し、CPU50に送る。CPU50は、受け取った画像ファイルを会員ID番号に関連づけて通信部61、通信入出力コネクタ62を介して、顔認証サーバ301へ送信する。
会員の受付時の画像ファイルが会員ID番号と共に顔認証サーバ301に送られてくると、顔認証サーバ301は、テーブルT2を参照する。そして、顔認証サーバ301は、送られてきた会員ID番号に一致する会員ID番号に関連づけられた顔認証用データ名の顔認証用データを特定する。
そして、顔認証サーバ301は、特定した顔認証用データと、送られてきた画像ファイルとを比較する。そして、顔認証サーバ301は、顔認証の一致する度合いがどのくらいかを判定する。そして、予め設定した度合い以上、例えば90%一致した場合、照合した画像は会員登録している本人と一致したと判断し、認証に成功した旨の照合結果を、特定した顔認証用データに関連づけられた画像ファイルと共に、自動受付装置111に返送する。一致が90%未満の場合は、照合した画像は会員登録している本人と一致しなかったと判断し、認証に失敗した旨の照合結果を、特定した顔認証用データに関連づけられた画像ファイルと共に自動受付装置111に返送する。特定した顔認証用データに関連づけられた画像ファイルの返送は、一致不一致の結果の判定によらず、前もって自動受付装置111に返送してもよい。
図14は、実施の形態の顔認証結果を説明する図である。
図14に示すように、表示画面部57は、顔認証サーバ301から送られてきた画像ファイルをモニタ14の左側に表示する。また、表示画面部57は、受付時にカメラ部53で作成された画像ファイルをモニタ14の右側に表示する。
図14は、認証に失敗した旨の照合結果が送られてきた場合の一例を示している。
会員は、モニタ14に表示されている画像を見ることにより、マスクをしていたため認証に失敗したと判断することができる。この場合、例えばマスクを外して再度、顔認識動作を行うことができる。再度の顔認識動作は、例えばCPU50が一定時間毎に、カメラ15で撮影した画像をカメラ部53でJPEGにファイル化して、顔認証サーバ301に転送することで可能になる。
以上により、顔認証機能を使用する場合に面倒な初期登録操作が不要になる。また顔認証処理時に認証に失敗した場合、会員登録時の画像と認証用の画像とが比較できるので、帽子をかぶっていたためか、眼鏡をかけていたためかあるいはマスクを使用していたためか等の理由が判別できるので、原因の特定が容易であり、すぐにやり直すことができる。これにより、次の人を待たすことはなく、受付処理を迅速に行うことができる。
次に、会員登録が完了した会員が、ジム施設の利用を開始するときの受付システムの処理を説明する。
図15は、会員がジム施設の利用を開始するときの受付システムの処理を説明する図である。
[シーケンスSeq1] 会員が会員カードを、例えば自動受付装置111のカードリーダ13にかざすと、カードリーダ部51は、会員カードに記憶されている情報を読み取る。
[シーケンスSeq2] 自動受付装置111は、カードリーダ部51で読取った会員ID番号および施設101を識別する施設番号を、ネットワーク401を介し、センターサーバ311に送信する(データの照会)。
[シーケンスSeq3] センターサーバ311は会員ID番号をキーワードにデータベース312に記録されている会員データを検索する。
[シーケンスSeq4] センターサーバ311がデータベース312を検索した結果、該当する会員ID番号の会員データがデータベース312に登録されている場合は、センターサーバ311は、会員ID番号、施設番号、会員種別、個別案内情報等を含む会員データを、ネットワーク401を介して、データの照会があった自動受付装置111に返送する。
[シーケンスSeq5] 会員は、会員ID番号に登録されている本人かどうかを確認させるため、カメラ15に顔をかざす。会員がカメラ15に顔をかざすと、カメラ15は、顔画像を撮像する。カメラ部53は、顔画像から画像ファイルを作成する。
[シーケンスSeq6] 自動受付装置111は、会員ID番号とカメラ部53で作成された画像ファイルとを、ネットワーク401を介して顔認証サーバ301に送信する。
[シーケンスSeq7] 顔認証サーバ301は、前述した顔認証処理を実行する。
[シーケンスSeq8] 顔認証サーバ301は、照合結果を自動受付装置111に送信する。
[シーケンスSeq9] また会員は、施設を利用するに当たり前もって購入していた利用券を利用券読み取り口16に挿入する。会員が、利用券読み取り口16に利用券を挿入すると、利用券読み取り部52は、利用券読み取り口16から挿入される利用券が利用可能か否かを確認する。
[シーケンスSeq10] シーケンスSeq1〜Seq8にて説明した処理(会員照会)で、会員カードを保持する利用者が、ジム施設の利用を開始しようとする本人であることが確認され、かつ、挿入された利用券も正当なものであることが確認された場合、自動受付装置111はロッカー鍵20の貸出し処理を行う。
具体的には、CPU50は、メモリ部63に記憶されている箱情報テーブルM1を検索して、本人確認された会員の種別に応じたロッカー鍵20の検索を行う。
例えば会員照会により会員が平日会員であった場合、CPU50は、箱情報テーブルM1の利用区分の欄を参照して利用区分の欄に「平日」が設定されているロッカー(平日会員用ロッカー)の中でロッカー鍵20が入っている場所を検索する。例えば、鍵収納箱11−12−10に該当するロッカー鍵20が入っていたとすると、CPU50は、LED部58により、鍵収納箱11−12−10に連動するLED12を点灯または点滅させて、ロッカー鍵20の場所を会員に知らせる。また、CPU50は、ドアロック部60により、鍵収納箱11−12−10の前面の取り出し扉31の開錠操作を行う。
また、CPU50は、会員照会により確認された会員の情報を、鍵収納箱11−12−10に関連づけてメモリ部63に記録しておく。
ロッカー鍵20の場所を認識した会員は、鍵収納箱11−12−10の取り出し扉31を開け、中にあるロッカー鍵20を取り出してから、鍵収納箱11−12−10の取り出し扉31を閉める。CPU50は鍵センサ部55が検出する情報に基づき鍵収納箱11−12−10のロッカー鍵20が取り出されたことを確認する。また取り出し扉31が閉められたことを確認すれば、CPU50により取り出し扉31が自動的に施錠される。
また、CPU50は鍵収納箱11の開錠時からタイマーを起動し、例えば30秒経過等の一定時間たっても鍵センサ部55で鍵の取り出しが確認できない場合は、アラームを鳴らす。
具体的には、CPU50で作成されたアラーム情報で、スピーカ部59で警報音または内蔵する音声合成等によるガイダンス音声等を作成する。作成された警報音またはガイダンス音声はスピーカ18から送出される。また警報操作を行ったと言う情報は、CPU50、通信部61、通信入出力コネクタ62を介して、管理端末装置114にも送出される。警報音やガイダンス音声を聞いた会員は、まだロッカー鍵20の取り出しがされていないことに気づき易くなる。あるいは管理端末装置114の情報表示により、施設内の管理者がアラームに気づき自動受付装置111に向かい会員にアドバイスする等の適切な対応を行う。
[シーケンスSeq11] 自動受付装置111は、利用通知として会員ID番号、ロッカー鍵ID番号、利用券情報、現在時刻等を含む利用情報を、ネットワーク401を介して、センターサーバ311に送信する。
[シーケンスSeq12] 利用通知を受取ったセンターサーバ311は、会員ID番号を基に、会員の利用ログを作成してデータベース312に記録する。会員の利用ログは、会員の利用頻度や利用時間等をデータとして保持する。次回、会員が自動受付装置111を操作して受付処理を行った際に、センターサーバ311は、作成した利用ログを会員個別情報として自動受付装置111に送信することができる。
[シーケンスSeq13] 鍵センサ部55が検出する情報に基づき鍵収納箱11−12−10のロッカー鍵20が取出されたことを確認すると、CPU50は、メモリ部63に記憶されている箱情報テーブルM1を更新する。具体的には、CPU50は、箱情報テーブルM1を参照し、ロッカー鍵20が取り出された箱番号に対応するロッカー鍵ID番号と利用区分の欄の情報を空欄に設定する。そして、CPU50は、その結果を、通信部61、通信入出力コネクタ62、ルータ付ハブ115を介して管理端末装置114に伝送する。
[シーケンスSeq14] 管理端末装置114は、管理端末装置114が管理する自動受付装置111の鍵収納箱11に関する箱情報テーブルを更新する。これにより、自動受付装置111のメモリ部63に記憶されている箱情報テーブルM1と管理端末装置114が管理する箱情報テーブルとが等しくなる。また、自動受付装置112、113も箱情報テーブルを更新した際には、自動受付装置111と同様の処理を行う。これにより、管理端末装置114は自動受付装置111、112、113に存在するロッカー鍵の有無を把握することができる。これにより、会員がロッカー鍵20を紛失した場合や、鍵収納箱11の故障等で鍵を交換する場合、管理者は、管理端末装置114を操作することにより鍵ID番号と鍵の鍵収納箱11を表示することができる。
ところで、会員照会で会員ID番号に該当する会員が確認できなかった場合や確認しても利用施設が異なっていた場合、また顔認証で本人と確認できなかった場合は、それぞれそのデータが自動受付装置111に返送される。
次に、会員がジム施設の利用を終了するときの受付システムの処理を説明する。
図16は、会員がジム施設の利用を終了するときの受付システムの処理を説明する図である。
[シーケンスSeq21] 会員が自動受付装置111の背面側に設けられた鍵リーダ30にロッカー鍵20をかざす。すると自動受付装置111は、鍵返却処理を実行する。具体的には、鍵リーダ部56が、ロッカー鍵20に付属しているRFIDのICチップのID番号を読み取り、ロッカー鍵ID番号を認識する。この動作は、CPU50に接続されている鍵リーダ部56により、鍵ID番号であるICチップのID番号を読み取る。CPU50はメモリ部63に記憶されている箱情報テーブルM1を参照し、空いている箱番号を検索することで返却するロッカー鍵20を収納する空きの鍵収納箱11を特定し、読み取ったロッカー鍵ID番号を記録する。
具体例では、ロッカー鍵20の種別により鍵収納箱11−05−10が、今回返却するロッカー鍵20の鍵収納箱11に該当するとCPU50が判定したものとする。
CPU50はLED部58により、自動受付装置111の鍵収納箱11−05−10の返却扉32近傍に設けられたLED12を点灯または点滅をする。また、CPU50は、鍵収納箱11−05−10の返却扉32の開錠を行う。
ところで、会員は、ロッカー鍵20を受け取った自動受付装置111とは別の自動受付装置112、113で鍵返却処理を行ってもかまわない。これは、自動受付装置111のメモリ部63に記憶されている箱情報テーブルM1を定期的にセンターサーバ311に転送しておき、施設101にある自動受付装置111、112、113に記憶されている箱情報テーブルM1を、管理端末装置114を通じて管理することができる。
会員は、LEDの点灯または点滅により、返却するロッカー鍵20を収納する鍵収納箱11−05−10を特定する。
[シーケンスSeq22] 会員が、鍵収納箱11−05−10の返却扉32を開けて、ロッカー鍵20を滑り込ませて返却扉32を閉じると、鍵センサ部55がロッカー鍵20の返却を確認する。
[シーケンスSeq23] 鍵センサ部55によりロッカー鍵20の返却を確認した場合、CPU50は、鍵情報テーブルM2を参照する。そして、CPU50は、シーケンスSeq21にて読み取ったロッカー鍵ID番号、およびロッカー鍵ID番号に対応する利用区分を箱情報テーブルM1の鍵収納箱11−5−10に対応する欄に記憶する。また、CPU50は、通信部61、通信入出力コネクタ62を介して、会員ID番号やロッカー鍵ID番号、退所時刻等の利用情報をセンターサーバ311に送信する。
[シーケンスSeq24] 利用情報を受取ったセンターサーバ311は、会員の利用ログを作成する。
以上述べたように、実施の形態の受付システム1によれば、鍵収納箱11の扉を前面と背面に分けることで施設の管理領域の区分が可能となる。また返却口38を取り出し口39より高い位置にすることで、返却されたロッカー鍵20は重力により自動的に取り出し口39に戻される。これにより、ロッカー鍵20の再利用を自動的に行うことができる。
また顔認証処理においても、面倒な初期登録動作が不要となり、また認証時に登録画面と認証画面を比較表示することで、誤認識時の理由が容易に判断でき、次の人を待たすといったことが解決できると言う顕著な効果がある。
また、自動受付装置111によれば、会員制のスポーツクラブ等において今まで有人で行っていた受付業務を、自動で行うことにより無人化することができる。すなわち、入場時のロッカー鍵20の引渡しや退場時のロッカー鍵20の引取りが無人化で行える。しかもロッカー鍵20の引渡しと引取りが、自動受付装置111の前面と背面とに分かれているので、自動受付装置111を境界としてジム施設内とジム施設外とを分離することができる。これにより入退場は境界面にゲートを設けることが可能になり、有資格者以外の施設利用を制限することができる。
また、ゲートを通過してから、ロッカー鍵を返却する場合、既にゲートを通過しているため、ロッカー鍵の返却を忘れる場合がある。これに対し、本実施の形態の受付システム1によれば、ロッカー鍵20を返却した後に退場ゲート101gを通過するため、ロッカー鍵20の返却忘れを抑制することができる。
あるいは、従来、人により行っていた本人確認動作を、顔認証機能で行うことにより、成りすまし確認が無人で行える。
顔認証処理においても、初回認証時のデータを用いるので、予め登録する煩わしさがなくなる。
また顔認証時に、登録されている画像データと認証するカメラの画像とを並べて表示するので、認証出来なかった時に、帽子をかぶっていたためか、眼鏡をかけていたためなのかあるいはマスクをしていたためなのか等の理由を認証操作をする本人が確認できるので、誤認識した場合の理由が判別可能となり、再認識動作を滞りなく行うことができる。これにより自動受付装置の稼働率が向上する。
受付システム1においては、1つの装置が行った処理が、複数の装置によって分散処理されるようにしてもよい。また、複数の装置で行われている処理が1つの装置によって処理されるようにしてもよい。
以上、本発明の自動受付装置および受付システムを、図示の実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物や工程が付加されていてもよい。
例えば、鍵収納箱11の取り出し扉31および返却扉32は電気錠によるロック機構で説明した。しかし、これに限らず、システムの簡略化のために、鍵は設けずに扉の開閉を検知するセンサを用いても良い。この場合、指定された鍵収納箱以外の鍵収納箱の扉を開けた場合は、警告音で周知させる方法が考えられる。
なお、本実施の形態では、受付システム1は、会員が施設を利用する際の受付処理を管理するシステムである。しかし、これに限らず、例えば、貴重品を管理するシステムに適用することができる。この場合、自動受付装置の背面側を貴重品の挿入口とし、前面側を貴重品の取り出し口とするのが好ましい。また、背面側にもカメラを設け、貴重品の預け入れ時および退出時それぞれにおいて顔認証をするのが好ましい。また、貴重品の管理に伴う顔認証のセキュリティのレベルは、ロッカー鍵の管理に比べ高くするのが好ましい。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、自動受付装置111、112、113が有する機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等が挙げられる。磁気記憶装置には、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等が挙げられる。光ディスクには、Blu−ray(登録商標)、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)/RW(ReWritable)等が挙げられる。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)等が挙げられる。
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現することもできる。